禁断って何?
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#491 [シバ]
コート上では敵同士だ。

シバがボールを持つと、これまた真剣な顔してディフェンスするアイリがいて、負けず嫌いな一面を見せてくる。
シバも真剣な顔になっていたと思う。

シバがアイリからシュート決めたら、『くそムカつく!』といわんばかりにやり返してくる。

アイリのplayはシバのチームの監督から定評があった。

⏰:10/07/13 20:32 📱:F02B 🆔:ppuZUcHU


#492 [シバ]
「あの1年(アイリ)、3年になった時が楽しみだな。能力が高い」


ってシバの前で言うもんだから、シバは自分の事のように嬉しくて、ニヤニヤしちゃうワケで…



数ヶ月前までは、
「アイリに会いたくない」
「来なくていい」

なんて言ってたけど、実際にアイリを目の前にすると、こんなにも胸が高鳴る。
いつも以上に頑張れる。

⏰:10/07/13 20:35 📱:F02B 🆔:ppuZUcHU


#493 [シバ]
こんな自分、調子良すぎるかもしれない…
だけど、仕方ない。

シバはやっぱりアイリの事が好きなんだ。
大切なんだ。
失っちゃいけないんだ。


やっと気付いた。
もっと早く気付く事ができていたら、どんなに良かったのだろう…

けど、まぁいい。
時の流れに身を任せた結果が今のシバなんだ。
今日までの時間は、無駄でもなんでもなく、必要だったんだ。

⏰:10/07/13 20:39 📱:F02B 🆔:ppuZUcHU


#494 [シバ]
外はゆっくりと薄暗くなっている。
昼間の体育館は、まさに灼熱。
夜になるに連れて、この灼熱地獄の体育館にも酸素というものがあったんだな…っていう事に気付く。
微かに涼しさを感じる。
体育館の小窓から見える、昼間のジリジリしたアスファルトからも熱のモヤは見えない。
当たり前の事だけど、チラッと見えたその光景に夏の涼を感じた。

そして、合宿1日目を終える…

⏰:10/07/13 20:46 📱:F02B 🆔:ppuZUcHU


#495 [シバ]
「お疲れ様でした!」

その挨拶の後、アイリのチームはサッと帰り支度を済ませ、すぐにバスへと乗り込んだ。
一番行動の遅いアイリは、やっぱり最後の最後にバスに乗る。


シバのチームは、グッタリしながら着替えに行ったり、片付けしたりでバタバタしていた。

3年生は「暑い」だの、「疲れた」だの、グダグダ言いながら座って無言の空間を満喫していた。

⏰:10/07/13 20:52 📱:F02B 🆔:ppuZUcHU


#496 [シバ]
シバが着替えたTシャツを片付けていると、隣に真希が座った。

「今日の練習、走り過ぎでしょ〜…ってか、アイリちゃん、また上手くなってたね。もうバリバリのエースじゃん」

真希は笑いながら言う。

「そうかな?まだまだ頑張ってもらわにゃ!」

「シバ相変わらず素直じゃないね(笑)認めなよ。ってか、アイリちゃんと話したん?」

シバはタオルで顔を拭いた。

⏰:10/07/16 12:32 📱:F02B 🆔:r2DDek4c


#497 [シバ]
「話したよ」

真希は少しだけビックリした表情を見せた。

「あ、そうなの?普通だった?」
「別に普通だった…はず」

「何その意味深な答え」
「まぁ、ちょっとね」

「何笑ってんの。後で話聞こうか(笑)」
「うぃ〜」


ってな感じで、このあとはシバの家で真希に話をする事になる。

⏰:10/07/16 12:37 📱:F02B 🆔:r2DDek4c


#498 [シバ]
「流れは完璧にこっちじゃん!シバ、秀一君から取っちゃいな」

一通り話を聞いた真希は、目を輝かせていた。

「うん〜…でも、今は秀一と別れられないって事はさ、やっぱりあっちの事が好きなんだよね。しかもアイリ、秀一の事『シュウ』って呼んでた」

「そりゃ付き合ってる身だからね。でも、アイリちゃんは秀一君よりシバの事が好きって言ったんでしょ?」

「うん」

⏰:10/07/16 12:41 📱:F02B 🆔:r2DDek4c


#499 [シバ]
「今日の昼休みに話したって事でしょ?今日途中でいなくなったじゃん」

「そう。だって、秀一の話で盛り上がってる中にシバがいたら完璧awayじゃん…イケメンだの可愛いだの…これってヤキモチってやつだね。シバの方が年上なのに…カッコ悪」


「ま、いいじゃん♪合宿はまだまだ続くんだしさ。様子見てみな」

「うん」

しばらくそんな話をして、また明日…と真希は帰っていった。

⏰:10/07/16 12:46 📱:F02B 🆔:r2DDek4c


#500 [シバ]
翌日昼休み…

弁当を食べていると、アイリに小突かれた。

「シバさん。食べ終わったらソッコー昨日の教室ね。アイリ、今日も準備があるから早めに話したい」

「分かったよ」

アイリは微笑んで、ゆっくりと歩いて行った。
それからは、大好物の唐揚げやフライをゆっくり食べる主義のシバだけど、アイリに会いたいが為に無理くそかき込んで食べた。

⏰:10/07/16 12:53 📱:F02B 🆔:r2DDek4c


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