俺が一番と思った女2
最新 最初 🆕
#1 [しゅん]
続きです。
よかったら読んでな。
前のはこれ。
bbs1.ryne.jp/r.php/novel-nf/1248/

>>1-100
>>100-200
>>200-300
>>300-400
>>400-500
>>500-600
>>600-700
>>700-800
>>800-900
>>900-1000

⏰:08/01/07 16:00 📱:SH903i 🆔:xrNSKR/s


#2 [しゅん]
感想はこっちにお願いします。

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/740/

感想くれるみんなに一人ひとりお礼とか言いてぇし!
小説の方に感想くれても、スルーするかも…
こっちは小説だけにして見やすくしたいんやんかぁ〜
わがままわかってな!!
よろしくお願いします!!

⏰:08/01/07 16:06 📱:SH903i 🆔:xrNSKR/s


#3 [しゅん]
1ヶ月ぐらいして。
未来もバイトが忙しいみたいで、会う日も少なくなっていた。

そんな中、未来から硬球が出来上がったっち連絡が入った。
でも、試合が入っていてなかなか取りに行けず、結局は未来が寮まで持ってきてくれた。

一時見ていなかった硬球には

背番号 15 

の文字がはっきり刺繍してあって
めちゃめちゃカッコイイ。
俺は、この背番号を他の奴に絶対取られんようにせな!!っち気持ちが一段と引き締まった。

⏰:08/01/07 16:07 📱:PC 🆔:pM13hlKs


#4 [しゅん]
俺「まじでかっこいいし!!ほんとありがと!!」
そう未来に伝えると
それだけで満足したような未来の笑顔が見れた。

未来『喜んでくれてほんとあたしも嬉しい!!』
そう言いながら、目をキラキラさせていた。
俺が喜ぶことをするのが大好きな奴。


『記念に写真撮ろ?』
っち言われて
ユニフォームに着替えて撮った。
嵐に頼んで、まず未来と俺二人で撮ってもらって、その後俺一人と未来一人とでも撮った。
どーなってかわからんけど、俺と嵐二人でも撮ったし…笑
まぁ記念やからな^^;

なぜか未来も持っている硬球...笑
二つ並べて、未来はずっと眺めていた。

⏰:08/01/07 16:08 📱:PC 🆔:pM13hlKs


#5 [しゅん]
大きな変化もないまま、学園祭の季節が近づいていた頃。

女子大の学園祭となると
学園祭の後の合コンとかひっかけ狙いの奴とか
ミスコン見たさの奴とかばっかでアホだらけ。
ほんま男っちアホやなぁ〜っち思いながらも、野球部の奴らは完璧に行くモード。
もちろん、俺も嵐もそのメンバー内に入っている。

今年もまたこの季節がやってきた…。

⏰:08/01/07 16:36 📱:PC 🆔:pM13hlKs


#6 [しゅん]
俺らに女がおっても、連れ出される理由。

@カッコイイから。

Aオモロイから。

B嵐と俺のコンビネタには誰にも勝てんから。


っち〜〜偉そうなこといいよるけど…笑
実際は、単なる人数あわせかもしれんけどね。。。

⏰:08/01/07 16:37 📱:PC 🆔:pM13hlKs


#7 [しゅん]
未来にはちゃんと話して行くし、未来もわかってくれとる。
やから、行く。
未来自身も野球部の奴らと仲良くしよったし、信用しとったんやろね。
もちろん、俺のことも。
別に、その合コン?飲み会?に可愛い子がおったとしても
俺には全く興味がわかんし
未来以外の女は女とも思えんぐらいや。

もちろん、未来の短大にも行った。

未来の短大に行くことも言っとったけん
行く前に連絡をして、短大に入った。

⏰:08/01/07 16:38 📱:PC 🆔:pM13hlKs


#8 [しゅん]
俺らの苦手なギャルたちがウジャウジャしとって
吐き気を催す状況。
みんな、気合が入りすぎて逆に可愛くねぇ。
どーやったら、そんな髪の毛盛り上がるん?っち思うぐらい頭デカいし。
目はどこですか?っちぐらい黒いし。
爪は魔女みてぇやし。
さみーんにミニスカート履いてでたん寒そうやし。

⏰:08/01/07 16:39 📱:PC 🆔:pM13hlKs


#9 [しゅん]
そんな女たちがネコの着ぐるみとか高校の制服?とか着て
めちゃめちゃ甘い声で

フランクフルトいかがですかぁぁぁ〜〜〜???
とか

買ってくれないと泣いちゃう〜〜〜
とか

買ってください(ハート)
とか

更に反吐が出そうなぐらい気持ちわりぃ態度で話しかけてくる。
嵐とため息しか出らん状況のまま無言で通りすぎた。

⏰:08/01/07 16:39 📱:PC 🆔:pM13hlKs


#10 [しゅん]
しかも、予想通りっちゅーか例年通りやけど、どこを見ても男だらけ。気持ちわりぃ。
どっからこんなん男が集まるん?みたいな…
でも、俺もその中の一人やんね…っち嵐とでたんテンション下がりながらも
未来のクラスが出している出店に嵐と向かった。
多分、俺らが学園祭に来とる男の中で一番テンションひきー男2人やったけね。

あっ、多分っちゅーかぜってぇやった。

⏰:08/01/07 16:42 📱:PC 🆔:pM13hlKs


#11 [しゅん]
未来は椅子に座ったまま机に貼っているボードに落書きをしていて
俺らに全く気づいてない。

近づくと、未来と仲いい子たちが何となく気づいた様子でこっちを見てきた。
またコレもギャル。
そこまで強烈な子はおらんやったけど、とりあえずやっぱし。みたいな感じやったな。
まぁ、未来と一番仲のいい子は意外にも俺が可愛いっち思うぐらいやったし。
受け入れられんことはねかったっち感じかな。
どんだけ上から目線かっちね〜笑

その中で未来はいつもと変わらず。
どんだけ気合の入っている奴らよりも、いつも通りの未来の方がよっぽど目立っていた。

⏰:08/01/07 16:45 📱:PC 🆔:pM13hlKs


#12 [しゅん]
俺らはそのまま未来の目の前にしゃがんで

「サボんなちゃ!」
《サボんなちゃ!》

っち声を合わせて言うと
ポカーンっちした顔のまま硬直していた。

両方のほっぺたを摘んで引っ張りながら
「会いにきてやったで〜」と言うと

未来は
『痛い!!!』
っちめちゃめちゃでけぇ声で叫びながら悲鳴をあげた。

⏰:08/01/07 16:45 📱:PC 🆔:pM13hlKs


#13 [しゅん]
そのバカでけぇ悲鳴のお陰で、ざわざわしていた周りが一気に静まり返って
視線が俺らに集中。

まじ焦りの俺ら。
確かに、ちょっと力入れたかもやけど…
そんな叫ぶか???
未来は気にせずほっぺたを触りながら半泣きになっている。

⏰:08/01/07 16:46 📱:PC 🆔:pM13hlKs


#14 [しゅん]
嵐に
《お前、アホか!目立ちたいんか?ボケ!》
っちちっちぇー声で突っ込まれていた。

なんに、嵐は未来のほっぺたを摩りながら
《コイツ、アホやから。痛かったなぁ〜》
とか言いやがって、明らかに俺を悪者にする態度。

未来も、ウンウンっち頷いて俺を敵のような目で見つめた。

俺???っち思いながらも
周りはめっちゃ笑いよるし、とりあえず笑いが取れたっちことでコント終了。
まッ狙ってしたわけやないんやけど...
自然コント??
みたいなね。笑

その後嵐から
《お前、声デカすぎ!こっちが焦ろうが!!アホ!》
っち未来は言われていた。

やっぱね。
ざまーみろ!未来め。

⏰:08/01/07 16:47 📱:PC 🆔:pM13hlKs


#15 [しゅん]
俺が未来に突っ込めば、あいつはすぐ嵐に助けを求めて
嵐も嵐で未来の味方をする。
俺と未来をてんびんに掛けたら、嵐は未来を取るけんね。
やけん、嵐が突っ込んでくれるまで俺は何も言わんの。
まぁ、ここぞっち時は俺がぎゃふんと言わせるけどね。
俺の出番はいざと言うときだけ。

そんなんして、出店の食い物を買って
未来が当番の時間が終わるのを待った。

ミスコンとかはやっぱきれーな奴が出とったし
ギャルやないのもおって
未来とタメに見えんよーな大人っぽい人もいっぱいおった。

⏰:08/01/07 16:48 📱:PC 🆔:pM13hlKs


#16 [しゅん]
一時して、未来の出店に戻ろうとすると
未来が一人の男と話している。

俺が黙って見ていると嵐が

《あれ誰?》
っち聞いてきた。

「知らん」
っち答える俺。

出店からまだ遠い位置で顔もはっきり見えんやったし。
そのまま様子を見ていると
めちゃめちゃ親しいよな素振り。
中学、高校の同級生か?いや、タメっぽくねぇし。。。とか思いながら
めちゃめちゃ楽しそうな未来に少し苛立っていた。

⏰:08/01/09 11:23 📱:PC 🆔:F5QOf54g


#17 [しゅん]
嵐も自分のことのようにイライラした様子で
眉間にしわがよっていた。

《行こーや。》
っち言う嵐に、何となく躊躇する俺。
別に行ってもいんやけど…
ただの友達とか先輩かもしれんし、悪いことっち決まったわけでもねぇし。
話しよるぐらいでイライラすんなやっち自分に言い聞かせた。
しかも、俺らが今行って、わざと気まづくなるような状況を作りたくなかった。

「いや、いい。」
っち答えると、

嵐は
《は?》
っち言いながら、更に眉間にしわをよせた。

⏰:08/01/09 11:23 📱:PC 🆔:F5QOf54g


#18 [しゅん]
そのまま俺は反対を向き、とりあえず未来が見えないところに移動しようとした。
それを止める嵐。
《ちょっと待てちゃ。どしたん?》

「いや、何か別によくね?未来が他の男と話しよるぐらい。そこまで束縛する必要ねぇなっち思って」

《いや、そうやけど…》

「やろ?ここにまで来てそんなんしたって更におもろくねぇやん。未来にだって友達ぐらいおるやろ」

納得したんかしてないんかわからんけど
無言の嵐の顔は苛立ったままやった。

⏰:08/01/09 11:24 📱:PC 🆔:F5QOf54g


#19 [しゅん]
「とりあえず、あの未来を見たらイライラするけん移動する」

そう言うと
嵐はちょっとだけ笑いながら

《俺、未来の彼氏でもねぇんにイライラするんやけど…好きなんやか?》
とかふざけたことを言ってきた。

「そーなんやね?多分、未来もお前のこと好きやし。仲良くやってくれ」
投げやりに言うと

頭を叩かれ
《アホか!》
っち突っ込まれた。

⏰:08/01/09 11:24 📱:PC 🆔:F5QOf54g


#20 [しゅん]
嵐は、俺のことも未来のことも大好きで
心配なんやろーね。
多分、親友とか言うレベルやねぇし。
あっ、ぜってぇ。
俺が思っとる以上に、あいつは俺らのことを考えてくれとって大事にしてくれとんと思う。
そんな嵐に、いつも適当な感じの俺やけど…
それも、わかってくれとるもんね。。。あいつは。

⏰:08/01/09 11:28 📱:PC 🆔:F5QOf54g


#21 [しゅん]
俺を見つけた未来は、めちゃめちゃ笑顔で寄ってくる。

『終わった〜〜〜』
っち嬉しそうに走ってきた。

「もう回れる?」
っち聞くと、速攻で
『うん!!』
と返ってきた。

その返事をした瞬間、未来の友達から
【まだ片付け終わってないやん!!】
っち突っ込みが入り、あっけなく店に戻る未来。
俺らは爆笑しながらそんな未来を見ていた。

⏰:08/01/09 11:29 📱:PC 🆔:F5QOf54g


#22 [しゅん]
次の店番のグループが来て交替。
未来と嵐と俺で大学内を回った。


一回りして、中庭にある椅子に座っていると
男4人組が俺らに向かって歩いてきた。

良く見ると、さっき未来に話し掛けていた男がいる。
ん?っち思いながらも嵐と未来と話を続けていた。


「こいつ、どっかで見たことある。さっき話しよった男やねーやか」
そう心の中で思いながら、目で追っていると
未来の隣で止まった。

⏰:08/01/09 11:29 📱:PC 🆔:F5QOf54g


#23 [しゅん]
その瞬間
『浅田さ〜〜〜ん!!!もう帰ったかと思いました』
っち未来の言葉に顔が強張る。

浅田??
あいつか!!!
俺の中で見たことある顔と名前が繋がった。
しかも、さっき話しよった相手もこの人。
でも、何でここにおるん?
そんな風に浅田さんっちゅー人を見ながら考えよったら
浅田さんが未来の問いかけに答えた。

[いや、まだ帰ってねぇよ!!これからやん!!]

未来も楽しそうに会話をしている。

⏰:08/01/09 11:29 📱:PC 🆔:F5QOf54g


#24 [しゅん]
何か視線を感じて、嵐の方を見ると口パクで
《誰?》
っち言っている。

知っとるんやけど軽く目で、訴えわざと曖昧な態度をとった。

[久しぶり!!元気そうやね!]

その浅田さんの言葉に、嵐はますます《は?》っち感じで
顔には出ていないが、明らかにイライラしていた。

「ども!元気っス。」
その一言だけ返すと、俺らの機嫌をさとったんか

[じゃあ、またバイトでな!]
そう言ってどっかに行ってしまった。

⏰:08/01/09 11:30 📱:PC 🆔:F5QOf54g


#25 [しゅん]
姿が遠くなってすぐ、嵐が発言。
《誰?》
明らかに不機嫌。
嵐が不機嫌になる意味がいまいちわからんけど…
あいつに悪い予感がしたんかどーなんか…

未来はきょとんとしたまま嵐を見ている。
『バイトの先輩』
未来がそう答えると
嵐は淡々と質問した。

⏰:08/01/09 11:40 📱:PC 🆔:F5QOf54g


#26 [しゅん]
《じゃあ、何でしゅんのこと知っとん?久しぶりっち》

「いや、それは俺が会ったことあるけ。この前バイト先に行ったときに挨拶したん。深い意味とかねぇよ」
そう俺が答えると、ふーーん的な返事しか返ってこなかった。

俺の話を聞いたのか聞いてないのかわからないまま
未来にこう聞く。

《何でここにおるん?》

『学園祭いつ?っち聞かれたけん日にち言ったら来とった。みたいな?わからんけど。女引っ掛けにかもしれんね。あたしに聞かんでや』

《ふーん》

⏰:08/01/09 11:40 📱:PC 🆔:F5QOf54g


#27 [しゅん]
一時無言のままやって、俺が違う話をしようと思った瞬間
嵐が話しだした。

《あいつ、浅田っち言いよったよね?》

『うん!浅田さん』

《そっか!年上?》

『二個上!!』

《そーなん!まぁ…あんましゅんに嫉妬させるようなことすんなよ!》

こんな会話をしながらその場は終わった。

⏰:08/01/09 11:41 📱:PC 🆔:F5QOf54g


#28 [しゅん]
でも、前に未来からあんな話を聞いとったし、なんとなく気になっていた。
普通、ここまで来るか?とか
やっぱ、未来に気があるんやか?とか
いたらん心配ばっかしていた。
嵐も、何か感じたんか様子が違ったしね。
まぁ、結局は未来がどう思っていたのか今もわからない。

⏰:08/01/09 11:42 📱:PC 🆔:F5QOf54g


#29 [しゅん]
未来と別れて野球部と合流し、飲みに行く前。
嵐から、驚くことを聞かされた。

《お前さ、浅田っち名前聞いてピンっちこんやった?》
急に話し出した嵐にビックリして
呆気に取られる俺。

⏰:08/01/16 18:46 📱:PC 🆔:XdGqGfMs


#30 [しゅん]
「は?」
もう一回聞き返すと

《いや、あの浅田っち男ちゃ。さっき学祭で会ったやん》

「あ〜あの人?知らん。」

《あれ、浅田さんやろ?お前見たことねんかね?》

「は?誰?浅田さんっち」

《お前知らんわけねぇやろ!あの浅田さんちゃ!!2個上におったやん》

⏰:08/01/16 18:47 📱:PC 🆔:XdGqGfMs


#31 [しゅん]
そう聞いて、繋がった。
見たことあった顔、聞いたことあった名前。
全てが繋がった。

地元っちゅーか、まぁ広い範囲やけど。
俺らの地元らへんでは有名な人。
多分、俺の友達に知らん奴はおらん。
浅田さんの地元は俺らの地元とはちょっと離れとるんやけど。。。
そん中でも名の知れた人。

⏰:08/01/16 18:51 📱:PC 🆔:XdGqGfMs


#32 [しゅん]
俺らの2個上は歴代めちゃめちゃつえー先輩がひしめいとって
とりあえず、最低でも2,3回はボコられた記憶がある。
俺と嵐はその上に兄貴がおったけん、あんまやられたっち記憶はねぇけど
他の奴らはめちゃめちゃにされている。

そんな2個上の先輩たちと浅田さんの地元の人達がケンカをして負けたっち話を聞いたことがあった。
それを聞いたときは、ありえんの一言。
俺らの2個上が負けたとか、本と信じられんかった。
そんぐらい強かったけんな。

⏰:08/01/16 18:52 📱:PC 🆔:XdGqGfMs


#33 [しゅん]
実際手を出したメンバーの中に浅田さんがおったかはわからんけど
そのグループとつるんでいた一人なんは確かや。

何度か顔を見たことあったと思うけど、俺らには怖すぎる存在で自分から近づいたことすらなかった。
まぁそのグループの中にも、仲のいい先輩もおったけん時々遊んだりはしよったんやけど…
とりあえず、世間的にやべぇ奴とかもおってあんまり関わりたくねかったのが本心かな。
浅田さんはでっけーグループの一人。
しかも、その中で浅田さんの名前は知らんやつがおらんぐらい知れ渡っていた。
そーとーつえーけやろね。

⏰:08/01/16 18:52 📱:PC 🆔:XdGqGfMs


#34 [しゅん]
しかも、元野球部で、肩を壊してやめざるをえんやったっちゅー噂も聞いたことがある。

そんな恐ろしい記憶がよみがえってきて
振るえがおきた。

「やべくね?」

《やろ?向こう気づいとるやか?》

「どーやろ。多分わかってねんやね?何百人も後輩おる中で俺らあんま関わってねぇし。」

《それやったらいいけど…》

「こえ〜〜〜〜!!!!!!」

思わず叫ぶ俺。
だって、本とこえーんやもん。

⏰:08/01/16 18:53 📱:PC 🆔:XdGqGfMs


#35 [しゅん]
《いや、まじそれわかっとったら、シャレにならんけん。でも、もし気づいとったとしても、もうあん時みたいな勢いはねぇやろーし。2個上やけ22やろ?いい加減落ちついとるやろ!》

「そやな。そう願うしかねぇわ。っち…そーでもねぇかも」

《ん?》

「前さ、未来が言いよったんやけど...浅田さんが未来のこと好きかもしれんっち。」

《は?どういう意味???》

「いやだけね、未来が言うには、浅田さんが自分のこと好きっち思うっち。自意識過剰やけど、そう思うっち」

《何で??お前と付き合いよること知っとるんやねん?》

「知っとる。やけど未来の話によればな、最近まで彼氏がおるっちことを言ってなかったらしいでさ。それで、遊び行こうやとか結構頻繁に誘われよったみたいなん。で、あんまりしつこいけん、彼氏います!っち言ったらしん。したら、それはそれで俺と付き合ったいきさつとか色々聞いて来たんやって。
こんなん聞いたら、明らかに未来に気があるやろ。」

⏰:08/01/16 18:53 📱:PC 🆔:XdGqGfMs


#36 [しゅん]
《まじ?ありえんな。まぁ…男おるっち知っとって、間違いは起こさんやろーけど…
浅田さんとはほとんど関わってねぇもんね。俺ら。
でもお前のこと知っとるんやし、さすがに手は出してこんと思うばい。
未来もその気ねぇし。》

「そやな。至らんことに惑わされたくねぇし。いい加減、未来と俺に平和をもたらせやっち感じ。」

《そんな山あり谷ありやからこそ、今のお前らがおるんと思うけどね》

「まぁな…何かあれば、俺らの兄貴に登場してもらうしかねぇわ!浅田さんでも手でらんやろーし笑」

《あ〜〜そや!!兄貴たち出てきたら、無敵やけね。まぁとりあえず、様子見れや》

そんな会話をしながら、居酒屋に入った。

⏰:08/01/16 18:54 📱:PC 🆔:XdGqGfMs


#37 [しゅん]
店に入って席に座る。
もちろん、俺と嵐は隣同士に座った。

入口に背を向けた状態で、前の席は開いている。
野球部5人、女5人の飲み会。っちゅーか合コン。
やけど、男は実際3人。
俺と嵐は彼女持ちやからな。
もちろん未来も、ゆーちんもこのことは知っている。
理解してくれた上で、この場に来た。
まぁ女の子からしたら、そんなんで来んなや!っち感じやろーけどな…

そんな中、女は何も知らずに、部屋に入ってきた。

⏰:08/01/16 18:54 📱:PC 🆔:XdGqGfMs


#38 [しゅん]
【こんばんわ〜〜〜〜】
キャピキャピした声で入ってくる。
香水の匂いと化粧の匂いが混じった匂いと思う。
まだ、部屋には入ってきてないのに
女!!っちゅー感じの雰囲気を感じとった。

入口に背を向けた状態の俺らには姿も見えん。
嵐が
《くせーし。》
っち言ったことに、同じことを思っとったんかと笑ってしまった。

⏰:08/01/16 18:55 📱:PC 🆔:XdGqGfMs


#39 [しゅん]
息を止めとったんやけど、苦しくなって一気に吸うと
匂ったことある匂いがした。


未来の匂い。

ん?っち顔をして嵐を見ると、嵐も同じような顔をしている。
未来がおるんか?
そう思って、周りを見渡したがそんなはずもなく
同じ香水をつけていた女るんやなぐらいの感覚で気にもとめなかった。

⏰:08/01/16 19:00 📱:PC 🆔:XdGqGfMs


#40 [しゅん]
みんなが席について始まる乾杯。

自己紹介。

猫かぶった女どもと飲む酒はありえんぐらいマズかった。

⏰:08/01/19 00:05 📱:SH903i 🆔:EZAT9Kl6


#41 [しゅん]
俺も嵐も酒に強く、どんだけ先輩に飲まされても潰れたことはなかった。
浴びるように飲んでも、吐いたこともねぇし気分が悪くなったこともねぇ。

親父も酒が強かったっち聞いとったし、遺伝やな^^;

まぁ、飲み放題やったから飲むだけ飲んだけど…
気分はよくねかった。

⏰:08/01/19 00:06 📱:SH903i 🆔:EZAT9Kl6


#42 [しゅん]
便所に行きたくなって、席をたったときのこと。
未来の笑い声が聞こえたような気がして回りを見渡した。

そこに見た光景。


楽しそうに男としゃべりよる未来の姿。

2対2で飲んでいた。

⏰:08/01/19 00:08 📱:SH903i 🆔:EZAT9Kl6


#43 [しゅん]
俺は今日、未来から飲みに行くことなんか一言も聞いてねぇ。
今日どうするんか聞いたときも、未来は短大の友達と打ち上げっち言った。

目の前の現実を受け入れられず、夢か?とか思う自分がいた。

⏰:08/01/19 00:09 📱:SH903i 🆔:EZAT9Kl6


#44 [しゅん]
その場に行こうか迷ったが、周りに飲みよる人もおったし迷惑かかるかもっち思って
とりあえずトイレの前で未来に電話を掛けた。

出るやか?っち思ったけど、未来はすんなり電話に出た。

⏰:08/01/19 00:10 📱:SH903i 🆔:EZAT9Kl6


#45 [しゅん]
『もしもし?どした〜?しゅん合コン楽しんだらダメやけ』
いつもの未来やない。
声で酔っ払ったのが丸分かり。

未来は酒に弱い。
飲めんに等しいぐらいやな。

⏰:08/01/19 00:11 📱:SH903i 🆔:EZAT9Kl6


#46 [しゅん]
みんなで飲んだりしたときも、みんなが面白がって未来に酒を飲ませ急性アル中にさせてしまったことすらある。

飲んだら吐いて、寝て、吐いて、次の日起きたら記憶がねぇっちパターン。
吐いたら強くなるっちゅーけど、未来にとってこの言葉は無縁やった。

⏰:08/01/19 00:13 📱:SH903i 🆔:EZAT9Kl6


#47 [しゅん]
苦しくなるのがわかっとるから、自分から進んで飲むこともねかったし、俺が一緒の時は絶対飲ませんやった。
無理矢理飲まそうとするやつおったけど、こればっかりはまじであぶねぇけね。
俺がおらん飲み会は飲まんっち約束して行きよったし。
俺がおらんでもほとんどはゆーちんが一緒やけん、未来のことをわかっている分安心して行かすことができた。

⏰:08/01/19 00:18 📱:SH903i 🆔:EZAT9Kl6


#48 [しゅん]
シラフでもめちゃめちゃテンションが高い未来は、友達の中でジンジャーで酔える人として通っていた。

その未来が酒を飲んでいる。
今日も、飲まんっち約束した。なんに、明らかにいつもと違う。
そんな未来をまだ俺は信じられず、受け入れられなかった。

⏰:08/01/19 00:21 📱:SH903i 🆔:EZAT9Kl6


#49 [匿名]
バカー

⏰:08/01/21 08:59 📱:SH903i 🆔:tmBSMKy2


#50 [しゅん]
「お前さ、今どこにおるん?」

『今?居酒屋で飲みよるよ〜〜』

「そーなん。ちょっとトイレに来い!俺から呼び出しがあったっちことをみんなに悟られるなよ!気づかれんように来い。」

状況が呑み込めたのか未来は
『わかった。じゃあ明日ね』
と辻褄の合わない言葉を言って電話を切った。
完璧に酔っ払いやった。

⏰:08/01/22 11:19 📱:PC 🆔:tBOYzC/A


#51 [しゅん]
一時して、未来が来た。
多分、電話の内容もわけわかってねかったんやろーな。
少し時間がたってから来た。

未来は俺の目を見ない。
「ちょっと外出ようや。」
そう言って、店の外に出た。

⏰:08/01/22 11:20 📱:PC 🆔:tBOYzC/A


#52 [しゅん]
「お前さ、ここで何しよん?今日、打ち上げやなかった?」

そう言う俺に、未来は躊躇すらなくすんなり答える。
目はうつろなんに、受け答えははっきりしていた。
多分、俺に飲んだことを悟られんようにするためやと思う。

⏰:08/01/22 11:20 📱:PC 🆔:tBOYzC/A


#53 [しゅん]
『打ち上げ行ったよ。でも早めに終わって、今浅田さんたちと飲みよん』

「聞いてねぇ。しかもまた浅田さん?最近よー出てくるね。その名前」

『だって、たまたま会ったんやもん。おごるけ飲み行かん?っち言われたん。それで来た』

「俺、聞いてねぇけど。しかもお前酒飲んどるやろ?」

『言ってなかったのはごめん。でも、しゅんは合コンやろ?しゅんは知らん女の子と飲みよるんやん。
何で?しゅんに言う権利ないやろ。ましてやしゅんは浅田さんのこと知っとるばい?
あたしが、合コンに良い気でいってらっしゃいっち送り出しとると思う?
どんな気持ちで行ってきていいよっち言いよるんかとか全然考えてもないんやね』

⏰:08/01/22 11:21 📱:PC 🆔:tBOYzC/A


#54 [しゅん]
そう未来に言われると何も言えんで言葉を探していた。
確かに、未来は俺に行って来ていいと言った。
素直に送り出してくれたとも思っていない。
多分、俺は未来ならわかってくれるはずっち感じで深くも考えず、話していたんと思う。
好きな人がたとえ人数合わせとはいえ、合コンとか女の子がおる場に飲みに行くんは誰だって嫌やよな。

「別に、浅田さんと飲み行くのがダメとは言ってねぇ。ただ聞いてねかったし、まさかここでお前を見るとは思わんやん?
ビックリしたし。何かわからんけど、とりあえず浅田さんとお前が関わるのが嫌なだけ。
疑っとるとかやねぇでからさ。何か上手く言えんけど。
お前は酒よえーんにさ、飲んで。受け答えははっきりしとるけど、目すわっとーで?
心配ならんわけねぇーやろ?
まぁ、こんなこと言っても俺は、飲み会来とんし。言える立場やねぇけど。自分のことしか考えてねぇしな。ごめん。」

わけわからんけど、こんなことを言っていた。

⏰:08/01/22 11:22 📱:PC 🆔:tBOYzC/A


#55 [しゅん]
未来を見ると、顔は真っ青で明らかに気分が悪そう。
俺の話なんか聞いている場合やないような状態だった。
俺の言葉に反応はなく、下を向いた未来の顔を上げると
吐きそうな顔で俺を見た。

口を膨らませたまま、目で無理っち言いよるのがわかって
焦った俺は未来を抱きかかえ人目のつかない所まで連れて行った。
おろした瞬間、その場で未来は吐く。
苦しそうにハァハァ言いながら俺の手を握って吐く。

水を買ってくるっち言いよるのに、未来は俺の手を離さなかった。
仕方なく、反対の手で背中をさすった。

⏰:08/01/22 11:25 📱:PC 🆔:tBOYzC/A


#56 [しゅん]
全部出し切った後、俺の顔を見て
『スッキリ』
っち笑顔で答える未来。

「お前アホか!!」
っち言うと
ていさいが悪そうに苦笑いをした。

「水買ってくるけん、ちょっと待とっけ」
っち言って、近くの自販で水を買った。
未来に飲ませると、落ち着いた様子で

『もっとスッキリ』
とかぬかした。

さっきまでのあの、顔はどこにいったんかわからんぐらい爽快な顔。
でも酔っ払っとるのは変わらんし、足もフラフラ顔も緩みっぱなしの状態。
ちょっとでも酔いを覚まさせる為に椅子に座らせて涼んだ。

⏰:08/01/22 11:28 📱:PC 🆔:tBOYzC/A


#57 [しゅん]
携帯を開くと、嵐から電話が何件も電話が入っとって…
おまけにキレたメールも。

そりゃそーやわな。
便所っちたってからそーとー時間たっとるし。
どんだけなげぇ便所なん?っち話。
嵐の気持ちはわかったけど、とりあえずキレた嵐を笑わせようと思い、未来と組んで
吐いた所に戻り、さっき未来が苦しかった時の状況を再現し、写メった。
それを、メールに添付して送信。

⏰:08/01/22 11:28 📱:PC 🆔:tBOYzC/A


#58 [しゅん]
ありえんぐらいのスピードで嵐から電話がかかってきた。

《お前?今どこなん?》

「店の裏ちゃ〜!でたんウケるやろ?」
そう言うと
いまいち状況が把握できてないみてぇで
反応が悪かった。

《未来がなんでおるん?》

「それがさ、あいつ同じとこで飲みよったんちゃ!しかも浅田さんと。
んで、呼び出し〜〜!!」

《未来飲みよったん??》

「ありえんやろ?もう今俺の隣で死んどるんやけど」

《どんぐらい飲んどるん??大丈夫なんか?》

「とりあえず、全部吐かせたし大丈夫と思うわ。」

《んで、この写メは?その吐きよるところを激写したっちわけ?》

「そそ!!」

そう言うと、ありえんぐらいの笑い声が電話の向こうから聞こえた。
嵐、爆笑中。笑
こっちもつられて爆笑したけね。

⏰:08/01/22 11:29 📱:PC 🆔:tBOYzC/A


#59 [しゅん]
「俺戻れんけど大丈夫かね?そっちのが心配なんやけど…」

《いや、いいやろ!!何かそれぞれ自由にしよるし!!俺もそっち行くわ!》

「いやいや、お前まで来たらまじーやろ!!」

《それがさ、何か俺目当ての女がおってからさ逃げてぇし。何か理由つけて行くけ!》

嵐は、そう言って一方的に電話を切った。

嵐を待つ間未来は俺の手を握ったまま、肩に寄りかかり
頭が痛いとかお腹空いたとか繰り返していた。
外は寒く上着を着ていない未来は震えていて
俺が着ていたパーカーを着せた。

⏰:08/01/22 11:31 📱:PC 🆔:tBOYzC/A


#60 [しゅん]
10分ぐらいして。
嵐が抜けてきた。
速攻未来に
《お前バカか〜?飲めんくせに何で飲むかね〜アホ!!》
っち突っ込みほっぺたを軽く摘んだ。

いつもなら痛い!!!!っち叫ぶ未来も
酔っ払って痛みが麻痺しているのか、それとも頭が痛いで大きな声を出さないのか
おとなしく、うーーっと繰り返していた。

⏰:08/01/22 11:32 📱:PC 🆔:tBOYzC/A


#61 [しゅん]
酔っ払いの未来の隣に座る嵐。
未来がここにいるわけとかを話した。
浅田さんのこともな。

んで。
これからが問題。
未来は携帯だけ持って、ここにいる。
店の中には上着もバックも置いたまま。
こんな状態のまま、飲み屋に戻らせるっちこともしききらんし
かといって、俺らが未来の変わりに行くのも変な感じ。
浅田さんおるしな。
嵐とどーする?っち話をしていたらちょうど未来の携帯が鳴った。

⏰:08/01/22 11:33 📱:PC 🆔:tBOYzC/A


#62 [しゅん]
「未来!!携帯!鳴りよるで!!」
《未来!!浅田さんと思うぞ!!出らなまじーちゃ!!》

その嵐の一声で
未来はふと起き上がって電話を手にした。
が、電話に出られるような状況やなくそのまま撃沈。

電話はつながったまま。
受話器の向こうから、浅田さんの声がする。
俺が出るしかなかった。

⏰:08/01/22 11:34 📱:PC 🆔:tBOYzC/A


#63 [しゅん]
[未来!お前どこおるん?]
その浅田さんの言葉にイラっちする俺。
でも、そんなことにイライラしとる場合でもなかった。

「すいません。俺、しゅんです。」
そう言うと
は?っ的な感じでズシっとした声に変わる。

[おお!何で?未来ちゃんは?]
俺っちわかってからは、未来ちゃんっちちゃん付けで呼んだのも俺には引っかかった。

⏰:08/01/22 11:34 📱:PC 🆔:tBOYzC/A


#64 [しゅん]
「今、外にいます。たまたま同じ所で飲みよって…話よったら未来が気分悪くなったみたいで吐きだしてしまって。看病してるんすけど…すいません。心配かけて」

[あ!そうなん?いまいち状況がわからんけど・・・大丈夫なんかね?急にトイレっち言ったまま帰ってこんけさぁ!しゅんくんとおるなら心配ねぇね!!よかった]

意外にもあっさりした感じで俺が予想していた答えと違った。
こうなってしまった経緯を詳しく説明して、納得してもらった。

⏰:08/01/22 11:38 📱:PC 🆔:tBOYzC/A


#65 [しゅん]
[てかさ、未来ちゃんカシオレ半分も飲んでねぇけど?体調わりかったんかね?]

「いや、未来酒よえーんすよ。カシオレとかカクテルでさえちょっとでも飲んだらこうなります。自分もわかっとるとは思うんですけど…」

[マジで?弱いとは聞いとったけど…そんなよえーんや。そーなんやね。知らんやったけさ〜飲ませたみたいになってわりー。]

「いえいえ、言わんやったこいつが悪いです!!ほんとすいません。今も電話に出れんぐらいの状況で。このまま連れて帰ってもいいっすかね?」

[今度から気をつけるわ!!よかった!しゅんくんおってから。こっちは気にせんでいいよ!!
未来ちゃんが正常に戻ったら、また連絡してっち伝えとって!!]

「はい!わかりました。とりあえず、会計いいっすかね?俺払い行きます!」

[いや、今日はおごりっち言っとったけん!!気にせんで連れて帰ってや!!]

⏰:08/01/22 11:38 📱:PC 🆔:tBOYzC/A


#66 [しゅん]
こんな会話をした。
俺が予想した浅田さんの言葉は一個も出てこず、むしろイイ人っち感じ。
このまま顔も見せないまま帰るのもなんか申し訳ねぇで
とりあえず、挨拶だけしとこうと思い、未来の面倒を嵐に頼んで飲み屋に戻った。

「失礼します。浅田さん、すいませんでした。」
そう言いながら席に行くと
浅田さんはニコニコしながら俺を自分の隣に座らせた。

[まじで気にせんでいいけん!!とりあえず、未来ちゃんを無事に連れて帰ってや!!心配やから]

「はい。迷惑かけてしまって本当申し訳ありませんでした」

[はいはい!!じゃあまたな!]

「失礼しました」
そう言って席を立ち、深く頭を下げて店を後にした。

⏰:08/01/22 11:46 📱:PC 🆔:tBOYzC/A


#67 [まな]
書かないんですか
早く見たい

⏰:08/01/28 00:59 📱:SH902iS 🆔:mdxw83jc


#68 [しゅん]
まなさん
読んでくれてありがとう^^
よかったら感想の方に書き込みお願いします!!!
よろしく^^

⏰:08/01/31 11:45 📱:PC 🆔:afyc6Es.


#69 [しゅん]
未来と嵐のところに戻ると
未来は嵐の肩にもたれかかり
撃沈状態。

俺が浅田さんの所に行っている間に
嵐が友達に連絡をしてくれて
迎えにきてもらうことになっていた。

⏰:08/01/31 11:46 📱:PC 🆔:afyc6Es.


#70 [しゅん]
嵐にもたれかかっている未来を
自分に引き寄せて、楽な体制に変え
ベンチに座ったまま迎えの車を待っていると
嵐に電話がかかってきた。
迎えの友達から。

「未来!!帰るぞ!!」
ほっぺたを叩きながらそう話しかけると
半目で俺を見て、
『だっこ』
っち言いながら抱きついてきた。

⏰:08/01/31 11:50 📱:PC 🆔:afyc6Es.


#71 [しゅん]
未来が人前で、こんなこと言うなんか考えられんし
嵐も爆笑しながら未来を見ている。

「は??お前しっかりしろちゃ!!」
そう言っても未来は
『だっこー』
の一点張りでそれ以外は言わない。

⏰:08/01/31 11:51 📱:PC 🆔:afyc6Es.


#72 [しゅん]
仕方なく、未来をお姫様だっこして
車の場所まで連れて行った。

唯一の救いは回りに人がいなかったこと。

嵐は俺らの姿を写メに撮って
多分、こんな姿みたらあいつ狂うやろーなとか言いながら
未来に見せよっち笑っていた。

⏰:08/01/31 11:52 📱:PC 🆔:afyc6Es.


#73 [しゅん]
もちろん、未来を寮に連れて帰るわけもいかず
俺らはラブホでおろされた。笑
次の日帰る足がないけん、迎えに来てもらう予定やったけど
嵐が機転を利かし、2台でホテルまで来て俺の車を置いていってくれていた。
俺は朝、メールで気づいたんやけどな。
さすがに、朝バタバタするんに迎えにくる暇とかねぇしな。
歩いて帰るわけもいかんし…
さすが、俺の嵐くんっち感じ笑

⏰:08/01/31 11:53 📱:PC 🆔:afyc6Es.


#74 [しゅん]
何もすることなく未来はそのまま爆睡。
服を着替えさせても起きなかった。

俺は風呂に入って、目覚ましをかけてベットに入った。
気持ち良さそうに寝る、未来の寝顔を見ながら
髪をなでると、無意識で俺の手を取り繋いだ。
ほっぺたは赤く火照っていて酔っているせいなのか
それともチークを濃く塗っているからなのか分からなかった。


未来のあったかい手を感じながら色んなことを考えた。

⏰:08/01/31 11:54 📱:PC 🆔:afyc6Es.


#75 [しゅん]
些細なことでケンカしたり、会えんやったり、言い合いでお互い引かんやったりして
うまくいかんっちイライラすることもあるけど
こうやって、未来の隣に俺がいて
俺らが付き合っていると言う事実は何も変わらない。
好きという気持ちも。
いつも当たり前に感じていることが、時々わからなくなる。
当たり前を当たり前にしたらいけんのにな。
未来は、俺の隣におって当たり前。
空気みたいな存在や。
やから、ないと生きていけん。
こんな些細な出来事も、幸せやと思える。


そんなこと、未来には死んでも言えないが
俺は、ほんとにこいつが好きなんやなぁと思った夜だった。

⏰:08/01/31 11:54 📱:PC 🆔:afyc6Es.


#76 [しゅん]
未来は好きと言う言葉を口に出して言わない。

俺も。



俺は、特別な時にしか言わんようにしとるし、何か照れくせーし。
未来は好きに相当する言葉は言うが、『好き』と言う2文字はなかなか言わなかった。
普段から、好き?とか聞いてくる女はあんま苦手やしな。
未来みたいにあまりにも聞いてこんと、ん?っち思うこともあるが
言われたときの、可愛さと嬉しさは半端ねぇ。
それを分かった上での未来の作戦かもしれんのやけどな笑

未来にそっとキスをして俺も眠りに入った。

⏰:08/01/31 11:55 📱:PC 🆔:afyc6Es.


#77 [しゅん]
たしか夜中3時ぐらい。
やっと爆睡モードに入った俺に話しかけてくる奴がいる。
未来や。

『ねぇねぇ〜〜〜起きて』
しかめながら目を開けると
未来が隣で俺をゆすぶっている。

⏰:08/01/31 11:55 📱:PC 🆔:afyc6Es.


#78 [しゅん]
「なん?」
そう言うと未来はありえないことを言い出した。

『お腹すいた。』

まだ寝ぼけ気味の俺は
目をつぶったまま
「は?さっき食ったやん。寝ろ!」
そう言うと

『いや!!!お腹すいたと!!』
っち駄々をこねる。

「夜中食ったら太るけん、我慢して寝ろ!!」
俺はそう説得するのに
未来はありえない言葉を口にした。

⏰:08/01/31 11:57 📱:PC 🆔:afyc6Es.


#79 [しゅん]
『じゃあ、エッチする!!!』

一気に目が覚めてた俺。
未来がこんなことを口にするわけがねぇ。

「は?お前何言いよるん?アホか!」
そう言うと

『どっちか選んでくれんとずっと起こす』
とか言い出して。
ずっと言い続けてうるさいで。
無視してそのまま寝ようとしたけど、目が覚めて眠れん。

⏰:08/01/31 11:58 📱:PC 🆔:afyc6Es.


#80 [しゅん]
とりあえず、食いもんもねぇし
ギャーギャーうるせぇ未来を黙らせる方法は…と考え、とりあえず口を塞いだ。
まぁそんなんしよると流れでやるモードになり
そのまま未来を押し倒し、スタート。

未来はやるとお腹いっぱいになるっち習性があってからさ。
何でかわからんけど。
多分未来だけと思うけど。

んで、見事にお互い爆睡。


朝を迎えた。

⏰:08/01/31 11:59 📱:PC 🆔:afyc6Es.


#81 [みな]
おもしろいですね
性欲と食欲は比例するらしいですしね!!
とくに女性は食べて満腹になれば満たされるので誘うならなら食前がいいそうです

⏰:08/02/03 02:32 📱:N905imyu 🆔:tSN9Y2CE


#82 [しゅん]
みなさん
読んでくれてありがとう!
誘うなら食前な!!笑
参考にさせてもらうわ!!

⏰:08/02/16 09:47 📱:PC 🆔:FK6aZlkI


#83 [しゅん]
俺が目覚ましで起きると未来はまだ隣で寝ていた。
死んだように。

昨日のことを思い出し
やっぱありえんやろ!とか自分に突っ込みながら
未来を起こす俺。

まだ酔っ払っているのか
俺に抱きついてきた。

ううーーーーっちうなりながら
未来は起きない様子。
そのままキスをすると一瞬ニコっち笑いながらもすぐにしかめっ面に戻り目が開いた。

⏰:08/02/16 09:48 📱:PC 🆔:FK6aZlkI


#84 [しゅん]
第一声は
『頭痛い。』

第二声は
『頭痛い。』

第三声は
『頭痛い。』

見事な二日酔い。
「お前風呂入らな!!」
っち言うと何も返事をしないまま
立って風呂に向かう未来。
素っ裸のまま頭を抱え、ドアをあちらこちら開けて風呂を探す未来の姿に笑いがでた。

声に出して笑うと
第四声も
『痛い』
まぁ、つまりは黙れっちことやな。笑

⏰:08/02/16 09:49 📱:PC 🆔:FK6aZlkI


#85 [しゅん]
そんな二日酔いの未来をほったらかしたまま
風呂に入らせるのもこえーで、一緒に入った。

初2人お風呂も何もないまま
っちゅーかあるっち期待しとるほうがおかしんかもしれんけど笑
ちゃっちゃと、あがった。

水を飲ませ、落ち着くとだいぶ良いのか
顔色も戻り、いつもの未来に戻ってきた。
頭が痛いのはかわらんやったみたいやけど…

⏰:08/02/16 09:50 📱:PC 🆔:FK6aZlkI


#86 [しゅん]
未来は化粧をする間、俺はテレビを見て暇をつぶしていた。
何の気なしにふと

「お前さ〜昨日のこと覚えとる?」
っち聞くと

『ん〜〜何か所々しかっち感じ。何であたししゅんとおるんけ?』
やって。

出た出たっち感じやけね。
ほんとありえん。
まぁいつもの通りやけど…

⏰:08/02/16 09:51 📱:PC 🆔:FK6aZlkI


#87 [しゅん]
「やっぱ覚えてねぇね。俺おらんかったら、どーなっとったん。本とこえぇわ。覚え取るのはどこまで?」

『浅田さんと飲むことなって、居酒屋行ったらしゅん達が合コンしよるのを見て。
んでイライラして飲んで。そっから覚えてない』

「お前、見たん?俺がおるの知っとったん?」

『たまたまね。前通ったら、女の子たちが入っていきよって。見てしまったっち感じ。
女の子キャピキャピしっとって楽しそうやったね。こそーっと見よったん。』

⏰:08/02/16 09:51 📱:PC 🆔:FK6aZlkI


#88 [しゅん]
それを聞いて、未来の匂いがしたのを思い出した。
やっぱ、俺の鼻は間違ってなかった。
未来があんときおったけや。
あえて、未来にこのことは言わんやったけど。

「ごめん。何か軽く考え取ったわ。もう行かんけん。」

『いいよ〜〜別に。』
そう言いながらも、ふてくされとるのはまるわかりやった。

「ごめんっちゃ!俺もお前が浅田さんと飲みよるの見てめっちゃ腹立ったけね。」

『ふーーーーん。』
まだご機嫌ななめのご様子。

「俺はお前だけやから。ほんとに。わかっとると思うけど」

そう言いながら未来のところに行き
後ろから抱きしめながら、二の腕を摘んでやった。

⏰:08/02/16 09:52 📱:PC 🆔:FK6aZlkI


#89 [しゅん]
「お前が俺とおる経緯聞きてぇ?」
そう言うと

『いい。聞いたら、また気分下がるし。聞きたくない』
っち言った。

今までの未来なら絶対聞きたい!!っち言うはずなんに
この日はちがった。

「なんで?俺言いてんやけど?」

『いや!!!聞きたくない!!』

そう言う未来に
昨日会ったことを無理矢理話した。
ちょこちょこはぶきながらやけど。
一番言いたかったのは、未来からエッチがしたいっち言ってきたこと。笑

⏰:08/02/16 09:53 📱:PC 🆔:FK6aZlkI


#90 [しゅん]
それを話すと
未来は狂ったように
『そんなん絶対言ってない!!!!!』
と言い張っていた。
そんな未来をからかうのがめちゃめちゃおもしろいでずっと言い続けた。

わりーね俺。

⏰:08/02/16 09:53 📱:PC 🆔:FK6aZlkI


#91 [しゅん]
ふてくされる未来に
「そんなふてくされんなちゃ!!酔ったときっちさ、本心が出るっちゅーやん?何か俺嬉しかったけん」

俺の本心。
未来から言ってくることとかねぇし
これからもねぇと思う。
未来としかやりたくねぇし、やる気もおきんし。
そんな相手から、そう言われたら
男なら嬉しいやろ〜〜〜。
まぁ未来にはここまで言ってないけどね〜

⏰:08/02/16 09:53 📱:PC 🆔:FK6aZlkI


#92 [しゅん]
『絶対言ってない!!』っち言いながらも
照れて顔が赤くなっていた。

「はいはい!あけぇーちゃ顔が!!」

『チークやもん』

何か色々言いよったけどめちゃめちゃひつこくいじってやった。

酒に弱えーくせに、回復の早えー未来。
意味わからんけど、後にひかんだけましやな。

元気に戻った未来に浅田さんに連絡させ、この件も一件落着。
そんなこんなで、無事に練習にも間に合い、
未来も学園祭の片付けに行った。

⏰:08/02/16 09:55 📱:PC 🆔:FK6aZlkI


#93 [しゅん]
それから何日かして。
あの日、嵐が撮った写メを未来に見せた。
俺らは大爆笑。
未来は一人で大激怒。
知らない自分がそこにはおって…
俺らはめちゃめちゃウケたんやけどね〜〜

まぁ。
ここまで酔っ払った未来が悪いっちことを言うとあいつは何も言えなかった。

⏰:08/02/16 09:55 📱:PC 🆔:FK6aZlkI


#94 [ゆり]
読みたいです、待ってますー(^O^)

⏰:08/02/25 11:32 📱:P905i 🆔:kjDNASRE


#95 [あ]
しゅんさん☆!
この小説,
いいですね!
続き気になります
応援してます

⏰:08/03/03 21:56 📱:D904i 🆔:XniPk6UE


#96 [しゅん]
ゆりさん
読んでくれてありがとう!!
コメントくれるのはありがたいし励みになるんやけど
感想用にトピックがあるけんそっちにお願いします!!

あさん
読んでくれてありがとう!
初コメントよな?サンキュ!!
ゴメンけど、感想は総合にトピックがあるけんそっちに書いてくれるかなぁ〜〜。
まじひつこいけどよろしくお願いします。

⏰:08/03/07 15:57 📱:PC 🆔:hjqdaoJ6


#97 [しゅん]
放置ごめんなさい。
最近忙しいでから〜〜
ちょっと時間が出来たけん、更新します!!!
待っててくれた人ありがと!!
ほんとちょっとでごめん!!

⏰:08/03/07 16:01 📱:PC 🆔:hjqdaoJ6


#98 [しゅん]
学園祭が終わると
クリスマスや年末年始、バレンタインとめちゃめちゃ色んなイベントが続く。
そして、何より俺たちの2年記念が来ようとしていた。

⏰:08/03/07 16:01 📱:PC 🆔:hjqdaoJ6


#99 [しゅん]
未来は就活をしていなかった。
短大を卒業した後、どうするのかはっきりきまっていない曖昧のまま。
やりたいことが決まってないのか
それとも、ただ就活するのがめんどくさいのか。

じっくり考えればいいっち、思っとったし
やりたくないことを無理矢理するよりも
やりたいことが見つけて、それを一生懸命頑張るほうがいい。
それが俺の考え。

⏰:08/03/07 16:02 📱:PC 🆔:hjqdaoJ6


#100 [しゅん]
俺は、どの道に進んでも応援するつもりやったしね。

未来は学校でメイクを履修しとったり、ファッション関係を履修しとったりしとったけん
そっち方面に行くんかなとか勝手な想像をしとったけど
未来に聞くと、予想外の答えが返ってきた。

⏰:08/03/07 16:02 📱:PC 🆔:hjqdaoJ6


#101 [しゅん]
『あたし、普通にOLとかでいい。』

まぁ、未来は商業高校出身でパソコンも余裕で使えるし
資格もめちゃめちゃ持っとっるし、言われてみればそれも普通かもしれない。
でも、明らかに外見はファッション関係に進みそうな感じやし
何よりも、勉強してきたジャンルの方向に進まないということが疑問やった。

⏰:08/03/07 16:03 📱:PC 🆔:hjqdaoJ6


#102 [しゅん]
「OL?お前ファッション関係に進まんの?化粧関係の仕事したいかもとか言いよったやん」

『ん〜それと仕事は別かなっち思った。勉強はしたかったけど、自分の物になればそれで満足したし』

「ふーん。じゃあ、OLの仕事探すん?」

『うん〜。でもやる気出らんね〜。しゅんはまだ学生やし』


そう。俺は四大。
未来は短大。
未来が卒業しても、あと2年俺は学生。

⏰:08/03/07 16:03 📱:PC 🆔:hjqdaoJ6


#103 [しゅん]
「学生すりゃーいいやん。あと2年。編入すれば?一緒にラブラブできるぞ」

『それ楽しそうよね。それも考えてはみたんやけど。色々考えたけど、お金もかかるし親に迷惑かけるし。ダラダラ学生続けるより就職するのが一番いいよね。』

「ほんとにしたいことが見つかるまではいーと思うよ?まぁとりあえず、その考えがあるなら安心やな」

⏰:08/03/07 16:04 📱:PC 🆔:hjqdaoJ6


#104 [しゅん]
未来に、就職はせんといけんっちゅー考えはあるし
親に迷惑かけたくないっち気持ちもあるならと、それほど心配しなかった。
未来は、追い詰められたらやるっちタイプやしな。

⏰:08/03/07 16:05 📱:PC 🆔:hjqdaoJ6


#105 [しゅん]
野球のオフも近づき、野球の毎日から開放され何となく気が緩む。
みんなそれぞれバイトも始めるし、金も入る。
何が俺の中で変わったのか。

未来と友達。


比べること自体が間違いかもしれん。
でもその時は、友達と遊ぶほうが楽しかった。
大学の友達、そのまた友達とかと仲良くなり
遊ぶ人間も増えた分、新鮮で楽しかったんと思う。

⏰:08/03/10 18:24 📱:PC 🆔:tnH8dvV.


#106 [しゅん]
何もねぇのに夜中ドライブとか行ってほっつきまわったり
でたんさみーのに海に行って素っ裸で泳いだり
オールで大富豪したり
賭け事に負けたら、肩パンっちルールで遊んだり。
体育館貸切ってバスケしたり。
ボーリングを週4でしたり。

ほんとアホみたいなことばっかやったけど
それが楽しくて仕方なかった。

⏰:08/03/10 18:25 📱:PC 🆔:tnH8dvV.


#107 [しゅん]
バイトが終わってからも遊ぶ。
休みの日は朝から遊ぶのが当たり前。
予定が入ってない日なんかなかった。

未来との連絡も前に比べると減っていたと思う。
未来から
『会える?』
っち聞かれても、当たり前で予定が入っている。
「ごめん」っち謝ることがほとんどやった。

⏰:08/03/10 18:25 📱:PC 🆔:tnH8dvV.


#108 [しゅん]
何回か、そのことで言い合いになり
お互い話し合ったが、平行線のまま。

お互いの意見に完璧に納得せず、結局は俺が仕方なく折れた。
今考えたら、明らかに俺が自分勝手っち思うんやけど・・
やっぱ友達と遊びたいっち気持ちは抑えられなかった。

⏰:08/03/10 18:26 📱:PC 🆔:tnH8dvV.


#109 [しゅん]
未来と久しぶりに遊ぶっちなっても、友達との予定を断って行くのがほとんどやったから
今日はアイツらが何をしよるんか気になってしょうがない俺。
友達からは写メ付でメールが送られてきたりで、うらやましかったりもした。
未来と一緒におるんにな。

いまいち自分も何がしたいんかわからんやったし
あんな気持ちやったことが、今も理解できてない。

俺にとっての倦怠期やったんかもしれん。

⏰:08/03/10 18:27 📱:PC 🆔:tnH8dvV.


#110 [しゅん]
未来がデートの途中で
『ごめん用事思い出してしまったから途中まで送って』
とか
『今日、何か体の調子悪いから帰ろっかな』
とか言う日もあった。
俺はせっかく会えたのに何やねん!それ!!っちムカツクこともあったな。

⏰:08/03/10 18:27 📱:PC 🆔:tnH8dvV.


#111 [しゅん]
未来も未来でバイトの人達との飲み会とかスポーツ大会とか行きよったみたいやし。
特に、未来のバイト先の人達は仲いいで、昔はそれが嫉妬につながっていた。
そんなんも、慣れてくると、麻痺するっちゅーか…
俺はお互いがお互いのしたいことをして、好きなように過ごす時期があってもいいと思っていた。
そんなんしながら、したいこと見つければいいやろっち感じで。

⏰:08/03/10 18:29 📱:PC 🆔:tnH8dvV.


#112 [しゅん]
未来からのメールも減り
会える?の一言さえ言われなくなった。
毎日おはようとおやすみのメールは欠かさずしよったのに
いつのまにかそれさえもせんくなっていた。

俺もメールせんといけんなぁーっち思いながらも
遊び呆けて夜中になったりで、連絡するタイミングを失っていた。
実際、メールせんっちことは未来から遊びに誘われてもっち断らんでいいし、やっぱ断る時はわりーなっち思いよったし。
そのごめんっち言葉は未来から誘われんやったら、当たり前で謝らんでいい。
連絡が来ないほうのが楽だった。

⏰:08/03/10 18:30 📱:PC 🆔:tnH8dvV.


#113 [しゅん]
俺が時間が出来たときにメールを送っても
すぐには帰ってこず、すれ違いだらけ。
俺らはお互い、どこで何をしているかさえ知らない毎日だった。



会わないまま、2ヶ月がたとうとしていた頃。
マッハで過ぎた。
気づいたら、そんなに時間が経っていた。

⏰:08/03/10 18:30 📱:PC 🆔:tnH8dvV.


#114 [しゅん]
一通り自分が思うように遊んだら気が済んだのか
遊ぶ方に飽きたんかようわからんまんま
いつものように野球の練習を嵐としていた。


いつもなら俺から誘うのに、この日は嵐が誘ってきた。

⏰:08/03/10 18:31 📱:PC 🆔:tnH8dvV.


#115 [しゅん]
久しぶりに未来の着信音が鳴る。
電話に出ると
『しゅん、今日ちょっとだけでいいから時間作れる?』
そう聞かれた。

その日は夕方からバイトで
電話があったのは14時ぐらい。

「バイト入っとるけど…どした?」

『ちょっと話せるかな〜っち思って…終わってからでもいいけん会える?何時になってもいいけん。』

この言葉に俺はいつものように答えた。

⏰:08/03/14 11:05 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#116 [しゅん]
いや、バイト何時に終わるかわからんし。多分残業やんね。待たせるの嫌やし。あんま会う時間も取れんくね?あんま遅くなって帰したくねぇし。」

『ほんのちょっとでもいいけん!ちょっと話ししたいん。それでもダメ?』

「また、バイト休みの日連絡するけんさ。残業なったらきちーんちゃ!ごめん」

『そっか。わかった。いっつもしゅんはそうやね。』
未来はそう言って、電話を一方的に切った。

⏰:08/03/14 11:13 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#117 [しゅん]
こんなん言われたら普通は自分の行動を思い返すやろーね。

でも、こん時の俺は、未来態度に少し違和感を感じる程度で
一時たったら落ち着くやろうっち感じやったんと思う。

⏰:08/03/14 11:14 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#118 [しゅん]
《未来、何ち?》
そう俺に聞く嵐。

「ん〜別に。たいした事やねぇ」
俺はそっけなく返した。

嵐に
《お前ら、最近会ってねんやろ?祐子が言いよったけど》


そう聞かれ、少し焦った。

⏰:08/03/14 11:15 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#119 [しゅん]
「ん〜そーやね。会ってねぇね。あいつからもあんま連絡こんし」

《お前、それでいん?》

「別に〜。考えてもねかったな」

《お前未来ほったらかしすぎぞ?ぜってぇ。あいつの立場になってん?》

「まぁ、今呆れられたけど…あいつもそっけねぇしね。俺、今は友達と遊ぶほうのが楽しいんちゃ」

《誰も友達と遊ぶなとは言わんけど…でも、付き合いよるんやろ?お前ら。
どしたんかちゃ!!お前らしくねぇぞ?》

「別に。そんな深く考えてねぇし。お前らも、あんま会ってねぇやろ?」

《俺らは会わんでも、連絡はまめに取るようにしとるし、お前みたいにほったらかしたりしてねぇし。今はお前と未来の話しよんやって。俺らのことは関係ねかろ!》

「ふーん。何でそんなんキレとんかちゃ!まぁ、俺らとお前らは違うし。俺には俺のやり方があるけん」

《何かちゃその態度。話はせないけんなっち思っとったけど…お前いい加減にしとかんと痛い目合うぞ。》

「何?痛い目っち」

《未来はお前とこれからどうするんかを考えよるみたいやけさ。最終的にどうなるかはわからんけど?》


この言葉を聞いた俺は何も動じなかった。
いつもの冗談やと思ったから。

⏰:08/03/14 11:16 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#120 [しゅん]
「はいはいちゃ!それはねぇね」

自信満々の俺に嵐は続けた。

《お前、どっからの自信なん?》

また少し焦る俺。

「はぁ〜〜出た出た。そんな深刻な顔してどーするん?」

実際、焦りながらも強気に出るしかねかった。

⏰:08/03/14 11:17 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#121 [しゅん]
俺の言葉に嵐は呆れた様子で、でけぇため息をついた。


《真剣にやけの。分かるちゃ!お前今ちょっと焦っとるやろ?ちょっとは真剣に考えてみろ!
俺も直接未来から聞いたわけやねぇし、祐子も何も教えてくれんけわからんけど。俺の勘!!
未来に対する気持ちがわからんくなったんならさっさと振れ!》

「いや、別に気持ちがわからんとかやねぇよ?ただ今は未来のこと考えれんっちゅうか。
好きは好きなんやけど…自己中なのもわかっとるし、俺わがままやなとも思うん。
もうわけわからんな〜俺。」

⏰:08/03/14 16:29 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#122 [しゅん]
《わかるちゃ!それは。いっつも気持ちが一定なわけやねぇし。常にどっちかに傾いとるんちゃ。
それが、今は未来がお前のほうに傾きすぎとるだけなんやねん?
誰にだって、不満とか不安はあるしそれを理解し合っていかんと
ただダラダラ付き合いよるだけじゃ意味ねぇやん。
もっと、未来の気持ちを理解しようとせーや。
あいつはお前の為に必死なんぞ?
何の為に、お前は未来を引きずっとったんか?
こうなる為か?
頭冷やせ!!》

何も言えなかった。
俺はたった今、未来からかかってきた電話も切った。

⏰:08/03/14 16:29 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#123 [しゅん]
《今未来からの電話やったんやろ?お前、まじ気づくのおせぇ。》




俺は何も言えないままその場に座っていた。


そんな俺に嵐は続ける。

⏰:08/03/14 16:30 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#124 [しゅん]
《俺が言わんでも、もうわかっとるやろうけど。何でお前はいっつもそうなんかね。
普段、人の立場を考えられるお前が何で未来のことになったら考えれんの?
アホやろ。
何かさ、虫の知らせやねぇけど。
ふと電話したんちゃ。未来に。お前の態度みよっても安心できるような行動は一切とりよらんやったし。
未来どう思っとるんやっか〜っち軽い気持ちでな。
そしたらさ、あいつ、何ち言いよるかわからんぐらいグチュグチュ言いよってからさ。
めっちゃ泣き出して。
別れた方がいんかもとか言い出して。
俺、めっちゃ焦ってからさ、別れるとか考えるのは、まだ早いっち言ったん。
冷静になれっち。話合いせんとっち。
そしたら、あいつ意外に冷静でから…
一回話したけどしゅんはかわらんやったっち。
その後も話したいけど、時間作ってもらえんかったっち。
多分、相当自分で色々考えたんやろね。
お前は未来に話しをさせる場すら作ってねんちゃ。
どうしたらいいんかわからんくなるのなんか当たりめぇやん?
アイツが今の電話、どんな気持ちでしたかお前には伝わったと思うけんそのことにはあえて何も言わんけど。
取り返しのつかんことしてねぇ?
自分がしてしまったことわかるやろ?何しよん?はよ行けや!!!》

⏰:08/03/14 16:30 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#125 [しゅん]
俺は、そのまま車で地元まで走った。
早く未来に謝らんとっち、めちゃめちゃ飛ばして走った。

行く途中、未来に電話をかけてもでない。
何回もかけるのに、出なかった。
メールをしても返ってこない。

俺の焦りは悪いほうに悪いほうに加速する。

連絡が取れないまま、未来の家に着いた。
時計を見ると、バイトの時間にせまっていて、慌てて、友達にシフトをかわってもらった。

⏰:08/03/14 16:31 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#126 [しゅん]
未来の家に着き、少しだけ気持ちを落ち着かせた。



家に着いたんやけど…
出てきてくれん?

そうメールを送ると
意外な返事が返ってきた。

電話がかかってきて、慌てて出ると
落ち着いた声で
『鍵開いてるから入ってきて。』
そう言う未来。

「いや、いいんか?勝手に入って」

『大丈夫。俊しかおらんし』

言われた通り、ドアを開け未来の部屋に向かった。

⏰:08/03/14 16:32 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#127 [しゅん]
ドアをノックしても、返事がない。
そっと開けると、未来はベットに寝転んだまま反対を向いていた。

部屋は散らかっている。
この状況は、前に見たことがあった。
中学の時、さゆりとのことで未来に辛い思いをさせたとき
あの時も未来の部屋は散らかっていた。


嫌な予感が俺の心を駆け巡る。

⏰:08/03/14 16:32 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#128 [しゅん]
部屋に入り、ドアを閉めたが、そのままどうしていいのかわからなかった。
立ったままの状態で俺は

「今までごめん」

その一言を言った。

その言葉を言った瞬間、未来は背中を震わせた。
泣いていた。

未来の傍に行き、涙を手で拭いながら

「ほんと、自分勝手でごめんな。ほんとごめん」

ますます涙が溢れる未来を俺は抱きしめることしか出来なかった。

⏰:08/03/14 16:33 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#129 [しゅん]
『しゅん。もう遅いよ。』





その一言で俺は抱きしめた手が緩む。

未来は俺から離れ、目を見て言った。

『しゅん。もう終わりにしよう?もうこんな辛い思いしたくない』

今までの俺の行動、言動、全てがこの未来の涙には詰まっている。
俺が、楽しい時間を過ごしていた時間。
未来をほったらかしていた時間。
それは、こいつにとってめちゃめちゃ辛い時間やった。

今、それに気付いた俺はただ未来を見つめることしか出来ん。
まじで情けねぇな…

⏰:08/03/14 16:34 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#130 [しゅん]
「今までごめん。ほんとにごめん。謝っても今更遅いっちわかっとる。けど、終わりにするのは無理。わがままっち思う。
自分勝手っち思う。でも、お前と別れることは俺には出来んちゃ…」

この時の俺は必死だった。

嵐の言葉も、未来の涙も俺の心にしみている。
嵐の言葉はほんとに元の自分に戻らされた。

今まで何で気づかなかったのか不思議なくらい、未来の気持ちが痛いほどわかっていた。


そんな俺の気持ちに反し
未来は俺の目を見たまま首を横に振った。

⏰:08/03/14 16:36 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#131 [しゅん]
未来の肩に手を当て、
「お願いやけ。そんなん言わんでや。今までな、俺はほんとほったらかしとったっち思った。
どっかで、お前は俺と別れきらんっち気持ちがあったんやろうな。
でも、それは俺の方なんちゃ。
お前と一緒やから、こうやって俺は野球も勉強もバイトも頑張れよったんちゃ。
それをわかっとるはずやったのに、こんなんなってしまってごめん。
俺はお前が必要やけん。
そんなん言うなよ。」

そう言っても未来は首を横に振った。

⏰:08/03/14 16:36 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#132 [しゅん]
『もう決めてたの。電話したときに、しゅんが会ってくれんかったらもう終わりにしようっち。
だから、バイト終わってでもいいからっち。何時になってもいいからっち。
そう言ったのに、しゅんは会ってくれんかった。
決めたん。やから・・・』


未来の涙は止まることを知らないのか
でけぇ目から、次々と出てくる。

⏰:08/03/14 16:37 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#133 [しゅん]
『しゅんのごめんなんか聞きたくない!!
あたしが今までどんな気持ちでしゅんを待ってたかわかる?
待つことも大事っち思った。
友達と遊んだり、先輩と遊んだり、そんなんも楽しいんやっち。
長く付き合っとけば、そんな時もあるっち。
そう思って、切換してたつもり。
あたしがしゅんに依存しすぎてた部分もたくさんあると思う。
それはすごく反省してる。
でも、あたしには出来んかったん。
頑張ったつもりやけど出来てなかったん。
もういいやん。
こんな思いしたくないん。繰り返したくない。
しゅんにはあたしなんか必要ないよ』


未来の目から涙は消え、俺の目をしっかり見ながら言い切った。
そして続ける。

⏰:08/03/14 16:38 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#134 [しゅん]
『しゅん。あたし浮気したの。最低な女やろ?しゅんが相手してくれんかったから。他の男に目がいってしまった。
こんな女しゅんから願い下げやん!!」

またこれも言い切った。


浮気…??

未来が?
何で?
何の為に?
誰と?

未来はそんなんする女やない。
絶対に。
なんに・・・

⏰:08/03/14 16:38 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#135 [しゅん]
「ウソやろ?そんなウソついて俺を離れさせようとしよんやろ?
お前、まじでそんなん許さんぞ」

ウソでこんな発言していたとしたら
ほんま願い下げや。
こんな単純なウソで俺をだまして別れようとすることはまじで許せんかったから。

こう言った俺に対し未来は堂々と続けた。

『こんなことでウソついてどうするん?
浮気っち最低やね。
自分でして思ったもん。ごめん。」

⏰:08/03/14 16:38 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#136 [しゅん]
未来の目はまじで、その目からも浮気をしたという事実が伝わってくる。
俺はショックを隠しきれなかった。
まじで泣きたかったし、本気で涙が溢れそうになった。
未来はそんなんする奴やねぇ。
そう信じたいのに、信じれん。

『あたし、しゅんが思っとるような女やないよ。
最低。』

そう言ってメールを見せた。
ハートや絵文字がいっぱい使ってあるメールに
会う約束をする内容や、遊びに行く約束をしたもの。

もう途中からは見なかった。

⏰:08/03/14 16:39 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#137 [しゅん]
「わかった。もう別れやな。浮気?とぼけんなよ!たとえお前でもそれは許せん。
別れてからしろや!
他の男の物になったお前なんかまじいらんわ。」

浮気をしていたという事実と俺がほったらかしたからやっちいう後悔とが入り混じり
イライラが収まらなかった。

⏰:08/03/14 16:39 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#138 [しゅん]
『しゅん。ごめんね。こんなあたしでごめんね。』

「何で謝るん?浮気した?とぼけるなや。お前がそんな女とは思わんやったわ。
俺がほったらかしとったのは、まじでわりぃっち思っとる。
でも、それやけっち浮気していいわけやねかろ?
ほったらかしとったのは、俺やんっち言われたらそれで最後やけど、お前が浮気したっち聞いた今
その涙も全部ウソにしか見えんわ。」

謝る未来を尻目に俺は目もあわせなかった。

⏰:08/03/14 16:55 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#139 [しゅん]
『ごめんね。ほんとごめん』

泣きながら言う未来に

「うるせぇちゃ!黙れ!謝ったって浮気した事実はかわらんかろーが!」


気付いたら強い口調でこんなことを言っていた。
それでも、犬みたいについてくる未来をみると
情なのか何なのかわからんけど、胸が押しつぶされそうになった。

⏰:08/03/14 16:56 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#140 [しゅん]
それでも俺の目の前に移動してきた未来は

『最後でいいけん聞いて?
また、いつかしゅんと会えることがあったら、そん時どうするかな…
でも、しゅんを好きになってよかったっち、しゅんと付き合ってよかったっち
あん時のあたしがおるから、今のあたしがおるんやって
そう思えるようになってたいな。
あの時は楽しかったねっち笑顔で話せたらいいな…
最後までわがままでごめんね。』

必死に涙をこらえ、笑顔を作り
時々目をそらしながら俺に言った。
それでも、笑顔で話せたらいいなっち言うときには
涙は目から溢れ次々とこぼれた。

⏰:08/03/14 16:56 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#141 [しゅん]
その目を見ると、なぜかもう引き止めることが出来なかった。
強く当たったせいもあったと思う。

抱き寄せたいのに出来ない。

目の前に未来はおるのに、俺は口も手も動かすことすら出来なかった。


一時そのままの状態で無言が続き
どんぐらい時間がたったんやか。
今までにあったことやこれからのこと、色々と考えよる間に
未来の涙はいつの間にか止まっていた。

⏰:08/03/14 16:57 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#142 [しゅん]
「俺、帰るな。もうほんまのさよならやな。
お前はそれがいんやろ?」

さっき、未来が浮気をしていたことで俺から別れると言ったんに
最終的には、未来が決めるような言葉を言ってしまった。

そう聞くと
未来は少しためらいながらもしっかりと頷いた。

未来にはもっと押してほしいっち気持ちがあったと思う。
俺がもっと別れたくねぇっちいい続ければ、戻っていたとも思う。
俺の知っている未来の性格なら、100%そうなる自信があった。

でも、俺は押さなかった。

俺にはそんな資格すらねぇ。
自分勝手で自己中で。
好き勝手してきた結果はこうなった。
自業自得や。
未来がどんな思いで俺を待ち続けていたかとか
未来の気持ちを考えると、もう俺には押せなかった。

そして、浮気と言うこの二文字が、そうさせなかったのかもしれない。

⏰:08/03/14 16:57 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#143 [しゅん]
「わかった。じゃあな。」

そう伝え、うずくまる未来姿を目に焼きつけて部屋を出ようとした。

後ろから
『しゅん』
っち声がして振り向くと、未来は泣きながら俺を見ている。
その顔を見ると、俺も涙が出そうになった。

必死にこらえながら
「ん?」
っち言うと

一時黙った後
『最後に手繋いで?』
そう言った。

俺は未来に向かって手を差し出すと、未来は手を重ねギュっと握った。

未来の手は冷たく冷え切っていた。
相変らずちっせーで俺の手にすっぽりはまる。

⏰:08/03/14 16:58 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#144 [しゅん]
『やっぱりしゅんの手はおっきいね。そんでゴツゴツしとる』

「お前がちっせーんちゃ!野球しよるんやけ当たり前やろ?」


『そっか・・・・。しゅん。今までありがとう。』


最後まで言うのに時間がかかったが、未来は言い切った。

⏰:08/03/14 16:59 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#145 [しゅん]
「俺こそ、すげぇいっぱいの思い出ありがとな。
俺は、お前が誰かと幸せになっとる姿を見て初めて、お前と付き合ってよかったっち思えると思う。
俺はお前にとって必要な人間やったんやなっちな。
やから、幸せになれよ!!

ほんとは俺が幸せにしてやりてかったけど…
出来んかったな。
約束したんに幸せにしてやれんくてごめん」

そう言って手を離し、部屋を出た。
車に一気に乗り込み、振り返らずそのまま走らせた。

⏰:08/03/14 16:59 📱:PC 🆔:8NQ8mT3U


#146 [ナホ]
すごい ぃぃです
最後まで頑張って書いて下さいね(*^_^*)

⏰:08/03/16 22:37 📱:W53T 🆔:qVL5uSlo


#147 [我輩は匿名である]
あげます

⏰:08/03/31 12:21 📱:SH904i 🆔:n/mbb7so


#148 [ゅぁ]
ァゲ★

⏰:08/04/07 19:39 📱:W42K 🆔:Z0e4sQHQ


#149 [☆、]
上げます(^-^)/

⏰:08/04/12 23:55 📱:SH902i 🆔:3FxbvjMU


#150 [しゅん]
ナホさん!
読んでくれてありがとう!初書き込みやね?
すごいいい…か笑
嬉しいわ★
ありがと!!よかったら感想のとこに書き込みしてや〜〜
お願いしまっす!!

147さん
ゆあさん
☆、さん
あげてくれてまじさんきゅー!!
ずっと更新できんでまじごめんな〜〜
おまたせ!今から一気に更新や〜〜〜笑

⏰:08/04/14 18:43 📱:PC 🆔:oHeZSy4c


#151 [しゅん]
俺の目には泣き崩れる未来の姿が焼きついて離れなかった。

寮に戻り、部屋に入ると嵐が待っていた。
俺の表情で気づいたのか、嵐は何も聞かない。
 
《話せるときがきたら、そん時話して。ちゃんと聞くけん。》

下を向き、いつもの嵐の表情ではなかった。

⏰:08/04/14 18:43 📱:PC 🆔:oHeZSy4c


#152 [しゅん]
「別れた」


このたった3文字。
たった3文字やけど、色んな思いが詰まっている。

嵐はそれを感じ取ったと思う。


《いや、わりーけどやっぱ俺聞きたくねぇ。聞く自信ねぇわ》

そうもらした嵐に俺は無理矢理話した。
話さんとどうにかなりそうやったから。
誰でもいいけん、たまったもんを吐き出したかった。


表情を硬くする嵐をよそに俺は全てを話した。

話し終わると、嵐は頭を抱え泣いていた。
話す俺も泣いた。

⏰:08/04/14 18:44 📱:PC 🆔:oHeZSy4c


#153 [しゅん]
涙を流して過去に戻れるなら、いくらでも流す。

でも、いくら流してもその過去に戻ることは出来ない。

やり直したいことなら山ほどある。

でも、もう俺らは終わった。


自分自身に未来と終わったという事実を突きつける為に俺は未来のメモリーを消した。
嵐の目の前で。
けじめっち思ったんかな。
多分、未来も同じ行動を取ったんやないかなと思う。

けじめ。
けじめっち何なんかな。

ようわからん。

⏰:08/04/14 18:44 📱:PC 🆔:oHeZSy4c


#154 [しゅん]
今まで、一緒に歩んできた道がどこかで二つにわかれて
別々の道を歩むことになった。

俺がそのきっかけを作ったのは間違いない。
そんなことは、痛いほどわかっている。

でも、こんなことになるとは全く予想もしてねかった。
俺の行動からこんなんなるとか思ってもみなかった。


あの時、もっと未来に謝れば結果は違ったんか?
もっと、引き止めれば今も一緒におれたんか?
せんかった俺は意気地なしか?


いっぱい女が溢れとる中、未来という女と出会って好きになった。

付き合った事実は今もこの先も変わらない。

未来が自分の女として過ごしてきた日々が、思い出に変わる日。
こんな日が来るぐらいなら、俺は二度と恋愛なんかしたくねぇ。

未来とのことを過去になんかしたくねぇから。

そんなことを思いながら、その夜は眠れなかった。

目を閉じても、未来の全てがまぶたの裏に映って
また、俺に涙を流させる。



また、俺の引きずる人生が始まった。

⏰:08/04/14 18:45 📱:PC 🆔:oHeZSy4c


#155 [しゅん]
何週間かして。
嵐と部屋で話をしていた。
別に何の気なしに、嵐の携帯のカメラをいじっていると
ゆーちんからメールが来た。

「ゆーちんからメールぞ?」
そう言う俺に
嵐は
《何ち?》

俺らは、あんまプライベートもくそもねぇっちゅーか。
メールとか見られても、別に嫌やねぇし
お互い、そんなことに関心がねぇっちゅーか。
前からそんな感じ。
この日も、普通にゆーちんから来たメールを俺が開けた。

⏰:08/04/14 18:45 📱:PC 🆔:oHeZSy4c


#156 [しゅん]
【未来があたしに送ったメールあったやん?しゅんくんで悩んでるっちメール。まだある?あったら転送して。】

俺のことで悩んどるメール?
何それ。

そのまま、嵐に読むと
嵐は慌てて、俺から携帯を取り上げた。

そんなんもうおせぇし、知ってしまった以上、聞き流すことなんかできんかった。

しばらく、二人で言い合いをし決着つかず。
俺も、未来からきたメールを見ればますます自分を追い込むと思うし
吹っ切れんくなることなんかわかっていた。

それでも見たかった。

⏰:08/04/14 18:46 📱:PC 🆔:oHeZSy4c


#157 [しゅん]
嵐に頼みこみ、やっとの思いで見せてもらったメール。
嵐から転送してもらったのがあるけん、そんまま載せるわ。

受信 未来。

ゆーちーんーー。
ゆーーーーちんーーー。
もううちらダメかもしれん。
ここ2ヶ月ぐらいしゅんがしゅんやないん。
別人みたい。

会える?っち聞いてもね、予定が入ってるとかバイトが忙しいとかでいつも断られるん。
何かもう、会える?っち聞く自分がバカみたいに思えてから…
断られるの辛いし、もう最近は聞くこともしてないで、メールすら送ってないん。
久しぶりに会ってもね、しゅんは携帯気にしてたりして…
しゅんはわからんようにしよるんやったみたいやけど、わかるやん?
デート中なのに。
ムカツクけん、頭が痛くなったとか言って帰ったこともあるんちゃ!!

⏰:08/04/14 18:47 📱:PC 🆔:oHeZSy4c


#158 [しゅん]
新しく好きな人とか出来たんかな〜っち思ったり。
そんなんしゅんはせんっち信じてるけど、こんな事が続くとね…
多分、今しゅんは友達と遊ぶほうが楽しいんよね…
でも、付き合ってるんに連絡も取らんくて何をしよるかもわからんし。
それだけが、付き合いよるっちことやないけど…
意味あるんかなぁっち思って。
ほったらかされてるなぁっち。
気を紛らわす為に、あたしもっち思ってバイトの人とかといっぱい遊んでもらったり
相談しても、やっぱり何か寂しいん。
しゅんから連絡くるまで、自分から絶対送らんっち変な意地張ってたりしたけど
言い聞かせても言い聞かせても、自分が惨めになるばっかりで何の得もなかった。
昨日ね思い切って会える?っち聞こうと思ったんやけど…出来んやったっちゃ…
明日は言えるかな…
しゅん、あたしのこと嫌いになったんかなぁ?
もう好きやないんかなぁ?
あたしおらんくていいよね?こんな存在なら。
付き合いが長くなるとこんなん当たり前なの?
しゅんを好きな気持ちは変わらんのに。
同じ気持ちっち思ってたんに。

どうしたらいいかわからんくてね、毎日泣いてばっかなん。
勝手に涙出てきて、毎日目が腫れて大変なん。
嵐なら何か知ってるかなぁ?ゆーちん聞いてる?聞いてたら教えて?
あたしに悪いとこあったなら、頑張って直すけん。
もうすぐ2年になるのに…うまくいかんね。
こんな思いするぐらいなら、別れたい。

今まで別れたいとか思ったことなかったんに
もう、頑張れん。

⏰:08/04/14 18:48 📱:PC 🆔:oHeZSy4c


#159 [しゅん]
俺はこのメールを見たことを後悔した。
やっぱ、嵐の言う通り見るべきものではなかった。

どん底に落とされた気分。
受信していたのは結構前。
呆然とする俺に嵐は一言こう言った。

《だけ言ったろ。アホか》

⏰:08/04/14 18:48 📱:PC 🆔:oHeZSy4c


#160 [しゅん]
調子が悪いと言って途中で帰ったあの日も
用事を思い出したと言ったあの日も。
あいつが俺に気を使ってついた精一杯のウソ。

どんな気持ちで俺にこう言ったのか。。。

せっかく会えたのに、こんな事を言った未来の心の中は
俺には計り知れない、気持ちがあったと思う。
言わんといけん状況を作っりよったんは俺なんに。
何で俺はこんな事に気づかんやったんやか…

⏰:08/04/14 18:48 📱:PC 🆔:oHeZSy4c


#161 [しゅん]
そして何より、あの時電話してきた未来の気持ちを考えると体中に鳥肌が立って一時おさまらなかった。
前の日に出来なかった電話。
次の日してきた電話は精一杯の勇気を出したんに、俺はまたつき返した。
何しよん、俺。
ほんまにどうしようもないアホ。

⏰:08/04/14 18:49 📱:PC 🆔:oHeZSy4c


#162 [しゅん]
でも、そんな後悔をしても今更何もかわることはねぇ。

俺は、そういうことをしてしまったんや。

後悔よりも先に進む努力も必要と思った。
自分がしたことを受け止め、胸に刻み、二度と同じことを繰り返さないと自分に約束する。
そして、少しずつ前に進む。

そうした方が自分の為にも、あんな思いまでして別れを選んだ未来の為にもいいと思った。
実際、そん時は出来てなかったと思うけどね。

⏰:08/04/14 18:49 📱:PC 🆔:oHeZSy4c


#163 [しゅん]
そう自分の中で決めた矢先。

未来との2年記念日が来た。

尚のこと後悔が先行する。


もしあのまま何もなく続いとったら、俺らは一緒に2年を祝って
これからもずっと一緒におるっち約束しとったんやろーなとか
記念にずっと買えんやったペアリング買ったりしたんやかとか
至らん想像ぱっかして、憂鬱やった。
自分が悪いのはわっかっとるから余計にな。

⏰:08/04/14 18:49 📱:PC 🆔:oHeZSy4c


#164 [しゅん]
そんな気持ちのまま何ヶ月か過ぎ、春休みに入った。

野球も始まり、また嫌にでも引き締まらなんないけん時期に入る。
春季キャンプやオープン戦も始まる。
3年生としての覚悟や自覚も必要になってくる。
新たに入ってくる1年にも負けられん。

⏰:08/04/16 16:01 📱:PC 🆔:mUAa/LuU


#165 [しゅん]
そんな忙しくなっても、寝る前になれば未来のことを思い出し
必死に涙をこらえる自分がいた。

嵐とゆーちんが続いていることに対して苛立ったこともあった。
人間っちきたねぇね。
こんなん思う自分が嫌で仕方なかった。

⏰:08/04/16 16:01 📱:PC 🆔:mUAa/LuU


#166 [しゅん]
でも…
こんなん言うのは、良くねぇんかもしれんけど…
未来と別れていいこともあった。
未来に対する思いを思いっきり野球にぶつけた俺。
結果はついてくるもんなんやな。

もともと肩はつぇー方やったけど、遠投で部内1位。
足も部内2位。
打率もかなりあがった。
ほぼレギュラー獲得。

これはこれで嬉しかった。
練習も今まで以上に頑張ったし、その結果が形になったんや。

やっぱ、野球をやるからには結果を残したいっちゅーのは当たり前やったし、
大好きな野球やからこそそういう思いは常にあった。

⏰:08/04/16 16:04 📱:PC 🆔:mUAa/LuU


#167 [しゅん]
「これ、未来が聞いたら喜んでくれたやか…」

考えたらいけんっちわかっとるんに
思ってしまう俺。

つれーで逃げ出してぇで泣きてぇで。
そんな葛藤をしながら、眠りにつく毎日。
毎日、どうにかなりそうやった。

⏰:08/04/16 16:06 📱:PC 🆔:mUAa/LuU


#168 [しゅん]
新学期が始まり、あわただしく過ぎる毎日。

嵐とゆーちんは相変らず、続いていた。
でも、ゆーちんは就職し社会人。
嵐は学生。
今までと過ごす環境が変わることに俺は心配していた。

俺らは平日はそれなりに暇もある。
野球しよるっち言っても、学生やしな。
そんで、土日は試合だの練習だのかなり忙しい。
ゆーちんはその逆。

ちょっとしたことで、すれ違いが起きることが俺は一番怖かった。

⏰:08/04/17 16:02 📱:PC 🆔:Gqf6XYU.


#169 [しゅん]
俺の心配をよそに順調に続く二人。
続くのはやっぱ嵐やけと思った。

嵐の気遣いでと思うが、ゆーちんと嵐が一緒におるときに俺はほとんどあったことがない。
俺が未来のことを引きずっとるのはわかっとったし、ゆーちんも気まずいやろーけな。

でも、偶然会ってしまった。

⏰:08/04/17 16:02 📱:PC 🆔:Gqf6XYU.


#170 [しゅん]
俺は足を痛めて、みんなとの練習と別メニューでトレーニングしていた。
怪我に無縁やった俺にとっては結構きつかったな。
みんなに置いてかれるみたいで嫌やった。


そんなある日。
みんなは部外練習に行き、俺と他に故障中の奴ら何人かは寮内で自主トレしていた。
自主トレと言っても、俺の場合はひじが使えんやったから
素振りも出来んし、捕球練習も、キャッチボールも出来んかった。
走りこみぐらいかな…
そんなんこんなしよったら、足動くんやけっちみんなにパシられコンビニまで買出しに行かされた。

⏰:08/04/17 16:03 📱:PC 🆔:Gqf6XYU.


#171 [しゅん]
その途中。
前から、ゆーちんらしき人がこっちに向かって歩いてきていた。
目はいい方やけど、ここ最近会ってねぇし、自信がねぇで…
でも、近づいてくる姿を見てゆーちんと確信した。
向こうも俺に気づいたのか、何となく気まずい感じ。
でも引き戻ることも出来ず、お互い歩き続けた。

⏰:08/04/17 16:03 📱:PC 🆔:Gqf6XYU.


#172 [しゅん]
「お!久しぶり!」

最初に話しかけたのは俺。
その言葉を聞いて、ゆーちんはビックリしながらも笑顔になった。

【久しぶり!元気?】

「元気ばい!ゆーちんも元気そうやね!」

【うん!元気!!】

そんなどうでもいい言葉やったけど
何かゆーちんを見ると未来の姿が思い浮かんで泣きそうになった。

⏰:08/04/17 16:04 📱:PC 🆔:Gqf6XYU.


#173 [しゅん]
「嵐やろ?どしたん?何かあったん?」

【今日会う予定してて、連絡しても返事こんけん何かあったかなぁっち思って来てみたん。おる?】

「嵐?練習行っとるけど…」

【うそ?休みっち言いよったんに…】


ほんとはその日練習は休みやったんやけど、急に朝一でコーチから集合がかかり練習になった。
まじバタバタやったし、ゆーちんに連絡する暇がねかったんやろーね^^;

そのことをゆーちんに説明して、コンビニまでちょっと話をして
嵐に連絡させるわ!っち言って寮に戻ろうとしたとき。

⏰:08/04/17 16:05 📱:PC 🆔:Gqf6XYU.


#174 [色男]
(明日からオレは) 

オレの名前はたけし。これからオレが体験してきた恋愛を話したいと思う。 

荒らしや中傷はお願いですのでご遠慮ください。

⏰:08/04/17 16:05 📱:N704imyu 🆔:Vcx6w7NE


#175 [しゅん]
ゆーちんから
【嵐が練習終わるまで話せる?】
そう言われた。

ゆーちんが俺に話?
意外な展開に頭が真っ白になり、それでも未来のことっちゅーのは直感でわかった。

「別にいいけど…。未来の話なら断る」
そう言うと
ゆーちんはがっかりした様子で苦笑いをした。

【ううん。そんなんやないよ!嵐が来るまで相手してよ!】
そう言うゆーちんの俺は話を聞いた。

コンビニで頼まれたものを買い、近くの公園に立ち寄った。

⏰:08/04/17 16:05 📱:PC 🆔:Gqf6XYU.


#176 [色男]
オレの初恋は保育園の時の先生だ。 
今は顔すら思い出せないけど確実に恋をしてたと思う。 
でも先生から見たらやはり保育園生。 
実るはずもない初恋だった。

⏰:08/04/17 16:08 📱:N704imyu 🆔:Vcx6w7NE


#177 [色男]
そんな俺も小学生になり小学生らしい恋をした。
今じゃ覚えてないけど。 
話は飛んでオレは中学生になった。 中学2年の時にあまり可愛くないけど巨乳の子に告白をされた。

当然返事はOKだ。 
なぜなら巨乳を触りたいという好奇心を押さえられなかった。

⏰:08/04/17 16:12 📱:N704imyu 🆔:Vcx6w7NE


#178 [色男]
付き合った相手の名前はマヤ。 学校が終わると毎日マヤと一緒に帰った。 

ある日マヤとオレでオレの友達んちに行くことになった。 
三人で仲良くお話。ゲームをした。 
オレは睡魔に襲われた。 今思えばあの時寝なければよかった。

⏰:08/04/17 16:17 📱:N704imyu 🆔:Vcx6w7NE


#179 [色男]
オレはいつの間にか寝ていた。 
目を覚ますとマヤと友達がいない。 
あれ? どこにいったんだろ。 
友達の部屋には二段ベットがある。 さりげなくベット上のベットを覗いてみた。  
(みーつけた♪)

⏰:08/04/17 16:19 📱:N704imyu 🆔:Vcx6w7NE


#180 [色男]
友達がマヤの上に乗っかっていた。 
オレは激怒した。 怒鳴りながらマヤのおっぱいを見ていたな。 

その後友達を連れ出して話をした。 
オレ(てめー人のおっぱい勝手に触んなや!)
友達(ごめん)
オレ(ちっ。まぁいいや。あいつもわりーからな。 …でどうだった?)

⏰:08/04/17 16:24 📱:N704imyu 🆔:Vcx6w7NE


#181 [色男]
友達(何が?)
オレ(とぼけんなよ!オレより早く卒業しておいて!…。エッチはどうだった?)
友達(最後だよ。)
オレ(マジ? 俺も卒業してくるから待ってて!)
友達(あっ。うん)

⏰:08/04/17 16:26 📱:N704imyu 🆔:Vcx6w7NE


#182 [色男]
最後 ×
最高 ○

⏰:08/04/17 16:28 📱:N704imyu 🆔:Vcx6w7NE


#183 [色男]
部屋に戻ったらマヤが申し訳なさそうな顔でオレを見た。 
マヤは(ごめんね)と言った。 と同時にオレはマヤに抱きついた。 
マヤ泣いてた。そしてエッチをした。 
うん童貞のオレでも分かったよ。 中出しされたんだね。 
だから俺もしたよ。 だって子供が出来ても誰の子か分からないでしょ。

⏰:08/04/17 16:32 📱:N704imyu 🆔:Vcx6w7NE


#184 [しゅん]
ベンチに座り、俺らの間には微妙な距離がある。

「天気いいなぁ今日。嵐とどこ行く予定しとったん?」

【ん〜はっきり決めてないけど、天神ブラブラする?っち言ってた。嵐が買いたいものあるんやって】

「そう言えば、買い物行きてぇとか言いよったな。てか天気いいんやけ、別んとこ行けばいいんにな」

【そうなんやん。あたしは彼氏と買い物するのとか苦手なんやけどね…】

「苦手なん?」

【うん…。気ぃ使うし、買い物は女同士で行きたい派かな…】

⏰:08/04/18 09:15 📱:PC 🆔:Cl/4Pi7c


#185 [しゅん]
ゆーちんがそんな発言するとはめっちゃ意外でびっくりした。
結構、二人で買い物行ったっち聞きよったけん余計にやな笑
嵐、気づいてねぇけん…多分。

そんなことを聞きながら、未来は一緒に買い物しやすかったなぁとか
いっつも買い物行こうっち言いよったなぁっちゆーちんと比べていた。

⏰:08/04/18 09:16 📱:PC 🆔:Cl/4Pi7c


#186 [しゅん]
あと〜〜みんなにお知らせっちゅーか…

小説にな、何か変な書き込みがあってからさ〜。
わけわからんの何個か書かれたんよな。
それで、俺しか書けんよーに制限かけました。
ここはアンカーも一番に書きこんどるし、読みにくくなることはないと思うんよな〜。
でも、もしそれで不都合とかあれば感想で言ってな!
次の作戦を考える!笑

↓感想
>>2

感想に書き込みくれた人にはちゃんと一人ずつコメント返すけん、じゃんじゃんくれ〜〜〜〜!!!
なんだかんだで、感想嬉しいんよな♪
よろしくです!!

⏰:08/04/18 15:09 📱:PC 🆔:Cl/4Pi7c


#187 [しゅん]
【最近どう?】

ゆーちんの言葉にはっと現実に戻され、とっさに出た言葉。

「ん〜〜さっぱりやな。」

【さっぱり??】

「ん?」

【しゅんは今怪我してるっち嵐言ってたけん。】


俺はてっきり、恋愛の話をされたかと思って答えたけど
ゆーちんは違っていた。
野球の話。笑

⏰:08/04/25 11:11 📱:PC 🆔:Um4sD/3c


#188 [しゅん]
「ん〜〜まだもうちょっとかかりそうやな〜今まででけぇ怪我とかしたことねかったけね」

【そっか〜嵐も心配してたよ!!】

「まじで?俺の前ではめっちゃいじるくせに実は…あいつ可愛いやん」

こう言うとゆーちんは大爆笑して、でも俺は何もおもろいこと言ってないんに…
ゆーちん大丈夫か?とか思った。

【お互いそう思っとるんやね!!嵐も全く同じこと言いよったよ!!】

そんなん言われると照れて耳が赤くなるのがわかった。

⏰:08/04/25 11:11 📱:PC 🆔:Um4sD/3c


#189 [しゅん]
そんなとき、不意に
【恋の方はどう?】
そうゆーちんに聞かれ、言葉が詰まった。

「別に〜。野球に専念しとったから、何もないわ!」

【そっか。】

そう言ったきりゆーちんは黙り、沈黙のまま時が流れた。

⏰:08/04/25 11:12 📱:PC 🆔:Um4sD/3c


#190 [しゅん]
「未来、元気?」




聞きたい気持ちと、聞いたらいけんっち気持ちが入り混じって
押しつぶされそうやったけど
思い切って聞いてみた。
ゆーちんはビックリした様子のまま動かない。

「元気ならいいんちゃ。結構体弱いし、元気かなっち思っただけ」

⏰:08/04/25 11:13 📱:PC 🆔:Um4sD/3c


#191 [しゅん]
【元気かな。病気してないよ!!】

ゆーちんはその一言しか言わなかった。
何となく、ゆーちんの言葉に引っかかり

「ほんとなん?何かあったとかねぇよな?」

【うん】

また引っかかる。

「その言い方めっちゃ引っかかるんやけど。」

【何にもないけん!!しゅんくん引きずってるんやなぁっちビックリしただけ】

「引きずってねぇちゃ!ただ、もう俺の女やねくても未来のことは心配やけさ。」

強がってこんなことを言ってしまった。
俺は、まだ引きずっとる。
そんなこと、ゆーちんに言えるわけがなかった。
いつ未来の耳に入るかわからんし、未来はもう新しい一歩を踏み出している。
そう自分の中で思っとったから。
例え、そうやなかったとしてもそう思っておきたかった。

⏰:08/04/25 11:13 📱:PC 🆔:Um4sD/3c


#192 [しゅん]
そんな俺の態度にゆーちんはニコっと笑い
【しゅんくん。未来のことまだ好き?】
そう聞いてきた。


「好きやね。めっちゃ好きと思うわ。でも、もう過去にしてぇな。」

【過去?】

「そ!過去。未来とのことはもう過去にしてぇ。いい思い出としてな」

⏰:08/04/25 11:14 📱:PC 🆔:Um4sD/3c


#193 [しゅん]
未来と戻れたら、もう結婚という形に向かって二人とも歩いていくと思う。
そう考えると、俺には未来しか考えられない。

でも、好きでも戻りたいでも、俺にはそんな勇気が無いこともわかっていた。
正直、俺には未来を幸せに出来んかもっち気持ちが多少なりともあって
自信満々について来いとは言えない自分がいた。
2回も同じような目にあわせて、未来にあわせる顔がないのもあったと思う。
昔の俺なら・・・っち思うことが何回もあった。
今やからこそ行けない。
こうやって躊躇する気持ちがある限り、俺には未来を幸せになんか出来んのや。
そう、そのときは思いこんでいた。
やから、ゆーちんにもこんなことを言ったんと思う。

⏰:08/04/28 16:58 📱:PC 🆔:w9G5zJnw


#194 [しゅん]
【そっか…しゅんくんも色々考えてるんやね】

ゆーちんが言った【しゅんくんも】っち言葉に自分が反応するのがわかった。
もっち使うと言うことは、未来も同じっちことや。

そのとき、俺には未来に申し訳ない気持ちでいっぱいやった。
未来と俺とは考え方の視点が違うかもしれんけど、それでも俺のことを考えるっちことは
色々思い返し、過去に戻って、辛いことや悲しかったことを思い出すっちことでもあると思う。
楽しかったこともな。
そんなん、やっぱつれぇーやん?
未来の気持ちを想像すればするほど、俺の心臓が締め付けられた。

⏰:08/04/28 16:58 📱:PC 🆔:w9G5zJnw


#195 [しゅん]
「未来には言わんでな!余計あいつにいたらん思いさせたくねぇし。ゆーちんならわかっとると思うけど」
そう言うと、ゆーちんは頷いた。

「あいつにとって俺は切っても切離せん存在やっち思い込んでたんな。
付き合えば付き合うにつれて、自分に余裕が出来てきてさ。
勝手に未来は俺と別れきらんっちな。
でもな、それは逆やったんちゃ。それに気がついたのは未来から別れようっち言われたときやったん。
アホやな〜俺。何回、繰り返したらわかるんかっち感じやろ?
そんな男、振られるの当たり前やわ〜。
どんなに、好きっち気持ちがあっても、分かり合えんやったらそんなもんカスみたいなもんや。
そんな単純なことに俺は今こうやって反省しとるん。
おせーーーね」

⏰:08/04/28 16:59 📱:PC 🆔:w9G5zJnw


#196 [しゅん]
ふと、ゆーちんを見ると泣いていて焦った。

「何でゆーちんが泣くん??」

【だって〜】
その後は何ち言いよるんかはっきり聞こえなかった。

「いや、俺泣かすようなこと言ってねぇーよな?ちょっ、まじ泣かんでや!」

一時沈黙が続いたが、ゆーちんが泣き止んで冷静さを戻してくれた。

【しゅんくん、頑張ってね!】
そう言ったゆーちん。

何に対してかいまいちピンとこなかったが、とりあえずおう!と返事をした。

⏰:08/04/28 16:59 📱:PC 🆔:w9G5zJnw


#197 [しゅん]
結局、未来の話になったな…たか考えながら
時計を見ると、意外に時間が経っとって…
みんなに買出し頼まれたまま物も俺の手元にある。

ぜってー殺されるとか思いながら、ゆーちんと寮まで戻った。

⏰:08/04/28 16:59 📱:PC 🆔:w9G5zJnw


#198 [しゅん]
野球部の奴らはゆーちんの姿を見ると、何も言わなかった。
気ぃ使ったんやろーな。笑
嵐たちも戻ってくる時間までまだ少しあったけど、ゆーちんは友達のとこに行くと言い寮で別れた。

ゆーちんが去ってから、野球部の奴らからめちゃめちゃ怒られたんやけどね…

⏰:08/04/28 17:00 📱:PC 🆔:w9G5zJnw


#199 [しゅん]
その後、気分転換に外にランニングに行った。
ipodで音楽聴きながら走るのが好きな俺。
いつも、ノリがいい曲やテンションが上がる曲を聴きながらんやけど
その日は切ない曲を選んだ。

その中でも、ケツメの「失恋」

何度もリピートして聞く。
これは俺の心境を綴ったかのような曲で走りながら目に涙が滲んだ。

⏰:08/04/28 17:00 📱:PC 🆔:w9G5zJnw


#200 [しゅん]
みんなはどうかわからんけど、俺はしたら自分が辛くなるっちわかっとることをわざとしてしまう。
こんな歌聴いたら、自分を追い込むっちわかっとって聴いてしまうん。
極限まで自分を追いこまな気が済まんたちたんやろーね。

倍疲れて寮に戻ると、みんなが俺の部屋に集まっていた。

⏰:08/04/28 17:01 📱:PC 🆔:w9G5zJnw


#201 [しゅん]
野球部のみんなには、特別に未来と別れた話をしたわけやねぇけど全員知っていた。
ただ俺に気を使って、あえて話してこんやっただけ。
そんな気ぃ使わせて、悪いんやけどな・・・

⏰:08/05/01 13:52 📱:PC 🆔:THJMWUEs


#202 [しゅん]
俺が部屋に入ると、何となく雰囲気が微妙になって「ん?」っち思った。
みんな慌てたっぽい感じで、何かを隠している様子。

「お前ら、何隠しとん?」

そう聞いても、みんなは冗談っぽく俺をなだめた。
そんなんで、なだめられん俺。

「俺の部屋におってその態度はねぇんやね?さっさ言えちゃ!ボケ」

⏰:08/05/01 13:53 📱:PC 🆔:THJMWUEs


#203 [しゅん]
そう言うと一人の野球部が口を割った。
野球部の中で一番ふざけキャラの良太っちゅーやつ。

《見つけた俺らがわりーけど、お前は見らんほうがいいもんが出てきた。言っとくけど、まじで見らん方がいいぞ》

そんなん言われたって、そう言われた以上、見る気になるし。

「何それ?いいけん見せろや」

そう言うと、そいつが嵐の机の引出しから一冊のアルバムを出してきた。

⏰:08/05/01 13:53 📱:PC 🆔:THJMWUEs


#204 [しゅん]
出してきた瞬間俺は固まった。

赤のアルバムで、表紙には<想い出>っち書かれた未来の文字があった。
俺は見たこともない。
何で嵐の引出しの中に入っているのかさえわからなかった。

でも、なぜかドキドキした感じもなく普通の俺。
自分でもビックリした。
今考えると、絶対焦る状況やと思うし、動揺せんわけがない。
でも、そん時の俺はやけに冷静だった。

⏰:08/05/01 13:54 📱:PC 🆔:THJMWUEs


#205 [しゅん]
静かに開けると、1ページ目に俺と未来の二人の写真が貼ってあった。
その写真は見たことがない。
二人とも思いっきり笑っていて、幸せそうだった。
そこに写っているのは俺自身なのに、他人のように微笑ましく感じた。

⏰:08/05/01 13:57 📱:PC 🆔:THJMWUEs


#206 [しゅん]
ゆっくり次のページにいくと

【2年記念】と言う文字が書かれていた。
俺ら二人の写真とか、プリクラとかそんなんがいっぱい貼られとって
未来のイラストとかコメントも書かれている。
売り物みたいにめっちゃうめーし、未来のセンスの良さが全面に表れていた。
そして、ページを進むと俺と嵐の写真が出てきた。
ユニフォーム姿の俺ら。
そーいえば、前に硬球が出来たときに二人で撮った写真。
このためにあいつは撮ったんかなと思った。
その写真の下には、嵐からの手紙があった。
でも、読めなかった。
ちゅーか読む自信がなかった。

⏰:08/05/01 13:58 📱:PC 🆔:THJMWUEs


#207 [しゅん]
その次のページには野球部のタメの奴らの写真が切り抜きで貼ってあって
それに一言コメントが書かれていた。
みんないつ頼んだのか、俺に内緒でこんなのを作っていたのかとビックリした。

⏰:08/05/01 13:59 📱:PC 🆔:THJMWUEs


#208 [しゅん]
そして、最後に未来からの手紙。

それも、俺は読めなかった。

ふと我に返り、目の前のみんなを見ると下を向いてうつむいている。
俺の目からは、自然と涙が落ちていた。

「やっぱ見らんがよかったな〜」
苦笑いをしながらそう言っても、みんなからの反応はなかった。

良太が
《何つよがっとるんか?アホやなお前。こんなん見らんがいいにきまっとるやん。無理矢理、冗談にするなや。》

その言葉に、また一気に涙が出そうになったが必死にこらえた。

⏰:08/05/01 14:00 📱:PC 🆔:THJMWUEs


#209 [しゅん]
「これ、誰が持っとったん?」

《嵐。たまたま嵐の机を開けたらこれが出てきたん。》

「そーなん。んで、お前らが見よるときに俺が入ってきたっち話?」

《おう。ごめんな。俺が見ようやっち言ったんちゃ。それでこうなってしまった。ほんとごめん》

「お前らは悪くねぇー。タイミング悪いけどな」

そんな会話をしていたが、こんな状況がそこにおった周りのみんなに悪いっち思ったし
部屋の中の雰囲気も悪りーで息がつまりそうやった。

⏰:08/05/01 14:00 📱:PC 🆔:THJMWUEs


#210 [しゅん]
「俺、気にしてねぇけん!未来のことで気ぃ使わせたりで、まじみんなには迷惑かけとるな。ごめんな」

そう言うと、みんなそろってこう言ってくれた。

{お前には俺らがおるけさ!!}

こんなありきたりな言葉なんに涙が出た。
みんなが俺を支えてくれて今の俺がいる。
そう思えた。
こいつらはほんとに俺に力をくれた。

涙を拭いて
「おっしゃー!!!明日から、また野球頑張るわ〜頑張ろうな!!」
そう言うと

みんな
{おっしゃ〜〜〜〜〜!!!!}
とか言って、団結した。

俺を支えてくれるみんながいてほんとに心強かった。

⏰:08/05/01 14:01 📱:PC 🆔:THJMWUEs


#211 [しゅん]
嵐が帰って来て、良太が謝っていた。

勝手に引出しを開けたこと。
嵐の物を勝手に見たこと。
そして、アルバムが出てきたこと。

そんな良太に嵐は予想以上の態度をとった。

良太の胸倉を掴みながら、部屋の外に出る。
慌てたみんなの静止を振り切って、嵐は良太の顔をぶん殴った。

俺もみんなも嵐を必死に止める。
良太は何も抵抗せず、そのまま立っていた。


《お前、まじ何考えとるんか?何で開けた?何でこれ見たんか?まじいい加減しとけよ》

怒鳴る嵐にみんなが驚いていた。

⏰:08/05/01 14:01 📱:PC 🆔:THJMWUEs


#212 [しゅん]
もともと嵐は感情を表で出すタイプやねぇし。
俺でさえ、あんまり怒鳴ったりした嵐を見た記憶がねぇ。
よっぽど機嫌が悪かったか、嵐を動かす何かがあったとしか考えられなかった。
机を開けたぐらいでキレるこまけぇ奴なんか、野球部にはおらんやったしね。

みんなが、冷静になれ!っちなだめてちょっとは落ち着きを戻した嵐。
そんな嵐が言った次の言葉はこれだった。

《ちょっと来い!》

そんな嵐を見て、やっぱいつもの嵐やねぇと俺が思い止めに入った。

「お前、何にそんなんキレとるんかちゃ!ひつけぇぞ。
良太も反省してこうやってお前に謝りよんのに、一方的に責めてどーするんかちゃ!」

《うるせぇちゃ!お前に関係ねかろ?ちょっと良太に話があるだけちゃ!二人にさせろ!》

⏰:08/05/01 14:03 📱:PC 🆔:THJMWUEs


#213 [しゅん]
目が真剣な嵐を見て、俺は嵐の前を開けた。
あんな目を見たのは初めてやったかもしれん。
そんぐらい、俺を動かした目やった。

みんなは、俺に何で止めんのかちゃとかゴチャゴチャ言いよったけど…
そのまま、良太と嵐は談話室に入った。

良太も抵抗するわけでもなく、嵐についていった。

⏰:08/05/01 14:03 📱:PC 🆔:THJMWUEs


#214 [しゅん]
この中で何があったかはわからない。
でも、多分嵐は俺の気持ちを考えて良太に話をしたんと思う。

アルバムを見た俺。
その俺の気持ちを一番に考えてな。

未来を引きずっている俺にとって、あんなアルバムを見せられたら益々忘れられなくなる。
せっかく、野球も上手くいって友達とも毎日すげぇ楽しいで満たされている。
そんな俺にまた最初からやり直すようなことをした良太が許せんかったんやねぇかな…

良太もわかっていたと思う。
自分がしてしまったことを。
やから抵抗せんやったんやねぇやか。

⏰:08/05/01 14:03 📱:PC 🆔:THJMWUEs


#215 [しゅん]
帰ってきた嵐は、次に俺を呼び出し外に連れて行った。
そこで、あいつは涙を流した。

《ごめんな。ほんとごめん》
そう謝る嵐に、訳が分からん俺。

「ん?ちょっと待てちゃ!何が?」

《未来からのアルバム見たやろ?》

「あぁー見てしまったわ!良太達が見つけたみたいでからさ」

⏰:08/05/01 14:04 📱:PC 🆔:THJMWUEs


#216 [しゅん]
《俺、あのアルバムに手紙書いてっち未来に言われてさ。書き終わって未来に渡すだけにしとったんやけど、未来に渡す前にお前ら別れたんちゃ…。それでどうしたらいいかわからんでそんまま俺が持ってたん。ごめんな》

「そうやったんやな。別にお前が謝ることやねぇよ!ましてや泣くな!仕方ねぇ!!良太も悪くねぇし。
俺が、未来のことこうやって引きずっとるが一番よくねぇけね。みんな気ぃつかっとるんわかるし…
俺が一番みんなに迷惑かけとるけん!ごめんな嵐。」

《いや、お前は悪くねぇやろ!未来のこと引きずるんは、気持ちの問題やし。そう簡単になかったことになんかできるわけねぇやん。みんなもそれはわかっとると思うぞ?
それに、その気持ちに拍車をかけたんは俺やし、俺がどうにかしとけばこうはならんやったし…ごめん》

「お前に謝られた方がつれーんやけど?そんな自分責めんなや!俺は大丈夫やって!!」

⏰:08/05/01 14:04 📱:PC 🆔:THJMWUEs


#217 [しゅん]
《中身見た?》

「ん〜ちらっとな!でも、お前からの手紙?も未来からの手紙も読めんかった。」

《よなー。当たりめぇよな。読みたい気持ちは?》

「そりゃーでたん読みてぇよ!でも、読む自信がねぇ。今読んだら俺、誰の言葉も耳に入らんくなると思う」

そう言うと、嵐は黙った。

⏰:08/05/01 14:13 📱:PC 🆔:THJMWUEs


#218 [しゅん]
「でもさ、未来こんなん俺に内緒で作りよったんやなー。野球部の奴らにまでほぼ強制やろ?」

《強制っちゅーか、あいつらもノリノリでしよったけね。それがあいつの影響力の大きさやね?
あいつらしいやん?これ、作ったっちゅーより売り物みてぇやし。
未来らしいプレゼントやね?あいつやから、出来ることと思うばい》

「やなー。こんなんあいつ好きやもんね!作りよる時の姿が想像できるわ。」

⏰:08/05/01 14:13 📱:PC 🆔:THJMWUEs


#219 [しゅん]
そんな会話をしながらも、未来に対する思いが冷めてないことを再確認していた。

こんなアルバムを2年記念日の為に作っていた未来の気持ちを考えると
あの時、自分がしてしまった未来への行動が更に腹立つ。
後悔や苛立ちというより、涙が先に溢れそうになった。

⏰:08/05/01 14:13 📱:PC 🆔:THJMWUEs


#220 [しゅん]
一つ一つ、これを作っている間、俺は友達と遊び呆けて未来の相手すらしてやってなかった。
どんな気持ちで作りよったんやろ?

これを渡す時を楽しみに作りよったんか?
いや、泣きながら作りよったんか?
それとも、もう別れると決めて作りよったんか?

どんな気持ちだったのかはわからない。

でも…
本とのところはわからんけど
未来は俺との仲が前と戻れるように願いながら作っていた。
俺はそう思う。

そんな気持ちをぶっ潰した俺には、中身を見る資格なんかあるわけが無かった。

⏰:08/05/01 14:14 📱:PC 🆔:THJMWUEs


#221 [しゅん]
《いつかさ、お前の中で未来が思い出に出来たら、過去に出来たら、これ見てもいいんやね?
今、充分に反省はしとると思うし、未来の気持ちも察しれとると思うんよな?
やから、俺はこの中身を見て、自分を最後まで追い詰めろとは言わん。
未来がどういう気持ちで作ったんかも、お前ならわかっとるやろーけね。
でも、俺はこれをいつかはお前に見せないけんなっち思いよった。
今のタイミングは早すぎたけどな…
お前がそうなるまで、俺は持っとくな!いつになるかわからんけど、そうなった時は中身見てみろ。》

嵐の言葉に納得し、俺は笑顔で嵐に返事をした。

⏰:08/05/01 14:14 📱:PC 🆔:THJMWUEs


#222 [しゅん]
ここでは、成人式のことに触れてないけど…
っちゅーか、書くの忘れとったんやけど…

成人式で、未来に会うかもしれないという期待もあったが、結局会わなかった。
まぁ、北九州市内の二十歳軍団が広いスペワに集まるんやけ、そんな簡単には会えるもんやねぇけど。
わかっとっても、どっかで期待はしていた。
同じ時に同じ場におるんに、会えんやったことというか…姿を見かけることも出来なかったのは何となく寂しかった。


そんな成人式の記憶も遠くに追いやった頃。

↑うまいことまとめたやろ?笑

⏰:08/05/10 16:45 📱:PC 🆔:cNeQONG.


#223 [しゅん]
足の怪我も順調に回復し、また元の練習に戻れるようになった。
やっぱ今まで出来なかったことが多かっただけに、普通の練習に戻るだけでもきつかった。

未来と別れてから半年近くが経とうとしていた。

未来が何をしているかもわからない。
嵐は知っていたかもしれないが、俺には言わなかった。

ゆーちんは地元の歯医者に就職したっちゅーのを嵐から聞いていた。
あの時会って以来、ゆーちんとは会っていない。

未来は就職したのか、それとも何かやりたいことを見つけてそれに向かって歩いているのか
そんなことを考えることも多かった。

⏰:08/05/10 16:45 📱:PC 🆔:cNeQONG.


#224 [しゅん]
大学3年にもなれば、就職のこともちょくちょくは考えんな行けんし、野球も後悔なくやりきりてぇし。
監督やコーチからは、プロという道を目標に頑張らんか?と言われていた。
同じく嵐も。
もちろん、小学校から野球を続けてきた俺にとって「プロ」という道は憧れだった。
小学校の時の夢はプロ野球選手。
ただ漠然と、そう思っていた。
でも、今は違う。
今、チャンスが俺の目の前に立ち止まっている。
挑戦してみたい。
その気持ちがなかったと言えば嘘になるかもしれない。
でも、俺の中にはプロの道に進むという選択肢はなかった。

⏰:08/05/10 16:46 📱:PC 🆔:cNeQONG.


#225 [しゅん]
運よくプロの道に進めたとしても、その中で光を浴びるのはほんの一握りの人間や。
その中でも常に一流と呼ばれる人間になるのは、そのまた一握り。
俺は、高校野球、大学野球で死ぬほど脱落していく人間を見てきた。
でも、プロはそんなレベルなんかやない。
同じチームも個人となれば敵同士なんや。
その中で自分の位置を維持するのは、並大抵なことなんかやない。
今まで、学校内や部内で明らかに抜け出した選手でも、プロの世界に行けば目立たない。
あの先輩が?そう思ったことが何回あったことか。
結局は、結果が物を言うんや。

シビアな世界。

それを俺は痛いほどわかっていた。
もちろん、運よく進む人間もおるけどね。
運も持って生まれた才能やから。

⏰:08/05/10 16:46 📱:PC 🆔:cNeQONG.


#226 [しゅん]
腕(野球センス)

努力(練習)

結果

実力

自信

指導者




これだけやねぇけど、これを兼ね備えた奴だけが浴びれる光。
どれが一番とか言えんけど。

努力しても結果がついてこんければ、意味ねぇし。
努力が足りず、腕に頼りっぱなしもダメや。
自分にあった指導者に出会えて芽が出る奴もおれば、いい選手なんに指導者のせいで潰される奴もおる。
練習は自信に繋がるし、それが結果として残る。運だって立派な武器になる。
まだまだ、怪我をしにくい体とか肩が強いとか足が速いとか色々あるんやけどね。

⏰:08/05/10 16:47 📱:PC 🆔:cNeQONG.


#227 [しゅん]
某球団の監督が言いよった言葉なんやけど…

【バッティングや守備は練習すれば誰でも上手くなれる。
でも、足が速いとか肩が強いとかそんなんは持って生まれた天性なんや。
やから、俺はそういう奴を見つけて来いとスカウト人に言う。】

確かに。
天性っちあるもんな。
そいつが持った才能。

⏰:08/05/10 16:47 📱:PC 🆔:cNeQONG.


#228 [しゅん]
監督が言ってくれるように、俺には才能はあるかもしれない。
自分でも少なからず野球センスはあると思う。
自信もあった。

でも、それよりも不安が大きかった。

⏰:08/05/10 16:47 📱:PC 🆔:cNeQONG.


#229 [しゅん]
親父が死んでから、ずっと一人で育ててくれたお袋。
女で一つで育てるんは、並大抵やない苦労というのを俺自信が痛いほどわかっていた。
なんに、大学まで出してくれて野球をやらせてくれて。
他のスポーツにしてもそうやけど、野球っちまじ金かかるんよな。
想像以上に。
これだけ恵まれた環境で野球が出来たのも、全部お袋のお陰だった。

⏰:08/05/10 16:48 📱:PC 🆔:cNeQONG.


#230 [しゅん]
そんなお袋に「プロに挑戦しようと思う。」
そう伝えれば、確実に応援してくれると思う。

しゅんが一番やりたことを精一杯頑張りなさい。

そう言うに決まっている。
でも、俺にはその先は見えなかった。

⏰:08/05/10 16:48 📱:PC 🆔:cNeQONG.


#231 [しゅん]
プロで活躍する姿。
それが一番お袋にとって嬉しいことかもしれない。
自慢な息子なのかもしれない。
親孝行が出来るかもしれない。

けど、もしそうやなかった時。
そうならなかった時。
絶対、お袋は涙を流す。
その姿を想像すると、俺は考えられなかった。

⏰:08/05/10 16:48 📱:PC 🆔:cNeQONG.


#232 [しゅん]
正直に言うと、プロの世界は大学に入ったときから興味があって、兄貴に相談したりしてたんな。
はじめの方に書いたけど、兄貴は結構有名でからさ。
野球も、俺よりもはるかにうめぇし。
俺にとって一番の憧れでもあり、目標でもある。
そんな兄貴でさえ、プロの道には進まなかった。

⏰:08/05/10 16:51 📱:PC 🆔:cNeQONG.


#233 [しゅん]
まぁ、もともと兄貴はプロの世界に興味がなかったのもあるんやけどね。
あんな、果てしない金額が行き来するところで野球をしたくねぇんやって…
これは兄貴の意見やけん、プロ野球選手がどーのこーのっち訳やねぇけ!!

⏰:08/05/10 16:51 📱:PC 🆔:cNeQONG.


#234 [しゅん]
兄貴にこのことを相談すると
【お前が100%したいと思うなら、挑戦してみ?1%でも、自信がねぇならするな!
たった1%でも、あそこに行けばそれが何百倍にもなってお前に跳ね返ってくる。
プロに進んでねぇ俺が言っても、真実味なんかねぇかもやけど…
まぁそんなん誰が言ったって、結局は本人のやる気やけな。お前のやる気や!】


こう言われた。
結局どーしたと思う?俺。

⏰:08/05/10 16:52 📱:PC 🆔:cNeQONG.


#235 [しゅん]
俺は…
プロの道には進まなかった。
まぁ。実際目指したけっち言って、進めとったかっちゅーのはわからんのけどね…
高校のときに漠然と思った夢。
その夢の方が俺を動かした。


高校の教師になって、野球を教えたい。


俺にはそっちの方が似合ってる。


未来もそう言っているような気がした。

⏰:08/05/10 16:53 📱:PC 🆔:cNeQONG.


#236 [しゅん]
嵐。
あいつもプロの道には進まなかった。
あいつは、ケガしやすい体でからね…。
しょっちゅうケガに悩まされとったし、まぁそんなんじゃプロでは通用せんわ。
自分自身が一番わかっとったことやろーけどね。
嵐は、社会人野球をしたがっていて、大手の企業に入ることを目指し頑張っていた。

⏰:08/05/16 15:15 📱:PC 🆔:7bbzJeZY


#237 [しゅん]
初めて俺と嵐がバラバラに道を歩む。
寂しいような、嬉しいような。。。
お互いそう感じていたと思う。
だって、17,8年一緒におるんやからなー。
おって当たり前の存在やし。
そう考えると、やっぱ嬉しいよりもめちゃめちゃ寂しかったと思う。

⏰:08/05/16 15:18 📱:PC 🆔:7bbzJeZY


#238 [しゅん]
そんな毎日はマッハで過ぎた。
そう過ごしていたある日。
俺には、想像もしていない光景を目の当たりにしてしまった。

梅雨前でなんとなく、着る服に迷う季節。
嵐と買い物に行こうという話になり、野球部の奴ら4人で福岡まで出た。
平日だけあって土日に比べれば人も少なく、どの店も割と見やすかった。

⏰:08/05/16 15:19 📱:PC 🆔:7bbzJeZY


#239 [しゅん]
最近服と言うものを全く買ってなく。大量にまとめ買いし、ありえん荷物を抱えながら歩くのがだりーで、一旦車に荷物を置きに行った。
その後飯を食う為に、また街をブラブラしていた。
飯屋が決まり、注文をしている時。

一組のカップルが店に入ってきた。
俺らの目の前にカップルが歩いてくる。
俺はその姿を見て心臓が止まるかと思った。
向こうは俺らに目もくれず、楽しそうに話しながら席に着く。

⏰:08/05/16 15:19 📱:PC 🆔:7bbzJeZY


#240 [しゅん]
そのカップル。


女は未来や。
そして、男は浅田さん。


正直、店を出たかった。
注文さえしていなければ、確実に出ていたと思う。
嵐も、二人に気付き焦っていたらしい。
そん時は俺自身がテンパって、それどころやなかったけんわからんかった。
あとの野球部二人も未来は知っとるし、気付いとったみたいや。

⏰:08/05/16 15:20 📱:PC 🆔:7bbzJeZY


#241 [しゅん]
テンパっている俺に嵐はこう言った。

《向こうは俺らに気付いてねぇけん。でも、もし気付いてもお前テンパるなよ!》

「わかっとる」

そう返したはいいものの、心臓の音がみんなに聞こえよるんやねぇかっちぐらいドキドキしよって
嵐の言葉もいまいち理解していなかったと思う。

色んな気持ちが入り混じって、おかしくなりそうやった。

⏰:08/05/16 15:21 📱:PC 🆔:7bbzJeZY


#242 [しゅん]
でも、よく考えてみれば付き合いよるかもわからんし。

そんな少しの期待をして、自分を言い聞かせながらも、ショックはショックだった。

ここに俺がおることを、未来は気付いていない。
俺は気付いた。
もし、ここで未来が俺に気が付くと何かとややこしくなるのが目に見えて
少し冷静になって考えようと一息を付いた。

一時、沈黙の中考えた結果、やっぱり俺はこの場をなるべく早く離れた方がいい。
未来が気付く前に。
そう思った。

⏰:08/05/16 15:22 📱:PC 🆔:7bbzJeZY


#243 [しゅん]
未来が俺の存在に気付いたら…
色んな想像が膨らんだ。

俺に好きとかそういう感情がなかったとしても、自分は彼氏とおって。
俺は友達とおって。
気まずくならないわけがない。
ましてや、自分の彼氏は俺が知っている相手。
自意識過剰とかそんなん抜きにして、相手に気持ちがなくても
俺が未来の立場やったら、申し訳ないっち気持ちになると思う。

⏰:08/05/19 15:40 📱:PC 🆔:F1bagc/2


#244 [しゅん]
未来は気持ちに嘘をついて、浅田さんと付き合っているわけやない。
浅田さんに対しての気持ちはちゃんとあると思う。
例え、その好きになった理由が俺との過去を忘れたいということであっても
気持ちがあるなら、それは何の問題もない。
そんな理由でも、一人の人を好きになってお互いの気持ちが繋がったならそれはすばらしいことだと思う。

未来の気持ちが中途半端なまま付き合っていることは、有り得ないと思った。

少なくとも、俺が知っている未来なら。

⏰:08/05/19 15:40 📱:PC 🆔:F1bagc/2


#245 [しゅん]
でも、それが事実だとしたら…
俺のことはもう過去の思い出として心の奥にしまわれたということになる。
それはそれで、かなり堪えることだった。


浮気した相手は浅田さんか?
浅田さんそんなんする人やねぇっち思ってたんやけど…
やっぱそうやったかなー。
とか思ったり。

⏰:08/05/19 15:41 📱:PC 🆔:F1bagc/2


#246 [しゅん]
そう悪いほうに考える反面、
未来はやっと俺という男から解放され、好きな人が出来て幸せになっている。
これでよかったんかもしれん。
俺のことを引きずって毎日泣いて過ごすよりも、はるかにいいことやん!
未来が今幸せなら、それが幸せにしてやれんやった俺にとって一番の願いやったんやないんか?
そして、何よりも俺が未来を忘れられる一番の材料なんかもしれん。


そう思いながらも、どっかでバイトの先輩、後輩として飯を食いよるだけかもしれんしっち期待があった。

色んな考えが一気に俺の頭ん中を駆け巡り、パニック寸前の状態…。

⏰:08/05/19 15:41 📱:PC 🆔:F1bagc/2


#247 [しゅん]
でも…
そう思った瞬間。
未来が俺に気付いてしまった。
多分便所に行こうとしたんと思う。
未来が席を立ち、振り向いた瞬間、目と目が合ってしまった。

⏰:08/05/19 15:42 📱:PC 🆔:F1bagc/2


#248 [しゅん]
「やべっ!!!」

心の中でそう思い、咄嗟に目をそらしたが、時既に遅し。
未来は立ったまま動かなかった。

俺は目をそらしたまま、普通に友達と話をはじめたが
未来の姿は視界に入っていて、立ったままだ。
気になるけど、見れない。

こういうとき、俺はどうしたらいいのか考えても考えてもわからなかった。

⏰:08/05/19 15:42 📱:PC 🆔:F1bagc/2


#249 [しゅん]
未来に、浅田さんが何か話しかけたのか…
未来は便所に向かった。
席に戻ってきた未来が何となく背景にうつり席に着いたのがわかった。

俺たちは急いで飯を食い、足早に立ち去ろうと、レジで会計を済ませ店を出た。

息が詰まるぐらいの緊張から開放されて、ホッっとして息をついた。
正直、店におるときは飯の味さえせんやったけんね。

⏰:08/05/23 15:19 📱:PC 🆔:CMkYwh2Y


#250 [しゅん]
「嵐ー。俺、どーすればいい?もうわけわからんわ。何でこんな時にアイツに会わんないけんの?しかも、浅田さんが新しい彼氏か?俺、もう無理かも。」

そんな俺に嵐はムカツクぐらい元気に返してくる。

《仕方ねぇやん!!未来は思い出に出来たんちゃ!お前とのこと。お前らは終わったんやから!!
未来が幸せになってくれたら、それ以上の望みなんかいらんはずやね?しっかりしろ!お前が萎えてどーするんかちゃ!》

そう言われると何も言えず、モヤモヤしたまま歩き出した。

⏰:08/05/23 15:19 📱:PC 🆔:CMkYwh2Y


#251 [しゅん]
未来が俺に気付いたのは確かなこと。
あの時、未来の行動が止まり視線は俺にあった。
でも、あそこで話しかけてくれなかった。


未来なりに何か考えがあったのだろうか。

ってか浅田さんおるんに話しかけにくるわけねぇか。

浅田さんに、行くなと言われたのか。

未来自身が、行かんと決めたのか。


そんなことが頭ん中に浮かんでいた。

⏰:08/05/23 15:20 📱:PC 🆔:CMkYwh2Y


#252 [しゅん]
飯食ったら、買い物の第二弾を回るつもりやったんやけど
それどころやなくて、みんなも今日は退散やなとかボヤキながら車まで歩いた。

買い物自体は満足したし、いいもんも買えた。
これで、さっきのがなかったら、最高に気分欲帰れたんになーーー。

⏰:08/05/23 15:21 📱:PC 🆔:CMkYwh2Y


#253 [しゅん]
その途中、いっつも行く靴屋の前を通った。
俺、めっちゃ靴好きでからさー。
スニーカーマニアなんちゃね…。
多分実家のも合わせたら、50足ぐらいはあると思うんやけど…。
そこの定員さんとめっちゃ仲良しで。
気分転換にちょっくら寄ってくかーみたいなノリになりみんなで店内に入った。

⏰:08/05/30 09:48 📱:PC 🆔:fB5fFPjc


#254 [しゅん]
そこで色々入荷したスニーカーを見回し、定員さんと色々マニー話をしたりして
一足めちゃめちゃ気に入った新入りを購入した。
他のみんなは、またスニーカー?アホや…っちあきれとったけみたいやけど…
俺にとって靴は、まじ大事なオシャレ要素やからさー。
そんなん無視無視!!笑

とりあえず、また一人でゆっくり来ます!!っち定員さんに言い残して店を出た。

⏰:08/05/30 09:51 📱:PC 🆔:fB5fFPjc


#255 [しゅん]
その時。




『しゅん!』




久しぶりに聞いた未来の声は、俺の心に突き刺さった。

ゆっくり振り向くと、未来が突っ立っている。

⏰:08/05/30 09:57 📱:PC 🆔:fB5fFPjc


#256 [しゅん]
ちょっと離れた所の壁にもたれかかり浅田さんがタバコを吸ってるのも視界に入った。

未来はタバコが嫌いなんに。

俺はタバコを吸わん。
周りに吸ってない奴なんかおらんやった。
もちろん進められたり、吸う姿がかっこよく見えたりもした。
女の子も多いんやねぇかな?
タバコは嫌いやけど、吸う姿はかっこいいっち思う人。
でも、俺は人と違うことがしたい性格なんよな。
みんなが吸っているタバコを、自分一人が吸ってないのはかっこいいと思うし。
流されてないんが!!
吸わんっち言ったら、みんなからウソやんっち言われるけどね。

まぁこんなん語っても、所詮、全部俺の自己満なんやけど。
吸いたいと思ったこともねぇし。
吸ったせいで野球を犠牲にしたくねかったし。

⏰:08/05/30 09:59 📱:PC 🆔:fB5fFPjc


#257 [しゅん]
それを一番に理解してくれていたのが、未来やった。


やっぱり、好きな人が吸うんやったら受け入れられるようになるんやな…
何か寂しかった。
あれほど、未来はタバコが好かんやったんに。
路上で吸う人を見ると、あんなん絶対許せんっち言いよったんに。

「お前の男しよるやん」

そう心の中で思った。

⏰:08/05/30 10:01 📱:PC 🆔:fB5fFPjc


#258 [しゅん]
「おっ久しぶり!元気か?」

そう返すと、未来は黙った。

「向こうで連れの人待っとるで?こんなんしよう場合やねんやね?」

連続で俺がしゃべった。わざとに浅田さんの名前は出さなかった。気付かんフリ。
すると未来は、困った顔をしながら

『しゅんこそスニーカー馬鹿はかわらんね!』

そう答える。
浅田さんのことには触れてほしくなかったのか。
俺が気付かないフリをしたことも未来はわかっていたみたいだった。

⏰:08/05/30 10:03 📱:PC 🆔:fB5fFPjc


#259 [しゅん]
「まぁなー。お前元気そうやな!」

「うん…元気やけど…しゅん、ちょっと話せるかな?』

詰まりながら、そう俺に言った。

「話?何も話すことねぇよ!俺。」

『あたしが話したいことあって。ちょっとだけ時間ない?』

⏰:08/05/30 10:04 📱:PC 🆔:fB5fFPjc


#260 [しゅん]
そう言われた時。

未来の右手の薬指に光るものをみつけた。

俺の視線を感じたのか、手を後ろに回す未来。
グッチのGリングだった。
俺らが買おうとしていた指輪。
それを見た瞬間、浅田さんと未来の関係は彼氏彼女だと確信した。

淡い期待をしていたものが一気に崩れ落ちていくのがわかった。

⏰:08/05/30 10:05 📱:PC 🆔:fB5fFPjc


#261 [しゅん]
俺が買ってやれなかった指輪。
買ってやれなかったっちゅーよりも、欲しいと言っていた未来に買ってあげなかった。
未来は今それをはめている。

相手は俺やねぇけど。

浅田さんが未来を幸せにしてくれるんなら、それが一番未来にとっても幸せなことや。
そう思った。
買うのは、いつでもいい。そう思って先延ばしにしていたのは俺自身や。

⏰:08/05/30 10:08 📱:PC 🆔:fB5fFPjc


#262 [しゅん]
「いや、向こうで待っとるやん!早く戻り!」

『大丈夫。行って来いっち言われたけん。』

「まじ?ダメやろー。今更、何話すん?ごめんけど、俺聞く気ねぇよ?友達もおるしな。」

『そっか…』

「さっき、飯屋で会った時はどうしようかと思ったけど。よかったわ!お前に会えて。
ちゅーか、幸せそうなお前を見れて。安心した!幸せにしてもらえよ!!じゃあなー」

今にも泣きそうな未来を横目に
そう言って、浅田さんに軽く礼をしその場を去った。

⏰:08/05/30 10:24 📱:PC 🆔:fB5fFPjc


#263 [しゅん]
泣きそうな未来の表情。
必死に涙をこらえていたのがわかった。
出来ることなら、思いっきり抱きしめて頭を撫でてやりたかった。


ごめんな。


そう心の中で何回も叫んだ。

⏰:08/05/30 10:25 📱:PC 🆔:fB5fFPjc


#264 [しゅん]
話聞く気はねぇ。
そう言った俺は、怖かったのか。

未来が何を話すつもりでおったんかはわからんけど、もしかしたら浅田さんと付き合っていることを、自分の口から俺に言ってくるかもしれない。
そうやったとしたら、事実を目の前にした上、言葉でも言われると俺はどうなるんやろ…
そんな不安や、未来と話せばせっかくもう忘れられるかもしれない。と思った気持ちから、また元に戻りそうで聞けなかった。

聞く気ねぇ。

そういうよりも

聞く自信がねぇ。

そう言ったほうが的確やな。
情けねぇね。

⏰:08/05/30 10:25 📱:PC 🆔:fB5fFPjc


#265 [しゅん]
その後、未来がどうしたのかは俺は知らなかった。
ただ、友達が
【未来ちゃん泣きよるで?いいんか?】
こう言ってきたが、泣きたいんは俺だって一緒や。
そう思いながらも
「いいんやって!これがあいつにとって一番吹っ切れる方法と思うけん」
俺はそう信じていた。

⏰:08/06/03 15:29 📱:PC 🆔:ZoghfcJU


#266 [しゅん]
俺がじゃなーと言った後、
泣きじゃくる未来に浅田さんが未来に寄りそい、肩を抱き寄せ、頭を抱えてあげていたらしい。
俺が背を向けるまで、涙を流さず我慢した未来は頑張ったと思う。

何を浅田さんが言ったかはわからない。
でも、言って来い!そう言った浅田さんは凄いと思う。
俺は、たとえ彼女が元彼と話がしたいと言われても言って来い!そんな言葉は死んでも言えん。
浅田さんがどういうつもりでそう言ったのかはわからんけど。
自分に対して自信とか未来が自分に戻ってくるっち自信、気持ちの上で上回っとるっち自信がないと出来んことと思うしね。
そういう相手が未来の新しい彼氏で、少しホッとした部分もあった。

⏰:08/06/03 15:29 📱:PC 🆔:ZoghfcJU


#267 [しゅん]
車に戻り、荷物を整理した。

「嵐ー。ごめんけど運転して。俺、助手席乗りてぇ」

《はいはいちゃ!お前はただ単に、未来のことで頭がいっぱいなんやろ?ばーか!正直に言え!》

そう言わんでもいいやんね。
はいはい!で止めとけばいいんに。
まぁ確かに、図星なんやけどさ…
そこまではっきり言わんでもっち感じやね?
そんなんに答える気にもなれず、キーを渡して助手席に乗った。

⏰:08/06/03 15:30 📱:PC 🆔:ZoghfcJU


#268 [しゅん]
窓の外の風景を見ながら、頭ん中は未来のことでいっぱいな俺。
未来に会うまでは気にも留めんかったのに、街にはカップルが溢れていてみんな楽しそうだった。
今、おかれた俺の状況は複雑すぎて今の今整理なんかできるわけがない。
それでも、必死に一個一個片付ようとする自分自身に嫌気がさしていた。

⏰:08/06/03 15:31 📱:PC 🆔:ZoghfcJU


#269 [しゅん]
未来が言った『しゅん、スニーカー馬鹿はかわらんね』

未来の中に俺がどう写っていたのか…
未来と付き合っていた頃の俺とちっとも変わっていないと思う。

⏰:08/06/03 15:31 📱:PC 🆔:ZoghfcJU


#270 [しゅん]
よく未来とも買い物に来ていた店。
その日に限って定員さんに【今日は未来ちゃんはお留守番なん?】そう聞かれた。
読者モデルしよる時にそこの定員さんとも仲良くなり、辞めてからもその続きで仲良くさせてもらいっていた。
未来とも買い物に来たときは必ず店に顔出しよったし。

未来と別れてから買い物行くことも減って、何となく足が遠のいていた。

「別れたんすよ。あいつとは」

そう言うとめちゃめちゃビックリした顔で
【は?まじ??】
っと口が開いていた。

⏰:08/06/03 15:32 📱:PC 🆔:ZoghfcJU


#271 [しゅん]
「もう別れてから結構なるんすけどね。顔見せんですんまっせん」

【いや、まじで…ビックリしすぎて何も言えん】

「いや、まぁ色々あってから…また今度飲み行きましょ!話はそん時に!また一人でゆっくり来ます!」

そう言って店を後にした。

やっぱり、はたから見守ってくれていた人からすると
俺らが別れたことは、ビックリしたみたいで…

⏰:08/06/03 15:32 📱:PC 🆔:ZoghfcJU


#272 [しゅん]
特に、店長さんは読者モデルやらしてもらいよる頃から知っとる相手やけね。
店のみんなと俺と未来で飲み行ったりも結構しよったし。

今はまだ何が原因かは知らんけど、俺が原因なことは話すつもりやし、いずれわかること。
陰ながら俺らを応援してくれていた人達の期待を、俺がぶっ潰したことも苛立ちと後悔に繋がった。

そんな後悔をしながら、寮に戻った。

⏰:08/06/03 15:33 📱:PC 🆔:ZoghfcJU


#273 [しゅん]
それからは未来と会った日が毎日のように夢に出てきた。
目の前で未来が泣き崩れた瞬間目が覚める。
そんな毎日に自分でも嫌気がさし、寝るのが苦痛だった。

⏰:08/06/03 15:34 📱:PC 🆔:ZoghfcJU


#274 [しゅん]
その代わりっち言ったら変かもしれんけど…野球に打ち込んだ。
未来のことから早く開放されてぇで。
宿も死ぬほど頑張り、死ぬほど食って、死ぬほど騒いだ。
後輩もおもろい奴ばっかで楽しかった。

でも、開放されたいっち思う前に
自分の中で整理が出来てないまま曖昧な気持ちでおるから、自分が苦しかったんや。
それを当時の俺は全くわかっていなかった。

⏰:08/06/03 15:34 📱:PC 🆔:ZoghfcJU


#275 [しゅん]
OFFに入る前、嵐と一緒に色んなバイトを探した。
大学最後の最後まで一緒のバイトをするか!っち話になり一緒に探した。
コンスタンスに稼げて自給のいいとこは、やっぱ限られていて…
野球が体力勝負なんに、更にマッスル系のバイトとかはしたくねぇよなーとか言ったり。
かといって、ガードマンとか立っとくだけのも暇そうで時間が経つのおせーよねっち言ったり。
わがままな俺ら。

⏰:08/07/22 12:03 📱:PC 🆔:gawgSAZI


#276 [しゅん]
結局、深夜まで開いとって自給がそれなりにいい居酒屋ですることになった。
何か、かっけーし!!
一回はやってみたい仕事やったのもあって、店が決まるのもとんとん拍子やった。
野球部の奴らと海外に卒業旅行に行くことを計画しとって。
その金も貯めていかないけんやったしね。

⏰:08/07/22 12:07 📱:PC 🆔:gawgSAZI


#277 [しゅん]
そんなん言いながら、OFFは毎週のようにスノボに行った。
中学の時から、嵐のにーちゃんと俺の兄貴に連れられて行っていたのもあってか、スノボがめちゃめちゃ得意な俺。もちろん嵐もな。
結構、上手い方と思う。
↑完璧自慢やな笑
でも、本とやけん!!!!

⏰:08/07/24 16:00 📱:PC 🆔:I08QcwPk


#278 [しゅん]
いつもは兄貴のを借りたり、兄貴の友達から貰ったおさがりで行ったりしよったんやけど、
その年に兄貴が全部新しいのに替えたけん、今まで兄貴が使っていたのを貰った。
スノボの道具、まじたけぇけね…買えません…笑
嵐も兄貴に貰ったのを使いよったし、二人で行くこともあった。

⏰:08/07/24 16:01 📱:PC 🆔:I08QcwPk


#279 [しゅん]
野球部の奴らも俺らが行きよるのがきっかけで、みんな行きてぇみたいなノリになってから。
俺ら意外はレンタルして、ツアーに申し込みバスに乗り込んで行った。
結構、金かかるんやけど楽しいでからさ…
そん時よければそれでよし!みたいな?
まぁ…それで後から痛い思いするんやけど…


何回も行ったツアー。
そのツアーの中の一回に、嬉しい出来事が起きたことがあった。

⏰:08/07/24 16:01 📱:PC 🆔:I08QcwPk


#280 [しゅん]
冬本場で、雪山もいい雪が積もってきた頃。

その日は確か芸北に行った。
俺、嵐、野球部の良太、他6人。
それから、学部の友達3人やったと思う。
全部で12人。
めっちゃ大人数やな…多分、バスの中はほぼ俺らが占めていた。
メインシーズンなんに、その日はバスが満員やなかった。
カップルが何組かおったぐらいで、家族連れはおらんやった気がする。

行きも帰りも同じメンバー。
俺らのグループの前の席に女の子4人組が乗っていた。
同じ小倉から乗り込んだ中の一グループ。
結構、みんな可愛い感じの子たちで、野球部の奴らは初っ端から騒いでいた。

⏰:08/07/24 16:02 📱:PC 🆔:I08QcwPk


#281 [しゅん]
消灯する前。そん中の一人の女の子がいきなり、
【あの…現地着いたら、一緒に滑ってもらえませんか?】

良太を筆頭に、キター!!!!的な表情を浮かべる奴ら、約6人。
既に、学部の友達の2人は爆睡していて、もう一人も音楽を聴いていて俺らの会話にはまるで興味なし。

⏰:08/07/24 16:03 📱:PC 🆔:I08QcwPk


#282 [しゅん]
良太が
{初めてなん?俺らは全然いいよー}
そう返すと

【ほんとですか?初めてなんです。滑り方教えてください!よろしくお願いします。】
と返ってきた。

{あ〜俺らはまだ全然うめくねぇけど、ここ二人がめちゃめちゃ上手いけさー!任しとけっち感じやんな?}

俺と嵐は、はぁ〜?!みたいな感じで、もうため息すら出なかった。

⏰:08/07/24 16:04 📱:PC 🆔:I08QcwPk


#283 [しゅん]
何で、俺らが金払ってスノボ教えにいかないけんの??
みたいな…
俺らは滑る気満々でゲレンデに行きよるんに。てか既にもう気持ちはゲレンデにあるんに…
何で、見知らぬ女にスノボ教えないけんの???
みたいな…

でも、そんなこと言えるはずもなく
俺も嵐も
「《あーーーー》」
とだけ返した。

⏰:08/07/24 16:05 📱:PC 🆔:I08QcwPk


#284 [しゅん]
野球部の奴らが女の子達と話している間、俺はふと未来のことを思い出した。
嵐はゆーちんとメールしよったしな。
話し相手おらんし…笑

こんな時に考えるのはいっつも未来のこと。

ipodで音楽を聴きながら、外の景色を見ているとまた自然に未来のことを考えていた。

⏰:08/07/24 16:09 📱:PC 🆔:I08QcwPk


#285 [しゅん]
未来はスノボが得意と話していた。
バイトの先輩に連れて行ってもらいよったらしーで。
いっつも自慢げに、『しゅんが想像しとるのとは全然違って、絶対上手い!』と言っていた。

「冬なったら、一緒行こうな!その滑りみせてもらわんないけんしな!」

俺はそう未来に言っていた。
連れて行く!そう約束しとったんに、それも叶えてやってない俺。
口ばっかやな。
未来とこの場におれとったらどんだけ楽しいやろう…
そんなことで頭はいっぱいになった。

⏰:08/07/24 16:10 📱:PC 🆔:I08QcwPk


#286 [しゅん]
浅田さんと未来が続いているのかも俺は知らない。

未来と会って、ちょっとやけど話して、振り切って。
それで二人の状況は変わったのか。

少なくとも、俺の心境は変わったと思う。
まだ時々、未来のことを思い出して涙が出たり後悔したりすることもあるけど、確実に回数は減った。
未来には悪いけど、いい意味で勉強させてもらったな。
そう思う部分も出てきたのが事実や。

⏰:08/07/25 16:15 📱:PC 🆔:.jParxuw


#287 [しゅん]
時間が解決してくれる。いろんな人からそう言われた。
実際、時間が経つにつれて気持ち的にも楽になってきた部分はある。

でも、そうなればそうなるほど、未来とのいい思い出さえも全て薄れていくような気がして怖かった。
少しは成長できとるんかな…

そんなん考えよったら自然に涙が滲んできて、みんなにばれたらやべーと思いながらながら、隠すように眠りについた。

⏰:08/07/25 16:15 📱:PC 🆔:.jParxuw


#288 [しゅん]
現地に着き、眠たい目をこすりながらも、目の前の銀世界を目の当たりにすると一気に目が覚めた。
長時間一定の体制でいたせいか、まだ体が怠けたまま。
背伸びをし体を伸ばすと、一気にテンションが上がった。

更衣室でウエアに着替え、ブーツを履き、ボードを持ってリフトに向かう。
早く滑りたくてウズウズしていた。

⏰:08/07/25 16:16 📱:PC 🆔:.jParxuw


#289 [しゅん]
でも・・・
俺らには女の子を教えんといけん使命があって野球部の奴らに止められた。
何時間かワンツーマンで教えたあと、その時間を取り戻すかのように滑りまくった。
女の子たちもそれなりに形になったけんね。
まぁ俺らの教え方が上手かったんやろーけど!笑

⏰:08/07/25 16:16 📱:PC 🆔:.jParxuw


#290 [しゅん]
集合時間ぎりぎりまで粘り、ヘトヘトになるまで滑って、後はバスで寝るだけ。
行きと同じ場所に座ろうとすると、そこにはもう野球部の奴らが座っていた。
一緒に滑った女の子たちもバラバラに座っていて、何か一緒のグループでツアーに参加したみたいになっていた。
一々移動したりするのもめんどくせーで、俺は一番後ろの5人席の窓側に座った。
隣に良太が座り、気付いたら俺は爆睡していた。

⏰:08/07/25 16:16 📱:PC 🆔:.jParxuw


#291 [しゅん]
ふと目が覚め起きると、隣にいたはずの良太は反対側の窓側で爆睡しとって、俺の隣には滑り方を教えた女の子が寝ていた。

心の中で「何で俺の隣にこいつがおるん?うぜー」そう思いながら、また寝ようと寝やすい体制を探していた。
でも、何か隣に女がおるっちわかったけか寝付けず、そのまま音楽を聴いて外の景色を見ていた。

⏰:08/07/25 16:17 📱:PC 🆔:.jParxuw


#292 [しゅん]
一時して。
隣の女の子が起きたらしく、ゴソゴソと荷物をあさっていた。

体を起こし隣を見ると女の子と目が合い、向こうが会釈をしてきた。

俺も軽く会釈し
「俺の隣、良太やったよね?」
そう言うと、
[あっ、良太くんが窓際がいいらしくて変わってっち言われて…]
そう言った。

⏰:08/07/25 16:17 📱:PC 🆔:.jParxuw


#293 [しゅん]
心の中では、良太いい加減しとけよ!っち思いながらも口では
「そーやったんや!俺、爆睡しとったやろ?いびきとかかいてねかった?」
そう聞くと
[大丈夫。気持ち良さそうに寝とったよ!]
そう言われた。
続けて
[今日は、勝手にあたしたちが中に入ってごめんね。せっかくスノボしに来たのに。迷惑かけてごめんなさい]
そう言った。

⏰:08/07/25 16:18 📱:PC 🆔:.jParxuw


#294 [しゅん]
まさか、こんな反応が返ってくるとは思ってもねかったし呆気に取られた感じ。
「あ!全然いいで!まっ最初は正直ウザっち思ったけど、覚えもよかったし意外に楽しかったけんな!気にせんでいーばい」

[ありがとう。そう言ってもらえるとほんと来てよかったっち思える。教えてくれてありがと!楽しかった]

「そ?俺らの教え方がうめーけね!また続ければもっと上手くなるばい!そんで多分ハマる笑」

[うん!また来たいなーっち思うし、いっぱい練習せんとね!!みんなみたいに上手く滑れるようになりたいし。]

「そう思えるなら、教えた甲斐があったわ!よかったよかった」

[あの…小彩くんっち野球ずっとしてるよね?]

⏰:08/07/25 16:18 📱:PC 🆔:.jParxuw


#295 [しゅん]
そう言われ、ゾクっときた。

普段、小彩くんとか言われることはほとんどねぇし、みんな俺のことは「しゅん」と呼ぶ。
中学とか高校の仲良くねぇ女の子とかは小彩くんっち呼びよったかもしれんけど、あんま話したこともねかったし…
後輩はみんな「しゅんさん」っち呼ぶし…

久しぶりに呼ばれた小彩という自分の苗字に偉く緊張した。


それに、一番は何で俺の名前を知っとるんかっち話。

⏰:08/07/25 16:19 📱:PC 🆔:.jParxuw


#296 [しゅん]
「俺の名前知っとるん?」

そう聞くと、俺にとっては意外な答えが返ってきた。

[うん。あたし野球大好きで結構見に行ったりしてたん。あたし達の代で小彩くんと斉藤くんの名前知らん人とかおらんと思うよ]

ウソ?っち感じ。

「いやーーそんなことねぇやろ。中学はそれなりやったけど、高校ん時とかそこまで結果は残してねぇし。」

[そんなことないよ!絶対有名やし!!]

「いやいやーもう俺の話はいい!笑 野球好きなんやな。」

⏰:08/07/28 16:13 📱:PC 🆔:4TmlXR5Q


#297 [しゅん]
[うん!大好き!!野球やってる人はもっと好き。]

「おお!!てか、そしたら今日とかまじヒットやんけ。ほとんど野球部やし。」

[うん!!ビックリしたよ!まさかやったもん]

野球が好きな女の子を目の前にして、一瞬未来の姿がよぎった。
姿、形、話し方も仕草も全然違うけど、心なしか未来の姿が浮かぶ。
結局、俺は未来を忘れられてなんかいなかった。

⏰:08/07/28 16:13 📱:PC 🆔:4TmlXR5Q


#298 [しゅん]
[実はね、ぶっちゃけるけど…あたし、小彩くんのこと好きやったん。高校野球見に行ったときに一目ぼれ?してしまって、そっから三年間ずっと。でも、小彩くんはあたしの存在すら知らんし、高値の花っち感じで近づくことすら出来なかったけどね…
女の子を近づけんオーラ出てたし…
そんなんモタモタしよったら、彼女出来て。めっちゃオシャレで可愛い女の子の。
一緒にいるところ何回も見たもん。
小彩くんにお似合いな彼女やなーって。
でも諦めれんやったから、結局思うだけの三年間で終わってしまったーーー]

⏰:08/07/28 16:14 📱:PC 🆔:4TmlXR5Q


#299 [しゅん]
「いやいや…」

どうしていいのかわからなかった。
その一言しか出ず、ビックリした俺の横で照れながらほっぺたをさわる女の子。

[ん〜!本当!やけん、今日会ったときビックリして腰が抜けるかと思ったもん。運命かとも思った笑]

「こっちもビックリで何も言えんけど。ごめん。俺名前も聞いてねかったよね?」

[あたしも名乗ってなかったね。澤田優歌って言います。サワダユカ]

「澤田さんね!了解」

⏰:08/07/28 16:14 📱:PC 🆔:4TmlXR5Q


#300 [しゅん]
[あー澤田さんは嫌やなー]

「ん?」

[苗字で呼ばれるの何か壁があって嫌やなぁっち思って。優歌がいい]

「あーー…ごめんけど、澤田さんでいくわ!」

下の名前で呼ぶのは、特別扱いしているように感じる。
俺はな。
やけん、何となく俺にとっては初対面やし名前で呼ぶんはかなりありえないことやった。
澤田さん。妥当な呼び方やと思うけど…

⏰:08/07/28 16:15 📱:PC 🆔:4TmlXR5Q


#301 [しゅん]
[わかったーーー。まだあの彼女さんとは付き合ってるん?]

「いや、もう終わったで?そんで俺は引きずり中やんな」

[え?結構長かったんやないと?]

「あーまぁな。向こうはもう彼氏おるし、俺がこんなん引きずってるんは迷惑かもなー」

[え?彼氏おるの?ありえん。遊ばれてたん?]

⏰:08/07/28 16:15 📱:PC 🆔:4TmlXR5Q


#302 [しゅん]
「は?何でそうなるん?」

真剣にキレそうになった俺。
まじ、意味不明なことを言いやがった。

[いや、だって・・・]

「澤田さんは、俺らがどういう理由で別れたとか知らんやろ?勝手に遊ばれてたん?とか言うのは間違っとらん?そんなん、アンタに言う資格はねぇと思うんやけど。わりーけど、そういうの俺いっちゃん好かんのちゃね」

[…ごめん。]

⏰:08/07/28 16:16 📱:PC 🆔:4TmlXR5Q


#303 [しゅん]
遊ばれてたん?とか普通言うか?っち感じやし。
何様で俺に物を言いよんかちゃ!っち、マジでむかついた。
未来を悪く言われるのも腹立ったし。
ほんと俺そーゆんの許せんのちゃね。

⏰:08/07/28 16:17 📱:PC 🆔:4TmlXR5Q


#304 [しゅん]
黙る俺に続けて澤田さんがしゃべった。

[ごめんね!そういうつもりで言ったんやなくて…小彩くんみたいにかっこいい人を手放す人とかおるんやなぁっち。手放すっち言ったら変かもしれんけど…でも、ずっと小彩くんに憧れて好きやったあたしからしたら、どんな理由にせよ贅沢やなっち思う。羨ましい。]

そうれとこれとは話が全然ちげーし。

⏰:08/07/28 16:18 📱:PC 🆔:4TmlXR5Q


#305 [しゅん]
「いや、何かそう言われたら調子わりーけど。とりあえず、別れた理由は俺にあるけん未来を悪く言うのはやめとって。言い方わりーけど、他人にとよかく言われたくねぇし。」

[ごめんね。何か、あたし小彩くんのこと知ってるみたいな感じやったよね…]

「いや、わかってくれたならいいけん。俺も言い方きちーでごめんな。」

[ううん。全然大丈夫。あたしこそ、何か変に入ってしまってごめんなさい]

「じゃあもう終わりな!」

⏰:08/07/29 15:32 📱:PC 🆔:BRS7qYRE


#306 [しゅん]
この話は俺が無理矢理終わらせた。

澤田さんに未来のことを話すつもりもなかったし。
する必要もねぇっち思ったし。
そっからは、野球の話とか進路の話とか結構色んな話をした。
まぁまぁ野球も知っとる子やったな。

⏰:08/07/29 15:34 📱:PC 🆔:BRS7qYRE


#307 [しゅん]
澤田優歌。

この人の紹介もしとくかな!
俺とタメ。
女子大に通っていた。
ん〜見た目は俺のタイプやねぇけど綺麗やな。
服装も俺のタイプやねかった。
背がちっせーで華奢。
性格は、サバサバしとって結構口がわりぃ。
素直でいやらしい感じではなかった。
でも、言い方わりーけどちょっと天然を装った感じ?
のような気がする。
そんな子。

⏰:08/07/29 15:34 📱:PC 🆔:BRS7qYRE


#308 [しゅん]
その日はそれで終わったんやけど、向こうから連絡先を聞かれ教えた。
あんま女に連絡先とか教えたくねぇけん嫌やったけど、さすがにここまで話して嫌とも言えず自分のだけ教えて、俺は澤田さんの連絡先を聞かなかった。

次の日起きるとメールが入っていて、昨日はありがとうみないな内容やった。
適当に返してアドレスも番号も登録せず、そん時は終わったんやけど。

⏰:08/07/29 15:35 📱:PC 🆔:BRS7qYRE


#309 [しゅん]
何週間かして…。

またメールが来て、登録してなかった俺は誰かわからなかった。
でも、内容から女の子っちことと俺のことを知っとる人っちゅーのがわかって
それとなく返してみると、澤田さんやった。

⏰:08/07/29 15:35 📱:PC 🆔:BRS7qYRE


#310 [しゅん]
回りくどく色々言いよったけど、用件は遊ぼうっちこと。
もちろん二人でやったし、何となく気が引けた。
嵐に相談したら
《気分転換に行ってきたらいーやん!!お前から誘ったわけやねんやし、軽い気持ちでからさ!他の女を見てみるのも勉強ちゃ!》
と言われ、まぁいっかっち気持ちでOKした。

⏰:08/07/29 15:36 📱:PC 🆔:BRS7qYRE


#311 [しゅん]
俺が駅まで迎えに行くと、澤田さんはまだ来てなかった。
音楽を聴きながらボケーっち携帯をいじっていると、澤田さんから電話があった。

[ごめん!今ついた!!もうおる?]

「あー自販の前に止まってるで!黒の四駆」

そう言うと、めちゃめちゃ驚いた様子で
[あれ???うそやん!!]
とか叫んでいた。

⏰:08/07/30 16:18 📱:PC 🆔:xGJCGseI


#312 [しゅん]
よーわからんまんま俺は電話を切り、後ろを振り向くと走ってくる澤田さんが見えた。

助手席の前で戸惑っとったけ、俺が運転席から助手席のドアを開けると

[車???]

と驚く澤田さん。

⏰:08/07/30 16:19 📱:PC 🆔:xGJCGseI


#313 [しゅん]
「あ、車で行くっち言ってねかったっけ?」

[いや、聞いてないし…やけんビックリした。]

「これ小彩くんの車?]

「おう!俺の愛車!」

[親のとかじゃなくて?]

「元は兄貴のやけど、貰ったん。やけ、今は俺のやんな」

[えーーービックリやし。車持ちやったんやね。学生なんに凄い。しかも四駆やし]

「そうかね?まぁ維持費とか大変やけど、実家帰る時とか車のが便利いいしな」

[へぇ〜周りにそんな人おらんもんなぁ]

「そーなん?結構おるくね?大学車で来よる奴とかもおるし。澤田さん女子大やけんかもな」

⏰:08/07/30 16:19 📱:PC 🆔:xGJCGseI


#314 [しゅん]
そう言いながらも、未来は女で学生で車持ちやったし、俺の周りは結構車持ちの奴が多かっけん、そう驚かれるのは不思議な感じがした。

「どこ行くか決めた?」

[車っち思ってなかったけん…考えてたとこは全部近場…]

「そやなー。とりあえず、走るで?右か左か言って!」

[じゃあ、右!]

その声と同時に走り始めた。

⏰:08/07/30 16:20 📱:PC 🆔:xGJCGseI


#315 [しゅん]
一日ドライブして、飯食って、澤田さんが海に行きたいっちゅーから行って語った。


つくづく思ったことやけど。

ほんと、きれいな顔。
スタイルもいいし。
ほんま俺のこと好きやったんか?
もっといい男いてたやろ?
勿体ねぇーー。
高校三年間、俺を想って潰れたと考えると、まじで勿体ねぇと思った。

⏰:08/08/01 14:55 📱:PC 🆔:5Jz2bV0o


#316 [しゅん]
澤田さんを家まで送るつもりやったんやけど
その後友達の家に泊まるらしく駅まで送ってその日はそれで終わった。

たいした話はしてないんやけど、ちょっとだけ澤田さんを女として見る自分がいたことは自分でもわかった。

好きとかそーいう感情やなしにな。
深い意味は全くねぇ。
ただ単に俺のことをずっと好きやったっちそう言われたことを意識しとったからかもしれん。

⏰:08/08/01 14:56 📱:PC 🆔:5Jz2bV0o


#317 [しゅん]
それからも澤田さんから何回か誘われて、予定が合わず断ることもあったけど2,3回は遊んだかな。

澤田さんの恋愛観とか過去の話とかも色々話してくれたし、結構ひどいことされた元カレもおったしな。
同情したんかも。



毎日ではないけど、頻繁にメールもするようになって。

こんなん彼女やない限り、俺にはありえんこと。

⏰:08/08/01 14:57 📱:PC 🆔:5Jz2bV0o


#318 [しゅん]
でも言い方はわりーけど、暇つぶしになったし、気は紛れた。

一人でおれば、考えることは未来のこと。
何をしていても、そこに行き着く。

澤田さんやけ一緒おりたいとかそんなんはねぇけど、常に誰かとおりたかった。

⏰:08/08/01 14:58 📱:PC 🆔:5Jz2bV0o


#319 [しゅん]
一人になった時。
寝る前とか。
朝起きてすぐとか。

バイトしている時。
カップルが客として来たりとか。
未来に似たタイプの女が来た時とか。


ふと、気が付くといきなり涙がふわーっと溢れてきたこともあった。

考えないようにしても、いつの間にか未来のことを考えていて
そんな自分に何しよんっちイライラした。

⏰:08/08/01 15:20 📱:PC 🆔:5Jz2bV0o


#320 [しゅん]
未来が笑ったり、泣いたり、怒ったり、すねたり、
抱きしめられたりとか抱きしめたりとか
一緒に寝たり、抱き合ったり…

今までは全て俺としよったことを今は浅田さんに対してしよるんや。
そう思っただけで、涙が出てイラついた。

何でなん?何で俺はこんなん未来のことが好きなんに…。
ほんま、俺が自分勝手やったのはわかっとんに…。


失って気付く。


今までで痛いほどわかっとったはずなんに、繰り返した俺はバカしか言いようがねぇ。

⏰:08/08/01 15:22 📱:PC 🆔:5Jz2bV0o


#321 [しゅん]
ちっさい手も
でけぇ目も
あの長い髪も
全部俺のものやったんに。
今は手すら届かんところに行ってしまった。

唯一嫌いなところ。
頑固で素直やないところやっか。
肝心なとこでは意外に素直やったりするんやけど。
今思えば、そんなギャップもよかったんかもしれん。

⏰:08/08/01 15:22 📱:PC 🆔:5Jz2bV0o


#322 [しゅん]
でも、そんな嫌いなところやけど


『しゅんと別れたい』


この言葉がいつものように素直な気持ちやなかってくれたらどんなにいいだろうか。
頑固な未来の意地であってくれたら。


そんなこと絶対ないっち決まっとるけど、そんな必死な思いも未来には届かない。
それでも、そんな淡い期待を持ってなければ俺の心は壊れそうやった。

⏰:08/08/01 15:23 📱:PC 🆔:5Jz2bV0o


#323 [しゅん]
でも、何回も澤田さんと遊ぶようになって
ちょっと違った目線で未来のことを考えれるようにもなったと思う。

女っちこんな考え方しとんやなとか、こんな行動はそういう意味を持っとるんやなとか勉強したこともたくさんあったし。

未来は思ったままに行動するタイプで、ありのまま裏表のない素な性格やった。
狙って行動するとか有り得ん。
そんな未来とは間逆な女の澤田さん。
何か、そんな子と接するのも新鮮だった。
今まで、そういうの毛嫌いしとったけんな。

⏰:08/08/04 16:02 📱:PC 🆔:KQTN0cKI


#324 [しゅん]
でも、澤田さん曰くそこをわからんようにうまくコントロールするのが大事らしいで…
っち、俺は最初会ったとき何となく裏がある女やなぁと思ったけん
出来てねぇやん!!っち話なんやけど…
そんなんも、愛嬌があって可愛いかったんかもな。

⏰:08/08/04 16:02 📱:PC 🆔:KQTN0cKI


#325 [しゅん]
澤田さんを一人の女の子と意識しはじめてからも
未来に対する気持ちが消えてないのは何となく自分でもわかっていた。

ずるいと思う。
遊んだりメールしたりしよんのに、違う女を心の中では思っている。
澤田さんが今も俺のことを思っているのかどうかはわからんけど、積極的に誘ってきたりメールの雰囲気を見るとなんとなくそうやないかなぁとは感じとったけん。
そのことでも悩んでいた。

⏰:08/08/04 16:03 📱:PC 🆔:KQTN0cKI


#326 [しゅん]
嵐に相談すると
《別に、それでお前が悩むことやねぇと思うけど。気を持たせるような行動してねぇやろ。
誘われたら行く。お前から誘ったこととかねぇんやし。
しかも、思わせぶりの雰囲気出したか?
俺はお前の行動を見よっても、明らかに気がねぇようにしか見えんけどね。
まぁ、澤田さんは明らかにお前に気があるやろーけど…
それらしきことをきっぱり言われたわけやねんやけ、とりあえずこんままでいんやね?
好きとかそれっぽい言葉を言われたら、お前の気持ちをはっきり言えばいいと思うけど?
お前がそんなん気にする奴とは思わんやったわ!
未来と別れて変わったな。人の気持ち考えれるよーになったやん》

こんな答えが返ってきた。

⏰:08/08/05 16:50 📱:PC 🆔:7MBrTdkQ


#327 [しゅん]
「こんままでいいんかね。何かわけわからんくなってきたわ…。
澤田さんを意識すればするほど未来と重ねてしまうし、未来を思い出すんちゃ。
それは仕方ねぇと思うん。まだ吹っ切れたわけやねぇし。
でも、澤田さんの気持ち考えたら、俺嫌な奴やなぁっちね・・・
俺、その立場やったらめっちゃヘコむと思うし」

⏰:08/08/05 16:50 📱:PC 🆔:7MBrTdkQ


#328 [しゅん]
《んーそうやな。でも、それはそれと思うけど。
お前が未来のこと引きずっとるのは、澤田さんもわっかっとやろーし。
それでも、遊び誘ってきたりメールしてきたりするのは、お前のことがそんだけ特別な存在っちことやねん?
ほんとの気持ちを聞いたわけやねぇけん、もしかしたらそうやねぇかもしれんけど。
でも俺がそれだけのことをするっち考えたら、ぜってぇ気持ちあるもんね。
むしろ、何回か遊び誘ってOKでたり、メールして続いたらますます好きになると思うもんな。
それで向こうから告られてダメやったとしても、それはお前が自分を責めるようなことやねぇよ。
仕方ねぇちゃ。そういう運命やったっちこと。
もしかしたら、そうやって遊びよるうちに澤田さんの存在がでけくなるかもしれんし。
そうなったら、澤田さんが頑張った成果であって。お前も未来を吹っ切れたっちことやん。
お前は自分の気持ちに正直におればいいんちゃ!》

⏰:08/08/05 16:51 📱:PC 🆔:7MBrTdkQ


#329 [しゅん]
「んーそうなんやか…」


嵐にそう言われると少し気持ちが楽になった。

それからは、毎日楽しく過ごせるよう自分なりに心がけたつもり。
最後の学生生活楽しまな損やもんな。

⏰:08/08/05 16:51 📱:PC 🆔:7MBrTdkQ


#330 [しゅん]
澤田さんの気持ちを聞いたわけやないけど、そんな話を嵐にしてから
俺の中で澤田さんの存在がでかくなったような気がして、
一人になったり寝る前になると考えるようになっていた。

自分でもそれがすげぇ不思議やった。



俺の中で何かが動き始めた。

⏰:08/08/05 16:51 📱:PC 🆔:7MBrTdkQ


#331 [しゅん]
ちょっと余談なんやけど…

どうも!!
平日は少しでも絶対更新するっち決めたしゅんっす!!

この小説、8/1で書き始めて一年になりました。

更新遅いし、自分勝手で読んでくれてるみんなには
ほんまわりぃと思ってる。
でも、最後までちゃんと書くから、応援お願いしまっす!!

この小説には、ORDER設定で俺しか書き込み出来んようにしとんな^^;
荒らし入ったら、むかつくし…
もし、何か読みにくいとかこうして欲しいとかあったら
感想の方に書き込みお願いします!!!

↓感想のトピック

>>2

あっ、応援とか感想も待ってるんで★


読んでくれてるみんなほんまありがとう!!

⏰:08/08/05 17:02 📱:PC 🆔:7MBrTdkQ


#332 [しゅん]
そんな中、ついにやってきた。

未来と別れて一年。

やっと進みだしたのに、またあの時に引き戻される。
ほったらかした後悔で頭の中はいっぱいやった。

⏰:08/08/06 16:54 📱:PC 🆔:uocomd96


#333 [しゅん]
誰とも付き合ってねぇんやし、どんなに遊び呆けても、バイトしまくったとしても、誰からも何も言われん。
でも、一年前のことがトラウマになって、そういう自分が不安でたまらなかった。

誰かに連絡しとかんと気が済まない。

嵐とはほぼ一緒におるけん連絡せんし、わけわからんのやけど野球部の奴に無駄に何時に帰るとか連絡したりしよった。

⏰:08/08/06 16:54 📱:PC 🆔:uocomd96


#334 [しゅん]
自分から連絡したことはねかったけど、タイミングよくメールが来たり、遊びに誘われたり。

寂しい気持ちやどうしたらいいのかわからないもどかしい思いを
澤田さんに向けていたのかもしれない。

澤田さんは都合のいい相手。

その一人やった。

⏰:08/08/06 16:54 📱:PC 🆔:uocomd96


#335 [しゅん]
そんなんして過ごす春休みも終わりに近づき、また野球が始まる季節がやってこようとしていた。
バイトも楽しくやらせてもらったし、充実したOFFになった。
金も結構稼いだしね。

旅行の計画もちょっとずつ進んでいた。
まだまだ先のなげぇ話なんやけどな^^;

⏰:08/08/13 12:46 📱:PC 🆔:S0cR8z7o


#336 [しゅん]
次の日から練習という日。
みんなでキャッチボールをしようっち話になって、近くの公園に仲がいい奴らで集まった。
嵐はゆーちんと会う約束しとったみたいで、昼からオシャレして外出中。

残された俺らはと言うと…
野球部10人ぐらい上は半袖の速乾Tシャツ。下は野球部のハーパン。
片手にはグローブ。片手にはタオル。
ある奴は、野球バックにパンパンになるぐらい道具を入れてからっていた。

⏰:08/08/13 12:47 📱:PC 🆔:S0cR8z7o


#337 [しゅん]
そんな格好でマックで腹ごしらえをし公園に向かう。
明らかに異様な光景で、俺らまじ気持ちわりぃねとか話しながらキャッチボールをしていた。

で、最初はバラバラでキャッチボールしよったんやけど…
一人がバレーしようやとか言い出して。
野球バックの中身。
バレーボールやらサッカーボールやらバスケットボールやら。
なぜか、水鉄砲とかも人数分入っていた。

⏰:08/08/13 12:48 📱:PC 🆔:S0cR8z7o


#338 [しゅん]
バレー、サッカー、バスケ。
たらふく遊んで、もうヘトヘトなはずなんに…
鬼ごっこやら、水鉄砲で水の掛け合いやら…
小学生みたいな遊びなんに、大学生の俺らでも、こんなはしゃげるんはほんま楽しかった。

そんなんしよったら、ちょっとずつ脱落してくる奴が出てきて。
ひとまず、休憩。
なんに、まだ帰ろうとはならん笑

誰かが ≪帰ろう≫ と言うのを待っとるんやけど、誰も言わん。笑
どんだけなんっちね…

一番、ドン臭かった奴にコンビニまで飲みもんを買いに行かせて
残った俺らは、アスレチックの上で大の字になり休憩していた。
もう周りは薄暗い。

⏰:08/08/13 12:49 📱:PC 🆔:S0cR8z7o


#339 [しゅん]
暗くなったらアレが始まる。
みんな心の中でワクワクしていた。

そのアレ。

それはカクレンボ。

でたんおもろいんちゃ。
夜の公園でカクレンボ。
暗いで見えん中、探す方は必死。
探される方は常にドキドキ。
走ってくる足音とか聞こえたら、やべぇぐらいアドレナリンが出る。

⏰:08/08/13 12:49 📱:PC 🆔:S0cR8z7o


#340 [しゅん]
そいつらが戻ってきて、水分補給すると、速攻でじゃんけんが始まった。
カクレンボに夢中になり、気が付いたら2時間ぐらい経っていた。


【そろそろ帰る?明日早えーし。】

誰かがこの一言を言った。
みんな、やっと出たっち感じでため息がもれる。

【お前、今言うならもうちょい早く言えちゃー】

そんなことを言いながら、寮に戻る準備をしていた。

⏰:08/08/13 12:50 📱:PC 🆔:S0cR8z7o


#341 [しゅん]
そしたら。

【焼肉食いたくねぇ?】

また誰かが言う。

確かに。
マック以来何も食ってねぇし、腹減った。
全員賛同し、そんまま寮の近くにある焼肉屋に食べに行くことにした。

⏰:08/08/13 12:50 📱:PC 🆔:S0cR8z7o


#342 [しゅん]
良太が
【嵐、あいつ夜飯食って帰るん?】
っち俺に聞いてきた。

「いや、何も聞いてねぇけど。電話してみよーか?」

【もし食べて帰らんのやったら、一緒行ったらいいやん!】

「そやな!多分、ゆーちんと食って帰ると思うけど、とりあえず連絡してみるわ!!」

そう話して、嵐に連絡しても電話に出ない。
いつもやったら、ゆーちんと一緒やっても俺からの電話だけは出るんに。
ちょっと疑問に思いながらも切った。

⏰:08/08/13 12:51 📱:PC 🆔:S0cR8z7o


#343 [しゅん]
「あ〜〜嵐出らんわ!何かあったんやっか?」

【珍しいな!お前からの電話に出らんとか。
やりよんやね?野球始まる前に一発!いや二発か?】

「あ〜〜そうかもな!!笑」

【また一時して電話かかってくるやろ!!】

そんな笑い話にみんなで大爆笑しながら、焼肉屋に向かった。

たらふく食べて、もうこれ以上何も入らん状態で寮に戻る。

点呼ギリギリで8時45分。

⏰:08/08/13 12:52 📱:PC 🆔:S0cR8z7o


#344 [しゅん]
部屋に戻ると、まだ嵐が帰ってきてない。
そーいえば、電話もかかってきてねぇし。
みんなも焦っていた。

まぁ4年やから点呼にちょっと遅れたぐらい大丈夫。
俺らが一番上やからな。

でも、嵐は時間には正確やし点呼に遅れたことなんか一回もねぇ。
何でやろ。
そう不安になった。

⏰:08/08/13 12:52 📱:PC 🆔:S0cR8z7o


#345 [しゅん]
そんで点呼ギリギリ5分前。
嵐から電話がかかってきた。

「もしもし?お前何しよん?もうすぐ点呼ぞ?」

《わりぃ。ちょっと今日遅れるわ。てか、頼みがあるんやけど…点呼終わったら天神まで迎えきてくれん?》

「いや、別にいいけど。どーしたん??珍しくね?お前が遅れるとか」

《とりあえず、会って話すけん。いつもんとこで待っとくわ。わりぃ》

「おう!わかった。点呼終わったら速攻出るわ」

⏰:08/08/13 12:53 📱:PC 🆔:S0cR8z7o


#346 [しゅん]
みんなに嵐が遅れることと、今から嵐を迎えに行くことを伝えて寮を出た。
何でか色々考えたけど、原因は浮かばず。

まさかゆーちんと何かあったわけやねーよな…
めちゃめちゃ順調やったし。
心配するようなことねかったし。

いや、ゆーちんがケガかなんかしたとか・・・?

ほんと何やかーーー。
本気で心配した。

そんなん考えている間に天神に着いた。
いつもの場所に行くと、嵐は一人で待っとってゆーちんはいなかった。

⏰:08/08/13 12:54 📱:PC 🆔:S0cR8z7o


#347 [しゅん]
《まじわりぃな!》

「全然いいで〜。日頃お世話になってますんで。てか、どしたん?」

《いや…まじありえんけ。》

「何??」

《祐子からフラれた。》


一瞬周りの空気が凍りつく。
俺は一気に鳥肌がたった。

⏰:08/08/13 12:54 📱:PC 🆔:S0cR8z7o


#348 [しゅん]
「はぁ〜???何それ。」

《俺もほんと意味分からんのやけど。別れたいっち》

「お前何ち言ったん?」

《いや、何かもうわかったしか言えんやった》

「は?何で?」

《わからん…》

「普通に納得して帰ってきたんか?」

《いや、納得してねぇよ。でも、どーしょうもねぇもん》

⏰:08/08/13 12:56 📱:PC 🆔:S0cR8z7o


#349 [しゅん]
「理由は?」

《好きな人が出来たっち》

「はぁ〜?」

《意味わからんよな。今までずっと一緒おってそんな素振り全然見せんやったし。
普通に俺は仲良くやっていきよるっち思いよったんに。それ俺だけ?
何なん。好きな奴が出来たっち。意味分からん》

「いや、まじありえんやろ!!何でなん。」

まじへコみの嵐を目の前に、どんなに頭ん中を絞りまくってもかける言葉が見つからん。
でも、ただ聞いてやるだけでも違うと思い、嵐の話に耳を傾けていた。

⏰:08/08/13 12:56 📱:PC 🆔:S0cR8z7o


#350 [しゅん]
《祐子にさ、嵐は気持ちを口に出してくれんけ、どう思っとるんかわからんかったっち言われたんちゃ。
俺は祐子を大事にしとったつもりやし、それは態度で伝えとったつもりなんやけどね。
好きとかそういう言葉っちしょっちゅう口に出さないけんのかね?
そんな簡単に使って言う意味あるん?》

「いや、俺は特別な時に言うけこそ、真実味があって深いと思うよ。
逆にそういうときに取っとく言葉と思うけど。
そりゃ、相手が不安な時に好きっち気持ちを伝えるのは大切やし、そんな例外もあるけど。
でも、やたらと使うのは俺も嫌やな。
相手からも言われたくねぇ。」

⏰:08/08/13 12:57 📱:PC 🆔:S0cR8z7o


#351 [しゅん]
《よな?ほんと、祐子はしょっちゅう好きっち言うっちゅーか。
何かあったら、すぐ好き?とか聞いてきよったんな。
で、一回話し合いしたん。俺はそういうの嫌やって。
一時よかったけど、また同じ繰り返しでからさ。
わかって欲しいで、ほんと自分からは好きとか言葉に出すのは極力避けとったん。
そしたら、結果コレ。
態度でそんなんはしてねんばい?
何なん。まじ。》

「ん〜。ただ、女はそういうのが多いんやねんやか。
態度とかそんなんやねぇで、言葉で言って欲しいっちゅーの。
ゆーちんみたいに、しょっちゅう好き好き言うのはどうかと思うけど、
自分が言って欲しい時にその言葉がねぇと寂しかったりするんやねぇやか。
ただお前の気持ちが俺にはわかるけん、俺も同じ状況やったら言わんようにすると思うわ。
わかって欲しいもんな。好きやからこそ。」

⏰:08/08/13 12:57 📱:PC 🆔:S0cR8z7o


#352 [しゅん]
《言葉にね…。
あーーーーーーーー!!今更おせーわ!!!
もういい!何かムカついてきたわ。
真剣に考えとった俺の気持ちなんか全然伝わってねぇし。》

俺はそれ以上何も言えず、沈黙が続いた。

⏰:08/08/13 12:58 📱:PC 🆔:S0cR8z7o


#353 [しゅん]
確かに、嵐は思っていることを簡単に口に出したり、女の子が嬉しがるようなことを率先してするようなタイプではない。
でも、肝心な時にはちゃんと気持ちを伝えて嵐なりの表現で精一杯頑張っていた。
普段以上、いや、周りの男と比べても嵐の表現の仕方はかっこよかった。
未来も、嵐が彼氏やったら絶対幸せ。っちしょっちゅう言いよったし。
見習えっちね…

それは俺が一番知っていた。

なのに、ゆーちんが嵐を振った理由が気持ちの表現の仕方なのかがわからない。
嵐は、人一倍頑張っていたはずだ。

⏰:08/08/13 12:58 📱:PC 🆔:S0cR8z7o


#354 [しゅん]
《俺さ。何の為に祐子と付き合いよったんやろ。
別れたとか信じられんし、まじやべぇ。
向き合って分かり合って行きよったつもりやったんに。
それは俺だけやったんやろーね。
伝えきらんやった俺がわりーんやっち思うけど…》

「俺は、お前は充分やりよったと思う。
お前に落ち度なんかねぇよ。」

無言の嵐に俺は続けた。

「でも、厳しいこと言うようやけど、お前が伝えたっち思っても
それが相手に伝わってなかったら、それは伝えたことにならんのやねぇやか…」

⏰:08/08/13 12:59 📱:PC 🆔:S0cR8z7o


#355 [しゅん]
俺の言葉に、嵐は一時黙ったまま

《そやな…》

その一言だけ言った。

「何かすげぇ難しいけど…お前まじ大丈夫か?」

《たいじょばん》

「よな…」

《ほんと真剣やったんに。最後、責められて泣かれて終わったわ。
俺の前でさ、めちゃめちゃ泣くん。
ごめんねっち謝りながら。
そんなん見たら、やっぱ冷たく当たれんやん?
涙拭いて抱き寄せようとしたら、拒まれたちゃ…
もう本気で終りなんやっちそーとー泣きそうになった。》

そんな場面、想像出来んぐらい仲良いで
今の状況を誰が予想していただろうか。

嵐の状況を俺自身も受け止められずにいた。

⏰:08/08/13 13:00 📱:PC 🆔:S0cR8z7o


#356 [しゅん]
冷めた心 取り戻せるように今なら
錆びた恋に 終わりを告げることの意味

ケツメの失恋っち曲。
未来と別れた時、この曲が俺の中でガッチリはまってしまい
何回も何回も聞いて自分を追い込んだ。



こん時の嵐は
ケツメの儚しっち曲。
これが出回っていれば、ガッチリはまっていたと思う。

出会ったのに なんで君を失う
別の人に 寄りかかりながら
解りたくて なんで涙を流す
気付ければと 振り返る


やべーやろ…。

⏰:08/08/13 13:09 📱:PC 🆔:S0cR8z7o


#357 [しゅん]
寮に戻ると、みんな心配していたらしく俺らの部屋に集まっていた。

【嵐、どした?何かあったんか?】

《祐子と別れたわ。》

全員その言葉に凍りつく。

誰も言葉を発しなかった。

《とりあえず、そーいうこと。寝る。》

そう嵐が続けると、みんなどうしたらいいのかわからない様子で仕方なく部屋を出た。

⏰:08/08/13 13:10 📱:PC 🆔:S0cR8z7o


#358 [しゅん]
「今日、俺良太の部屋で寝るな。明日はぇーけん、早く寝ろよ!練習にひびくぞ」

そう言って、俺も部屋を出た。
嵐を一人にさせてあげたかった。

良太の部屋は俺らの隣。
夜中、俺の部屋からドスっと言う音が何回かした。
嵐が悔しい思いをふとんにぶつけたんやと思う。
普段、物にあたったり感情がセーブ出来ないほど高ぶったりすることはないのに
今日ばかりはそうなるのも無理はなかった。
嵐にとって相当なダメージやったに違いない。

⏰:08/08/13 13:10 📱:PC 🆔:S0cR8z7o


#359 [しゅん]
次の日、朝早くから練習でみんな眠たい目をこすりながら集合する。
その中に嵐もいる。

嵐の顔はひどく、明らかに寝てないのがわかった。

練習初日。
あたりめぇで練習はきちぃ。
俺らでも死にそうになるぐらいきちぃんに、ほとんど寝てねぇ嵐にすれば生き地獄や。
そんなきつい練習も嵐はリタイヤすることなく、最後までやりきった。

そんな姿を見て、ほんと嵐はすげぇ男と思った。

⏰:08/08/13 13:11 📱:PC 🆔:S0cR8z7o


#360 [しゅん]
嫌やったんと思う。
ゆーちんにフラれて、野球をあきらめることが。

それだけは、負けたくないっち意地があったんやねぇやか。

そういうときこそ、人間は成長すると思う。

⏰:08/08/13 13:11 📱:PC 🆔:S0cR8z7o


#361 [しゅん]
女と野球。

どっちがでかかったり、ちっさかったりもせん。

でも、俺はイコールでは結べない。

嵐もきっと同じ考えだと思う。

⏰:08/08/13 13:12 📱:PC 🆔:S0cR8z7o


#362 [しゅん]
中には、女がおるから野球を頑張れるっち人もおると思う。
俺も実際そうだった。
未来が応援してくれるからこそ、しんどい時踏ん張れたり耐えたり出来た。
けど、ほんとに大事なのは自分自身がどうするかであって相手がどうとか関係ない。
俺はそう思う。


野球は野球。
女は女。

俺はそう思う。

⏰:08/08/13 13:12 📱:PC 🆔:S0cR8z7o


#363 [しゅん]
{嵐!!お前今日よく頑張ったな!!}

コーチに言われていた。
それを聞いた嵐は満面の笑顔で

《はい!!頑張りました!!》

と言っていた。

コーチに言われたその一言で、少し気持ちが軽くなったんやねぇやか。
見ている人は見ている。
自分が知らんところで。

頑張る嵐を見て、俺も負けてられんっち気合が入った。


そして、俺に転機が訪れた。

⏰:08/08/13 13:13 📱:PC 🆔:S0cR8z7o


#364 [しゅん]
それから一時たって。

急に澤田さんからメールが来た。
練習も始まり、連絡もあまり取っていなかった。

いつものように開くと

[今日、ご飯食べ行ける?]

と打ってあった。

⏰:08/08/18 16:58 📱:PC 🆔:OdwSfNzs


#365 [しゅん]
別に何の用事もなかったし

「行けるで!何時?」

そう返事をすると電話がかかってきた。
普段、飯食いに行ったり遊んだりするのを決めるのはメールやし
滅多に電話とかせんから、ちょっとドキっとした。

⏰:08/08/18 16:58 📱:PC 🆔:OdwSfNzs


#366 [しゅん]
「もしもし!どした〜?」

[ううん。別に深い意味はないよ!何時にしよっか?」

「澤田さん誘ってきたんやろ?決めてねんかちゃ!」

[いや、小彩くんの都合聞こうっち思ってやん!!]

「俺は、暇あるから何時でもいいで?」

[じゃあ、用意したら連絡するね!お迎え頼んでもいいかなぁ??]

「おう!じゃあまた連絡してな!」

[はーい!またメールするね!!]

こんな会話で切った。

⏰:08/08/18 16:59 📱:PC 🆔:OdwSfNzs


#367 [しゅん]
この澤田さん。
めちゃめちゃ用意するのに時間がかかる人でからさ。
女の子っちみんなそーなんかな。
俺、用意とか10分あれば余裕で出来るけね…。


一時して、また澤田さんからメールが来た。

[用意できました。お迎えお願いしまーす]

この時、電話を切ってから2時間…。
若干、待ちくたびれて寝そうになりよったけね…

⏰:08/08/18 16:59 📱:PC 🆔:OdwSfNzs


#368 [しゅん]
いつものように俺が澤田さんの家まで迎えに行き、いつものように助手席に澤田さんが乗る。
今までは全然そのことに抵抗とかねかったのに、なぜか変に緊張した。

飯を食って、ゆっくりしていた時。

澤田さんが海に行きたいっち言うから、海まで車を走らせた。

⏰:08/08/18 17:00 📱:PC 🆔:OdwSfNzs


#369 [しゅん]
外に出て、砂浜まで歩いたんやけどめちゃめちゃさみぃで…
澤田さんがぶるぶる振るえよったけん

「さみぃやろ?車戻ろーや」

そう言うと、首を横にめいいっぱい振った。

[大丈夫!!!]

「ほんと大丈夫なんかちゃ〜」

[全然大丈夫!!]

そう言う澤田さんに押され、そのまま砂浜の岩に座って話した。

⏰:08/08/19 16:32 📱:PC 🆔:6IJGQadU


#370 [しゅん]
最初は元気やったくせに、さすがにさみぃの我慢できんくなったんかしらんけど
明らかに口もまめってねぇし、小刻みに震えよるし。。。

「ねね、さみぃやろ?車、戻ろーや!」

[いや!!]

何回かこんなやり取りをして、でも澤田さんは聞かんから、俺のパーカーを貸した。

「じゃあ、これ着とけや!震えよるの見たらこっちまで耐えれんくなる」

最初はいい!!とか言いよったくせに、ほんと寒かったんやろーね。
最終的には俺のパーカーを自分の物のように着ていた。笑


ここだけの話。
俺、まじさみかったけね。。。

⏰:08/08/19 16:32 📱:PC 🆔:6IJGQadU


#371 [しゅん]
そんな中、澤田さんのマシンガントークは続いた。
んで。
一時たって、ほんと俺が耐えれんくなったぐらいの時に、澤田さんも無理っち思ったのか
車に戻ろうと言う言葉がやっと出た。

「だけ言ったやろ?早くもどるぞ!!」

[だってぇ〜〜〜]

と言いながら、2人で車まで競争した。
全速力で戻る2人に、何かめっちゃウケた。

⏰:08/08/19 16:33 📱:PC 🆔:6IJGQadU


#372 [しゅん]
車に戻って、暖房全開にし、必死にあったまった。

「パーカー返して〜?」

そう俺が言うと、澤田さんは

[いや!]

そう言った。

「何でやねん!」

[まだ寒いもん]

「もう暖房入れとるやんけ!」

[やけまだ寒いと!!]

まさかこんな答えが返って思わんやって、頭ん中は???っち感じ。
何やねん〜〜〜!!っちね…
わけわからんまま、諦めた。

微妙な空気が流れて、一時沈黙になった。
口を最初に開いたのは澤田さん。

⏰:08/08/19 16:33 📱:PC 🆔:6IJGQadU


#373 [しゅん]
[小彩くん。ちょっと真剣な話していいかな?]

「何かちゃ〜?」

パーカーを返してもらえんやったし、ちょっと機嫌が悪いフリをして澤田さんを見ると
ふつーに真剣な顔。

こう言いながらも、何となく言われることはわかっていた。

⏰:08/08/20 11:06 📱:PC 🆔:kU1RMwCE


#374 [しゅん]
[小彩くん、まだ元カノのこと引きずってる?]

やっぱり。
未来の話か。

「ん〜自分でもようわからん」

[そっか…。あたしね、小彩くんが好き。大好き。
高校生の時すっごい好きで、でも諦めて。スノボで会ったとき本当運命かもっち思った。
元カノ忘れさせるぐらい好きにさせる自信があるん。
これからまだいっぱい思い出つくっていきたい。
あたしと付き合ってくれませんか?]

⏰:08/08/20 11:08 📱:PC 🆔:kU1RMwCE


#375 [しゅん]
一時沈黙が続き、
俺は

「ありがと」

この一言しか出なかった。
ついに言われた好きの言葉。
何となく予想はしていたが、何も考えられなかった。

⏰:08/08/20 11:09 📱:PC 🆔:kU1RMwCE


#376 [しゅん]
そんな俺の言葉に澤田さんはこう言った。

[小彩くんの中で元カノの存在がおっきいことは、何となく感じてた。
未来ちゃん?未来ちゃんのことまだ好き?]

今まで、澤田さんに未来の話は一斉してねぇ。
気になるのは当たり前や。

⏰:08/08/20 11:09 📱:PC 🆔:kU1RMwCE


#377 [しゅん]
「未来の話聞きたいか?嫌やねぇ?」

[聞きたい。小彩くんが今どう思ってるんか聞きたいから。話してくれる?]

「俺、ウソつくつもりもねぇし、飾る気もねぇ。話すなら全部ほんとのこと話すよ?
それでも聞く?」

[うん。聞きたい]


俺のことを好きと言ってくれている相手に元カノの話をするのはどうかと思ったが
澤田さんは聞きたいと強く言ったけん、話をすることにした。

⏰:08/08/20 11:09 📱:PC 🆔:kU1RMwCE


#378 [しゅん]
「俺ね、ほんと今自分の気持ちがわからんの。
ごめんな。

未来と別れた原因は俺の考えが甘かったのもあるし、自己中で自分勝手やったんな。
別れてもう一年ぐらい経つんに、未だに思いだして後悔するし。

未来と俺、中学のとき初めて会ったんな。最初の印象は最悪で。
普通にしときゃー可愛いっち感じなんに、一本筋が入っとって頑固で。
初対面で俺に文句言ってきたし。
俺の周りにはおらんタイプの子やった。
あん時はまさか付き合うとか思ってねかったけんね。

⏰:08/08/21 15:57 📱:PC 🆔:cQfvn9uo


#379 [しゅん]
それまで俺は本気で好きとかいう気持ちがないまま、告られた奴が可愛かったら付き合って、何となく好きなんかなぁーっちゅー気持ちしかねかったん。
未来と出会ったときも、学校で一番可愛いっち言われよった子と付き合いよったし。
何でようかわからんのやけど、未来といつの間にか仲良くなって、よく遊ぶようになったんな。
未来はありのままをさらけ出すっちゅーか、猫かぶったりが全然ねかったん。
喜怒哀楽を自由に表現するんな。嬉しい時は思いっきり笑うし、うめぇもん食った時はほんとうまそうに食うし。
そんなん関係が楽しいっちゅーか一緒おって楽でから。

⏰:08/08/21 15:58 📱:PC 🆔:cQfvn9uo


#380 [しゅん]
でも、その理由でその子に振られて。俺は、あっそ!っち軽くしか考えてねかったんやけど、未来が泣いたん。
あたしのせいで悲しい思いさせてしまったっち言ってからさ。
そん時、何でかこいつの涙見たくねぇっち思ったんよね。
もう好きやったんと思う。
その気持ちに耐えれんくなって初めて自分から告白してから。
好きになるっちこういうことなんやっち初めて知った。

⏰:08/08/21 15:59 📱:PC 🆔:cQfvn9uo


#381 [しゅん]
で、やっと繋がったのに、俺のせいで別れて。
もう未来とは終わったと思った。
次はないっち。それでもずっと好きやったん。
その思いが通じて、また付き合えるようになって、一緒の道を歩いてきたんに、また俺は裏切ったんちゃ。
俺は本気で未来との将来のことを考えとったし、フラれた時は何が何かわからんで必死やった。
それでも、向こうの別れたいっち気持ちはかわらんやってからさ。

⏰:08/08/21 16:00 📱:PC 🆔:cQfvn9uo


#382 [しゅん]
でも、未来、浮気しとったんちゃね。
俺がほったらかしとった間に…。
それを言われて、ほんと信じられんやったん。
そうなったのは自分のせいでもあるのはわかっとるんやけど、浮気は許せんし。

それ以上すがることはしききらんで、別れることになったん。
めちゃめちゃ泣いたし、ほんと後悔しかなかった。
いっぱいした約束も結局守ってやれれんで…何で俺っちこうなんっち責めた。

⏰:08/08/21 16:00 📱:PC 🆔:cQfvn9uo


#383 [しゅん]
それから一時たって、未来が彼氏とおる所を目撃してしまってからさ。
ほんと幸せそうに笑いよったんな。
やっぱショックはショックやったけど、それ見てほっとした気持ちがあったことも自分でもわかって。
あいつも幸せなんやけ、俺も幸せならんないけんなっち。
そう簡単に抜け出せるもんやねかったけど、時間が経つにつれて前ほどきつくもなくなってきてさ。

⏰:08/08/21 16:02 📱:PC 🆔:cQfvn9uo


#384 [しゅん]
そんなときに現れたのが澤田さんやったんな。
言い方ほんとわりぃけど、未来を忘れるために、連絡取ったり遊び行ったりしよった。
ごめんな。
でも、でも澤田さんのこと意識してなかったわけやねぇし、いつの間にか俺の中ででけぇ存在になっとるのはほんとで。
でも、それが好きかっち言われたらまだよくわからん。
もうちょっとゆっくり考えさせてくれん?
ちゃんと真剣に考えるけん。澤田さんの気持ちほんと嬉しいし、未来以外の女を考えたこともねかったけん。
時間くれん?こんな答えでごめんな。」

⏰:08/08/21 16:03 📱:PC 🆔:cQfvn9uo


#385 [しゅん]
そう言うと、澤田さんは泣いていた。

[そんなことがあったっち知らんくて、遊ばれてたん?とか言ってごめんね]

「いや…もうそれはいいけん!わかってくれたならそれでいい。
もう終わったことなんやけ、気にせんでいいけん」

[ありがと。ちゃんとあたし待つよ。小彩くんの答えが出るまで]

「ごめんな」

[もしダメやったとしても、大丈夫やけんちゃんと言ってね]

「わかった」

⏰:08/08/21 16:03 📱:PC 🆔:cQfvn9uo


#386 [しゅん]
[告白するのね、この海っち決めてたん]

「ん?そうなん?」

[ここ、小彩くんと2人できたはじめての場所。覚えてる?]

「あ〜そうやったな!あん時も海行きたいっち言って来たもんな」

[あたし、ほんとに小彩くんのこと好きやから。
小彩くんの笑った顔見ると幸せっち思える。これからもずっとその隣にいたい。
それだけで幸せ。]

「うん。わかった」

海を後にし、澤田さんを家まで送った。

⏰:08/08/21 16:04 📱:PC 🆔:cQfvn9uo


#387 [しゅん]
家に戻り、いつもなら嵐にこのことを報告しに行くんやけど、この日は行かなかった。
自分一人で考えようと思ったから。

俺はどうしたいのか。
澤田さんが好きなのか。
まだ未来が好きなのか。

その夜考えても考えても結論は出ず、いつの間にか寝ていた。

⏰:08/08/22 11:29 📱:PC 🆔:Sm/U.W4A


#388 [しゅん]
何日か経って、日々考えることは澤田さんのこと。

自分が出した答えに後から後悔するのもすげぇ嫌やった。
一個ずつ一個ずつ、気持ちの整理をした。

⏰:08/08/22 11:30 📱:PC 🆔:Sm/U.W4A


#389 [しゅん]
未来と別れて一年。
俺は、どう変わったのか。
自分のしたことに後悔して、泣いて、苛立って。
逃げて、悩んで、それでも未来を追いかけていた。

人間、変わろうと思ってもそう簡単に変われるものやない。
そんなことは充分わかっている。
でも、自分自身でも少しは変わったと思える。

⏰:08/08/22 11:30 📱:PC 🆔:Sm/U.W4A


#390 [しゅん]
未来が俺以外の男と幸せになることなんか、考えられもしなかった。


でも


今の未来が幸せなら。

心の底から幸せと思えるなら。



それは俺が望んだことや。

⏰:08/08/22 11:31 📱:PC 🆔:Sm/U.W4A


#391 [しゅん]
未来の笑った顔を見れれば、それだけで幸せにだった。

こいつとずっと一緒にいたい。
それをずっと願っていた。

今、浅田さんも同じ気持ちだと思う。


そう思えるようになっただけでも、進歩したやん。

⏰:08/08/22 11:32 📱:PC 🆔:Sm/U.W4A


#392 [しゅん]
浅田さん。

俺にとっては嫌な奴。
浅田さんがおらんやったら、今も俺と未来はまだ付き合ってたかもしれない。
それはねぇやか…
でも。
でも、あの浅田さんなら未来を幸せにしてくれるはずや。

幸せな2人の関係をぶっ壊す気もねぇし。

⏰:08/08/22 11:32 📱:PC 🆔:Sm/U.W4A


#393 [しゅん]
何より、浅田さんが付き合いよるけとか関係ねぇ。
未来が誰を好きであろうと、俺は未来が好きや!!振り向かせる!!俺について来い!!っち言える気持ちも無いのが事実。

それはもう未来を好きやねぇからなのか。

ただ自信がねぇだけなのか。


でも…今更、未来に戻る気もねぇんかもしれん。

もう俺は俺。
未来は未来。

⏰:08/08/22 11:34 📱:PC 🆔:Sm/U.W4A


#394 [しゅん]
お互いが歩き出したならそれでいいんやね?
それは、行き先は違っても間違ったことではない。
遠回りしよーと近道しよーと、交わる時は交わるし、一生かさなることだってねぇかもしれん。
そんなこと誰にもわからん。

ここで一歩踏み出す勇気。
殻を破る勢い。
今の俺なら…


俺が幸せな気持ちにさせてもらった変わりに、今度は誰かを幸せにしてやるべきやないんやっか。
そして、自分も同じように幸せになるべきや。

⏰:08/08/22 11:35 📱:PC 🆔:Sm/U.W4A


#395 [しゅん]
それは

[澤田優歌]

こいつとなんか?

その答えはまだ出なかった。


漠然と、俺も誰かと幸せになりてぇ。
そう思ったのは確か。

⏰:08/08/22 11:35 📱:PC 🆔:Sm/U.W4A


#396 [しゅん]
一週間ぐらいたって。

澤田さんの気持ちを考えると、そろそろ返事をしたほうがいいんやねぇか。

焦る気持ちをよそに、俺の気持ちはまだ固まってない。

⏰:08/08/26 11:41 📱:PC 🆔:XOv/qvuQ


#397 [しゅん]
そんな時、突然決まったけど、気分転換。

その日、練習がフリーで朝から自由やった俺らは、久しぶりに地元に帰った。
いつものように俺の車に乗って帰る。

たまたま、俺の兄貴もおって、夜は嵐ん家と俺ん家で飯を食うことになった。

何年ぶりやろう。
昔は月一ぐらいのペースでどっちかの庭でバーベキューしたり、焼き芋したりしていた。
俺らが実家を離れてから、そんなこともなくなり、そのこと自体忘れかけていた。

⏰:08/08/26 11:41 📱:PC 🆔:XOv/qvuQ


#398 [しゅん]
鍋をみんなでつついて。
なぜか、夏の残りの花火を嵐の親父が出してきて。
湿気ていると思いきや、ふつーに出来てめちゃめちゃはしゃいで。
キャッチボールも。
何か昔に戻れた気がして楽しかった。

⏰:08/08/26 11:42 📱:PC 🆔:XOv/qvuQ


#399 [しゅん]
何の悩みも無かったちっせー頃に戻りてぇ。
単純に野球選手になることが夢で、無我夢中に野球を頑張っていたあの頃。
そして、可愛いお嫁さんをもらって幸せになること。

野球も、学校も、友達も。
全部大好きやった。

⏰:08/08/26 11:43 📱:PC 🆔:XOv/qvuQ


#400 [しゅん]
《昔に戻りてぇな》

久しぶりに俺の部屋の屋根に寝そべって空を眺める。
冷たい風がなぜか気持ちい。

「まじ。戻りてぇな」

《ここに寝たら、まじ昔思いだすな〜やべぇ》

「何かあったらここ上って星見よったもんな」


一時2人とも黙ったまま時間が流れた。

⏰:08/08/26 16:08 📱:PC 🆔:XOv/qvuQ


#401 [しゅん]
《もしさ、お前の親父が生きとったら、今のお前見てビックリするやろうな》

「イケメンすぎて?」

《バカか!こんなでかくなってちゃ。態度が》

「はぁ〜?態度かちゃ!」

《ウソウソ!全部がちゃ。人間として。
最近さ、お前を見よってほんと成長したなぁっち思うんちゃね》

「まじかちゃ??」

《おう!何か、一皮剥けたっちゅーか人間としてでけくなったなっち》

⏰:08/08/26 16:27 📱:PC 🆔:XOv/qvuQ


#402 [しゅん]
「どしたん?今日、偉い褒めるなお前。何か頼みごとでもあるんか?金?笑」

《そそ。金がねぇでさ…10万ばかり…っち真剣に話しよんぞちゃ》

「わりーわりー。そんな褒められたら、何か調子狂うやんけ」

《まーなー。俺がお前を褒める時は野球のことしかねぇもんな》

「それ!好返球したときかナイスバッティングした時しかねぇけね」

《いやいや、それ以外にもあるやろ!!でも、最近ほんと思うわー》

⏰:08/08/26 16:28 📱:PC 🆔:XOv/qvuQ


#403 [しゅん]
「未来と別れてからっちこと?」

《そーやな。実際、お前らが別れて俺も辛かったけど。
でも、俺も祐子と別れてほんとに気持ちが理解できたっちゅーか。
こんな気持ちやったんやなっち》

「ん〜まぁ。今はあん時よりマシやけどな」

《すげーと思うよ。今のお前は。》

「どうすげーんかちゃ!」

《いや、何かにじみ出とるっちゅーか。口で言えんけど》

⏰:08/08/26 16:28 📱:PC 🆔:XOv/qvuQ


#404 [しゅん]
「何やそれ!まぁ、これで成長してねかったら問題ありやろ?」

《やな!今の俺には想像もできんけどな。お前みたいになれるのは》

「あたりめぇやろ。そんだけ相手に真剣やったっちことちゃ。俺だってそうやったんやけ。」

《一年かー。先が遠いな》

「いや、一年っち限らんばい?二年かもしれんし、半年かもしれんし。それは人によって違うやろ」

《あーーーー先が思いやられる。》

⏰:08/08/26 16:29 📱:PC 🆔:XOv/qvuQ


#405 [しゅん]
「まぁ〜なるようにしかならんちゃ!俺、ちょっと動きそうやし」

《は???何かちゃ!!お前俺に話してねぇことあるやろ?》

「聞きてぇ?」

《聞きてぇ!》

「ん〜〜澤田さんおったやん?澤田さんからさ…」

⏰:08/08/27 16:08 📱:PC 🆔:gdPsLdLU


#406 [しゅん]
そう言いかけると嵐から先に出た。

《告られたか???》

「いや、それ俺が言うことやろ!!」

《そうか〜!!ついに来たか!んで?いつ言われたん?》

「先週頭」

⏰:08/08/27 16:09 📱:PC 🆔:gdPsLdLU


#407 [しゅん]
《何ですぐ言わんのかちゃボケ!何ち言われたん?》

「いや、それは言わんけど。とりあえず好きやって言われた」

《まじ〜?好きっちストレートでいいよな!
まぁお前そろそろ言われるやろーっち覚悟はあったやろ?》

「んー。ないっち言ったら嘘になるかもしれんけど。飯誘われてさ。今日来るかもとは思った」

⏰:08/08/27 16:09 📱:PC 🆔:gdPsLdLU


#408 [しゅん]
《うぃ〜。やっぱ予感みたいなんはするよな。んで?どーするん?》

「いやーそれがな〜…自分の気持ちに嘘はつきたくねぇし。かといって答えが出るわけでもなく…」

《やろーな。お前の気持ちすっげぇわかるわ。未来が忘れられてねぇかどうかっちことやろ?》

「んー。」

《それは、いくら悩んでもすぐに結果は出らんと思うけど?あんな状況で別れることになって。
実際、今未来には彼氏がおって。それも、引きずる原因にもなっとる。
未来のことを真剣に考えてとったのはお前自身なんやけさ。
今、自分がとった行動を後悔しても何も先は変わらんやん。
これからやねん?》

⏰:08/08/27 16:10 📱:PC 🆔:gdPsLdLU


#409 [しゅん]
「よなー。自分でも何となくわかっとるん。このまま未来のことを引きずったって何も変わらんっち。
ただ、澤田さんに逃げるのはしたくねんちゃ。
結局、自分の中で整理できてねかったら、出る結果は目に見えとるやん?」

《まぁな。でも、一歩前に出るっちことも大事ぞ?
進めば見えてくることだってある。それはお前の勇気やろ。》

「そやなー。」

⏰:08/08/27 16:11 📱:PC 🆔:gdPsLdLU


#410 [しゅん]
《澤田さん自体はどーなん?有?無?》

「…」

《いや、あんだけキレイな人やったらアリに間違いねぇね。》

「そーいう問題か?」

《いやいや、冗談やって。性格的にどーなん?》

「んー。無やねぇ。」

⏰:08/08/27 16:11 📱:PC 🆔:gdPsLdLU


#411 [しゅん]
《なら、いいやん!ってかお前上から目線やけど》

「いや、お前がそんな聞き方するけやろーが!!」

《だって…笑 まぁ、悩んで過去に戻るぐらいなら先に進んだが、状況はかわるっち言いたいだけ」

「そやな。今更、未来に戻る必要はねぇか」

《っと俺は思うけど?未来は進んどるんやから》

「…っちそんな簡単に言えることやねぇけど。ちょっと前向きに考えれるかも。」

《それでもし澤田さんとダメになっても、そん時はそん時。
先はわからんのやけさ》

⏰:08/08/27 16:12 📱:PC 🆔:gdPsLdLU


#412 [しゅん]
そう言われ、澤田さんの一言一言を思い出していた。
好きっち言われた瞬間、何も考えられなかった。

昔はしょっちゅう言われていた言葉。
放課後、どっかに呼び出されてはこの言葉を聞いてきた。
あの時は好きの言葉の重みなんか全然わかってなかったし、感情すら理解していなかった。

でも、未来という女と付き合って好きになって、この二文字が何を意味するのかやっとわかった。
色んな女にいろんな告白されてきたが、好きの意味がわかった今、付き合うことだけやなしに全てに対していい加減だった自分が情けない。
みんなに申し訳なくて仕方がない。
自分のいい加減さに呆れる。

でも、今は違う。

⏰:08/08/27 16:14 📱:PC 🆔:gdPsLdLU


#413 [しゅん]
またも嵐が俺の本当の気持ちを引き出してくれた。


もう迷いはない。

散々悩んで出した答えや。

後悔は絶対しない。

⏰:08/08/28 15:09 📱:PC 🆔:ieR2CZ9c


#414 [しゅん]
その夜。

澤田さんに連絡して、この前の返事をすることを伝えると緊張しているのか、かなり焦っていた。
その影響か俺もかなり緊張している。

「久しぶり!この前の返事、話そうと思って電話したんやけど、今から会える?」

[あっうん。でも今すっぴんなんよ。ちょっと用意してからでもいい?]

「いや、別にすっぴんでもいいけん、今から行くけ!」

[いや!!ちょっと待って!!]

「とりあえず、下に着いたら連絡するけ!じゃ!!」

そう言って電話を切った。
まじ澤田さん、用意するのおせーし、そんなん待ってられんけさ。

⏰:08/08/28 15:10 📱:PC 🆔:ieR2CZ9c


#415 [しゅん]
30分ぐらいして家に着き、連絡するとバタバタ降りてきた。

確かにすっぴん。
別に俺はすっぴんやからっちどーのこーの思わんけど…
ほんとにすっぴんやった。
全然きれいやったけどな。

⏰:08/08/28 15:11 📱:PC 🆔:ieR2CZ9c


#416 [しゅん]
[すっぴん恥ずかしい]

「いや、全然普通やし。全然かわらんな」

[全然変わるし!!もうほんと嫌]

「俺、そんなん気にせんし、ええやん!」

[考えてくれた?この前の返事]

「おぅ!!めちゃめちゃ考えたで!頭おかしくなるぐらい」

[ちょっと怖いな…]

そんな弱気な一面も可愛いと思ってしまった。

⏰:08/08/28 15:12 📱:PC 🆔:ieR2CZ9c


#417 [しゅん]
「ん〜何から話したらええんやろ。俺なりに真剣に考えたけん。」

[うん。ありがと。ちゃんと聞く勇気持ってきたよ]

フラれるっち思ったんやろーな。
そんな表現の仕方をするのはずりーなと思いながら、俺も緊張していた。

⏰:08/08/28 15:13 📱:PC 🆔:ieR2CZ9c


#418 [しゅん]
「本気で俺のこと好きか?」

[うん!大好き!!超好き!!]

満面の笑顔で笑いながら言う

[ 好き ]

の二文字は
ストレートに真っ直ぐ俺の心に届いた。

こんなドキドキしたんは、いつぶりやろう…

⏰:08/08/29 13:52 📱:PC 🆔:sTkxGpq6


#419 [しゅん]
「そっか!俺と付き合ってくれるか?」

[え??]

一瞬、会話が止まる。
予想してなかった答えやったんやろーな。



俺は澤田さんと幸せになれるように頑張りたい。
そう思った。

これが俺が出した答え。

そう決めた。

⏰:08/08/29 13:53 📱:PC 🆔:sTkxGpq6


#420 [しゅん]
「俺と付き合って?」

[え???本とに??いいの??]

「おぅ!よろしく!!仲良くやってこな^^」

そう言うと、ほんとに気がおかしくなったみたいにはしゃいでいた。
何回も同じこと聞くし、叫ぶし、震えよるし…
若干、気持ち悪かった。笑
そんだけ俺に本気やったんやなっち改めて思った。

⏰:08/08/29 13:53 📱:PC 🆔:sTkxGpq6


#421 [しゅん]
[ほんとにいいんよね?]

「いいっち言いよるやんけぇ!!」

[彼女?]

「そう、たった今からお前は俺の女」

[…]

「何で黙るんかちゃ〜〜!!」

ふと見ると、目から涙が出ていてビックリした。

「どした?俺何か言ったか?」

[ううん。嬉しい。]

そんな姿を見ると、無性に抱きしめたくなった。

⏰:08/08/29 13:54 📱:PC 🆔:sTkxGpq6


#422 [しゅん]
「今日から、優歌っち呼ばないけんな。何がいい?ゆうちゃんとか何でもいいで?」

[優歌がいい]

「そか!!じゃあ、澤田さんで行くわ!!笑」

[いや!!!!]

からかうとムキになる。
出会ったころと変わらず。

⏰:08/08/29 13:55 📱:PC 🆔:sTkxGpq6


#423 [しゅん]
「優歌やんな!!はずかしっ!!!」

[あたしも下の名前で呼んでいいの?]

「もち^^何でも好きな呼び方でどーぞ」

[今まで読ばれたことのない呼び方がいいなぁ〜〜]


ほんま、女っちこのセリフ言うよな??
未来と付き合う前、女からたいがい色んな呼ばれ方しよったけど、ほっとんどコレ言われたし。
多分、もう呼ばれたことない名前なんかねぇと思う。

⏰:08/08/29 13:56 📱:PC 🆔:sTkxGpq6


#424 [しゅん]
「多分、呼ばれてない名前とかねぇよ?」

[何で????]

「いや…」

[何で何で?????]

「聞きてぇ?」

[聞きたい!!!!!]

「言いたくねぇ」

[聞く!!!]

「後悔せん?」

[せん!!!!!]

⏰:08/08/29 13:56 📱:PC 🆔:sTkxGpq6


#425 [しゅん]
「俺、未来と付き合う前までな、めちゃめちゃ色んな女と遊びよったんちゃ。
ほんと、女がおらんやった時期とかねぇし。
そん時の女たちも同じこと言って、色んな呼ばれ方しとるから…
ねぇと思うよ?」

そう言うと、無言。

「ヘコんどるやんけ〜〜!!」

[別にヘコんでない]

「明らかにヘコんどるやん。やけ言いたくねかったんちゃ」

⏰:08/08/29 13:56 📱:PC 🆔:sTkxGpq6


#426 [しゅん]
[今は違うよね?]

「そやな。あん時の俺は本気で人を好きになったことねかったけね。
今は違うで?一途やし」

[ほんとに?]

「おう!」

[あたしのこと本気?]

「信じれん?」

[ううん。信じる]

「ほんとか〜?」

⏰:08/08/29 13:57 📱:PC 🆔:sTkxGpq6


#427 [しゅん]
[信じるよ。もし本気やなくても…あたしが本気やから。本気やなくても本気にさせる!]

「自信満々やな!本気やから。信じてや」

[うん!ずっと好きやった気持ちがやっと繋がった]

「俺がいんやろ?俺やないとダメなんやろ?笑」

からかい混じりに言うと、また目に涙がたまっていた。

[ほんとに嬉しい。ありがとう]

「こちらこそありがとうやな。そんなずっと思われとったんまじ嬉しいわ!」

そう言うと、俺に向かってニコっと笑った。

⏰:08/08/29 13:57 📱:PC 🆔:sTkxGpq6


#428 [しゅん]
でも、その裏には何かあるよう感じで引っかかった。
未来のことか…?


「…未来のこと気になる?」

聞くか迷った。
澤田さんが俺と未来のことをどう思っているのか。
過去にこだらん女もおれば、こだわる女もおる。
澤田さんは未来のことをどう思っているのか、俺も気になっていた。

⏰:08/08/29 13:58 📱:PC 🆔:sTkxGpq6


#429 [しゅん]
[うん…]

不安そうにする顔をした。
そうよな…
あんな話して、気にならんわけねぇな。

「正直言うと、澤田さんに対して好きっちゅー気持ちがはっきりしたわけやないんな。
でも、俺は未来のことはもう過去として、優歌と頑張りたいっち思ったん。
未来はもう関係ねぇよ。
やから、一緒にやってってくれんか?
信じれん部分もあると思うけど、それは俺自身が不安にさせんように努力する。
もし、嫌なとことかあったらちゃんと言ってな?
曖昧なまま進みたくねぇし、溜め込んでほしくねぇけん」

そう言うと、益々涙が溢れてきた。

⏰:08/08/29 14:34 📱:PC 🆔:sTkxGpq6


#430 [しゅん]
「俺泣くようなこと言ったか??」

[ううん…嬉しい]

「嬉しいなら、笑えや!!ボケ」

[小彩くんに、優歌っち呼ばれる日が来るとは思わんかった。
絶対フラれるっち思ったもん]

「やろーな。あの反応はフラれるん覚悟しとったもんな」

⏰:08/08/29 14:35 📱:PC 🆔:sTkxGpq6


#431 [しゅん]
[だって〜〜]

「じゃあ、ふればよかったな!期待通りに。そんで大どんでん返し^^」

[こわ…]

「冗談やんけ〜〜〜!まじ真剣やったし」

[ちゃんと伝わったよ!]

「そか!ならよかった。これから頑張っていこうな」

[うん!!]

⏰:08/08/29 14:36 📱:PC 🆔:sTkxGpq6


#432 [しゅん]
この日。

[澤田優歌]

こいつは俺の彼女になった。


『一ノ瀬未来』

こいつは過去の人に変わった。
傷や痛み胸にしまう。
楽しいかったことも、辛かったことも全部過去。

⏰:08/08/29 14:36 📱:PC 🆔:sTkxGpq6


#433 [しゅん]
『思い出』


今は、そう呼べる。



別々の人生を歩むことなんか考えられなかった。
笑顔は俺の宝物やった。
自分の物にしておきたくて仕方なかった。


本気で…
本気で好きやった。

⏰:08/08/29 14:37 📱:PC 🆔:sTkxGpq6


#434 [しゅん]
「ごめん」はもう言わん。


でも、やっとこの言葉が言える。

「サヨナラ」



心から思う。

「幸せになれよ」





そして…

「未来。ありがとう」

⏰:08/08/29 14:38 📱:PC 🆔:sTkxGpq6


#435 [しゅん]
三年の終わり。

大学生活も残り一年。
そう考えると四年間は早かった。

いよいよ最終学年に入り、野球の引退が近づく。
教師になれば、自分が野球をするのはこれが最後。
そう思うと、寂しかった。

⏰:08/09/01 15:58 📱:PC 🆔:fnmVG45k


#436 [しゅん]
物心ついた頃から、嵐と一緒に
小学校
中学校
高校
大学
と、ここまで同じ人生を歩んできた。
俺の人生は嵐なしでは語れない。

女々しいっち思われるかも知れんけど、基本、何をするでも俺らは一緒やったし。
むしろ、よく考えたら嵐なしでは生きてきてねぇけね。

⏰:08/09/01 15:58 📱:PC 🆔:fnmVG45k


#437 [しゅん]
これからも、この仲は壊れることなんかねぇはずなんに
寂しいとか不安な気持ちが大きかった。

この先どーなるんやろ…

見えない先に不安と期待とが入り混じっていた。

それでも毎日精一杯楽しみよったんやけどな。

⏰:08/09/01 16:01 📱:PC 🆔:fnmVG45k


#438 [しゅん]
優歌とも順調。

いくら勉強が忙しくても、優歌との時間は大切にしとったし。
そんなんが原因でダメになることなんかまっじで勘弁やった。
優歌自身も俺のこと理解してくれとったし。

たまにのデートは楽しくて、したいことがありすぎて。
優歌の笑顔が俺の疲れを癒してくれていた。

⏰:08/09/01 16:01 📱:PC 🆔:fnmVG45k


#439 [しゅん]
そうやって、あっという間に時が過ぎ
四年、最後の試合も無事に終わった。

全国優勝は出来んかったけど、俺には納得した結果やった。

後輩から、花束とか寄せ書きグローブとか立派な会も開いてもらい、ついに退寮する時がやってきた。
男泣きの聖地か?
っちぐらい、みんなグダグダに泣きまくって
男臭い中にも、めちゃめちゃ感動した最後になった。

⏰:08/09/01 16:02 📱:PC 🆔:fnmVG45k


#440 [しゅん]
無事退寮も済ませ、俺らは一人暮らしに入る。
プロの道やまだ社会人野球を続ける奴は、寮に残って野球するんやけど、事実上、俺らは引退。

嵐と一緒に住もうか!っち話になっとったんやけど
二人ともの生活のリズムが今までみたいに一緒やねぇけん、お互いバラバラで生活することになった。
それでも、探しまくって隣同士に住めるマンションにした。笑
何かあればお互いの部屋を行き来できるように、合鍵も作った。

⏰:08/09/01 16:03 📱:PC 🆔:fnmVG45k


#441 [しゅん]
嵐は就活、俺は学校・勉強と全く違うリズムの生活をしていた。

何か、今までがウソみたいな生活やったな。

⏰:08/09/01 16:03 📱:PC 🆔:fnmVG45k


#442 [しゅん]
優歌も同じ四年生。
授業もすくねぇし、バイト意外のときはほとんど俺の家にいた。
飯作ってくれたり、掃除してくれたり。

ほんま、憧れていた生活。

⏰:08/09/01 16:04 📱:PC 🆔:fnmVG45k


#443 [しゅん]
でも、同棲だけはしたくねかった。

プライベートのない生活は無理。
それが俺の正直な気持ちかもしれん。

っちゅーか、俺は同棲するなら結婚っち思うし。
同棲したほうがいいっち言う人もおるけどな。
俺は反対派。

⏰:08/09/01 16:04 📱:PC 🆔:fnmVG45k


#444 [しゅん]
優歌はかなりしたがっていたが、相手の親の問題やもちろん自分の親も。
そんな責任は取れんし、ましてやまだ学生や。
親に学費や生活費を出してもらいよんのに、そんなことする気はさらさらなかった。

憧れと現実

全くの別もんや。

そのことで何回もケンカした。
何度同じ説明をしても優歌はわかってくれず、同棲の文字が出ると毎回険悪な雰囲気になるのが嫌やった。

⏰:08/09/01 16:04 📱:PC 🆔:fnmVG45k


#445 [しゅん]
優歌は俺の家に入り浸り、帰らない日々が続く。

「今日は家に帰れ。家まで送るけん。」

[嫌!!今日まで泊まる!!]

「今日まで今日までっち。そうやって、ずっとおるやん。おばちゃんも心配するけんさ、お願いやけ今日は帰って。」

[一緒におりたくないと?]

「そーいうことやねぇでさ!嘘ついて俺ん家泊まるんやろ?そんなしょーもない嘘つくぐらいなら帰れって。」

⏰:08/09/02 11:21 📱:PC 🆔:EMltFg0w


#446 [しゅん]
ぢゃあ正直に言う!!]

「言えるんか?彼氏の家に泊まるっち。言えるなら言え!おいちゃんにも言えよ!」

[何で?何で泊まったらいけんの?一緒におりたいんやもん]

「俺だって一緒におりたくねぇわけやねんちゃ。ただ、メリハリっちゅーかダラダラ行きたくねん。
お前のこと大事にしたいけん、家に帰すんやろ?」

[大事にされてるとか全然感じんもん]

「何でかちゃ!!俺がお前の親にどう思われようが関係ねぇんか?
これからのことを考えるけん、そこらへんはちゃんとしときてぇんやん!
もうお願いやけ俺の気持ちわかってや…」


そう言っても優歌は納得した様子ではなかった。

⏰:08/09/02 11:21 📱:PC 🆔:EMltFg0w


#447 [しゅん]
何でわかってくれんの?
いい加減にしてくれ。

俺の中でイライラがたまっていた。


その日は無理矢理車に乗せて家に帰した。
それでも、俺の話を聞き入れようとしない優歌に俺は厭きれ返っていた。

⏰:08/09/02 11:34 📱:PC 🆔:EMltFg0w


#448 [しゅん]
それから何日かして。

学校から戻ると、俺の部屋の電気が付いている。

嵐か?いやそれなら連絡あるはずやし…
俺付けっぱなしで出てきたやっか?とか思いながら部屋に戻るとそこには優歌がいた。

⏰:08/09/02 11:35 📱:PC 🆔:EMltFg0w


#449 [しゅん]
「お前、何しよん?」

優歌に合鍵は渡してねぇ。
部屋に入っていることの意味がわからんくて強い口調で言ってしまった。

[おかえり〜〜〜]

そんな俺をよそに笑顔で出迎える優歌。

「いや、何で俺の部屋に入れとんの?」

[嵐くんに開けてもらったん]

「は?何で?」

[だって、しゅんに連絡したら、帰れっち言われると思って]

勝手に入ったこともやけど、しょーもない理由で嵐にわざわざ開けさせたことがありえんし。

⏰:08/09/02 11:37 📱:PC 🆔:EMltFg0w


#450 [しゅん]
「お前さ、自分がしよることわかっとん?」

[何で?ダメやった?]

こんなこと返す時点でわかってねぇ。
怒る気力も失せて、ため息が出た。


そんなタイミングで嵐から電話が入る。

⏰:08/09/02 11:37 📱:PC 🆔:EMltFg0w


#451 [しゅん]
「もしもし?」

《おーしゅん!さっきさ、ちゅーかだいぶ前やけど。
優歌ちゃんからお前に鍵貰うの忘れたっちゅって電話あったんちゃ!
部屋開けてっち言われたけん、開けたけ〜!
お前優歌ちゃん来るのわかっとるんなら、ちゃんと鍵あずけとけよ!!
帰ったら、部屋におると思うけ!!泥棒やねーぞ!笑
ちょっと色々しよったら連絡遅れた!ごめん!
俺、会社に行かないけんやったけバタバタしとってあんま優歌ちゃんの相手出来んやったんちゃね!
優歌ちゃんにごめん!っち言っとってや〜。》

「まじごめん!会社間に合った?」

⏰:08/09/03 15:20 📱:PC 🆔:blljirTY


#452 [しゅん]
《おう!ぎりぎり!!お前の鍵を部屋に置いとったけさ、取り帰ったん。
セーフやった!!
いつ帰るかわからんお前を外で待つのもどーかと思ったけさ。
鍵、優歌ちゃんに預けたままやけ貰っとって!!》

「まじわりーな!!ごめん!鍵貰っとくけ!」

電話を切って。
更にイライラが増す。

⏰:08/09/03 15:21 📱:PC 🆔:blljirTY


#453 [しゅん]
「ちょっと話そうや。」

[何を?]

「いいけ。ちょっと座って」

さすがに俺の態度で状況を読み取ったのか、素直に座った。

⏰:08/09/03 15:21 📱:PC 🆔:blljirTY


#454 [しゅん]
「あんな、最近のお前ちょっと過剰すぎん?何かあった?」

[ううん。]

「ほんとのこと言えよ?」

[別に何もないよ!]

「あのさ、泊まる泊まらんにしてもそうやし、お前の行動がちょっとイラっちするんちゃね」

[・・・]

⏰:08/09/03 15:24 📱:PC 🆔:blljirTY


#455 [しゅん]
「今日も、こうやって俺に何も連絡なしに部屋に入ってからさ。
しかも嵐に連絡してわざわざ開けてもらって。
ちょっとおかしいと思わん?」

[だって…]

「だってなん?」

[…]

黙る優歌。

⏰:08/09/03 15:25 📱:PC 🆔:blljirTY


#456 [しゅん]
「黙っとったってわからんやん。はっきり言えって。」

[しゅんは来るなっち言うと思ったと!!]

「別に来ることはダメとか言ってねぇやん!ただ、何日も家に帰らんやったりそういうことが嫌やっち言っただけちゃ。お前の親は心配するやろ?
しかも、それやけっち俺の部屋に勝手に入っていいんか?」

[もういい年やもん!!そんなん自分の意思で動いたっていいやん!!
彼女やけ、入ったっていいやん!!]

⏰:08/09/03 15:29 📱:PC 🆔:blljirTY


#457 [しゅん]
「わりーけど、それは別や。彼女やけ勝手に入っていいとか誰が言った?
俺はそんなこと一言も言った覚えはねぇよ。
しかも、お前まだ学生やん。親に学費払ってもらって、生活費出してもらって。
そうやって生活できよんやん?親に干渉して欲しくねぇのもわかるちゃ。
でも嘘ついて家出てきたり、内緒で俺んとこ泊まったり、そんなん俺は嫌なんちゃ。」

[別に親はしゅんっちわかってないんやけいいやん!!あたしが悪いだけで。]

「今はわからんでもそれがわかった時、親はどう思うと思う?
俺、どんな男か!っち思うやろ。
別に何も思わんかもしれんけど、そこらへんのけじめをつけることは悪いことやねぇし。
しとくに越したことはねぇ」

⏰:08/09/03 15:30 📱:PC 🆔:blljirTY


#458 [しゅん]
[そんなんダラダラ言ったって、結局しゅんは自分が大切なんやん]

「何でかちゃ!!お前との将来を考えるけんそうなるんやねんか?」

[将来?何それ。結局綺麗事やろ?自分がマイナスイメージでおりたくないだけやん。]

どれだけ俺の気持ちを伝えようとしてもわかってもらえない。
何でかちゃ!!っち何度も何度も頭ん中で怒鳴った。

「何なんお前。先のことを考えとるのは俺だけか?」

[そんなん知らんし。]

⏰:08/09/03 15:30 📱:PC 🆔:blljirTY


#459 [しゅん]
「お前の勝手な行動で色んな人に迷惑かけよんのわからんの?
嵐にだってそうやし。
お前中心で動きよるっち思ったら大間違いぞちゃ!!
正直言うけど。
お前が俺の家に毎日泊まってさ、俺の生活完全プライベートなしなんよな?
勉強だってせんないけんし、他にしたいことだってあるん。
自分の女でも多少は気ぃ使うし、一人の時間も欲しい。
イライラする部分も多々あるんちゃ。
お前は帰りたいとき帰るかもしれんけど、俺の気持ちはどうなるん?」

[そーなんや。じゃあもう一生来んどく。
何かショックやなー。一緒におってそう思われとったんは。
あたしはアンタの欲求を満たすものでしかなかったんやね。道具道具。
未来ちゃんやったらこんなことないんやろーなー。]

さすがにここまで言われたら、俺の中で何かが吹っ切れた。

⏰:08/09/03 15:31 📱:PC 🆔:blljirTY


#460 [しゅん]
「いい加減にしとけちゃ!何かそれ。
そう思うなら、そう思っとけやボケ!とぼけんなよ!さっさ帰れ!!」

[言われんでも帰るし!まじアンタなんかと付き合わんどけばよかった]


アンタっち誰やねん。

付き合わんどけばよかった?
何でかちゃ!!
未来のことを吹っ切って優歌と付き合ったことは間違いやったんか?

⏰:08/09/03 15:32 📱:PC 🆔:blljirTY


#461 [しゅん]
未来の話を出されたこともショックで。
俺は優歌と付き合って未来と比べたことなんかない。
優歌には俺の気持ちなんかこれっぽっちも届いてないと思った。

優歌が俺の家を出て行った後、部屋には虚しさだけが残っていた。

⏰:08/09/03 16:54 📱:PC 🆔:blljirTY


#462 [しゅん]
しばらくぼーっとして、部屋を片付けようとしたとき目に映った物を疑った。


ソファーの上には綺麗に畳まれた洗濯もん。
台所には作りかけの料理。
もしやと思い、風呂に行くと綺麗に磨かれ、湯船には湯がたまっていた。

優歌がいるときには全然気付かなかった。

何でこうなん。
今日に限って…。

⏰:08/09/04 15:14 📱:PC 🆔:2KmY7BFw


#463 [しゅん]
今更、後には引けん。

でも、俺も周りが見えず、感情的になってしまった。
そうなったことは謝るべきや。
自分の中で整理しながら色々と考えた。

⏰:08/09/04 15:14 📱:PC 🆔:2KmY7BFw


#464 [しゅん]
俺が優歌に言ったことは本当のこと。
正直、ほんと窮屈やった。

それなのに、洗濯もん。料理。風呂。
それを見たときは、言ったことを少し後悔した。

優歌が支えてくれていたのも確かや。
でも窮屈やったのは嘘やねぇ。

⏰:08/09/04 15:15 📱:PC 🆔:2KmY7BFw


#465 [しゅん]
とりあえず、回りが見えんで感情的になったことは謝ろう。
そう思って電話した。

でも出ない。

さすがに今の今で出るわけねぇかと思いながら電話を切った。

⏰:08/09/04 15:16 📱:PC 🆔:2KmY7BFw


#466 [しゅん]
メールでごめんっち言うのは嫌やったから、後からかけなおすことにした。
何かメールっち打った本人の気持ちと違った形で相手に伝わることがあるやん?
それが嫌やってからさ。
俺の声と言葉で伝えたかった。

その日は優歌からも電話がかかってこず、俺もかけなかった。

せっかく一人になったのに、勉強も手につかず結局ダラダラして一日が終了。

⏰:08/09/04 15:17 📱:PC 🆔:2KmY7BFw


#467 [しゅん]
次の日、きちんと謝ると優歌からごめんの言葉がでた。
それなりに反省した様子。
一日開いたら、冷静になったみたいで。

でも、そっから何となくうまく行かなかった。
些細なことでケンカになり、何となくの仲直りで終わる。
お互い歩よらず、ギクシャクしている関係のような気がしていた。

⏰:08/09/05 15:49 📱:PC 🆔:rabh/Uxc


#468 [しゅん]
その頃から、優歌と将来のことを話すことが結構あって
何がしたいとかこれからどーするんかとか色々2人で話し合った。

結婚とか子どもとか、そんな深い話とかやねぇで、就職とか将来どーなってたいっちゅー話な。

⏰:08/09/05 15:49 📱:PC 🆔:rabh/Uxc


#469 [しゅん]
優歌は英語がペラペラ。

俺も、付き合って一時して知ったんやけど…笑

そのことを生かすべく、外資系の仕事を受けていた。
何個か内定をもらっていて、どこにするかを悩んでいた。
まぁ、もう就職は決まったようなもん。

⏰:08/09/05 15:50 📱:PC 🆔:rabh/Uxc


#470 [しゅん]
女といえども、外資系の会社のほとんどは転勤もあるし、海外勤務だって普通なことや。
優歌なら、そーいう会社でもやっていけるような度胸もありそうやったし、別に心配はしてねかった。
ただ環境が変わって離れ離れになることは、簡単に考えれることやねぇ。

遠距離。

したことねぇけど、一緒におりてぇ時におれれんやったり、支えてあげれんやったり…
そんなことが当たり前になるんやかっち考えると不安だった。

⏰:08/09/05 15:50 📱:PC 🆔:rabh/Uxc


#471 [しゅん]
その日もなんかの話の流れでそーいう話になって。

「お前さ、遠距離なっても大丈夫な自信ある?」

[ないかな…海外勤務なったら100%無理やない?]

「海外勤務か…そうなったとしても俺はお前に行くなとか言わんし、頑張って欲しいっち思うけどね」

[そーなん?行くなっち言って欲しいかもよ?]

⏰:08/09/05 15:51 📱:PC 🆔:rabh/Uxc


#472 [しゅん]
「んーーー。でも、お前の彼氏である以上、一番の理解者でありたいし、一番応援してぇもんね」

[あたしがついて来てっち言ったらどーする?]

「俺がお前に?」

[うん]

「行かんね。俺にも教師っち夢があって、頑張りてぇし。普通逆やね?」

⏰:08/09/05 15:52 📱:PC 🆔:rabh/Uxc


#473 [しゅん]
[そーかもね。でもさ、あたしは内定決まってて。
しゅんはまだ試験受ける前の段階やん?受かる保証もないし、もし落ちたらついて来てよ]

「は?」

[落ちたらの話ね〜〜]

「俺は天才ぞ?落ちんけ!!」

⏰:08/09/05 15:52 📱:PC 🆔:rabh/Uxc


#474 [しゅん]
そうは言ったものの…

何かそれおかしくねぇ?
受かる保証もない?落ちたらついて来てよ?
落ちる前提で言いよるやん…

俺は優歌を応援したいっち気持ちがあるんに、優歌にはそーいうのがねぇんやかっち…

上手く整理できんやったし、あえて優歌にも突っ込まんやったけど。
何かテンションが下がった。

⏰:08/09/05 15:53 📱:PC 🆔:rabh/Uxc


#475 [しゅん]
そんな時。

何となく勉強もする気がおきんで、嵐に電話すると嵐も暇らしい。
久しぶりに遊ぶことになった。

用意していると、久しぶりにお袋から電話がかかってきた。

帰ってこれるなら、帰っておいでとのこと。

何か、嵐の兄貴と俺の兄貴が2人とも帰ってきとるらしく、みんなで飯を食うことになったみたいや。
嵐に連絡したら、嵐もお袋から連絡があって言われたらしい。
2人で久しぶりに遊ぶ予定が地元に帰ることになった。

⏰:08/09/08 15:22 📱:PC 🆔:XN9it2Gg


#476 [しゅん]
実家に戻ると、久しぶりに全員集合。

外食をし、みんなでボーリングに行った。

その帰り。
俺の兄貴が報告があると言い出した。

【もうここで言わんと、言う機会とかねぇと思うけん!至はもう知っとるけど。いい?】

あっ〔至(イタル)〕っち嵐の兄貴の名前。

⏰:08/09/08 15:23 📱:PC 🆔:XN9it2Gg


#477 [しゅん]
「何かちゃ〜?会社辞めたとか?笑」

俺がからかうと嵐がいいツッコミを入れる。

《いや、それこんなとこで発表することやねぇやろ!!ニート報告されてもこっちがアセるちゃ》

【お前らすき放題言い過ぎやろ!バカ!!】

兄貴も負けてなく反論。

〔お前らさ、ちょっとでいいけ了に話させてやれや!!〕

至が上手くまとめる。
至はいっつもこういう役。

あっ【了(リョウ)】は俺の兄貴の名前ね!!

⏰:08/09/08 15:23 📱:PC 🆔:XN9it2Gg


#478 [しゅん]
【俺、結婚するけ。式は来年の10月5日!まだとりあえずやけど。
先に言っとくけど、できちゃったやねぇけ!】

「まっじ???相手はサナコ???」
《まっじ???相手はサナコ???》

同時に嵐と同じことを言っていた。

【誰が呼び捨てにしよんかちゃ!そそ!サナコ】

お袋を見ると少し驚いていた。

⏰:08/09/08 15:24 📱:PC 🆔:XN9it2Gg


#479 [しゅん]
【サナコとは結婚するつもりでおったし。それはお袋にも話はしとったんやけど。
この場を借りて報告しとく!】

兄貴とサナコさん。

高校生の時から付き合っていて、かれこれ7、8年ぐらいなると思う。
考えたらすげーよね。
7、8年も同じ人とずっと一緒におるっち。

⏰:08/09/08 15:24 📱:PC 🆔:XN9it2Gg


#480 [しゅん]
サナコの紹介も^^

益田サナコ
兄貴と同い年。
高校が兄貴と同じらしくそこで知合ったらしい。
めちゃめちゃ料理が上手い。
めちゃめちゃ優しい。
めちゃめちゃ綺麗。
そんで細い。白い。
看護師さん。
まっじ天使みたいな人。

こんな人を兄貴が手放すわけがねかった。

⏰:08/09/08 15:25 📱:PC 🆔:XN9it2Gg


#481 [しゅん]
サナコっち呼び捨てしたらいけんやろっち感じなんやけど。
いつからか、俺ら2人とも年下なんにサナコに…
最初はサナコサンっち言いよったんやけど、呼び捨てでいいよっち言われて^^;
いつの間にかサナコっち呼び捨てになっとった。

⏰:08/09/08 15:26 📱:PC 🆔:XN9it2Gg


#482 [しゅん]
ちょっと余談…


兄貴が高校に入って土まみれになっていた頃。

サナコは吹奏楽部でフルートを吹いていた。

兄貴の高校では歴代フルートは、綺麗やったり可愛い人が集まるとこやったらしく
もちろんサナコもその一人。

どう考えても繋がらない2人。

⏰:08/09/08 15:28 📱:PC 🆔:XN9it2Gg


#483 [しゅん]
当時兄貴は中学から付き合っていた女がおって
学校の女に一斉興味がねかったらしい。
てか、兄貴めちゃめちゃかっこいいんちゃ!!顔もスタイルもセンスも。
何してもサマになる。
その上、一途。
そーとーモテモテなんに人生を満喫してない兄貴。
勿体ねぇ〜〜〜〜。

⏰:08/09/08 15:29 📱:PC 🆔:XN9it2Gg


#484 [しゅん]
そんな時。

夏の甲子園県大会で兄貴は一年生スタメン。
サナコは吹奏楽の応援で来ていた。

一年生スタメンの時点で、女の子にとってはスーパーヒーローや。
違う学校からも兄貴の学校の試合を見に来ていたらしい。
そん時から結構有名やったからな。

⏰:08/09/09 16:02 📱:PC 🆔:pY5PKf/Q


#485 [しゅん]
大事な場面で自分の仕事が出来る兄貴

【小彩 了】

その日も大活躍で試合も勝利した。

でも、サナコは兄貴に全く興味がなく、何であんなにキャーキャー言われているのかわからんやったらしい。
B線か??笑

⏰:08/09/09 16:02 📱:PC 🆔:pY5PKf/Q


#486 [しゅん]
兄貴もサナコの存在は知らない。

夏の大会が終わった後、そーとーいっぱいの女から告白されたらしく、困っていたのを俺も覚えている。
まじすげかった。
家に電話がかかってくるし、ピンポン鳴るし。
それ全部兄貴のお客さん。
彼女立候補の方達。
まっじやべかった。

⏰:08/09/09 16:03 📱:PC 🆔:pY5PKf/Q


#487 [しゅん]
んで。
そんな時、アクシデントが起きる。

野球部が夏休みにグランドで練習をしていた時、
先輩がバッディング練習で打った打球が兄貴の友達のサッカー部の頭に当たり、そのまま気を失った。
その場にたまたま友達とサボっていたサナコも居合わせ一緒に応急処置をした。
サナコのおばちゃんは看護師でサナコも看護師希望。
手早く処置していたらしい。
サナコのおばちゃんのいる病院に運ぶことになって
兄貴とサナコと先生で一緒に救急車に乗った。

⏰:08/09/09 16:08 📱:PC 🆔:pY5PKf/Q


#488 [しゅん]
それが2人の出会い。


出会いが救急車っち・・・
まぁ、ある意味忘れられんけ、よかったんかも^^;

それがきっかけで仲良くなり、付き合うことになった。
サナコが押せ押せやったらしーし^^
興味なかったくせにな〜〜〜笑

⏰:08/09/09 16:09 📱:PC 🆔:pY5PKf/Q


#489 [しゅん]
でも、当時兄貴には彼女がおって、あのサナコが相手にもされんやったらしーけね。

恐るべし了。

付き合うことになったっちことは、兄貴に何か心境の変化が起きたんか…
それは聞いてない・・・
恋はフィーリング、タイミング、ハプニングで出来とるけね笑
何かあったんやろ!

⏰:08/09/09 16:10 📱:PC 🆔:pY5PKf/Q


#490 [しゅん]
まじ、人生何があるかわからんけね!!
その打球が兄貴の友達に当たらんかったら2人は付き合ってねぇと思うし。
サナコが部活をサボってグランドにおらんやったら…
ほんときっかけっちすごいと思う。

あっ兄貴の友達は何事もなく、今はピンピンしとる^^
よかった^^

⏰:08/09/09 16:10 📱:PC 🆔:pY5PKf/Q


#491 [しゅん]
それから、ずーーーっと一回も別れず、今まで付き合ってきた2人。

そんな2人がついに結婚っち。

言われてみれば全然自然なことかもしれない。
でも、全く思ってもいなかった。

⏰:08/09/09 16:11 📱:PC 🆔:pY5PKf/Q


#492 [しゅん]
【お袋にはいずれ、ちゃんと2人で挨拶しに来るけ!こんなとこで報告してごめんな】

そう言う兄貴はめちゃめちゃ大人に見えて、かっけかった。
お袋はほんとに嬉しそうで安心した様子。
でも、どこか寂しそうな感じもした。

⏰:08/09/09 16:11 📱:PC 🆔:pY5PKf/Q


#493 [しゅん]
〔お祝いせんといけんやろ?〕
至も嬉しそうに笑っていた。

そのまま居酒屋で三次会。
みんなで乾杯して、その日の記憶がないぐらい飲んだ。
何かたのしーでからさ。

兄貴が結婚っち。

⏰:08/09/09 16:12 📱:PC 🆔:pY5PKf/Q


#494 [しゅん]
でも…
結婚式の日。

それは未来の誕生日。

未来の姿を思いだしてしまい、切なくなったのは確か。
優歌とうまくいってないからなのか。
ただ、思い出してしまっただけなのか。

自分でもよくわからなかった。

⏰:08/09/10 16:05 📱:PC 🆔:HdnagBYs


#495 [しゅん]
昼ぐらいに起きると、俺は嵐の部屋で寝ていた。
嵐を見るとまだ爆睡状態で気持ち良さそうに寝とったから、何も言わず家に戻った。

お袋は飯を作っていて、俺の腹も丁度減ってきた感じ。
久しぶりにお袋の料理を食べれると思うとテンションが上がった。

「やべーーー。そーとー腹減った。」

{もう用意できるよ!テレビ見ながら待っとき?}

こんな会話どんだけぶりなん!っちゅーぐらい話してねぇ気がした。

⏰:08/09/10 16:07 📱:PC 🆔:HdnagBYs


#496 [しゅん]
飯を食い終わって。
久しぶりに親孝行でもするかと気合が入った。
なんに、お袋は俺は座ったままでいいと言い、何から何までやってくれる。

「座っとけやぁ!」

っち言っても無駄。

⏰:08/09/10 16:07 📱:PC 🆔:HdnagBYs


#497 [しゅん]
家におっても…と思い、お袋の買い物に付き合った。

「何年ぶり?こんなん2人で出かけたこととか、まっじ久しぶりやねぇ?」

{ほんとやね。}

色々周り、まぁ俺の服とかも色々買ってもらったりしたんやけど…
晩飯をおしゃれなレストランで食べた。

⏰:08/09/10 16:07 📱:PC 🆔:HdnagBYs


#498 [しゅん]
食い終わってまったりしとるとき。

今まで結構テンション高めやったのに、急に元気がないように思える。

「お袋、何かあったん?せっかく俺が帰ってきてるんやから嬉しがれよ!」

その何気ない言葉にお袋は意外なことを口にした。

⏰:08/09/10 16:08 📱:PC 🆔:HdnagBYs


#499 [しゅん]
{しゅん、未来ちゃんとは別れたと?}

ドキっとする俺。
未来と別れたことは言ってない。
てか、言うタイミングもねかったし。
もう二年近くたつし、今更?っち感じでもあった。

⏰:08/09/10 16:08 📱:PC 🆔:HdnagBYs


#500 [しゅん]
「あー。ごめん!言ってねかったね…
結構前に別れた。
今は新しい彼女もおる。今度紹介するな!
何で急に未来のこと聞いたん?」

{最近、未来ちゃんの話も聞かんし…と思って。
別れたんやね}

⏰:08/09/11 15:19 📱:PC 🆔:lFP3X0uM


#501 [しゅん]
「やなーーー。俺が悪かったんやけどね…今何してるんかも知らんわ!」

{今の彼女はまた未来ちゃんみたいなタイプの人なん?}

「いや、未来とは全然違うわ!全く別物。
未来は可愛らしい感じやったやん?
今の彼女は綺麗な感じかなー。顔はめちゃめちゃ綺麗やで
あっ名前は優歌!澤田優歌っちゅーけん!」

⏰:08/09/11 15:19 📱:PC 🆔:lFP3X0uM


#502 [しゅん]
{そうなん?アンタには未来ちゃんしか似合わんと思うけど}

「みんなそう思ってるんやな!でも、もう未来はいい。
っち言っても、今優歌とも微妙な感じなんやけどなーー。」

{微妙な感じっち何ね?別れそうっちこと?}

「いや、俺はまだその気はねぇけど。
ケンカが多いし、何かしっくりいかんのっちゃね〜〜」

⏰:08/09/11 15:20 📱:PC 🆔:lFP3X0uM


#503 [しゅん]
{そんな微妙な感じのときに言うことやないかもしれんけど…}

「は?何〜??」

{未来ちゃん、今入院しとるよ。}

その言葉に凍りつく俺。

⏰:08/09/11 15:20 📱:PC 🆔:lFP3X0uM


#504 [しゅん]
「は??何で?何の病気?」

{聞いてもはっきりは教えてくれんかったけど…
でも、かなり痩せとった。}

「は?何でかちゃ!!」

{アンタと別れたっち知らんやったけ、普通に話しかけたら、凄くビックリされてからね。
未来ちゃんから別れたっち聞いてあたしもビックリした。}

⏰:08/09/11 15:21 📱:PC 🆔:lFP3X0uM


#505 [しゅん]
「未来何ち?」

{しゅんくんは元気ですか?野球頑張ってますか?っち心配してたよ}

一気に胸が締め付けられる。

「んで?何ち言ったん?」

{相変らず元気っち伝えたよ}

「したら?」

{よかったっち安心してた}

⏰:08/09/11 15:21 📱:PC 🆔:lFP3X0uM


#506 [しゅん]
「そっか」

「何の病気なんやろ…」

{先週の頭に会って、今週手術するっち言ってたけん、もう手術したかもね}

「は??手術せないけんようなことで入院しとるん??何科にかかったとか聞いてねん?」

{教えてくれんかったんよ}

「まじそこまで話したんなら、聞いとけちゃ!!!」

⏰:08/09/12 11:15 📱:PC 🆔:xr/azLlM


#507 [しゅん]
{どういう理由があって別れたかは知らんけど。
でも、アンタにとって未来ちゃんは大切な存在やったのは間違いないやろ?
後悔したくないなら、病院行ってきなさい。
お母さんも言うかどうか迷ったけど、もし未来ちゃんの病気が取り返しつかんかったら…
そう思ったら、言わずにはおられんやった。}

「は??もしもっち何かちゃ?そんなん言うなや!」

{わからんやろ!何の病気かわからんのやけ!}

「何やそれ。もうほんまどうしたらいいん。
そんなん聞く為にこっち帰ってきたんちゃうし…」

⏰:08/09/12 11:17 📱:PC 🆔:xr/azLlM


#508 [しゅん]
その夜、嵐と福岡に戻る途中、優歌から電話がかかってきた。
出るのを迷った。
こんな事ぐらいで心が揺れる俺はほんま弱い。
でも、ひつこくなる電話をそのままにはしておけなかった。

電話に出ると、一発目から

[しゅん〜〜〜!!今から会える?]

やっぱり。
何となくこう言われるんやないかと予想は出来ていた。

⏰:08/09/12 11:17 📱:PC 🆔:xr/azLlM


#509 [しゅん]
「ごめん!今な、実家帰っとって嵐と福岡帰りよるんやん。
今日、ちょっと無理っぽいわ〜。
嵐ともちょっと話とかしたいし!
明日あけるけん明日会おうや??」

俺なりに精一杯な言葉。

[いや!!!今日会いたいと!自分で行く!!行っていい??]

「お願いやけ!明日にして!」

⏰:08/09/12 11:18 📱:PC 🆔:xr/azLlM


#510 [しゅん]
[何で?何で明日やったらいいのに、今日はダメなん?隣におるの女やろ?]

携帯から漏れる声に反応した嵐は俺の耳から取り上げ
優歌に向かって怒鳴った。

《いや、嵐やけど。
そんなしゅんは信用できんか?
隣におるんは俺やし。
ちゅーか、今日無理っち言いよんのにわかってやろーとか思わんの?》

[何で嵐くんが出てくるん??
あたしとしゅんが話してるん!!!]

《自分が、隣におるのは女とか言うけやろーがちゃ!》

そう言った瞬間、携帯からは泣き声が漏れてきた。

⏰:08/09/12 11:19 📱:PC 🆔:xr/azLlM


#511 [しゅん]
ほんまいい加減にしてくれ。
ほんまわかってくれよ…

俺が泣きてぇし。

優歌の気持ちもわからんくねぇ。
もしお袋から未来の話を聞いてなければ、会いに行っていたかもしれない。
それは俺の自分勝手や。

でも、こうなってしまった今、優歌に会いにいってもグダグダなのが目に見えていた。

⏰:08/09/12 11:20 📱:PC 🆔:xr/azLlM


#512 [しゅん]
「優歌!ほんまごめんな!とりあえず、今日はほんま勘弁してくれん?
明日、会おうや!!デートプラン考えとくけん。
ごめん」

そう言うと

[もういい!!明日も会わん!!!しゅんなんか大嫌い!!]

⏰:08/09/12 11:20 📱:PC 🆔:xr/azLlM


#513 [しゅん]
もうどうしたらいいのかわからなかった。
歩寄ろうとしても、優歌が離れていく。

変わりに、未来のことが気になってしょうがない。


嵐は俺の様子を見て聞きたがっていたが、嵐に相談する気力も無かった。

家に帰り、ベットに仰向けになる。
ふと、頭の中に未来が作ったアルバムが浮かび無性に見たくなった。

⏰:08/09/12 11:21 📱:PC 🆔:xr/azLlM


#514 [我輩は匿名である]
いい加減内容しつこい

⏰:08/09/12 11:58 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#515 [ゆみ]
このお話の結末ってまさか…

今すごい泣きそうです

続きが気になるので頑張ってください

⏰:08/09/13 02:41 📱:SH903i 🆔:cDTkydr2


#516 [愛莉]
書かへんの???

⏰:08/09/20 01:18 📱:D904i 🆔:f.9ln9FI


#517 [しゅん]
514さん
内容ひつこいでごめんなぁ!
めんどくなったら、パラパラーっち読んでて^^;

ゆみさん
書き込みありがとう!!
結末はまだ言えんけど…
どーなるかドキドキしながら待っててな^^笑
あと感想のトピックあるから、そっちに書き込みお願いしまっす!

愛莉さん
ちょっとバタバタして更新出来んやったん!
すんまへん!!
また更新するから、読んだってなー!!
よろしく!!

⏰:08/09/22 15:31 📱:PC 🆔:W2R2j0s2


#518 [しゅん]
今見れば、絶対泣く。
気持ちが一気に未来に動く。
そんなのは俺自身が一番わかっていること。

でも、止められなかった。

⏰:08/09/22 15:32 📱:PC 🆔:W2R2j0s2


#519 [しゅん]
1ページ目。

2人が思いっきり笑っている写真を見ただけで涙があふれた。
懐かしくて、でもつい最近のような気がして。
幸せいっぱいやった頃の2人が俺の胸を締め付ける。

⏰:08/09/22 15:37 📱:PC 🆔:W2R2j0s2


#520 [しゅん]
あの頃の2人には、心から幸せと思える気持ちがあった。

今、優歌と付き合っている俺は幸せなのか…?

心からそう思えるのか…


今の俺にはない、何かがそこにはあった。

⏰:08/09/22 15:40 📱:PC 🆔:W2R2j0s2


#521 [しゅん]
未来の手紙。
前に、このアルバムを見つけたときは読めなかった。
でも、今は読みたくてたまらない。

手紙は可愛い封筒の中に入っていて封がしてある。
ゆっくり封を開けると懐かしい未来の文字が見えて、それだけで涙が出そうになった。

⏰:08/09/22 15:42 📱:PC 🆔:W2R2j0s2


#522 [しゅん]
しゅんへ

しゅんと付き合って2年が経ちました。
辛いこともたくさん乗り越えた結果が、こうやって2年を一緒にお祝いできてるんやと思います。
2年っちすごいよね!!前付き合ってた時を入れたらもっと長いし…。
でも、あの時はこんな幸せな時間が戻ってくるとは思ってもなかった。
ほんとに辛かったし、もう人を好きになることなんか一生ないっち思ってたん。
やから、想いが伝わってしゅんとまたこうして一緒におれるのは本当に幸せ。
ずーーっと一緒におると、しゅんはあたしの隣におって当たり前っち思いがちやけど、そんな当たり前なんかは絶対ないし、そう思ったらバチが当たるね!!

⏰:08/09/22 15:43 📱:PC 🆔:W2R2j0s2


#523 [しゅん]
しゅん。
最近ね、ちょっと不安なん…
いつものしゅんやないなぁっち…
そこで責めても何もかわらんかなぁっち思って我慢してたけど...
何かあった?あたしがいけないとこあったらちゃんと教えてね?
しゅんは思ったことをちゃんと口に出さんし、時々不安になる…。

⏰:08/09/22 15:43 📱:PC 🆔:W2R2j0s2


#524 [しゅん]
でも、ちゃんと愛されてるなぁっち思うからあたしは頑張れるよ!!
これからもいっぱーい好き好きでおってね!!
あたしのヒーローはしゅんしかおらんもん!!
時々ケンカもするけど、そういうときこそしゅんはあたしのこと真剣に考えてくれてるんやなぁっち思うん。
あたしも真剣やよ??
しゅんの一番近いところで一番応援してる!!
あたしねー。しゅんに抱きしめられてる時が一番幸せーーー。
しゅんのでっかい胸でごつい手でぎゅーっちされてる時が一番幸せっち思えるよ。
そして何より、一番素になれる。
いっつも幸せな気持ちにさせてくれてありがとう。

⏰:08/09/22 15:44 📱:PC 🆔:W2R2j0s2


#525 [しゅん]
わがままやし、変に意地張って素直やなかったり、しゅんを困らせてばっかりでごめんね…
もっともっと強くなれるように頑張るから。
あたしの手離したりせんでね?
しゅんの手とあたしの手は一生繋いだままでいんよね?
ずっとずっと一緒におりたい。

これからもずーーーっと仲良しで付き合っていこうね!!

しゅん。
だーーーーーいすき!!!

未来より

⏰:08/09/22 15:45 📱:PC 🆔:W2R2j0s2


#526 [しゅん]
読み終わる頃には手紙に涙がポタポタ落ちて、字が滲んでいた。
未来はどんな気持ちでこの手紙を書いたんやろう。。。
どんな未来(みらい)を想像しながら書いたんやろう。。。

俺には到底想像もつかなかった。

⏰:08/09/22 16:07 📱:PC 🆔:W2R2j0s2


#527 [みか]
提案というか希望なんですが、しゅんさん以外書き出来ないようにオーダーしたらどうですか
感想板があるッて事、読者なら解りますし、途中に余計なレスが入ると感情移入して読んでるのに読みづらいし、正直荒らしとかの書き見るのイライラします

オーダーしたらみんな感想板に書きするようになるとおもいますよ

⏰:08/09/24 01:23 📱:SH903i 🆔:3AcCVDig


#528 [しゅん]
みかさん
読みにくくなってごめんな!!
ちょ、前の携帯どっかいってから…
このトピ作ったの前の携帯なんちゃね^^;
やけ、出てきたら速攻ORDERかけるけん!!今は勘弁してーー!!
ごめんな!!

⏰:08/09/24 16:25 📱:PC 🆔:Fu7v1/Bg


#529 [しゅん]
やっぱ読まなければよかったのか。

嵐、俺はどうすればいい?

どんなに反省しても反省しきれない後悔が俺の中で渦めく。

あの時の俺は何故あんな行動を取ってしまったのか...
今更、後悔しても何もかわらんのにな。

⏰:08/09/24 16:26 📱:PC 🆔:Fu7v1/Bg


#530 [しゅん]
好きな気持ちが復活したわけやねぇ。


ただ


「未来に会いたい。」


そう思う。

⏰:08/09/24 16:26 📱:PC 🆔:Fu7v1/Bg


#531 [しゅん]
「ごめん。」

未来はこの言葉が一番嫌いや。


でも…
ごめん意外の言葉は見つからない。
たった3文字の言葉の中には、色んな思いが詰まりすぎてパンク寸前や。

優歌のことと未来のことで頭がおかしくなりそうやった。

⏰:08/09/24 16:26 📱:PC 🆔:Fu7v1/Bg


#532 [しゅん]
前の携帯を充電し、電源をつける。

今の携帯は未来のメモリを速攻消した。
でも、前の携帯にはメモリも着信履歴もメールさえも残っている。

俺は、躊躇することなく今の携帯に未来の番号を入力し電話をかけた。
自分でも信じられない程、一連の流れで行動していた。

⏰:08/09/24 16:27 📱:PC 🆔:Fu7v1/Bg


#533 [しゅん]
プルルルル。

ついにかけてしまった。
もう後戻りは出来ない。

長く鳴らしても、出る気配はない。
やっぱり出るわけないか...
っとかけたことを後悔していたとき。

『もしもし?』

小さな声で未来の声が聞こえた。

⏰:08/09/24 16:28 📱:PC 🆔:Fu7v1/Bg


#534 [しゅん]
「もしもし?未来?」

『…』

無言になる未来。

「俺。」

『うん。』

「急に電話かけてごめんな」

『ううん。何かあったの?』

俺が電話をかけたからなのか、病気で体調がよくないのか
未来の声はか細く、元気のある未来はそこにはいなかった。

⏰:08/09/25 15:57 📱:PC 🆔:htbpB.rs


#535 [しゅん]
「いや、お前今入院しとんやろ?」

『…おばちゃんに聞いたん?』

「うん。どっかわりーん?」

『全然大丈夫!ちょっと体調崩しただけやよ?
おばちゃんが大げさに言ったんやろ〜?』

「いや、入院っち…手術するんやろ?」

『ううん。手術とかせんっちゃ!!ただ体調崩しただけ!!』

⏰:08/09/25 15:57 📱:PC 🆔:htbpB.rs


#536 [しゅん]
「嘘つけちゃ!手術するんやろ?お袋から聞いた」

『うんーー。』

「どこの手術するんか?」

『喉』

「は??喉???何で?」

『あたしもよくわからんくて…何か熱出たりご飯食べれんやったりを繰り返すけん、悪いとこ取るん』

「何でよーわからんのかちゃ!!先生から説明とかあったやろーもん!」

『うん…でも専門用語みたいのばっかで意味わからんやったんやもん』

⏰:08/09/25 15:58 📱:PC 🆔:htbpB.rs


#537 [しゅん]
「何それ!大丈夫なんか?」

『多分。全身麻酔するみたいやけ、あたしは寝てる間にされるみたい。』

「はぁ〜?全身麻酔せんないけんぐらいでけぇ手術なんか?ありえんやろ!」

『いや、そんなんやないよ!!大丈夫やって!!』

「いつ手術?」

『まだ決まってない。本当は昨日やったんやけど、延期になったん』

「何で?」

『ん〜何でやかね』

⏰:08/09/25 15:58 📱:PC 🆔:htbpB.rs


#538 [しゅん]
「明日、病院行っていい?」

『えっ?』

「行っていい?ちゅーか行く」

『何しにくるの?今更』

「お見舞い。」

『は?お見舞い?来んでいいし。』

「いや、行く。」

『そんな大げさなことにせんでよ!大丈夫やし!』

「行くけん」

俺はかなり押した。

⏰:08/09/25 15:59 📱:PC 🆔:htbpB.rs


#539 [しゅん]
『何で?
しゅん、調子いいよね。こうやって勝手に電話かけてきて。
かかってきたあたしの気持ちなんか全然考えてない。
それで会いにくる?
おかしいやろ。』

そう言いながら咳き込む未来。

「大丈夫か?」

『大丈夫。ちょっとなんか詰まっただけ』

会話の途中に何度か咳が出ていた。

『お願いやけ。
病院には来んで!しゅんに来る資格ないけん』

⏰:08/09/25 15:59 📱:PC 🆔:htbpB.rs


#540 [しゅん]
何も言えなかった。
未来が言う通りや。

一時会話が止まる。
俺がごめんっち言いかけたとき

『そんで、ごめんっちゅーんやろ?』

未来がそう言った。

未来はもうわかっている。

⏰:08/09/25 16:00 📱:PC 🆔:htbpB.rs


#541 [しゅん]
『全然変わってない。調子に乗るのもいい加減にして。
もう、しゅんとあたしは終わったん。
前会ったとき、話がしたいっち言ったあたしに何も話すことないっち言ったのはしゅんやん。
今更、会いに来る?お見舞い?
冗談やめてくれん?』

電話の向こうの未来は何かを吹っ切ったようだった。

⏰:08/09/25 16:00 📱:PC 🆔:htbpB.rs


#542 [しゅん]
「やな。お前の言う通りやわ。
でも、入院しとるっち手術するっち。そう聞いて俺はそのまま聞き入れるだけではおれんやった。
心配や。元俺の女としてな。
ほんま自分勝手やと思うけど、明日は行く。
これが俺の意思やから。
もう終わったっちお前の口からはっきり出たなら、行っても問題ねぇやろ?」

『何で?会いたくないっち言いよるやん!!』

「何で会いたくねん?俺に気持ちが揺らぐから?
浅田さんとの関係が壊れるから?」

『そんなんやない…』

「じゃあ何?お前見て、手術頑張れよ!!!っち言ったら帰るけん。
わがままと思うけど、行くけ。」

⏰:08/09/25 16:01 📱:PC 🆔:htbpB.rs


#543 [しゅん]
未来の気持ちを考えたら、行かないのが当たり前と思う。
俺が言っていることは明らかに間違っている。
でも、未来にもしものことがあって、もう二度と会えなくなるかもしれないと考えると
もう会わんっちゅー選択肢なんか俺には無かった。
未来にもしも…とかそんなこと考える自体ありえんけど。

未来は黙ったままだった。


「じゃあ明日な!」

そう言って、俺は一方的に電話を切った。

⏰:08/09/25 16:02 📱:PC 🆔:htbpB.rs


#544 [しゅん]
心臓はドキドキいいよるし、息切れするし。
未来と連絡を取ったことで、予想以上に体が反応しているのがわかった。

そして電話を切ったあと、遅れて後悔がやってくる。
俺は何がしたいのか…


中々気持ちが落ち着かず、そわそわしている時。

家のチャイムが鳴った。

⏰:08/09/25 16:04 📱:PC 🆔:htbpB.rs


#545 [しゅん]
出ると、嵐だった。

「どした?」

《ちょーDVD見ようや!》

「あっいいけど…っどしたん?」

《別に。深い意味とかねぇけど?》

そのままDVDを見て、ピザの宅配を頼んでダラダラしていた。
夜中こーいうことするのはめちゃめちゃ久しぶりや。
ゴチャゴチャ色んなことを話しよったら、優歌の話になった。

⏰:08/09/26 15:50 📱:PC 🆔:LG7pdgeQ


#546 [しゅん]
《お前さ、優歌ちゃんとどーなん?あんな感じやったっけ?》

「んーーー。どうやっか。最近あんな感じが続いとるな…」

《よな?今日とかひどくねかった?》

「いや、結構あんな感じばい?」

《まじ?アレきっちーやろ…俺、あんなタイプ勘弁!っちお前に言う言葉やねぇけど》

⏰:08/09/26 15:50 📱:PC 🆔:LG7pdgeQ


#547 [しゅん]
「まぁ正直、俺も手に負えんもんね」

《やろーな。あっこまで言われたら…っち感じやんな》

「何でやろ?俺、悪いとこあるなら言ってほしんやけどな」

《俺的にやけど。
優歌ちゃんかなり独占欲強くね?下手したら、男の俺でも嫌がっとると思うばい。
しかも、こう思ったらこう!っちそうならんと嫌な性質やんな。
お前が自分の物になったら、思い通りにならんと気に食わんのやろーね》

「かなーとは思いよった。
俺、ちゃんと言葉に出して言ったんちゃ。
真剣に考えとるからこそ、けじめつけときたいっち。
そうやって説明しても、全然わかってくれんけね。」

⏰:08/09/26 15:51 📱:PC 🆔:LG7pdgeQ


#548 [しゅん]
《ソレいてぇね…》

「まぁ本人も全くわかってねぇわけやねんと思うん。
わかっとるけどしてしまうみたいな?したいでしよるわけやねぇと思うんちゃね〜。
そうさせたんは俺なんやっか?っち思うし…」

《いや、お前相手を良く思いすぎやろ!
例えそやったとしても、反省しとー姿が一向に見れれんのは問題アリやけ》

「そうなんかなぁー。」

《そりゃそーやろ!!お前がそんだけ言いよんのに変わろうともしてねぇやん!!
俺にまで文句言ってくるぐらいぞ?
おかしーやろ!冷静さとかまるでねぇもんね。》

⏰:08/09/26 15:51 📱:PC 🆔:LG7pdgeQ


#549 [しゅん]
「しかもな。優歌だけの問題やねぇで…」

《は?他に女がおるんか?》

「いや、おるっちゅーか…」

《誰や?》


この時点で、嵐は未来のことと気付いていた。

⏰:08/09/26 15:52 📱:PC 🆔:LG7pdgeQ


#550 [しゅん]
「未来。」

《何で?何かあったか?》

絶対怒られると思ったんに、嵐は妙に優しく質問してきた。
それに動揺する俺。

《何かちゃ!!さっさ言えや〜。未来がどした?》


親から入院していることを聞いた話。
アルバムにあった未来の手紙を読んだ話。
未来に連絡を取った話。
手術の話。
明日会いに行く話。

正直に全部話した。

⏰:08/09/26 15:52 📱:PC 🆔:LG7pdgeQ


#551 [しゅん]
ぜってぇ怒られるっち思っとったんに、嵐は俺の言葉にしっかりと耳を傾け最後まで何も言わずに聞いてくれた。
今思っている心境も、これからどーすればいいのかわからない優柔不断さも全部ありのままに話した。

「俺っち最低やろ?」

一通り喋ったあと、そう聞くと嵐は黙っていた。
自分でも理不尽っち思っとったけど、嵐に確信を付かれると結構堪えるなと思った。

⏰:08/09/26 15:53 📱:PC 🆔:LG7pdgeQ


#552 [しゅん]
「あ〜〜〜やっぱ連絡するのはダメやったかね」

《いや、俺でも同じ行動とっとったと思う》

嵐の目は真剣やった。

《ってか、俺も病院行きてぇんやけど》

予想外の答えに驚いた。
確かに、未来と嵐も仲が良かったし未来のこんな話を聞けば行きたくなるのも普通なんかもしれん。
でも俺が知っている嵐は絶対こんなことは言わん。
何が嵐を動かしたのか。

⏰:08/09/26 15:56 📱:PC 🆔:LG7pdgeQ


#553 [しゅん]
「お前がそんなん言うとは思わんやった」

《んー普段やったら言ってねぇやろーね。何でやろ…》

「やんな。絶対言ってねぇと思うわ」

《入院とか手術とか普通やねぇやん。
普通に軽い病気とかやったら、病名言うやろ?
痩せとったっちおばちゃん言いよったんよな?
そーとーこえんやけど…》

俺が思っていた事と同じように嵐も思っていて、益々不安が募った。

⏰:08/09/26 15:57 📱:PC 🆔:LG7pdgeQ


#554 [しゅん]
《俺も行っていい?》

「んーーーー。行こーや」

その日は嵐が俺の家に泊まった。

よく考えると、ありえん俺の行動。
今日、ちゅーかさっき未来に電話して。
そして明日会う。
そんなこと、予想もしてなかった。

でも、俺が取った行動に間違いはねぇし、今更引き下がることも出来ない。
未来に会うという決心が、時間が経つにつれて鈍った。

⏰:08/09/26 16:03 📱:PC 🆔:LG7pdgeQ


#555 [しゅん]
じっと目をつぶって寝ようとしても、目の裏に元気な未来がうつってくる。
結構前のことなのに、つい最近まで未来が俺の隣にいたような錯覚に陥った。


満面の笑みで俺の腕にくっついてくる未来。
ありえないぐらいの勢いで怒ってくる未来。
顔をぐちゃぐちゃにして泣く未来。
何事も思いっきり楽しむ未来。


感情が極端に上がり下がりする人は好きやないけど、
なぜか、未来の喜怒哀楽は一緒にいて心地よかった。

⏰:08/09/26 16:04 📱:PC 🆔:LG7pdgeQ


#556 [しゅん]
嬉しい時は嬉しい、楽しい時は楽しい、悲しい時は悲しい、怒る時は怒る。

自分の気持ちをストレートに表現してくれるのは、嬉しかった。
自分がいいっち思ってした行動も、未来の反応がいまいちやったらこれはダメなんやっち思えるし、予想以上の反応をしてくれるとめちゃめちゃ嬉しい。
そんな未来のテンションが俺には合っていたんやと思う。
また、そういうとこが好きな所でもあった。

⏰:08/09/26 16:04 📱:PC 🆔:LG7pdgeQ


#557 [しゅん]
そんなんを考えているうちに、今までした楽しいことを思い出していた。
今思い出すとかなり切ないが、幸せやった。

あん時に戻りたい。

でもあの日、最後に未来の手を離した場面が脳裏によぎると、そんな楽しかったことは一斉消えてしまう。
未来の涙を思い出すだけで、胸がきつく締め付けられた。

未来に会う資格なんかねぇはずなんに。

⏰:08/09/26 16:05 📱:PC 🆔:LG7pdgeQ


#558 [しゅん]
未来のお見舞いに行く。
優歌にそんなことは口が裂けても言えん。

そんなことを色々考えているうちに、朝を迎えた。
結局、全く寝れず。
嵐も同じなのかゴソゴソ動いていて寝れてねぇみたいやった。

重い体を無理矢理起こし、風呂に入った。

そして、気持ちを落ち着かせ用意をする。
嵐は用意する為に自分の家に帰り、俺は部屋に独りになった。



未来に会って、一発目何ち話したらいいのか…。

⏰:08/09/26 16:06 📱:PC 🆔:LG7pdgeQ


#559 [しゅん]
2人とも用意が出来、いつもは俺が車を出すんやけどその日は嵐が出した。
そして、北九へ向かう。

途中でお見舞いに未来が大好きなチーズケーキを買った。
俺らが付き合う前から好きやったらしく、未来がお気に入りのケーキ屋さんのチーズケーキ。
昔はよく記念日に2人で食べていた。

そしてもう一個。
未来が早くよくなるようにお参りに行き、お守りも買った。
病院が近づくにつれて緊張する。

⏰:08/09/26 16:08 📱:PC 🆔:LG7pdgeQ


#560 [しゅん]
久しぶりすぎるぐらい久しぶりに未来と会う。

今、何をしているのか。それすら知らない。
学生なのか。社会人になったのか。

それから、何の病気かも。
緊張の中に不安も入り混じり、焦っていた。

病院に着き、受付に病棟を聞いて未来の病室に向かった。
未来が入院している階のナースステーションで、未来の病室を聞くと個室だと言う。

⏰:08/09/26 16:10 📱:PC 🆔:LG7pdgeQ


#561 [しゅん]
嵐に
「お前ちょっと待っとって。俺一人で行きてぇけん」
と言うと

《おう!わかった》
そう言って嵐は談話室に入った。

未来の病室の前で足が止まる。


『一ノ瀬未来』


号室の下に名前のプレートが入っていて、まじで未来はここに入院してるんやと思うと居たたまれなかった。

⏰:08/09/26 16:12 📱:PC 🆔:LG7pdgeQ


#562 [しゅん]
コンコン。
ノックをしてドアを開ける。

『んーーーい』

カーテンで未来の姿は見えない。
ただ声を聞いただけで、涙が出そうになった。
グッと堪え、カーテンの隙間から顔を出した。

⏰:08/10/01 15:36 📱:PC 🆔:P.M4dprA


#563 [しゅん]
「久しぶり!」

未来は俺の目を見て視線を離さない。

「急に来てごめんな!これお見舞い」

そう言っても未来は何も発しなかった。

「無視はねぇやろ?冷蔵庫入れとくぞ」

チーズケーキを冷蔵庫に入れ、振り向くと未来の目から涙が溢れていた。
それを見てつられて俺も泣きそうになる。

⏰:08/10/01 15:36 📱:PC 🆔:P.M4dprA


#564 [しゅん]
でもそんな間もないくらい、俺は自分の目を疑った。

未来はありえないぐらい痩せていて、ガリガリ状態。
下膨れだったほっぺたはコケ、でかかった目がますますでかく見える。
ぽっちゃっちした体系やったのに、ベットから出ている上半身だけでも見るに見かねんぐらい痩せている。

そして、手には点滴の管が繋がれとって色んなところに青じみがあった。

⏰:08/10/01 15:37 📱:PC 🆔:P.M4dprA


#565 [しゅん]
「うそやろ…」

心の中でそう叫んでいた。

めちゃめちゃ動揺していたが、それを未来に悟られるまいと必死で隠す。


「何で泣くん??お前どすっぴんやな!」

そう言っても未来は何も言わず、俺の目を見たまま離さない。
目からは止むことなく、次々と大粒の涙が溢れていた。

⏰:08/10/01 15:37 📱:PC 🆔:P.M4dprA


#566 [しゅん]
「何かしゃべれや〜」

そう言ったまま2人とも黙ってしまった。

『お見舞いありがと』

ちっせー声で未来がしゃべる。
でも、声がこもっていて聞き取りにくかった。

⏰:08/10/01 15:39 📱:PC 🆔:P.M4dprA


#567 [しゅん]
「お前、もしかしてしゃべれんの?」

口パクで
『しゃべれるよ』

そう言う未来。

「うそつけ!!しゃべれんのやろ?」

そう聞くと
迷いながら頷く未来。

「いてぇん?」

戸惑いながらもまた頷く。

⏰:08/10/01 15:40 📱:PC 🆔:P.M4dprA


#568 [しゅん]
そうやって頷いたくせに、続けてしゃべった。

『しゅん元気そうやね』

「いてぇなら、しゃべらんでいいぞ!」

『大丈夫!今、薬飲んだから効いてきた』

「無理せんでいいけん…」

『大丈夫ちゃ!元気元気!!しゅんも元気そうやね!!』

⏰:08/10/01 15:40 📱:PC 🆔:P.M4dprA


#569 [しゅん]
「大丈夫なんか?無理すんなよ?俺は元気や!!お前に元気分けに来てやったんちゃ」

『そっか』

「手術の日決まったんか?」

『まだ…』

「早くよくなるようにお参り行ってきたけん!これお守りな!」

また涙を流しながら、未来がお守りを握り締めた。

『ありがとう』

震えながらお礼を言う未来は、あの頃とは別人や。
やせ細った指が痛々しかった。

⏰:08/10/01 15:41 📱:PC 🆔:P.M4dprA


#570 [しゅん]
「お前さ、今何しよん?ちゃんと働きよるんか?」

『ちゃんと働きよるよ。かわいいOLしよるん』

かわいいOLっち…
未来らしい言葉で、ニコっち笑いながら言う姿を見ると
過去に戻ったような気がして、重ねてしまう自分がいた。

⏰:08/10/02 15:17 📱:PC 🆔:9pSrJvT6


#571 [しゅん]
「どこがかわいいOLやねん!仕事は休んで大丈夫なんか?」

『有給でお休みもらってるん』

「そっか!お前がOLねぇ〜想像できんのやけど…」

『バリバリ働いてるもん!!でも、キャリアウーマンやなくてかわいいOLやけ』

「何かそれ!」

⏰:08/10/02 15:17 📱:PC 🆔:9pSrJvT6


#572 [しゅん]
『しゅんは?ちゃんと卒業出来そう?』

「余裕ちゃー。俺、お前と違って頭いいけ!」

『そっか!よかった。就職は決まったの?』

「いや、まだ受験勉強中やな!」

『やっぱ先生になるんや』

「おう!変わってねぇよ!」

『しゅんなら大丈夫やね!頭いいし、要領いいし』

⏰:08/10/02 15:18 📱:PC 🆔:9pSrJvT6


#573 [しゅん]
「そう言いたいとこなんやけど…、教員試験はそー簡単なもんやねぇけね…
レベル高すぎやし、ましてや体育の教師とか福岡県で一人なれるかなれんかぐらいやけ。
ちゅーか要領いいっち何か引っかかるけど?」

『さすがーー聞き流さんね!
難しいの知ってる。でも、しゅんなら絶対出来ると思うよ?
あたしはそれをずーーっと信じてきたもん!』

競争率が高いことを未来が知っていた。
何でやろ?
色々調べてたんかな?

⏰:08/10/02 15:19 📱:PC 🆔:9pSrJvT6


#574 [しゅん]
そして。。。
優歌とは違う言葉に心が潰れそうになった。

優歌は落ちる前提っちゅーか、そーいう感じで話をしていた。
でも、未来は違う。
絶対出来ると思うっち。
そう信じてきたっち。

俺が聞きたかった言葉はこれや。

そのタイミングで俺の携帯が震えた。

⏰:08/10/02 15:19 📱:PC 🆔:9pSrJvT6


#575 [しゅん]
携帯を開けると

[優歌]の着信。

そのままポケットに直すと、未来が

『ここ携帯出ても大丈夫やけん、出ていいよ。あたし静かにしとく』

口に手を当てて、黙る素振りを見せる未来。
そんな未来の行動が可愛いと思いながらも、罪悪感を感じた。

⏰:08/10/02 15:20 📱:PC 🆔:9pSrJvT6


#576 [しゅん]
「いや、後で掛けなおすけん、大丈夫」

そう言いながら、早く切れてくれと願っていた。
でも、その願いは叶わず携帯は鳴り続ける。

『出ていいよ?』

ここで、出ないのもなんかやましいことがあるように思われるような気がして、電話に出た。

⏰:08/10/02 15:20 📱:PC 🆔:9pSrJvT6


#577 [とぉ]
頑張れ

⏰:08/10/05 19:36 📱:SH905i 🆔:aPzs0xb6


#578 [ゆず]
頑張ってください。~

⏰:08/10/05 22:46 📱:W61SH 🆔:☆☆☆


#579 [しゅん]
とぉさん
ゆずさん

応援してくれてありがとう!!
めっちゃ嬉しいんやけど…
こっちに書き込みやなくて、感想の所にお願いします!!
ごめんな^^;

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/740/

⏰:08/10/10 15:10 📱:PC 🆔:veR29c0E


#580 [しゅん]
「もしもし?」

[しゅんーーー出るの遅い!]

「わりぃわりー。」

[何してるん?]

「北九帰ってきとーで。用事あってな!」

⏰:08/10/10 15:11 📱:PC 🆔:veR29c0E


#581 [しゅん]
[そーなん。何の用事?]

「別にたいしたことやねぇけん。ちょ、後で掛けなおしていいかね?」

[何で?たいしたことやないならいいやん]

「別にいいけど。何かあったんか?」

[何も〜暇やったけかけた。]

「何やそれ。何かあったんかっち思うやん!」

⏰:08/10/10 15:12 📱:PC 🆔:veR29c0E


#582 [しゅん]
[何かないとかけたらいけんの?]

「いや、そんなん言ってねぇけ!!機嫌わりーな、お前」

[別にー。じゃーね]


一方的に電話を切られ、呆気に取られる俺。
未来を見ると下をむいてうつむいていた。

⏰:08/10/10 15:12 📱:PC 🆔:veR29c0E


#583 [しゅん]
「ごめんな!」

『ううん。彼女…?』

「いや…」

『彼女おるのにあたしに会いに来ていいの?』

⏰:08/10/10 15:13 📱:PC 🆔:veR29c0E


#584 [しゅん]
『あたしが彼女の立場やったら絶対嫌だ』

その言葉に何も返せなかった。
慌てて言葉を探すが出てこない。

『やっぱしゅんがここに来ることは間違っとるよ。
彼女おるのに。
彼女に嘘ついて会いに来ていいん?』

「嘘はついてねぇ。」

『でも、聞かれて本当のことは言える?
言えんやろ?
現に何しよん?っち聞かれたんに言わんやったやん』

「そやな。」

そんな返事しか出来ない俺。
未来が続けた。

⏰:08/10/10 15:21 📱:PC 🆔:veR29c0E


#585 [しゅん]
『彼女と長いの?』

優歌のことを聞かれて、戸惑う俺。
でも、ここで答えないのは未来に気持ちがあるように思われると思い素直に答えた。

「んーなげぇっちゅったらなげぇかな。」

『そっか。』

「お前こそ、彼氏とはどーなん?」

『…もう別れたよ。結構前やけど』

ビックリした。
どっからの自信かわからんけど、未来と浅田さんは続くっち思っとって。

⏰:08/10/10 15:22 📱:PC 🆔:veR29c0E


#586 [しゅん]
「そーなんや。いつ?」

『んー結構なるかな。』

「そっか」

『しゅん、結構主導権握られて振り回されとる感じやね』

「んなことねぇし!俺が握っとる!」

『そうなん?そんな感じせんやったけどね〜』

「たまたまやろ!」

⏰:08/10/10 15:23 📱:PC 🆔:veR29c0E


#587 [しゅん]
『ねね、しゅんチーズケーキ買ってきてくれたんやろ?食べたい』

「おお!箱でわかるとかさすがやな!!」

『当たり前やん!!』

「切っちゃーけん、待て」

『うん!!』

箱を開け、一人分を切ると未来はキラキラした目で眺めていた。

⏰:08/10/10 15:23 📱:PC 🆔:veR29c0E


#588 [しゅん]
「じゃんけんで買ったら食わしたる!」

『えぇぇーーー』

そういいながらも、じゃんけんする未来。
何回しても負ける未来に、何回もチャンスをあげたが、結局勝てず。
仕方なく、食べる許可を与えた。

「もう、何回してもお前勝てんやん!食っていいわ!」

『やり〜〜。めっちゃ久しぶり食べる!!』

「そーなん?コレ全部お前の分やけん、思う存分食っていいぞ!」

⏰:08/10/10 15:24 📱:PC 🆔:veR29c0E


#589 [しゅん]
満面の笑みでニコっと笑い、一口、口にした。
一瞬、幸せそうな顔をしたが、口に入ったケーキを飲み込まない。

「お前、食いもん食っていんか?」

そう聞くと頷く。

「じゃあ、何で飲み込まんの?」

黙る未来。

「いてぇん?」

そう聞くと、思いっきり首を振って一気に口の中のチーズケーキを飲み込んだ。
未来の手はふとんを握り締めている。
目には涙が滲んでいた。

⏰:08/10/10 15:26 📱:PC 🆔:veR29c0E


#590 [しゅん]
「いてぇん?」

うつむく未来を覗き込んだ。
目からは涙がポタポタ落ちていて、手は震えている。

「どしたん?」

そう聞いた瞬間、未来は咳き込んだ。
それと同時に、口を手で覆いかぶせた手の隙間から、血が吹き出た。

俺の頭は真っ白になり、状況も読めず、行動が止まる。

⏰:08/10/10 15:27 📱:PC 🆔:veR29c0E


#591 [まあ]
あげます☆
楽しみに待ってます!!

⏰:08/10/16 22:40 📱:W61PT 🆔:ltI2BONU


#592 [しゅん]
まぁさん
あげありがとー!!
最近更新出来んでごめんなー^^;
ちょっとだけやけど、今から更新しまっす!!
よかったら感想の方にも書き込みしてや〜〜☆

⏰:08/10/17 14:08 📱:PC 🆔:wh8l/Y.s


#593 [しゅん]
一瞬で我に返り、テーブルにあったタオルとティッシュで抑えた。
慌てて俺がナースコールを押そうとすると未来は止める。

『大丈夫!!』

「いや、大丈夫やねぇけん!!!」

そう言っている間も血は止まらず、咳も出続けている。

⏰:08/10/17 14:08 📱:PC 🆔:wh8l/Y.s


#594 [しゅん]
『背中さすって?』

「その前に看護婦さんやろ!!」

『いいけさすって!!!』

背骨でボコボコしている未来の背中を、俺は一生懸命さすった。
そうこうしているうちに咳が止まり、落ち着いた様子。

⏰:08/10/17 14:09 📱:PC 🆔:wh8l/Y.s


#595 [しゅん]
『もう大丈夫。』

「いや、大丈夫やねぇやろ!!」

『本とはね、今食べ物食べちゃいけんの』

「は?何でチーズケーキ食べるとか言ったんかちゃ!!」

『だって…食べたかったんやもん。』

「治ってからでいいやんけ!!そんな理由通るわけねぇやろーが!」

⏰:08/10/17 14:10 📱:PC 🆔:wh8l/Y.s


#596 [しゅん]
『ごめんごめん。』

「アホか!出血止めんでいいんか?」

『うん、大丈夫。もう止まったよ!今ね、口の中が切れとって、食べ物食べたりすると染みるん。
ベロだけで味わってたら、変なところに入ってむせただけ』

「ほんとか?」

『うん!!全然、大丈夫。心配させてごめんね。』

そう話をしていると、ちょうど看護師さんが点滴を変えに来て、シーツを新しいのに交換してくれた。

⏰:08/10/17 14:10 📱:PC 🆔:wh8l/Y.s


#597 [しゅん]
その間も考えるのは未来の病気のこと。
目の前で起きたありえない光景が目に焼きついて離れない。

口から血が出たんやで?
普通やねぇやろ!!
未来の病状はそんなに悪いのか…?
これからどうなるのか…?

そんなことを考えていると、看護師さんの声が耳に入った。

⏰:08/10/17 14:10 📱:PC 🆔:wh8l/Y.s


#598 [しゅん]
{未来ちゃん彼氏かっこいいやん!いい男捕まえたね}

『残念ながら彼氏やないですーーー!男は顔やないし!!』

{ふーん。}

『何そのふーーーん。っちぃ〜納得してなさそー』

{どう見てもカップルやけどな〜…}

『看護婦さん、顔で男の人選びよったら痛い目合うよーー!』

⏰:08/10/17 14:14 📱:PC 🆔:wh8l/Y.s


#599 [しゅん]
未来のを聞いて少し安心した。
俺に気持ちはもうない。
過去に出来たんや。

さっきの涙は、前を思い出してしまったから。
そうよな?

そうに決まっとる。

でも、この寂しい気持ちは何なんやろ…

⏰:08/10/17 14:14 📱:PC 🆔:wh8l/Y.s


#600 [しゅん]
「まだ点滴するん?」

未来に聞いたつもりやったんに、看護師さんが答えた。

{物が食べれんけね〜点滴はずっとしとかんと。こっからしか栄養取れんけね。
でも、血管が細いけ大変なんよ〜}

『だけ、こんなん青じみだらけなん〜〜汚いやろ〜』

{色が白いけ余計に目立つもんね…ごめんね}

⏰:08/10/21 18:10 📱:PC 🆔:1xobuE9E


#601 [しゅん]
『看護師さんが謝ることやないもん〜〜!!あたしのへたれ血管が悪い』

{そんなん言わんの!}

『だって〜〜しゅんとかめっちゃ血管見えてるやん?ふつーにしとってコレやもんね』

{男の人は出やすいんよ!}

『しゅんのは、出とる上に血管も太そーー』

⏰:08/10/21 18:10 📱:PC 🆔:1xobuE9E


#602 [しゅん]
俺の手に浮き出ている血管を触りながら未来は話す。
初めて未来に触れられて何かドキっとした。
それだけ時間が経ったっちことか…。

看護師さんと未来の会話を聞くと、なぜか涙が溢れそうになった。
少しだけ大人びたように感じる未来。

でも、全然変わってない。

俺が好きやった未来のまんまや。

⏰:08/10/21 18:10 📱:PC 🆔:1xobuE9E


#603 [しゅん]
『しゅん聞いとん?』

その言葉で我に返った。

「聞いとーし!!」

『うそやん!ぼーっちしとったくせに』

{2人とも、仲良しやね〜絶対付き合いよるっち思ったのに}

「いやいや、ねぇっすね!」

⏰:08/10/21 18:11 📱:PC 🆔:1xobuE9E


#604 [しゅん]
色々話した後、看護師さんから手術の日を知らされていた。

手術は5日後。

それを聞いた未来は一気に元気が無くなった。
やっぱ不安なのか…

看護師さんが部屋から出ていき、また2人になる。

⏰:08/10/21 18:12 📱:PC 🆔:1xobuE9E


#605 [我輩は匿名である]
主さん実は女の子ですか


表現が女の目線のような気が・・・・


違いますかね

⏰:08/10/22 00:13 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#606 [しゅん]
605さん
おおっと^^;
実は…女〜〜〜っちありえん!!
俺、男っすけど…
女っぽいんかね??
めっちゃ男やけど!!!!笑
何か若干ショックやわぁ…

⏰:08/10/22 09:36 📱:PC 🆔:omHd/iUc


#607 [まあ]
毎日この小説みるの
すごく楽しみに
しています(∩∀`*)
小説書くのすごい
大変やと思うけど
応援してるんで
更新頑張ってください♪♪

⏰:08/10/22 11:17 📱:W61PT 🆔:FlKHHR2E


#608 [我輩は匿名である]
男でしたか
女の子っぽい感じがしたんですよごめんなさい
怒りました

⏰:08/10/22 15:20 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#609 [まあ]
あげますa(、―`)p

⏰:08/10/26 10:52 📱:W61PT 🆔:Bi4dBIf6


#610 [浅見]
ってかこの小説は何で
「て」が「ち」になってるの??
「って」とかも「っち」
になってるし。
「ってちっちゃい声で」って所も
「っちちっちゃい声で」って
なってるし。
読みにくいんですけど。
まあもう読まないから
ど―でもいいけど。

⏰:08/10/26 11:28 📱:URBANO 🆔:/9kTfwh.


#611 [たつや]
方言で「て」が「ち」になんねん。

⏰:08/10/26 12:40 📱:D701iWM 🆔:521gfFWY


#612 [我輩は匿名である]
方言なのはわかるけど、まったく意味が理解できない文もあるから解説なり標準語なり使ってほしいな

⏰:08/10/26 16:04 📱:N904i 🆔:8zMoTz8A


#613 [我輩は匿名である]
私は方言がまじってる小説って珍しいから、それはそれでおもしろいと思うのでこの小説好きです。
でも確かに標準語の方が多くの方に意味は通りやすいと思うので、文の後ろ又は感想版などでこれはこういう意味とか書いてみてはいかがでしょう?(・∀・)
主さま、感想版ではなくこちらで意見を申し、すみません。失礼しましたm(_ _)m

⏰:08/10/26 18:48 📱:W53CA 🆔:☆☆☆


#614 [しゅん]
まあさん
書き込みありがと^^
楽しみにしててくれてありがとな!!
めっちゃ不定期で更新全然できてねぇけど
出来る時は頑張りまっす!!

⏰:08/10/29 15:16 📱:PC 🆔:uyvnxo/w


#615 [しゅん]
608さん
怒ってねーよ!
女心がわかった男っちことで…笑
ポジ男でいかんとな^^

⏰:08/10/29 15:31 📱:PC 🆔:uyvnxo/w


#616 [しゅん]
浅見さん
ごめんなー読みにきーでから^^;
どうしても、ってっち普段使わんから出らんのっちゃね…
ってか、もう読まんのなら言ってもしゃーないな

⏰:08/10/29 15:38 📱:PC 🆔:uyvnxo/w


#617 [しゅん]
たつやさん
北九の方言知っとん??
関西っぽいけど、福岡出身とか〜?
フォローしてくれてサンキュ^^

⏰:08/10/29 15:39 📱:PC 🆔:uyvnxo/w


#618 [しゅん]
612さん
方言わかりにきーでごめんな^^;
標準語っち何か照れくさいっち感じがしてから…
しかも俺、どっからが方言でみんなが分からん言葉なんかがようわからんのよな…
理解出来ん文章は、感想の方に書き込みしてくれんかな??
お願いしまっす!!

⏰:08/10/29 15:51 📱:PC 🆔:uyvnxo/w


#619 [しゅん]
613さん
読んでくれてありがと!!
んーー。さっきも言ったけど、感想のとこに意味がわからん文章は抜粋してくれんかなー??
俺からしたら、どれが分からん言葉なんかようわからんのよな…
そんな丁寧にありがとな★
こっちオーダー設定したから、次からは感想版に書き込みしくれたら助かるわ^^
よろしく!!

⏰:08/10/29 15:54 📱:PC 🆔:uyvnxo/w


#620 [しゅん]
こっち、やっと前の携帯出てきてオーダー設定しました。
やから、こっちにはみんな書き込みが出来んと思う。

感想のとこにお願いしまっす!!
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/740/

あと方言のことやけど…
俺は俺のやり方でいかしてもらいます!!
偉そーやな…笑
分からん言葉あったら、感想のとこに書き込みしてー
よろしく!!

⏰:08/10/29 16:01 📱:PC 🆔:uyvnxo/w


#621 [しゅん]
結構、話しの間に色々入ったけど続きいきまっす!!

お待たせー!!

⏰:08/11/04 11:11 📱:PC 🆔:zjs.9NQM


#622 [しゅん]
「手術頑張れよ!!お前なら大丈夫や!」

そう言っても、何も反応しない。


「何で元気ねん?
手術したら元気になれるやん!チーズケーキだって死ぬほど食えるで?」

『しゅん…』

「んー?」

⏰:08/11/04 11:11 📱:PC 🆔:zjs.9NQM


#623 [しゅん]
そう言った瞬間、未来が俺に抱きついてきた。

俺も、少し戸惑いながらも抱きしめ返す。
未来の体は骨を抱いている感じで、鳥肌が立った。
前の未来と同じや。
あん時の未来と同じ。
いや、そん時よりも痩せとんやねぇか?

⏰:08/11/04 11:12 📱:PC 🆔:zjs.9NQM


#624 [しゅん]
背中に回した手を頭にやり、ポンポンしながら

「どーしたんかちゃ〜?」

そう聞くとボソッと未来がしゃべった。




『前に戻りたいな…』



口が震えている。
泣いているのがバレバレやった。
それでも、俺は気付かないフリをして聞き返す。

⏰:08/11/04 11:20 📱:PC 🆔:zjs.9NQM


#625 [しゅん]
「なん?」

『前に戻りたい。』

嘘やろ?
そう心の中で思いながら、自然に俺は会話を返していた。

「何言い出すかと思ったら。そんな気ねぇやろ?
お前は手術が嫌で逃げたいだけや!
そーいうことを軽々しく口に出すな!バーカ!」

『…ばれた〜〜?!
だって怖いもん。でも手術は頑張るね』

そう言う未来。

⏰:08/11/04 11:24 📱:PC 🆔:zjs.9NQM


#626 [しゅん]
前に戻りたい。

はっきり聞こえた。

でも、俺は聞き入れなかった。
どうしたらいいかわからなかった。
わざと、思ってもないことを言っしまった。
いや、思っていないことやないかもしれん。

手術することの不安から逃げている。そう思いたかったのか…

それとも・・・?

⏰:08/11/04 11:25 📱:PC 🆔:zjs.9NQM


#627 [しゅん]
前に戻りたいっち…

やり直すっちことか?
未来はまだ俺を好きでおってくれてるんか?

頭がパンクしそーやった。

そんなことをかき消すように会話を続ける。

⏰:08/11/04 11:25 📱:PC 🆔:zjs.9NQM


#628 [しゅん]
「お前、食ってなさすぎ、めちゃめちゃ痩せとるやんけ!!」

『いいダイエットになっとるけいいと〜こうでもせんと痩せんもん!』

「これは痩せすぎやけ!前のお前の方がぜってぇよかったけね〜」

『しゅんはプニプニしたいだけやろ?最悪やん!』

「あ〜〜バレた??」

そんな冗談を言い合っていると
急に、ギュッっときつく抱きしめられた。

⏰:08/11/04 11:27 📱:PC 🆔:zjs.9NQM


#629 [しゅん]
「どした?手術、怖いか?」

頷く未来。

「大丈夫やけん心配すんなよ!」

何も言わずに頷く未来。

「治ったら、思いっきりチーズケーキ食わしちゃーけん!」

また頷く。

「お守り大事にしろよ!俺が死ぬ気で祈ってきてやったけん!」

最後は小さく頷いた。

また未来は泣いている。

⏰:08/11/04 11:27 📱:PC 🆔:zjs.9NQM


#630 [しゅん]
「お前、泣き虫なんは変わってねぇな!そんな泣いたら水分減って点滴また増えるぞ!」

体を離し、未来の顔を見るとぐちゃぐちゃになっていた。
そんな未来の姿を見ると、めちゃめちゃ泣きそうになったが、必死に耐えた。

「どんだけ泣きよんねん!顔、ぶっ細工やで??鏡持ってきちゃーか?」

『いい!!しゅんのバカ!!』

「どっちがバカか!アホ!!」

未来が泣き止むまでずっと抱きしめたままだった。

⏰:08/11/04 11:27 📱:PC 🆔:zjs.9NQM


#631 [しゅん]
しばらくそのままで時が止まっていた。

…ってか、嵐!!!!
こんなんしとー場合やねぇし。


未来も落ち着き、とりあえず腕を放すと、未来にはトイレと言ってベットを立った。

⏰:08/11/08 16:55 📱:PC 🆔:9GYbncMw


#632 [しゅん]
嵐に連絡すると出ない。

談話室に行くと嵐は寝ていた。
待ちくたびれたんやろーね…^^;

嵐を起こし、部屋に向かう。
未来を驚かそうと、部屋には俺だけが入った。

⏰:08/11/08 16:55 📱:PC 🆔:9GYbncMw


#633 [しゅん]
「今日な、スペシャルゲストがおるんちゃ!!」

『誰〜??』

「誰と思う?」

『ええ〜〜了くん?』

「何で俺の兄貴なんかちゃ!真っ先に思いださんといけん奴おるやろーもん!」

⏰:08/11/08 16:55 📱:PC 🆔:9GYbncMw


#634 [しゅん]
『あっ!!嵐???』

「入っていいでー」

《はろーーー!》

『嵐〜〜〜!!!!何か違う!!』

《お前こそだれや!すっぴんやろーが!》

『うるさいし!病院で化粧しとるほうがおかしいやろ!!』

《せやな!》

⏰:08/11/08 16:56 📱:PC 🆔:9GYbncMw


#635 [しゅん]
こうやって三人で話していると、今まで切ない思いをしてきたことがなかったかのように思える。
また元に戻る日が来るのが怖かった。

ずっとこんままでおりてぇ。

そうずっと心の中で願っていた。

⏰:08/11/08 16:56 📱:PC 🆔:9GYbncMw


#636 [しゅん]
途中、野球部の部長さんから電話が入り、病室を出た。
進路の話で30分ぐらい話していたと思う。
病室に戻ると、未来が泣いていた。

「お前、何泣きよんかちゃ〜〜?俺がおらんやったけん寂しかったん?」

『違うし!!嵐が泣かせたん!!』

《ごめんちゃ〜すっぴんウケるやん!!イジりよったら泣いた笑》

⏰:08/11/08 16:57 📱:PC 🆔:9GYbncMw


#637 [しゅん]
「そんなんで泣くなや〜〜!!どすっぴんの未来ちゃん^^」

『2人ともすっぴんすっぴんうるさいし!
病院やけ、すっぴんが当たり前なん!!ばーか!』

未来も必死になって言っていた。

三人で散々話をしたあと、先生が問診に来るっち看護師さんから言われて、帰ることにした。

《じゃあ俺、先に出るな!未来頑張れよ!!元気になったらまた飯でも食いにいこーな》

そう言って、嵐は未来の頭をくしゃっとし、先に病室を出た。
こんな嵐の行動がとても懐かしかった。

⏰:08/11/08 16:58 📱:PC 🆔:9GYbncMw


#638 [しゅん]
「嵐、変わってねぇやろ?」

『うん。相変らず、名コンビやね』

「当たりめぇやん!俺、友達嵐しかおらんし」

『嘘ばっか〜〜友達人一倍多いくせに。男ばっかで女の友達おらんけどね〜笑』

「うるせぇちゃ!男友達で上等やし!!友達多いんはそれだけみんな信用されとるけっちことやけ」

『どーやか?』

「女は浅く狭く。男は深く広く。これが俺のモットー」

『それ、女は広く浅く、男は深く狭くやろ!普通。』

「俺の場合は違うんちゃ!」

⏰:08/11/08 16:58 📱:PC 🆔:9GYbncMw


#639 [しゅん]
『ふーーーん。別にしゅんの友達関係とかどーでもいいーー』

「はぁ〜〜?うるせぇちゃ!!」

『しゅんも嵐も変わってなさすぎー』

「お前もやって!」

ニコっち笑う未来は寂しい目をしていた。

⏰:08/11/08 16:59 📱:PC 🆔:9GYbncMw


#640 [しゅん]
「未来、ほんとこの言葉しか言えんけど…頑張れよ!」

黙る未来。

「そんなん、お前らしくねぇし。元気に頑張るっち返さんかちゃ〜」

そーとー不安なんやなっち思った。
いつもの未来なら笑い飛ばすことも、ぐっと黙り込んでしまう。

⏰:08/11/08 16:59 📱:PC 🆔:9GYbncMw


#641 [しゅん]
「またお見舞い来るけん!それまでに昔あった体重まで戻しとけよ!
いや、食べれるようになったらそれ以上になるかもな!!」

冗談交じりで元気を出させようとしても、未来はうつむいたままだった。

「じゃあ、帰るな!」

⏰:08/11/08 17:00 📱:PC 🆔:9GYbncMw


#642 [しゅん]
そう言うと、未来は俺に抱きついてきた。

『帰らんで』

「どしたん?」

『帰らんで?』

「ここに泊まれっち?バカか!嵐待っとーちゃ!」

また黙り込む。

⏰:08/11/08 17:00 📱:PC 🆔:9GYbncMw


#643 [しゅん]
「良く聞けよ?お前の手術は大丈夫や!絶対うまくいく!手術の日は俺も一緒に祈りよくけん!
そんな弱音ばっかはきよったら、治るもんも治らんわ!
良くなったら、またチーズケーキそーとー買ってきちゃーけん!
な?俺はお前の涙を見にきたわけやねぇよ?
笑ったお前が一番可愛いけん!笑顔で頑張ってくるっち言ってくれよ!」

そこには、涙を流さないように堪えている未来がいた。
体が震えていて、必死に耐えている。
そして、口を開いた。

⏰:08/11/08 17:01 📱:PC 🆔:9GYbncMw


#644 [しゅん]
『しゅん、ありがと!会えてよかった。
もう大丈夫ーーー!!
元気になったら、またキャッチボールしてね!!』

めぇいっぱいの笑顔で言いながら言う未来は、目にいっぱいためた涙が今にもこぼれ落ちそうだった。
それが落ちてしまう前に病室を出たくて、最後の言葉を捜していた。

⏰:08/11/08 17:01 📱:PC 🆔:9GYbncMw


#645 [しゅん]
俺にはもう会う気はない。
未来にはまた会えるような口ぶりで言ってしまったが、会う気はねぇ。
術後の経過は嵐にでも報告してもらおう。
そう思っていた。

会えば会うほど、気持ちが戻りそうな気がしたから。
そして、前よりももっと好きになってしまいそうやったから。
これ以上未来と会うと、自分の気持ちに拍車がかかるのが目に見えていた。

⏰:08/11/08 17:01 📱:PC 🆔:9GYbncMw


#646 [しゅん]
未来もわかっていたんやろう。

俺が最後の言葉を言う前に、先に未来がしゃべった。

『サヨナラ。しゅん』

俺の目を見れず、下を向いた未来からは涙がとめどなくふとんに落ちていて体も震えている。
精一杯、最後の言葉を言う未来を見ると、俺も涙を耐えられなかった。

「おう!じゃあな!」

頭をぽんぽんっと叩き病室を後にした。

病室の外では嵐が待っている。
嵐も目に涙がたまっていた。

⏰:08/11/08 17:02 📱:PC 🆔:9GYbncMw


#647 [しゅん]
《大丈夫か?》

「やべぇ…」

ナースステーションの看護師さんたちに

「失礼します」

っち涙目のまま挨拶した。

⏰:08/11/13 18:28 📱:PC 🆔:xnXm9bnc


#648 [しゅん]
駐車場まで無言で行き、車に乗り込む。
福岡までの長い距離、途中まで2人とも無言やった。
その沈黙をやぶったのは嵐。

《ちょっとは落ち着いたか?》

「おう」

《未来に会ってどーやった?》

「ん?会ってどう?気持ち的にっちこと?」

《そそ。気持ち戻ったか?》

⏰:08/11/13 18:28 📱:PC 🆔:xnXm9bnc


#649 [しゅん]
「んーー。何かよくわからんけど、これは好きっちことなんやっか…
情なんか本当に気持ちがあるんかよーわからん」

《まぁなー。時間も結構たっとるしな》

「でも、もう会えんわ…会ったらぜってぇ気持ちが戻る。それは確実や。」

《未来もそれはわかっとるんやねぇかな…会ったらいけんっち》

「かねー?でも仮にそうやったとしたら、俺、あいつにとってそーとーつれぇことしたわ。
次、会えるようなこと言ってしまったし」

⏰:08/11/13 18:29 📱:PC 🆔:xnXm9bnc


#650 [しゅん]
《それも含めてわかっとんやね?そうやねぇとあんなん泣かんやろ…》

「んー。無理矢理やろーな。無理矢理そう言い聞かせとんと思う。」

《それはお前もやろーがちゃ!》

「いやいや…。てか、見たやろ?あの痩せとるの。やべぇやろ…」

《俺、一瞬未来っち思えんやったもんね…物食えんっち?》

⏰:08/11/13 18:29 📱:PC 🆔:xnXm9bnc


#651 [しゅん]
「んー。何か喉がいてぇけん物が通らんらしい。やけ点滴で栄養入れよるっち」

《そんなんやったら痩せるわな…》

「ほんときちかったと思うん。しゃべるのもいてぇやろーし…
でも、必死で頑張ってしゃべってさ。
チーズケーキだって無理矢理食って。
俺はどーする事も出来んし。変わってやる事も出来ん。
たいして、元気づけることも出来んやったし…
俺は何の為に会ったんやろ。
あいつ苦しめるだけやったんやねぇやっか」

⏰:08/11/13 18:29 📱:PC 🆔:xnXm9bnc


#652 [しゅん]
《何かその弱気は!
確かに未来を苦しめるかもしれん。
でも、その結果やろ?
その結果未来はどーするんかっちことやん。
お前も会った結果、気持ちがどーなんかを整理せんといけんばい?
優歌ちゃんの問題も。
結局は、お前自身の問題なんやけ。》

「それはわかっとる。
それで、未来に会いたいっち思った部分もあるし。
でも、たとえ考えたとしても、意味あるんやっか。どーせまた前みたいな俺に戻るだけの気がする。
俺はどーしたいんかやろ・・・」

⏰:08/11/13 18:30 📱:PC 🆔:xnXm9bnc


#653 [しゅん]
《んー。そうなったらそうなったでそん時考えろ!
ただ、言えることはあいつはまだお前のこと好きぞ?
それは、お前自身が一番わかっとーはず。》

それを聞いて俺は何も返せなかった。

そんな訳ねぇやん!!
必死で心に言い聞かせた。
けど、俺だってそれは感じた。
でも、それを嵐の口から聞きたくはなかった。


それからまた、一時無言で走った。

⏰:08/11/13 18:30 📱:PC 🆔:xnXm9bnc


#654 [しゅん]
未来の涙。
未来の声、仕草、雰囲気。
そして、何よりもあの笑顔。

にーっと笑う未来はたまらなく可愛い。

少し大人びたように感じた未来と接して、俺の中でも何かが変わったような気がした。


終わったはずの恋。

あの時俺は、溢れだす感情を無理矢理閉じ込めた。
鍵を掛けて何重も縛った。

なのに今更…

⏰:08/11/14 13:50 📱:PC 🆔:YZkPvDgo


#655 [しゅん]
優歌と未来。

未来は消えたはずなのに
2人の女が俺の心ん中で天秤にかかっていた。

⏰:08/11/14 13:51 📱:PC 🆔:YZkPvDgo


#656 [しゅん]
家に着き、一人でおるのが嫌で嵐の家に行った。

そして、今日あったことを思い出していた。

まだ、夕方を過ぎたぐらいで、外は薄暗い。

何もすることもなく横になる。
目を瞑るとまぶたの裏には、病室のベットで泣きじゃくる姿が浮かんだ。

⏰:08/11/14 13:52 📱:PC 🆔:YZkPvDgo


#657 [しゅん]
『しゅん。会いたくなかった。』


『何で会いにきたの?』


『しゅん!!助けて!!』


『しゅん。大好き』


色んな未来が俺を苦しめる。

⏰:08/11/14 13:52 📱:PC 🆔:YZkPvDgo


#658 [しゅん]
嵐の携帯が鳴り、現実に帰る。

気が付くと俺は泣いていた。
いつの間にか寝てしまい、夢を見ていたらしい。

嵐の携帯が鳴ったのは、未来からのメール。

そして、数分後
俺の携帯もなった。

⏰:08/11/14 13:52 📱:PC 🆔:YZkPvDgo


#659 [しゅん]
『今日はお見舞い来てくれてありがとう。
会えてよかった。
嬉しかったよ!!
手術頑張れる!!
病気もちゃんと治すから心配せんでよぉ!

しゅんも勉強頑張ってね!!
しゅんなら絶対先生なれるけん★
ずーーっと応援してるね!

気をつけて帰って下さい。

いっぱいいっぱい言っても足りんけど

ありがとう、しゅん。』

⏰:08/11/14 13:53 📱:PC 🆔:YZkPvDgo


#660 [しゅん]
メールを見て、また涙が溢れた。
隣を見ると嵐も泣いていた。

何ち打てばいいかわからんくて、すぐには返信できなかった。

散々考えた挙句、頑張れ!みたいなことしか打てんくて…

でも、それがストレートで一番伝わると思い送信した。

⏰:08/11/14 13:53 📱:PC 🆔:YZkPvDgo


#661 [しゅん]
【送信できませんでした。
あて先を確認してください。】



「は???」

俺は未来から来たメールを返信したはず。
あて先を確認してください??

嵐も同じように出たみたいで焦っていた。
一時ことが理解できず、行動が止まる。

⏰:08/11/14 13:54 📱:PC 🆔:YZkPvDgo


#662 [しゅん]
未来は俺らに送ったあと、アドレスを変えたんや…

俺自身、もう次はねぇ…会わんち決めとったし、連絡を取ることもないと思っていた。
やから未来がアドレスを変えようと関係ない。
けど…
けど、実際にエラーで返ってきたのはめちゃめちゃショックやった。

未来もそれなりの覚悟があって変えたんやろう。
嵐が言っていたことは間違っていなかった。

⏰:08/11/14 13:54 📱:PC 🆔:YZkPvDgo


#663 [しゅん]
「何でなん…」

俺の正直な気持ち。

どういう気持ちで俺と会って、今どう思っているのかはわからない。

でも、辛かった過去や幸せだった頃を思い出して
そんな思い出に浸り、胸が締め付けられとるんやねぇかっちゅーのは予想できる。

そんな気持ちにサヨナラするために、自分から俺を切ったのか。

今日、俺と会ったことで何か心境が変わったのか。

どんな理由にしろ、俺には予想もつかんぐらいの葛藤が未来にはあったやろう。


色々考えすぎて、結局その日は寝ることが出来なかった。

⏰:08/11/14 13:55 📱:PC 🆔:YZkPvDgo


#664 [しゅん]
何日経って。
あれから、優歌からも連絡が来ていない。
俺も自分からしていなかった。

いつもなら何事もなかったように優歌から連絡が来るはずや。

何かあったんやか?
少し不振に思い、電話をしたが出ない。

まぁ何か用事でもしよんやろーし、そのうちかかってくるわな!と、あまり気に止めていなかった。

⏰:08/11/17 16:46 📱:PC 🆔:X4EagRgI


#665 [しゅん]
それから、また1日。
明日は未来の手術の日。

今日は来るやろ!といい続けて待っていたが、優歌から連絡はない。

さすがにおかしいと思い、もう一回電話した。
が、出ず。
おかしいという思いよりも、心配になる。
メールを送っても返信が来んやったから、家に行った。

⏰:08/11/17 16:48 📱:PC 🆔:X4EagRgI


#666 [しゅん]
俺はいらんっち言いよったけど、優歌が無理矢理俺の部屋に置いていた合鍵。
使うことはねぇと思っていたが、もしかしたら…
そう思い、とりあえず持って出た。

優歌の家の近くに駐禁取られん場所があって、いつも俺の車をそこに停める。
でもその日は誰かから先に停められとって、仕方なく100パーに停めた。

⏰:08/11/17 16:48 📱:PC 🆔:X4EagRgI


#667 [しゅん]
優歌の住んでいるマンションはオートロック。
部屋番を押して呼び出したが反応無。

合鍵でオートロックを開け、中に入った。
エレベーターで9階にあがり、優歌の部屋の前に立つ。
ピンポンを押したが何も反応は無かった。

でも、家の電気メーターは結構早く回りよって、家の中にはおるはず。
何かそんな行動をとっている自分がかなり不審者な気がして嫌だった。

⏰:08/11/17 16:49 📱:PC 🆔:X4EagRgI


#668 [しゅん]
ドアノブに手をかけまわすと鍵が開いていた。
ドアを開け

「優歌ーー??」

そう読んでも返事はない。

でも、テレビの音とコンポから流れる音楽が聞こえていた。

もう一回
「優歌ーーーー!!」

そう聞いても、何も反応がない。
優歌には勝手に部屋に入るなとか言っときながら、自分がそうしているのがすげぇ嫌やった。

⏰:08/11/17 16:49 📱:PC 🆔:X4EagRgI


#669 [しゅん]
部屋に入った俺はありえない光景を目にする。


部屋のドアを開けると、目の前には優歌と知らん男。

ソファーの上でやっていた。

しかも俺が入ってきたことすら気が付いてない。

「お前、何しよん?」

とっさに出た言葉。
それも聞こえんぐらいやることに夢中なのか。

⏰:08/11/18 15:54 📱:PC 🆔:DI57tHs.


#670 [しゅん]
「お前、何しよんかちゃ!!!」

怒鳴ると二人の行動は止まった。

優歌の顔は一気に青ざめ、男は行為を続けようとしている。
優歌はその男を跳ね除け、俺に抱きついてきた。

⏰:08/11/18 15:54 📱:PC 🆔:DI57tHs.


#671 [しゅん]
[しゅん、助けて!!!]

そう言う。

「は?」

[無理矢理やられてたん!!]

明らかにそういう風には見えなかった。

しかもその男、優歌の元彼氏。
俺と付き合う前に色々あった男や。
写真で何回も見たことがあったし、間違いねかった。
名前は、確か…真次(シンジ)。

⏰:08/11/18 15:55 📱:PC 🆔:DI57tHs.


#672 [しゅん]
優歌が無理矢理やられてた。と言ったことに
異常に反応した男。

(は??お前が誘ってきたんやろーが!!)

[違う!!]

(てか、お前彼氏おるんかちゃ!!)

[しゅんーーー!!!]

(は?もうわけわからんわ)

⏰:08/11/18 15:56 📱:PC 🆔:DI57tHs.


#673 [しゅん]
俺はその男に向かって

「俺、優歌と付き合いよるけど…?」

(そんなん知らんし。)

「いやいや…無理矢理っちどーなん?」

っち聞いたのに優歌が答えた。

[真次が無理矢理してきたんに、ほんとのこと言うわけないやん!!
何であたしのこと信じてくれんの???」

そう強く言った。

⏰:08/11/18 15:57 📱:PC 🆔:DI57tHs.


#674 [しゅん]
もう一度、その男に

「どーなん?」

そう聞くと、

(いや、一週間前ぐらいにこいつから連絡来て。
会うのもやるのも今日で何回目やか?
優歌さ〜〜お前、悲劇のヒロインを演じるのもいいかげんしとけよ!
メールも着信も残っとるけん、見せよーか?)

そう言う。

⏰:08/11/18 15:57 📱:PC 🆔:DI57tHs.


#675 [しゅん]
俺は、俺に抱きつく優歌を無理矢理離し、座らせた。

[何で?何で信じてくれんの?]

そう言いながら泣きじゃくる優歌を見ても、何も思わなかった。

⏰:08/11/18 15:57 📱:PC 🆔:DI57tHs.


#676 [しゅん]
「メール見せてくれん?」

そう言うと、真次はぱぱっとメールの画面を出し俺に携帯を差し出した。

そこには、優歌からのメールがたくさんあって、明らかに優歌から連絡を取っている。
こんなんしよって、まだ信じてくれんだの何だの言っている優歌が逆に信じられなかった。

⏰:08/11/19 10:56 📱:PC 🆔:Ky3Pjrd2


#677 [しゅん]
(お前、どんだけなん?
ふつーに彼氏おるやんけ!こんなかっけー彼氏おっても満足出来んのか?
どんだけかちゃ!!ほんま昔と変わってねぇね。
いい加減にしとけよボケ!)

優歌に浴びせる罵声は、俺でも威圧感を感じるほどだった。

それを聞いて涙を流す優歌。

悔しいのか、悲しいのか。
黙ったままだ。

⏰:08/11/19 10:56 📱:PC 🆔:Ky3Pjrd2


#678 [しゅん]
(何かすいません。
俺、彼氏おるとか聞いてねかったし…知らんやったんすよ。
ほんとすいません)

礼儀正しく、俺に謝る真次。

⏰:08/11/19 10:57 📱:PC 🆔:Ky3Pjrd2


#679 [しゅん]
「いや…どういういきさつでこうなったんかはわからんけど。
巻き込んだみたいなってごめん。」

(こちらこそです。
あと、一つ言っときますけど…
こいつ、俺意外にも元カレと切れてない奴いっぱいいますよ?
俺とこうやって連絡取るっちことは。
そういう女なんで…)

⏰:08/11/19 11:19 📱:PC 🆔:Ky3Pjrd2


#680 [しゅん]
「は?」

(こんなん言うのはどうかっち思いますけど…
こいつ過去ひでぇことしてきてますよ。
優歌が彼氏さんに俺のことを何ち話しているかわからんすけど。
とりあえず、俺らが別れた原因は優歌の男関係なんで。
そん時、優歌は過去の男と一切切るっち約束を自分からして、俺に付き合ってくれっち言ってきたっすけど。
俺はそういう過去を知った上で優歌を受け入れたんすよ。
変わってくれるっち信じて。)

⏰:08/11/19 11:20 📱:PC 🆔:Ky3Pjrd2


#681 [しゅん]
真次が話をしだすと、優歌はそれに異常に反応していた。

[そんなん嘘やん!!
真次は黙っとってや!!]

「いや、黙るのはお前や。
俺は聞きてぇ。
んで?」

(あっいいんすかね?)

「いいばい!んで?」

⏰:08/11/19 11:20 📱:PC 🆔:Ky3Pjrd2


#682 [しゅん]
(過去の男と一切切るっちそう言ったのはこいつなんすよ。
関わった男もっち言いよったよな?優歌。
なんに、結局切れてねかって。
まさか、今彼氏おるとは思ってもねかったっすけど。
まだ、そんなん繰り返しよったんすね。
自分のしてきたこと全然反省もしてねぇんやなっち今わかりました。
逆に感謝っすね。わかってよかったっす。
彼氏さんにはすんませんですけど。)

⏰:08/11/19 11:21 📱:PC 🆔:Ky3Pjrd2


#683 [しゅん]
「いや。それほんまの話やんな?」

(はい。残念ながら。そういう女っすよ?こいつは。
とりあえず、こいつの言い分とかもあると思いますけど。
いちいち信じよったら馬鹿しいと思いますよ?
じゃあ、失礼します。)


そう言うと、真次は部屋を出て帰った。

⏰:08/11/19 11:21 📱:PC 🆔:Ky3Pjrd2


#684 [しゅん]
まだ切れてない?
そういう女?

よく頭ん中が整理できなかった。

「とりあえず、服着ろ!」

そう言うと

[お風呂入りたい。]

そう言う優歌。
そんなん知らんし。
今、言うことやねぇやろ。

「いいけ着ろちゃ!!!」

そう言うとおとなしく服を着た。

⏰:08/11/20 16:29 📱:PC 🆔:pTuYMo1c


#685 [しゅん]
「お前さ、どーいうことなん?俺ら終わっとんか?」

[だけ、無理矢理やられたっち言いよるやん!]

「いい加減しとけや!どこが無理矢理か?
明らかにふつーにやりよったやんけ!とぼけるのもいい加減にしとけよ!」

優歌の態度に殴りたくなるほどむかついた。
胸倉を掴んでぶん殴りてぇ。
そんな気持ちを必死で押し殺していた。

⏰:08/11/20 16:30 📱:PC 🆔:pTuYMo1c


#686 [しゅん]
[ごめんね…]

優歌から出た言葉は意外にも謝罪。
さっきの勢いはなく、うつむいていた。

「は?」

拍子抜けした俺はそれしか言えなかった。

⏰:08/11/20 16:31 📱:PC 🆔:pTuYMo1c


#687 [しゅん]
[ごめんなさい。]

「何がごめんなさいなん?」

[真次と連絡取ったのもやし、こうなったことに]

「は?何なんその態度の変わりようは」

[ごめんなさい]

「嘘やんな?」

黙って頷く優歌。

⏰:08/11/20 16:32 📱:PC 🆔:pTuYMo1c


#688 [しゅん]
「で?」

[謝っても謝りきれんと思うけどごめんなさい]

「そんな簡単に許されるもんやねぇけど?」

[うん。わかってる。
でも、でもね、理由になるかもしれんけどずっと寂しかった。
しゅんはあたしが知らん一面があってそこは絶対見せてくれん。
不安やった。
しゅんは何を考えてるんやろっち。
好きとかそういう言葉もしゅんはなかなか言ってくれんし…]

⏰:08/11/20 16:32 📱:PC 🆔:pTuYMo1c


#689 [しゅん]
「そう思っとんに何で言ってくれんの?」

[そこ突っ込んだら、しゅんがもっと見えんくなるような気がして言えんやった]

「俺、ずっと言いよったやん?何かあるなら言えっち
その結果がコレなん?」

[ごめん]

「謝って済むようなことやねぇやろ。
お前、前の男とやりよったんで?しかも俺の目の前で。」

そう言うと優歌は黙り込んでしまった。

⏰:08/11/20 16:33 📱:PC 🆔:pTuYMo1c


#690 [しゅん]
「無理矢理っち嘘を突き通して。な?聞いとん?」

優歌が俺に対して募らせていた不安を指摘されたが
そのときは、イライラの方が上回っていて、優歌の立場で物事を考えることはできなかった。

普通、自分の女が他の男とやりよる場面なんか遭遇せんし。

⏰:08/11/20 16:33 📱:PC 🆔:pTuYMo1c


#691 [しゅん]
俺は相手に気持ちがねぇと、手繋いだり、やったりそんなんはせん。
付き合っているっちゅー形にもこだわる。
元カノでも、過去すげー好きやったとしても付き合ってねかったら無理や。
その一線を越えられない。
やろーと思ったら出来るかもしれんけど、そんなんでやっても多分気持ち良くねぇし。
好きやからやる意味もあって、必要。
心が繋がっとるから出来るしする。
そう俺は思っている。

⏰:08/11/20 16:34 📱:PC 🆔:pTuYMo1c


#692 [しゅん]
まぁ男の大半は、心と体とは別で考えれる奴が多いけど。

でも、女は俺と同じ考えの方が多いやん?
やから、優歌の行動は真次に気持ちがあるからそうなった。
俺はそうとらえた。

⏰:08/11/20 16:34 📱:PC 🆔:pTuYMo1c


#693 [しゅん]
「正直、気持ちはどーなん?」

[しゅんのこと好き。]

「じゃあ何でやった?」

[わからん。何かもうわけかわらんくて。連絡取ったことも会ったこともやったこともめっちゃ後悔してる]

「後悔ね…」

⏰:08/11/21 16:15 📱:PC 🆔:2bJHE6ZU


#694 [しゅん]
[ほんとごめんね。
あたし、しゅんと別れたくない。
しゅんが真剣に考えてくれてた意味が今やっとわかった。
もう遅いかもしれんけど。
もう一回あたしにチャンスを下さい。]

「考える。
今こういう状況で冷静に考えられん。」

[わかった。
しゅん。あたし待ってるね。]

⏰:08/11/21 16:16 📱:PC 🆔:2bJHE6ZU


#695 [しゅん]
「あんま期待すんなよ。そんな簡単に許すつもりねぇし。
気持ち的に戻れるとは思ってねぇけ。」

[お願い!!あたし変わるけん!]

「そんな言葉で気持ちが戻れるなら、楽勝やな」

[本当にごめんなさい]

⏰:08/11/21 16:17 📱:PC 🆔:2bJHE6ZU


#696 [しゅん]
「謝って済む問題か?」

[あたしわがままやね。何でこんな性格なんやろ…]

「そんなん知るか!悪いっち思っとるんなら直せや!」

[ごめん]

「帰る」

そう言って、俺は優歌の部屋を出ようとした。

⏰:08/11/21 16:17 📱:PC 🆔:2bJHE6ZU


#697 [しゅん]
[ちょっと待って。しゅん。]

「何か?まだ何かあるんか?」

[あたし。多分大変なことした。ごめんしゅん。]

「は?何?」

そう言ったきり、優歌は黙ってしまった。

⏰:08/11/21 16:18 📱:PC 🆔:2bJHE6ZU


#698 [しゅん]
「何やって?もうはっきり言えや!」

そう言うと、優歌は重い口を開いた。

[しゅん。未来ちゃんと会ったよね?]

「会ったな」

[未来ちゃん入院してるんやろ?]

「おう」

[そのお見舞いに行ったんよね?]

「おう」

⏰:08/11/25 17:00 📱:PC 🆔:ULSM9mf.


#699 [しゅん]
[何で?あたししゅんからそんなこと一言も聞いてない]

「言ってねぇね。言うつもりねかったし。行った事も悪いと思ってねぇ」

[何で?]

「言ったって、お前が気持ちよく行かしてくれるとも思わんやったし。
親から未来の病気の話聞いて。
どんな状況かもわからんやったし、もしかしたら…とか考えたら行かんっち選択肢はねかった。」

⏰:08/11/25 17:01 📱:PC 🆔:ULSM9mf.


#700 [しゅん]
[そっか…]

「お前は何でそのことを知っとるん?」

黙る優歌を目の前に、嫌な予感が俺を襲う。
優歌は未来が入院しているのを知っている。おかしな話や。
俺はもちろん、嵐だって俺のお袋だって、優歌に言うはずねぇし。

⏰:08/11/25 17:02 📱:PC 🆔:ULSM9mf.


#701 [しゅん]
「何で?」

[しゅんがね北九に帰ってるとき、あたしもたまたま北九におって…
ばあちゃんのお見舞いに行ったん。
そこで、嵐くんとしゅんを見た。]

「何で話しかけにこんやったん?」

⏰:08/11/25 17:02 📱:PC 🆔:ULSM9mf.


#702 [しゅん]
[わからん…しゅんから、北九に帰るっちことも聞いてなかったし、あたしも行くっち言ってなかったし…]

「それで?」

[着いていったん。そしたらある病室に入っていって。
そん時は見れんやったけど、しゅんたちが帰ったあと病室の前に行ったら一ノ瀬未来っち名前が書いてあったけん。
それで未来ちゃん入院してるのがわかった。]

⏰:08/11/25 17:03 📱:PC 🆔:ULSM9mf.


#703 [しゅん]
「そっか。で?大変なことしたっちゅーのは?」

[その前に…しゅん。あたしのこと好き?]

「…今はわからん。正直言うけど気持ちねぇかも」

[それは、未来ちゃんと会ったから?]

⏰:08/11/25 17:03 📱:PC 🆔:ULSM9mf.


#704 [しゅん]
「んーそれもあるかもしれん。でも、お前目の前でやりよったけね。
今、一気に冷めた部分もある。
でも、それだけやねぇよ。今までのお前の行動とか色々ついていけんとこはたくさんあった。
それに追い討ちをかけたっち感じやね。」

[未来ちゃんに会ってなかったら?]

⏰:08/11/25 17:03 📱:PC 🆔:ULSM9mf.


#705 [しゅん]
「どーやか?でも、お袋からその話は聞いとるし。
どっちにしろ会いに行っとるやろーし、先にそんな場面を見た分、余計お前から気持ちは離れとったやろーな。」

[そっか…]

「で?大変なことっちなん?」

⏰:08/11/25 17:07 📱:PC 🆔:ULSM9mf.


#706 [しゅん]
[しゅんが未来ちゃんの病室から出たあと、あたし未来ちゃんの部屋の前まで行ったんね。
しゅんも嵐くんも泣きよって、それ見ると悔しくて。
しゅんが普段見せん態度を見てしまって、自分が置いてきぼりな気がした。
何がしたかったとかやなくて、ほんとは部屋に入るつもりなんかなかったん。
でも、何かムカついたのは覚えてる。
それで、自分でもわけわからんうちに部屋をノックしてた。]

⏰:08/11/28 16:45 📱:PC 🆔:a97Ye9yo


#707 [しゅん]
「は?未来の部屋に入ったっちこと?」

[うん。]

「いや、ありえんやろ。」

[今考えれば何しよったんやろっち感じで、自分でもほんとにどうしたかったんかわからん]

「で?何したん??」

⏰:08/11/28 16:46 📱:PC 🆔:a97Ye9yo


#708 [しゅん]
[どーぞっち声が聞こえて、中に入ったら、未来ちゃんめっちゃ泣いてた。
あたしのことはもちろん知らんし、誰やか?っち感じであたしのこと見よってから。
未来ちゃんは涙を拭いた後、あたしに軽く会釈してこんにちはっち言ったん。
未来ちゃんは何も知らんのに、そんな態度に無性に腹が立って、しゅんのこと色々言ってしまった]

「何ち?」

⏰:08/11/28 16:46 📱:PC 🆔:a97Ye9yo


#709 [しゅん]
[あたしは、しゅんの彼女やけど。
今日しゅん来たんやろ?まじ迷惑なんよね!涙の演技なんかされたら。
何の病気かは知らんけど、しゅんを巻き込むのはやめてくれん?
病気をネタにして近づくとかずるいよね。っち。
こんなん言ってしまった。もっとひどいことも言ったと思う]

「未来は悪くねぇ。俺が勝手に会いに行ったんちゃ」

[それさっき初めて知ったと。あたしはそん時知らんやったけん。ごめん]

⏰:08/11/28 16:47 📱:PC 🆔:a97Ye9yo


#710 [しゅん]
優歌の行動を聞いて、

ありえんやろ。

この言葉以外見つからない。
未来は何も悪くねぇのに。

⏰:08/11/28 16:47 📱:PC 🆔:a97Ye9yo


#711 [しゅん]
「で?」

[未来ちゃんは、申し訳なさそうにごめんなさいっちあたしに謝ってた。
しゅんは悪くないけん、あたしが悪いからっちずっと言ってた。
しゅんのせいには一回もせんかったん。
そんなしゅんをかばう未来ちゃんにあたしままたムカついて
偽善者ぶらんでくれん?とか
その態度まマジムカツクとか色々言ってしまった…
したらね、未来ちゃん泣きだしてから。
あたしのせいで、2人が別れることになったらどうしようっち。]

⏰:08/11/28 16:48 📱:PC 🆔:a97Ye9yo


#712 [しゅん]
「…」

[未来ちゃんは、自分から連絡を取ったっち言ってた。
しゅんに連絡取ったのは、病気のことでちょっといろいろ追い詰められてて、
話し聞いてほしくなってしてしまったっち。
やから、しゅんは悪くないっち。
巻き込んでしまってごめんねっち。
未来ちゃん嘘ついてたんやね。
あたしは、未来ちゃんが言いよること信じてたけん、さっきまでしゅんが悪いとかちょっとも思わんやった。]

⏰:08/11/28 16:48 📱:PC 🆔:a97Ye9yo


#713 [しゅん]
「俺が連絡とって、会いに行った。
未来は会いたくねぇっち、ずっと拒否しよったけど、俺が無理矢理会いに行ったんちゃ。
何で未来なん?まずは俺やろ?何で未来に直接そんなこと言えるんかちゃ!」

[ごめん。でも、あたしだって必至やった。
未来ちゃんがね泣いて謝りながら、アドレスも変えるし、しゅんのメモリも消すねっち言ってて。
そのうち携帯変えて、番号もわからんようにするから。
それでも、別れるとかなってしまったらどうしようっち。すっごい言いよって。
そんな、いい子ぶった行動にあたしはめっちゃイライラして、最後にめっちゃひどいこと言ってしまった]

⏰:08/11/28 16:48 📱:PC 🆔:a97Ye9yo


#714 [しゅん]
「これ以上ひでぇことっち何があるん?」

[そんな涙流したって、何も変わらんよ?
別れたらどうしようとかいう心配、大きなお世話やけ。
あたしたちは、あんたのことぐらいで別れたりする関係やないし。

それから、しゅんがあんたに会った理由は、情でしかないけ!
死んだらお見舞い行かんやったことを後悔するけ来ただけ。
残念やね。
そんな感じのこと言った。]

⏰:08/11/28 16:50 📱:PC 🆔:a97Ye9yo


#715 [しゅん]
それを聞いた瞬間、優歌を殴りそうになった。
女とかそんなん関係ねぇ。
ぶん殴ろうと本気で思った。

それでも殴ることは出来んくて、代わりに俺の目からは涙が溢れていた。

⏰:08/11/28 16:50 📱:PC 🆔:a97Ye9yo


#716 [しゅん]
「お前、人として最低やな」

そう言う俺に何も返してこない優歌。

「帰る」

そう一言言って、俺は優歌の部屋から出た。

玄関で優歌は俺の腕をつかみ、

[ごめんなさい。待ってるから。この手がまた握ってもらえるように待ってる]

そう繰り返していたが、俺の耳にはただの雑音でしかなかった。

「放せ」

そう言うと、優歌は力尽きたように俺から離れた。

⏰:08/11/28 16:51 📱:PC 🆔:a97Ye9yo


#717 [しゅん]
あの日、俺が病院から帰ったあと、優歌と未来の間でこんなことがありよったなんか誰が想像出来ただろうか。

未来から来たありがとうのメール。

どんな気持ちで打ったのか。

俺はまた自分勝手な行動から、未来を巻き込み、傷つけ、泣かせてしまった。

⏰:08/12/12 15:38 📱:PC 🆔:inEScXVY


#718 [しゅん]
何度同じことを繰り返せば、俺は学習するのか。

俺が取る行動一つ一つが空回りし、周りをも巻き込んでしまう。

どうすればいん?

そんなこと、俺自身が一番わからなかった。

⏰:08/12/12 15:38 📱:PC 🆔:inEScXVY


#719 [しゅん]
そん時は、冷静になって考えれなかったが
今思えば、俺が優歌に言った言葉も正当なことではない。

優歌と付き合っている以上、未来に会うことを正当化するのは間違っている。
どんな状況であれ、優歌に出来ることはあったはずだ。

⏰:08/12/12 15:40 📱:PC 🆔:inEScXVY


#720 [しゅん]
「理由を説明し、会いに行きたいことを伝える。」

これも一つの考え。
例え優歌が反対したとしても、状況は変わったはずだ。
少なくとも、ここまでの状況に落ちはせんやったんやねぇやかとも思う。

⏰:08/12/12 15:40 📱:PC 🆔:inEScXVY


#721 [しゅん]
むずけぇね。
今更、こんな後悔をしてもおせーんやけど。
今こう過去を振り返ると、俺は何も考えてねぇなっちつくづく思う。

でも、あん時の俺にとってはその時その時が精一杯で、目の前の壁に全力でぶつかっていたのも確か。

理由になるかもしれんけど。
実際、そんな人のことを考えれるような状況でもなかった。

⏰:08/12/12 15:41 📱:PC 🆔:inEScXVY


#722 [しゅん]
正直、このときは優歌がやっていたこととか、そんなんどうでもよくて
未来が優歌の言った言葉で傷つけられていることが心配だった。

[死んだらお見舞いに行かんやったことを後悔するから]

手術する前にこんなん言われて、ショックやないわけがねぇ。
そう思っているのが俺となれば尚更や。

⏰:08/12/15 16:37 📱:PC 🆔:a6o/jfrU


#723 [しゅん]
俺はそんなこと一欠けらも思ってねぇのに。

未来からしてみれば、さっきまで同じ病室の中におって
頑張ってこい!そう言われたんに、何分か後にはこの言葉や。

わけわからんやろ。

⏰:08/12/15 16:37 📱:PC 🆔:a6o/jfrU


#724 [しゅん]
[死んだら]とかいう言葉ぶつける優歌はどうかしている。

優歌がどうとかやねぇで、人としてどうなん?っち話や。

⏰:08/12/15 16:38 📱:PC 🆔:a6o/jfrU


#725 [しゅん]
明日、未来は手術をする。

「俺はそんなん言ってねぇし思ってもねぇ!!」

一番に伝えたいこと。
一番に信じてほしいこと。

でも、今更俺が出てきたところで話がごちゃごちゃになるだけや。
余計に未来を混乱させてしまう。

⏰:08/12/15 16:38 📱:PC 🆔:a6o/jfrU


#726 [しゅん]
けどこのまま…

もし、未来の身に何かおきたとしたら…
俺は一生後悔する。
そうなるのはわかってたいたが、行動には移さなかった。

未来の身に何かおこるかもしれん。
そんなことを考えた自分も嫌やったし、そうなるわけがないっち思っていた。
無事手術が終わってから話をする。

それが俺の考えだった。

⏰:08/12/15 16:38 📱:PC 🆔:a6o/jfrU


#727 [しゅん]
その日、一日無理矢理寝ようとしたけどもちろん寝れず。

何も考える気が起きず、ボーっとしたまま朝を迎えた。

未来の手術の日。

昨日、起きた出来事をどうしても自分一人で整理することが出来ず、俺は嵐に助けを求めた。

⏰:08/12/16 16:40 📱:PC 🆔:/CBqZUFg


#728 [しゅん]
隣の嵐の部屋のピンポンを押し、普通に嵐が出る。
会って早々

《お前、どしたん??めっちゃ痩せたくね?》

この言葉。

「は?」

《ちょー来てん!》

そう言われ、部屋に引き摺り込まれた俺は
嵐の家にあった体重計に乗せられた。

⏰:08/12/16 16:41 📱:PC 🆔:/CBqZUFg


#729 [しゅん]
73kg!!!

俺のベストは身長182cmに対し体重76kg。

3kg減っていた。

俺は風邪とか引いても体重は落ちんし、ちゅーか引かんし、
1kgぐらいの変動はあっても、一気に3kg落ちたりすることとか今まであっただろうか。
いや…やっぱねぇ。

嵐が気づくのも当たり前や。
その前に、3kgも落ちたら、自分で気づくはずなんに。

⏰:08/12/16 16:41 📱:PC 🆔:/CBqZUFg


#730 [しゅん]
「やべぇ!!3kg減っとーし。」

《いや、ありえんやろ!!お前未来のことで色々考えすぎなんやね?》

「いや、でも飯はちゃんと食いよるし。」

《でも、それ以外の理由は考えられんやろ》

「やな…」

《俺、最近体重増えたんに。筋トレしよ…》

「お前は、飲みすぎやって」

《うるせーちゃ!!筋トレする時間がねぇだけちゃ!!》

⏰:08/12/16 16:41 📱:PC 🆔:/CBqZUFg


#731 [しゅん]
俺はもともと太りにくい体質で、食っても食っても体重に直接影響はねぇ。
いい筋肉の付き方やし、体には自信があった。

一方、嵐はというと…
すぐ体重に現れるし、食えば食うほど肉になって腹に乗る。
他のとこは全くかわらんのに、腹につく。
毎日の筋トレが必須な奴。
やらんやったら、メタボ確実や。
かわいそ〜〜〜〜。
ふつーにいい体しちょんのやけど、それは日々努力の成果だった。

⏰:08/12/16 16:42 📱:PC 🆔:/CBqZUFg


#732 [しゅん]
「ちょーお前、腹みしてん?」

《嫌》

「はぁ〜?そんな乗っちょんの?」

《結構きとーばい。》

「いや、俺に見せてんちゃ!はっきり感想言っちゃーけん」

《はっきり言わんでも、自分でわかっとーちゃ!」

そうは言いながらも、言う程ねぇやろ!っち思っていた俺。
嵐がしぶしぶ服をめくると、そこに現れたのは、まぁ結構すげぇ腹やった。

⏰:08/12/16 16:42 📱:PC 🆔:/CBqZUFg


#733 [しゅん]
「…」

《何か言えちゃ!!!》

「…いや…お前、やべぇーね」

《何かその沈黙は!!》

「いや、やべぇーね!!」

《それしか言ってねぇーちゃお前!!》

今まで、嵐が積み重ねていた腹筋はドコ?っち感じの腹で、
筋肉の上に脂肪が覆いかぶさっていた。

⏰:08/12/16 16:43 📱:PC 🆔:/CBqZUFg


#734 [しゅん]
「どしたん?そんな飲み会続いとんか?」

《まぁーなー。何か同期?との飲み会とか?
最近、筋トレさぼっとったけんな…
これ、リアルにやべぇよな?》

「いや、俺ら今までふつーに割れとる腹しか見てきてねぇやん?
部内もそーやし。
世間一般からしたら、そんなねぇと思うよ?
ふつーなんやね?」

⏰:08/12/16 16:46 📱:PC 🆔:/CBqZUFg


#735 [しゅん]
《そんな励ましいらんわ!!!
やばっ!まじ今日から筋トレしよ。ちゅーかジム行こ。》

「俺もジム行こっかなー。体動かしてぇし。」

《おう!一緒行こーや!そっちのがちゃんとこまめに行きそーやし!》

「やんな!俺、鍛えんで走るだけやけど。」

《うるせーちゃ!!んで?何の用?》

「お前が、脱線させたんやろーが!痩せたとか言いだすけん!」

《ごめんちゃ〜。お前、予想以上に未来のことこたえとんな》


そう言われると、そんな気がしてショックだった。
そして本題に入る。

⏰:08/12/16 16:47 📱:PC 🆔:/CBqZUFg


#736 [しゅん]
「いや、それもそうなんかもしれんのやけどさ、
それどころやねぇんちゃ。まっじありえんけ」

《はぁ〜また何かあったんかちゃ!どしたん?》

「優歌がさー。元彼とやりよるとこに遭遇した。」

《はぁ??嘘やろ!》

「いや、これマジやけ!」

⏰:08/12/18 16:00 📱:PC 🆔:YvldkRLw


#737 [しゅん]
《はぁ?どこで?優歌ちゃん家?》

「おう。あれからずっと連絡来んけんさ、まだ機嫌悪いんかなーぐらいで。
あんま気にも止めてねかったんやけどさ。
いつもなら、優歌から連絡来るんに一向に来る気配もねぇし。。
やっぱさすがに心配なるやん?
メール送っても電話しても、何の反応もねぇけさ。
んで、家行ったんちゃ」

《お前どーやって入ったん?鍵は?》

⏰:08/12/18 16:01 📱:PC 🆔:YvldkRLw


#738 [しゅん]
「前言ったくね?俺いらんっち言いよんに、優歌が無理やり俺の部屋に置いていったんちゃ!
使うことねぇっち思っとったんやけど、それ使った。」

《あぁ〜何か言いよったな!
んで?》

「俺、完全に不審者やったけね。」

《やろーな》

「何か別にやましいこととかねぇんに、キョロキョロしてしまってから。
ぜってー不審者やったわ」

《ふつーに部屋入ったん?》

⏰:08/12/18 16:01 📱:PC 🆔:YvldkRLw


#739 [しゅん]
「おう。呼び出し押しても全然反応ねぇけ、オートロックを鍵であけて、優歌の部屋まで行ってさ。
部屋の前の呼び出し押しても、何の反応もねぇんちゃ。
なんに、メーター普通に回りよってから。
家おるんのは確実やと思った。」

《んで?鍵開けて入ったん?》

「おう」

《お前、勇気あるね〜》

⏰:08/12/18 16:02 📱:PC 🆔:YvldkRLw


#740 [しゅん]
「いや、めちゃめちゃ迷ったんやけ!
前、優歌が勝手に俺の部屋入っとったのも、俺怒ったし。
おかしな話やん?」

《嘘ちゃ〜。
あん時とは状況がちげーけ!
俺でも同じことしとったと思うぞ?》

「いや、それでも嫌やったな。
ほんと嫌やったわ!!」


俺の立場やったら、嵐も同じ行動取るっち言ったんは意外やった。
まぁそんな面倒なことになる前に、あいつは対処しとると思うけどな。

⏰:08/12/18 16:02 📱:PC 🆔:YvldkRLw


#741 [しゅん]
《んで?》

「鍵開けて入ったら、テレビの音とかコンポからふつーに音楽流れよってさ。
部屋ん中おるのは確実やん?
玄関から大声で名前呼んでも何の反応もねぇんちゃ。
やけ部屋入ったんな。
したら、俺が入ってきたことに気付かんぐらい夢中でやりよった」

《まじ?》

「まじ。」

《いやーそれマジ?》

「マジやって!」

⏰:08/12/18 16:02 📱:PC 🆔:YvldkRLw


#742 [しゅん]
《ありえんな》

「ほんとありえんやろ。
何かふつーすぎて、俺がその場におったらいけんよーな感じがしたけね。
どんだけなんかっちね」

《やなぁ〜そんな普通にやりよったら、そう思うわな。
んでお前どうしたん?》

「お前何しよん?っち言っても聞こえてねかって、怒鳴ったんな。
したら、あいつ何ち俺に言ってきたと思う?」

《ん〜〜優歌ちゃんやろ?
無理矢理やられよったとか?》

「お前すげーね。ビンゴ。」

⏰:08/12/18 16:03 📱:PC 🆔:YvldkRLw


#743 [しゅん]
《やっぱな〜。そんなん言いそうやん?多分俺やねぇでも予想つくと思うぞ?》

「いや、俺はまさかそんな返しがくるとは思わんやったもんな」

《その場におったらそうやろ!
お前の話す感じとかで思った部分もあるけん。
で?お前信じたん?》

「んな訳ねぇやん!!
明らかに嫌がってねかったし。
しかも、そのやりよった男がお前が誘ってきたんやろーが!っち優歌に言ったけさ。
どんだけなん?っちもうあきれた感じ?」

⏰:08/12/18 16:04 📱:PC 🆔:YvldkRLw


#744 [しゅん]
《優歌ちゃんからね…やるなあの子。
あんな可愛い顔してさ〜。
可愛いけそんなんか!
俺あーいうタイプやっぱ苦手ー》

「お前。俺目の前にして言えるか?普通。」

《いや、苦手。》


………。


一瞬二人が止まった。

⏰:08/12/18 16:05 📱:PC 🆔:YvldkRLw


#745 [しゅん]
《っち俺も、優歌ちゃんがそんな子っち見抜けんやった部分もあるし。
やっぱ女は魔性やなー。》

「何かもう女っち信じれん。」

《やなー》

「しかも、その男。
名前真次っちゅーんやけどさ、優歌の元彼なんな?」

⏰:08/12/18 16:06 📱:PC 🆔:YvldkRLw


#746 [しゅん]
《まじ?》

「おう。付き合う前に話に出てきたことあるんやけど。
優歌はひでぇことされて、別れたらしーん。
その男が言いよったんやけど、優歌は自分以外にも他の男とまだ切れてねぇらしーでからさ。
自分もその理由で別れたっち。」

《お前、その男の言うこと信じたん?》

「何かさ、一緒におる優歌のことを信じることが当たり前と思うん。
その男とか、その場で会って全然知らん奴のことやし。
でもな、優歌の行動を見よって優歌のこと信じれる物が一個もねぇんちゃ。
俺だってそんなん嘘やっち信じてぇけど、信じれんことばっかで、もう訳わからんのちゃ。」

⏰:08/12/18 16:06 📱:PC 🆔:YvldkRLw


#747 [しゅん]
《・・・》

「俺、付き合う前に優歌が話してくれた過去に、本気でムカついたり同情したりしたんに。
辛い思いしたんやなっち。
なんに、そんなんも全部嘘やったんやっちほんとショックやった。」

《それを確認したんか?その元彼?が言いよったことは本当かどうか。》

「したちゃ!したら、優歌は頷いた。」

《そーなんや》

⏰:08/12/18 16:06 📱:PC 🆔:YvldkRLw


#748 [しゅん]
「んであいつ、何したと思う?
更にぞ?」

《何?何かこえーんやけど。》

嵐は、未来が関係していることを悟ったのか、顔が今まで以上に一気に曇った。

⏰:08/12/18 16:07 📱:PC 🆔:YvldkRLw


#749 [しゅん]
「あいつ、未来に会った」

そう言った瞬間、眉間にしわを寄せ
俺を見る嵐は予想以上にこえー顔していて、何となく話すのを躊躇しそうになった。

《は?》

「は?っち話ちゃ。ほんまに。
ほんと、俺どうしたらいいん?嵐教えてくれちゃ!」

《どーしたんか?今日、あいつ手術やろ?》

「もう、俺未来に関わりたくねぇ」

⏰:08/12/18 16:07 📱:PC 🆔:YvldkRLw


#750 [しゅん]
《は?どーしたんかちゃ!!》

「俺らが行ったあの日、病院にたまたまおったらしいでからさ。
それで、俺らの姿を見て未来に会ったっち」

《は?意味わからんちゃ!
何で、優歌ちゃんが未来に会いに行かんないけんの?》

「知らん。あいつが俺にそう言ってきたし。」


一連の流れを嵐に話すと、嵐の顔は曇る一方で眉間のしわも消えることはなかった。
俺が話している間、嵐は一言もしゃべらなかった。
さっきとは明らかに違う態度。
俺も話すにつれてムカつく気持ちが増し、イライラしていた。

話終わると、嵐が口を開いた。

⏰:08/12/18 16:08 📱:PC 🆔:YvldkRLw


#751 [しゅん]
《お前さ、どーするん?
どんだけ考えても、もう優歌ちゃんに気持ちが向くわけねぇの自分でもわかっとんやろ?》

「優歌と戻る気はねぇな。
でも、未来と関わる気もねぇ」

《何で?》

「そんな資格ねぇやろ。」

⏰:08/12/18 16:08 📱:PC 🆔:YvldkRLw


#752 [しゅん]
《それでもさ、お前はやっぱ未来が好きなんちゃ。
誰がどう言おうと。》

「…わかっとる。
でもな、自信ねぇんちゃ。何回も未来を辛い思いさせて、一番大事なときに俺はおらん。
そういうことを繰り返してきて、もうこれ以上未来にあわせる顔がねぇ。
俺にはもう未来に会う資格すらねぇん。
もう、未来の気持ちをかき混ぜたくねぇんちゃ」

《すげーわかるけど、でも自分の気持ちに素直になれよ!
やらんで後悔するよりも、して後悔しろ!っち俺の親父がいっつも言いよるやんけ!》

「それは出来る時と出来ん時があるちゃ。」

⏰:08/12/18 16:09 📱:PC 🆔:YvldkRLw


#753 [しゅん]
《まぁいいわ!とりあえず、優歌ちゃんに話してこい!話はそれからや!》

「そーなんやけどさー。
どんだけ待ったって気持ちが変わらんのはわかっとるん。
でも、頭ん中ごっちゃごちゃでどーしたらいんかわからんのちゃね。
優歌には早く話しせんないけんっち思とるんやけど。」

《なら話ははえーやんけ!さっさ行けよ!
どんだけ待ったって状況は変わらんちゃ!!》


嵐の言う通りと思う。
ここで何時間、何日、考えても今の状況が変わるとは思えない。
それでも、行動に移せない俺は逃げていた。
それを嵐はわかっていたのか、俺に無理やり優歌に電話をかけた。

⏰:08/12/18 16:10 📱:PC 🆔:YvldkRLw


#754 [しゅん]
呼び出し音が鳴ると、優歌はワンコールする前にとった。

[もしもし?しゅん???]

優歌の声はびっくりしたような感じで、思わず携帯から耳を離した。

「おう。今日会えるか?」

[答え出た?]

「話出来る時間あるか?」

[電話で聞く。]

「いや、会って話してぇけん。」

[いやだ。]

「俺は電話で話す気はねぇよ?話聞いてくれ」

[いやだ。]

優歌は断固として俺に会わないといいきった。
でも、そんなわけにはいかない。
ここまできたら、後戻りは出来んし。
このままじゃ話が進まないと思い、時間と待ち合わせ場所を言って電話を切った。

⏰:08/12/18 16:12 📱:PC 🆔:YvldkRLw


#755 [しゅん]
その時間に行くと優歌はすでに待っていた。

いつも、優歌は俺と会うときは何もかもばっちりだ。
ちょっとそこらへんに行くときも、どっかに出かけるんやねぇやっかっち思う服を着てくるし
化粧をしてない姿なんか見たことがない。
その優歌が、その日はすっぴんに部屋着だった。

そんな優歌に少しだけ情がわいた。

さっきまで、答えは固く決まっとったんに。

⏰:08/12/18 16:13 📱:PC 🆔:YvldkRLw


#756 [しゅん]
優歌の隣に座り、
「嫌っち言ったくせに来たんやな。」

そう言っても優歌の顔色は全く変わらなかった。

⏰:08/12/25 15:40 📱:PC 🆔:mHam3OlU


#757 [しゅん]
「答えな、やっぱ無理や。」

無言の優歌。
続けて俺がしゃべった。

「ただ、一個謝りたいことがある。
お前と付き合いよるんに、未来に内緒で会ったこと。
理由がどうであれ、お前の存在を無視して会ったことは間違とったと思う。
正当化して、責めてごめんな。」

そう言っても優歌は下を向いたまま何も反応しなかった。

⏰:08/12/25 15:40 📱:PC 🆔:mHam3OlU


#758 [しゅん]
「俺が言いたいのはそれだけ。
これ、お前が俺ん家に置いとった荷物な。」

そう言ってその場を立とうとした。
その時。

[しゅん待って…]

その声に振り向くと、今まで黙っていた優歌が
顔を涙でぐちゃぐちゃにしながら、俺のGパンをひっぱっていた。

⏰:08/12/25 15:41 📱:PC 🆔:mHam3OlU


#759 [しゅん]
「何?」

[しゅん。さよならしたくない]

「ごめん。無理や」

[何で?何でそんな未来ちゃんがいいと?]

⏰:08/12/25 15:41 📱:PC 🆔:mHam3OlU


#760 [しゅん]
「いや、未来がどーのこーのやねぇで、お前のことを考えられん。
お前がとった行動も言動も全部信じられんやったし、そんなお前をもう好きやねんちゃ。
その理由が未来やねかっても、俺は同じ選択をしたと思う」

[違うよ!未来ちゃんやけやん!]

「そやな。確かに未来やけっち思いは大きいかもしれん。
でもそれだけやねぇ。
お前、一線を越えたんぞ?
そんなん俺に言えた立場か?
俺の目の前で他の男とやりよって。
過去の女が未来やねかっても、そんなん見せられたら信じれんし、気持ちもわからんくなるわ。」

⏰:08/12/25 15:41 📱:PC 🆔:mHam3OlU


#761 [しゅん]
[だって・・・]

「そうさせたのは、俺っち言いてんやろ?
俺だって、お前のこと好きやったし、本気で向き合おうとしよった。
でも、それに答えようとせんやったんはお前やねん?
相手してくれんとか、見せてくれん場所があるとか。
そう思っとるんなら言えよ!!
心の中の言葉を思っとくだけじゃ、何も伝わらん。
声に出して自分の言葉で伝えることが、理解につながるんやねぇんか?
たとえ、解り合えんくても解り合おうとすることが大事で、それが信頼するにつながるんちゃ。
お前は、自分の主張ばっかで俺を解ろうとしてねかった。」

そう言うと、優歌の目からはまた一気に涙が溢れた。

⏰:08/12/25 15:42 📱:PC 🆔:mHam3OlU


#762 [しゅん]
[ほんとにしゅんが好き。
好きなんやもん。
しゅんはあたしのこと好きやなくてもいいから。
お願い!!」

「気持ちがねぇ相手と無理やり付き合って意味あるんか?
ねぇやろ。」

[また気持ちが復活するかもしれんやん]

「かもしれんやろ?復活せんかもしれん。
そんなん無駄な時間や」

[結局、しゅんは未来ちゃんなんやろ?
しゅんはあたしと付き合ってるときも絶対どっかで未来ちゃんを思ってた]

⏰:08/12/25 15:42 📱:PC 🆔:mHam3OlU


#763 [しゅん]
「優歌。お前何もわかってねぇやん。
俺が今言った言葉も、何も伝わってねぇ。
俺、お前とおる時、未来の話したか?未来と比べたりしたか?
あの日、お前から気持ち言われて、本気で考えて俺はお前と向き合うことを決めた。
そっから未来のことは過去としてちょっとずつ思い出にしてきたんちゃ。
それを信じてくれてなかったんはお前やろ?
お前に不安な思いさせんように、俺なりやけど努力してきたつもりやった。
その結果がこれか?
何でお前は相手の気持ちを考えようと努力せんの?
お前が取る行動はマイナスばっかや」

[ごめん。これから直す努力するから。
あと一回でいいから。しゅん…離れんで。]

⏰:08/12/25 15:43 📱:PC 🆔:mHam3OlU


#764 [しゅん]
「もうおせーわ。ごめん。じゃあな」

[あたし、戻ってくれるまでここから動かんけ。]

「風邪引くなよ。じゃあな」

[あたしの家に置いてる荷物は?]

「お前の家に置いとる荷物?あんまねぇやろ?
絶対必要なもんやねぇし、いらんわ。捨とって。」

⏰:08/12/25 15:43 📱:PC 🆔:mHam3OlU


#765 [しゅん]
[しゅん!!!]

「ひつけーちゃ!!」

[しゅん・・・]

「ごめん。
お前と戻る気はねぇ。それだけや。
ごめんな。」


そう言ってその場を後にした。

⏰:08/12/25 15:44 📱:PC 🆔:mHam3OlU


#766 [しゅん]
突き放しても突き放しても、すがってくる優歌は
俺が未来にフラれた時を思い出させて、胸が締め付けられた。
忘れていた感覚。
優歌も同じ気持ちなんかもしれんっち思うと、その場を逃げたくなるような戻りそうになりような。
なんとも言えない気持ちだった。

⏰:08/12/25 15:44 📱:PC 🆔:mHam3OlU


#767 [しゅん]
その後、優歌がどうしたのかは知らない。

優歌のメモリーは一切消したし、着信、メールも全部消去した。
なぜか、未来の時には戸惑ったことが、優歌の時は何も思わなかった。
未来も俺と別れたときこんなもんやったんかなと思うと、少し寂しかった。

知らん番号から何回か電話がかかってきていたが、出ていない。
それが優歌かもわからん。
もともと知らん番号は出らんしな。

その日、携帯も持たず家を出ていたことを家に帰って知った。
開くと、嵐から2件の着信があり、メールも1件来ていた。

メールを見ると、話が終わったら連絡くれとのこと。
電話をかけると嵐はすぐに出た。

⏰:08/12/25 15:45 📱:PC 🆔:mHam3OlU


#768 [しゅん]
《もしもし?》

「俺。」

《そんなんわかるわ!アホ!》

「話終わったで?」

《そっか。そっち行くわ!》

電話を切ると、嵐が俺ん家に入ってきた。

⏰:09/01/21 16:22 📱:PC 🆔:CkEd2ubg


#769 [しゅん]
「別れた。」

《優歌ちゃん何ち?》

「別れたくねぇっちずっと言いよった。」

《お前的にはどーなん?》

「そんなんすがられても何も思わんやったし。
俺的にはすっきりした感はあるな」

《そっか。そんだけ気持ちもねぇっちことやろな》

⏰:09/01/21 16:22 📱:PC 🆔:CkEd2ubg


#770 [しゅん]
「何かさ、優歌から気持ち言われて付き合いだした時は
本気で頑張ろうっち気持ち固まったんに、いざ付き合ってみて
優歌と同じ道歩き出したら何かちげーなっち思ってさ。
散々考えて出した答えやったんに、こんなことになってさ。
俺、何なんやろ?
自分のこと自分が一番わかってねぇ。」

《優歌ちゃんが特別なんのもあると思うけど。
未来やろ。
お前はまだ未来が好きや。
忘れようとしよるだけで、全然忘れられてねぇんちゃ。》

何も言えなかった。
嵐が言いよることは、間違ってねぇ。
未来が言った『戻りたい』という言葉を俺は何度も思い返していた。

⏰:09/01/21 16:23 📱:PC 🆔:CkEd2ubg


#771 [しゅん]
「嘘やろ?」

《ほんとや。あいつは浮気のうの字もしてねぇ》

「何で?何であんな嘘つかないけんのかちゃ!」

《浮気したっち聞いたとき、お前ならおかしいっち思ったはずやな?》

「思ったに決まっとるやんけ!
絶対未来はそんなんせんっち思ったけど、メールとか見せてきたんちゃ。
内容はあんま覚えてねぇけど、会ったりしとったんちゃ。
メールでは!」

《それも、未来の演技やな。》

⏰:09/01/22 11:57 📱:PC 🆔:ZdNVyXwE


#772 [しゅん]
「何の為かちゃ!!」

《お前のためちゃ。
そうしたほうが、お前の傷が浅いやろうっち。
嫌いになって別れたほうが楽やろうっち。
そう思ったらしいぞ?あいつは。》

「何かそれ…」

《普通に考えれば、未来がお前を振ったやん?
フラれたお前は、当然のこと引きずる。
お前が悪いで振られたんやから。
でも、未来が浮気したっちなったら、未来が悪者になって別れることになるやろ?
あいつはそうしたんちゃ。
お前が早く先に進めるように。》

⏰:09/01/22 11:57 📱:PC 🆔:ZdNVyXwE


#773 [しゅん]
言葉が出なかった。
あの時、未来が浮気するなんかおかしいと思った。
信じられなかった。
でも、受け入れるしかねぇで、今までやってきた。
今、嵐から嘘と聞いたって何もかわらない。
今更や。

嵐がしゃべるまで俺は自分の気持ちに整理することでいっぱいで
必死に頭を使っていた。

そんな俺に嵐は続ける。

⏰:09/01/22 15:43 📱:PC 🆔:ZdNVyXwE


#774 [しゅん]
《未来が取った行動が正しかったんかはわからん。
でも、未来の気持ち考えてみ?
あいつはその嘘を想像以上の力を振り絞ってついたはずや。
お前自身はそのことを今まで知らんやったけど、でも、その期待に答えて一歩を踏み出したんぞ?
未来のお陰やな。
その結果がどうであれ進んだことには変わらんし、これからそれをどう生かすかが大切なんや。
いつでもお前のことを思っとるんは未来やで?
誰よりもあいつはお前のことを思っとる。》

「何かそれ・・・」

⏰:09/01/22 15:44 📱:PC 🆔:ZdNVyXwE


#775 [しゅん]
《言いよったんちゃ。あいつ。
お前、病室おる時たまたま優歌ちゃんから電話かかってきたんやろ?
出ていいよっち言ったのに中々出らんやったけ、彼女かなっち思ったらしーで。
後でかけ直すとか言ったけど、それでも鳴るけん仕方なしに出たっち。
電話に出たお前はちょっと気まずそうにしとったっち。
あたしに気使ってたんかな?っち思ったみたいで。
そういうお前を見て、優歌ちゃんが羨ましかったんやって。
そんでちょっとショックやったっち。
でもな、しゅんが前に進んでくれてよかったっち。
しゅんが間違ったことしてたら、絶対注意してやってねっち。
同じことを繰り返さんように言ってやってっち。
しゅんが選んだ人やけ期待は出来んけど、それでもしゅんが幸せなならそれでいいっち。
泣きながら言うんで?顔は笑いよんのに、目は涙でいっぱいにして。
俺、それ聞いてめっちゃ泣きそうになった。
何かおかしくねぇ?
誰よりもお前のこと考えとって、お前の味方なんは未来なんに
何でその二人が結ばらんの?》

⏰:09/01/22 15:44 📱:PC 🆔:ZdNVyXwE


#776 [しゅん]
気が付くと俺はこぶしを握っていて、体全体に力が入っていた。
全身に鳥肌が立ち、何かがあふれそうな気持ちを必死に我慢していた。

未来が付いた嘘。
こんな訳があったとは気づきもしなかった。

未来はいつでも、自分のことより人のことを考える。
密に接してきた俺がそれは一番わかっていたはず。
それでも、俺は未来の何もわかってねかったし、結局その程度の男やった。

⏰:09/01/22 15:45 📱:PC 🆔:ZdNVyXwE


#777 [しゅん]
「でもさ、未来、浅田さんと付き合いよったやん?
そんなん言うの何かおかしくね?
例え、未来がそう言ったとしても、未来の気持ちは俺から離れたんちゃ。」

《今は別れとる》

「そーやけど。
浅田さんと付き合いよる時、気持ちは俺にはなかったはずや。
あいつが付き合うっちことは、本気で浅田さんのこと好きやったと思うし。
中途半端な気持ちで付き合うとかぜってーねぇ。
そんなん考えたら、俺のこと好きとかいう感情やねぇやろ?」

⏰:09/01/22 15:45 📱:PC 🆔:ZdNVyXwE


#778 [しゅん]
《それは過去やろ?》

「俺のことも過去やんけ。」

《そーやけど。》

「やろ?
結局、お前が言いよることは正論かもしれんけど
あくまで推測であって、未来から直接俺に対して気持ちがあるんか聞いたわけやねぇよな?」

《聞いてねぇ》

「それも一つの意見でしかねぇやん」

⏰:09/01/22 15:46 📱:PC 🆔:ZdNVyXwE


#779 [しゅん]
《そーかもしれんな。
浅田さんと付き合ったのも、別れたのもどーいう理由か知らんし。
しかも、それを俺が知ったところで何もかわらんかもしれんしな。
でも、それでも俺は今未来が好きなのはお前と思う。
お前、ふつーに考えて思われとるっち思わんの?》

「それはあくまでお前の意見や。
俺はそう思えんね。そんな期待もしたくねぇし。
わからんことを、俺に言うなや。」

⏰:09/01/22 15:46 📱:PC 🆔:ZdNVyXwE


#780 [しゅん]
《何でかちゃ!!お前もわかっとるやろ!》

「未来がどんぐらい浅田さんと付き合ったとか
どんな付き合い方をしてきたんかとか、俺にはわからんし。
そこには俺と未来との関係はねぇわけやん?
俺の知らん時間が流れとって、あいつにはあいつの時間があったんちゃ。
そーやって今があるんやし。
もういくね?
未来が俺のことどー思っとるかは。
俺は、未来が無事に手術が終わって、元気になってくれればそれでいい。」

⏰:09/01/22 15:47 📱:PC 🆔:ZdNVyXwE


#781 [しゅん]
《何でかちゃ!!お前の気持ちはどーなん?
素直になれよ!!
過去がどーとか関係ねぇやん!今、お前が好きならその気持ちぶつけろちゃ!!》

「それもわからんのちゃ!!!
あの時未来から戻りたいっち言われて正直焦ったし、受け止めれんやった。
実際、それは本気かわからんし、ただ手術とか病気のことで色々不安があって言ったっちのもありえるんやし。
しかもさ、優歌と色々あって別れて、それに未来も巻き込んでからさ。
ほんと申し訳ないことしたっち思う。
だけっち未来のこと好きかっち言われたらまだ疑問が残るし、前みたいに戻りたいっち気持ちもねぇ。
優歌と別れました、はい次は未来に戻ってくださいっち、そんなこと考えられんしな。
今日の今日ぞ?
無理やろ。」

⏰:09/01/22 15:47 📱:PC 🆔:ZdNVyXwE


#782 [しゅん]
《・・・》

「俺なりに考えとることもあるんちゃ。」

《すまん。何か考えとるよーで考えてねかったわ。
未来のことばっかでお前の気持ち考えてねかったな…俺。》

「お前が言いよることもすげーわかるんちゃ。
ただ、今、未来と戻る気は俺にはねぇ。
お前が他に未来から何ち言われたかしらんけど、もう俺には言うなよ。
とりあえず、手術がどーなったかどうかだけ教えてくれたらそれでいい。」

《わかった》

⏰:09/01/22 15:47 📱:PC 🆔:ZdNVyXwE


#783 [しゅん]
それっきり、未来の話はしなかった。

俺が嵐に言った言葉は本当の気持ちや。
好きと言う気持ちよりも、心配の方が正しい表現と思う。
でも、自分が会いに行くことはしたくなかった。
嵐に話を聞いた以上、そういう目で未来を見てしまいそうやったしな。

とりあえず、次の日嵐は未来のお見舞いに行くことになった。

⏰:09/01/22 15:48 📱:PC 🆔:ZdNVyXwE


#784 [しゅん]
その日の夜、疲れたのかいつの間にか寝ていて、昼過ぎに目が覚めた。
こんなん寝たんはいつぶりやかっちぐらい驚くほど良く眠れた。

起きてすぐシャワーを浴び、パンツ一丁で部屋にいると嵐から電話がかかってきた。
未来のことと思い、急いで出ると相手はいつもの嵐やねかった。
かなり焦っていて、息が切れている。

⏰:09/01/23 16:08 📱:PC 🆔:Q5pehnXI


#785 [しゅん]
《お前、今すぐ病院来い。》

「未来は?何かあったんか?」

《今、未来意識ねぇんちゃ。》

「は??何で?」

《手術中に麻酔でショック症状がでたらしーで、手術は無事終わったけど意識ねぇっち。》

⏰:09/01/23 16:09 📱:PC 🆔:Q5pehnXI


#786 [しゅん]
「は?」

《病室入っていいらしーけど、俺入りきらん
お前、早く来て》

「いや…」

《そんなん悩みよる暇ねぇやろ?お前バカか?
お前が傍におってやらんでどーするん?
さっさ来いちゃ!!》

⏰:09/01/23 16:09 📱:PC 🆔:Q5pehnXI


#787 [しゅん]
自分でもどうしたらいいのかわからず
その場に立ったままだった。
一気に焦りと不安が俺を包み、全身に鳥肌が立つ。

ふと我に返り、携帯と財布と車の鍵だけを持ってそのまま車に乗り込んだ。

高速に乗り、一気にぶっ飛ばす俺。
普段安全運転の俺だが、この日だけは死んでもいいっちぐらいにぶっ飛ばした。

1時間もかからず病院につき、どこに行ったらいいのかわからず
未来の病室に行くと、ベットがない病室にぽつんと嵐が一人座っていた。

⏰:09/01/23 16:10 📱:PC 🆔:Q5pehnXI


#788 [しゅん]
「未来は?」

《まだ》

「どこ?」

《とりあえず、落ち着いたみたいやけどまだ集中治療室におる。
看護師さんに聞いたら場所教えてくれるけん、行け!》

言われるがまま、看護師さんに聞き未来の元に向かった。

⏰:09/01/23 16:11 📱:PC 🆔:Q5pehnXI


#789 [しゅん]
病室の前に未来のお母さんや弟がいて必死に祈っている。

ブラインドの隙間から覗き込むと、広い病室に何人もの患者さんが寝させられていて
周りの先生たちもバタバタしている。

その中から未来の姿を探すと、手前から二番目にいた。
色んな機械につながれとって、表情まではそれが邪魔して見えん。
どうみても、自分で生きているんやねぇで、生かされているようにしか見えなかった。

⏰:09/01/23 16:12 📱:PC 🆔:Q5pehnXI


#790 [しゅん]
未来のお母さんは先生に呼ばれ、席をはずした。
気づけば夕方だった。

ぽつんと残された俺と未来の弟はただその場で未来の回復を祈る。
嵐はまだ病室にいるのか、姿を見ていない。

シーンとした沈黙を破ったのは俊哉だった。

⏰:09/01/23 16:12 📱:PC 🆔:Q5pehnXI


#791 [しゅん]
【しゅんくん久しぶりやね】

「おう。お前、元気しとったか?」

【うん。嵐くんから電話あったんやろ?】

「来るか迷ったけど。気づいたら車ぶっとばしよった。
やっぱ来るべきやねかったやか」

【俺、電話しよーかと思った。
嵐くんがしてなかったら、しとったよ】

⏰:09/01/26 15:17 📱:PC 🆔:zgmyfHTA


#792 [しゅん]
「そっか。」

【ねーちゃんどーなるんやっか】

「大丈夫ちゃ!!手術はうまくいったんやし!!
あいつのことやけ、目覚ましたらニコっち笑うはずや!!」

無言の俊哉は予想以上にヘコんでいた。
そりゃー家族がこんな状態やったら、誰でもこうなると思う。
俺は自分自身も何かわけわからんのに、俊哉を必死で元気付けた。

⏰:09/01/26 15:18 📱:PC 🆔:zgmyfHTA


#793 [しゅん]
ろくな会話をしないうちに、未来のお母さんが戻ってきた。
俺ががいる状況を未来のお母さんは受け入れてくれてるのか。
まだ意識が戻るまで安心は出来ないとのこと。

でも何となく、未来なら何もなかったようにおきてくれるような気がして小さなため息が出た。
大丈夫や。
このまま意識が戻らんとかありえん。
あいつなら…絶対。

そう思いたかったのか、そう思ったら気が楽になるからか
必死でそう言い聞かせていた。

⏰:09/01/26 15:19 📱:PC 🆔:zgmyfHTA


#794 [しゅん]
未来の病室に行くと、嵐はそこにいて
腕を組んだまま天を仰いでいた。

「未来、落ち着いたらしーぞ。
意識が戻るまでは安心できんらしーけど、何となく大丈夫な気がする。」

《まじ??よかった…》

それを聞いた嵐は、大きなため息を出しながら手をひざに当てその場に座り込んだ。
俺と同じことを嵐も思ったんと思う。

⏰:09/01/26 15:21 📱:PC 🆔:zgmyfHTA


#795 [しゅん]
その日、嵐と実家に泊まった。
長い一日がやっと終わる。
でも、眠気が起きずゴソゴソ動いていると、嵐が話しかけてきた。

《寝れんの?》

「お前起きとん?」

《何か寝れん。》

「やんな。」

《お前、ゴソゴソしすぎ。》

⏰:09/01/27 15:50 📱:PC 🆔:O/I4Y0GE


#796 [しゅん]
「未来さー大丈夫よな?」

《大丈夫やろ!》

「よな。何か変な自信があるんやけど、根拠とかねぇし。
冷静に考えたらちょっと不安になってきたわ…」

そう言うと、嵐は黙り込んだ。

⏰:09/01/27 15:51 📱:PC 🆔:O/I4Y0GE


#797 [しゅん]
「聞いとん?」

《今日さ、浅田さんから未来に電話あったんちゃね》

「は?」

《お前が来る前》

意味がわからず、俺の眉間にしわがよるのがわかった。

⏰:09/01/27 15:53 📱:PC 🆔:O/I4Y0GE


#798 [しゅん]
「お前、浅田さんの番号しっとん?」

《ちげーちゃ。俊哉から持っとってっち言われて未来の携帯預かっとったんちゃ。
したら、知らん番号から電話かかってきて、俊哉が出ろっちゅーけ出たら浅田さんやった》

「何でお前が出るん?」

《いや、俺もおかしい話やっち思ったんやけど、みんなバタバタしとって
何かノリで出てしまったんちゃ。》

⏰:09/01/27 15:54 📱:PC 🆔:O/I4Y0GE


#799 [しゅん]
「何で浅田さんっちわかったん?」

《出たら男やったけ、まさかとは思ったんやけど。
浅田さんからしたら、未来に電話したんに俺が出たやん?
最初、間違えましたとか言いよったんやけど、話聞いたら浅田っちゅーけさ。
そのまさか。
状況を説明したら、俺っちわかってくれてたんやけど。
覚えとったけね。
文化祭で会ったの。
そんで、俺らが後輩っちゅーのもわかっとった。》

「そーなん。
用は?」

それを聞いたとき、何か無性に未来が浅田さんと繋がっていることにムカついた。

⏰:09/01/27 15:54 📱:PC 🆔:O/I4Y0GE


#800 [しゅん]
《未来が前の日に電話しとったんやって。
泣きながら手術怖いっち言ってきたらしーで心配してかけてきたらしーぞ》

「未来が?泣きながら?」

《そう浅田さんは言いよったけど…》

「そーなんや。あいつと浅田さんまだ繋がっちょんや」

⏰:09/01/27 15:55 📱:PC 🆔:O/I4Y0GE


#801 [しゅん]
信じられなかった。
俺には見せてねぇ未来の一面。
あいつは弱いところを隠そうとする。
意地でも強がる。
心配をかけないようにと自分で自分をコントロールする。

未来が浅田さんに助けを求めたことを知り、嵐がどう言おうと未来はまだ浅田さんのことが好きと確信した。

やっぱ、そーやんな…。

一番にそう思った。

⏰:09/01/27 15:55 📱:PC 🆔:O/I4Y0GE


#802 [しゅん]
それと同時に悔しい気持ちや泣きたい気持ちが俺に一気にこみ上げる。
俺はまだ未来が好きや。
散々嵐に文句を言っておきながら、その通りだった。
それを認めたくねぇで反論し、認めるのが悔しいでいいわけを作っていた。
期待して、でもそれがもし違ったらと思うとこえーで、もっともらしい言葉を並べていたのかもしれない。

でも、あの時は未来のことが好きという気持ちがわからなかったのは確か。
色々ありすぎて、自分の気持ちが訳わからんかったし。

なのに、浅田さんと未来の関係を知った途端
俺の気持ちは一気に未来へと向っているのが自分でもわかった。

⏰:09/01/27 15:55 📱:PC 🆔:O/I4Y0GE


#803 [しゅん]
《俺、昨日お前に言ったこと、間違っとったかもしれん。
未来はお前がまだ好きっちこと》

「やんな。これで確実や
あいつは、浅田さんが好きや」

そう言うと嵐は黙った。

⏰:09/01/28 16:16 📱:PC 🆔:DWYt12Tg


#804 [しゅん]
「俺謝らないけんわー。
昨日、お前に未来に対しての気持ちわからんとか色々言いよったけど。
俺、やっぱあいつが好きやわ。
今、浅田さんとのこと聞いて悔しいし。ムカつくし。
そんでもって何かめっちゃ切ねぇし。
こっちも確実やな。」

《やっぱ、言わんがよかったかな》

「んーどーやろ。
今は何かなんでやねん!っち感じやけど…
聞いてよかったっち思うときがくると思うわ。」

《ごめんな》

⏰:09/01/28 16:17 📱:PC 🆔:DWYt12Tg


#805 [しゅん]
「何でお前が謝るんかちゃ!!
ちゅーか浅田さん、何で病院来んの?
手術した後、電話になんか出れんのわかっとろーもん」

《何かな、未来と浅田さん遠距離やったらしーよ。
大阪おったんやって。》

「は?嘘やん!
俺ら、福岡で見たくね?」

《たまたま帰ってきとったんやねぇんやっか?
そこまで聞いてねぇけど。》

「やけ来れんっちこと?」

《そそ。
今は転勤して長崎おるらしーけど》

⏰:09/01/28 16:17 📱:PC 🆔:DWYt12Tg


#806 [しゅん]
「長崎?ちけぇやん。遠距離っちゅー距離やねぇやろ」

《いや、大阪と福岡で遠距離しよって、別れた後長崎に転勤したっち。
長崎結構遠いと思うで?
市内でも3時間はかかるやろ》

「大阪に比べたらちけーやん。遠距離が原因で別れたん?」

《そりゃそーやけどさ。
わからんけど、普通に考えたらそーやね?》

「ふーん。」

⏰:09/01/28 16:17 📱:PC 🆔:DWYt12Tg


#807 [しゅん]
《あんまさ、お前と未来のことも話したくねかったし
詳しく聞いても変な風に勘違いされるのが嫌やったけん、あんま自分から聞くことはせんやった。》

「やんな。」

《でも、浅田さん彼女おるらしーよ。》

「今?」

《うん》

「嘘やろ!!!」

⏰:09/01/28 16:18 📱:PC 🆔:DWYt12Tg


#808 [しゅん]
《今度は女が大阪で浅田さん長崎らしーけど》

「まじ?それ、未来知っとるん?」

《言ったっち言いよった》

「それ知っとって、浅田さんに電話しとんやろ?
あいつ本気やな」

《んー・・・》

「寝る!!」

そう言って無理やり目を閉じた。
未来のことを心配しながらも、いつの間にか寝ていた。

⏰:09/01/28 16:19 📱:PC 🆔:DWYt12Tg


#809 [しゅん]
朝になり、起きようか二度寝しようか迷っていたとき、俺の携帯が鳴った。

着信を見ると、俊哉から。

[ねーちゃんの意識が戻った!!]

俊哉の声には安堵したことが伝わる気持ちがこもっていて
それを聞いた瞬間、全身の力が抜けた。

⏰:09/01/29 15:51 📱:PC 🆔:TFLdPPQY


#810 [しゅん]
「嵐!!!起きろ!!未来の意識が戻ったらしーぞ!!
病院行くぞ!!」

嵐もバッと起き、まだ寝ぼけながらも安心していた。

《まじーーー。もうほんとよかったし》

「とりあえず、用意しろ!!病院行く!」

嵐にはそう言い、
俊哉には、とりあえず今から病院に行くと伝えすぐに切った。

⏰:09/01/29 15:52 📱:PC 🆔:TFLdPPQY


#811 [しゅん]
その辺にあった服をてきとーに着て、ダッシュで病院まで行く。

未来は一般病棟に戻されていて、前と同じ個人部屋にいた。
嵐と部屋に入ったが、カーテンをなかなか開けられなかった。
思い切って開けると、未来は目を閉じたまま横を向いていた。

手には点滴の管がつながれていて、周りにでけぇゴミ箱、たくさんのティッシュが積み重ねられていた。
俺たちがいることをわかっているのか、わかっていないのかもよくわからない。
ただ、口にたまった血の塊と唾をティッシュに出して捨てる。
それを定期的に繰り返していた。

⏰:09/01/29 15:54 📱:PC 🆔:TFLdPPQY


#812 [しゅん]
「未来?」

そう話しかけても、ぱっと俺を見るだけで目も合わさず閉じてしまう。
表情は苦しそうで、目尻からはうっすらと涙が滲んでる。
こっちまでどこかが痛くなるような感覚に陥った。
俺のことをわかっていないのか、痛くて話せないのかもわからない。
俺はただ背中をさすり、吐いた血のついたティッシュをゴミ箱に捨ててやる。
そうやって時間だけが過ぎた。

⏰:09/01/30 15:57 📱:PC 🆔:AWnbN/XA


#813 [しゅん]
目の前にいる未来はこの前とは打って変わり弱り果て
苦しそうに息をしながら、時々嗚咽を我慢する素振りも見せ、手はベットの鉄パイプを握り締めている。
こいつが笑う日がくるんやか…
正直そう思った。
それぐらい苦しそうやった。

俺は何も出来ず、こんな苦しい思いをこいつがするぐらいなら、俺が変わってやりたい。
本気でそう思った。

こんな痩せた体で、目を背けたくなるような光景がずっと続いた。

⏰:09/01/30 15:58 📱:PC 🆔:AWnbN/XA


#814 [しゅん]
ふと周りを見ると、いつの間にか嵐の姿はなく
耐え切れなくなったのか、途中で病室から出て行ったらしい。

そうこうしていると落ち着いてきたのか、未来は寝ていた。

その間も先生が何度か巡回に来て、未来の様子を見ていく。
脈を取ったり、聴診器を当てたり、痛み止めを点滴の中に入れたり。
未来は無反応のままだった。

⏰:09/01/30 15:59 📱:PC 🆔:AWnbN/XA


#815 [しゅん]
患者以外は病院から出る時間になり、未来の様子を心配しながらも病院を後にした。

未来は何度か起きたり寝たりを繰り返したが
その間一回もしゃべらず、俺と目を合わすことはなかった。

⏰:09/01/30 16:00 📱:PC 🆔:AWnbN/XA


#816 [しゅん]
俺と嵐はそのまま実家に寄らず、福岡の自分の家に戻った。
まだ北九におりたかったんやけど、どうしても抜けれない授業があり仕方なく帰ってきた。

あの未来の姿を見て、俺の気持ちがどうのこうのとか言うよりも
体のことが心配でそんなことを考える余裕がなかった。

学校のことでもバタバタしたし、気がつけば2,3日あっという間に過ぎていた。

⏰:09/02/02 16:20 📱:PC 🆔:CAi.8IK6


#817 [しゅん]
ふと思い立ち俊哉に連絡すると、飯はまだ食えんらしく点滴で栄養を入れよって
喉が腫れうまくしゃべれんらしい。

そして、思いも寄らないことを聞かされた。

⏰:09/02/02 16:20 📱:PC 🆔:CAi.8IK6


#818 [しゅん]
未来の手術結果の話。

何度も繰り返したせいで、癒着がすごく全部を取りきれなかったこと。
また再発するかもしれないこと。

手術すれば、未来の体はよくなるとそう思っとったんに…。

せっかく、苦しい思いをして頑張ったのに意味なかったんか。
何でもっと早く手術せんかったんか。

⏰:09/02/02 16:21 📱:PC 🆔:CAi.8IK6


#819 [しゅん]
死に直結する病気ではないが、また物が食べれんとかしゃべれんっちなって、あんな苦しい思いをすることになるのはもう見たくねぇ。

未来の体調が良くなっていくのに、気が晴れないというか…
不安が残る結果に、俺は手放しで喜べなかった。

未来と連絡を取らないまま、1ヶ月が過ぎた。

⏰:09/02/02 16:21 📱:PC 🆔:CAi.8IK6


#820 [しゅん]
未来のことも気になりつつも
教育実習に向けての準備やバイトとの両立が大変で自分のことで精一杯だった。
嵐ともまともに話もしてねかったし、会ってもねかった。

そんなある日、知らん番号から電話がかかってくる。
何となく見覚えのある番号で、確信は持てなかったが、多分未来だと思った。

授業中やったけんその時は出ず、授業が終わってからかけ直した。

⏰:09/02/03 14:51 📱:PC 🆔:ZEg5jPDw


#821 [しゅん]
「もしもし?」

『もしもし?』

一発で、未来とわかった。

「おう!体調はどうか?
俺あれからバタバタしとってからさ」

『うん。全然大丈夫!心配かけてごめんね!』

「ほんとか?」

『大丈夫!もうご飯も食べれるようになったし、前と同じ』

⏰:09/02/03 14:52 📱:PC 🆔:ZEg5jPDw


#822 [しゅん]
「そっか!ならよかった。
その報告電話?」

『んー。しゅん。今日ちょっと会える?』

「今日?俺、北九おらんちゃ!バイトはねぇけど明日も授業あるし…
どした?」

『今ね、福岡に来てるん。やけ会えんかなっち思って
しゅんが無理なら、出直すけど…』

「は?福岡おるん?」

⏰:09/02/03 14:52 📱:PC 🆔:ZEg5jPDw


#823 [しゅん]
『うん。ちょっとだけでいんやけど…無理っぽい?』

「いや、バイトねぇし。今どこ?」

『今ね、ソラリア』

「じゃー迎え行くわ!今から行くけん、あと20分ぐらいな!
近くなったら連絡するけん、いつもの警固らへんで待っとけ」

『うん、わかった。ありがと。』

電話を切り、ダッシュで家に帰って待ち合わせ場所に向かった。

⏰:09/02/03 14:53 📱:PC 🆔:ZEg5jPDw


#824 [しゅん]
近くになって連絡すると、未来はすでに待っていた。
警固らへんは路駐するとこがねぇけん、信号が赤のうちに未来を乗せバタバタで走り出した。
昔から未来はそういうのがうまいと言うか、運転する人の気持ちを考えて行動する。
今回もスムーズに未来を拾えた。

「お前さすがやな!」

『そう?信号赤やったけん、グットタイミングやったね!』

そんな会話をしながら、車を走らせていた。

⏰:09/02/04 14:52 📱:PC 🆔:aZb9sPw2


#825 [しゅん]
あの苦しそうだった未来はどこへいったのか、術後の経過は良さそうで顔色もいい。
体重はまだ元の未来とまではいかんけど、痩せすぎでもない、いい感じに収まっていた。

そして、俺が一番ビックリしたのは服装。
今まではオシャレさんっち感じで、カジュアルな感じやったのに
レベルUPしたっちゅーか、ますますオシャレになっていた。
可愛いくもあり、かっこいくもあり、カジュアル感も抜けてねぇで…
何か表現しずれーけど、とりあえず、俺好みの服装。

⏰:09/02/04 14:53 📱:PC 🆔:aZb9sPw2


#826 [しゅん]
「お前、服装変わったな!」

『うん。ちょっとは大人っぽくなった?』

「やなー。相変わらずセンス抜群やなーお前。」

『しゅんが好きな服装なだけやろー』

「いやー。そーやねぇよ。まぁ、お前がハズレの時とか見たことねぇけどね」

⏰:09/02/04 14:54 📱:PC 🆔:aZb9sPw2


#827 [しゅん]
『しゅんも大人っぽくなっとる!』

「まぁ一応、大学4年やけな!」

多分未来も俺の服装は好きで、やっぱ未来とは好みが合う。
久しぶりに俺のヒットを見て、テンションが上がった。

⏰:09/02/04 14:55 📱:PC 🆔:aZb9sPw2


#828 [しゅん]
「北九送っちゃーけ。何時ぐらいに帰るか?」

『ううん。いいよー!明日授業あるんやろ?
あたし明日会社休んだん。やけ、友達ん家泊まり行こっかと思って
やけ、時間は何時でも大丈夫。
まだ友達には何も話ししてないんやけどねー』

「何で仕事休んだん?」

『今日ね、朝から病院で術後の検査やったと。
あたしの予想では夕方までかかるんやったんやけど、お昼で終わってからさ〜
検査いっぱいするっち思ってたけん、次の日きついやろうなーっち思って休み取ってたん』

⏰:09/02/04 14:55 📱:PC 🆔:aZb9sPw2


#829 [しゅん]
「そーなん!ちゅーか検査の結果は?大丈夫やったんか?」

『うん!経過良好っちー!!よかった』

「そっか!よかったな!」

「じゃーうまいもんでも食い行くか?
快気祝いしちゃー」

『いいん??行くーーー!!』

はしゃぐ未来を見ると、心配も吹っ飛んだ。

⏰:09/02/04 14:55 📱:PC 🆔:aZb9sPw2


#830 [しゅん]
「何食いてぇ?」

『ご飯。ガッツリ系』

「よっしゃ!」

変わってねぇ表現が、何となく昔を思い出させながら
未来とこうやって一緒におることも何か不思議に感じていた。

⏰:09/02/04 14:56 📱:PC 🆔:aZb9sPw2


#831 [しゅん]
焼肉屋に連れて行くと、キャッキャ言う未来。

たらふく食って、ドライブしていると連れてってほしい場所があると言いだし
便所に行きてぇのもあってコンビニで車を停めた。
お菓子を買うとか言って一緒に降りる未来。
戻ると、未来は買い物を済ませ俺を待っていた。

⏰:09/02/05 16:17 📱:PC 🆔:dkrGJPz.


#832 [しゅん]
「お前さ、今あんだけ食ったんに、お菓子とか食えんやろ!」

『アイスやもん』

「食欲旺盛すぎやな!また太るぞ!」

『うるさい!!食べたいもの我慢してストレス溜めるよりマシ!!』

⏰:09/02/05 16:18 📱:PC 🆔:dkrGJPz.


#833 [しゅん]
そんな言い訳を言いながら
『はい』と水を渡された。

「おぉ!」

未来は俺の分の飲み物も買ってくれとって。
しかも水。

俺はジュースが苦手で飲みもんはもっぱら水。
それは昔から変わってねぇ。
忘れてねぇんやっち思いながらも、当たり前のように俺は受け取った。
相変わらずお前気が利くな!っち言いそうになったんやけど…
昔を思い出す気がして言わなかった。

⏰:09/02/05 16:19 📱:PC 🆔:dkrGJPz.


#834 [しゅん]
「どこ行きてぇん?」

『海の中道。内海外海のとこに連れてって』

「夜の海の中道行ったことねぇなー。」

『じゃあ行こ行こーーー』

⏰:09/02/05 16:20 📱:PC 🆔:dkrGJPz.


#835 [しゅん]
その未来の言葉に車をまた走らせ、30分もしないうちに着いた。
着いてすぐ未来は一人で砂を触ったり絵を描いたりしてはしゃいでいる。

そんな光景を見ながら、深呼吸をした。
潮の匂いとちょっと湿った風があたり、気持ちがいい。
ここんとこ最近、学校かバイトでほぼ勉強の毎日やったのもあったけか、何かめっちゃ新鮮やった。

⏰:09/02/05 16:27 📱:PC 🆔:dkrGJPz.


#836 [しゅん]
『もうすぐ泳げるねー』

「お前、水着着れるん??」

『プニプニしとるだけで、お腹出てないし!!』

「いんやね?痩せたし。誰もお前の水着姿見て発情するやつはおらんけん」

『ちゅーか水着着らんし!』

「ふーん」

そんな冗談を言い合うのも楽しかった。

⏰:09/02/06 16:19 📱:PC 🆔:lMyr/aPU


#837 [しゅん]
『しゅんー。』

「なん?」

『お見舞いきてくれてありがと』

急におとなしくなった未来は、遠くを見つめていた。

⏰:09/02/06 16:20 📱:PC 🆔:lMyr/aPU


#838 [しゅん]
「いいえ!よかったな良くなって」

『うん』

「あん時のお前はどこ?っちぐらい元気やし。ほんまよかったわ」

『意識が朦朧としとってあんま覚えてないんやけど、しゅんが来てくれて
背中さすってくれたのはなんとなく覚えとるん。
すごい楽になったよー』

⏰:09/02/06 16:22 📱:PC 🆔:lMyr/aPU


#839 [しゅん]
「どんな記憶力やねん!
まぁ俺の手にかかればそんなもんやんな!!」

『それは自意識過剰やし』

「うるせーちゃ!でもほんとよかったわ〜よくなって」

『うん!』

⏰:09/02/06 16:23 📱:PC 🆔:lMyr/aPU


#840 [しゅん]
「ちゅーかさ、ごめんな。あの日。いきなり会いに行って。
しかも、優歌来たんやろ?」

『ん?優歌?誰それ。』

「そんなんしらばくれんでいいちゃ!
ごめんな、優歌がまじいたらんこと言ってから。
まじ悪いと思っとる」

『もういいよ。大丈夫やし』

「ほんまごめん。」

あのときのことを思い出すと、優歌に腹立って仕方がなかった。

⏰:09/02/06 16:24 📱:PC 🆔:lMyr/aPU


#841 [しゅん]
『しゅん。』

「ん?」

『何もないー』

「何かちゃ!それ。」

『しゅんー』

そう繰り返され、半笑で目をしかめながら横目で未来を見ると、未来は目に涙を溜めていた

⏰:09/02/06 16:24 📱:PC 🆔:lMyr/aPU


#842 [しゅん]
俺は焦り、しかめていた顔は一気に目が点になる。

「いや…どした?」

『しゅん。あたしやっぱしゅんが好き』

さらりと言った言葉は一瞬何のことかわからず

「は?」
っと聞き返した。

⏰:09/02/09 14:35 📱:PC 🆔:ejK.3WxQ


#843 [しゅん]
『しゅんが好き。』

今までの態度とは全然違って、真剣な目で俺を真っ直ぐ見ている。
その目から一粒の涙が落ちると、未来は目を瞑った。
涙は止まることを知らないのか、次々と零れ落ちる。

俺の頭の中は吹っ飛び、今なんでこうやって未来といるのかさえわからなくなっていた。

⏰:09/02/09 14:35 📱:PC 🆔:ejK.3WxQ


#844 [しゅん]
「ちょっと待て。本気か?」

『うん。』

「いや…」

『ずっと会いたかった。』

「お前、浅田さんは?」

『ヒロ?ヒロの話知ってるん?』

「んー詳しく知っとるわけやねぇけど。」

『・・・』

⏰:09/02/09 14:36 📱:PC 🆔:ejK.3WxQ


#845 [しゅん]
未来が俺を好き?
そんな訳ねぇ。
未来は浅田さんのことをまだ引きずっとるはずや。

「お前が本当に好きなんは浅田さんやろ?
自分の気持ちから逃げんなちゃ。」

『逃げてない!もうヒロとは終わってるもん!!』

「手術の前の日、浅田さんに電話したんやろ?
怖いっち。
繋がっとるやん」

『それは…』

⏰:09/02/09 14:36 📱:PC 🆔:ejK.3WxQ


#846 [しゅん]
「な?そんな嘘ついて俺と戻ってどーなるん?
浅田さんには新しい彼女おるし、それで俺に逃げたいんか?
お前はそういう奴やねぇやろ。」

『違う。それは、しゅんが彼女おるっち知ってしまって色々あってどうしていいかわからんくて…
それで、電話してしまったん。好きとかそんな感情でしたんやない。
電話したのめっちゃ後悔しとるし、ほんとそんな理由やない。』

「そんなん俺にはわからんちゃ!」

『違うもん。信じてよ』

何も返せず
一時、沈黙が流れた。

⏰:09/02/09 14:37 📱:PC 🆔:ejK.3WxQ


#847 [しゅん]
未来は相変わらず震えながら泣いている。
それを見ても俺は何も出来なかった。

その沈黙を破ったのは未来。

『しゅん…。ごめんね。
あの時自分で勝手に決めて、しゅんの気持ちなんか聞こうとしてなかった。
自分でいっぱいいっぱいになって勝手に思い込んで。
しゅんにバイバイ言っちゃったん。
自分が弱かったんと思う。
ごめんね。』

「何でお前が謝るんかちゃ!!
あれは俺が悪かった。
何でいっつもお前は自分を責めるん?」

⏰:09/02/10 15:00 📱:PC 🆔:u95ROELk


#848 [しゅん]
『だって…』

「浮気したっち嘘ついて。
アホかお前は。」

黙る未来を見て、嵐が言ったことは本当やったと確信した。

『あの時毎日辛かった。
しゅんが相手してくれんくて。
好きな人が出来たんかなとか、気持ちなくなったんかなとか。
長くなれば長くなるにつれてあたしは気持ちが増してくるのに、しゅんは離れていって。
友達と遊んだり気を紛らわしてもどっか寂しいし、どうしたらいいかわからんかった。』

⏰:09/02/10 15:01 📱:PC 🆔:u95ROELk


#849 [しゅん]
「ごめん」

『ううん。
絶えれんくなって別れてっち言ってしまって、しゅんは必死で止めてくれたのに、後に引けんくなって。
しゅんと別れても、涙を流す日は変わらんやったん。
付き合いよるときよりももっと辛かった。
今しゅん何してるんやろとか、しゅんちゃんと練習してるかなとか
そんなん考える度にもっと頑張れたのにっち後悔したっちゃ』

そう、泣きながら話す未来。
今まで未来がどう思ってやってきたのかを、未来の口から聞くのは初めてだった。
俺はただ前を見つめて聞いていた。

⏰:09/02/10 15:01 📱:PC 🆔:u95ROELk


#850 [しゅん]
『そんなときに、ヒロがいっぱい話聞いてくれていっぱい遊んでくれて、しゅんのことから離してくれたん。』

「…そっか。
俺と会ったとき、もう付き合いよったんやろ?」

『うん…。
いつの間にか、ヒロのこと本気で好きになっとって付き合うことになって。
ヒロと付き合ってるときは、ヒロしか見えてなかったし、結婚したいなともまで思ってたんね。
遠距離なるっちわかってたけど、好きやったけん頑張れるっち思ってた。
遠距離っちそんな辛いもんとも思ってなかったし。
最初はヒロもメールとか電話とかすごいくれてうまくいってたんに
時間がたつに連れてヒロは仕事に一生懸命やし、会いたい時に会えんくて。
3ヶ月に1回会えるか会えんかやったと。』

「3ヶ月に1回??」

⏰:09/02/10 15:04 📱:PC 🆔:u95ROELk


#851 [しゅん]
『うん。そんなんが積み重なって、あたしはわがままになるし、それに面倒臭そうなヒロはどんどん離れていったん。
ほんとに毎日が辛いで泣いてばっかやった。
頑張ったけど、耐えれんくなってまたあたしからバイバイした。
止めてくれるっち思いもあって言ったのに、すんなり受け入れられたんちゃー。
そんなもんよね…
好きなんに自分から別れたけか、ずっとヒロのこと引きずってて。
しゅんの時と同じ。
そしたらね、ヒロ長崎に転勤になったと。
それで長崎とか遠距離やない!!っち思って、戻ってっち伝えたらもう彼女おったん。
無理っち即答されたっちゃ。
その彼女とはまた遠距離やって。
大阪と長崎。』

「そっか」

その一言しか言えなかった。

⏰:09/02/10 15:05 📱:PC 🆔:u95ROELk


#852 [しゅん]
『それでも好きやったんやけど、もうどうしようもなくなって。
毎日泣いて、仕事中も急に涙が出たりして、毎日が凄いきつかった。
そしたら病気になって、手術せんないけんとかなるし、本当誰かに助けてほしいで。
そんなときに思い出すのはしゅんのことで、しゅん元気にしてるかなーとか考える自分がおって。
何か、都合が悪くなったらしゅんに気持ちが戻る自分がすごい嫌で考えんようにしとったんやけど
行き着くとこはしゅんで…
最初は寂しいだけっち思ってたん。
でもね、しゅんから電話があって、会いに来るっち言われて』

⏰:09/02/10 15:06 📱:PC 🆔:u95ROELk


#853 [しゅん]
『もしかしたらっち期待もあったし、でも今更どんな顔で会ったらいいんかわからんで
本当はめっちゃ嬉しいのに、今会ったら、絶対戻りたいっち思ってしまうっち思って、会いたくないとか思ってもないこといっぱい言って。
それでも、しゅんは会いに来るっち言うし…。』

「お袋に話聞いて、会いに行かんっちゅー選択肢は俺にねかったんちゃ。
気持ちうんぬんやねぇで、会いてぇっち素直にそう思った。」

⏰:09/02/10 15:06 📱:PC 🆔:u95ROELk


#854 [しゅん]
『そっか。
久しぶり見たしゅんはさ、ちょっと大人っぽくなっとって、あたしが好きなチーズケーキ覚えてたり、ニッっち笑った笑顔も大きいでゴツゴツした手も全然変わってなくて、一気に色々思い出してしまって。
涙は絶対我慢しようっち思って会ったのに、会った瞬間流れ出た。
戻りたいっち言ってしまって、でも、しゅんには逃げたいだけやっち言われて
やっぱ、言うべきことやなかったっち後悔して、冗談みたいに流した。
言ったことに後悔したんに、これで終わりになったらどうしようっち不安になって、帰らんでとか言ってしまって。
しゅんは困った素振りを見せるし、もうあたしに会う気なんかないなーっち感じて。
あの時、もう会う気なんかなかったよね?』

⏰:09/02/10 15:07 📱:PC 🆔:u95ROELk


#855 [しゅん]
「ねかった」

『よね…。
しゅんが病室から出て、もう会えんのやっち思ったら
めっちゃ悲しくて、もっと真剣に戻ってっち言ったら何か変わってたかなとか思った。
もし、もっと押してたら戻れてた?』

「いや…多分戻ってねぇやろ。
優歌とも付き合いよったし、そんな簡単な話でもねぇし。」

⏰:09/02/10 15:09 📱:PC 🆔:u95ROELk


#856 [しゅん]
『しゅんはそう言うと思いよったけど。
やっぱそうよね。
でもね、彼女おること知ってもうダメっち思ったん。
自分もヒロと付き合ったくせに、しゅんが他の人と付き合ったっち知ったら何か嫌やったんちゃね。
めっちゃ自分勝手やけど。
しゅんも好きな人が出来て、あたしと違う道歩きよんやなぁっち。
優歌ちゃん?がすっごい羨ましかった。
電話の会話でしゅんが振り回されてる感じがしてさ、あたしやったらそんなんせんのになぁとか思ったりして。』

「うん。」

⏰:09/02/10 15:09 📱:PC 🆔:u95ROELk


#857 [しゅん]
『そんなん考えたら涙止まらんし、もうどうしたいいかわからんやって。
そしたら、優歌ちゃんがあたしんとこ来くるし、もうほんと意味わからんやった。
優歌ちゃんが言ったことは絶対嘘っち思ったけど、それなりにショックやったし。
もし、本当やったらどうしようっち思ったし。
そんな人としゅんが付き合いよるのが信じれんやって。
ムカついたし、悔しいし、悲しくて、余計意味わからんくなって、何日も寝れんやった。』

「ごめんな・・・」

『しゅんが謝らんでいいよ。』

「ごめん」

⏰:09/02/10 15:10 📱:PC 🆔:u95ROELk


#858 [しゅん]
『それで手術の前の日、ヒロに電話してしまって…
でもね、電話してめっちゃ後悔したん。
ヒロはやっぱどっか冷たかったし、前とは違うんやなぁっち』

「そーでもねぇと思うよ?
手術の日、お前の携帯に浅田さんから電話あったらしーし、心配は心配やったんやね?」

あのときのことを未来に話すと、未来はうつむいた。

『そっか。』

ただその言葉だけで、また会話が止まった。

⏰:09/02/10 15:10 📱:PC 🆔:u95ROELk


#859 [しゅん]
『しゅん。あたしやっぱりしゅんが好き。
でも、この思いは繋がらんね…
そうわかっとるのに、ダメっち言い聞かせてるんに好きな気持ちがいっぱいで
こうやってしゅんの隣におるのが辛い。
自分から会ってっち言ったのに。』

涙を流しながら微笑み、未来はそう言った。

⏰:09/02/10 15:11 📱:PC 🆔:u95ROELk


#860 [しゅん]
俺の中に何かが一気にこみ上げてくる。
無意識のうちに俺は未来を抱き寄せ、きつく抱きしめた。

未来は俺の胸で声を押し殺して泣いている。

未来と戻りたいという思いと、戻ったことでのプレッシャーで揺れていた。
でも、未来が話してくれたことがすげぇ嬉しいで。
戻りたいっち思いのが強い。

⏰:09/02/10 15:16 📱:PC 🆔:u95ROELk


#861 [しゅん]
『気持ちがないのに、抱きしめたりせんで 』

そう言われ、一瞬手が緩みそうになった。
自分の気持ちを正直に言ってねぇんに、こんな行動を取る俺は卑怯や。
でも、手を離せなかった。

⏰:09/02/10 15:17 📱:PC 🆔:u95ROELk


#862 [しゅん]
「俺さ、自信ねぇんちゃ。
お前を幸せにする。」

『意味わからん。
あたしの気持ち知っとってこんなんするの。
ずるいよ』

「ごめん…」

俺は未来のことが好きや。
そんなこと自分が痛いほどわかっとる。
でも…

⏰:09/02/10 15:20 📱:PC 🆔:u95ROELk


#863 [しゅん]
『しゅん。離して。
こんなんされたらもっとしゅんのこと好きになってしまう。
嫌や。』

泣いて、顔をぐちゃぐちゃにして俺から無理やり離れようとする未来。
そんな未来を見てますます手を解けない俺。
解かれないように、俺も力を入れた。
すると未来の動きが止まった。体だけが細かく震えている。

⏰:09/02/10 15:20 📱:PC 🆔:u95ROELk


#864 [しゅん]
そして、一言こう言った。

『しゅん。お願い離して。』


そう言われた瞬間。



「お前が好きや。」



俺は自分の気持ちを言ってしまった。

⏰:09/02/10 15:25 📱:PC 🆔:u95ROELk


#865 [しゅん]
『もういいよ!困らせてごめん。
せっかく楽しかったのにこんなことになってごめんね。』

信じてない未来に俺はもう一度言う。

「俺はお前が好きや。
違う女と付き合って思ったんちゃ。
俺はお前やないと無理。」

俺に抱きしめられたまま、未来は固まっている。
頭ん中を必死に整理しているのか、動かない。

自分に正直にいくのか、それとも未来を突き放すのか、どうするべきなのかを必死で考える俺。
実際、気持ちを言ってしまった手前、後には引けん。
当たり前や。
そんなんはわかっとんやけど。
気持ちを言ったことに後悔していた。

⏰:09/02/10 15:26 📱:PC 🆔:u95ROELk


#866 [しゅん]
突然未来が動き出し、抱きしめられた腕の中から俺を覗いた。
その顔は涙でぐちゃぐちゃになっとって、もう目が腫れている。

『ほんとに?』

静かにうなずくと未来が続けた。

「でも、それを形に出来ん。
お前の気持ち知っとんのに、こんな中途半端なことしてさ。
自分でもどうしたいんかわからん」

⏰:09/02/10 15:26 📱:PC 🆔:u95ROELk


#867 [しゅん]
『しゅん。あたしね大人になったと思うと。
しゅんと別れて、いっぱい後悔も勉強もした。
他の人を好きになって付き合った。
でもね、やっぱりあたしはしゅんが好きなん。
もうしゅんの隣から離れたくない。
幸せにせんでもいいし、守ってくれんでもいい。
ただ、ずっとあたしの隣におって?
それだけでいいけん。
お願い。』

目を涙でいっぱいに溜めて流しながら体がヒクヒクなっている。
一生懸命伝えようとする気持ちが伝わってきて鳥肌が立った。

⏰:09/02/10 15:27 📱:PC 🆔:u95ROELk


#868 [しゅん]
「そんなん泣くなちゃ。」

『ごめん。強くなったつもりなんに、しゅんの前では全然強くなれんね。』

「お前泣き虫やもんな」

『しゅんが泣き虫にさせたんやもん』

⏰:09/02/10 15:27 📱:PC 🆔:u95ROELk


#869 [しゅん]
「これから学校がもっと忙しくなるし、勉強もせんないけんし、遊んだりできんと思うん。
寂しい思いさせると思う。
浅田さん時と同じ様な思いさせたくねぇんちゃ。
そうなるのがすげぇ怖ぇ。」

『強くなったもん。しゅんとなら頑張れる。』

「俺の前では強くなれんのやなかったん?」

『強くなると!!』

⏰:09/02/10 15:28 📱:PC 🆔:u95ROELk


#870 [しゅん]
「ほんま、俺自信ねぇん。
同じこと何回も繰り返して、今までお前にほんと辛い思いさせた。
それが、プレッシャーなんちゃ。」

『もうそれはいいもん!
過去は過去。
また一からゆっくり歩いて行けたらそれでいい。』

⏰:09/02/10 15:28 📱:PC 🆔:u95ROELk


#871 [しゅん]
「俺は過去に出来るかわからん。
これからやって、先生なれたら余裕ねぇと思うし、どうなるか俺すらわからん。
なれんやっても、お前をかまう暇ねぇと思う。
お前に八つ当たりする時だって続くかもしれん。
そんなんでも耐えられるんか?」

『うん。大丈夫。
しゅんが頑張れるように全面バックアップするもん!!
しゅんが受からんわけないし!!
もし辛くなった時は、自分だけで悩まんでちゃんとしゅんに言う』

「…」

⏰:09/02/10 15:29 📱:PC 🆔:u95ROELk


#872 [しゅん]
『あたしはしゅんから離れんもん。
好きだけじゃやっていけんことも、いっぱいあると思うん。
それは、今まで経験してきた中で痛いほどわかった。
でも、好きっち気持ちがなかったら何も始まらんやん?
やけん、しゅんがあたしのこと嫌いになっても、あたしはずっとしゅんを想っとく。
あたしの気持ちをわかってくれるまで、あたしはしゅんをずっと好きでおるよ。
しゅんが気づいてくれるまでずっと。
もう前みたいに諦めん。』

「お前のがずりーちゃ」

『ほんとのことやもん』

⏰:09/02/10 15:29 📱:PC 🆔:u95ROELk


#873 [しゅん]
未来が投げかける言葉ひとつひとつが俺の心に響く。
泣き虫なとこは変わってねぇ。
でも、物の見方や考え方も、そして強がっていた性格も今は明らかに違う。
未来は成長している。

この真っ直ぐな気持ちを受け止めるだけの器が、俺にあったかどうかはわからん。
でも、こんなん俺のことを想ってくれて涙を流してくれる奴は他にいるだろうか。

⏰:09/02/10 15:30 📱:PC 🆔:u95ROELk


#874 [しゅん]
未来と過ごしてきた日々が一気にフラッシュバックしてくる。
ちょっとしたことでも、幸せと思えた毎日がそこにはあった。
幸せにするという決意もあった。

そして、何よりも未来が好きだった。

未来とまた一緒に歩きたい。

その気持ちが勝った。

⏰:09/02/10 15:31 📱:PC 🆔:u95ROELk


#875 [しゅん]
「未来。
浅田さんとは連絡取ってほしくねぇ。」

『もう絶対取らん!!絶対絶対取らん!!
番号も消したし、着信拒否する!!』

「絶対?」

『絶対!!!』

⏰:09/02/10 15:32 📱:PC 🆔:u95ROELk


#876 [しゅん]
「お前は俺が好きやんな?」

『うん。しゅんが大好き』

「やっぱ、お前を好きな気持ちには勝てんわ。
幸せにするっち約束はできん。
でも、幸せにする努力はする。
その努力は絶対怠らん。それは約束するけん。
もう俺から離れんなよ。
ちゅーか離さんけ。」

『しゅんーーー』

未来はそう言って、俺をぎゅっと抱きしめた。
俺も抱きしめ返す。

⏰:09/02/10 15:32 📱:PC 🆔:u95ROELk


#877 [しゅん]
「今まで辛い思いさせてごめんな。」

『もう、しゅんのごめんは聞きたくない。
悲しくなる』

黙って頷き、にこっと笑いながら頭をポンポンすると
未来は、今まで俺に抱きしめられていた手を解き、逆に俺に抱きついてきた。
俺は未来を抱きしめられる幸せをかみ締めていた。

⏰:09/02/10 15:44 📱:PC 🆔:u95ROELk


#878 [しゅん]
「お前、まだ痩せとるな。」

『今、スタイル抜群やけいいと』

「そーやな。でも前ぐらいが俺は好きや」

『じゃーいっぱい食べて太るね』

「太りすぎんなよ。」

『太りすぎても嫌いにならんでね?』

不安そうに聞く未来がすげぇ可愛いで

「お前のそーいうのたまらんな」

っち思わず言うと
にーっち笑って返した。

⏰:09/02/10 15:44 📱:PC 🆔:u95ROELk


#879 [しゅん]
「お前をこーやって抱きしめとるときが一番幸せや。」

『あたしもしゅんに抱きしめられてるときが一番幸せー。』

「もうこんなん出来るときが来るとか思ってもねかったわ。」

⏰:09/02/10 15:45 📱:PC 🆔:u95ROELk


#880 [しゅん]
『今まで辛かったのはこの日が来るけんやったんやね。
がんばってよかった。』

「そやな。お前も辛かったかもしれんけど、俺も辛かったけん。
それだけわかっとって。」

『知っとる』

「ほんとかちゃ!」

『知っとるもん!!』


手を離し、キスをすると未来はまた涙を流した。
その涙は今までのとは違って、未来の幸せが溢れ出したように思えた。

⏰:09/02/10 15:45 📱:PC 🆔:u95ROELk


#881 [しゅん]
未来は友達の家に泊まるとか言いよったけど、結局俺ん家に来ることになった。
途中で歯ブラシや洗面道具やお菓子を買う。

付き合っていたころの未来の影響を受けて、洗顔やシャンプーは未来と一緒のを使っていた俺。
別れたあとも、ずっとそのまま変わってなかった。
未来にそれを話すとびっくりした様子を見せたが、しゅんと繋がっとったみたいで嬉しいと言っていた。

⏰:09/02/12 16:03 📱:PC 🆔:Zy..1jZ2


#882 [しゅん]
初めて優歌以外の女を家にあげる。
未来には何となく申し訳ねぇような気がしたが、仕方ねぇし。

マンションの玄関を入るや否や、そわそわしている。
俺の玄関を開けると、未来のテンションは最高潮に達した。

⏰:09/02/12 16:04 📱:PC 🆔:Zy..1jZ2


#883 [しゅん]
『すごーーーーい!!めっちゃオシャレ!!!』

「やろ?俺のセンスはこんなもん!
SIMPLE IS BESTやけ」

『しゅんっぽーーーい!!
ってか、きれいにしすぎやろー。モデルハウスやん。
男の部屋やないみたいやし』

「もうッ!しょうがないわーとか言って片付けたかった?」

そう笑いながら聞くと

『ぜんぜーーーん。しゅんが汚くしとー方が引く』
とか言っていた。

⏰:09/02/12 16:05 📱:PC 🆔:Zy..1jZ2


#884 [しゅん]
俺の部屋を見て、未来も気に入ってくれたみたいやった。

お互い別々で風呂に入り、未来は俺のジャージを着る。
もちろんでけぇでダボダボしていた。

『しゅんの匂いがするー
汗臭い。』

「はぁ?ちゃんと洗濯しとーけど」

『嘘ー。しゅんのいい匂いがするとー』

そんな未来の一言一言が嬉しかった。

⏰:09/02/12 16:05 📱:PC 🆔:Zy..1jZ2


#885 [しゅん]
夜中まで色々と今までの知らん時間を話しまくった。
野球の話とか、学校の話、バイトの話。
対外は俺が聞き役なんに、この日は未来が聞き役で楽しそうに聞いていた。

「明日どーする?」

『しゅん授業あるんやろ?』

「そーっちゃ。でも、1限。」

『1限!!終わってから、遊べる!!!』

「やな!!」

⏰:09/02/12 16:06 📱:PC 🆔:Zy..1jZ2


#886 [しゅん]
『ゆっくり起きて、俺が終わるぐらいに用意しとけ』

「しゅんと一緒起きる!!」

「バカ!講義1時間半あるんぞ?
何しよくんかちゃ!それより前に家出るし。
ちゅーか、学校迎え来て!俺の車で。そんまま遊び行った方が効率いいし。
運転できるやろ?」

『無理!!!四駆無理!』

「はぁ〜?出来るやろ!」

『無理に決まってるやんー。ボコボコなってもいいならいいよ』

⏰:09/02/12 16:06 📱:PC 🆔:Zy..1jZ2


#887 [しゅん]
「いや、あぶねーな。
車ボコボコなるぐらいならいーけど、人傷つけたらやべーし。」

『しゅんはあたしの心配してくれんのやね』

「いや、それも含めてやけん。
じゃあ、一緒授業受けるか?講義やし。」

『いいん?』

「別にバレんし。関係ねぇやろ」

『えーーしゅんの友達おるんやろ?』

「おるけど、いっつも一緒に受けるわけやねぇよ。
俺、嵐以外やったら、だいたい一人で受けるし。」

⏰:09/02/12 16:07 📱:PC 🆔:Zy..1jZ2


#888 [しゅん]
『あたし連れて嫌やないん?』

「何で?」

『えええーー何かさー。』

「こんな可愛い彼女がおって?
逆に自慢やろ。
やっぱあいついい女連れとるわーっち」

『ええええーそんなん絶対思われん!!』

「友達おったら、自慢するし。
いつも通りのお前でおればいいんちゃ!
そっちのがいーやん。学校から直で遊びいけるし!
決定な!!」

未来は納得してなかったみたいやけどね。

⏰:09/02/12 16:08 📱:PC 🆔:Zy..1jZ2


#889 [しゅん]
二人ベットに入り、また色んな話をした。

「あ!!そー言えば、嵐隣に住んどるで」

『は????』

「隣同士で引っ越したんちゃ」

『嘘やん!!!!』

「ほんとちゃ!ピンポンしてきてん!
嵐出てくるけん」

『何でもっと早く言わんのーーーー!!』

「何か用事あるん?」

『いや、ないけど・・・』

⏰:09/02/12 16:09 📱:PC 🆔:Zy..1jZ2


#890 [しゅん]
「何かそれ!
嵐にもちゃんと報告せんないけん。
めっちゃお前のことも心配しとったし、俺らに戻ってほしいっち一番思っとったんはあいつやけ。」

『嵐に会いたいなー』

「はぁ?何それ。」

『あたし嵐のこと好きやもん』

「ふーん」

『やきもち妬いた?』

「ちょっとな。」

正直に言うと、未来はえ?みたいな意外な顔をし笑った。

⏰:09/02/12 16:09 📱:PC 🆔:Zy..1jZ2


#891 [しゅん]
『しゅんでもそんなん言うときあるんやー』

「俺、結構嫉妬深いし。態度に出さんだけちゃ」

『じゃあ、もしあたしが男の友達とご飯行くーとか行ったら嫌?』

「嫌に決まっとーやんけ!てかお前は行かんやろ!
好きになったらそいつしか見れんくなるタイプやもんな!」

『わからんよー。』

「まぁ別に行っていいしそんな束縛はせんけど、いい気はせんね。」

『行かんもんーー』

⏰:09/02/12 16:10 📱:PC 🆔:Zy..1jZ2


#892 [しゅん]
「知っとーちゃ!でも、行きたいのに我慢すんなよ!
そーいうの俺嫌やし。
地元の友達同士とかでワイワイしたいときだってあるやろーし。
お前なら信じれるし、嫌やけど不安なわけやねぇけん。」

『ふーーーん。
あたしはしゅんが行ったら嫌!!
しゅんみたいに行ってきていいよっち言いたいところやけど
ほんとは絶対嫌!!!』

「心配せんでも行かんけん!!」

俺に抱きつき、胸に顔を押さえつけながら

『やっぱ行きたいなら行ってもいい』

そう言う。

⏰:09/02/12 16:12 📱:PC 🆔:Zy..1jZ2


#893 [しゅん]
ほんとは行ってほしくねぇんに、俺が行っていいとか言うけん
仕方なく行っていいっち言ったんと思う。

ガキみたいな奴やけど、そんなところがたまらなく可愛いと思う俺。
やべーーね。

⏰:09/02/12 16:12 📱:PC 🆔:Zy..1jZ2


#894 [しゅん]
『それから、嵐のこと好きやけど、しゅんのことは大好きなんやけ』

「その好きと大好きっちどんぐらい違うん?」

『天国と地獄ぐらい』

「それ、大好きと大嫌いやろ」

『そんぐらい違うと』

「はいはい。わかったけん。
もう寝り。明日はぇーよ。」

未来の表現の仕方に俺は一人微笑みながら、その日は何もせず寝た。

⏰:09/02/12 16:13 📱:PC 🆔:Zy..1jZ2


#895 [しゅん]
次の日嵐の家に二人で報告しに行き、経緯を話した。
嵐はびっくりしとったけど、めっちゃ喜んでくれてほんま俺らのこと心配しとったんやなと感じた。

俺と未来との問題なんに。
嵐はいっつも俺らのことを心配してくれいている。

口に出しては言わんけど
そんな嵐にその日も感謝の気持ちでいっぱいだった。

⏰:09/02/16 16:18 📱:PC 🆔:nZS.U4oQ


#896 [しゅん]
そのまま学校に行き、みんなから注目されながらも、未来と二人で講義を受けた。

やっぱ、大学と言えども同じ講義受ける奴とか決まっとるし。
ちょっと見たことない奴がまじっとけば、不審に思うやろう。

俺は別にふつーやったけど、未来は見られるのが嫌らしく挙動不振。
堂々としとけばいんに、余計目立つ。

⏰:09/02/16 16:18 📱:PC 🆔:nZS.U4oQ


#897 [しゅん]
『ねぇ、めっちゃ見られよる』

「そう?俺がイケメンやからみんな見てくるんちゃ」

『違う!!』

「あっ、お前が可愛いけやな!」

『もう!そんな冗談言いよる場合やない!!』

「ふつーにしとけちゃ!お前がそんな態度やったら余計目立つやろーがちゃ!」

『…うん』

⏰:09/02/16 16:19 📱:PC 🆔:nZS.U4oQ


#898 [しゅん]
仕方なくか、俺がちょっと強く言ったけか静かになった未来は
真剣に講義を受けていた。

一時おとなしく受けていた未来が俺に紙をまわしてくる。
その紙には

『ちょっと慣れてきた。この講義面白いね』

と書かれていた。

⏰:09/02/16 16:42 📱:PC 🆔:nZS.U4oQ


#899 [しゅん]
「ふつーにしゃべっていいで?」

そう言うと、
また紙に

『こうやって書くほうがいーと』

と書いてあった。

⏰:09/02/16 16:43 📱:PC 🆔:nZS.U4oQ


#900 [しゅん]
未来に付き合ってやろうと思って
「お前もなんちゃって大学生やんな!!やろ?俺、この授業休んだことねぇけね。」

『めっちゃ懐かしい!!また、暇な日あったら一緒受けていい?』

「いいで!おもろい授業まだいっぱいあるけん、時間合ったら受けさしちゃーよ」

『ありがと』

そう言って、また講義に集中する未来。

隣にいる未来を直接見ることは出来んけん、わざと後ろに持たれ横目で未来を見ると
真剣に耳をすまし目がキラキラしとってまた違った一面を見た。

⏰:09/02/16 16:44 📱:PC 🆔:nZS.U4oQ


#901 [しゅん]
講義が終わり、みんなバラバラに帰っていく中、仲いい奴らが俺に近づいてきた。

一番に話しかけてきたのは、悟。
高校の時から知っとる奴で、学校の先生になるという一緒の夢を持っている。
背は低いけど、結構なイケメン。
おもろい奴で女男共に友達が多い。

未来とも何回か面識があった。

⏰:09/02/17 15:53 📱:PC 🆔:GtlayqJg


#902 [しゅん]
【お前さー彼女いつの間に出来たんかちゃ!】

「おーまぁ色々あってな」

【ふつーに講義連れてきとーし。
何か、お前当たり前!みたいな顔しとーけん、全然違和感ねかったけど。
ここの学生やねーよな?】

「ちげーちげー。ちゅーかお前、未来のこと覚えてねぇ?」

『こんにちは。しゅんがいつもお世話になってます』

未来はにこっと笑い、挨拶した。
未来の知らん奴らも結構おったし、とっさにこんな言葉が出る未来に
やるやん!と心の中で感心した。

⏰:09/02/17 15:53 📱:PC 🆔:GtlayqJg


#903 [しゅん]
【は?未来??】

「そう!覚えとるやろ?」

【はぁ〜??ありえんし!!
めっちゃきれいになっとーやんけ!】

「やろー。」
『やろー。』

未来は俺のマネをして笑っていた。

⏰:09/02/17 15:54 📱:PC 🆔:GtlayqJg


#904 [しゅん]
【戻ったん?】

「まぁ今度会ったとき、詳しく話すわ!」

【おう!ちゅーか、お前この前までフリーやったんに。
いつの間にっち感じやけなー。
結構聞くで〜?お前のこと狙っとるっち奴。
後輩にもタメにも。
別れたっち話知って、俺何人か聞かれたもんねーお前のアドレス。
教えてねぇけど。
まぁー未来連れとったら、手出らんっち思うけどね!】

⏰:09/02/17 15:55 📱:PC 🆔:GtlayqJg


#905 [しゅん]
{ちゅーか、俺も聞かれたことあるでー??}

「まじー?お前も?
ちょっとは遊んだ方がよかったやっか?」

【未来ちゃんこんなこと言わせていん?】

『全然いいー。ちょっと遊んだ方が良かったんやない?』

「はいはいちゃ〜。」

【めっちゃいい感じやんけ!!何か腹立つし】

⏰:09/02/17 15:55 📱:PC 🆔:GtlayqJg


#906 [しゅん]
「ちゅーか、何ち聞かれたん?」

【小彩先輩と仲良しですよね!!とか言われてからさー。
アドレス交換できんか聞いてもらえませんか?とかー。
色々!
あいつ、そんなんしてくる奴嫌いやし、ストライクゾーンえっらい狭いけん、ぜってー無理ばい!っち断ったけど。】

「何かそれ!!俺、そーとーわりぃ奴みたいになっとるやんけ!」

【実際そうやん】

「いやいや!かわいかった?」

【可愛かった!!俺代わりにしよーか?っち感じやったもんね】

「まじーーー」

⏰:09/02/17 15:56 📱:PC 🆔:GtlayqJg


#907 [しゅん]
【お前、未来ちゃん前にしてそんなん言うのありえんやろ!】

『言うだけやけ大丈夫。』

「はぁ〜?本気でしたらどーするん?」

『そうなったら、奪い返す!』

【はいはいちゃ〜どんだけ仲良しなの見せつけよん!】

{まじちゃ!未来〜俺に誰か紹介して?}

そう言い出したのは、同じ野球部のすぎ。
こいつは、未来と小・中が一緒で顔見知り。
俺とは大学で仲良くなった。

⏰:09/02/17 15:56 📱:PC 🆔:GtlayqJg


#908 [しゅん]
『すぎーーー久しぶり!!相変わらず変わらんね』

{うるせーちゃ!!お前が変わりすぎなんちゃ!!
何かしゅんと一緒おったら無敵っち感じがこえーんやけど}

『何それーーー』

{いや。誰もが羨ましいっち思うカップルやろ!お前ら}

『なーんだ。そっち?』

「仲良しやもんねーーー」

そう言って未来の肩を抱くと、未来もノリ良く、俺の方に首を傾る。

{まじうぜーーー}
【ほんとうぜーーー】

周りの奴らも、ありえんしとか言いながら笑っていた。

⏰:09/02/17 15:57 📱:PC 🆔:GtlayqJg


#909 [しゅん]
{そんなんする暇があったら、誰か女の子紹介しろちゃ!!
お前の友達ならぜってー可愛い子がおるはず!!}

『紹介?』

{可愛い子お前なら知っとるやろー。}

『すぎ学生やんー。友達みんな社会人やし。学生の時点でなしやもん』

{はぁ〜?もうすぐ卒業やけん!!何とかしろ!}

「お前、誰にそんな命令しよんかちゃ!
俺の大事な未来にそんな言い方していいと思っとん?
ボケ!!
ちゅーか、俺ら今からデートなんちゃ!!
邪魔せんでくれん?
行くぞ!未来。こいつらと話しよったら、きりねぇけん。」

⏰:09/02/17 15:58 📱:PC 🆔:GtlayqJg


#910 [しゅん]
『じゃあ、探してみるね。
どんな子がいいか、メールしとってー?』

そう未来が言うと

【お前、どんだけいい子なん!
俺もどんな子でもいいけんよろしく!!】

別れ際に、悟も真剣に未来に頼んでいた。

⏰:09/02/17 15:58 📱:PC 🆔:GtlayqJg


#911 [しゅん]
『みんな必死やね!』

「やな!すぎは就活終わって毎日暇なんやね?」

『そっかー。すぎに合った子紹介できたらいいけど…』

「まっ、あいつやけんそんな真剣に頑張らんでいーやろ!」

『しゅん最悪やねー。人のことになったらどーでもいんや』

「いやいや…すぎばい?
あいつに可愛い彼女とか出来たら、ネタやん」

そんな話をしながら学校を後にした。

⏰:09/02/17 15:59 📱:PC 🆔:GtlayqJg


#912 [しゅん]
その日、一日買い物デートして未来を実家まで送るつもりだった。

未来は高速バスで帰るっち言いよったんやけど、どうしても俺が送りてぇで。
福岡から北九まで話をしよったらあっという間に着いた。

別れ際、未来がいつ会えるかを聞いてくる。

⏰:09/02/18 15:11 📱:PC 🆔:hQ900H/o


#913 [しゅん]
『次はいつ会えるー?』

「んー。お前金曜の夜からいんやんな?」

『うん。」

「金曜の夜はバイトやけど土曜休みやけん、金曜の夜泊まりくる?」

『行く!!いいと??』

「おう!」

『じゃあバイト終わりそうな時間に連絡してね!!
時間見計らって高速バス乗るけん。』

「迎え行くけど」

『ううん。自分で行く!!』

⏰:09/02/18 15:12 📱:PC 🆔:hQ900H/o


#914 [しゅん]
「じゃあ、土曜はどっか遠出しよっかね!行きてぇとこあったら考えとけ!」

『わかった!!でも、しゅん勉強はいいと?』

「土曜遊ぶために、平日頑張るけん!!
再来週はバイトびっしり入っとるし、土日は悟と予備校行く予定やけさ。
来週会っとかんと、2週連続会えんし。
俺、できる男やけ!」

『何それー。無理せんでいいよ?』

「してねぇし。俺も会いてぇんやけ!お前だけっち思うなよ!」

⏰:09/02/18 15:13 📱:PC 🆔:hQ900H/o


#915 [しゅん]
『うん!!じゃあ、帰ったらメールしてね。気をつけて帰ってよ!』

「はいはい!ちゃんと安全運転で帰るけん!」

『送ってくれてありがと!』

「いいえ!ちゅーか、これ持っとって!」

『何〜〜?』

そう言って渡したのは、俺の家の合鍵。
嵐に会ったとき、嵐に渡しとるのをこっそり貰っていた。

⏰:09/02/18 15:13 📱:PC 🆔:hQ900H/o


#916 [しゅん]
『鍵??』

「金曜、これ使って入とっていーけん。
いたらんこと、家捜しすんなよ!」

『…いい。』

未来は悲しそうに断ってくる。

「何で?いらんの?」

『うん。』

「どしたん?」

『何か、嫌やもん』

「は?何で?」

⏰:09/02/18 15:14 📱:PC 🆔:hQ900H/o


#917 [しゅん]
『それ、優歌ちゃんが持ってたやつやろ?』

「はぁ〜?ちげーちゃ!優歌には合鍵とか渡したことねぇし。
嵐しか持ってねぇ」

『そーなん?』

「何勘違いしとん?
もし、優歌に渡しとったとしても、それをお前に直接回したりせんし。
新しく作るわ!ボケ!」

『だって…』

「それは嵐のやけどな!作る暇ねかったし、嵐にとりあえず貰っとったんちゃ!
また、お前の分できたら渡すけん!
それは、とりあえず仮な」

照れくさそうに笑いながら、合鍵を受け取る未来。
俺が未来のキーケースに通した。

⏰:09/02/18 15:14 📱:PC 🆔:hQ900H/o


#918 [しゅん]
「未来ー。」

『ん?』

「いや、何もねぇ。」

『何なんー』

「やっぱ、優歌のこと気になる?」

『うん』

「よな。」

『しゅんの家行ったときも、優歌ちゃんがここにいたんやなーっちちょっと思った。
でも、それは仕方ないし。
今からはあたしの思い出でいっぱいにしていくけん
大丈夫!!』

⏰:09/02/18 15:15 📱:PC 🆔:hQ900H/o


#919 [しゅん]
仕方ないのはわかっとる。

過去を消すことなんかできんし、優歌と付き合ったことは事実。
俺が未来と浅田さんのことを考えるだけで嫌なように、未来も俺と同じと思う。
いずれこの気持ちは消えるんやろーけど、考えれば考えるほど自分を追い詰めている気がした。

俺は未来の手を見るたびに薬指を見てしまい、あの日グッチの指輪をはめていた未来を思い出してしまう。
もうその指輪ははめてねぇけど、どーしても未来の指に目が行ってしまう。

お揃いの指輪をかおーや。

たった一言なんに
それを言う勇気もなかった。

⏰:09/02/18 15:18 📱:PC 🆔:hQ900H/o


#920 [しゅん]
「未来。」

『ん?』

「今日泊まれん?」

『今日??』

「明日そんまま会社行くのきちぃ?」

『どしたん?』

「いや、今日何か帰したくねぇ」

『どしたと?何かあった?』

⏰:09/02/19 16:21 📱:PC 🆔:6iJB9jiI


#921 [しゅん]
「いや。」

『いいよ!明日会社やけん、朝までしかおれんけどいい?』

「朝、会社まで送る」

『わかった。じゃあ、お母さんに連絡してくるね』

「ごめん!やっぱ無理やんな!やめよ!!」

『あたしもしゅんとおりたいけん!ちょっと待っとって』

そう言って車を降りた。

⏰:09/02/19 16:21 📱:PC 🆔:6iJB9jiI


#922 [しゅん]
前にもこういうことがあった気がする。
俺は気持ちが不安になると、未来を自分の手の中において安心しようとする。
それは未来もわかっているはず。

この日も、俺のわがままで未来を泊めさせることになった。

『大丈夫やったよー!!まだしゅんといっぱいおれるね!』

満面の笑顔でそう言う未来は俺に気を使わせないようにしているのが伝わった。

悪いと思っとるんに、帰せん俺。
この日はどうしても一緒におりたかった。

⏰:09/02/19 16:23 📱:PC 🆔:6iJB9jiI


#923 [しゅん]
コンビニでお菓子やビールを買い、ホテルに泊まる。

未来に部屋を選ばせ、何年かぶりのホテルに入った。

そして別々に風呂に入る。
何となく、久しぶりでお互い緊張し一緒に入れなかった。

風呂から上がり、俺はビールを飲みながら未来があがってくるのを待っていた。

⏰:09/02/19 16:24 📱:PC 🆔:6iJB9jiI


#924 [しゅん]
風呂から上がってきた未来は髪を乾かしながらしゃべる。

『しゅん家で洗濯しとってよかったー』

「やな。泊まる道具も持ってきとったしな!」

『うん!準備いいよねーあたし。
明日も会社休みたいなー』

「明日は無理やりでも連れてく!
その分今日は離さん」

そう言うと、照れて笑っていた。

⏰:09/02/19 16:26 📱:PC 🆔:6iJB9jiI


#925 [しゅん]
乾かし終わった未来は俺の隣に座る。
前付き合っていたときの未来と変わらん行動。
未来から手を繋いできて、肩に頭を乗せてきたり。
昔もドキドキしていたが、それは月日が経った今でも同じだった。
まったりした時間が流れていた。


そのとき、未来の携帯が鳴った。
未来が携帯を開けると、知らん番号から。

俺は浅田さん?
っち思ったけど、未来は着信拒否するっち言ったし。
してねぇんやっかっち疑いながらも未来の反応を見る。

⏰:09/02/19 16:27 📱:PC 🆔:6iJB9jiI


#926 [しゅん]
『誰やか…』

携帯を見て未来の動きは止まっている。

「出らんの?」

『えぇ…』

「浅田さんやねん?」

『ううん。番号が違う。着信拒否しとるけんかかってこんはずやし。』

「じゃあ出たらいいやん。
俺がおらんところでまたかかってきたら何か嫌やし」

『うん…』

そう言いながら、通話ボタンを押す未来。

⏰:09/02/20 15:51 📱:PC 🆔:rhdIVDWc


#927 [しゅん]
『もしもし?』

受話器の声は聞こえないが、未来の表情を見て浅田さんとすぐわかった。

『何?』

そう未来が聞く。
それに対して相手は何と返したのか。

『何で?』

未来は同じ言葉を繰り返す。

⏰:09/02/20 15:52 📱:PC 🆔:rhdIVDWc


#928 [しゅん]
未来の言う通りや。

何で今更?

どの面を下げて未来に電話をかけてきたのか。
そんなこと俺にはわからん。

⏰:09/02/20 15:53 📱:PC 🆔:rhdIVDWc


#929 [しゅん]
未来は俺を見ながら、顔を横に振った。
その顔は今にも涙が出そうなくらい泣きそうな表情。

俺は未来の手を握り、頭をポンポンとたたいてその場を離れた。
部屋を出て、洗面所に入る。
未来の声は聞こえない。
何を話しよるんか気になったけど、俺はわざと聞かないようにした。

⏰:09/02/20 15:54 📱:PC 🆔:rhdIVDWc


#930 [しゅん]
試すわけやねぇけど、未来の意思で動いてほしかったけん。
未来の気持ちが変わって浅田さんに向かってしまうかも。
考えるのはそんなことばっか。
嫌やけど。
でも、それは仕方ない。
止めるけど。
仕方ねぇ。
責めると思うけど。

それでも、未来の本当の気持ちが知りてかった。
これを試すっちゅーんかな。

未来は俺のことを好きと言った。

その言葉を俺は必死で信じる。

⏰:09/02/20 15:54 📱:PC 🆔:rhdIVDWc


#931 [しゅん]
20分ぐらいして。
未来が洗面所に入ってきた。
顔は涙でぐちゃぐちゃになっとって、まだ涙が次々と溢れている。

『しゅん…ごめん』

未来はそう一言言った。

俺は一気に体に鳥肌が立ち、嘘やろ…その言葉しか出てこない。
俺の予想が的中した瞬間やった。

さっきまで、絶対責めるっち思っとったのに出た言葉は

「仕方ねぇ。お前は悪くねぇよ」

その一言だった。

⏰:09/02/20 15:58 📱:PC 🆔:rhdIVDWc


#932 [しゅん]
今まで過ごした時間は夢のようなとき。
やっぱ俺らは繋がる運命やねぇんや。

また未来と同じ道を歩けると思ったんに、それはたった一本の電話で崩れ落ちた。


浅田博基。

浅田さんは未来にとって本当に大切な存在なんや。

⏰:09/02/25 15:53 📱:PC 🆔:EZF1V7ZI


#933 [しゅん]
俺のがぜってーカッコイイし、未来を思う気持ちは負けてねぇ。

それは100%の自信がある。

でも、この思いは未来に伝わらなかった。
伝わらなかったと言うよりも
その二つよりも一番大切な未来を守ることに対して自信がねかったけん、身を引いてしまったんかもしれん。

⏰:09/02/25 15:56 📱:PC 🆔:EZF1V7ZI


#934 [しゅん]
浅田さんとやり直す。
それが未来が出した答え。

身を引く。
未来が心から幸せと思えるならそれでいい。
それが俺が出した答え。

⏰:09/02/25 15:56 📱:PC 🆔:EZF1V7ZI


#935 [しゅん]
そりゃー何言われたんか知らんけど、
たった電話がかかってきがぐらいで気持ちが揺れるんなら、俺に対する気持ちを言ってくんなっち感じやけど。

未来が俺に言ったあの時の気持ちは嘘やねかったと思う。

浅田さんの存在がでかすぎて俺の気持ちよりもまさったっちこと。

浅田さんから連絡が来るとか誰も予想してねかったことやし。


俺より浅田さんを選んだ未来はずっと泣いていた。

⏰:09/02/25 15:57 📱:PC 🆔:EZF1V7ZI


#936 [しゅん]
泣き崩れる未来を支えると

『しゅんーーーー』

と言いながら未来は俺に抱きついてきて、胸に顔を押し付けて泣く。
俺は抱きしめ返しながら、こうできるのも最後なんやと漠然に思っていた。

⏰:09/03/03 15:23 📱:PC 🆔:aJsFF0uU


#937 [しゅん]
『ヒロやった。』

「うん」

『戻ってっち。』

「うん」

『んあらりはあっぱりゆんがふき』

胸に押さえつけているけか、何ち言いよんのかわからん。
もう一回聞き返す。

⏰:09/03/03 15:23 📱:PC 🆔:aJsFF0uU


#938 [しゅん]
「ん?」

『あたしはやっぱしゅんが好き』

「そっか」

?????

「は?」

『あたしはしゅんが好きやけ嫌っち言ったー。
なんに、何で涙が出るんやろ』

動転しとったんに、一瞬で勘違いと気づき慌てる俺。

⏰:09/03/03 15:24 📱:PC 🆔:aJsFF0uU


#939 [しゅん]
「お前、勘違いするような言い方すんなちゃ!!」

『ん?』

「泣きながらごめんっちゅーけん、俺と無理なんかと思った。」

『違うーーーー!!!』

「まじ泣きそうなったし…」

⏰:09/03/03 15:24 📱:PC 🆔:aJsFF0uU


#940 [しゅん]
『ごめん。ちゃんとね、しゅんが好きやから戻れんっち言った』

「ボケ!紛らわしいわ!」

『ごめん』

「浅田さん何ち?」

⏰:09/03/03 15:25 📱:PC 🆔:aJsFF0uU


#941 [しゅん]
『納得してなさそうやったけど、でもちゃんと言ったもん。
ヒロと別れていっぱい辛い思いして、それでもヒロのことがずっと忘れられんやったけど
それを乗り越えて、今はしゅんが好きなんっち。
やっとヒロとのことをやっと思い出に出来たん。
もう、辛い思いしたくない。
ヒロとは戻れん。そう言った』

未来の言葉に俺は何も返せない。
浅田さん本人に言ってくれたのも嬉しかったし、何より未来の気持ちは本当に俺にあるということがわかって安心した。

⏰:09/03/03 15:34 📱:PC 🆔:aJsFF0uU


#942 [しゅん]
『しゅんーー』

俺の胸から顔を離し、見上げながら俺にそう言った。
たまらなく可愛い未来がいとしくて仕方ない。

何で俺は浅田さんのことが引っかかっていたんかっち思うぐらい、未来の気持ちが真っ直ぐなのがわかった。
しょうもねぇことで悩んで無理やり納得しようとしていた自分が情けねぇ。

⏰:09/03/03 15:39 📱:PC 🆔:aJsFF0uU


#943 [しゅん]
「俺もお前がめっちゃ好きや」

そう言うと、未来は俺の脇から手を離し首に回した。
お互いのほっぺたをくっ付けてくる。
目をつぶっていると未来がしゃべった。

⏰:09/03/03 15:40 📱:PC 🆔:aJsFF0uU


#944 [しゅん]
『しゅん。不安な思いさせてごめんね』

「してねぇけど」

『嘘やん。さっき、手握ってくれて頭ポンポンしたとき、しゅん悲しそうやったもん』

「うるせーちゃ」

『でも、そういうとこが好きー。素直やないけど、しゅんの行動を見てたらわかるもん』

⏰:09/03/03 15:41 📱:PC 🆔:aJsFF0uU


#945 [しゅん]
「お前えらい上から目線やな」

『あたししかわからんことやもん』

「はいはいちゃー」

『ホントのことやもん!!』

「お姫様。ベットまでお連れいたしましょうか?」

『うん!!』

素直に頷いた未来。
いつもならぜってー嫌っちゅーくせに。
抱えると痩せているせいか、軽くすっとあがった。

⏰:09/03/03 15:42 📱:PC 🆔:aJsFF0uU


#946 [しゅん]
「お前意外にかりぃやん!」

『どんな想像してたん?いっつも重いみたいな言い方せんでー』

笑いながらベットに移動し、時計を見ると10時半だった。

「まだ10時半やって。」

『12時なっとるっち思ったんに』

⏰:09/03/03 15:42 📱:PC 🆔:aJsFF0uU


#947 [しゅん]
「明日仕事やし、寝る?
お前ぜってぇ明日目がパンパンやな」

『絶対そーなるー。冷やす』

「お姫様、氷を用意いたします」

ふざけてそう言うと未来は笑っていた。

⏰:09/03/03 15:43 📱:PC 🆔:aJsFF0uU


#948 [しゅん]
『眠たくなるまで話そー!』

「そやな!ちゅーか俺、お前に聞きてぇことがあるんやけど」

『じゃあしゅんからね!何〜〜〜?』

「今日さ、お前俺に気持ち言う為にこっち来た?」

『えぇーーーー何でわかったん?』

「いや、何となくやけど・・・海の中道連れてけっち言ったけんさ。
あっこ、思い出の場所やん?
何か話すんかなーっち思いよった」

⏰:09/03/03 15:45 📱:PC 🆔:aJsFF0uU


#949 [しゅん]
『決めて来たんやけどね。ずっと言うか迷って。』

「そーなん」

『色々思い出したらねしゅんのこと好きっち言ってたん』

「めっちゃ急にやったけん、ビックリしたし」

『でもしゅんと接して、やっぱしゅんっち思ったけん。
それで自然に出たんかも』

⏰:09/03/03 15:46 📱:PC 🆔:aJsFF0uU


#950 [しゅん]
「例えば??」

『待ち合わせしたとき、いつもんんとこな!っち言ったやん?
あれとかー
ふつーに焼肉連れて行くとことかー
しゅんの行動一つ一つがかっこいいなーっち思ったし』

「ふーん。」

『しゅんとおったら楽。
素でおれるもん。』

「そっか」

⏰:09/03/03 15:48 📱:PC 🆔:aJsFF0uU


#951 [しゅん]
『しゅんはあたしと戻りたいとか思ってなかった?』

「お前は俺を見てねぇっち思っとったけんね。
それでも、俺はお前を好きやったけど。
やっぱお前しか俺は見れれんなっち思った。」

『そーなん?』

「お前さ、コンビニ寄った時に水買とったやん?
昔を思い出して何かじーんっちきたし。
お前と付き合いよるときは、あーゆーのが普通っち思っとったけど。
やっぱ当たり前やねかったしな。」

⏰:09/03/03 15:48 📱:PC 🆔:aJsFF0uU


#952 [しゅん]
『えぇーーそんなこと?』

「お前は当たり前っち思ってしよるけん、そーでもねぇかもしれんけど。
ちょっとのことやけど、結構そういうのでけぇんちゃ」

『ふーん。』

「手洗ったあと、サッっちタオルくれたりな!
お前の鼻水付やけど。」

『今日は付いてなかった!!』

「そーなん?わからんちゃ!」

⏰:09/03/03 15:50 📱:PC 🆔:aJsFF0uU


#953 [しゅん]
『ねね、しゅんー。
優歌ちゃんのこと聞いてもいい?』

「いいで」

『何で別れたん?』

聞いていいっち言ったのはいいものの、話すか迷った。
聞くことによって未来はどう思うんやろう。
でも、正直に話した。

黙って聞く未来はただ、頷いているだけだった。
一通り話し終わると未来は口を開いた。

⏰:09/03/03 15:52 📱:PC 🆔:aJsFF0uU


#954 [しゅん]
『しゅん。あたしはそんなこと絶対せんけ』

「わかっとーちゃ」

『もう優歌ちゃんから電話かかってきたりせんの?』

「知らん。俺、登録外の番号は出らんし。
前はそれらしき番号からかかってきよったけど、最近はねぇね。
それが優歌かもわからんけど。
もし、あまりに同じ番号からかかってくるようなら、番号変える」

⏰:09/03/03 15:52 📱:PC 🆔:aJsFF0uU


#955 [しゅん]
『そこまでせんでいいよ!!しゅんのこと信じてるもん』

「いや、俺がしてぇけする。嫌やん。
前の女からしょっちゅう電話かかってくるのとか」

『うん…』

⏰:09/03/03 15:53 📱:PC 🆔:aJsFF0uU


#956 [しゅん]
「もしお前に浅田さんからまた電話かかってきたら、俺ブチギレると思うよ?
それと一緒や。
相手の気持ち何も考えてねぇやん。
結局は自分の気持ちを最優先して、自分勝手な行動しかとってねぇ。
未来のことを思うなら、お前が一番傷つかんようにするんが当たり前やね?
今回の電話は俺と戻ったことを浅田さんは知らんやったと思うし、仕方ねぇけど。
次かかってきたら、どの面下げでかけてきよんか?っち俺言うと思うよ?
そう言う俺が一番お前の気持ちを考えてねんかもしれんけど。
嫌やん。そのせいでゴタゴタするの。」

『ごめん』

「いやいや、お前は悪くねぇけん」

⏰:09/03/03 15:54 📱:PC 🆔:aJsFF0uU


#957 [しゅん]
『かかってきたら、言って?
もうあたし話したくないもん』

「あんだけ言ったし、かかってこんとは思うけどな。」

『うん』

「でもごめんな今日。俺のわがままやんな」

『いいよーあたしもしゅんと一緒おりたかったっち言ったやん!
でも、しゅんがわがまま言うときは不安なときやもん。
あたしはしゅんしか見えてないけん安心してね。』

⏰:09/03/03 15:55 📱:PC 🆔:aJsFF0uU


#958 [しゅん]
「浅田さんから電話かかってきたとき泣きよったけどな!」

『それは…』

「わかっとーちゃ」

そう言って未来を抱き寄せた。
キスをし、前と同じように体を重ねる。

でも未来の体は震えていて、前の未来とは違っていた。

⏰:09/03/03 15:56 📱:PC 🆔:aJsFF0uU


#959 [しゅん]
「どした?」

そう聞いても、首を振る。
俺の手を力いっぱい握っている。
やっぱ、おかしいと思ってもう一度聞いた。

「やめよっか」

首を振りながら抱きついて来る未来。
そして未来の口から出た言葉は

『ごめん』

だった。

⏰:09/03/06 15:56 📱:PC 🆔:rsOyeBZY


#960 [しゅん]
手を出すのがはえかったやっかっち思い、一旦未来から離れた。
すると未来から抱きついてくる。

「どしたん?」

『何もない。』

そう言う未来は今にも泣きそうな顔。

「やりたくねぇんやねん?」

『ううん。違う』

「じゃあどしたん?」

⏰:09/03/06 15:56 📱:PC 🆔:rsOyeBZY


#961 [しゅん]
『しゅん。ゴ…ム…』

「ゴム??つけとーちゃ!
当たりめぇやろ。俺がつけてねぇときとかねぇし!
お前、何かあったんか?」

『しゅん。ごめん』

そう言った途端、未来の目から涙が一気にあふれた。

⏰:09/03/06 15:57 📱:PC 🆔:rsOyeBZY


#962 [しゅん]
「何かあったんか?」

『…』

「どしたん?正直言え。」

『あたしね。赤ちゃんおろした。』

「は?」

『ヒロとの赤ちゃん』

「ほんとに?」

『うん…』

⏰:09/03/06 15:57 📱:PC 🆔:rsOyeBZY


#963 [しゅん]
「いつ?」

『ヒロと付き合って3ヶ月ぐらいして』

「短大の時か?」

『うん』

「嘘やろ…」

俺はショックを隠しきれず、言葉が詰まった。

⏰:09/03/06 15:58 📱:PC 🆔:rsOyeBZY


#964 [しゅん]
『黙っててごめん。』

「いや、そんな簡単に口に出せるようなことやねぇし。
謝らんでいい。
それより体やろ。大丈夫なんか?」

『うん。今は大丈夫。ごめんね…』

「だけ、謝らんでいいやちゃ!!
ほんま大丈夫なんやな??」

静かに頷く未来。

「何でおろしたん?」

泣きまくっている未来はもう話せる状態やねかった。
泣いて何ち言いよるかわからん未来を落ち着かせる。

どれくらいやったやろう。
俺の腕の中で未来は徐々に落ち着きを取り戻し、やっと話せる状態になった。

⏰:09/03/06 16:00 📱:PC 🆔:rsOyeBZY


#965 [しゅん]
「結婚したいっち思っとったんやろ?」

『お互い学生やったし。
でも、それは理由かな。
あたし産みたいっち思わんやったん。
薄情よね。
普通、みんな赤ちゃん出来たっちわかったら産みたいっち思うっちゅーのに
あたしは思わんやった。
お母さんに怒られるっちバレたらどうしようっち思うだけで。
どうしたらいいかわからんくて、誰にも相談できんくて…
産んだらどうなるんやろうっち想像しても怖いだけで…』

⏰:09/03/06 16:02 📱:PC 🆔:rsOyeBZY


#966 [しゅん]
「もういい。
お前は薄情なんかやねぇ。
不安のがおっきかったんちゃ。
浅田さんと遠距離なるのわかっとって、その先の不安が大きかったけや。
それだけお前が先のことを見れとったっちことやって。
みんながみんな産みてぇっち思うっちゅーのは間違っとる。
お前にはお前の状況っちゅーもんがあるんやけ。
そんな自分を責めんな」

⏰:09/03/06 16:02 📱:PC 🆔:rsOyeBZY


#967 [しゅん]
『だって。
あたし赤ちゃん殺したん。
あたしが悪いと』

「それは違げぇやろ?
そんな言い方すんなよ。
お前が産んだ後に、やっぱり産まんければよかったっちそう後悔する方がよくねぇ。
お前も赤ちゃんも幸せやねぇっちことなんぞ?」
自分を責めたって何も変わらんのやけ」

⏰:09/03/06 16:08 📱:PC 🆔:rsOyeBZY


#968 [しゅん]
『でも…』

「避妊は?してねかったん?」

『ううん。でも、ゴムがちょっとだけ破れとったときがあって。
多分そのときと思う。』

「何破れとったときがあったっち。
その後、お前それほったらかしにしとったんか?
もしかしたらっち気持ちはねかったんか?」

『すぐ病院行ったけっちすぐ結果がでるわけやないん。
ちゃんとした計算があってその日を過ぎんとわからんの』

⏰:09/03/10 17:25 📱:PC 🆔:tHtfc/SA


#969 [しゅん]
俺は避妊ぜず、やったことはない。
そりゃーゴムが100%の避妊になるわけやねぇけど。
それでもつけてねぇのとつけるのとは全然違う。

未来だけに限らず、今までやった女は全員つけてきた。
ゴムがねかったら、そういう雰囲気になってもやってねぇ。

責任取れんし。
もし、っち気持ちがよぎる。

一瞬の快楽を楽しんで一生罪を背負うぐらいなら、やらんほうがマシ。

俺はそういう考え。

⏰:09/03/10 17:26 📱:PC 🆔:tHtfc/SA


#970 [しゅん]
「危険日とか計算は?」

『ヒロと付き合ってからずっと不順やったけん。計算出来てなかった』

「じゃあ何で不順やけっち病院行ってねん?
不順なままほったらかしとったっちことやろ?
お前はもともと不順やねかったやん」

『それは…』

「いつわかったん?」

⏰:09/03/10 17:27 📱:PC 🆔:tHtfc/SA


#971 [しゅん]
『ヒロに相談したら、大丈夫っちゅーし。
でもやっぱ何か体がおかしくて、検査薬したら線が入っとって。
体調が日に日に悪くなるし、ずっと下腹が張っとって。
お腹がずっと痛いし、ご飯も食べたくないし。
それでも、もしかしたら勘違いかもっち言い聞かせて。
病院行ったらやっぱり出来てて、エコー見せてもらって。
もう起きる出来事が早すぎていっぱいいっぱいやったん。』

「…浅田さんは何ち言いよったん?」

『何も。ただごめんっち。
どうする?っち聞いても黙ったままやった。
何ち言ったらいいんかわからんやったんやろうね』

⏰:09/03/10 17:28 📱:PC 🆔:tHtfc/SA


#972 [しゅん]
「お前が一人で決めたんか?」

『あたしが一人で決めたっちゅーか…もうおろす選択しかなかったもん。
大阪で暮らすこととか想像も出来んやったし、何よりも自分のお腹の中に赤ちゃんがおるっちことが怖かった。』

「金は?」

『ヒロ、大阪に引越しとかでお金なくて
あたしが出した』

「はぁ?」

『お金とかどーでもよかったん。
あたしはただ、隣にヒロがおってほしかっただけ。』

⏰:09/03/10 17:29 📱:PC 🆔:tHtfc/SA


#973 [しゅん]
「一緒病院行ったんやねん?」

『ううん。
最初見てもらった時もおろした時も送り迎えはしてくれたけど、病院には一人で行ったよ。
ヒロはそのときの派遣のバイトしとって、あたしを病院に送ってくれた後それに行ったん。
終わってから迎えに来ただけ。』

⏰:09/03/10 17:30 📱:PC 🆔:tHtfc/SA


#974 [しゅん]
「は?バイト?ありえんやろ」

『バイト休めんやったと。
それはヒロのせいやないもん。』

「いや、おかしいやろ!
何で一人で行かせれるん?
それがありえんやろ!!」

『ヒロはしょうがなかったと!』

そうむきになる未来に腹が立った。
何で浅田さんのことになったら、そんな風にかばうんか。

⏰:09/03/10 17:31 📱:PC 🆔:tHtfc/SA


#975 [しゅん]
「そんな浅田さんを悪者にしたくねぇんかちゃ!」

『そうやないもん。』

「俺にはそう聞こえる」

『もう話したくない!!』

そう言い、そっぽを向く未来を見て、今はそんな言い争いをしよる場合やねぇと思い、未来の話の続きを聞いた。

⏰:09/03/11 15:24 📱:PC 🆔:z/vkc/9M


#976 [しゅん]
「ごめん。
話ちゃんと聞きてぇけん、向こうむかんで」

無理矢理こっちを向けて抱きしめると未来はまた泣いた。

⏰:09/03/11 15:27 📱:PC 🆔:z/vkc/9M


#977 [しゅん]
『ヒロの味方してるんやないと。
あたしにも非があって、ヒロだけが悪いやけやない。
ヒロは休もうか?っち言ってくれたのに、素直になれんくて一人で大丈夫っち言ってしまったあたしも悪いと。』

泣く未来を目の前にしてこんなこと言えなかったが
未来が大丈夫っち言ったうんぬんよりも、休もうか?っち聞く時点で俺は間違っていると思う。
休むけ!っちゅーのが普通やろ。
そんな言われ方したら、未来の答えになるのも当たり前や。

⏰:09/03/11 15:28 📱:PC 🆔:z/vkc/9M


#978 [しゅん]
『でもね実際行ったら、怖くなって。
どうしていいかわからんくて、不安がいっぱいのまま冷たいで固いベットの上に寝させられて、手術したん。
麻酔入れられるとき凄い痛いで、でもいつの間にか意識なかって
気がついたら別室のベットの上やったん。
お腹めっちゃ痛くてヒロの声聞きたくなって、ヒロに電話したのに言ってほしい言葉言ってくれんし。
痛み止めの薬飲んで一時したら、個室出らんないけんくて。
受付まで行ったら、赤ちゃん抱いてるお母さんとか検診に来た夫婦とかおって、自分何しよんやろうっち。
一人でお金払って、薬貰って病院出て。
外で待ってたヒロの車に乗って。
ヒロはバイトの続きするし、あたしはお腹痛くて帰りたいし。
高速代出すけんお家まで送ってっち言っても、バイト中っちゅーし。
電車で帰ろうと思って、駅まで送ってっち言ってもあぶねぇっちゅって送ってくれんし。
後ろの座席倒して、寝とけっち』

⏰:09/03/11 15:29 📱:PC 🆔:z/vkc/9M


#979 [しゅん]
「お前どしたん?」

『もうほんとに耐えぐらい体調が悪かったけん
無理やり自分で帰るっち降りようとしたら送ってくれた。』

「お前大丈夫やったんか?」

『うん。そん時はめっちゃきつかったけどね。』

「そっか。
きつい思いしたんやな。」

そう言って未来を抱きしめると体は小さく震えていた。

⏰:09/03/11 15:31 📱:PC 🆔:z/vkc/9M


#980 [しゅん]
「一人で頑張ったな」

返事はなかったが、未来が言ってほしかった言葉はごめんじゃねぇでこれだったと思う。

「病気もそれが原因なんやねん?」

『どーなんやろ。』

「ぜってーそうやろ。
積み重なって、そうなったんちゃ。ぜってぇ。」

⏰:09/03/11 15:33 📱:PC 🆔:z/vkc/9M


#981 [しゅん]
「ヒロもね、多分どうしていいかわからんやったんと思うん。
初めてのことで、体調が悪いあたしを目の前にして感じることもたくさんあったと思うし。
辛かったと思う。
そのときはヒロをめっちゃ責めたい気持ちが大きかったけど、時間がたって色々考えたら自分も悪いっち思った。」

「お前、どんだけいいやつなん。
現に、きつい思いしたんはお前なんぞ?傷ついたのも。
病院一緒行ったり、傍におることも、金払うことも当たり前のことやろ。
何でお前一人がそんな負担を背負わないけんのかちゃ!」

『でも、好きやったん。
そんなヒロでも好きやったと。
やけん、それでもいいっち思ったと。』

「二人の問題やろ。
お前一人が決めて、一人で行動して。
何かそれ。」

『そーやね。
そう言われてみればあたしばっかなんかな』

⏰:09/03/11 15:35 📱:PC 🆔:z/vkc/9M


#982 [しゅん]
そんなことがあって、今更戻りたいっち電話があって。
何でもっと強く言えんの?
何で泣いたん?

俺の心の声。

言いたかったけど、未来がおろした時の気持ちとか考えると俺には言えるはずがなかった。
俺が思っている以上に未来自身が体験したことは辛かったと思う。
誰かに助けを求めてぇで。
浅田さんにすら言えんやったこともあったんやし。
そうしなかったのは浅田さんに心配かけたくなかったからだと思う。
昔から未来は人に心配をかけまいと、自分ひとりで何でも解決しようとする。
それが未来のいいところで悪いとこや。

⏰:09/03/11 15:35 📱:PC 🆔:z/vkc/9M


#983 [しゅん]
素直に言えばいいんに。

辛いっち。
そう浅田さんに伝えればよかったんに。
人は行動に移したり、言葉に出さんと気づかんこともわからんこともある。
そんな辛いときこそ伝えることが大切で、隠そうとしたらいけん。
相手の気持ちを考えるばっかやねぇで、もっと自分に素直になって欲しかった。

⏰:09/03/11 15:38 📱:PC 🆔:z/vkc/9M


#984 [しゅん]
「それで今更戻りてぇとか自分勝手なんもいいとこやな。」

『うん…』

「お前の気持ちどー思っとんやろ」

『たまにね、ヒロのこと好きとかやなくて、
そんなことがあったけ別れきらんやったんやないかなっち思ったりするん。
気持ちが切れんのはそのせいやったかもしれんっち。』

「それもあるやろーな」

『うん…あたしっちヒロにとってどんな存在やったんかな。』

ぼそっと言ったが、未来の本音や。
浅田さんは未来のことをどう思っていたのか。
たとえ、申し訳ないっち思っとったとしてもそれは未来に伝わってねぇ。
それが未来の一言でわかった。

⏰:09/03/11 15:45 📱:PC 🆔:z/vkc/9M


#985 [しゅん]
「お前さ、もうちょっとよく考えろ。
相手に心配かけたくなかった気持ちはわかる。
でも、状況が状況やろ?
辛いときは辛いっち口に出さんとわからんときだってあるんぞ?
何でそんな自分ひとりで背負おうとするんかちゃ。」

「相手にこう言ったらどう思うやっか?っち。
そう考えるときも必要と思う。
でも時と場合を考えろよ。
素直になることがお前がとるべき行動やったんやね?」

黙って俺の話を聞く未来。

⏰:09/03/12 15:58 📱:PC 🆔:DUhZHse6


#986 [しゅん]
「今更そんなん言っても何も変わらんけどな。
まぁそんなん言ったって俺は、たとえ浅田さんでもお前のことをそうやって傷つけたことは許せん。
浅田さんやからこそ、真剣に考えるべきや!
自分の女が自分の子どもをおろすんばい?
そんなバイトとか言う場合やねぇやろ。
ちゅーかおろすっち前提で物を言うのはおかしいし。
これからをどうするか、お互いが自分の意見を言い合って話し合って決めた結果やろ。
それでおろすことにお互いが納得したんならそれは仕方ねぇ。
でも、それやけっちいってらっしゃいで済まされることやねぇやん。
どうしていいかわからんくても、せめて隣におることだけでも出来るやろ。
そうしたいっち思うのが普通やねんか?
お前がどう言おうと浅田さんの行動は間違っとると思う。」

⏰:09/03/12 15:59 📱:PC 🆔:DUhZHse6


#987 [しゅん]
「お前もわかっとんやろ?
それを認めたくねぇだけなんやねん?
浅田さんはそんな人やなかったっち。そう思っときたいだけやろ?」

そう言うと泣きながら俺に抱きついてきた。

図星を言われたのか、未来は何も言わない。
声を押し殺し、体がヒクヒクなっていた。

「辛かったな。」

そう言うと、抱きついた手はより一層力を入れた。

「俺の腕ん中やったら、こんなん素直になれるんにな。アホ」

「俺はお前にそんな思いぜってぇさせんけ。」

黙って頷いた未来。

⏰:09/03/12 16:00 📱:PC 🆔:DUhZHse6


#988 [しゅん]
俺は、浅田さんを未来にとって悪い思い出にしたかったわけやねぇ。
ただ、事実を受け入れてほしかった。
認めてほしかった。
人間は、嘘でも自分がこやった!っち思い込むと、いつの間にかほんとのように思えてくる。
やから。

いい思い出として残るものはそっと胸ん中に閉まっとっていい。
俺はそれを消そうとしたりせん。
消して欲しいとも思わん。
そりゃー嫉妬もあるけど。
いずれ、浅田さんとの思い出よりも俺との思い出が濃くなればそれはそれでいいことやし。

⏰:09/03/12 16:01 📱:PC 🆔:DUhZHse6


#989 [しゅん]
「思っとることあったら、全部出せ。
楽になるちゃ。」

そう言うと
黙っていた未来が口を開いた。

『一緒におってほしかった。検査薬するときもどうしようっち手が震えた。
病院も一緒に来てほしかった。
がんばったなっちだけでもいいけ言ってほしかった…』

「そうやな」

『遠距離してる間、喧嘩するといっつもあたしの頭ん中におろしたことが浮かんでヒロを責めたくなるん。
こんな思いさせたくせにそんな言い方していん?っち。
そんなん思う自分がめっちゃ嫌で、言ったらダメっち思えば思うほど
ほんとに伝えたいことやない、どーでもいいことを並べて文句にしたりして…』

「うん」

⏰:09/03/12 16:02 📱:PC 🆔:DUhZHse6


#990 [しゅん]
『好きなのに…うまく伝わらんくて
好きやないんかなっち、色々あったから繋がってたいだけなんやかっち。』

「うん」

『毎日泣いてばっかで楽しくなかった。
毎日が辛かった。』

「うん」

『ヒロが久しぶりにこっち帰ってくるときも、あたしは後回し。
送り迎えして、やって、またねっち。
あたしが会えることをどんだけ楽しみにしてたんかとか、絶対わかってない。』

「うん」

『あたしはただ前の二人のままいたかっただけなんに。』

「浅田さんはわかってくれんやったな」

『うん…』

⏰:09/03/12 16:03 📱:PC 🆔:DUhZHse6


#991 [しゅん]
『でもね、さっき電話かかってきて思ったん。
今好きなのはしゅんやけど、本気でヒロのこと好きやったんやなっち。
ヒロから戻ってっち言われて、色んな思い出がよみがえってきたけど、
やっぱ辛かったことよりも楽しかったことの方が多いし、付き合ってよかったんかなっち思った。
それっちヒロを本気で好きやったっち証拠よね?』

「おう。それで今のお前がおるんやけ。
いろんなことを思い出に出来たっちことなんやね?」

『うん』

「今は俺しか見てねぇよな?」

『しゅんだけ』

「ならもういい。辛い話させてごめんな」

『いつ話したらいいかわからんくて、ごめんね』

「もういいちゃ。」

『しゅんとやりたくないんやないん。
ただ、同じことを繰り返したらっち考えたら怖いと。
ごめんね』

⏰:09/03/12 16:05 📱:PC 🆔:DUhZHse6


#992 [しゅん]
「謝らんでいい。そう思うのは当たり前や。
別に俺はやらんでもいーし。
こうやって俺の腕ん中にお前がおってくれるだけで満たされる。
怖い思いさせてごめんな。
一つ言っとくけど、俺はお前にそんな思いさせるようなことは絶対せんけ。
それだけは理解しとってな。」

『嫌だ。』

「は?」

『やるもん』

「無理せんでいーし」

『嫌!!』

「何でかちゃ?」

『だって。』

「ん?」

『しゅんに抱きしめてもらいたいんやもん』

泣きながらそう言う未来がたまらなく愛しい。

⏰:09/03/12 16:05 📱:PC 🆔:DUhZHse6


#993 [しゅん]
俺の知らない間に色んなことが起きて、未来は乗り越えてきた。
俺だって同じや。
お互い知らん時間が流れて、今がある。
縁があってこうやって二人がまた同じ前を見れるようになった。
それは変わらない事実。

やからこそ過去の未来を俺自身も受け入れ、そんなんも全部含めて未来という一人の人間と向き合いたい。

今は何よりも、未来の気持ちに答える事が俺の役目だと思った。

⏰:09/03/12 16:06 📱:PC 🆔:DUhZHse6


#994 [しゅん]
「抱きしめるぐらいならなんぼでもしちゃーわ。
寝よっか?」

そう言うと未来は首を振り自分から抱きついてきた。

そのまま体を重ねる。
未来の反応を思い出すと戸惑ったが、未来の表情はさっきと全然違って重ねるうちに薄れていた。

⏰:09/03/12 16:07 📱:PC 🆔:DUhZHse6


#995 [しゅん]
未来は俺の腕枕で安心したように寝ている。

寝ると時間がもったいねぇ気がして寝れん俺。

起きんように、顔にかかった髪の毛をよけると少し動いた。
そのタイミングでぐっと引き寄せる。

未来の肌は相変わらず透明に透き通っていて思わず触りたくなり、軽く摘んで伸ばした。
ぷにぷにした感触が懐かしく、変な顔になった未来が可愛いで、一人笑ってしまった。

⏰:09/03/12 16:09 📱:PC 🆔:DUhZHse6


#996 [しゅん]
時計を見ると12時を回っとって、未来とおれる時間はあと7時間。
もう7時間しかないと思うとたまらなく寂しくなった。

このとき、初めて「一緒住みてぇ」
そう思った。

⏰:09/03/12 16:10 📱:PC 🆔:DUhZHse6


#997 [しゅん]
この小説を読んでくれている皆さん。
感想の方に書き込みくれた皆さん。

ありがとう。

ずっと待たせてごめんな。

一時は、こんな書いたり書かんやったりの小説なんか辞めようかとか思ったけど
やっぱここまで書いたんやけ、最後までやり切ろうっち決心した!!

それが俺らしいけん。

⏰:09/04/11 09:30 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#998 [しゅん]
この1ヶ月、色々あったんやけど、やっと落ち着いた。
また一回り大きくなったと思う。

自分の中で整理も出来たし、後は自分が思う方向に進むだけや!!

また一気に更新するから、みんなついてきてな!!

よろしく!!

⏰:09/04/11 09:33 📱:PC 🆔:bxuvmjbQ


#999 [馬鹿]
あげー

⏰:09/04/11 09:39 📱:SH903iTV 🆔:x8rXm47Y


#1000 [馬鹿]
1000やー

⏰:09/04/11 09:39 📱:SH903iTV 🆔:x8rXm47Y


#1001 [我輩は匿名である]
このスレッドは 1000 を超えました。
もう書けないので新しいスレッドを建ててください。

⏰:09/04/11 09:39 📱: 🆔:Thread}


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