_________
最新 最初 全
#591 [t]
その日は居酒屋で一日飲み明かした
さやかと俺の今までの話をいっぱい聞かせた
もはや自慢大会やね
さやかは本間にいい女
さやかの作るハンバーグと煮物は世界一うまい
可愛いし優しいし家庭的やし
わがままやけどそんなん許せるわ俺
だって好きなんやもん
:09/06/22 01:09 :F906i :FwQcJX9c
#592 [t]
だって俺の嫁やもん
俺しか聞いてやれんのやでわがままぐらい聞いたる
夕方にはまた地元に戻ってまた出勤や
今月で足を洗う事にする夜の世界
夜の世界から急に消える人ってよくいるって聞いとったけど
俺もその一人なんかな?
:09/06/22 01:13 :F906i :FwQcJX9c
#593 [t]
こんな事を考えると寂しい気もした
仕事で出逢った客、
出逢った仲間
嫌な思い出
いい思い出
振り返ると少し涙ぐんだ
結構好きやったで歌舞伎町
この日の営業は気合いいれてラストまで迎えた。
:09/06/22 01:14 :F906i :FwQcJX9c
#594 [t]
▼カウントダウン
この日から結婚までの
カウントダウンが始まったんや
さやかは後少しで俺の仕事が終わると分かってから上機嫌やった
俺はヤキモチ妬かんくなったさやかに
少し寂しい気もあったんやけど
さやかが不安になるよりはいいかと思っとった
。
:09/06/22 01:19 :F906i :FwQcJX9c
#595 [t]
プロポーズの日から1週間後。
お互いの親に挨拶と言う恒例の行事を迎えたんや
俺とさやかの両親は数回しか会った事あらへん
ろくに話した事すら…
せやのに久しぶりに顔見せて娘さんを下さいなんて言うて
オッケー!!
なんて言うてもらえるわけないよな?
:09/06/22 01:23 :F906i :FwQcJX9c
#596 [t]
あ、そうや俺の母親はおらんと昔さやかに言っとったから
この事をさやかに言う必要はあらへん
いつもやったら俺がさやかを迎えに行くのに車を走らせるんやけど
今日は大事な日やからさやかが俺のコーディネートしてくれるんやって
せやから俺はなんもしとらん
ジャージのまんまや。
:09/06/22 01:25 :F906i :FwQcJX9c
#597 [t]
【ピンポーン】
俺『おー、待ってー!あいよー』
右手で跳ね返したドアを押さえたままさやかが入るのを待った。
『あ、ありがとう!』
なんとなく緊張したそんな空気が一瞬にしてうろついた
すぐに蹴り飛ばしてやった
俺『…スーツでええかな?』
『う〜んとりあえずいつものスーツ着てみて?!』
『おう』
。
:09/06/22 01:27 :F906i :FwQcJX9c
#598 [t]
スーツ着るのなんかもう慣れたもんや
パッパッと袖を通して頼まれとらん髪のセットまで軽快に済ませた
『待った待った待った!』
俺『なんや?』
『タクちゃん…その、やっぱりホストにしか見えないねスーツ着たら余計に…』
(や、やっぱりそうなっちゃいます?)
:09/06/22 01:29 :F906i :FwQcJX9c
#599 [t]
『え、あーそうやな。どこをどうしたらいんやろ?アクセとればいんかな?』
『あっそうだよ、外したら普通のスーツに見えるかも♪!』
『わかった外す』
『んんぅ…?まだホストにしか見えない、髪型かな?いや、シャツのボタンだ!きっと…それだぁ』
『あぁ。髪は、ねせればいいんやな?後、ボタンは上まで…どうだ?』
。
:09/06/22 01:31 :F906i :FwQcJX9c
#600 [t]
『ん〜なんだろ、かっこいい』
『えへへ
(笑)』
(いやいや照れとる場合ちゃうw)
『なんやねん急に(笑)』
『なんだろちゃんと着てもなんか真面目に見えないっていうかなんかホストみたいなっちゃうって言うか〜てかまぁ実際ホストなんだけどね〜』
『なにが言いたいんやし!んな俺どないしたらええのん?』
。
:09/06/22 01:34 :F906i :FwQcJX9c
#601 [t]
『…いや、着崩してるわけじゃないし顔そのものがチャラ顔なんだきっと!(笑)フフフ、しょうがないわそれわ!後は会話さえしっかりクリア出来れば問題ないよっ!♪ね?』
うん(´・ω・`)しょぼーん
と言った表情でどんよりと座り込んだ
『あかんかったら嫌やなー』
:09/06/22 01:35 :F906i :FwQcJX9c
#602 [t]
結局、タンスの奥から引っ張り出した無地に近い黒Tシャツに白のパンツにジャケットと言うファッションにした
俺『よし行くか!』
『うん行こっ…か』
『んー?なに腹痛い?』
『違う、大丈夫かなって…もし認めてもらえなかったら…け、結婚できないのかな?』
『大丈夫や!!1回で認めてもらおうなんて思っとらん俺は。ダメやったら認めてもらうまで変わり続けるしかないやろ、もう俺に選択肢は無いでな!さやかしか好きになれんから。力抜いて行こう!な?さやかにとっては実家に帰るんやから安心した気持ちでいろ』
。
:09/06/22 01:42 :F906i :FwQcJX9c
#603 [t]
っと言うとさやかはすぐに安心してくれた
『ゔん…わ゙がった』
『泣いたら鼻水でんでー!!』
『タクぢゃん゙が吹い゙て』
『甘ったれんなボケ!』
わしゃわしゃとタオルで吹いてやるとこれタオルだよぉー汚いぃーって文句言っとった
吹いてもらっといて何様やねんさやかわ
:09/06/22 01:44 :F906i :FwQcJX9c
#604 [t]
車の中では自己紹介の練習しとった
あ、言い忘れとったけどさやかの実家は埼玉
あ、別に言わんでもいいか(笑)
『さやか高速乗る前になんか食べる?』
『うんヨーグルト食べる』
『ヨーグルト?いらんそんなもん、ご飯の話や』
『え〜だってヨーグルトがいいんだもん』
。
:09/06/22 01:47 :F906i :FwQcJX9c
#605 [t]
『なんでちゃんと食わんのー?んな俺ステーキ食ってもさやかヨーグルトな?ええのけ?』
『それは嫌だあ!タクちゃんはコーヒー飲んで!』
『アホかお前わ!オムライス食ったらいんちゃん?好きやろ?』
『うんじゃあそうする!後ケーキもね!』
俺『はいはい、ケーキもねーはいよー』
『ねぇチョコのケーキある所ね?ね?』
『はいはいはいチョコケーキね、待ってな店探すから』
『うん★!』
:09/06/22 01:48 :F906i :FwQcJX9c
#606 [t]
さやかはデブのくせにケーキケーキ言うてんの
んまー普通にどこがデブなんか分からんけどな(笑)
俺もからかっとるだけやけど(´・ω・`)
だって痩せたいとか言うてるくせに
チョコケーキやと
痩せる気ゼロですこのコブタちゃん
あ、ごめんさやか
:09/06/22 01:53 :F906i :FwQcJX9c
#607 [t]
『…っさやか!さーやか!!』
ちゃっかり高速の間に眠ったさやかを叩き起こす
『家このへんやんな?』
『…ほえ(´・ω・`)あ、うんそぅ。2個先の信号右に曲がったらすぐさやかん家!てか、あれ早いね』
『そらー寝とる奴にとったら早いわなー』
『う〜んごめんん』
(´・ω・`)←こんな顔のさやか
可愛いやろ?(笑)
:09/06/22 01:55 :F906i :FwQcJX9c
#608 [t]
『ちゅーしてさやか
』
『え、なにゆってんの信号だよ今』
『いいやん早く!一人で運転したんやで俺』
『え〜でも』
さやかはバックミラーで一度後ろを覗きこんでから
俺にキスをした。
:09/06/22 01:57 :F906i :FwQcJX9c
#609 [t]
ほんの一瞬だけ
触れたか触れへんかぐらいのキス
そんなんありえーん
っと。
さやかの頭を撫でながら一回だけ舌をいれてやめてやった
それからさやかは家の前でもう一回だけキスをせがんだ
いやんエッチ
それからインターフォンに手をかけた
:09/06/22 01:59 :F906i :FwQcJX9c
#610 [t]
眠さばいやー
リアルタイムで読んどった人おる
?
おったらもう寝なさい
んじゃ
:09/06/22 02:01 :F906i :FwQcJX9c
#611 [あ―ちん]
またまた続き
楽しみです(、∀`)
:09/06/22 02:38 :W61CA :OPj.YEPc
#612 [t]
:09/06/22 13:56 :F906i :FwQcJX9c
#613 [t]
>>609続き☆
さやかが俺より少し前に立ってドアが開くのを待た
俺の手をしっかりと握ったまま…
母『はいは〜い』
さ『お母さんあのね今日っこないだいっ…』
俺『…あ、お久しぶりです。突然お邪魔してすいません、今日はお話しがあってきました。今日はお話しできるお時間ありますか?』
こんな事をきっと時間をかけて話したはず。
:09/06/22 13:59 :F906i :FwQcJX9c
#614 [t]
母『…あら、?大丈夫よちょっと前にさやかからあなた達が来る話を聞いているわ。どうぞ上がっていって』
俺『はい…すんませんありがとうございます』
さ『タクちゃんっ』
さやかはギュッと俺の後ろから抱きついて
『ぜったい好印象だよっファイト!!』
て言ってくれた。
:09/06/22 14:01 :F906i :FwQcJX9c
#615 [t]
『本間に?よかった〜』
とわざとさやかの耳元で小声で伝えると
さやかはくすぐったいと言った顔で俺を玄関の中へ押し込んだ
とりあえず最初の挨拶は★3つやな!(笑)
きっと…きっと…。
:09/06/22 14:03 :F906i :FwQcJX9c
#616 [t]
母『お父さんまだいないのよ後1時間ぐらいで帰って来ると思うわ』
『あっはい分かりました。すんません本間に…。
突然来て色々気使わせてしまって…』
母『いいのよ〜そう言えばきちんと話した事ないわね〜さやかったら紹介もろくにしないし、実家に顔だしもしないから。なんにも分からなくて。ご実家はどこなの?関西なのかしら?ご両親はどんな方なの?』
さやかのママはちょっとパキパキとしたザマスお母さんを想像してくれ。
:09/06/22 14:07 :F906i :FwQcJX9c
#617 [t]
(お、おかあさんはどんな人?あぁ、母親か…)
『いえ、生まれは北海道なんですけど物心付いた時期は丁度関西に住んどったんです。オレ、いや…あの…僕の家は僕が9歳の時に離婚してます
本間に恥ずかしい理由で母親はいません
それと親父は今入院しとるんです
ですからその、僕の両親を紹介するのはとても難しくて…すんませんこんな話
俺はマイナスの面も最初から出したろうと思っとったからすべてを語る事にした。
:09/06/22 14:10 :F906i :FwQcJX9c
#618 [t]
さやかのお母さんの表情が曇ったのが分かった
ああ、やっぱりな
こんな話せんときゃよかったかな
『…そう、そんなご両親では大変だったでしょうね。辛かったでしょう』
と俺に投げかけた。
両親を馬鹿にされた気がして正直俺は複雑な気持ちになった
:09/06/22 14:13 :F906i :FwQcJX9c
#619 [t]
気まずくなった空気を破って話したのはさやかママやった
母『そうだ、お父さんに電話しておかなきゃね。婚約者になった彼氏さんなんか急に見たらびっくりしちゃうものね』
俺はさやかパパとは、
去年の正月とお盆に2回しかあった事あらへん
こんなんでいいんかいな。
:09/06/22 14:19 :F906i :FwQcJX9c
#620 [t]
沈黙が続いて15分が経った頃やった
『ただいま〜』
っと
ど渋い声が聞こえてた
さやかパパや!!
ドドドドドドドドド!
俺の心臓はピークに達そうとしとった
心臓『ひ、ひひぇ〜俺らはぇえ!動きはぇー』
。
:09/06/22 14:21 :F906i :FwQcJX9c
#621 [t]
オレは急いで立った。
俺『…お邪魔してます。突然訪ねてしまってすいません』
父『ああ、久しぶりだな。まあまあ、座って座って』
さやかのお母さんはさっき俺が打ち明けた事実を丁寧にお父さんに伝えてくれとった
オレはさやかママの静かな声に耳を傾けながら
静かにアメの缶を見つめて待った
:09/06/22 14:25 :F906i :FwQcJX9c
#622 [t]
さやかパパは話を全部聞いた後に体制を整えて口を開いた
『…そうか、…いきなりだが結婚の理由は子供か?』
俺『いえ、違います』
『そうか、なら純粋にさやかとの結婚を望んでるんだな?』
単刀直入に質問が飛んでくるもんやから
俺はドギマギしながら答えた。
:09/06/22 14:27 :F906i :FwQcJX9c
#623 [t]
『もちろんです』
さやかパパは表情をぴくりとも変えずにまた口を開いた
『仕事は変えるんだろうな?』
『はい、今月で歌舞伎町から足を洗います』
『…次はなんの仕事に着く予定なんだ?きちんとした仕事が出来るのか?』
『はい、現場の仕事に着こうと思っています』
『そうか、まだ若いからな。…お前はさやかの事は大事に出来る自信あるのか?』
。
:09/06/22 14:36 :F906i :FwQcJX9c
#624 [t]
…俺はさやかパパに向かって話を始めた
さやかさんとは、今付き合って3年目になります。
今までを振り返ってもさやかの事はすごく大事で俺には必要です。
僕はお父さんからさやかを取りたいとかそんな気持ちは一切ありません。
でも僕の力でもさやかを幸せにしてやりたいです。
これから先も1番近くにいてやりたいです。
:09/06/22 14:40 :F906i :FwQcJX9c
#625 [t]
せやからさやかさんと結婚させてください…。
数回しかお会いした事ない僕なんかにさやかさんを任せるのは不安なのは承知の上です。
でも俺は今日認めてもらえんかったらまた来ます!
本間に結婚したいんです…さやかが好きやから。お願いします
俺は人生で初めて土下座で人に頭をさげた
:09/06/22 14:41 :F906i :FwQcJX9c
#626 [t]
頭を下げる俺に向かって
さやかのお父さんはゆっくりと口を開いてくれた…。
……お母さん、俺は
さやかをタクマくんに任せようと思う。
どうだ?
。
:09/06/22 14:50 :F906i :FwQcJX9c
#627 [t]
すると、さやかママは綺麗な顔で口を開いた
お父さん…、
お父さんが言う事に間違えわないと思うわ。
私はさやかとお父さん、それからさやかとお父さんに認められたタクマくんを信じて…
賛成するわ、お互い今以上に幸せになりましょう?
ね、さやか
と
さやかのお母さんは静かに綺麗な涙を流して返してくれた。
:09/06/22 14:53 :F906i :FwQcJX9c
#628 [t]
俺はさやかを
その瞬間にさやかを
一生懸命大事にしたい
俺が生きとる限りさやかを
不幸にはさせやん
そう誓った
:09/06/22 14:55 :F906i :FwQcJX9c
#629 [t]
そう誓った
そう神様に心から誓った
…はずなのに。
けっきょく俺は…
さやかを幸せに出来たんやろか?
:09/06/22 14:56 :F906i :FwQcJX9c
#630 [t]
なあ。天の神様
もう一度だけ
俺が天にお願いしていいのなら
さやかをまた
両親の隣に戻してほしいんだ。
:09/06/22 14:57 :F906i :FwQcJX9c
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194