言葉
最新 最初 全
#181 [あい]
電源を付け、しゅうにメールを打つ。
【ごめん。仕事長引きそうだから、家で待ってて。】
何?
あたし何でこんな手震えてんの?
しゅうにメールを送り、お母さんの方を向く。
「あなた凄いわね。耳聞こえないのに仕事して。しゅうと同い年でしょ?若いのに、あたしより偉いわ。」
あたしはじっと口の動きを見る。
:09/03/02 12:20 :F706i :☆☆☆
#182 [!]
続けて
:09/03/02 18:16 :F902iS :☆☆☆
#183 [あい]
:09/03/02 19:59 :F706i :☆☆☆
#184 [あい]
「しゅうは何で、あなたの事好きになったんだろうね?」
ちょっと笑った表情。
【何でそんな事思うんですか?】
あたしはノートに書いた。
吸ってた煙草を地面に捨て、ブーツで消すしゅうのお母さん。
「だって、しゅうが前付き合ってた子は耳聞こえたから。」
しゅうの元カノ。
1年半付き合ってた子だ。
:09/03/02 20:04 :F706i :☆☆☆
#185 [あい]
「あたしが家行くと、その子絶対いてね。住みついてるの?って思った。」
…………。
「あたしんちなのに。勝手な事してくれるわ。」
あたしは、えっ?って思った。
何でそう思うかな。
「「全然帰ってないのに、あたしんち?」」
あたしは手話で言ってしまった。
戸惑った顔をするから、間違えた事に気づき、ノートに書いた。
【全然帰ってないのに、あたしんちですか?】って。
:09/03/02 20:32 :F706i :☆☆☆
#186 [あい]
「はい?」
そう言われ、あたしはまたノートに書いた。
【お金渡す時しか帰ってきてないのに、あたしんちって。しゅうはずっと1人だったんですよ?】
あたしは顔を見た。
ノートを見て笑うお母さん。
「1人じゃないよ。彼女がいたもん。」
【彼女は家族じゃないです。しゅうはお母さんがいなくて、寂しかったはずです。】
しゅうは泣いてたから。
あたしはわかる。
:09/03/02 20:43 :F706i :☆☆☆
#187 [あい]
「ずっと1人だったから、慣れてるから平気だよ。これからも。」
本当にそんな事思ってんの?
ノートに書くのも嫌だ。
話せたら…耳が聞こえれば…
あたしはそう思った。
【慣れるわけないですよ。しゅうは、お母さんの子なんですよ?男だからって、高校生だからって、家族が離れ離れは辛すぎますよ。これ以上、しゅうに辛い想いさせないで下さい。】
早く書いたから、字ぐちゃぐちゃだった。
:09/03/02 20:52 :F706i :☆☆☆
#188 [あい]
ノートを見て笑うお母さん。
あたしの前に立ち、顔を近づけてきた。
「結構言う子だね。」
ブーッ…
鳴っている携帯が気になる。
「あたしはね、新しい生活のためにしゅうを手放すの。子には変わりない。でも一緒には住まない。」
そう言い、帰ってしまった。
あたしはちょっとの間その場にいて、しゅうの家に向かった。
:09/03/02 22:37 :F706i :☆☆☆
#189 [あい]
新しい生活のために、しゅうを手放す。
あたしは泣きそうになりながら、しゅうの家まで歩いた。
家の前には、しゅうが座っていた。
あたしに気付き、歩いてくるしゅう。
「「何やってんの?」」
「「遅いからさ。待ってた。」」
手を握ると、すごく冷たい。
:09/03/02 22:40 :F706i :☆☆☆
#190 [あい]
家で待っててって言ったのに。
もしかして、ずっと外にいたの?
あたしは耐えきれず、泣いてしまった。
何も知らないしゅうは、驚くはず。
何をどうしたらいいのか、わかんなかっただろうな。
「「ごめんね。本当ごめん。」」
「「どうしたんだよ?」」
家に入り、しゅうはココアを出してくれた。
:09/03/02 22:44 :F706i :☆☆☆
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194