微妙な10センチ。〜最終〜
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#760 [あき]
『わかんない…』

冷めた声に、私はそう答える。

本当に、わからなかった。

あの瞬間。
私はただ、痛みから逃れる為に、いつもより少し多く錠剤を飲み干しただけかもしれないし。

全ての苦痛から逃れたい為に、多く飲み干したのかもしれないし。

あの時、あの瞬間の感情を言葉に表せないでいた。

⏰:09/11/28 23:31 📱:W64S 🆔:qt2ezAIU


#761 [あき]
『だって、記憶ないしさっ?〃』

『ふざけんな。』

『……ごめん…』


静かな部屋の重い沈黙は、私の胸をチクチクと突き刺した。


『いい加減にしろよな。』

『…はい…』

心底…[心の底]から響く彼の声。
今、やっと事の大きさに気付く。
うつ向き、小さくなる私。
ただ静かな時間が流れていた―…

⏰:09/11/28 23:39 📱:W64S 🆔:qt2ezAIU


#762 [我輩は匿名である]
ごめんなさい(泣)

⏰:09/11/29 08:12 📱:N906imyu 🆔:☆☆☆


#763 [あき]
翌日
梅雨時期にもかかわらず、久しぶりの晴れ渡る空の下、私は、静かに扉を閉めた。

厚い雲に覆われて、時々雷雨にみまわれた私の胸が今日。

曇の隙間から、目映い光が差し込んで。
この空のように、晴れ渡ろうとしている。

『…よかった……』

今にも、力が抜けて座り込みそうになる自身を奮い立たせ、私は心底、澄みきった空にそう呟いた。

⏰:09/12/01 19:37 📱:W64S 🆔:EwkRwe0A


#764 [あき]
昨夜、不安の全てを打ち明けた私に彼はたった一言。

《三ヶ月止まっただけだろ?》

彼はくだらないと言った。

《ストレスだ、何だってよくある話じゃねぇの?
あ!もしや、あまりにもの肥満体系に、あがったんじゃねー?〃》

そう言って、ふははと笑った。

⏰:09/12/01 19:47 📱:W64S 🆔:EwkRwe0A


#765 [あき]
《…こんな事今までなかったもん…》

彼の嫌味にすら、まともに言い返す私に彼は、眼差しを真っ直ぐに代える。

《…なら、とにかく調べてもらえ。で、もし、そうだったんなら彼と、しっかり話合うんだ。逃げてちゃ話にならんだろ?いいな?》


私は、小さく頷いた。

⏰:09/12/01 19:53 📱:W64S 🆔:EwkRwe0A


#766 [あき]
また私は、なおちゃんに勇気を貰う。

そして、今朝。

私はひとり、その扉を開き、そして今、晴れ渡ろうとしている気持ちと、新たな気持ちを固め、ここに立っていた。

全てを終わらせたい。


本気で。
そう強く思った。

⏰:09/12/01 19:58 📱:W64S 🆔:EwkRwe0A


#767 [我輩は匿名である]
あきさん嫌だー!なおちゃんとくっついて欲しい!!妊娠してても西条さんとの赤ちゃんなら失礼な話、喜べないよ
ハラハラドキドキ更新待ってます!
体調にはこれからも気をつけて下さいね

⏰:09/12/02 00:09 📱:SH906i 🆔:CDkbhDsg


#768 [あき]
匿名さん、有難う!
―――――――――

携帯電話を握り、画面を出した。

【今から行っていい?】

【おう】

直ぐに返事は返ってきた。
そっけない画面をパタリと閉じて、ハンドルを握る。

いつもそう。
昔から、彼はそう。
何も言わない。
何も聞かないで。
ただ、私の答えを待ってくれている。

そんな彼に私は会いに行く。

⏰:09/12/02 01:32 📱:W64S 🆔:mHlVqlYw


#769 [あき]
いつもの玄関を勝手に開けて、懐かしい匂いが残る廊下に足を置く。
途中、居間を覗くと、ベッドの上、気持ち良さそうに眠っているおじさんがいて。
寄り添うように、おばさんが座って本を読んでいた。

『おばちゃん!〃おじゃましますっ』

『あら、あきちゃん。いらっしゃい!〃』

『うんっ。』

笑顔を向けて、居間の前を通り過ぎる。
古い廊下の向こう。
軋む階段を登ると、中からギターの音色が聞こえてきた。

⏰:09/12/02 01:39 📱:W64S 🆔:mHlVqlYw


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