俺が一番と思った女2
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#500 [しゅん]
「あー。ごめん!言ってねかったね…
結構前に別れた。
今は新しい彼女もおる。今度紹介するな!
何で急に未来のこと聞いたん?」
{最近、未来ちゃんの話も聞かんし…と思って。
別れたんやね}
:08/09/11 15:19 :PC :lFP3X0uM
#501 [しゅん]
「やなーーー。俺が悪かったんやけどね…今何してるんかも知らんわ!」
{今の彼女はまた未来ちゃんみたいなタイプの人なん?}
「いや、未来とは全然違うわ!全く別物。
未来は可愛らしい感じやったやん?
今の彼女は綺麗な感じかなー。顔はめちゃめちゃ綺麗やで
あっ名前は優歌!澤田優歌っちゅーけん!」
:08/09/11 15:19 :PC :lFP3X0uM
#502 [しゅん]
{そうなん?アンタには未来ちゃんしか似合わんと思うけど}
「みんなそう思ってるんやな!でも、もう未来はいい。
っち言っても、今優歌とも微妙な感じなんやけどなーー。」
{微妙な感じっち何ね?別れそうっちこと?}
「いや、俺はまだその気はねぇけど。
ケンカが多いし、何かしっくりいかんのっちゃね〜〜」
:08/09/11 15:20 :PC :lFP3X0uM
#503 [しゅん]
{そんな微妙な感じのときに言うことやないかもしれんけど…}
「は?何〜??」
{未来ちゃん、今入院しとるよ。}
その言葉に凍りつく俺。
:08/09/11 15:20 :PC :lFP3X0uM
#504 [しゅん]
「は??何で?何の病気?」
{聞いてもはっきりは教えてくれんかったけど…
でも、かなり痩せとった。}
「は?何でかちゃ!!」
{アンタと別れたっち知らんやったけ、普通に話しかけたら、凄くビックリされてからね。
未来ちゃんから別れたっち聞いてあたしもビックリした。}
:08/09/11 15:21 :PC :lFP3X0uM
#505 [しゅん]
「未来何ち?」
{しゅんくんは元気ですか?野球頑張ってますか?っち心配してたよ}
一気に胸が締め付けられる。
「んで?何ち言ったん?」
{相変らず元気っち伝えたよ}
「したら?」
{よかったっち安心してた}
:08/09/11 15:21 :PC :lFP3X0uM
#506 [しゅん]
「そっか」
「何の病気なんやろ…」
{先週の頭に会って、今週手術するっち言ってたけん、もう手術したかもね}
「は??手術せないけんようなことで入院しとるん??何科にかかったとか聞いてねん?」
{教えてくれんかったんよ}
「まじそこまで話したんなら、聞いとけちゃ!!!」
:08/09/12 11:15 :PC :xr/azLlM
#507 [しゅん]
{どういう理由があって別れたかは知らんけど。
でも、アンタにとって未来ちゃんは大切な存在やったのは間違いないやろ?
後悔したくないなら、病院行ってきなさい。
お母さんも言うかどうか迷ったけど、もし未来ちゃんの病気が取り返しつかんかったら…
そう思ったら、言わずにはおられんやった。}
「は??もしもっち何かちゃ?そんなん言うなや!」
{わからんやろ!何の病気かわからんのやけ!}
「何やそれ。もうほんまどうしたらいいん。
そんなん聞く為にこっち帰ってきたんちゃうし…」
:08/09/12 11:17 :PC :xr/azLlM
#508 [しゅん]
その夜、嵐と福岡に戻る途中、優歌から電話がかかってきた。
出るのを迷った。
こんな事ぐらいで心が揺れる俺はほんま弱い。
でも、ひつこくなる電話をそのままにはしておけなかった。
電話に出ると、一発目から
[しゅん〜〜〜!!今から会える?]
やっぱり。
何となくこう言われるんやないかと予想は出来ていた。
:08/09/12 11:17 :PC :xr/azLlM
#509 [しゅん]
「ごめん!今な、実家帰っとって嵐と福岡帰りよるんやん。
今日、ちょっと無理っぽいわ〜。
嵐ともちょっと話とかしたいし!
明日あけるけん明日会おうや??」
俺なりに精一杯な言葉。
[いや!!!今日会いたいと!自分で行く!!行っていい??]
「お願いやけ!明日にして!」
:08/09/12 11:18 :PC :xr/azLlM
#510 [しゅん]
[何で?何で明日やったらいいのに、今日はダメなん?隣におるの女やろ?]
携帯から漏れる声に反応した嵐は俺の耳から取り上げ
優歌に向かって怒鳴った。
《いや、嵐やけど。
そんなしゅんは信用できんか?
隣におるんは俺やし。
ちゅーか、今日無理っち言いよんのにわかってやろーとか思わんの?》
[何で嵐くんが出てくるん??
あたしとしゅんが話してるん!!!]
《自分が、隣におるのは女とか言うけやろーがちゃ!》
そう言った瞬間、携帯からは泣き声が漏れてきた。
:08/09/12 11:19 :PC :xr/azLlM
#511 [しゅん]
ほんまいい加減にしてくれ。
ほんまわかってくれよ…
俺が泣きてぇし。
優歌の気持ちもわからんくねぇ。
もしお袋から未来の話を聞いてなければ、会いに行っていたかもしれない。
それは俺の自分勝手や。
でも、こうなってしまった今、優歌に会いにいってもグダグダなのが目に見えていた。
:08/09/12 11:20 :PC :xr/azLlM
#512 [しゅん]
「優歌!ほんまごめんな!とりあえず、今日はほんま勘弁してくれん?
明日、会おうや!!デートプラン考えとくけん。
ごめん」
そう言うと
[もういい!!明日も会わん!!!しゅんなんか大嫌い!!]
:08/09/12 11:20 :PC :xr/azLlM
#513 [しゅん]
もうどうしたらいいのかわからなかった。
歩寄ろうとしても、優歌が離れていく。
変わりに、未来のことが気になってしょうがない。
嵐は俺の様子を見て聞きたがっていたが、嵐に相談する気力も無かった。
家に帰り、ベットに仰向けになる。
ふと、頭の中に未来が作ったアルバムが浮かび無性に見たくなった。
:08/09/12 11:21 :PC :xr/azLlM
#514 [我輩は匿名である]
:08/09/12 11:58 :SH903i :☆☆☆
#515 [ゆみ]
このお話の結末ってまさか…
今すごい泣きそうです
続きが気になるので頑張ってください
:08/09/13 02:41 :SH903i :cDTkydr2
#516 [愛莉]
書かへんの???
:08/09/20 01:18 :D904i :f.9ln9FI
#517 [しゅん]
514さん
内容ひつこいでごめんなぁ!
めんどくなったら、パラパラーっち読んでて^^;
ゆみさん
書き込みありがとう!!
結末はまだ言えんけど…
どーなるかドキドキしながら待っててな^^笑
あと感想のトピックあるから、そっちに書き込みお願いしまっす!
愛莉さん
ちょっとバタバタして更新出来んやったん!
すんまへん!!
また更新するから、読んだってなー!!
よろしく!!
:08/09/22 15:31 :PC :W2R2j0s2
#518 [しゅん]
今見れば、絶対泣く。
気持ちが一気に未来に動く。
そんなのは俺自身が一番わかっていること。
でも、止められなかった。
:08/09/22 15:32 :PC :W2R2j0s2
#519 [しゅん]
1ページ目。
2人が思いっきり笑っている写真を見ただけで涙があふれた。
懐かしくて、でもつい最近のような気がして。
幸せいっぱいやった頃の2人が俺の胸を締め付ける。
:08/09/22 15:37 :PC :W2R2j0s2
#520 [しゅん]
あの頃の2人には、心から幸せと思える気持ちがあった。
今、優歌と付き合っている俺は幸せなのか…?
心からそう思えるのか…
今の俺にはない、何かがそこにはあった。
:08/09/22 15:40 :PC :W2R2j0s2
#521 [しゅん]
未来の手紙。
前に、このアルバムを見つけたときは読めなかった。
でも、今は読みたくてたまらない。
手紙は可愛い封筒の中に入っていて封がしてある。
ゆっくり封を開けると懐かしい未来の文字が見えて、それだけで涙が出そうになった。
:08/09/22 15:42 :PC :W2R2j0s2
#522 [しゅん]
しゅんへ
しゅんと付き合って2年が経ちました。
辛いこともたくさん乗り越えた結果が、こうやって2年を一緒にお祝いできてるんやと思います。
2年っちすごいよね!!前付き合ってた時を入れたらもっと長いし…。
でも、あの時はこんな幸せな時間が戻ってくるとは思ってもなかった。
ほんとに辛かったし、もう人を好きになることなんか一生ないっち思ってたん。
やから、想いが伝わってしゅんとまたこうして一緒におれるのは本当に幸せ。
ずーーっと一緒におると、しゅんはあたしの隣におって当たり前っち思いがちやけど、そんな当たり前なんかは絶対ないし、そう思ったらバチが当たるね!!
:08/09/22 15:43 :PC :W2R2j0s2
#523 [しゅん]
しゅん。
最近ね、ちょっと不安なん…
いつものしゅんやないなぁっち…
そこで責めても何もかわらんかなぁっち思って我慢してたけど...
何かあった?あたしがいけないとこあったらちゃんと教えてね?
しゅんは思ったことをちゃんと口に出さんし、時々不安になる…。
:08/09/22 15:43 :PC :W2R2j0s2
#524 [しゅん]
でも、ちゃんと愛されてるなぁっち思うからあたしは頑張れるよ!!
これからもいっぱーい好き好きでおってね!!
あたしのヒーローはしゅんしかおらんもん!!
時々ケンカもするけど、そういうときこそしゅんはあたしのこと真剣に考えてくれてるんやなぁっち思うん。
あたしも真剣やよ??
しゅんの一番近いところで一番応援してる!!
あたしねー。しゅんに抱きしめられてる時が一番幸せーーー。
しゅんのでっかい胸でごつい手でぎゅーっちされてる時が一番幸せっち思えるよ。
そして何より、一番素になれる。
いっつも幸せな気持ちにさせてくれてありがとう。
:08/09/22 15:44 :PC :W2R2j0s2
#525 [しゅん]
わがままやし、変に意地張って素直やなかったり、しゅんを困らせてばっかりでごめんね…
もっともっと強くなれるように頑張るから。
あたしの手離したりせんでね?
しゅんの手とあたしの手は一生繋いだままでいんよね?
ずっとずっと一緒におりたい。
これからもずーーーっと仲良しで付き合っていこうね!!
しゅん。
だーーーーーいすき!!!
未来より
:08/09/22 15:45 :PC :W2R2j0s2
#526 [しゅん]
読み終わる頃には手紙に涙がポタポタ落ちて、字が滲んでいた。
未来はどんな気持ちでこの手紙を書いたんやろう。。。
どんな未来(みらい)を想像しながら書いたんやろう。。。
俺には到底想像もつかなかった。
:08/09/22 16:07 :PC :W2R2j0s2
#527 [みか]
提案というか希望なんですが、
しゅんさん以外書き出来ないようにオーダーしたらどうですか
感想板があるッて事、読者なら解りますし、途中に余計なレスが入ると感情移入して読んでるのに読みづらいし、正直荒らしとかの書き見るのイライラします
オーダーしたらみんな感想板に書きするようになるとおもいますよ
:08/09/24 01:23 :SH903i :3AcCVDig
#528 [しゅん]
みかさん
読みにくくなってごめんな!!
ちょ、前の携帯どっかいってから…
このトピ作ったの前の携帯なんちゃね^^;
やけ、出てきたら速攻ORDERかけるけん!!今は勘弁してーー!!
ごめんな!!
:08/09/24 16:25 :PC :Fu7v1/Bg
#529 [しゅん]
やっぱ読まなければよかったのか。
嵐、俺はどうすればいい?
どんなに反省しても反省しきれない後悔が俺の中で渦めく。
あの時の俺は何故あんな行動を取ってしまったのか...
今更、後悔しても何もかわらんのにな。
:08/09/24 16:26 :PC :Fu7v1/Bg
#530 [しゅん]
好きな気持ちが復活したわけやねぇ。
ただ
「未来に会いたい。」
そう思う。
:08/09/24 16:26 :PC :Fu7v1/Bg
#531 [しゅん]
「ごめん。」
未来はこの言葉が一番嫌いや。
でも…
ごめん意外の言葉は見つからない。
たった3文字の言葉の中には、色んな思いが詰まりすぎてパンク寸前や。
優歌のことと未来のことで頭がおかしくなりそうやった。
:08/09/24 16:26 :PC :Fu7v1/Bg
#532 [しゅん]
前の携帯を充電し、電源をつける。
今の携帯は未来のメモリを速攻消した。
でも、前の携帯にはメモリも着信履歴もメールさえも残っている。
俺は、躊躇することなく今の携帯に未来の番号を入力し電話をかけた。
自分でも信じられない程、一連の流れで行動していた。
:08/09/24 16:27 :PC :Fu7v1/Bg
#533 [しゅん]
プルルルル。
ついにかけてしまった。
もう後戻りは出来ない。
長く鳴らしても、出る気配はない。
やっぱり出るわけないか...
っとかけたことを後悔していたとき。
『もしもし?』
小さな声で未来の声が聞こえた。
:08/09/24 16:28 :PC :Fu7v1/Bg
#534 [しゅん]
「もしもし?未来?」
『…』
無言になる未来。
「俺。」
『うん。』
「急に電話かけてごめんな」
『ううん。何かあったの?』
俺が電話をかけたからなのか、病気で体調がよくないのか
未来の声はか細く、元気のある未来はそこにはいなかった。
:08/09/25 15:57 :PC :htbpB.rs
#535 [しゅん]
「いや、お前今入院しとんやろ?」
『…おばちゃんに聞いたん?』
「うん。どっかわりーん?」
『全然大丈夫!ちょっと体調崩しただけやよ?
おばちゃんが大げさに言ったんやろ〜?』
「いや、入院っち…手術するんやろ?」
『ううん。手術とかせんっちゃ!!ただ体調崩しただけ!!』
:08/09/25 15:57 :PC :htbpB.rs
#536 [しゅん]
「嘘つけちゃ!手術するんやろ?お袋から聞いた」
『うんーー。』
「どこの手術するんか?」
『喉』
「は??喉???何で?」
『あたしもよくわからんくて…何か熱出たりご飯食べれんやったりを繰り返すけん、悪いとこ取るん』
「何でよーわからんのかちゃ!!先生から説明とかあったやろーもん!」
『うん…でも専門用語みたいのばっかで意味わからんやったんやもん』
:08/09/25 15:58 :PC :htbpB.rs
#537 [しゅん]
「何それ!大丈夫なんか?」
『多分。全身麻酔するみたいやけ、あたしは寝てる間にされるみたい。』
「はぁ〜?全身麻酔せんないけんぐらいでけぇ手術なんか?ありえんやろ!」
『いや、そんなんやないよ!!大丈夫やって!!』
「いつ手術?」
『まだ決まってない。本当は昨日やったんやけど、延期になったん』
「何で?」
『ん〜何でやかね』
:08/09/25 15:58 :PC :htbpB.rs
#538 [しゅん]
「明日、病院行っていい?」
『えっ?』
「行っていい?ちゅーか行く」
『何しにくるの?今更』
「お見舞い。」
『は?お見舞い?来んでいいし。』
「いや、行く。」
『そんな大げさなことにせんでよ!大丈夫やし!』
「行くけん」
俺はかなり押した。
:08/09/25 15:59 :PC :htbpB.rs
#539 [しゅん]
『何で?
しゅん、調子いいよね。こうやって勝手に電話かけてきて。
かかってきたあたしの気持ちなんか全然考えてない。
それで会いにくる?
おかしいやろ。』
そう言いながら咳き込む未来。
「大丈夫か?」
『大丈夫。ちょっとなんか詰まっただけ』
会話の途中に何度か咳が出ていた。
『お願いやけ。
病院には来んで!しゅんに来る資格ないけん』
:08/09/25 15:59 :PC :htbpB.rs
#540 [しゅん]
何も言えなかった。
未来が言う通りや。
一時会話が止まる。
俺がごめんっち言いかけたとき
『そんで、ごめんっちゅーんやろ?』
未来がそう言った。
未来はもうわかっている。
:08/09/25 16:00 :PC :htbpB.rs
#541 [しゅん]
『全然変わってない。調子に乗るのもいい加減にして。
もう、しゅんとあたしは終わったん。
前会ったとき、話がしたいっち言ったあたしに何も話すことないっち言ったのはしゅんやん。
今更、会いに来る?お見舞い?
冗談やめてくれん?』
電話の向こうの未来は何かを吹っ切ったようだった。
:08/09/25 16:00 :PC :htbpB.rs
#542 [しゅん]
「やな。お前の言う通りやわ。
でも、入院しとるっち手術するっち。そう聞いて俺はそのまま聞き入れるだけではおれんやった。
心配や。元俺の女としてな。
ほんま自分勝手やと思うけど、明日は行く。
これが俺の意思やから。
もう終わったっちお前の口からはっきり出たなら、行っても問題ねぇやろ?」
『何で?会いたくないっち言いよるやん!!』
「何で会いたくねん?俺に気持ちが揺らぐから?
浅田さんとの関係が壊れるから?」
『そんなんやない…』
「じゃあ何?お前見て、手術頑張れよ!!!っち言ったら帰るけん。
わがままと思うけど、行くけ。」
:08/09/25 16:01 :PC :htbpB.rs
#543 [しゅん]
未来の気持ちを考えたら、行かないのが当たり前と思う。
俺が言っていることは明らかに間違っている。
でも、未来にもしものことがあって、もう二度と会えなくなるかもしれないと考えると
もう会わんっちゅー選択肢なんか俺には無かった。
未来にもしも…とかそんなこと考える自体ありえんけど。
未来は黙ったままだった。
「じゃあ明日な!」
そう言って、俺は一方的に電話を切った。
:08/09/25 16:02 :PC :htbpB.rs
#544 [しゅん]
心臓はドキドキいいよるし、息切れするし。
未来と連絡を取ったことで、予想以上に体が反応しているのがわかった。
そして電話を切ったあと、遅れて後悔がやってくる。
俺は何がしたいのか…
中々気持ちが落ち着かず、そわそわしている時。
家のチャイムが鳴った。
:08/09/25 16:04 :PC :htbpB.rs
#545 [しゅん]
出ると、嵐だった。
「どした?」
《ちょーDVD見ようや!》
「あっいいけど…っどしたん?」
《別に。深い意味とかねぇけど?》
そのままDVDを見て、ピザの宅配を頼んでダラダラしていた。
夜中こーいうことするのはめちゃめちゃ久しぶりや。
ゴチャゴチャ色んなことを話しよったら、優歌の話になった。
:08/09/26 15:50 :PC :LG7pdgeQ
#546 [しゅん]
《お前さ、優歌ちゃんとどーなん?あんな感じやったっけ?》
「んーーー。どうやっか。最近あんな感じが続いとるな…」
《よな?今日とかひどくねかった?》
「いや、結構あんな感じばい?」
《まじ?アレきっちーやろ…俺、あんなタイプ勘弁!っちお前に言う言葉やねぇけど》
:08/09/26 15:50 :PC :LG7pdgeQ
#547 [しゅん]
「まぁ正直、俺も手に負えんもんね」
《やろーな。あっこまで言われたら…っち感じやんな》
「何でやろ?俺、悪いとこあるなら言ってほしんやけどな」
《俺的にやけど。
優歌ちゃんかなり独占欲強くね?下手したら、男の俺でも嫌がっとると思うばい。
しかも、こう思ったらこう!っちそうならんと嫌な性質やんな。
お前が自分の物になったら、思い通りにならんと気に食わんのやろーね》
「かなーとは思いよった。
俺、ちゃんと言葉に出して言ったんちゃ。
真剣に考えとるからこそ、けじめつけときたいっち。
そうやって説明しても、全然わかってくれんけね。」
:08/09/26 15:51 :PC :LG7pdgeQ
#548 [しゅん]
《ソレいてぇね…》
「まぁ本人も全くわかってねぇわけやねんと思うん。
わかっとるけどしてしまうみたいな?したいでしよるわけやねぇと思うんちゃね〜。
そうさせたんは俺なんやっか?っち思うし…」
《いや、お前相手を良く思いすぎやろ!
例えそやったとしても、反省しとー姿が一向に見れれんのは問題アリやけ》
「そうなんかなぁー。」
《そりゃそーやろ!!お前がそんだけ言いよんのに変わろうともしてねぇやん!!
俺にまで文句言ってくるぐらいぞ?
おかしーやろ!冷静さとかまるでねぇもんね。》
:08/09/26 15:51 :PC :LG7pdgeQ
#549 [しゅん]
「しかもな。優歌だけの問題やねぇで…」
《は?他に女がおるんか?》
「いや、おるっちゅーか…」
《誰や?》
この時点で、嵐は未来のことと気付いていた。
:08/09/26 15:52 :PC :LG7pdgeQ
#550 [しゅん]
「未来。」
《何で?何かあったか?》
絶対怒られると思ったんに、嵐は妙に優しく質問してきた。
それに動揺する俺。
《何かちゃ!!さっさ言えや〜。未来がどした?》
親から入院していることを聞いた話。
アルバムにあった未来の手紙を読んだ話。
未来に連絡を取った話。
手術の話。
明日会いに行く話。
正直に全部話した。
:08/09/26 15:52 :PC :LG7pdgeQ
#551 [しゅん]
ぜってぇ怒られるっち思っとったんに、嵐は俺の言葉にしっかりと耳を傾け最後まで何も言わずに聞いてくれた。
今思っている心境も、これからどーすればいいのかわからない優柔不断さも全部ありのままに話した。
「俺っち最低やろ?」
一通り喋ったあと、そう聞くと嵐は黙っていた。
自分でも理不尽っち思っとったけど、嵐に確信を付かれると結構堪えるなと思った。
:08/09/26 15:53 :PC :LG7pdgeQ
#552 [しゅん]
「あ〜〜〜やっぱ連絡するのはダメやったかね」
《いや、俺でも同じ行動とっとったと思う》
嵐の目は真剣やった。
《ってか、俺も病院行きてぇんやけど》
予想外の答えに驚いた。
確かに、未来と嵐も仲が良かったし未来のこんな話を聞けば行きたくなるのも普通なんかもしれん。
でも俺が知っている嵐は絶対こんなことは言わん。
何が嵐を動かしたのか。
:08/09/26 15:56 :PC :LG7pdgeQ
#553 [しゅん]
「お前がそんなん言うとは思わんやった」
《んー普段やったら言ってねぇやろーね。何でやろ…》
「やんな。絶対言ってねぇと思うわ」
《入院とか手術とか普通やねぇやん。
普通に軽い病気とかやったら、病名言うやろ?
痩せとったっちおばちゃん言いよったんよな?
そーとーこえんやけど…》
俺が思っていた事と同じように嵐も思っていて、益々不安が募った。
:08/09/26 15:57 :PC :LG7pdgeQ
#554 [しゅん]
《俺も行っていい?》
「んーーーー。行こーや」
その日は嵐が俺の家に泊まった。
よく考えると、ありえん俺の行動。
今日、ちゅーかさっき未来に電話して。
そして明日会う。
そんなこと、予想もしてなかった。
でも、俺が取った行動に間違いはねぇし、今更引き下がることも出来ない。
未来に会うという決心が、時間が経つにつれて鈍った。
:08/09/26 16:03 :PC :LG7pdgeQ
#555 [しゅん]
じっと目をつぶって寝ようとしても、目の裏に元気な未来がうつってくる。
結構前のことなのに、つい最近まで未来が俺の隣にいたような錯覚に陥った。
満面の笑みで俺の腕にくっついてくる未来。
ありえないぐらいの勢いで怒ってくる未来。
顔をぐちゃぐちゃにして泣く未来。
何事も思いっきり楽しむ未来。
感情が極端に上がり下がりする人は好きやないけど、
なぜか、未来の喜怒哀楽は一緒にいて心地よかった。
:08/09/26 16:04 :PC :LG7pdgeQ
#556 [しゅん]
嬉しい時は嬉しい、楽しい時は楽しい、悲しい時は悲しい、怒る時は怒る。
自分の気持ちをストレートに表現してくれるのは、嬉しかった。
自分がいいっち思ってした行動も、未来の反応がいまいちやったらこれはダメなんやっち思えるし、予想以上の反応をしてくれるとめちゃめちゃ嬉しい。
そんな未来のテンションが俺には合っていたんやと思う。
また、そういうとこが好きな所でもあった。
:08/09/26 16:04 :PC :LG7pdgeQ
#557 [しゅん]
そんなんを考えているうちに、今までした楽しいことを思い出していた。
今思い出すとかなり切ないが、幸せやった。
あん時に戻りたい。
でもあの日、最後に未来の手を離した場面が脳裏によぎると、そんな楽しかったことは一斉消えてしまう。
未来の涙を思い出すだけで、胸がきつく締め付けられた。
未来に会う資格なんかねぇはずなんに。
:08/09/26 16:05 :PC :LG7pdgeQ
#558 [しゅん]
未来のお見舞いに行く。
優歌にそんなことは口が裂けても言えん。
そんなことを色々考えているうちに、朝を迎えた。
結局、全く寝れず。
嵐も同じなのかゴソゴソ動いていて寝れてねぇみたいやった。
重い体を無理矢理起こし、風呂に入った。
そして、気持ちを落ち着かせ用意をする。
嵐は用意する為に自分の家に帰り、俺は部屋に独りになった。
未来に会って、一発目何ち話したらいいのか…。
:08/09/26 16:06 :PC :LG7pdgeQ
#559 [しゅん]
2人とも用意が出来、いつもは俺が車を出すんやけどその日は嵐が出した。
そして、北九へ向かう。
途中でお見舞いに未来が大好きなチーズケーキを買った。
俺らが付き合う前から好きやったらしく、未来がお気に入りのケーキ屋さんのチーズケーキ。
昔はよく記念日に2人で食べていた。
そしてもう一個。
未来が早くよくなるようにお参りに行き、お守りも買った。
病院が近づくにつれて緊張する。
:08/09/26 16:08 :PC :LG7pdgeQ
#560 [しゅん]
久しぶりすぎるぐらい久しぶりに未来と会う。
今、何をしているのか。それすら知らない。
学生なのか。社会人になったのか。
それから、何の病気かも。
緊張の中に不安も入り混じり、焦っていた。
病院に着き、受付に病棟を聞いて未来の病室に向かった。
未来が入院している階のナースステーションで、未来の病室を聞くと個室だと言う。
:08/09/26 16:10 :PC :LG7pdgeQ
#561 [しゅん]
嵐に
「お前ちょっと待っとって。俺一人で行きてぇけん」
と言うと
《おう!わかった》
そう言って嵐は談話室に入った。
未来の病室の前で足が止まる。
『一ノ瀬未来』
号室の下に名前のプレートが入っていて、まじで未来はここに入院してるんやと思うと居たたまれなかった。
:08/09/26 16:12 :PC :LG7pdgeQ
#562 [しゅん]
コンコン。
ノックをしてドアを開ける。
『んーーーい』
カーテンで未来の姿は見えない。
ただ声を聞いただけで、涙が出そうになった。
グッと堪え、カーテンの隙間から顔を出した。
:08/10/01 15:36 :PC :P.M4dprA
#563 [しゅん]
「久しぶり!」
未来は俺の目を見て視線を離さない。
「急に来てごめんな!これお見舞い」
そう言っても未来は何も発しなかった。
「無視はねぇやろ?冷蔵庫入れとくぞ」
チーズケーキを冷蔵庫に入れ、振り向くと未来の目から涙が溢れていた。
それを見てつられて俺も泣きそうになる。
:08/10/01 15:36 :PC :P.M4dprA
#564 [しゅん]
でもそんな間もないくらい、俺は自分の目を疑った。
未来はありえないぐらい痩せていて、ガリガリ状態。
下膨れだったほっぺたはコケ、でかかった目がますますでかく見える。
ぽっちゃっちした体系やったのに、ベットから出ている上半身だけでも見るに見かねんぐらい痩せている。
そして、手には点滴の管が繋がれとって色んなところに青じみがあった。
:08/10/01 15:37 :PC :P.M4dprA
#565 [しゅん]
「うそやろ…」
心の中でそう叫んでいた。
めちゃめちゃ動揺していたが、それを未来に悟られるまいと必死で隠す。
「何で泣くん??お前どすっぴんやな!」
そう言っても未来は何も言わず、俺の目を見たまま離さない。
目からは止むことなく、次々と大粒の涙が溢れていた。
:08/10/01 15:37 :PC :P.M4dprA
#566 [しゅん]
「何かしゃべれや〜」
そう言ったまま2人とも黙ってしまった。
『お見舞いありがと』
ちっせー声で未来がしゃべる。
でも、声がこもっていて聞き取りにくかった。
:08/10/01 15:39 :PC :P.M4dprA
#567 [しゅん]
「お前、もしかしてしゃべれんの?」
口パクで
『しゃべれるよ』
そう言う未来。
「うそつけ!!しゃべれんのやろ?」
そう聞くと
迷いながら頷く未来。
「いてぇん?」
戸惑いながらもまた頷く。
:08/10/01 15:40 :PC :P.M4dprA
#568 [しゅん]
そうやって頷いたくせに、続けてしゃべった。
『しゅん元気そうやね』
「いてぇなら、しゃべらんでいいぞ!」
『大丈夫!今、薬飲んだから効いてきた』
「無理せんでいいけん…」
『大丈夫ちゃ!元気元気!!しゅんも元気そうやね!!』
:08/10/01 15:40 :PC :P.M4dprA
#569 [しゅん]
「大丈夫なんか?無理すんなよ?俺は元気や!!お前に元気分けに来てやったんちゃ」
『そっか』
「手術の日決まったんか?」
『まだ…』
「早くよくなるようにお参り行ってきたけん!これお守りな!」
また涙を流しながら、未来がお守りを握り締めた。
『ありがとう』
震えながらお礼を言う未来は、あの頃とは別人や。
やせ細った指が痛々しかった。
:08/10/01 15:41 :PC :P.M4dprA
#570 [しゅん]
「お前さ、今何しよん?ちゃんと働きよるんか?」
『ちゃんと働きよるよ。かわいいOLしよるん』
かわいいOLっち…
未来らしい言葉で、ニコっち笑いながら言う姿を見ると
過去に戻ったような気がして、重ねてしまう自分がいた。
:08/10/02 15:17 :PC :9pSrJvT6
#571 [しゅん]
「どこがかわいいOLやねん!仕事は休んで大丈夫なんか?」
『有給でお休みもらってるん』
「そっか!お前がOLねぇ〜想像できんのやけど…」
『バリバリ働いてるもん!!でも、キャリアウーマンやなくてかわいいOLやけ』
「何かそれ!」
:08/10/02 15:17 :PC :9pSrJvT6
#572 [しゅん]
『しゅんは?ちゃんと卒業出来そう?』
「余裕ちゃー。俺、お前と違って頭いいけ!」
『そっか!よかった。就職は決まったの?』
「いや、まだ受験勉強中やな!」
『やっぱ先生になるんや』
「おう!変わってねぇよ!」
『しゅんなら大丈夫やね!頭いいし、要領いいし』
:08/10/02 15:18 :PC :9pSrJvT6
#573 [しゅん]
「そう言いたいとこなんやけど…、教員試験はそー簡単なもんやねぇけね…
レベル高すぎやし、ましてや体育の教師とか福岡県で一人なれるかなれんかぐらいやけ。
ちゅーか要領いいっち何か引っかかるけど?」
『さすがーー聞き流さんね!
難しいの知ってる。でも、しゅんなら絶対出来ると思うよ?
あたしはそれをずーーっと信じてきたもん!』
競争率が高いことを未来が知っていた。
何でやろ?
色々調べてたんかな?
:08/10/02 15:19 :PC :9pSrJvT6
#574 [しゅん]
そして。。。
優歌とは違う言葉に心が潰れそうになった。
優歌は落ちる前提っちゅーか、そーいう感じで話をしていた。
でも、未来は違う。
絶対出来ると思うっち。
そう信じてきたっち。
俺が聞きたかった言葉はこれや。
そのタイミングで俺の携帯が震えた。
:08/10/02 15:19 :PC :9pSrJvT6
#575 [しゅん]
携帯を開けると
[優歌]の着信。
そのままポケットに直すと、未来が
『ここ携帯出ても大丈夫やけん、出ていいよ。あたし静かにしとく』
口に手を当てて、黙る素振りを見せる未来。
そんな未来の行動が可愛いと思いながらも、罪悪感を感じた。
:08/10/02 15:20 :PC :9pSrJvT6
#576 [しゅん]
「いや、後で掛けなおすけん、大丈夫」
そう言いながら、早く切れてくれと願っていた。
でも、その願いは叶わず携帯は鳴り続ける。
『出ていいよ?』
ここで、出ないのもなんかやましいことがあるように思われるような気がして、電話に出た。
:08/10/02 15:20 :PC :9pSrJvT6
#577 [とぉ]
頑張れ
:08/10/05 19:36 :SH905i :aPzs0xb6
#578 [ゆず]
頑張ってください。~
:08/10/05 22:46 :W61SH :☆☆☆
#579 [しゅん]
:08/10/10 15:10 :PC :veR29c0E
#580 [しゅん]
「もしもし?」
[しゅんーーー出るの遅い!]
「わりぃわりー。」
[何してるん?]
「北九帰ってきとーで。用事あってな!」
:08/10/10 15:11 :PC :veR29c0E
#581 [しゅん]
[そーなん。何の用事?]
「別にたいしたことやねぇけん。ちょ、後で掛けなおしていいかね?」
[何で?たいしたことやないならいいやん]
「別にいいけど。何かあったんか?」
[何も〜暇やったけかけた。]
「何やそれ。何かあったんかっち思うやん!」
:08/10/10 15:12 :PC :veR29c0E
#582 [しゅん]
[何かないとかけたらいけんの?]
「いや、そんなん言ってねぇけ!!機嫌わりーな、お前」
[別にー。じゃーね]
一方的に電話を切られ、呆気に取られる俺。
未来を見ると下をむいてうつむいていた。
:08/10/10 15:12 :PC :veR29c0E
#583 [しゅん]
「ごめんな!」
『ううん。彼女…?』
「いや…」
『彼女おるのにあたしに会いに来ていいの?』
:08/10/10 15:13 :PC :veR29c0E
#584 [しゅん]
『あたしが彼女の立場やったら絶対嫌だ』
その言葉に何も返せなかった。
慌てて言葉を探すが出てこない。
『やっぱしゅんがここに来ることは間違っとるよ。
彼女おるのに。
彼女に嘘ついて会いに来ていいん?』
「嘘はついてねぇ。」
『でも、聞かれて本当のことは言える?
言えんやろ?
現に何しよん?っち聞かれたんに言わんやったやん』
「そやな。」
そんな返事しか出来ない俺。
未来が続けた。
:08/10/10 15:21 :PC :veR29c0E
#585 [しゅん]
『彼女と長いの?』
優歌のことを聞かれて、戸惑う俺。
でも、ここで答えないのは未来に気持ちがあるように思われると思い素直に答えた。
「んーなげぇっちゅったらなげぇかな。」
『そっか。』
「お前こそ、彼氏とはどーなん?」
『…もう別れたよ。結構前やけど』
ビックリした。
どっからの自信かわからんけど、未来と浅田さんは続くっち思っとって。
:08/10/10 15:22 :PC :veR29c0E
#586 [しゅん]
「そーなんや。いつ?」
『んー結構なるかな。』
「そっか」
『しゅん、結構主導権握られて振り回されとる感じやね』
「んなことねぇし!俺が握っとる!」
『そうなん?そんな感じせんやったけどね〜』
「たまたまやろ!」
:08/10/10 15:23 :PC :veR29c0E
#587 [しゅん]
『ねね、しゅんチーズケーキ買ってきてくれたんやろ?食べたい』
「おお!箱でわかるとかさすがやな!!」
『当たり前やん!!』
「切っちゃーけん、待て」
『うん!!』
箱を開け、一人分を切ると未来はキラキラした目で眺めていた。
:08/10/10 15:23 :PC :veR29c0E
#588 [しゅん]
「じゃんけんで買ったら食わしたる!」
『えぇぇーーー』
そういいながらも、じゃんけんする未来。
何回しても負ける未来に、何回もチャンスをあげたが、結局勝てず。
仕方なく、食べる許可を与えた。
「もう、何回してもお前勝てんやん!食っていいわ!」
『やり〜〜。めっちゃ久しぶり食べる!!』
「そーなん?コレ全部お前の分やけん、思う存分食っていいぞ!」
:08/10/10 15:24 :PC :veR29c0E
#589 [しゅん]
満面の笑みでニコっと笑い、一口、口にした。
一瞬、幸せそうな顔をしたが、口に入ったケーキを飲み込まない。
「お前、食いもん食っていんか?」
そう聞くと頷く。
「じゃあ、何で飲み込まんの?」
黙る未来。
「いてぇん?」
そう聞くと、思いっきり首を振って一気に口の中のチーズケーキを飲み込んだ。
未来の手はふとんを握り締めている。
目には涙が滲んでいた。
:08/10/10 15:26 :PC :veR29c0E
#590 [しゅん]
「いてぇん?」
うつむく未来を覗き込んだ。
目からは涙がポタポタ落ちていて、手は震えている。
「どしたん?」
そう聞いた瞬間、未来は咳き込んだ。
それと同時に、口を手で覆いかぶせた手の隙間から、血が吹き出た。
俺の頭は真っ白になり、状況も読めず、行動が止まる。
:08/10/10 15:27 :PC :veR29c0E
#591 [まあ]
あげます☆
楽しみに待ってます!!
:08/10/16 22:40 :W61PT :ltI2BONU
#592 [しゅん]
まぁさん
あげありがとー!!
最近更新出来んでごめんなー^^;
ちょっとだけやけど、今から更新しまっす!!
よかったら感想の方にも書き込みしてや〜〜☆
:08/10/17 14:08 :PC :wh8l/Y.s
#593 [しゅん]
一瞬で我に返り、テーブルにあったタオルとティッシュで抑えた。
慌てて俺がナースコールを押そうとすると未来は止める。
『大丈夫!!』
「いや、大丈夫やねぇけん!!!」
そう言っている間も血は止まらず、咳も出続けている。
:08/10/17 14:08 :PC :wh8l/Y.s
#594 [しゅん]
『背中さすって?』
「その前に看護婦さんやろ!!」
『いいけさすって!!!』
背骨でボコボコしている未来の背中を、俺は一生懸命さすった。
そうこうしているうちに咳が止まり、落ち着いた様子。
:08/10/17 14:09 :PC :wh8l/Y.s
#595 [しゅん]
『もう大丈夫。』
「いや、大丈夫やねぇやろ!!」
『本とはね、今食べ物食べちゃいけんの』
「は?何でチーズケーキ食べるとか言ったんかちゃ!!」
『だって…食べたかったんやもん。』
「治ってからでいいやんけ!!そんな理由通るわけねぇやろーが!」
:08/10/17 14:10 :PC :wh8l/Y.s
#596 [しゅん]
『ごめんごめん。』
「アホか!出血止めんでいいんか?」
『うん、大丈夫。もう止まったよ!今ね、口の中が切れとって、食べ物食べたりすると染みるん。
ベロだけで味わってたら、変なところに入ってむせただけ』
「ほんとか?」
『うん!!全然、大丈夫。心配させてごめんね。』
そう話をしていると、ちょうど看護師さんが点滴を変えに来て、シーツを新しいのに交換してくれた。
:08/10/17 14:10 :PC :wh8l/Y.s
#597 [しゅん]
その間も考えるのは未来の病気のこと。
目の前で起きたありえない光景が目に焼きついて離れない。
口から血が出たんやで?
普通やねぇやろ!!
未来の病状はそんなに悪いのか…?
これからどうなるのか…?
そんなことを考えていると、看護師さんの声が耳に入った。
:08/10/17 14:10 :PC :wh8l/Y.s
#598 [しゅん]
{未来ちゃん彼氏かっこいいやん!いい男捕まえたね}
『残念ながら彼氏やないですーーー!男は顔やないし!!』
{ふーん。}
『何そのふーーーん。っちぃ〜納得してなさそー』
{どう見てもカップルやけどな〜…}
『看護婦さん、顔で男の人選びよったら痛い目合うよーー!』
:08/10/17 14:14 :PC :wh8l/Y.s
#599 [しゅん]
未来のを聞いて少し安心した。
俺に気持ちはもうない。
過去に出来たんや。
さっきの涙は、前を思い出してしまったから。
そうよな?
そうに決まっとる。
でも、この寂しい気持ちは何なんやろ…
:08/10/17 14:14 :PC :wh8l/Y.s
#600 [しゅん]
「まだ点滴するん?」
未来に聞いたつもりやったんに、看護師さんが答えた。
{物が食べれんけね〜点滴はずっとしとかんと。こっからしか栄養取れんけね。
でも、血管が細いけ大変なんよ〜}
『だけ、こんなん青じみだらけなん〜〜汚いやろ〜』
{色が白いけ余計に目立つもんね…ごめんね}
:08/10/21 18:10 :PC :1xobuE9E
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