別れさせ屋
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#501 [歩美]
――日曜日、
タカヒロとの待ち合わせ。
約束より10分早く着いたのに、タカヒロはすでにいた。
キッチリとした性格。
タカヒロ「なんか・・・私服もまた綺麗だね。」
私「そぅ?(笑)
どっちが好き?」
タカヒロ「ドレスもいいけど、私服かな♪」
【ホステス】としての私じゃなくて、
【歩美】を見たいんでしょ。
映画を観て、
ちょっとお茶でもしようと、
喫茶店に入った。
:10/09/18 02:27
:F02A
:mBQXNq8Q
#502 [歩美]
そこで、タカヒロの歴史をしっかり聞いた。
タカヒロは、
26歳のサラリーマン。
性格は真面目で、真面目すぎてたぶんややこしい。(笑)
だってね・・・、
私「えぇっ!!?」
タカヒロ「いや、こんなんじゃ、彼女にも悪いし。」
なんとタカヒロは彼女と別れると言い出した。
しかもその理由が、
『結婚したら、
こうやって他の女の子とデートできなくなるから』
ですって。
:10/09/18 02:39
:F02A
:mBQXNq8Q
#503 [歩美]
最近、彼女から結婚を急かされていたらしい。
タカヒロも、
そろそろ身を固めようという意識はあったものの、
上司にクラブやキャバクラに連れて行ってもらううちに、
「もう少し遊びたい」
という衝動にかられ、
彼女と別れるとか。
真面目か!!!
普通ね、男は結婚しようが内緒で多少は遊ぶよ!!
予想外ではあったけど、
『別れさせた』
といえば、まぁそのきっかけは与えたよね。
:10/09/18 02:43
:F02A
:mBQXNq8Q
#504 [歩美]
タカヒロ「ホステスに恋なんて、しないほうがいいかな?」
それ私のことですやーん。
遠まわしですやーん。
しかも本人に聞くことちゃいますやーーーん。(笑)
軽く笑ってあしらった。
それからタカヒロは二度と恋的な発言をしなくなった。
デートはたった1回きり。
店には月1程度上司たちと顔を出す程度になり、
「彼女と別れたよ」
という報告を受け、
無事、
別れさせることができた。
:10/09/18 02:47
:F02A
:mBQXNq8Q
#505 [歩美]
タカヒロを別れさせてご満悦の私。
しかも、
タカヒロは私に気がある。
もちろん進展もないし、
タカヒロも私に対して多くを求めてはいない。
だから都合がいい。
天馬は、私が避けているのを知りながらも時々店に来ている。そして自分の女みたいな扱いをしてくる。
私「迷惑なんだけど。」
サラッと言う私に対し、
天馬「俺がそのひねくれた性格治してやるから♪」
:10/09/20 02:07
:F02A
:FsQUaLsg
#506 [歩美]
などとふざけた事を言う。
私「だから、天馬には興味ないんだって。」
ここまで言われたら普通カチンとくるよね。
でも天馬はそこらへんちょっと変わり者。
天馬「俺には、大好きに聞こえてきまーす♪」
あぁぁ。
痛い子。(笑)
天馬はどうでもいい。
タカヒロの後に狙うターゲットは決まっていた。
:10/09/20 02:09
:F02A
:FsQUaLsg
#507 [歩美]
16≫テツジ。
私「じゃあ転勤でこっちにいらっしゃったんですか?」
接客の相手は常連の不動産経営社長のお席。
支社から転勤で初めてうちの店に来たテツジもその1人。
テツジは23歳。
高校卒業後、就職。
仕事が合わず転職を重ね、今の会社で落ち着いたとか。
テツジは見た目はいい。
けど、まさしく
『口だけ男』って感じ。
会話の内容は熱いようで薄い。しょーもない。
:10/09/20 02:16
:F02A
:FsQUaLsg
#508 [歩美]
「俺さ、地元じゃ結構有名なワルだったからさ〜」
へぇ。
・・・で?
「ヤクザに入らないかって誘われたりしてさ〜〜」
ふぅん。
「まぁ親泣かしたくねぇし、親孝行してやりてぇし。」
もう泣いてらっしゃるのでは?
もちろん全て返事は心の声。
本当に口だけだと思ったのは彼女の話題の時。
:10/09/20 02:25
:F02A
:FsQUaLsg
#509 [歩美]
テツジ「彼女は地元じゃ美人で有名だったからライバルはヤバかったけど、あっちから寄ってきたんだわ〜。」
私「えぇ〜すごいですね!!
見てみたいなぁっ!!!」
テツジ「わりぃ。
俺、プリクラとか写真とか持ってねぇんだ。
いつか会わせてやるし!!」
上から目線。
しかも別に会わせていただきたくない。
どれほどの美人か見てやりたいと思っただけですが。
そのテツジが携帯を取り出し、プリクラが貼ってあることにバッチリ気付いた私。
:10/09/20 02:30
:F02A
:FsQUaLsg
#510 [歩美]
ストラップはプーさん(笑)
私「可愛いストラップ♪
あっ、
これ彼女さんですかっ?」
・・・うそーん。
ブチャイクじゃーん。(笑)
ぽっちゃりじゃーん。(笑)
眉毛細すぎじゃーん。(笑)
テツジ「あっ、
こ、これは彼女じゃねぇよ!!
なんか連れが貼ってきやがったんだわ!!」
慌てふためくテツジ。
すぐバレるような見栄を張るなバカ。(笑)
:10/09/20 02:34
:F02A
:FsQUaLsg
#511 [我輩は匿名である]
あげます、
:10/09/21 23:52
:W62H
:eU61J6dk
#512 [歩美]
なんだか新種の男性を見てる気分で、気付けば仕事というよりおもしろ半分で近付いてた。
名刺を渡し、お決まりの連絡先を交換し、
他にどんなウソをついてくるのか少し楽しみにしながら、
距離を縮めていった。
――ある日、
今から家に遊びに来ないかと誘われた。
祝日で、私もテツジも休み。
私は夜に別件があったけど、
少し遊びに行くことにした。
転勤で、彼女と離れて、
自由な一人暮らしに浮かれてるんだろうなぁ。
:10/09/22 00:46
:F02A
:GRDl9v5s
#513 [歩美]
あり得ないことに、
お迎えなし。
自分で来い、と。
誘っといてなんて奴だろ。
さすが23歳だね。
場所を聞き、
私は電車で向かった。
・・・今でもね、
黒のオデッセイを見ると痛むんだ、胸のあたりが。
だからなるべく車に乗ることを避けていた。
いるはずないのに、
もしかしてって、ナンバーを見ちゃうんだもん。
:10/09/22 00:50
:F02A
:GRDl9v5s
#514 [歩美]
テツジは駅までのお迎えすらなかった。
駅に着いたら、電話でマンションまで誘導された。
もうイライラ限界(笑)
マンションに到着。
会社が借りてくれていると話していたそのマンションはキレイだった。
部屋は4階。
エレベーターを降りると中途半端な景色が広がる。
テツジ「おぅ、いらっしゃい。まぁあがりなよ〜。」
まだ完全には片付いていない引っ越ししたてのワンルーム。
:10/09/22 01:00
:F02A
:GRDl9v5s
#515 [りらくまこ]
:10/09/22 02:48
:N01A
:☆☆☆
#516 [歩美]
テツジは女慣れしてると思われたい願望が強いタイプ。
なんだかひしひしと伝わってくる。
空回り、
ナルシスト、
勘違い。
テツジは私が好意を持っていると完全に勘違いしていた。
部屋でやたらとアルバムとかを見せられた。
何にもおもしろくないただのアルバム。
無造作に積み上げられた荷物のてっぺんに、
彼女とのツーショットが見えた。
:10/09/25 19:19
:F02A
:/Ic2ndtw
#517 [歩美]
うん。
プリクラと同一人物だ。
つまり彼女じゃん。
そんなに見栄を張りたいなら、もう少しマシな女と付き合えよって思った。
お茶をいただき、
楽しいフリをして会話した。
しばらくして、
テツジが私に近付いてくるのがわかった。
私「な、なに?」
テツジ「彼女いるけど、どーしてもっていうなら考えてやってもいいけど?」
:10/09/25 19:22
:F02A
:/Ic2ndtw
#518 [歩美]
な、な、な、なに!?
そしてテツジはキスしてきて、私を押し倒そうとした。
私「ちょっと待って!
私、・・・彼女がいる人とは無理だよ・・・」
彼女がいなくてもテツジは嫌。だけど、どーせならサッサと仕事しちゃえって思ってそう言った。
テツジは歪んだ表情ながらも、納得して引き下がった。
テツジ「いきなりゴメン。」
もう土下座してほしいくらいに気分を害されていた。
:10/09/25 22:26
:F02A
:/Ic2ndtw
#519 [歩美]
それから特に重い空気になるわけでもなく、テツジはじゃんじゃん自分の武勇伝らしき、つまらない話を続けてきた。
もう内容なんてほぼ聞いていなかった。
私「そろそろ帰るね!」
今から別の客と約束がある。
テツジ「何の用事?」
私「プライベートだよ(笑)」
テツジ「男?」
私「違うけど?」
:10/09/25 23:55
:F02A
:/Ic2ndtw
#520 [歩美]
テツジ「なら良いや!
じゃーなー!」
なら良いやってあなた何様よ?普通に男性に決まってんじゃんか。
テツジはすでに私を自分の女のように扱っていた。
そして、送りもなし。(笑)
これだから若者は嫌。(笑)
私は次の約束の場所までタクシーで向かい、常連のお客様と食事に行った。
40歳のお客様。
社会的地位あり、
ご家族もあり。
:10/09/25 23:59
:F02A
:/Ic2ndtw
#521 [歩美]
さっきまでいた23歳のテツジがほんとにクソガキに思えるようなおもてなし。
彼は〈すーさん〉と言う。
すーさんと会っている最中、
テツジからしつこく電話がきて、さりげなく電源を切った。
すーさんは出張が多く、
いつもお土産をくれる。
帰りはもちろん送ってくれるか、タクシー代をくれる。
すーさんと別れ、
携帯の電源をいれた瞬間テツジから電話がかかってきた。
私「もしもし?」
:10/09/26 00:04
:F02A
:qW4rreAc
#522 [歩美]
テツジ「男といたんだろー?」
私「あのね、
人と食事してる最中に電話とか出ないの私。」
テツジ「あっそ!せっかくいいニュースあるのにさ〜!」
私「なに?」
テツジ「月曜日、店行くからそん時教えてやるよっ。
じゃ。」
と、電話は切れた。
彼女と別れてやったから。
的な話でしょ。
はい、いっちょ上がり。
:10/09/26 00:08
:F02A
:qW4rreAc
#523 [まぁ]
おもしろいなぁ!!!
バカな男ですね(笑)
:10/09/26 00:10
:P04B
:GA31EcQ.
#524 [歩美]
月曜日、テツジは上司と共にやってきた。
席につくなり、
テツジ「今日2人でアフターいかね?」
あぁぁ
『アフター』が『ラブホ』に聞こえるのは何故。(笑)
私「ゴメン、今日だめなんだぁ〜。で、ニュースって?」
テツジ「お前のこと好きっぽいし、彼女別れたからよ〜。
だから付き合って。」
店内でマジ告白禁止って規約作ってください支配人。
:10/09/26 00:12
:F02A
:qW4rreAc
#525 [歩美]
まぁさん
ありがとうございます

ほんと、バカすぎました(笑)
これからも読んでください

:10/09/26 00:13
:F02A
:qW4rreAc
#526 [歩美]
私「ほんとに別れたの〜?」
テツジはムキになって、
携帯を取り出した。
テツジ「ほら!プリクラねぇだろ!」
あはは、墓穴。
それは確かツレって話だったじゃんか。(笑)
テツジ「それにほら!」
わざわざメールを見せてきた。受信メールも送信メールも。
一応目を通したけど、
まぁ本当に別れたみたいな内容だった。
お仕事終了。
問題は、テツジがバカすぎてまともに突き放せない可能性。
:10/09/26 00:17
:F02A
:qW4rreAc
#527 [歩美]
タカヒロは物分かりがよかったけど、こいつは・・・
店内では笑ってごまかし、
仕事が終わってからメールをうった。
テツジを切るために考えて考えて考えついた方法は1つ。
〈私、本当は男なの〉
それしかない。
もちろんウソ。
でも、こないだはキスされただけだから体見られてないし、
テツジはバカすぎて信じるはず。
そしてテツジは返事を送ってこなかった。(笑)
:10/09/26 00:21
:F02A
:qW4rreAc
#528 [歩美]
テツジの話は、
店の仲間の中でかなり笑い話になった。
「あぁー!あの客!?
なんかバカ丸出しだったよねー!!」
私「ほんと、勘弁してって感じでしょ?」
店の女の子たちは知らない。
私の『別れさせ屋』という職のことなんて。
でも今回のは、私は全く仕事をしたという達成感はない。
なのに無性にストレスと疲労があった。
:10/09/26 00:25
:F02A
:qW4rreAc
#529 [歩美]
17≫依頼。
テツジは二度と店に来なくなった。上司の話だと、今他のホステスにのめり込んでいるとかいないとか。
達者でな。
あれから月日は流れ、
順調に別れさせ屋を営んでいた。
別れさせたらそれで終わり。
深入りはしない。
それが私のやり方だった。
私はいつの間にか、
24歳になろうとしていた。
そんな頃だった。
初めて依頼を受けたのは。
:10/09/29 15:02
:F02A
:mRL.dF1s
#530 [歩美]
近くの店のホステスで仲良くなった22歳の
〈桜〉とランチに行った時。
桜には付き合って一年の年上彼氏がいた。
30歳、名前は〈龍一〉。
龍・・・という名前には、どうしても過剰反応してしまう。
今でも忘れたことはない龍太郎の存在・・・。
桜からの依頼は、
『ハメてみてほしい』
というものだった。
彼氏が本気で桜と付き合っているのか、それとも浮気心があるのかを試してみたい、と。
ロンドンハーツが喜びそうな依頼を、直々に依頼された。
:10/09/29 15:07
:F02A
:mRL.dF1s
#531 [歩美]
個人的にはそんな依頼大歓迎。だけど、
仮にも友人からの依頼。
桜から、
ハメる方法を指示された。
桜と2人でうちの店に来店し、桜がトイレに立った際に連絡先を渡してほしい。
それが第一段階だった。
私「いいけど、どうしてそんなことするの?」
桜「好きすぎて。」
龍一はもう結婚適齢期。
桜と一緒になる気があるのかないのか確かめたいって。
:10/09/29 15:17
:F02A
:mRL.dF1s
#532 [歩美]
桜「ほんと、ガチで言い寄ってみてね!」
私「わかった。」
こうして承諾した
『ハメ作戦』
私の本領発揮だった。
でも、相手は桜の彼氏。
別れることになったらかわいそうだという、
良心はちゃんとあった。
だから、本気になる気もさらさらないし、
本気でハメてあげる気もなかった。
:10/09/29 15:20
:F02A
:mRL.dF1s
#533 [はぁ]
めっちゃおもしろいです

相談したいことあるんですが

とかできますか?

:10/09/29 18:00
:P08A3
:☆☆☆
#534 [我輩は匿名である]
↑主さん困るからそういうことしないほうがいいのでは??
:10/09/29 22:45
:F01A
:k15tnS2E
#535 [歩美]
:10/09/30 15:26
:F02A
:dmywB2/Q
#536 [我輩は匿名である]
400-500
:10/09/30 15:32
:N703iD
:U3pnYeTM
#537 [我輩は匿名である]
:10/09/30 15:32
:N703iD
:U3pnYeTM
#538 [歩美]
桜からの依頼を受けた翌日、
さっそく2人が来店した。
まさか翌日だとは思っていなくて、突然すぎてびっくりした。
偶然その時、
店には天馬も来ていた。
私たちは程良い距離を保っていて、数名で楽しく盛り上がっている時だった。
桜のアイコンタクトで、
私は天馬の席を立った。
天馬「指名?」
私「まぁね。じゃっ。」
天馬「今日アフター行くんだからな!」
:10/09/30 17:02
:F02A
:dmywB2/Q
#539 [歩美]
天馬を無視して、
桜と彼氏の席についた。
彼氏は、桜にはちょっと物足りないような・・・
美人の桜にはあんまり釣り合わないような風貌だった。
私「はじめまして。
歩美と申します。」
龍一「どうも。」
うわぁ・・・
ダブる。
このそっけなさ。
龍太郎もこんなんだった。
桜と私の関係が深いとバレてはいけない。
だから、あくまで近くの店のホステスという設定だった。
:10/09/30 17:06
:F02A
:dmywB2/Q
#540 [歩美]
盛り上がりに欠けるテーブル。ちょっと盛り上がったかと思ったら、
すぐに空気は平凡に戻る。
さっきまで天馬というチャラうるさい奴の席にいたから、
つまんなさはなおさらだった。
桜「あれっ??天馬たちがいる!ちょっと、すみません。」
天馬に気付き席を立つ桜。
桜も天馬の店は知っているし、自然な流れで桜がいなくなった。
私(えぇ〜っと、
何話そうかな・・・)
:10/09/30 17:09
:F02A
:dmywB2/Q
#541 [歩美]
私が会話を考えていると、
龍一から話しかけてきた。
龍一「ホステスは長いことしてるの?」
私「あ、はい。
高校生の歳から内緒でしていました(笑)」
龍一「ずっと?」
私「一度辞めてましたよ。」
龍一「なんで?」
うっ・・・
そこ聞いてくるなよ。
私「ん〜彼氏ができたんで!」
:10/09/30 17:12
:F02A
:dmywB2/Q
#542 [歩美]
龍一「へぇ〜。
尽くすタイプなんだ?」
私「ま、
まぁそうですかねっ(笑)」
龍一は桜がいなくなった途端、やたらと話し出した。
自分の話こそほとんどしないけど、私への質問が職務質問並みに激しかった。
もしかして、
桜の予感はまんざら外れていないかも。
この人、もしかしたらチャラい系なのかも。
そう思ったりした。
:10/09/30 17:15
:F02A
:dmywB2/Q
#543 [歩美]
龍一のトークは、
なんだろ。
なんか、引きずり込まれるというか、龍一のペースに乗せられるような感覚だった。
でもくせ者であり、強者のような気配を感じていた。
そして、
時々龍太郎とかぶった。
顔は全然違う。
タイプでもない。
声・・・そうだ。
声が似てるんだ。
だから、引きずり込まれるような感覚があったんだ。
桜はまだ天馬たちと話している。
:10/09/30 17:19
:F02A
:dmywB2/Q
#544 [歩美]
連絡先、今渡すべきか!?
と少し考えていたら、
桜が戻ってきた。
龍一はまたあまり喋らなくなった。
こいつ、女慣れしてる。
女子って、
自分と2人のときにたくさん話しかけてくれて、
他に誰かがいるときにあまり話さないって行為、
嬉しいよね。
なんだか自分が特別みたいな気分になる。
まさにそういう感じだった。
私は客観視して観察していたけど、桜もきっとこういうスタートだったんだろうな。
:10/09/30 17:23
:F02A
:dmywB2/Q
#545 [(´・ω・`)]
:10/10/01 13:40
:P904i
:l1FL27TQ
#546 [我輩は匿名である]
:10/10/02 14:21
:SH01A
:A7NOYJHA
#547 [歩美]
龍一がトイレにたち、
桜が様子を聞いてきた。
桜「どうっ?」
私「どうって?(笑)」
桜「騙せそう?(笑)」
私「桜、おもしろがってるじゃんか(笑)
もちろん騙されてほしくないでしょ?」
桜「そりゃ、そうだけど。
でも、もしコロッといくような結果だったらまじで別れるつもりだよ。」
本気らしい。
:10/10/04 23:11
:F02A
:8il/h08w
#548 [歩美]
龍一が戻ってきて、
今度は桜がトイレにたった。
桜はまたアイコンタクト。
今だ!
そう思い、名刺を渡そうとした瞬間・・・
龍一がサッと何か渡してきた。
見てみるとレシートだった。
龍一「いや、裏(笑)」
裏返すと、きったない字でメールアドレスが書いてあった。
私「先こされちゃった!」
そう言って私も名刺を渡した。
:10/10/04 23:14
:F02A
:8il/h08w
#549 [歩美]
桜が戻ってきて、私たちは何くわぬ顔で迎えた。
そして2人は店を出ることになった。
外へ出て見送った。
まさか龍一から渡してくるとは思わなかった。
だけど、桜には悪いけど、やっぱり気分が良かった。
店に戻り、
再び天馬たちの席についた。
天馬はあからさまに嫉妬していた。
天馬「連絡先交換してただろ!」
:10/10/04 23:17
:F02A
:8il/h08w
#550 [歩美]
私「そういうお仕事なんですもの。」
周りは笑った。
みんな、天馬が私に執着していることは知っていた。
私があしらっていることも。
でも、誰一人として私のもう1つのお仕事を知らない。
天馬のアフターを断り、
別の客とラーメンを食べに行った。
ふと、携帯をみると見慣れないアドレスからメールが。
龍一に渡されたアドレスと見比べたら、一致した。
:10/10/05 01:26
:F02A
:x932AtlQ
#551 [歩美]
客と別れてから、タクシーの中でメールを見た。
〈お疲れさん。まだ仕事中だろうなぁ。大変だな。今日はありがとう。〉
まぁ〜色気も可愛げも何もないふてぶてしいメール。
絵文字とか知らないのかよ。
夜中の二時だったから、
迷惑かもしれないと思って返信はしなかった。
そして桜から着信。
桜がいない間によく話し、
連絡先を渡してきたことと、
メールがきたことを伝えた。
:10/10/05 01:29
:F02A
:x932AtlQ
#552 [愛]
ドキドキやん

:10/10/06 07:10
:SH02A
:☆☆☆
#553 [我輩は匿名である]
:10/10/07 05:32
:N04A
:Ne/3VP5c
#554 [歩美]
桜は複雑な様子だった。
受話器から聞こえる声が、元気なかった。
私「・・・ちょっと後悔してるでしょ?
私、このまま返信せずにいようか?」
私の口からこんな良心丸出しの言葉が出るなんて。
でも、桜は大切な友達。
夜を生きる者同士、分かり合うことがたくさんある。
桜を、
真穂みたいにしたくなかった。
:10/10/09 01:54
:F02A
:oHyWNKKA
#555 [歩美]
でも桜は気が強い。
そして負けず嫌い。
そんな性格の桜が出した結論は、
桜「あははっ。続けてよ!
ハメてやってよ!」
ヤケになっている。
私「わかった。」
では、
依頼された仕事をします。
――翌日、
龍一に当たり障りのない返信をしておいた。
:10/10/09 01:57
:F02A
:oHyWNKKA
#556 [歩美]
龍一はすぐにメールを返してきた。
ごく普通のメールを何通かやり取りした。
夕方になり、
私は出勤。
メールを終えた。
仕事が終わると、
龍一からメールが来ていた。
〈お疲れさん。〉
やっぱりこんな面白みのないお疲れ様メール。
アフターの予定もなく、
真っ直ぐ帰宅した。
:10/10/09 02:02
:F02A
:oHyWNKKA
#557 [歩美]
今日も桜と連絡をとる。
桜「さっ、次は第二段階なんだけどね・・・――」
桜は第二段階もすでに考えていた。
来週の土曜日、
桜と龍一はデートの約束がある。
その日に私が龍一をデートに誘い、どっちをとるか・・・。
あぁ恐ろしい。
昨日より、桜は「面白がっている」という感じだった。
たった1日で、
こんなに感情が変わるんだ。
桜「じゃっ、あとは任せたぞーぃ♪」
:10/10/09 02:06
:F02A
:oHyWNKKA
#558 [歩美]
来週の日曜日を誘うタイミングをはかりつつ、
とりあえず毎日メールでやり取りをして過ごした。
そして、翌週を迎えた。
月曜日の朝、
龍一からメールがきていた。
〈今日接待があるから店行きます。〉
えっ?うちの店にくるの?
桜の店じゃなくて??
桜に報告した。
桜は笑い飛ばした。
きっとすでに桜のプライドはズタズタだった。
:10/10/09 02:10
:F02A
:oHyWNKKA
#559 [歩美]
夜、本当に龍一は来店した。
ちょうど他の席についていた私を龍一は指名した。
私「いらっしゃいませ!」
龍一と、接待の相手らしきスーツの男性が2人。
2人ともイケメンだった。
だからなおさら龍一の顔面には華がなかった。(笑)
私と他に2人女の子がついて、接客をしていた。
女の子2人のうち1人は、
〈鈴(すず)〉といってうちの店では一番気さくで話し上手な女の子。
:10/10/09 02:17
:F02A
:oHyWNKKA
#560 [歩美]
鈴は人気がある。
美的な面ではなく、まるで芸人のように饒舌。
ちなみに関西出身。
鈴のおかげで、
龍一の席はすぐに盛り上がってきた。
楽しみたいお客様にはもってこいの女の子。
私は龍一の隣に座っていたから、色々と話すことができた。
仕事は食品販売。
営業もあり、出張も多い。
知らなかった龍一のことを、
たくさん知った。
あまり自分のことを話さないと思ってたのに、今日は喋る喋る。(笑)
:10/10/09 02:23
:F02A
:oHyWNKKA
#561 [歩美]
こっそり龍一に、
「土曜日デートしない?」
と切り出した。
龍一「土曜日?」
私「うん!」
龍一「土曜日はダメなんだ。
日曜日は?」
私「い、いいよ!」
ついつい日曜日でOKしてしまった。本当に予定がなかったから。(笑)
桜の計画が・・・。
あ、でも、一応土曜日は桜をとったってことだよね?
:10/10/09 02:28
:F02A
:oHyWNKKA
#562 [歩美]
龍一「何時がいい?」
私「私、ゴルフ以外は起きるの昼だよ(笑)」
龍一「はははっ。じゃあ昼にしよう。何したい?」
私「龍一さんに任せるっ!」
龍一「よし、わかった。
おじさんに任せとけ。」
私は他の席に顔を出したかったので、一時退却した。
龍一と話している間、
何度もリングのネックレスを握りしめた。
龍太郎の声とダブらせながら。
:10/10/09 02:32
:F02A
:oHyWNKKA
#563 [歩美]
龍一たちが帰る時、
外まで見送った。
龍一は私にだけ、
ニコッと笑い、接待相手と帰っていった。
それからその日はなんだかぼぉーっと仕事をしていた。
龍一の声が頭から離れない。
もっと声が聞きたい・・・
もっと知りたい・・・
心が欲張り始めていた。
仕事が終わり、
桜と飲みに出た。
同業者がよく顔を出す、
朝までやってるBAR。
:10/10/12 20:14
:F02A
:y9VnxTVI
#564 [歩美]
2人でシャンディ・ガフを頼み、さっそく龍一の話に。
桜「土曜日どうだった?」
私「土曜日は断られて、日曜日は?って聞かれてOKしちゃったんだけど良かった?(笑)」
桜「うわぁー完全にクロだよねそれ。やっぱ凹むなぁ(笑)」
テンション高めに凹む桜。
これが桜の性格だからよくわかる。かなりダメージをくらってること。
桜「歩美、
日曜日けりつけてきてよ。」
私「どうしたらいいの?」
:10/10/12 20:20
:F02A
:y9VnxTVI
#565 [歩美]
桜「もう、一夜限りの浮気なんて試してないから、
告ってみてほしいんだ。」
わぁお。
私「は、早くない?」
桜「恋に時間なんて関係ないでしょ?
もし歩美をとったら、
私は龍一を切るよ。」
きっと桜は自分でまいた種によって、すごく辛い思いをしている。
大切な友達なのに、
私は内心、
『バカな女』
って思ってしまった。
:10/10/12 20:25
:F02A
:y9VnxTVI
#566 [なつみん(・◇・)]
あげ
歩美さんは今もホステスやってるんですか?
:10/10/13 20:03
:SH03A
:q4jr4bAs
#567 [歩美]
なつみさん
小説に関係してしまうので、
秘密です(笑)
:10/10/14 17:17
:F02A
:8YdesG1A
#568 [歩美]
――土曜日。
今ごろ桜は龍一と過ごしている。複雑な気持ちで、
不安や憎しみをこらえて一緒にいる。
どうしてこんな依頼をしてきたんだろう。
きっと後悔だってしてるはず。
知らないほうが幸せってこともあるのに。
龍一はどんな気持ちで桜と過ごしてるんだろう。
明日私と会うことがバレないように祈ってる?
それとも充実感や優越感?
桜を気にするのと同じくらい、龍一が気になっていた。
:10/10/14 17:22
:F02A
:8YdesG1A
#569 [歩美]
18≫計画実行。
日曜日の約束は1時だった。
11時頃、
桜から電話がかかってきた。
桜「今日も一緒にいたいって言ったのに、断られたし!
まじアイツありえない!」
桜は怒りまくっていた。
桜「あんな奴まじどーでもいいやっ!山にでも捨ててきてよ歩美!」
私「こらこら(笑)
犯罪じゃんか。」
桜と電話を終え、
待ち合わせに向かった。
:10/10/14 17:28
:F02A
:8YdesG1A
#570 [歩美]
桜には『告れ』と指示されたけど、
私は従うつもりはなかった。
万が一、
最悪の結果になった時、桜がかわいそうすぎるから。
それと、いくら演技でも告白だけはしたくなかった。
気分はのらなかったけど、
とりあえずデートまがいなことをして、桜には『脈なし』って伝える計画だった。
これは昨日一晩考えた私なりの計画。
待ち合わせ場所につくと、
黒のオデッセイが停まっていた。
:10/10/14 17:32
:F02A
:8YdesG1A
#571 [歩美]
車を見た瞬間、過呼吸を起こしそうになった。
運転席には、
確かに龍一がいる。
オデッセイに乗ってるなんて情報はなかったから、
焦ってしまった。
この車だけは嫌だった・・・。
龍一が私に気付き、
手招きをしてきた。
ヤダー乗りたくないよー。
思い出すよー。
泣きそうになるよー。
:10/10/14 17:35
:F02A
:8YdesG1A
#572 [歩美]
そんなこと言えるわけもなく、私は渋々助手席に乗った。
私「ごめんね、待った?」
龍一「かなり。」
私「えっ!ごめんなさい!」
龍一「ウソ。」
そうゆう地味ないじわるも似ています。
私が愛した人に・・・。
名前も似てる
声も似てる
性格も似てる
車は一緒
そんなことってある?
:10/10/14 17:38
:F02A
:8YdesG1A
#573 [歩美]
お互い昼ご飯を食べていなくて、ファミレスに入った。
席につき、さっそくタバコを吸い始める龍一。
龍一の喫煙姿を見つめていた。
私、龍太郎の喫煙姿って色気があって大好きだった。
龍一は、顔面では劣るけど色気はあった。
それぞれ注文し、
食事をした。
龍一「今日は違うネックレスじゃん。」
私「えっ・・・?」
龍一「リングのネックレス。」
:10/10/14 18:29
:F02A
:8YdesG1A
#574 [歩美]
私「あ、あぁ〜あれは店でしかつけないんだ。」
龍一「ふ〜ん。訳ありか。
俺そういうの嫌いじゃないよ。」
訳ありが嫌いじゃない??
どういうこと??
私「龍一さんも訳ありってこと?」
龍一「まぁな。」
私「聞いていい?」
龍一「訳あり同士だから別にいいよ(笑)」
私は龍一の
『訳あり』について尋ねた。
:10/10/14 18:31
:F02A
:8YdesG1A
#575 [歩美]
・・・龍一には子供がいること。
桜は知らない。と思う。
そんな話聞いてないし。
バツはついていない。
つまり結婚はしていない。
元カノが自分の意志で産んだ。
でも、その子は産まれてすぐに亡くなってしまった。
子供ができたと聞いて、
当時まだ若かった龍一はおろしてくれという決断をした。
元カノは拒否し、
「迷惑はかけない。
だから産ませて。」
と言った。
結局2人は別れ、
元カノはたった1人で子供を産んだ。
:10/10/14 18:37
:F02A
:8YdesG1A
#576 [歩美]
龍一は、
子供が産まれたら迎えに行くつもりでいたらしい。
就職が決まり、
出産予定まであと2ヶ月・・・
という時期。
早産で、赤ちゃんは超未熟児として産まれてきた。
そしてすぐ、
小さな命は悲しくも亡くなってしまった。
その頃から元カノと連絡がとれなくて、
実家に何度も頭をさげ、ようやく教えてもらった居場所には、産まれているはずの我が子はいなかった。
いたのは、変わってしまった元カノだけ。
:10/10/14 18:42
:F02A
:8YdesG1A
#577 [歩美]
空っぽのベビーベットがある狭い部屋に、廃人と化した元カノが座っていた。
龍一はなぐさめ、一緒に泣き、寄りを戻そうと説得するも、
向かい合ってはもらえなかった。
それから10年が経ち、
もう元カノの消息はわからない。
忘れたことのない過去。
忘れてはいけない過去。
龍一はそう話してくれた。
私は大泣きしながら話を聞いていた。
:10/10/14 18:46
:F02A
:8YdesG1A
#578 [我輩は匿名である]
:10/10/14 21:02
:P03A
:☆☆☆
#579 [我輩は匿名である]
:10/10/14 22:06
:P03A
:☆☆☆
#580 [我輩は匿名である]
読んでます
頑張ってください!
:10/10/15 19:02
:re
:ehA9XHq.
#581 [我輩は匿名である]
あげ(^w^)
:10/10/16 13:55
:W62H
:.Y1595FI
#582 [あ]
:10/10/17 12:10
:N04A
:grbC9aXI
#583 [あ]
:10/10/17 17:28
:N04A
:grbC9aXI
#584 [なつみん(・◇・)]
あげます〜
:10/10/18 00:52
:SH03A
:sY50QycI
#585 [歩美]
龍一の過去。
聞くべきじゃなかったのかもしれない。
だって、桜には言えないよ。
ファミレスを出て、
龍一は哀しい話をしたことを紛らわすかのように明るく接してきた。
話の流れでカラオケに行くことになり、カラオケへ向かった。
私「カラオケよく行くの?」
龍一「まぁ飲み会の後なんかはよく行くかな?」
龍一と並んで歩くと、
龍太郎の面影が重なる・・・。
:10/10/18 20:56
:F02A
:SzQkHEk2
#586 [歩美]
普通にカラオケを一時間して、車に戻り少しドライブをした。
私「龍一さん、
歌うまいね!」
龍一「いやいや。
てか、龍一さんってやめてくれよ。」
私「え?じゃあ何て呼ばれたいの?」
龍一「ん〜・・・」
私「ないならいいじゃん(笑)
龍一さんで。」
龍一「そうだな(笑)」
そんな事を話ながら、
車でウロウロする。
:10/10/18 21:01
:F02A
:SzQkHEk2
#587 [歩美]
車内で、しりとりとかした。
30歳のくせに、子供っぽいところがある。
気付けば夜ご飯時になり、
龍一のおすすめでちょっとおしゃれな居酒屋に入った。
カップルが多い、
個室の居酒屋だった。
飲み始めてしばらく経った時、
龍一「で、俺、歩美ちゃんの訳ありについて聞いてないんだけど?」
あぁ!
すっかり忘れてました。
:10/10/18 21:05
:F02A
:SzQkHEk2
#588 [歩美]
龍一があまりにすごい過去を話してくれたから、
私も全て隠さず話した。
龍太郎という元彼の存在。
ホステスに戻った理由。
ネックレスの意味。
そして、
龍一と似ていること。
なぜか龍一は目をまんまるにして驚いていた。
龍一「世の中狭いな(笑)」
私「えっ?」
龍一「車も同じとか(笑)
しかも、俺の元カノさ、名前あゆみだし(笑)」
:10/10/18 21:11
:F02A
:SzQkHEk2
#589 [歩美]
神様。
あなたの仕業ですか??
大嫌いになったはずの
『運命』
という二文字を
今感じてしまっています。
龍一「歩美ちゃん、
実はさ、俺彼女いるんだ。」
私「いそうだもんね!」
龍一は桜と付き合っていることを明かしてきた。
あらあらあら?
つまりハメ作戦失敗じゃん。
:10/10/18 21:14
:F02A
:SzQkHEk2
#590 [歩美]
ちゃんと彼女の存在を明かしてきたので、ハメるという作戦から、調査という作戦に変えた。
私「結婚とかは、
考えてないの?」
龍一「うん。さっき話したことが引っかかってるしな。」
桜との結婚を考えていないと聞いた私は、
この時すでに歪んだ感情だった。
桜の不幸を心のどこかで喜んでいた。
それは、
龍一に魅力を感じ始めていたから・・・。
:10/10/18 21:18
:F02A
:SzQkHEk2
#591 [歩美]
龍一「桜とは仲いいの?」
私「仲いいっていうか、
ホステス友達みたいな?」
本当は仲良いよ。
龍一「俺、歩美ちゃんみたいな影があるホステスって好きかも(笑)」
なにー?
それなにー?
影?暗いの?
好き?
どの好き?
というのは心の叫び。
実際には笑い流していた。
:10/10/18 21:21
:F02A
:SzQkHEk2
#592 [歩美]
私「ねぇ、車なのに普通に飲酒して大丈夫なの?」
龍一「今さらの質問だなぁ。
さっき止めた駐車場、会社のすぐ近くだから大丈夫。
タクシーで送るし。」
さすが30歳。
ちゃっかりしっかりしている。
龍一「ところで、
まだ想ってんの?
龍太郎くんのこと。」
私「・・・」
答えられなかった。
悔しくて。
:10/10/19 00:20
:F02A
:p..ruWkc
#593 [歩美]
まだ想ってる。
だからこそ胸がいたいんだよ。
今こうして
龍一といることが。
閉店まで恋愛を語り合った。
私は久しぶりに酔っ払ってワケもわからず泣いた。
奈々子と居酒屋でベロベロになって、佐伯さんに拾われた日を思い出した。
あの日も、
龍太郎のことで泣いた。
今もきっと龍太郎を想って泣いた。
:10/10/19 00:26
:F02A
:p..ruWkc
#594 [歩美]
タクシーで送ってもらった。
少し風に当たろうと、
私の家の最寄り駅付近で適当に腰掛けた。
いつの間にかお水を買ってきてくれた龍一。
そして、
帰り際に抱きしめられて頭を撫でられた。
家に着き、
シャワーを浴びながらまた泣いた。
桜・・・ごめん・・・
ハメれなかった・・・
ハマっちゃった・・・
:10/10/19 00:29
:F02A
:p..ruWkc
#595 [歩美]
18≫秘め事。
――翌日。
龍一とのデートについて桜から連絡がきた。
私「桜と付き合ってること、隠さず打ち明けてきたよ!」
桜「まじで?」
私「でも、結婚する気があるのか聞いたらないって・・・」
桜は少し黙った。
桜「やーっぱりね!
もう別れよっと。
で、
お泊まりしなかったの?」
私「してないよ。
2時には家に帰ってたし。」
:10/10/19 00:34
:F02A
:p..ruWkc
#596 [歩美]
桜「なぁーんだ。
歩美、ありがとうね。
ってか、ごめんね。変なお願いして。」
お礼を言われ、謝罪までされた私は罪悪感で息ができなくなった。
桜は龍一と別れる決意をした。
これで私の任務は完了。
深入りはしない。
それが私のやり方。
・・・だったはずなのに・・・。
すでに龍一とのメールは増えていた。
:10/10/19 00:37
:F02A
:p..ruWkc
#597 [歩美]
龍一のメールの愛想が、
ほんの少しだけ良くなった。
絵文字がついている。
ただそれだけで嬉しかった。
龍一が仕事が終わる頃、
私は出勤し、仕事をする。
生活リズムはまるで逆。
だけど、合間合間でメールは続いた。
月曜日、火曜日、水曜日・・・
龍一と連絡をとっているだけで、仕事もいつもよりシャキシャキできていた気がする。
木曜日、
上がりと同時に天馬が来た。
:10/10/19 00:40
:F02A
:p..ruWkc
#598 [歩美]
天馬「あがり?」
私「うん。」
天馬「飯行く?」
私「行かない。」
天馬「BAR行く?」
私「行かない。」
天馬「2分時間ちょうだい?」
2分という微妙な時間にプッと笑ってしまい、
結局行きつけのBARに行くことになった。
天馬「彼氏できた?」
:10/10/19 00:46
:F02A
:p..ruWkc
#599 [歩美]
私「なんで?」
天馬「なんとなく。」
私「できてないよ。」
天馬「じゃあ俺とカップルになろうよ。」
私「嫌だし(笑)」
天馬はいつまでこうやって私を想ってくれるんだろう。
口ではウザイとか言うけど、
やっぱり時々嬉しくなる。
でも、今の私には天馬じゃなくて、他に興味のある相手がいる。
:10/10/19 00:49
:F02A
:p..ruWkc
#600 [なつみん(・◇・)]
読んでます

桜ちゃんが痛々しい(;ω; )..
:10/10/19 12:53
:SH03A
:eocCi6wA
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