微妙な10センチ。〜最終〜
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#217 [我輩は匿名である]
頑張ってください(*´ω`*)
:09/08/07 08:38
:P904i
:QFrhfb9Y
#218 [あき]
匿名さん、ありがとうですっ。
―――
雑踏の中私は、いつものように、電車に乗り、いつもの駅へ降り立つ。
バス停で時間を見てみると、さっき出たばかりだった。駅前のコンビニにフラリと立ち寄って、コーヒーとサンドイッチを買った。コンビニの冷房は、濡れた体を一層冷やしてくれた。雨は一向に止む気配はなく、降り続いている。
仕方なく、雨宿りも兼ねて、バス停に戻る。
ベンチに座り、サンドイッチを頬張った。
行き交う人々、迎えの車、ぼうっと眺めていると、私の迎えが来る。
バスに乗り込んで、いつもの道のりを戻っていく。
ザーザーと雨がうるさかった。
:09/08/07 20:33
:W65T
:pu1DvuhY
#219 [あき]
真っ暗な部屋に戻り、誰もいないのに、ただいまなんて言ってみたりして、パチンと電気をつける。
眩しさにくらくらした。
着替えもしないで、最近買い直した、まだ新しい匂いのするソファーに座ると……
何故か、涙が溢れてきた。
自分の甘さに。
悔しくて泣けてきた―…
:09/08/07 20:37
:W65T
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#220 [あき]
甘くて、大好きだった蜜の味に飽きた、小さな虫は、欲が出たんだろう。
その小さな虫は、違う味を求めて、フラフラと飛び立ってしまったのだ。
そこで、綺麗な模様の花に出会う。
バカな小さな虫は、あれは旨そうだと、吸い寄せられるように、その花にとまってみた。
とまったらもう最後。
その蜜は、ネバネバしていて、もがけば、もがく程に、体にまとわりついた。
永遠に逃げる事の出来ない。
大好きだった甘い蜜にも。
大切だったあのお花畑にも。
もう帰れない。
:09/08/07 20:46
:W65T
:pu1DvuhY
#221 [あき]
《お疲れ様!》
『うん。お疲れさまでしたっ。』
《家?》
『そうですよっ。』
またいつもの電話。
今から小一時間は、この電話が続く。聞きたい事は、沢山あるのに、言い出せない自分に、腹立たしささえ覚える。
わかってる。
彼は悪くない。
悪くないけど…
どうしよう……
彼の声も遠い空の上だ。
そんな私に、彼はしばらくして気付いた。
:09/08/07 20:51
:W65T
:pu1DvuhY
#222 [あき]
《何かあった?元気ないけどっ。》
『そうっ?疲れてるからかな…』
《ちゃんと寝ないとダメじゃん〃》
『……寝てるしっ!!最近は特にっ!!』
《……》
『あ…ごめんなさい…』
:09/08/07 20:55
:W65T
:pu1DvuhY
#223 [あき]
これは、完全なる八つ当たり。
西条さんは、あのホテルの夜と同じだとすぐに気づいた。
《…イライラしてんねっ…。また男?》
また?
またって何?
『違いますよっ。ちょっと仕事でねっ…〃ごめんなさいっ。』
《…隠さなくてもいいじゃん。》
『そんなんじゃないってばっ!!』
:09/08/07 20:59
:W65T
:pu1DvuhY
#224 [あき]
《………》
無言の電話口。
嫌な空気。
この流れ。
完全にアレじゃん。
『…あははは〃本当に、そんなんじゃなくて、仕事でトラブルあって、イライラしてましたぁ〃ごめんなさいっ。そっちはぁ?雨ですかっ??』
私は、明るく切り返した。この流れを断ち切ろうとしたんだ。
:09/08/07 21:02
:W65T
:pu1DvuhY
#225 [あき]
なのに、彼は、小さく溜め息をついた。
その溜め息が、気分を変えようとした私の気持ちを、さらに苛立たせる。
《……今日、どうして何も連絡くれなかった?待ってたのに。》
連絡…
ああ。メールの返事か。
あれ以降、私達は、仕事中、合間を見てはメールのやり取りをしていた。
今日は、そういえば、一度も返信していなかった。
『仕事で…』
《なら終わってからでも返信くれりゃいいのに。》
これ以上、苛立たせないでっ!!
そう叫びそうになった。
:09/08/07 21:07
:W65T
:pu1DvuhY
#226 [あき]
《男と会ってたの?》
『何言ってんですかっ!?〃仕事終わって、真っ直ぐ帰ってきましたよっ。』
《じゃ、どうして返信が無かった?》
『だからそれはっ…たまたま携帯を見なかっただけでっ。』
《何で見ないのっ?》
『だからっ……』
ああ。
ダメだっ。
イライラマックスだっ…
:09/08/07 21:11
:W65T
:pu1DvuhY
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