うまく言えない
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#102 [サな]
「紗奈って彼氏いつからおらんの?」
「んー?知らん」
「何やしっ!教えろや」
「曜は?」
「俺は去年の夏に1年ちょっと付き合っとったやつに振られた」
「何で?」
「高校で好きな男できたんやってよ」
:08/12/10 01:19 :D905i :☆☆☆
#103 [サな]
「そーなんや」
「俺なんか仕事しよるし出会い無いんやって。やし、元カノだけやったのに…。元カノ羨ましすぎやん」
「まあそんなうまくいくもんやないよ」
「まあな。別にもうええけどな。で、紗奈は?」
「いつやろ。忘れたわ」
「絶対嘘やろ」
「1年の最初らへんからおらんよ」
:08/12/10 01:22 :D905i :☆☆☆
#104 [サな]
「嘘やん!絶対モテるやろ」
「普通にモテんから。」
「今まで何人と付き合ってたん?」
「2人」
「…絶っっっ対に嘘や」
「ほんまやって。嘘ついてもしゃーないやん」
「どんくらい続いたん?」
「………もうええやん。過去の話とかしてもしゃーないやん」
:08/12/10 01:26 :D905i :☆☆☆
#105 [サな]
「じゃあ俺のこと3人目の彼氏にしてや」
…はあ!?
「何言うてんの!?頭おかしいんやない?」
「何でや?本気やし」
「…無理。軽い男とか絶対無理やし。あんたみたいなん絶対嫌や。初めて会ったようなやつによく告れるよな。」
:08/12/10 01:29 :D905i :☆☆☆
#106 [サな]
「電話とかめっちゃしよったやん。やし、気になっとったんやって。ずっと会いたかったし、会ったら告ろう思ってた。会ってみて好きやと思った。」
「顔もみたことなかったのにか。名前も知らんかったのにか。」
「顔とか関係ないやん!?俺は紗奈の性格が好きなんやん。しかも名前教えてくれんかったのは紗奈やろ!?」
「うちのこと何にも知らんやん。うちのアドレスだって誕生日だって血液型だって知らんやん。うちがどんな奴かだって知らんやん。今までどんな奴だったかもわからんのに、何が好きよ?」
:08/12/10 01:36 :D905i :☆☆☆
#107 [サな]
「今から知っていったらいいやん。俺のことどんだけ信用してくれてないん?そんなん言うなら全部隠さずに教えてや。俺は紗奈が好きやし、紗奈のこと知りたい思っとる。紗奈の過去にもしなんかあっても、俺は何も思わんし、過去は過去やし気にせんよ。でも、知らんのにとか言われるんは嫌やから、知りたいと思うでな」
うちは泣いてた。
何でかわからないけど、曜がそう言ってくれたことで、今までたまっていたものが溢れたんかな。
曜にうちがここまで言ったのは、曜のことを信用したいって思ったからなんよ?
:08/12/10 01:43 :D905i :☆☆☆
#108 [サな]
「泣かんとって。今すぐ付き合ってとか言わんから。これからいっぱい話しようや。紗奈のこといっぱい教えてや。」
今までに無かった感覚があった。
きゅーって胸が温かくなるって言うか…
これが安心感?
今まで誰といたときにも感じたことがない、心が温かい感じ。
こんなの初めてだった。
:08/12/10 02:23 :D905i :☆☆☆
#109 [サな]
その日は帰ることにした。
また今度遊ぼうって言って、アドレスもちゃんと交換してからバイバイした。
バイバイしてからうちは志乃の家に戻った。
志乃は普通に寝てたから、起こさないように、携帯をマナーモードにしていつも使っている布団をとってソファーに寝転んだ。
ふと思った。
このまま連絡がこなくなったらどうしよう?
:08/12/10 02:28 :D905i :☆☆☆
#110 [サな]
全部嘘で、このまま連絡こなくなって…
なぜか苦しくなった。
電話したい。
曜の声が聞きたい。
曜…
:08/12/10 02:31 :D905i :☆☆☆
#111 [サな]
うちは携帯を持って外に出た。
もう外は薄明るくなっていた。
携帯の電話帳を開いて、"水野くん"を探す。
"水野くん"を"曜"に変えて、登録し直した。
"曜"を開いて発信ボタンを押そうとしたとき、画面がいきなり変わった。
━着信━
曜
090********
:08/12/10 02:38 :D905i :☆☆☆
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