言葉
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#10 [あい]
しゅうとこうすけは
あたしの家から近い高校に通う1年生。
あたしとタメだった。
こうすけは彼女と待ち合わせをしてると言い
あたし達と別れた。
「帰らないの?」
ノートに書きあたしはしゅうに見せた。
するとしゅうは頷いた。
「ちょっと話そうぜ。」
あたし達は駅前のマックに移動した。
:09/02/07 22:59 :F706i :☆☆☆
#11 [あい]
しゅうは本当に綺麗な顔をした人だった。
あたしがわかるように
ゆっくりゆっくり話してくれた。
口は悪いけど、悪い人ではないってわかったよ。
「彼女いないの?」
あたしは聞いた。
「いるわけねぇだろ。いたらあいと今話してねぇよ。」
笑ってしゅうは言ってたけど…
それが嘘って事はすぐ知っちゃったんだよね。
:09/02/07 23:05 :F706i :☆☆☆
#12 [あい]
「アド交換しない?」
しゅうが言ってきてあたし達はお互いのアドを教えた。
耳が聞こえる友達。
小さい時にしかいた事がないから
あたしはすごく嬉しかったんだよ。
耳が聞こえなくなった時から出来たのはみんな耳が聞こえない人。
それが嫌な訳じゃないけど
あたしはいつの日か
耳が聞こえる人は遠い人って感じてたから…
しゅう…本当に嬉しかったんだよ。
:09/02/08 00:58 :F706i :☆☆☆
#13 [あい]
しゅうは毎日メールをくれた。
学校であった事、バイトの事、しゅうの趣味、嫌いな食べ物。
いろいろしゅうは教えてくれた。
その日あたしは休みだった。
日曜だったため、学生は休み。
町には私服でいる学生っぽい人達がいっぱい。
:09/02/08 01:06 :F706i :☆☆☆
#14 [あい]
あたしは本屋にいた。
雑誌を見ながらふっと窓を見るとしゅうがいた。
女の子と手を繋ながら。
あれ?彼女いないって言ってなかったっけ?
最近できたのかな?
あたしはそう思ってた。
でも何だか切なかった。
:09/02/08 01:16 :F706i :☆☆☆
#15 [あい]
しゅうはノートに書いてでしか、手話でしか話せないあたしを避けないでくれた人。
仲良くなった人。
何でだろう〜…
わかんないけど何か悲しい。
その日しゅうから
いつものようにメールがきた。
:09/02/08 01:19 :F706i :☆☆☆
#16 [あい]
【今日マジで暇だった。ずっと家にいたし。】
嘘つき…
あたしは返さなかった。
【シカトか?てか俺、手話練習する事にしたから。】
またきたしゅうからのメール。びっくりした。
【どうして急に?】
【お前ともっともっと話したいから。】
こんな事言うの…ずるいよね。
:09/02/08 01:27 :F706i :☆☆☆
#17 [あい]
しゅう、あたし知ってるんだからね。
彼女がいる事…
手繋いで歩いてるの見たんだからね…
胸が締め付けられるような痛み。
何故かわからないけど
痛かった…
これが恋って気づくのに
そんな時間かからなかった。
:09/02/08 01:34 :F706i :☆☆☆
#18 [あい]
もうすぐで夏。
【今から会おうぜ?】
しゅうからのメールであたし達は会う事に。
場所は駅近くの公園。
あたしが着いた時にはもうしゅうがいた。
「こんばんわ。」
手話であたしにそう言ってきたしゅう。
「こんばんわ。待った?」
あたしも手話で返す。
しゅうは横に首を振った。
:09/02/08 01:37 :F706i :☆☆☆
#19 [あい]
「ごめん。まだそんな覚えてねぇから、わかんない時は口見て?」
あたしは頷いた。
「ねぇ、しゅう彼女いるんでしょ?」
あたしは聞いた。
「えっ?ごめん、わかんねぇ。」
あたしはノートに書いた。
それを見たしゅうは
「何で?」
って手話で聞いてきた。
:09/02/08 01:41 :F706i :☆☆☆
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