俺がホストじゃなかったら
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#311 [ゆう]
それからちょっと、俺の昔の話しをルイに暴露された後で

「結構女の子傷つけたでしょ。そろそろちゃんと一人を大切にしなきゃ。いつか自分に返って来て、ユウが傷つく立場になるんだからね」

そう言われた

ルイの表情が一瞬曇ったけど俺は笑って

「俺を裏切る女なんかこの世に存在しねーよ」

と冗談で返してまた笑い合った

⏰:07/08/19 15:24 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#312 [ゆう]
営業が終わった後ルイが

「平気っすか?」

と聞いて来た。

「何が?」

「自分が傷つく立場になるよって話しっす‥今あれ言われたらキツいっすよね」

「あぁ‥あの通りだと思うよ。だから平気」

そう、今まで俺は傷つける立場だったんだから

これはしっぺ返しなんだ

俺はそう思った

⏰:07/08/20 07:18 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#313 [ゆう]
「でも‥子供のことは、違うじゃないですか。ユウさんあんなに楽しみにしてたのに」

ルイはまだ何か言いたそうだったけど、俺は笑って「おつかれ」と言ってタツミさんの家へ向かった

ルイは心の綺麗な人間だと思う

俺みたいな人間にはならないでね

そんなことを考えているうちにタツミさんの家についた

⏰:07/08/20 07:49 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#314 [ゆう]
それからしばらくタツミさんの家で寝泊まりを繰り返したある日、タツミさんがレナについて口を開いた

「レナって子はナオキの家出てったのか?」

「まだわかんないっす、連絡とかもないんで」

「見に行ってみれば?まだ家にいたなら、一回話し合えよ」

タツミさんのその言葉に押され、出勤前に家に戻ってみた

⏰:07/08/20 23:34 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#315 [ゆう]
鍵を開けて中へ入ると、微かにレナの匂いがした

シャネルの香水の匂い

久しぶりのその匂いに俺は胸が締め付けられた

まだ、嫌いになれていない

まだ俺はレナを愛したままだった

⏰:07/08/20 23:37 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#316 [ゆう]
部屋にレナはいなかった

だけど荷物がまとめられている様子もなく、レナはまだここにいることが分かった

待っていれば帰って来るかもしれない

そう思った俺は店に、同伴で遅れると電話を入れた

⏰:07/08/20 23:47 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#317 [ゆう]
ソファに座ってテレビをつけて待っているといつの間にか寝てしまった

ここ最近ろくに寝れなかったから、起きたら3時間ぐらいは経っていた


目を覚まして振り返るとレナがテーブルに肘をついてこっちを見て座っていた

⏰:07/08/20 23:55 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#318 [ゆう]
「あぁ‥ひさしぶり」

俺は寝起きの声でレナに言った

「え、てゆーか、なんでいきなりナオキがいんの?しかも何で寝てんの?」

「だってここ俺の家でもあるし。まだレナいるかなと思って見に来た」

「いたら何なの?」

「ちゃんと話し、まだしてないから」

⏰:07/08/21 00:04 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#319 [ゆう]
「レナは、どうしたいの?」

少しの沈黙後、俺が口を開いた

「それどういう意味で?」

「なんで堕ろしたん?別れたかった?」

俺の言葉にレナは黙った

⏰:07/08/21 00:07 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#320 [ゆう]
「‥うん」

随分黙った後レナがそう言った

「ナオキのこと好きじゃなかったし、子供とか面倒じゃん。だから早く別れてよ」


「‥‥‥わかった」

俺はそれしか言葉が出なかった

現実はそう簡単に俺の頭に馴染もうとしない

⏰:07/08/21 23:12 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


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