俺が一番と思った女２

「いてぇん？」

うつむく未来を覗き込んだ。
目からは涙がポタポタ落ちていて、手は震えている。

「どしたん？」

そう聞いた瞬間、未来は咳き込んだ。
それと同時に、口を手で覆いかぶせた手の隙間から、血が吹き出た。

俺の頭は真っ白になり、状況も読めず、行動が止まる。

あげます☆
楽しみに待ってます!!

まぁさん
あげありがとー！！
最近更新出来んでごめんなー＾＾；
ちょっとだけやけど、今から更新しまっす！！
よかったら感想の方にも書き込みしてや～～☆

一瞬で我に返り、テーブルにあったタオルとティッシュで抑えた。
慌てて俺がナースコールを押そうとすると未来は止める。

『大丈夫！！』

「いや、大丈夫やねぇけん！！！」

そう言っている間も血は止まらず、咳も出続けている。

『背中さすって？』

「その前に看護婦さんやろ！！」

『いいけさすって！！！』

背骨でボコボコしている未来の背中を、俺は一生懸命さすった。
そうこうしているうちに咳が止まり、落ち着いた様子。

『もう大丈夫。』

「いや、大丈夫やねぇやろ！！」

『本とはね、今食べ物食べちゃいけんの』

「は？何でチーズケーキ食べるとか言ったんかちゃ！！」

『だって…食べたかったんやもん。』

「治ってからでいいやんけ！！そんな理由通るわけねぇやろーが！」

『ごめんごめん。』

「アホか！出血止めんでいいんか？」

『うん、大丈夫。もう止まったよ！今ね、口の中が切れとって、食べ物食べたりすると染みるん。
ベロだけで味わってたら、変なところに入ってむせただけ』

「ほんとか？」

『うん！！全然、大丈夫。心配させてごめんね。』

そう話をしていると、ちょうど看護師さんが点滴を変えに来て、シーツを新しいのに交換してくれた。

その間も考えるのは未来の病気のこと。
目の前で起きたありえない光景が目に焼きついて離れない。

口から血が出たんやで？
普通やねぇやろ！！
未来の病状はそんなに悪いのか…？
これからどうなるのか…？

そんなことを考えていると、看護師さんの声が耳に入った。

{未来ちゃん彼氏かっこいいやん！いい男捕まえたね}

『残念ながら彼氏やないですーーー！男は顔やないし！！』

{ふーん。}

『何そのふーーーん。っちぃ～納得してなさそー』

{どう見てもカップルやけどな～…}

『看護婦さん、顔で男の人選びよったら痛い目合うよーー！』

未来のを聞いて少し安心した。
俺に気持ちはもうない。
過去に出来たんや。

さっきの涙は、前を思い出してしまったから。
そうよな？

そうに決まっとる。

でも、この寂しい気持ちは何なんやろ…