微妙な10センチ。〜最終〜
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#770 [あき]
数回ドアをノックして、ガチャリと開けた。

『来たよー!!』

バックをいつもの場所に置いて。
いつものソファーにどかりと座った。
私の挨拶を無視する彼は、ベッドに座り、足をこれでもかってぐらい広げ、少し丸めた背中に、少し傾げた首。
加えた煙草の煙を少し煙そうに目を細め、アコースティックの心地良い音色を奏でていた。

そんな、なおちゃんを…私は黙って見つめた。

⏰:09/12/02 01:48 📱:W64S 🆔:mHlVqlYw


#771 [あき]
耳から伝わるその音色は、私の胸を暖かくし、心癒していく。
煙草に一本、火を点けた。
フワリと舞い上がった煙が、空で消える。

『……』
『……』

ただ私達の間には、ギターの音色しか無かった。
静かな時間。
だけど、なおちゃんがギターを置いた。
同じく、再び煙草に火を点けて、フワリと煙を吐き出す。

『…で?』

私の目をしっかりと捉え、真っ直ぐな眼差しで、答えを聞いた。

⏰:09/12/02 01:54 📱:W64S 🆔:mHlVqlYw


#772 [あき]
『…うんっ…今朝行ってきたの。』

『んなこた、知ってる。昨日、俺がああ言ったんだ。あきのする事なんざ、予想がつくわ。』

『……』

『…で?その結果を言いに来たんじゃないのかよ?』

『…うん…』

『で?どうだったんだ?』

『…うん…あのね…』

⏰:09/12/02 01:59 📱:W64S 🆔:mHlVqlYw


#773 [あき]
『…大丈夫だった!!
やっぱり、なおちゃんの言う通り、ストレスやら、薬の影響やらで、ホルモンバランス崩れてるだけだったみたい…』

ふへへと笑う私に、なおちゃんは、だから言ったこっちゃないと、呆れたように言った。

『お騒がせしました…〃』

なおちゃんは、また、馬鹿だアホだと、私をたしなめる。
お小言を聞きながら、私は、自然に溢れる笑顔を隠しきれない。
今、目の前で、お小言をダラダラと言い続ける、この呆れた目。

だけど、あの一瞬
ほんの0.5秒だけ

その一瞬の目に、なおちゃんなりの安堵が見えた。
それが嬉しかった。

⏰:09/12/02 02:18 📱:W64S 🆔:mHlVqlYw


#774 [あき]
『はいはいっ…すみませんでしたぁ!!』

『ったく!!本当にあほぅの塊みたいな女だよなっ!!だから、デブなんだよっ!!』

『てか、デブは関係なくないっ!?いや、逆に!?お陰様で、かなり痩せましたけどぉ〃ほれほれっ〃』

私は、ペタンコになったお腹をパンパンと叩いて見せる。

『ウエストなんてきゅーっとくびれちゃってますがぁ?〃』

調子に乗って、くねくねとポーズを決める。
そんな私に、なおちゃんは、ふんと鼻を鳴らして言った。

⏰:09/12/02 02:24 📱:W64S 🆔:mHlVqlYw


#775 [あき]
『痩せたって自慢すんじゃねーよっ!知るかっ!!』

その言葉に、ズキンと胸の音が鳴った。

『…いっ…言い出したのそっちじゃんっ!』
『…ったく。
本当、ドアホだよな。
もう吐くな。
薬に頼るのもやめろ。
いいな?』

『…はい…』

ズキンと鳴った胸が、熱くなった。

⏰:09/12/02 02:38 📱:W64S 🆔:mHlVqlYw


#776 [あき]
『そんな事繰り返してたら、本当に子供産めなくなるぞっ?いいのか?』

『…そんなの…私は、もともと…』

『まだそんな事言ってんのか。くだらねーっ!〃』

ねぇ。なおちゃん。
本当はね。本当は…私。この数日間。
不安と恐怖に怯えながらも、相反する心の隅に、私にも…なんて淡い期待してた。
矛盾してるよね。
だけど、結果は、やっぱりゼロで。
安心した。ほっとした。それと、同じくらい情けなかった。悲しかった。やっぱり、私はダメな女なんだって。
そう思い知らされた。

そんな思いすら、貴方は知っていたって言うの?

⏰:09/12/02 02:53 📱:W64S 🆔:mHlVqlYw


#777 [あき]
『で?その彼とは、どうすんだよ?』

『終わらせたい。
彼の考えには、ついてけないよ。もう何度も言ってるけど、聞いてやくれないし、理解してくれないんだ…。』

苦笑いで伝える私に、変わり物には、変わり物が着くんだなと、昨夜話た、西条さんとの一連の出来事を一人フムフムと分析を始めた。

『話を聞く限りでは、あきの為ってよりかは、自分資本の男だもんな。』

『そうなんだよね…。』

『ガツンと言えば?』

『効果なし。てか、もう怖い…刺されるよ〃あたし。』

⏰:09/12/02 03:12 📱:W64S 🆔:mHlVqlYw


#778 [あき]
『なら、諦めて結婚すれば?』

『いやだ。』

『なら、刺されちゃえば?』

『おいっコラッ!』

『ったく、贅沢言うなよなぁ〜〃』

『いやいや…その選択は贅沢じゃなくて、究極でしょ!!』

ある晴れた昼下り。
私の最大の悩みなんて、知ったこっちゃないと言わんばかりの、なおちゃんから、

『俺が話してやるか。それが一番手っ取り早いよな。ほれ、携帯貸せっ!』

それは突然の発言だった。

冗談は、よしこちゃんだよ!!なおと君!泣

⏰:09/12/02 03:22 📱:W64S 🆔:mHlVqlYw


#779 [みさ]
1週間ぐらい前から1作目を読み始めて今ここまで追いつきました!!!
この小説好きです!!
これからも応援してます!
あきさん!がんばってください(>_<)

⏰:09/12/05 19:57 📱:P905i 🆔:☆☆☆


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