先輩と旅立ちの唄
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#421 [あかり]
しばらく私と怜香は職員室でたむろしていた。
中学の時は、昼休みになるとしょっちゅう遊びに来ていたものだ。
私と怜香は、高校の時の様子を話したり、中学の時の思い出話を、
室内にいる先生たちに話し出したりしていた。
「怜香お腹空いちゃったかも。そろそろご飯食べに帰ろうかな。」
気がつけば、外の景色はすっかり暗くなっていた。
:08/11/10 20:42
:SH705i
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#422 [あかり]
「私も。今日の夕飯何だろー?」
ディスク用のイスから立ち上がり、怜香と帰る準備をしようとしていた。
その時、
「おー、そうそう!こないだタクロウとばったり会ったぞ!」
日下部先生が、思い出したかのように言い出した。
「…えっ?」
胸の奥で、懐かしい感覚が疼いた。
:08/11/10 20:51
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#423 [あかり]
「あいつ学校帰りだったみたいでさ。
声かけたら、そそくさと立ち去るようにしてさあ。」
「ふーん…。」
「あ、女ん子が一緒にいたなあ。背の小さい子。」
「あ…。」
きっと小春先輩だ―
ズキン―
忘れようと励んでるつもりなのに、まだ痛む心がある―
:08/11/10 20:56
:SH705i
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#424 [あかり]
怜香と中学校から帰る。
秋の夜風は、少し冷たかった。
空を見上げて、一番星を探そうとした。
田舎の星空は綺麗だ。すぐに見つかった。
一番星どころか、たくさんの星が、もうぽつぽつと広がっていた。
怜香が隣で、あー寒い、とぼやいていた。
:08/11/10 21:01
:SH705i
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#425 [あかり]
カップルで下校―
普通、真っすぐ別れないで、どちらかの家に行くよね―
「ねぇ、怜香。
タクロウ先輩と小春先輩、どこまでいったと思う…?」
彼女に聞いてもどうしようもないことを、私は分かっていながら質問した。
:08/11/10 21:04
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#426 [あかり]
「んー。最後までいってんじゃなーい?わかんないけど。
タクロウ先輩も18だし、経験があってもおかしくないっしょー、てか自然。
あんな可愛い人と二人きりになって、襲わない方がありえんっ。」
「アハハ…。」
少し前までは、三日くらいは沈み続けるほど、落ち込んだかも知れない。
でも今は、だいぶ心に余裕が出来ている。
竜樹くん―
私、前に進みたい。
:08/11/10 21:10
:SH705i
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#427 [あかり]
「怜香。」
「うん?」
「私もいつまでも、後ろめいてちゃダメだよね。」
「?」
「私ね、昨日竜樹くんに告白されたんだ。
まだ答え出してないんだけど、明日、OKの返事、出すことにする。」
:08/11/10 21:13
:SH705i
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#428 [あかり]
次の日の放課後―
私は竜樹くんとこないだ一緒にいた、体育館の玄関の所にいた。
昨日の夜、メールで、彼とまたここで会うよう約束を交わしていた。
今日は私の方が、先に来ていた。
私は彼に言う言葉を、頭の中で覚えるように何度も繰り返していた。
既に心臓の脈は、早く打っていた。
:08/11/10 21:24
:SH705i
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#429 [あかり]
「先輩っ。」
しばらくして、竜樹くんがやって来た。
彼は私の隣に座った。
いつもより、静かな感じがした。
当たり前か。
今日は大事な話をするために誘ったんだから―
:08/11/10 21:38
:SH705i
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#430 [あかり]
「…。」
「…。」
お互い最初の言葉が出ない。
嫌、私は思ってることを言いたいのだが、恥ずかしさからと緊張からか、
喉につっかえてしまい、そのままでいた。
もっとしっかりしなきゃ―
決めたんだ、一歩前に踏み出すって―
:08/11/10 22:24
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