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#705 [t]
俺『もしもーし』
『おばちゃんよ、道代おばちゃんやけど今父さんとそっち向かうでね』
相変わらずの道代おばちゃんの声に安心した
俺『おお、分かるで!そうか、親父体は大丈夫なんか?電話変われる?』
『大丈夫よ、ちょっと待ってね』
:09/07/02 00:48 :F906i :Sh9KAGmM
#706 [t]
変わると言われてから数分後、ガサガサと風のような音の中にかすかに聞こえた声があった
それが親父の声やった
俺『親父か?体は大丈夫か?』
『…タクマ、タクマ』
俺『親父?聞こえとる?今日は来てくれてありがとーな!』
俺『…はいよ、タクマ、俺は大丈夫だいがったなー』
:09/07/02 00:50 :F906i :Sh9KAGmM
#707 [t]
親父はなんだかうまく話せやんくなっとった
ちょっとトンチンカンな返答をされながら親父とゆっくり話した
『じゃあ親父、道代おばちゃんもまた会場でな!』
切りのない親父の話にそう言って電話を切った
ポケットにしまったその携帯が鳴った
今度はさやかやった
:09/07/02 00:52 :F906i :Sh9KAGmM
#708 [t]
俺『あいあ〜い』
『…あ、もしもしタクちゃん?やっと繋がったぁ、どこにいるの?もうフロントの前にいるよー?』
ちょっと慌てとるような不安そうなさやかの声やった
『あーごめんごめん!親父と話とった、近くにいるですぐ行くわ待っとって』
そう言って電話を切った
自動ドアを開けるとすぐさやかの姿が見えた
:09/07/02 13:46 :F906i :Sh9KAGmM
#709 [t]
俺の姿を見つけたさやかはすぐに駆け寄ってきた
『もーどこ行っちゃったんだろと思ったあ』
っと。
俺に向かって言った瞬間にさやかの目が涙でいっぱいになった
:09/07/02 13:48 :F906i :Sh9KAGmM
#710 [t]
『えーwごめん、泣かんといてもう行かんから』
『うん、なんか心配になったしずっと繋がらないから』
『ごめんな?』
思わずさやかの頭を撫でたけど後ろにはパパの姿が見えて
うはwっとなった
:09/07/02 13:50 :F906i :Sh9KAGmM
#711 [t]
そんな気まず〜い状況なんざお構いなしに
フロントからスーツ姿の女の人が『でわこちらへどうぞ』と案内した
細い廊下を抜けてすぐ左側
▼山井家▼
▼川崎家▼
と控え室があった
その隣にメイク室のような部屋があって
さやかとさやかママはそこに案内された
俺は山井家の部屋に腰を降ろした
:09/07/02 13:54 :F906i :Sh9KAGmM
#712 [t]
お茶でもつごうかと一人でポットを触った時やった
『…っ新郎の身内のものです』
ふすまの外からそんな声が聞こえた
???
ザワザワと音がした後スーッとふすまが開いた
そこには、道代おばちゃんと親父の姿があった
:09/07/02 13:56 :F906i :Sh9KAGmM
#713 [t]
『あれータクマここに居たんや!!おめでとなあ!!』
相変わらずの道代おばちゃんのテンションやった
親父は隣でヘラヘラしとるだけやった
なんだかこないだ会ったばっかりやのに親父はまたボケてしまったようなそんな気がして少し寂しくなった
でもとりあえず今日来れてよかったな
いや
来てくれてよかった
:09/07/02 13:58 :F906i :Sh9KAGmM
#714 [t]
そんな事を思っとる時やった
『タクマ様こちらのお屋へどうぞ』
さっき渡した俺のスーツを丁寧に持った女性がふすまを開けて言った
『綺麗にやってもらってきなさい!!』
道代おばちゃんの押しと同時に立ち上がって
その女の人に着いて行くと大きな化粧台のある部屋に着いた
『こちらでお着替えなさって下さい、お色直し等もこちらのお部屋をご利用下さい』
そう女の人は残して部屋を出た
:09/07/02 14:00 :F906i :Sh9KAGmM
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