先輩と旅立ちの唄
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#211 [あかり]
優さん
またまたご感想ありがとうございます!
めちゃくちゃ感激です!
特に甘い内容もなく、つまらない話ですが(笑)
優さんのように読んでくれる方がいると、やりがいを感じられます(^-^)
:08/10/31 09:50 :SH705i :XycnrOFk
#212 [あかり]
教室に戻り、いのちゃんに「入ってなかった!」と、報告した。
彼女には朝一番に、昨日の先輩とのメールの件を話していた。
「あかりちゃん、気ィ早いな〜!
まだまだこれからっしょ。」
「あ、そうだよね(笑)。」
:08/10/31 09:55 :SH705i :XycnrOFk
#213 [あかり]
5限目―
私はその時間一杯を、生理痛の為、保健室で過ごしていた。
終礼のチャイムが鳴り、教室まで戻ろうとする。
その途中、体操服に着替えたタクロウ先輩が、ダダダッと向こうから走って来た。
私の存在に気づいた先輩が、私の目の前で、ピタリと足を止める。
:08/10/31 10:07 :SH705i :XycnrOFk
#214 [あかり]
「あっ!あんなぁ、
今日CD忘れたけん、明日持ってくるわぁ!」
先輩らしいケラケラとした表情で、私に指を指しながらそう言った。
「あっ…は、はい!
わざわざありがとうございます!」
:08/10/31 10:10 :SH705i :XycnrOFk
#215 [あかり]
「先輩に初めて話し掛けられちゃった…。」
動きの速くなる心臓を押さえながら、階段を上る。
私に向けられたさっきの先輩の笑顔が、ずっと、頭の中から離れられない。
:08/10/31 10:15 :SH705i :XycnrOFk
#216 [あかり]
次の日―
休み時間の合間に、先輩の靴箱を開けてみると、
約束どおりCDが入っていた。
私はそれを手に取り、教室に戻ると、ケースを割らないようにと、
持っていた袋の中に入れて、かばんの中にしまった。
:08/10/31 10:20 :SH705i :XycnrOFk
#217 [あかり]
CDを返す時は、メールの時決めておいたように、
また先輩の靴箱の中に入れておいた。
それ以降、先輩とは特に進展もなく、
普段と変わらない日常を過ごしていた。
私の先輩に対しての思いは、「好き」と「憧れ」が合わさった感じであったので、
自分から積極的にアタックやアピールというのには
かなり恐れ多く、気も引けて出来ずにいた。
:08/10/31 10:28 :SH705i :XycnrOFk
#218 [あかり]
ある日の船の中―
後輩である福島怜香という子と話していた。
島の子で、私と同じ高校に通っている一年生は、
彼女ともう一人の男の子だけである。
そういう境遇もあって、
帰りは毎日彼女とお喋りをするようになった。
:08/10/31 10:39 :SH705i :XycnrOFk
#219 [あかり]
「遠足の時に司会やった、小松先輩と塩見先輩、かっこいいよなぁー。
怜香は小松先輩の方がタイプかな〜!(笑)」
「あはは。小松先輩、面白いもんねっ。」
「一年生の間じゃあ、あの二人は人気あるねぇ。
隣のクラスの日高ちゃんっていう子なんか、
塩見先輩に本気で片思いしてるって聞いた。」
「へ、へぇ…。」
胸の奥から微かに、ズキンという音が聞こえた。
:08/10/31 10:48 :SH705i :XycnrOFk
#220 [あかり]
全く面識もなく、どんな子かも知らないが、
私はヒダカチャンというその子のことが、
今後話すことがあっても、好きになれそうもない気がした。
私は先輩を初めて会った時、「私が彼を見つけた」ような気分に浸った。
それが先輩を司会を行ったことによって、
一年生の女の子たちにとって「皆の先輩」みたいな感じになったのが、
無性に寂しかった。
:08/10/31 10:58 :SH705i :XycnrOFk
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