先輩と旅立ちの唄
最新 最初 全 
#314 [あかり]
「そっかぁ。あの二人がくっつくなんて、思いそうで思わなかったなあ〜。」
「私、これからどうしたらいいんだろうって…。」
「先輩のことはまだ好き?」
「略奪したいとは微塵も思わないけど…。」
私は応えるのに迷った。
私の先輩に対しての思いは、一体何であったのだろうか?
:08/11/04 16:01
:SH705i
:Of3VRH9k
#315 [あかり]
「いいんじゃない。遠くから見てるだけなら。
全然罪にならないよ。」
昨日の翔馬と似たようなことを、彼女も言った。
「…。」
私は黙って考えた。
:08/11/04 16:04
:SH705i
:Of3VRH9k
#316 [あかり]
「私ね。」
一時して、私は口を開いた。
うん、と佑里ちゃんが相槌をする。
「先輩と出会ってね、こんな人がいるんだあって思った。
皆に笑顔を振り撒いて。
自分は色々と辛く悲しいことがあったのにさ。
明日のステージ発表も、先輩が見てると思うから、一生懸命頑張った。
家でもたくさん練習した。
先輩がいるから、目の前の出来事が明るくなってる部分は多かったな。
私は先輩に、ただ『ありがとう』って言いたい。」
:08/11/04 16:11
:SH705i
:Of3VRH9k
#317 [あかり]
帰りの船の中―
今日一日で起こった、ありとあらゆることが思い巡ってきた。
タクロウ先輩と小春先輩のツーショット、
佑里ちゃんにタクロウ先輩への気持ちを告げた自分。
諦めてしまいたい思いと、諦めたくない思いとが頭の中で交錯する。
考えたくないけど、考えずにはいられない。
世の中は矛盾だらけだ。
「あっかりちゃん。」
そんな私を尻目なのか察したのか、明るく怜香が話し掛けてきた。
:08/11/05 22:28
:SH705i
:w2wy4Vzs
#318 [あかり]
「見てこれ。かっこいいよ。」
怜香は、上半身裸でピースをしてる、タクロウ先輩の写メを私に見せてきた。
「これは…?!」
「塩見先輩たちのライブの後に、友達が頼んで撮らせてもらったんだって。
私も転送してもらった。
あかりちゃんに喜ばせようと思って。」
「う、うん…。」
彼女持ちの先輩を直視できないという気持ちよりも、後輩の優しさに泣けてきた。
:08/11/05 22:34
:SH705i
:w2wy4Vzs
#319 [あかり]
「あかりちゃんいるでしょ?送るよ。」
「え…えっと…。」
戸惑いが走る。
それを所持する必要があるのだろうか…。
そこに映っている人は、違う女の人のことを思っている。
その時、
『思うくらいならいい』
翔馬と佑里ちゃんから、同時に叫ばれた気がした。
「うん!欲しい!」
私は決意した。
どんな先輩であろうと、やっぱり好きなものは好きだ。
:08/11/05 22:43
:SH705i
:w2wy4Vzs
#320 [あかり]
「怜香、付き合うってどういうことだと思う?」
「んー…、好き同士が一緒になるってことなんじゃない?」
「じゃあ、人を好きになることは?」
「私の場合は、あーこの人じゃなきゃダメだって…って感じ。」
:08/11/07 03:06
:SH705i
:Xo6TOlQk
#321 [あかり]
「そっか…。」
私は敢えて、怜香にはタクロウ先輩に彼女がいることを言わなかった。
これ以上、人に会う度に説明するのが煩わしくなった。
「自分の好きな人に、彼女が出来たらどうする?」
今の自分の状況を、怜香に投げ掛けてみた。
「えーっ、時と場合によるけど、私だったら辛いけん諦めるかもー。
彼女にも悪いし。」
:08/11/07 03:29
:SH705i
:Xo6TOlQk
#322 [あかり]
それが出来たらどんなに楽だろうか、と思った。
私も実際、少し前までは怜香と同じ意見であった。
未だに半分は、今の現実を飲み込めきれない思いが混じっている。
毎日毎日、ただ先輩の姿だけを、追いかけていた。
それが今、何故音を立てて崩れていかなければならないのかが、納得出来ずにいる。
:08/11/07 04:25
:SH705i
:Xo6TOlQk
#323 [あかり]
怜香から送られてきたばかりの先輩の写メが、画面いっぱいに表示されている。
今まで、これといって先輩に何をしてもらった訳ではないが、
私はその存在に、深く感謝をしている。
それは彼女の有無一つで変えてはいけない気持ちだと思った。
「思うだけなら、ね…。」
:08/11/07 05:08
:SH705i
:Xo6TOlQk
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194