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#442 [t]
『ただいま〜す〜』
もう明け方近くやった頃やろか
俺は疲れた体を引きずって帰ってきた
『おーおかえりーどうだった?』
洗面所から竜さんの声が聞こえて
体の力を降ろして髪をかきあげた
:09/06/15 15:48 :F906i :8iF/f5O.
#443 [t]
『どうって…まぁ簡単に言うと終わった…んかな。俺も冷静になれんくてさやかも動揺しとったし何かもうその場にいれんくて出ちゃいやしたよー。情けないっすよね』
『話はしてないのか?』
『ん〜何か話っちゅう話はしてないっすね』
『そうか、それでいいのか?』
。
:09/06/15 15:49 :F906i :8iF/f5O.
#444 [t]
『いいも悪いも分からん、さやかの気持ちはっきりまだ読めてへんし、でも何か話し合いにまで持ってける雰囲気やないなーきっと。情けない話なんすけどね。』
『そうか…』
友紀の事はあえて俺の中だけに閉まった
そんな話をしとる時やった
:09/06/15 15:50 :F906i :8iF/f5O.
#445 [t]
『〜〜〜〜〜〜♪』
可愛いらしい音楽が流れる
そうこの曲はさやかの着信音やった
開いた画面を何回見てもやっぱり
さやか
俺は携帯を握ったまま一瞬止まっとった
竜『出てやれよっ』
その一言で俺は通話ボタンをクリックした
:09/06/15 15:52 :F906i :8iF/f5O.
#446 [t]
『あ…あの…さやかだけど』
受話器の向こうからは
可愛らしい声が漏れとった
『おう、分かるで』
俺はいつになく冷静な声で話す
:09/06/15 15:54 :F906i :8iF/f5O.
#447 [t]
『あたしね、謝りたい…仲直りしたい。今すぐに会いたいの…だめかな?行くからあたしが行くから…5分でいいからあいたいんだ』
そうさやかは時間をかけて話した
俺はアホやからさやかがこんな時間に1人で泣きながら
外なん歩いとったら危なくてしゃあない
そんな事を思って
:09/06/15 15:55 :F906i :8iF/f5O.
#448 [t]
『危ないやん。そこにいろ、今行くでそこから動いたらあかん』
そう静かに伝えた
どこまでアホなんやろなこの男
さやかにかなわへんわ
今も昔も。
:09/06/15 15:56 :F906i :8iF/f5O.
#449 [t]
『うん』
と小さなか弱い声を確認してから
俺は再び明け方家を出た
そう、みなさんお気づきのように
この男は睡眠なんざとっとらんのですよ。
そうです優しい男なんです
:09/06/15 15:59 :F906i :8iF/f5O.
#450 [t]
そうです寝不足なんです
そうです頭が悪いんです
お肌ボロボロなんです
そうです結局このわけのわからんさやかに
惚れとるんです
:09/06/15 16:00 :F906i :8iF/f5O.
#451 [t]
俺はイルミネーションされとる木の前に
さやかの姿を見つけた
『さやか、着いた。寒いで車の中おいで』
そう さやかに電話で伝えた
白いコートから寒そうな手首が顔だすさやかが
小走りに駆け寄ってくる姿を車から見守った
:09/06/15 16:04 :F906i :8iF/f5O.
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