先輩と旅立ちの唄
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#111 [あかり]
「タクロウ先輩に、島の方言笑われちゃった…」
ショックに感じたことを一番に思い返して、肩を落とす私。

他の人だったら普段は一緒にアハハと笑うのに、
彼だとなると、穴があったら入りたい気分にまでおちいった。

「『怖い』って思うんだ…
確かに可愛くない喋りだよね…」
方言は学校では出さぬまいと、ますます気持ちを固めた。

⏰:08/10/29 10:37 📱:SH705i 🆔:Ttf/sAA6


#112 [あかり]
「あーあ、これが同じクラスの美奈子ちゃんや沙弥だったら
さっきのやり取りをきっかけに、先輩と親しくなれたんだろうな〜…。」

下向き加減で廊下を歩きながら、
その見た目と似たような気持ちを抱いた。

⏰:08/10/29 10:51 📱:SH705i 🆔:Ttf/sAA6


#113 [あかり]
美奈子ちゃんという子は、キャピキャピした明るくて可愛いギャル風の女の子だ。

地毛なのか染めたのかは分からないが、入学当初から茶髪であった。

愛嬌のよい性格のため、ささいなきっかけからでも先輩とも親しくなる。

彼女が知らない男の先輩と話している光景は、何度も目撃していた。

⏰:08/10/29 10:59 📱:SH705i 🆔:Ttf/sAA6


#114 [あかり]
沙弥という子は、学年で一・二番に可愛いと評判で、その噂は三年生の男子にまですぐに広まったほどの子だ。

私とは出席番号が前後で、筆箱を忘れた私にすぐに気がついて、ペンを貸してくれたりと、心持ちも優しい。

天然な部分も見受けられて、男子からも女子からも「可愛い」と思われる愛らしい性格の持ち主だ。

⏰:08/10/29 11:08 📱:SH705i 🆔:Ttf/sAA6


#115 [あかり]
沙弥自身には、中学の時から付き合っている彼氏がいて、
周りの男子にはまるで興味がなさそうだったのだが、
あのルックスと仕草と性格があればなあ〜と、私はいつも彼女を引き合いに出していた。

何もない島からやって来た私には、美奈子ちゃんや沙弥みたいな、華やかな雰囲気が欲しかった。

⏰:08/10/29 11:15 📱:SH705i 🆔:Ttf/sAA6


#116 [あかり]
三学期も残り少し、という時期から、
同じクラスの亜矢子という子を中心としたグループから、
私は少し陰湿な扱いを受けることになった。

「あいつ天然ぶってさあ、絶対性格作ってるっしょ。
うぜーよなあ。」
教室で一人で座っていた私に聞こえるように、亜矢子はそう友達に言った。

⏰:08/10/29 11:27 📱:SH705i 🆔:Ttf/sAA6


#117 [あかり]
亜矢子は自分のルックスに強く自信を持っていて、
自分より目立つ女の子は何より気に食わなかったみたいだ。

「可愛い」というだけで、何の非もない沙弥も、入学したての頃は陰で嫌な思いをされられていたらしい。

⏰:08/10/29 11:32 📱:SH705i 🆔:Ttf/sAA6


#118 [あかり]
離島出身ということもあり、物珍しさから興味を持たれ、誰とでも仲良くなり、
他のクラスの可愛い女子グループから
「あかりちゃん〜!」と声をかけられたりもしていた。

見た目は亜矢子からしたら、私とは比べるほどではないと思っていただろうに、
私のこういう部分が気に入らなかったのだろうかと思ったりした。

⏰:08/10/29 11:41 📱:SH705i 🆔:Ttf/sAA6


#119 [あかり]
まあ、私の性格はいびりの対象とするのには、格好のターゲットだったかも知れない。

物事を強く言えなく、態度もおどおどとしていた。

いつかこんな日がきても、おかしくないなと自分でも納得していた。

⏰:08/10/29 11:46 📱:SH705i 🆔:Ttf/sAA6


#120 [あかり]
亜矢子に逆らえる者は誰もおらず、彼女とわりかし親しい子は、彼女といる時は冷たい目で私を見た。

その中には前タクロウ先輩に日下部先生のアドレスを書いた渡す時、付き添ってくれた女の子もいた。

⏰:08/10/29 11:51 📱:SH705i 🆔:Ttf/sAA6


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