別れさせ屋
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#400 [歩美]
翌日、
龍太郎は大阪へ戻っていった。
もちろん私は見送った。
寂しいけど、どこか晴れ晴れした気持ちで。


私たちの
【距離】

体は離れていても、
心は傍にいる。
大丈夫。
耐えられる。
遠距離なんて乗り越えられる。何があっても!!


その気持ちが私たちの距離。

⏰:10/09/03 01:53 📱:F02A 🆔:7zGUSsBc


#401 [歩美]
12≫本当の別れ。


龍太郎と会えたことで、
私はパワーアップし、バイトもうんと頑張って、
なんだかすごく充実していた。
龍太郎は、
まだ丸一日連絡がない日もあったけど、
前よりは声を聞ける時間も増えた。
でもなかなか大変みたいで、
寝不足や疲れから、
体調が良くないみたいだった。
遠距離はこれが辛い。
体調が悪い彼に何もしてあげられない。

⏰:10/09/03 01:58 📱:F02A 🆔:7zGUSsBc


#402 [葵]
ぉもろい

⏰:10/09/03 02:00 📱:SH06A3 🆔:☆☆☆


#403 [歩美]
龍太郎「歩美の裸見たら元気になるけど(笑)」

やだぁ。
だめぇ。
恥ずかしいぃ。(笑)

まぁ、
とりあえず大丈夫そう。


幸せばかりの私に飛び込んだ、予想もしなかった訃報・・・。



夜働いてた頃、
先輩と別れさせた
〈良平〉
が、交通事故で亡くなった。

⏰:10/09/03 02:02 📱:F02A 🆔:7zGUSsBc


#404 [歩美]
良平と最後に会ったのは、
2年前。

1人暮らしの最後の日に、
思い出作りでヤった日。
恋愛感情はなかったけど、
店の先輩と付き合ってるのを知って、おもしろ半分で近寄り、浮気して、別れさせた。

良平は私と付き合いたいと言ってた。
でも私はノーと言い続けた。
それなのに自分のモノにしておきたくて、
「彼女つくったら許さない」
とか自己中なこと言ってた。

良平を、新一の代わりとして接してたこともあった。

⏰:10/09/03 02:08 📱:F02A 🆔:7zGUSsBc


#405 [歩美]
↑↑すみません

○最後に会ったのは3年前。
です。

⏰:10/09/03 02:13 📱:F02A 🆔:7zGUSsBc


#406 [歩美]
良平の元カノでもある、
店の先輩〈ナオさん〉から連絡がきた。

私が浮気相手だったということは未だに知らないまま、
共通のお客様で、何度か私も一緒に同伴したり、仲良くしていたということから連絡をくれた。

私はバイトを休ませてもらい、葬儀に参列した。


葬儀場で知ったのは、
良平がナオさんと結婚していたこと。
ナオさんは元カノじゃなくて、奥さんになっていた。


できちゃった婚で、
ナオさんのお腹には、8ヶ月の赤ちゃんがいた。

⏰:10/09/03 02:19 📱:F02A 🆔:7zGUSsBc


#407 [歩美]
ナオさんは涙で顔全体を腫らしながら、私のところへ挨拶に来てくれた。

大きなお腹を抱えながら、
今にも倒れてしまいそうな足取りで・・・。

ナオさん「歩美、来てくれてありがとう。
元気にしてたの?」

声も震えて、かすれているのに、こんな時まで私の近況を伺う姿は、まさにホステスの鏡だった。

ナオさんはそれからも参列者に挨拶をしてまわっていた。

見ているだけで涙が止まらなかった・・・。

⏰:10/09/03 02:24 📱:F02A 🆔:7zGUSsBc


#408 [歩美]
店の女の子は3つ上の先輩がもう1人来ているだけだった。
その先輩は、
ナオさんの親友。
〈イオリさん〉

イオリさんも涙を流しながら、ずっとハンカチを握りしめていた。


葬儀が始まり、
私はナオさんに失礼だと思いながらも、
目を閉じ、良平のことを思い出していた。

体で繋がっていた私たち。
良平は10個も上なのに、子供っぽいところもあった。

⏰:10/09/03 02:28 📱:F02A 🆔:7zGUSsBc


#409 [歩美]
恋人じゃなかったから、
お互い何でも言い合えたし、
笑い合えた。

チュッパチャプスを取り合ったこともあった。


その良平が、
今目の前の箱の中で動かない。もう話せない。
もう笑い合えない。
もう会えない。


ナオさんは、お腹に手を当てながら涙を流し、遺影を見つめていた。


良平のバカ。
ナオさんと赤ちゃん置いてくなんて・・・ひどいよ・・・

⏰:10/09/03 02:32 📱:F02A 🆔:7zGUSsBc


#410 [歩美]
最後のお別れのため、
参列者が飾ってあったお花を良平の体にたくさん置いていく。

私が手に持った白い花。


こんなキレイな色の花を、
私が置いてあげていいの?

30歳という若さで死んでしまった良平の死を悲しむ参列者たちが、大声で泣きながらお花を置いていく。

私に、このお花を捧げる資格はあるの・・・?
ものすごい罪悪感がこみ上げてきて、立ち止まっていた私に、ナオさんが背中を押した。

⏰:10/09/03 02:39 📱:F02A 🆔:7zGUSsBc


#411 [歩美]
ナオさん「・・・お別れ・・・して・・・あげて・・・」

小さな小さな声。
きっと絞り出してくれた声。
泣きながら微笑むナオさんを見て気付いた。

きっとナオさんは、
良平とのことを全てを知ったんだ、と。


私は良平の顔を見た。


大声で泣いた。
良平のキレイな顔がね、
傷だらけで、信じられなかったから・・・。

⏰:10/09/03 02:42 📱:F02A 🆔:7zGUSsBc


#412 [歩美]
良平の手のあたりにお花を置いた。

どうか、
生まれ変わったら、
その手で今度こそナオさんとの赤ちゃんを抱きしめて・・・
そう願いを込めて・・・。


良平はキレイなお花や、お酒、タバコを敷き詰めてもらい、
最後にナオさんが顔を抱えてキスをして、
大勢の泣き声を後ろに、
そのフタが閉じられた。



これが、
本当のお別れなんだ・・・。

⏰:10/09/03 02:47 📱:F02A 🆔:7zGUSsBc


#413 [我輩は匿名である]
涙が止まらないです。歩美さんがんばってください!!

⏰:10/09/03 10:34 📱:PC 🆔:ykho6SVM


#414 [歩美]
火葬場へと向かう良平の最後を、悔し涙で見送った。
悔しすぎる。
どうして良平が。
どうしてナオさんが。

神様。
あなたは本当に残酷です。


イオリさんと2人、
重い足取りで帰っていた。


長い沈黙。
イオリさんのショックは、まるで自分のことのように大きく、大きな喪失感だった。

しばらくしてイオリさんが話してくれた。

⏰:10/09/03 14:41 📱:F02A 🆔:7zGUSsBc


#415 [歩美]
イオリさん「死別って、
本当の別れなんだね。」

私「・・・そうですね。」

イオリさん「彼氏と別れて流す涙なんて、安いもんだって思っちゃうよね。」

私「・・・はい。」

龍太郎と離れ離れは寂しい。
でも、生きていれば必ず会えるんだ。
死んじゃったら、
もう会えないんだもんね。

イオリさん「ナオ、やっと夜から足洗って人生再スタートしたのに。」

⏰:10/09/03 14:47 📱:F02A 🆔:7zGUSsBc


#416 [歩美]
帰宅し、
友人の死に接してきた私に優しくいたわってくれる家族。

お母さんやお父さんが死んじゃったらどうしよう・・・

とか、どうしてもさらに身近に置きかえて考えてしまう。
いつかは来る本当の別れ。
避けては通れない。
でも、
早すぎるのだけはやめて・・・。

龍太郎が恋しくなり、
すぐにメールをした。


〈絶対に死んじゃいやだよ〉

⏰:10/09/04 03:10 📱:F02A 🆔:tcYkmUbo


#417 [歩美]
内容に驚いたのか、すぐに電話がかかってきた。

龍太郎「おいおい、
なにかあったのか?」

龍太郎の声だ・・・
離れているけど、
こうやって声を聞ける。

私は、今日あったこと、知人の葬儀のことを話した。

龍太郎は優しい声で相づちをし、
「辛いよな・・・」
「心配するな」
って言葉をくれた。


早く逢いたいよ・・・。

⏰:10/09/04 03:15 📱:F02A 🆔:tcYkmUbo


#418 [歩美]
――良平の葬儀から、しばらく経った頃、
ナオさんから連絡がきた。

ナオさん「葬儀にきてくれてありがとう。赤ちゃん産まれたら、見にきてよねっ♪」

明るく振る舞うナオさん。
胸が痛かった。



――それから2ヶ月が経ち、
ナオさんは無事に元気な男の子を出産。
彼は良太と命名された。
今は亡き父の『良』を受け継いだ。


イオリさんと、
お見舞いに行った。

⏰:10/09/04 03:19 📱:F02A 🆔:tcYkmUbo


#419 [歩美]
私「キャーっ、
ちいさぁい!!!
可愛い!!!」

本当に天使みたいだ。

ナオさんと、
3人で面会室で話した。


ナオさん「お産の時にね、
良平の写真握りしめて頑張ってたら、『頑張れ』って声がしたんだよ。信じてもらえないかもしれないけど、本当に聞こえたんだよ!!」

そんな話を聞くと、
また涙が出てきてしまう。


信じるよ。
良平は見守ってくれてたんだよ。

⏰:10/09/04 03:23 📱:F02A 🆔:tcYkmUbo


#420 [歩美]
時々悲しそうな表情で、
良太を見つめるナオさん。


良太、
健やかに育ってね。


私たち以外にも、
面会にはたくさんのご友人やご親戚が来ていたので、
私たちは長居せず帰ることにした。


撮った写メを、
何度も何度も見返した。


目と口が、良平に似てる。
さすが親子だっ♪

⏰:10/09/04 03:26 📱:F02A 🆔:tcYkmUbo


#421 [ー]
失礼します
>>200-500
>>500-800
読んでます頑張ってください!

⏰:10/09/04 15:37 📱:SH01B 🆔:T2WzEvWQ


#422 [歩美]
12≫疑惑。


龍太郎との遠距離から半年が経ち、離れ離れの新年を迎えた。
龍太郎は大阪で。
私はバイト先の仲間たちと遊園地にいた。

カウントダウンを終え、
0時00分。
周りがいっせいに携帯電話を手にした。
もちろん私も。

あらかじめ作っておいたあけおめのメールを友人や知人に送信した。

龍太郎にも。

⏰:10/09/05 18:26 📱:F02A 🆔:aTO81PzM


#423 [歩美]
龍太郎には、たくさんハートを入れて、
ずっと一緒にいようねってつけて送った。

それなのに、
龍太郎からのメールは、
一斉送信だった。(笑)
しかも内容も普通。

去年は私には私だけのメールをくれたのに、
一斉送信扱いされたことが許せなかった。

遊園地で一気にテンションは下がった。
まじ有り得ない。

仲間に愚痴って、
プンプン怒っていた。

⏰:10/09/05 18:29 📱:F02A 🆔:aTO81PzM


#424 [歩美]
これがきっかけとなり、
喧嘩に発展した。

「彼女は特別にして」

という私の言い分。
元々私は独占欲が人一倍強い。でも龍太郎は私に、
「細かい」
「ちゃんと特別扱いしてやってんじゃん」
と言い放つ。

はぁ?
なんで上から目線なの?
喧嘩してるときって、
ちょっとしたことがさらにヒートアップさせてしまうよね。

2日に帰ってくるのに、
まさかの喧嘩新年になった。

⏰:10/09/06 09:35 📱:F02A 🆔:iU3r1/6k


#425 [歩美]
仲直りをしないまま、
会うはずだった2日を迎えた。
もうこっちに着いているはずの昼前。
まだ音沙汰はない。
もしかして会わないつもり?

龍太郎のことは真っ直ぐに好きになりすぎて、
いらない意地を張るようになっていた私は、
自分から折れるのだけは許せなかった。
心のどこかで、
必ず仲直りできると思ってたし、必ず連絡がくると思ってたから。

待てど暮らせど連絡はなかった。

⏰:10/09/06 09:38 📱:F02A 🆔:iU3r1/6k


#426 [歩美]
しびれを切らし、
メールを送った。

〈なんで連絡してこないの?〉

返信もなし。
電話にも出ない。

ちょっと待って。
ヤバい状況なんじゃない?
焦ってきた。
鬼電をした。
出ない。

連絡を試みてから二時間が経ち、もう夜になってしまった。

諦めかけた時、
電話がかかってきた。

⏰:10/09/06 09:41 📱:F02A 🆔:iU3r1/6k


#427 [ピメ]
一番ぉもろぃ

⏰:10/09/06 20:56 📱:P906i 🆔:Y4eaA4sc


#428 [歩美]
ピメさん

ありがとうございます

⏰:10/09/06 23:27 📱:F02A 🆔:iU3r1/6k


#429 [歩美]
私は慌てて電話に出た。

私「もしもし!!」

龍太郎「電話した?」

しましたしました!!!
たくさん!!!
・・・ちょっと待て。
なんでそんな半ギレ?
あっ、
そっか喧嘩中だからか。

声を聞くと、逢いたい気持ちが抑えきれず、物凄い勢いで謝りたおした。

龍太郎「とりあえず今からそっち行くから。」

一方的に電話を切られた。

⏰:10/09/06 23:32 📱:F02A 🆔:iU3r1/6k


#430 [歩美]
電話の後、30分くらいで私んちの近くのコンビニに着いたとメールがきた。

向かうと、黒のオデッセイが停まっていた。

気まずい空気の中、
助手席に乗り込んだ。

私「龍太郎、ごめんね。」

本音は、
悪いなんて思ってなかった。
だって、一斉送信されたら、誰だって嫌じゃない?

龍太郎はフッと笑い、
「許してやる」
と言った。

ん???

⏰:10/09/06 23:36 📱:F02A 🆔:iU3r1/6k


#431 [歩美]
やっぱり納得がいかない。
謝らなきゃいけないのって、龍太郎じゃないの?
電話も出なかったし。
モヤモヤを抱えたまま、
少しドライブをした。

終始龍太郎は、
「疲れた」
「しんどい」
「社会人は大変なんだよ」
って、えらそうな発言。

あまりに仕事疲れをアピールされ、うっとうしくも感じた。

ホテルに行くのかとばかり思っていたら、爆弾発言。
ホテル街を通過した時、

龍太郎「あぁ〜、
ヤる元気もねぇ〜や(笑)」

⏰:10/09/06 23:39 📱:F02A 🆔:iU3r1/6k


#432 [歩美]
若者よ!!!
元気を出せよ!!!
ってか、遠距離よ?私たち。
溜まらないの!?
しかも、喧嘩の後だよ!?
普通2人きりになって、
ゆっくり、まったり、
愛し合わない?

龍太郎と会うのが、
こんなにつまらないと思ったのは初めてだった。

なにかが狂ってる。
そんな私たちだった。

ドライブは一時間程で終了。
どうしても連休が取れないということで、予定より早く、明日大阪に戻るとか。

⏰:10/09/06 23:42 📱:F02A 🆔:iU3r1/6k


#433 [歩美]
待ち合わせたコンビニに着いてしまい、
我慢できなかった私は、
龍太郎の腕を掴み、

私「ね、ねぇ龍太郎!!
ちゃんと仲直りしようよ?」

と言った。

龍太郎は面倒くさそうな顔をして言った。

龍太郎「明日早いし疲れてるから。わりぃ、じゃあ。」
と帰ってしまった。

・・・なに・・・???
その変わりよう・・・。

パリンって音がしたよ。

⏰:10/09/06 23:46 📱:F02A 🆔:iU3r1/6k


#434 [歩美]
なんで?
一斉送信に文句つけただけで、そんなに態度変わるの?
態度が変わったというか、
まるで、もう彼女じゃないみたいな扱いだったよね・・・。

帰宅し、お風呂に浸かりひたすら考え、悩んだ。

どうしてもおかしい。
とりあえず、明日の見送りの時にでも話がしたい。
だって、明日話せなかったら、また最低でも1ヶ月は会えないんだから。

お風呂からあがり、携帯を開くと、龍太郎からメールがきていた。

⏰:10/09/07 01:27 📱:F02A 🆔:ipWlqRcw


#435 [歩美]
私は良い内容を期待したのに、
〈明日の見送りは来なくていいから。お休み〉

だった・・・。
今すぐ理由を聞きたい。
今すぐ問いつめたい。
だけど、さっき仲直りを振り払われたことがトラウマ。

仕事が大変なことくらいわかってる。

そして、
もう私が龍太郎の中にいないことも・・・。
でもそれがあの喧嘩だけだとは思えない。


3年後、
私たちは一緒にいるんだろうか。

⏰:10/09/07 01:30 📱:F02A 🆔:ipWlqRcw


#436 [歩美]
――翌日。
断られた見送りをするため、
朝、駅へ向かった。

だけど大問題。
何時の新幹線なのかメールしたけど、返事はない。
そんなに見送りがいらないってことだよね。

キョロキョロ、
ひたすら龍太郎を捜した。

でも、見つからなかった。

昼頃、諦めて帰った。
夕方からバイト。
全く気分が乗らない。
それどころか働きたくもない。
どうにもできない状況ほど、
私にとって息苦しいものはない。

⏰:10/09/07 01:35 📱:F02A 🆔:ipWlqRcw


#437 [歩美]
なんとかバイトを終え、
奈々子に全て話してみた。
奈々子もカウントダウンを一緒に過ごした遊園地メンツだったから、一斉送信の件は知っていた。

奈々子「女いるね。」

ズバッと言われた。
これだからサバサバした女はえげつない(笑)
予想はしてたよ。
お風呂で考えてるとき。

ガックリと凹んでしまい、
奈々子が飲みに誘ってくれた。

バイト先近くの居酒屋に移動して、泣くまいと堪えながらアルコールを摂取した。

⏰:10/09/07 01:44 📱:F02A 🆔:ipWlqRcw


#438 [歩美]
龍太郎が浮気。
もちろん素直に受け入れたくはない。
決まったわけでもない。

だけど、
思い当たる節が他にもあった。
それは、クリスマス。

24日の晩〜25日の夕方まで、
龍太郎には空白の時間があったから。


――クリスマスイブ

龍太郎は、得意先と食事だといっていた。
そして、25日の夕方に
〈今起きた〉
とメールがきた。

⏰:10/09/07 01:48 📱:F02A 🆔:ipWlqRcw


#439 []
続きを早くー

⏰:10/09/07 01:59 📱:L03A 🆔:jrrylXpI


#440 [我輩は匿名である]
書き方わかりやすいし
おもしろいです
毎日更新楽しみにしてます

⏰:10/09/07 07:44 📱:F02A 🆔:BlJ8TEjY


#441 [歩美]
さん
匿名さん

ありがとうございます

⏰:10/09/08 01:02 📱:F02A 🆔:Nxat2HVE


#442 [歩美]
信じるしかなかった。
得意先の付き合いでクリスマスを過ごしたことを。
もちろん疑った。
でも、
問いつめずに我慢した。

クリスマスは帰ってこれないと聞かされたのは直前だった。

だから年始に、初詣に行って、お互い何かプレゼントを選びに行って2人で遅くなったクリスマスしようって約束してた。

それがあの喧嘩で・・・。

あの年始ですら、
連絡のとれない空白の時間があった。

⏰:10/09/08 01:07 📱:F02A 🆔:Nxat2HVE


#443 [歩美]
奈々子「次いつ会うの?」

私「わかんない・・・。」

なにせ、いつ大阪に帰ったのかもわかんないままだし、
また連絡がこないまま。
さすがにもう大阪に着いてるはずなのに、こんなに連絡がなかったら、
疑う以外できないよね。

奈々子「電話してみたら?」

夜中の1時。
かけたって、きっと寝てる。
もし起きてたとしても、
今さら何を話せばいいのかもわからないよ。

でも奈々子が強く背中を押し、龍太郎に電話してみることに。

⏰:10/09/08 01:11 📱:F02A 🆔:Nxat2HVE


#444 [歩美]
プルッと鳴った瞬間、
心臓が止まってしまいそうなくらい息辛く、苦しくなった。

もし出たら、
まずはなんて言おう・・・。

五回くらいコールを鳴らした時、プツッと音がした。

出た!!!!!
そう思う間もなく、
私の耳に聞こえてきたのは、

プーッ プーッ プーッ

という虚しい音だった。


私「切られちゃった・・・」

固まる私。
一緒になって固まる奈々子。

⏰:10/09/08 01:20 📱:F02A 🆔:Nxat2HVE


#445 [歩美]
再び体が動くようになった私は、ヤケになり、
もう一度電話をかけた。

さっきより心臓はさらに激しく暴れる。

結果は同じだった。

もう一度、もう一度と、
五回くらいかけた。

五回目には、
もう心臓は暴れなくなっていた。
断念。
その言葉が当てはまる。

そしたら、五回目に受話器から聞こえてきたのは・・・

⏰:10/09/08 01:24 📱:F02A 🆔:Nxat2HVE


#446 [歩美]
『おかけになった電話は
電波の届かない――・・・
もう一度
おかけ直しください』


いえ、
もうかけません・・・。


声を出して泣き叫んだ。
店員さんに注意されるくらい。周りの客もジロジロ見てくる。見たけりゃ見ろバカ!!!
たった今、彼氏に拒否られた私を見ろバカ!!!

奈々子「歩美、
ごめんなさい。」

奈々子が謝ることじゃないよ。

⏰:10/09/08 01:27 📱:F02A 🆔:Nxat2HVE


#447 [歩美]
奈々子は気を使い、
店を変えようと外に連れ出してくれた。
もうボロボロ。

酔いつぶれたというか、
踏みつぶされたというか、
とにかく身も心も粉々だった。

外の風に当たって、
ワンワン泣いていた時。


「えぇーーー!?
なんだよオイ!!(笑)」

声の主は、
佐伯さんだった。
隣には、知らない男性。

⏰:10/09/08 01:32 📱:F02A 🆔:Nxat2HVE


#448 [歩美]
状況がつかめない佐伯さんは、ズタボロの私に驚き、
失礼なことにちょっと笑って介抱してくれた。

ひとまず4人で近くの銀行の駐車場に移動した。

どうやら佐伯さんは、
ご友人の方〈田川さん〉と別の店で飲んでいたらしい。
そろそろ二軒目に、という途中で、この私を拾ったと(笑)

奈々子が状況を説明してくれた。佐伯さんは奈々子も共に、信頼のある仲の良い上司。

状況を聞きながら、
佐伯さんはずっと私の背中をさすってくれていた。

⏰:10/09/08 01:37 📱:F02A 🆔:Nxat2HVE


#449 [歩美]
奈々子が説明を終えると、
笑いながら私を見つめ、
「べっぴんがすっぴんになるぞ(笑)」
とおどけてくれた。

少し笑える余裕が出てきた。

泣き疲れ、
急激に酔いが回り、
その後軽く記憶がない。
とりあえず奈々子と佐伯さんに誘導されて、
歩いていた。


気付いたらカラオケで受付待ちをしていた。
あ、
私今からカラオケするのか。

⏰:10/09/08 01:41 📱:F02A 🆔:Nxat2HVE


#450 [歩美]
部屋に入るなり、気持ちが悪くなり、トイレへ駆け込んだ。

そして復活した。(笑)

奈々子が待ってくれていて、
心配しながらも、
「元ホステスでも吐くんだぁー(笑)」
とふざけてきた。
ちゃんと突っ込める。
あ、なんだろ。
急に楽しくなってきた(笑)

部屋に戻るなり大声で、
私「佐伯さん!!!
ありがとうございました!!!
もう大丈夫です!!!」

お礼を述べたタイミングが悪かった。

⏰:10/09/08 01:45 📱:F02A 🆔:Nxat2HVE


#451 [歩美]
佐伯さんはEXILEを熱唱していて聞いてくれない。(笑)

ほんと、
この人はおもしろい、若い、マイペース、とんでもない。
でも大好きだった。
既婚じゃなかったら惚れていたかもしれないような。

歌い終わり、
佐伯さんは
「笑え笑えーっ。
元気出せぇーっ。」
と彼らしいエールを下さった。

少し田川さんともお話した。
佐伯さんとは大学時代からの友人らしい。

⏰:10/09/08 01:49 📱:F02A 🆔:Nxat2HVE


#452 [り]
龍太郎…(´;Д;`)

がんばれー!

⏰:10/09/08 10:16 📱:F02B 🆔:efAf6yu6


#453 [さや]
応援してます☆
最後どうなるのか気になります

⏰:10/09/08 11:39 📱:P02A 🆔:OZQoDHsg


#454 [まみ]
>>100-300
>>300-600

⏰:10/09/08 23:39 📱:P905i 🆔:f96XWCM6


#455 [ユウたん]
読んでるよヾ(^▽^)ノ面白い展開がきになる

⏰:10/09/09 15:10 📱:F02B 🆔:☆☆☆


#456 [レン]
>>451-700

⏰:10/09/10 12:23 📱:SH01B 🆔:n7KN4hxI


#457 [歩美]
コメント下さった皆様
ありがとうございます

お待たせしました。
少し更新します

⏰:10/09/11 01:57 📱:F02A 🆔:7rjZnbHI


#458 [歩美]
12≫疑惑。 〜続き〜


田川さんは、サラリーマン。
佐伯さんと比べると、落ち着いていて、年相応に見える。
佐伯さんが若すぎるってとらえ方もできるけど。
ちなみに田川さんは新婚。

お前も既婚かよ!!
幸せな奴は嫌いだ!!

って、
心の中で叫び散らした。

私はトイレで復活をとげたおかげで、
存分にカラオケを楽しみ、
朝方帰宅した。

まだ龍太郎からの連絡はない。

⏰:10/09/11 02:02 📱:F02A 🆔:7rjZnbHI


#459 [歩美]
目が覚めたら昼過ぎだった。

昨夜のことを思い出し、
携帯を開いてみたけど・・・
龍太郎からの連絡はなかった。
私たち、
このまま終わっちゃうのかな・・・。

左手の薬指にはめてある、
【3年後の予約】
だけが、今の私の唯一の希望。

きっと仕事が忙しいんだ。
きっと疲れてるんだ。
きっと、
他に女なんていないんだ。

言い聞かせていた。

⏰:10/09/11 02:06 📱:F02A 🆔:7rjZnbHI


#460 [歩美]
不安が膨らむにつれ、
悲しいことに龍太郎を想う気持ちが腫れ上がる。

こんなに好きになるつもりなかったのに。
惚れたもん負けって最初に言った人スゴいね。


バイトと家だけじゃ、どうにかなっちゃいそうで、私は極力友達と予定をいれた。


何度か龍太郎にメールしたけど、まだ一通も返信はなかった。

連絡が途絶えて、一週間が経ち、限界がきた。

⏰:10/09/11 02:09 📱:F02A 🆔:7rjZnbHI


#461 [歩美]
もしかして、
事故にあったりしてないよね?
病気してないよね?

急に良平の最期が頭をよぎる。不安が高まった。


あいつに聞いてみよう。
何か知ってるかもしれない。
まもる。


私と龍太郎が付き合ってから、まもるとは会ってないし連絡もとってなかったけど、
あの2人は親友。
もし龍太郎に何かあったなら、知ってるはず。

⏰:10/09/11 02:12 📱:F02A 🆔:7rjZnbHI


#462 [歩美]
龍太郎を愛する気持ちが、
いつの間にか
「生きていてさえくれれば」
という思いになっていた。

無事ならいい。
私に飽きたなら、仕方ない。
それは本当の別れじゃない。
だから大丈夫。
受け入れる。

深呼吸をして、
まもるに電話をかけた。

静かな、
夜の12時頃だった。

プルル・・・プルル・・・

まもる「もっし〜?」

⏰:10/09/11 02:15 📱:F02A 🆔:7rjZnbHI


#463 [歩美]
私「あっ、私!
歩美だけど・・・」

まもる「心配しなくても番号入ったままだって(笑)
歩美、龍太郎のことで電話してきたのか?」

ドキっとした。
その通りだよ。
だってそれ以外まもるに用事なんてない。

私「・・・何か知ってるんだ?」

しばらくまもるは無言。
私も無言。


まもる「・・・電話で聞いて耐えられるかわかんねぇよ?」

⏰:10/09/11 02:20 📱:F02A 🆔:7rjZnbHI


#464 [歩美]
事態は悪いことをほのめかす言葉だった。

私「大丈夫。
言って?」

まもる「歩美の彼氏さんはな、大阪で――・・・」



ウソ・・・
やだ・・・
なんで?
どうして?

約束したじゃん・・・
ひどいよ・・・


初めて、
【浮気】ならまだマシだったと思ってしまった。

⏰:10/09/11 02:23 📱:F02A 🆔:7rjZnbHI


#465 [歩美]
龍太郎は、
大阪で遊んでしまった。
去年のクリスマス前。

そう、浮気。

そして、

その浮気相手に子供がデキた。
龍太郎は父親は自分だと認めている。
つまり、デキるようなことまでしていた。
私にはしたことのないこと。

だから、
龍太郎はもう父親になる。
私じゃない女の旦那になる。

そう聞かされた。

⏰:10/09/11 02:27 📱:F02A 🆔:7rjZnbHI


#466 [歩美]
涙は出なかった。
予想もつかなかった。

でも、生きていないのと同じくらいショックだった。

ただの浮気なら良かった。
許せたよ。
好きだから。
でも、許す許せないの問題じゃない。

もう、
諦める以外に方法がない。

死刑と宣告されたのと同じ。
諦めるしかない。


まもる「自分で歩美に話せって言ったんだけど・・・」

⏰:10/09/11 02:31 📱:F02A 🆔:7rjZnbHI


#467 [歩美]
まもる「まだ葛藤してんだよ。ちゃんと話すべきなのはわかってるだろうけど、内容が内容だしな・・・
大丈夫か?」

大丈夫なわけないよ。
まもるは残酷だね。
大丈夫じゃない人に、
「大丈夫?」
って聞いたら・・・
【大丈夫】
って言うに決まってんじゃん。

まもる「俺からの話になって、ごめんな。」

謝らないで。
聞き出したのは私なんだから。

⏰:10/09/12 15:35 📱:F02A 🆔:AGTlH0H2


#468 [我輩は匿名である]
頑張って下さい

⏰:10/09/13 19:00 📱:W62H 🆔:tcynzMNU


#469 [歩美]
もう何も聞かなければ良かったのに、私はなぜか聞いてしまった。

私「相手の女って、
どんな人か知ってる?」

どうしても気になった。
大阪で女性と知り合ったことが不思議で。
サイトとかだったらすごく嫌だなって思ってた。


まもる「キャバ・・・」


その言葉を聞いて、
私は放心状態になってしまった。

⏰:10/09/14 00:56 📱:F02A 🆔:yD67PJTg


#470 [歩美]
夜の女に・・・
龍太郎を
盗られた・・・???

クラブでホステスをしていた頃に龍太郎と知り合った。
龍太郎が嫌だというから足を洗った。
その龍太郎が、
キャバ嬢に・・・


私はそそくさと電話を切った。

聞かなきゃ良かった。
でも聞いちゃった。
それが現実。


これが、
私が『愛』を捨てた瞬間。

⏰:10/09/14 01:00 📱:F02A 🆔:yD67PJTg


#471 [歩美]
13≫決別。


まもるから全てを聞いた私は、龍太郎にメールをした。

〈まもるから全部聞いた。
あんたなんかもういらない。〉

泣きながらメールを打ち、
ギュッと目をつぶって送信した。

さようなら、
龍太郎。
こんな終わりになるなんて、
本当に辛すぎた。

龍太郎からの返事はメールだった。

〈ごめん〉

⏰:10/09/14 01:07 📱:F02A 🆔:yD67PJTg


#472 [歩美]
たったの3文字。
あっけない。

恋人ほど、
あっさりした関係はない。
所詮は他人。
傷つけたっていい。
傷ついたっていい。
時間が忘れさせてくれる。

ドキドキしたりしながら、
徐々に距離を縮め、
恋人になる。
思い出が増える。
でも終わりは簡単。

じゃあ、愛ってなに?
なんで愛って特別視されるの?
バカみたい・・・。

⏰:10/09/14 01:10 📱:F02A 🆔:yD67PJTg


#473 [我輩は匿名である]
>>400

⏰:10/09/14 03:18 📱:W61CA 🆔:xucEwj8o


#474 [我輩は匿名である]
ずっと読んでます頑張ってください

⏰:10/09/14 07:09 📱:SH905iTV 🆔:652m5mDM


#475 [歩美]
匿名さん
匿名さん

ありがとうございます

⏰:10/09/14 19:21 📱:F02A 🆔:yD67PJTg


#476 [歩美]
龍太郎と破局し、
指にはめてある3年後の約束をはずした。

捨てようか・・・

でも、握りしめたまま手放すことができなかった。
だから、手放さずにいようと思った。

写真や、
映画のチケットや、
増えすぎた思い出が私を苦しめてきた。
何を手にしても、
全部思い出につながるんだよ。
龍太郎は、
全部捨てちゃうんだよね。
だって、結婚するんだもんね。

⏰:10/09/14 19:25 📱:F02A 🆔:yD67PJTg


#477 [歩美]
龍太郎との別れによって、
私は生きていく気がなくなった。
でも生きるよ。
夜の世界で。

なんのプライドなのか、
今ではよくわからない。

だけど、
キャバ嬢なんかに大切な人を盗まれた私は、
仕返ししようと考えた。

龍太郎が嫌がったホステスに戻る。
せめてそれが私の悪あがき。


バイバイ、
龍太郎と過ごした私。

⏰:10/09/14 19:28 📱:F02A 🆔:yD67PJTg


#478 [歩美]
14≫ホステスとして。


パチンコ屋を辞める話を、
佐伯さんにした。
佐伯さんは引き止めなかった。

佐伯さん「俺はお水に偏見はない人間だから(笑)
それどころか尊敬するよ、
ホステスって職業は。」

でも、どうしても教えてくれって龍太郎とのことを聞かれた。
私は全て話した。

佐伯さんは、眉間にシワを寄せ、火のついた煙草を全く吸わないまま黙って聞いてくれた。

⏰:10/09/14 19:35 📱:F02A 🆔:yD67PJTg


#479 [歩美]
私「――・・・ってことで、別れちゃいましたよ。
佐伯さん、煙草・・・(笑)」

佐伯さん「うわっ、
完全に忘れてた(笑)」

愛煙家なのに、せっかく火をつけた煙草を忘れるくらい真剣に私の話を聞いてくれたんだ。
その佐伯さんの優しさが嬉しいと同時に、
ねたましくなった。

こんな男性もいるんだって。


奈々子は引き止めてきた。
「ヤダヤダ!
辞めないでよ!ホステスなんか戻んなって!」

⏰:10/09/14 19:39 📱:F02A 🆔:yD67PJTg


#480 [り]
辛いね

⏰:10/09/14 20:07 📱:F02B 🆔:IlWI.b12


#481 [あ]
>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500

⏰:10/09/15 07:56 📱:SA001 🆔:wEhnj1Ks


#482 [歩美]
私「奈々子、ホステスを下に見ないで。」

奈々子はそんなつもりで言ったんじゃなかったのかも知れない。だけど、私はホステスをバカにされた気がして・・・
ついキツく言っちゃった。

奈々子は謝りながら、
泣き出した。

奈々子「辞めないでよ・・・」

奈々子らしくない、
可愛い一面だった。

私「泣かないでよ(笑)
会えなくなるわけじゃないんだよ?」

⏰:10/09/16 00:57 📱:F02A 🆔:SCiK5Re6


#483 [歩美]
生きてれば会えるんだから。

良平の死が教えてくれた。
だから、奈々子、これからも友達だよっ。

かつて親友だった真穂より、
私は遥かに奈々子が好きだった。
なぜか奈々子は信用できた。
だから絶対裏切らない。
いつからかそう決めてた。


パチンコ屋を辞め、
お母さんにまたBARに戻ると話した。
お母さんは私の体を心配してくれた。
お姉ちゃんにはホステスに戻ると正直に話した。
頑張れと言ってくれた。

⏰:10/09/16 01:01 📱:F02A 🆔:SCiK5Re6


#484 [歩美]
私はホステスとしてやっていく。
もう、それしか前向きになれる方法がなかった。

ナオさんに相談すると、
「いい店紹介してあげる」
ということで、
職場はすぐに決まった。

ナオさんは育児をしながら、
生活費のためにスナックで働いていた。
でも、良平の親から毎月入金があって、苦しいわけではないって言ってた。

ナオさん「いつか自分で店やりたいから、資金集め(笑)」
ナオさんはちゃんと前を向いていた。

⏰:10/09/16 01:05 📱:F02A 🆔:SCiK5Re6


#485 [歩美]
愛する良平との間に授かった良太がいるから、
ナオさんは幸せそうだった。

私は、
龍太郎との間に何もないよ。

ナオさんの方が辛いはずなのに、今の私にはナオさんの方がキラキラして見えた。
母の力って、すごいんだ。

龍太郎とのことを、
ナオさんに話した。
ナオさんも真剣に聞いてくれて、慰めてくれた。


ホステスとして、頑張る。
ホステスとして、
いつか復讐してやる。

⏰:10/09/16 01:10 📱:F02A 🆔:SCiK5Re6


#486 [歩美]
もちろんそんな復讐心は誰にも言わない。

私の職業は、
【ホステス】
副業は、
【別れさせ屋】


これから私は過去の自分に逆戻りすることになる。


幸せなんていらない。
どうせ次にくるのは不幸なんだから。

彼氏なんていらない。
思い出なんて邪魔。
私が欲しいのは快感だけ。

⏰:10/09/16 01:14 📱:F02A 🆔:SCiK5Re6


#487 [歩美]
私「はじめまして♪
歩美と申します。」

私は源氏名を使わない。
面倒くさいんだもん。

ナオさんが紹介してくれた店は、前よりも大きく、女の子も多い。
すぐに友達や先輩、後輩ができた。うわべだけの付き合い。
別にそれで満足だった。


仕事は淡々とこなした。
お酒に弱くなってることには少し焦った。
ブランクのせいかな。
でも、もう一つ変わったのは、客層。

⏰:10/09/16 01:20 📱:F02A 🆔:SCiK5Re6


#488 [歩美]
店が変わり、
前より若い客が多くなった。


仕事では、
年齢なんて気にしない。
いかに払ってくれるか。

平日はみっちり働き、
週末は客とゴルフに行ったりして、着実に数字をあげていた。

そんな中、
近くでホストをしている天馬と知り合った。

天馬は鹿児島出身で、
音楽をするために上京してきた。

⏰:10/09/16 01:31 📱:F02A 🆔:SCiK5Re6


#489 [歩美]
知り合ったのは、店の女の子と天馬の店に飲みに行った時。

「どうも〜。
いつもありがとうございますお姫様方〜(笑)」

と、
隣に座ってきたのが天馬。

今まで行ったホストクラブの中で、天馬のいる店は一番居心地が良かった。

天馬とは、
すぐに仲良くなった。

連絡先を交換し、
毎日メールをしていた。
楽しくなかったと言ったら嘘になる。

⏰:10/09/16 01:37 📱:F02A 🆔:SCiK5Re6


#490 [歩美]
だけど、恋をする気なんてなかったし、
まして同業者はちょっと・・・。

でも天馬のアタックは素晴らしいアタックだった。
「歩美〜、あゆり〜ん、あゆあゆ〜、ハニ〜♪」
天馬は私を笑わすのが大好きだった。
で、いつの間にか私が笑ったら天馬の勝ちっていうゲームが出来ていた。

天馬に魅力を感じなかったのは、フリーだったから。

私はね、人を別れさせるのが好きなんだ。

⏰:10/09/16 01:40 📱:F02A 🆔:SCiK5Re6


#491 [歩美]
酔っ払って天馬にそんなことを話していたらしい。
天馬は、
「歩美性格悪すぎっ!!」
って笑ってきた。

はいはい。
わかってますよ。
じゃあくっついてくんじゃねーよ。

って感じの態度で、
私は天馬にはキツかった。


ホステスに戻って、
最初に別れさせたのは客がつれてきた部下のタカヒロ。
とても簡単だった。

⏰:10/09/16 01:44 📱:F02A 🆔:SCiK5Re6


#492 [歩美]
15≫タカヒロ。


タカヒロは、クラブは初めてだった。
というか、キャバクラすら行ったことがなかった。

上司から指名をもらい、
タカヒロの横で接客をしていた。
性格は人見知り。
でも人見知りを忘れさせるようやんわりと温かい目で接客していた。
意外と早く緊張はほぐれた様子だった。

私「あっ、彼女いらっしゃるんですか?」

⏰:10/09/16 01:49 📱:F02A 🆔:SCiK5Re6


#493 [歩美]
タカヒロ「えっ?
いますけど、
どうしてですか?」

私「指輪してるじゃないですかっ(笑)
私、そうゆうの敏感なんで♪」

タカヒロの右手の薬指には、
どーみてもペアリングじゃん!!というリングがはめてあった。
同席の上司たちが盛り上がり始め、私はタカヒロが浮かないよう精一杯務めた。

次第にタカヒロは彼女の話を始めた。

年下彼女。
束縛彼女。
わがまま彼女。

⏰:10/09/16 20:14 📱:F02A 🆔:SCiK5Re6


#494 [歩美]
男性が自分の彼女の否を話す時は、大抵の場合、
『うまくいってない』
と思われたい。

それは女性にも当てはまるけど、タカヒロの態度から、
『絶対イケる』
と確信した。


タカヒロに名刺を渡した。
耳元で、
「これはプライベートの携帯だから♪」
と言った。
もちろん本当にプライベートを教えた。

タカヒロ「彼女に見つかんないようにしないとだね。(笑)」

⏰:10/09/16 20:18 📱:F02A 🆔:SCiK5Re6


#495 [歩美]
私「そうですね!!」
と笑顔で見送った。

見つかっちゃえよぉ〜〜。
と、内心思いながら。


翌朝、早速タカヒロからメールが来ていた。

〈おはようございます。
今から仕事です。〉

私は今から就寝ですよ。

生活リズムは全く違うけど、
それなりにタカヒロとのメールは順調だった。


翌週、また上司と店に来た。

⏰:10/09/16 20:20 📱:F02A 🆔:SCiK5Re6


#496 [歩美]
私「いらっしゃいませ♪
お疲れ様♪」

プライベートでメールをしているおかげで、タカヒロはもう全く人見知りではなくなっていた。
話も弾んだ。

上司もタカヒロも交えて、
ワイワイと楽しくクイズ大会もした。


タカヒロ「週末、映画でも行かないかな?」

私「ほんとっ?
行く行くーっ!!」

2人でデートの約束をした。

⏰:10/09/16 20:25 📱:F02A 🆔:SCiK5Re6


#497 [歩美]
週末に約束をひかえた金曜日、天馬が店に来た。

当たり前のように指名され、
天馬の隣につく。

天馬「はいハニー♪」

私「ハニーじゃないし。
何しにきたの?」

天馬「相変わらず冷たいなぁ〜。日曜日遊ぼ?」

私「約束あるから無理。
で、何飲む?」

天馬「歩美汁(笑)」

私「まじできもい(笑)」

そんなやり取り。

⏰:10/09/16 23:20 📱:F02A 🆔:SCiK5Re6


#498 [歩美]
しばらくふざけた会話に付き合っていたら、急に天馬が手を握ってきた。

天馬「俺、
本気なんだけど。」

一瞬沈黙。
いや、
たぶん一瞬じゃなかった。
しばしの沈黙。

私「やめてよ。」

もう恋愛なんてしたくないんだってば。
天馬を意識してなかったわけじゃない。
だけど、そんなこと言われたらホステスに戻ってきた意味がなくなるんだよ。

⏰:10/09/16 23:23 📱:F02A 🆔:SCiK5Re6


#499 [歩美]
天馬「今日、
あがったら連絡して。」

そう言い残して、
支配人に挨拶だけして天馬は帰ってしまった。


私はネックレスを握りしめた。トップは、龍太郎からもらったあの指輪。
未練とかじゃなく、
戒めとして仕事時は必ずつけていた。


この指輪が、
私がホステスでいる意味。


「お疲れ様でしたー。」

店を上がって、
携帯を手に取った。

⏰:10/09/16 23:26 📱:F02A 🆔:SCiK5Re6


#500 [歩美]
天馬のメモリを出す。

・・・いや、やめた。

連絡をせず、私はタクシーに乗り込んだ。


天馬の店の前を通過したら、
天馬が座り込んでいるのが見えた。

見ちゃダメ。
目をそらした。

私を待っていると思いたくなかった。思っちゃったら、
行っちゃうもん。


私は天馬と一線置くことにした。

⏰:10/09/16 23:29 📱:F02A 🆔:SCiK5Re6


#501 [歩美]
――日曜日、
タカヒロとの待ち合わせ。
約束より10分早く着いたのに、タカヒロはすでにいた。
キッチリとした性格。

タカヒロ「なんか・・・私服もまた綺麗だね。」

私「そぅ?(笑)
どっちが好き?」

タカヒロ「ドレスもいいけど、私服かな♪」

【ホステス】としての私じゃなくて、
【歩美】を見たいんでしょ。


映画を観て、
ちょっとお茶でもしようと、
喫茶店に入った。

⏰:10/09/18 02:27 📱:F02A 🆔:mBQXNq8Q


#502 [歩美]
そこで、タカヒロの歴史をしっかり聞いた。

タカヒロは、
26歳のサラリーマン。
性格は真面目で、真面目すぎてたぶんややこしい。(笑)
だってね・・・、


私「えぇっ!!?」

タカヒロ「いや、こんなんじゃ、彼女にも悪いし。」

なんとタカヒロは彼女と別れると言い出した。
しかもその理由が、
『結婚したら、
こうやって他の女の子とデートできなくなるから』
ですって。

⏰:10/09/18 02:39 📱:F02A 🆔:mBQXNq8Q


#503 [歩美]
最近、彼女から結婚を急かされていたらしい。

タカヒロも、
そろそろ身を固めようという意識はあったものの、
上司にクラブやキャバクラに連れて行ってもらううちに、
「もう少し遊びたい」
という衝動にかられ、
彼女と別れるとか。

真面目か!!!
普通ね、男は結婚しようが内緒で多少は遊ぶよ!!


予想外ではあったけど、
『別れさせた』
といえば、まぁそのきっかけは与えたよね。

⏰:10/09/18 02:43 📱:F02A 🆔:mBQXNq8Q


#504 [歩美]
タカヒロ「ホステスに恋なんて、しないほうがいいかな?」

それ私のことですやーん。
遠まわしですやーん。
しかも本人に聞くことちゃいますやーーーん。(笑)

軽く笑ってあしらった。


それからタカヒロは二度と恋的な発言をしなくなった。

デートはたった1回きり。
店には月1程度上司たちと顔を出す程度になり、
「彼女と別れたよ」
という報告を受け、
無事、
別れさせることができた。

⏰:10/09/18 02:47 📱:F02A 🆔:mBQXNq8Q


#505 [歩美]
タカヒロを別れさせてご満悦の私。
しかも、
タカヒロは私に気がある。
もちろん進展もないし、
タカヒロも私に対して多くを求めてはいない。

だから都合がいい。


天馬は、私が避けているのを知りながらも時々店に来ている。そして自分の女みたいな扱いをしてくる。

私「迷惑なんだけど。」

サラッと言う私に対し、

天馬「俺がそのひねくれた性格治してやるから♪」

⏰:10/09/20 02:07 📱:F02A 🆔:FsQUaLsg


#506 [歩美]
などとふざけた事を言う。

私「だから、天馬には興味ないんだって。」

ここまで言われたら普通カチンとくるよね。
でも天馬はそこらへんちょっと変わり者。

天馬「俺には、大好きに聞こえてきまーす♪」

あぁぁ。
痛い子。(笑)


天馬はどうでもいい。
タカヒロの後に狙うターゲットは決まっていた。

⏰:10/09/20 02:09 📱:F02A 🆔:FsQUaLsg


#507 [歩美]
16≫テツジ。


私「じゃあ転勤でこっちにいらっしゃったんですか?」

接客の相手は常連の不動産経営社長のお席。
支社から転勤で初めてうちの店に来たテツジもその1人。

テツジは23歳。
高校卒業後、就職。
仕事が合わず転職を重ね、今の会社で落ち着いたとか。

テツジは見た目はいい。
けど、まさしく
『口だけ男』って感じ。

会話の内容は熱いようで薄い。しょーもない。

⏰:10/09/20 02:16 📱:F02A 🆔:FsQUaLsg


#508 [歩美]
「俺さ、地元じゃ結構有名なワルだったからさ〜」

へぇ。
・・・で?

「ヤクザに入らないかって誘われたりしてさ〜〜」

ふぅん。

「まぁ親泣かしたくねぇし、親孝行してやりてぇし。」

もう泣いてらっしゃるのでは?

もちろん全て返事は心の声。
本当に口だけだと思ったのは彼女の話題の時。

⏰:10/09/20 02:25 📱:F02A 🆔:FsQUaLsg


#509 [歩美]
テツジ「彼女は地元じゃ美人で有名だったからライバルはヤバかったけど、あっちから寄ってきたんだわ〜。」

私「えぇ〜すごいですね!!
見てみたいなぁっ!!!」

テツジ「わりぃ。
俺、プリクラとか写真とか持ってねぇんだ。
いつか会わせてやるし!!」


上から目線。
しかも別に会わせていただきたくない。
どれほどの美人か見てやりたいと思っただけですが。

そのテツジが携帯を取り出し、プリクラが貼ってあることにバッチリ気付いた私。

⏰:10/09/20 02:30 📱:F02A 🆔:FsQUaLsg


#510 [歩美]
ストラップはプーさん(笑)

私「可愛いストラップ♪
あっ、
これ彼女さんですかっ?」

・・・うそーん。
ブチャイクじゃーん。(笑)
ぽっちゃりじゃーん。(笑)
眉毛細すぎじゃーん。(笑)


テツジ「あっ、
こ、これは彼女じゃねぇよ!!
なんか連れが貼ってきやがったんだわ!!」


慌てふためくテツジ。
すぐバレるような見栄を張るなバカ。(笑)

⏰:10/09/20 02:34 📱:F02A 🆔:FsQUaLsg


#511 [我輩は匿名である]
あげます、

⏰:10/09/21 23:52 📱:W62H 🆔:eU61J6dk


#512 [歩美]
なんだか新種の男性を見てる気分で、気付けば仕事というよりおもしろ半分で近付いてた。

名刺を渡し、お決まりの連絡先を交換し、
他にどんなウソをついてくるのか少し楽しみにしながら、
距離を縮めていった。


――ある日、
今から家に遊びに来ないかと誘われた。
祝日で、私もテツジも休み。
私は夜に別件があったけど、
少し遊びに行くことにした。


転勤で、彼女と離れて、
自由な一人暮らしに浮かれてるんだろうなぁ。

⏰:10/09/22 00:46 📱:F02A 🆔:GRDl9v5s


#513 [歩美]
あり得ないことに、
お迎えなし。
自分で来い、と。
誘っといてなんて奴だろ。
さすが23歳だね。

場所を聞き、
私は電車で向かった。


・・・今でもね、
黒のオデッセイを見ると痛むんだ、胸のあたりが。

だからなるべく車に乗ることを避けていた。

いるはずないのに、
もしかしてって、ナンバーを見ちゃうんだもん。

⏰:10/09/22 00:50 📱:F02A 🆔:GRDl9v5s


#514 [歩美]
テツジは駅までのお迎えすらなかった。
駅に着いたら、電話でマンションまで誘導された。
もうイライラ限界(笑)

マンションに到着。
会社が借りてくれていると話していたそのマンションはキレイだった。

部屋は4階。
エレベーターを降りると中途半端な景色が広がる。


テツジ「おぅ、いらっしゃい。まぁあがりなよ〜。」

まだ完全には片付いていない引っ越ししたてのワンルーム。

⏰:10/09/22 01:00 📱:F02A 🆔:GRDl9v5s


#515 [りらくまこ]
>>1-200
>>201-400
>>401-600

⏰:10/09/22 02:48 📱:N01A 🆔:☆☆☆


#516 [歩美]
テツジは女慣れしてると思われたい願望が強いタイプ。
なんだかひしひしと伝わってくる。

空回り、
ナルシスト、
勘違い。

テツジは私が好意を持っていると完全に勘違いしていた。

部屋でやたらとアルバムとかを見せられた。
何にもおもしろくないただのアルバム。

無造作に積み上げられた荷物のてっぺんに、
彼女とのツーショットが見えた。

⏰:10/09/25 19:19 📱:F02A 🆔:/Ic2ndtw


#517 [歩美]
うん。
プリクラと同一人物だ。
つまり彼女じゃん。

そんなに見栄を張りたいなら、もう少しマシな女と付き合えよって思った。

お茶をいただき、
楽しいフリをして会話した。

しばらくして、
テツジが私に近付いてくるのがわかった。


私「な、なに?」

テツジ「彼女いるけど、どーしてもっていうなら考えてやってもいいけど?」

⏰:10/09/25 19:22 📱:F02A 🆔:/Ic2ndtw


#518 [歩美]
な、な、な、なに!?

そしてテツジはキスしてきて、私を押し倒そうとした。

私「ちょっと待って!
私、・・・彼女がいる人とは無理だよ・・・」

彼女がいなくてもテツジは嫌。だけど、どーせならサッサと仕事しちゃえって思ってそう言った。

テツジは歪んだ表情ながらも、納得して引き下がった。

テツジ「いきなりゴメン。」

もう土下座してほしいくらいに気分を害されていた。

⏰:10/09/25 22:26 📱:F02A 🆔:/Ic2ndtw


#519 [歩美]
それから特に重い空気になるわけでもなく、テツジはじゃんじゃん自分の武勇伝らしき、つまらない話を続けてきた。

もう内容なんてほぼ聞いていなかった。


私「そろそろ帰るね!」

今から別の客と約束がある。

テツジ「何の用事?」

私「プライベートだよ(笑)」

テツジ「男?」

私「違うけど?」

⏰:10/09/25 23:55 📱:F02A 🆔:/Ic2ndtw


#520 [歩美]
テツジ「なら良いや!
じゃーなー!」

なら良いやってあなた何様よ?普通に男性に決まってんじゃんか。

テツジはすでに私を自分の女のように扱っていた。

そして、送りもなし。(笑)
これだから若者は嫌。(笑)

私は次の約束の場所までタクシーで向かい、常連のお客様と食事に行った。

40歳のお客様。
社会的地位あり、
ご家族もあり。

⏰:10/09/25 23:59 📱:F02A 🆔:/Ic2ndtw


#521 [歩美]
さっきまでいた23歳のテツジがほんとにクソガキに思えるようなおもてなし。

彼は〈すーさん〉と言う。
すーさんと会っている最中、
テツジからしつこく電話がきて、さりげなく電源を切った。

すーさんは出張が多く、
いつもお土産をくれる。
帰りはもちろん送ってくれるか、タクシー代をくれる。


すーさんと別れ、
携帯の電源をいれた瞬間テツジから電話がかかってきた。


私「もしもし?」

⏰:10/09/26 00:04 📱:F02A 🆔:qW4rreAc


#522 [歩美]
テツジ「男といたんだろー?」
私「あのね、
人と食事してる最中に電話とか出ないの私。」

テツジ「あっそ!せっかくいいニュースあるのにさ〜!」

私「なに?」

テツジ「月曜日、店行くからそん時教えてやるよっ。
じゃ。」

と、電話は切れた。

彼女と別れてやったから。
的な話でしょ。
はい、いっちょ上がり。

⏰:10/09/26 00:08 📱:F02A 🆔:qW4rreAc


#523 [まぁ]
おもしろいなぁ!!!

バカな男ですね(笑)

⏰:10/09/26 00:10 📱:P04B 🆔:GA31EcQ.


#524 [歩美]
月曜日、テツジは上司と共にやってきた。

席につくなり、
テツジ「今日2人でアフターいかね?」

あぁぁ
『アフター』が『ラブホ』に聞こえるのは何故。(笑)

私「ゴメン、今日だめなんだぁ〜。で、ニュースって?」

テツジ「お前のこと好きっぽいし、彼女別れたからよ〜。
だから付き合って。」


店内でマジ告白禁止って規約作ってください支配人。

⏰:10/09/26 00:12 📱:F02A 🆔:qW4rreAc


#525 [歩美]
まぁさん

ありがとうございます
ほんと、バカすぎました(笑)
これからも読んでください

⏰:10/09/26 00:13 📱:F02A 🆔:qW4rreAc


#526 [歩美]
私「ほんとに別れたの〜?」

テツジはムキになって、
携帯を取り出した。

テツジ「ほら!プリクラねぇだろ!」

あはは、墓穴。
それは確かツレって話だったじゃんか。(笑)

テツジ「それにほら!」

わざわざメールを見せてきた。受信メールも送信メールも。
一応目を通したけど、
まぁ本当に別れたみたいな内容だった。

お仕事終了。
問題は、テツジがバカすぎてまともに突き放せない可能性。

⏰:10/09/26 00:17 📱:F02A 🆔:qW4rreAc


#527 [歩美]
タカヒロは物分かりがよかったけど、こいつは・・・

店内では笑ってごまかし、
仕事が終わってからメールをうった。
テツジを切るために考えて考えて考えついた方法は1つ。


〈私、本当は男なの〉


それしかない。
もちろんウソ。
でも、こないだはキスされただけだから体見られてないし、
テツジはバカすぎて信じるはず。


そしてテツジは返事を送ってこなかった。(笑)

⏰:10/09/26 00:21 📱:F02A 🆔:qW4rreAc


#528 [歩美]
テツジの話は、
店の仲間の中でかなり笑い話になった。

「あぁー!あの客!?
なんかバカ丸出しだったよねー!!」

私「ほんと、勘弁してって感じでしょ?」


店の女の子たちは知らない。
私の『別れさせ屋』という職のことなんて。

でも今回のは、私は全く仕事をしたという達成感はない。

なのに無性にストレスと疲労があった。

⏰:10/09/26 00:25 📱:F02A 🆔:qW4rreAc


#529 [歩美]
17≫依頼。


テツジは二度と店に来なくなった。上司の話だと、今他のホステスにのめり込んでいるとかいないとか。
達者でな。

あれから月日は流れ、
順調に別れさせ屋を営んでいた。
別れさせたらそれで終わり。
深入りはしない。
それが私のやり方だった。

私はいつの間にか、
24歳になろうとしていた。

そんな頃だった。
初めて依頼を受けたのは。

⏰:10/09/29 15:02 📱:F02A 🆔:mRL.dF1s


#530 [歩美]
近くの店のホステスで仲良くなった22歳の
〈桜〉とランチに行った時。

桜には付き合って一年の年上彼氏がいた。
30歳、名前は〈龍一〉。
龍・・・という名前には、どうしても過剰反応してしまう。
今でも忘れたことはない龍太郎の存在・・・。


桜からの依頼は、
『ハメてみてほしい』
というものだった。
彼氏が本気で桜と付き合っているのか、それとも浮気心があるのかを試してみたい、と。

ロンドンハーツが喜びそうな依頼を、直々に依頼された。

⏰:10/09/29 15:07 📱:F02A 🆔:mRL.dF1s


#531 [歩美]
個人的にはそんな依頼大歓迎。だけど、
仮にも友人からの依頼。

桜から、
ハメる方法を指示された。

桜と2人でうちの店に来店し、桜がトイレに立った際に連絡先を渡してほしい。
それが第一段階だった。


私「いいけど、どうしてそんなことするの?」

桜「好きすぎて。」

龍一はもう結婚適齢期。
桜と一緒になる気があるのかないのか確かめたいって。

⏰:10/09/29 15:17 📱:F02A 🆔:mRL.dF1s


#532 [歩美]
桜「ほんと、ガチで言い寄ってみてね!」

私「わかった。」


こうして承諾した
『ハメ作戦』

私の本領発揮だった。
でも、相手は桜の彼氏。
別れることになったらかわいそうだという、
良心はちゃんとあった。

だから、本気になる気もさらさらないし、
本気でハメてあげる気もなかった。

⏰:10/09/29 15:20 📱:F02A 🆔:mRL.dF1s


#533 [はぁ]
めっちゃおもしろいです

相談したいことあるんですがとかできますか?

⏰:10/09/29 18:00 📱:P08A3 🆔:☆☆☆


#534 [我輩は匿名である]
↑主さん困るからそういうことしないほうがいいのでは??

⏰:10/09/29 22:45 📱:F01A 🆔:k15tnS2E


#535 [歩美]
はぁさん

私が聞ける相談なら、
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4816/
こちらにでも書いて下さい


匿名さん

ありがとうございます

⏰:10/09/30 15:26 📱:F02A 🆔:dmywB2/Q


#536 [我輩は匿名である]
400-500

⏰:10/09/30 15:32 📱:N703iD 🆔:U3pnYeTM


#537 [我輩は匿名である]
>>400-500

⏰:10/09/30 15:32 📱:N703iD 🆔:U3pnYeTM


#538 [歩美]
桜からの依頼を受けた翌日、
さっそく2人が来店した。
まさか翌日だとは思っていなくて、突然すぎてびっくりした。

偶然その時、
店には天馬も来ていた。

私たちは程良い距離を保っていて、数名で楽しく盛り上がっている時だった。

桜のアイコンタクトで、
私は天馬の席を立った。

天馬「指名?」

私「まぁね。じゃっ。」

天馬「今日アフター行くんだからな!」

⏰:10/09/30 17:02 📱:F02A 🆔:dmywB2/Q


#539 [歩美]
天馬を無視して、
桜と彼氏の席についた。

彼氏は、桜にはちょっと物足りないような・・・
美人の桜にはあんまり釣り合わないような風貌だった。


私「はじめまして。
歩美と申します。」

龍一「どうも。」

うわぁ・・・
ダブる。
このそっけなさ。
龍太郎もこんなんだった。

桜と私の関係が深いとバレてはいけない。
だから、あくまで近くの店のホステスという設定だった。

⏰:10/09/30 17:06 📱:F02A 🆔:dmywB2/Q


#540 [歩美]
盛り上がりに欠けるテーブル。ちょっと盛り上がったかと思ったら、
すぐに空気は平凡に戻る。

さっきまで天馬というチャラうるさい奴の席にいたから、
つまんなさはなおさらだった。

桜「あれっ??天馬たちがいる!ちょっと、すみません。」

天馬に気付き席を立つ桜。
桜も天馬の店は知っているし、自然な流れで桜がいなくなった。


私(えぇ〜っと、
何話そうかな・・・)

⏰:10/09/30 17:09 📱:F02A 🆔:dmywB2/Q


#541 [歩美]
私が会話を考えていると、
龍一から話しかけてきた。

龍一「ホステスは長いことしてるの?」

私「あ、はい。
高校生の歳から内緒でしていました(笑)」

龍一「ずっと?」

私「一度辞めてましたよ。」

龍一「なんで?」

うっ・・・
そこ聞いてくるなよ。

私「ん〜彼氏ができたんで!」

⏰:10/09/30 17:12 📱:F02A 🆔:dmywB2/Q


#542 [歩美]
龍一「へぇ〜。
尽くすタイプなんだ?」

私「ま、
まぁそうですかねっ(笑)」


龍一は桜がいなくなった途端、やたらと話し出した。
自分の話こそほとんどしないけど、私への質問が職務質問並みに激しかった。


もしかして、
桜の予感はまんざら外れていないかも。

この人、もしかしたらチャラい系なのかも。
そう思ったりした。

⏰:10/09/30 17:15 📱:F02A 🆔:dmywB2/Q


#543 [歩美]
龍一のトークは、
なんだろ。
なんか、引きずり込まれるというか、龍一のペースに乗せられるような感覚だった。

でもくせ者であり、強者のような気配を感じていた。

そして、
時々龍太郎とかぶった。

顔は全然違う。
タイプでもない。
声・・・そうだ。
声が似てるんだ。


だから、引きずり込まれるような感覚があったんだ。

桜はまだ天馬たちと話している。

⏰:10/09/30 17:19 📱:F02A 🆔:dmywB2/Q


#544 [歩美]
連絡先、今渡すべきか!?
と少し考えていたら、
桜が戻ってきた。

龍一はまたあまり喋らなくなった。

こいつ、女慣れしてる。

女子って、
自分と2人のときにたくさん話しかけてくれて、
他に誰かがいるときにあまり話さないって行為、
嬉しいよね。
なんだか自分が特別みたいな気分になる。

まさにそういう感じだった。

私は客観視して観察していたけど、桜もきっとこういうスタートだったんだろうな。

⏰:10/09/30 17:23 📱:F02A 🆔:dmywB2/Q


#545 [(´・ω・`)]
>>258-600

⏰:10/10/01 13:40 📱:P904i 🆔:l1FL27TQ


#546 [我輩は匿名である]
>>400-600

⏰:10/10/02 14:21 📱:SH01A 🆔:A7NOYJHA


#547 [歩美]
龍一がトイレにたち、
桜が様子を聞いてきた。

桜「どうっ?」

私「どうって?(笑)」

桜「騙せそう?(笑)」

私「桜、おもしろがってるじゃんか(笑)
もちろん騙されてほしくないでしょ?」

桜「そりゃ、そうだけど。
でも、もしコロッといくような結果だったらまじで別れるつもりだよ。」


本気らしい。

⏰:10/10/04 23:11 📱:F02A 🆔:8il/h08w


#548 [歩美]
龍一が戻ってきて、
今度は桜がトイレにたった。

桜はまたアイコンタクト。
今だ!
そう思い、名刺を渡そうとした瞬間・・・


龍一がサッと何か渡してきた。
見てみるとレシートだった。

龍一「いや、裏(笑)」

裏返すと、きったない字でメールアドレスが書いてあった。

私「先こされちゃった!」
そう言って私も名刺を渡した。

⏰:10/10/04 23:14 📱:F02A 🆔:8il/h08w


#549 [歩美]
桜が戻ってきて、私たちは何くわぬ顔で迎えた。

そして2人は店を出ることになった。

外へ出て見送った。


まさか龍一から渡してくるとは思わなかった。
だけど、桜には悪いけど、やっぱり気分が良かった。

店に戻り、
再び天馬たちの席についた。

天馬はあからさまに嫉妬していた。

天馬「連絡先交換してただろ!」

⏰:10/10/04 23:17 📱:F02A 🆔:8il/h08w


#550 [歩美]
私「そういうお仕事なんですもの。」

周りは笑った。

みんな、天馬が私に執着していることは知っていた。
私があしらっていることも。
でも、誰一人として私のもう1つのお仕事を知らない。


天馬のアフターを断り、
別の客とラーメンを食べに行った。
ふと、携帯をみると見慣れないアドレスからメールが。

龍一に渡されたアドレスと見比べたら、一致した。

⏰:10/10/05 01:26 📱:F02A 🆔:x932AtlQ


#551 [歩美]
客と別れてから、タクシーの中でメールを見た。


〈お疲れさん。まだ仕事中だろうなぁ。大変だな。今日はありがとう。〉

まぁ〜色気も可愛げも何もないふてぶてしいメール。

絵文字とか知らないのかよ。

夜中の二時だったから、
迷惑かもしれないと思って返信はしなかった。


そして桜から着信。

桜がいない間によく話し、
連絡先を渡してきたことと、
メールがきたことを伝えた。

⏰:10/10/05 01:29 📱:F02A 🆔:x932AtlQ


#552 [愛]
ドキドキやん

⏰:10/10/06 07:10 📱:SH02A 🆔:☆☆☆


#553 [我輩は匿名である]
失礼します
>>001-200
>>201-400
>>401-600
>>600-800

⏰:10/10/07 05:32 📱:N04A 🆔:Ne/3VP5c


#554 [歩美]
桜は複雑な様子だった。
受話器から聞こえる声が、元気なかった。


私「・・・ちょっと後悔してるでしょ?
私、このまま返信せずにいようか?」

私の口からこんな良心丸出しの言葉が出るなんて。
でも、桜は大切な友達。
夜を生きる者同士、分かり合うことがたくさんある。


桜を、
真穂みたいにしたくなかった。

⏰:10/10/09 01:54 📱:F02A 🆔:oHyWNKKA


#555 [歩美]
でも桜は気が強い。
そして負けず嫌い。
そんな性格の桜が出した結論は、

桜「あははっ。続けてよ!
ハメてやってよ!」

ヤケになっている。

私「わかった。」


では、
依頼された仕事をします。


――翌日、
龍一に当たり障りのない返信をしておいた。

⏰:10/10/09 01:57 📱:F02A 🆔:oHyWNKKA


#556 [歩美]
龍一はすぐにメールを返してきた。
ごく普通のメールを何通かやり取りした。

夕方になり、
私は出勤。
メールを終えた。


仕事が終わると、
龍一からメールが来ていた。


〈お疲れさん。〉


やっぱりこんな面白みのないお疲れ様メール。

アフターの予定もなく、
真っ直ぐ帰宅した。

⏰:10/10/09 02:02 📱:F02A 🆔:oHyWNKKA


#557 [歩美]
今日も桜と連絡をとる。

桜「さっ、次は第二段階なんだけどね・・・――」

桜は第二段階もすでに考えていた。
来週の土曜日、
桜と龍一はデートの約束がある。
その日に私が龍一をデートに誘い、どっちをとるか・・・。


あぁ恐ろしい。
昨日より、桜は「面白がっている」という感じだった。
たった1日で、
こんなに感情が変わるんだ。

桜「じゃっ、あとは任せたぞーぃ♪」

⏰:10/10/09 02:06 📱:F02A 🆔:oHyWNKKA


#558 [歩美]
来週の日曜日を誘うタイミングをはかりつつ、
とりあえず毎日メールでやり取りをして過ごした。

そして、翌週を迎えた。


月曜日の朝、
龍一からメールがきていた。

〈今日接待があるから店行きます。〉

えっ?うちの店にくるの?
桜の店じゃなくて??

桜に報告した。
桜は笑い飛ばした。
きっとすでに桜のプライドはズタズタだった。

⏰:10/10/09 02:10 📱:F02A 🆔:oHyWNKKA


#559 [歩美]
夜、本当に龍一は来店した。
ちょうど他の席についていた私を龍一は指名した。


私「いらっしゃいませ!」

龍一と、接待の相手らしきスーツの男性が2人。
2人ともイケメンだった。
だからなおさら龍一の顔面には華がなかった。(笑)


私と他に2人女の子がついて、接客をしていた。

女の子2人のうち1人は、
〈鈴(すず)〉といってうちの店では一番気さくで話し上手な女の子。

⏰:10/10/09 02:17 📱:F02A 🆔:oHyWNKKA


#560 [歩美]
鈴は人気がある。
美的な面ではなく、まるで芸人のように饒舌。
ちなみに関西出身。

鈴のおかげで、
龍一の席はすぐに盛り上がってきた。
楽しみたいお客様にはもってこいの女の子。


私は龍一の隣に座っていたから、色々と話すことができた。

仕事は食品販売。
営業もあり、出張も多い。
知らなかった龍一のことを、
たくさん知った。


あまり自分のことを話さないと思ってたのに、今日は喋る喋る。(笑)

⏰:10/10/09 02:23 📱:F02A 🆔:oHyWNKKA


#561 [歩美]
こっそり龍一に、
「土曜日デートしない?」
と切り出した。

龍一「土曜日?」

私「うん!」

龍一「土曜日はダメなんだ。
日曜日は?」

私「い、いいよ!」


ついつい日曜日でOKしてしまった。本当に予定がなかったから。(笑)
桜の計画が・・・。
あ、でも、一応土曜日は桜をとったってことだよね?

⏰:10/10/09 02:28 📱:F02A 🆔:oHyWNKKA


#562 [歩美]
龍一「何時がいい?」

私「私、ゴルフ以外は起きるの昼だよ(笑)」

龍一「はははっ。じゃあ昼にしよう。何したい?」

私「龍一さんに任せるっ!」

龍一「よし、わかった。
おじさんに任せとけ。」


私は他の席に顔を出したかったので、一時退却した。


龍一と話している間、
何度もリングのネックレスを握りしめた。
龍太郎の声とダブらせながら。

⏰:10/10/09 02:32 📱:F02A 🆔:oHyWNKKA


#563 [歩美]
龍一たちが帰る時、
外まで見送った。

龍一は私にだけ、
ニコッと笑い、接待相手と帰っていった。


それからその日はなんだかぼぉーっと仕事をしていた。
龍一の声が頭から離れない。
もっと声が聞きたい・・・
もっと知りたい・・・
心が欲張り始めていた。


仕事が終わり、
桜と飲みに出た。
同業者がよく顔を出す、
朝までやってるBAR。

⏰:10/10/12 20:14 📱:F02A 🆔:y9VnxTVI


#564 [歩美]
2人でシャンディ・ガフを頼み、さっそく龍一の話に。

桜「土曜日どうだった?」

私「土曜日は断られて、日曜日は?って聞かれてOKしちゃったんだけど良かった?(笑)」

桜「うわぁー完全にクロだよねそれ。やっぱ凹むなぁ(笑)」

テンション高めに凹む桜。
これが桜の性格だからよくわかる。かなりダメージをくらってること。

桜「歩美、
日曜日けりつけてきてよ。」

私「どうしたらいいの?」

⏰:10/10/12 20:20 📱:F02A 🆔:y9VnxTVI


#565 [歩美]
桜「もう、一夜限りの浮気なんて試してないから、
告ってみてほしいんだ。」

わぁお。

私「は、早くない?」

桜「恋に時間なんて関係ないでしょ?
もし歩美をとったら、
私は龍一を切るよ。」

きっと桜は自分でまいた種によって、すごく辛い思いをしている。
大切な友達なのに、
私は内心、
『バカな女』
って思ってしまった。

⏰:10/10/12 20:25 📱:F02A 🆔:y9VnxTVI


#566 [なつみん(・◇・)]
あげ

歩美さんは今もホステスやってるんですか?

⏰:10/10/13 20:03 📱:SH03A 🆔:q4jr4bAs


#567 [歩美]
なつみさん

小説に関係してしまうので、
秘密です(笑)

⏰:10/10/14 17:17 📱:F02A 🆔:8YdesG1A


#568 [歩美]
――土曜日。
今ごろ桜は龍一と過ごしている。複雑な気持ちで、
不安や憎しみをこらえて一緒にいる。
どうしてこんな依頼をしてきたんだろう。
きっと後悔だってしてるはず。

知らないほうが幸せってこともあるのに。


龍一はどんな気持ちで桜と過ごしてるんだろう。
明日私と会うことがバレないように祈ってる?
それとも充実感や優越感?

桜を気にするのと同じくらい、龍一が気になっていた。

⏰:10/10/14 17:22 📱:F02A 🆔:8YdesG1A


#569 [歩美]
18≫計画実行。


日曜日の約束は1時だった。

11時頃、
桜から電話がかかってきた。

桜「今日も一緒にいたいって言ったのに、断られたし!
まじアイツありえない!」

桜は怒りまくっていた。

桜「あんな奴まじどーでもいいやっ!山にでも捨ててきてよ歩美!」

私「こらこら(笑)
犯罪じゃんか。」

桜と電話を終え、
待ち合わせに向かった。

⏰:10/10/14 17:28 📱:F02A 🆔:8YdesG1A


#570 [歩美]
桜には『告れ』と指示されたけど、
私は従うつもりはなかった。

万が一、
最悪の結果になった時、桜がかわいそうすぎるから。

それと、いくら演技でも告白だけはしたくなかった。


気分はのらなかったけど、
とりあえずデートまがいなことをして、桜には『脈なし』って伝える計画だった。
これは昨日一晩考えた私なりの計画。


待ち合わせ場所につくと、
黒のオデッセイが停まっていた。

⏰:10/10/14 17:32 📱:F02A 🆔:8YdesG1A


#571 [歩美]
車を見た瞬間、過呼吸を起こしそうになった。

運転席には、
確かに龍一がいる。

オデッセイに乗ってるなんて情報はなかったから、
焦ってしまった。


この車だけは嫌だった・・・。


龍一が私に気付き、
手招きをしてきた。

ヤダー乗りたくないよー。
思い出すよー。
泣きそうになるよー。

⏰:10/10/14 17:35 📱:F02A 🆔:8YdesG1A


#572 [歩美]
そんなこと言えるわけもなく、私は渋々助手席に乗った。

私「ごめんね、待った?」

龍一「かなり。」

私「えっ!ごめんなさい!」

龍一「ウソ。」

そうゆう地味ないじわるも似ています。
私が愛した人に・・・。


名前も似てる
声も似てる
性格も似てる
車は一緒

そんなことってある?

⏰:10/10/14 17:38 📱:F02A 🆔:8YdesG1A


#573 [歩美]
お互い昼ご飯を食べていなくて、ファミレスに入った。

席につき、さっそくタバコを吸い始める龍一。
龍一の喫煙姿を見つめていた。
私、龍太郎の喫煙姿って色気があって大好きだった。
龍一は、顔面では劣るけど色気はあった。

それぞれ注文し、
食事をした。

龍一「今日は違うネックレスじゃん。」

私「えっ・・・?」

龍一「リングのネックレス。」

⏰:10/10/14 18:29 📱:F02A 🆔:8YdesG1A


#574 [歩美]
私「あ、あぁ〜あれは店でしかつけないんだ。」

龍一「ふ〜ん。訳ありか。
俺そういうの嫌いじゃないよ。」

訳ありが嫌いじゃない??
どういうこと??

私「龍一さんも訳ありってこと?」

龍一「まぁな。」

私「聞いていい?」

龍一「訳あり同士だから別にいいよ(笑)」

私は龍一の
『訳あり』について尋ねた。

⏰:10/10/14 18:31 📱:F02A 🆔:8YdesG1A


#575 [歩美]
・・・龍一には子供がいること。
桜は知らない。と思う。
そんな話聞いてないし。

バツはついていない。
つまり結婚はしていない。
元カノが自分の意志で産んだ。
でも、その子は産まれてすぐに亡くなってしまった。

子供ができたと聞いて、
当時まだ若かった龍一はおろしてくれという決断をした。
元カノは拒否し、
「迷惑はかけない。
だから産ませて。」
と言った。

結局2人は別れ、
元カノはたった1人で子供を産んだ。

⏰:10/10/14 18:37 📱:F02A 🆔:8YdesG1A


#576 [歩美]
龍一は、
子供が産まれたら迎えに行くつもりでいたらしい。

就職が決まり、
出産予定まであと2ヶ月・・・
という時期。

早産で、赤ちゃんは超未熟児として産まれてきた。
そしてすぐ、
小さな命は悲しくも亡くなってしまった。

その頃から元カノと連絡がとれなくて、
実家に何度も頭をさげ、ようやく教えてもらった居場所には、産まれているはずの我が子はいなかった。

いたのは、変わってしまった元カノだけ。

⏰:10/10/14 18:42 📱:F02A 🆔:8YdesG1A


#577 [歩美]
空っぽのベビーベットがある狭い部屋に、廃人と化した元カノが座っていた。

龍一はなぐさめ、一緒に泣き、寄りを戻そうと説得するも、
向かい合ってはもらえなかった。


それから10年が経ち、
もう元カノの消息はわからない。

忘れたことのない過去。
忘れてはいけない過去。
龍一はそう話してくれた。


私は大泣きしながら話を聞いていた。

⏰:10/10/14 18:46 📱:F02A 🆔:8YdesG1A


#578 [我輩は匿名である]
>>250-600

⏰:10/10/14 21:02 📱:P03A 🆔:☆☆☆


#579 [我輩は匿名である]
>>500-600

⏰:10/10/14 22:06 📱:P03A 🆔:☆☆☆


#580 [我輩は匿名である]
読んでます
頑張ってください!

⏰:10/10/15 19:02 📱:re 🆔:ehA9XHq.


#581 [我輩は匿名である]
あげ(^w^)

⏰:10/10/16 13:55 📱:W62H 🆔:.Y1595FI


#582 [あ]
>>100-200
>>200-300
>>300-400

⏰:10/10/17 12:10 📱:N04A 🆔:grbC9aXI


#583 [あ]
>>400-500
>>500-600

⏰:10/10/17 17:28 📱:N04A 🆔:grbC9aXI


#584 [なつみん(・◇・)]
あげます〜

⏰:10/10/18 00:52 📱:SH03A 🆔:sY50QycI


#585 [歩美]
龍一の過去。
聞くべきじゃなかったのかもしれない。
だって、桜には言えないよ。

ファミレスを出て、
龍一は哀しい話をしたことを紛らわすかのように明るく接してきた。

話の流れでカラオケに行くことになり、カラオケへ向かった。

私「カラオケよく行くの?」

龍一「まぁ飲み会の後なんかはよく行くかな?」


龍一と並んで歩くと、
龍太郎の面影が重なる・・・。

⏰:10/10/18 20:56 📱:F02A 🆔:SzQkHEk2


#586 [歩美]
普通にカラオケを一時間して、車に戻り少しドライブをした。

私「龍一さん、
歌うまいね!」

龍一「いやいや。
てか、龍一さんってやめてくれよ。」

私「え?じゃあ何て呼ばれたいの?」

龍一「ん〜・・・」

私「ないならいいじゃん(笑)
龍一さんで。」

龍一「そうだな(笑)」

そんな事を話ながら、
車でウロウロする。

⏰:10/10/18 21:01 📱:F02A 🆔:SzQkHEk2


#587 [歩美]
車内で、しりとりとかした。
30歳のくせに、子供っぽいところがある。


気付けば夜ご飯時になり、
龍一のおすすめでちょっとおしゃれな居酒屋に入った。

カップルが多い、
個室の居酒屋だった。


飲み始めてしばらく経った時、
龍一「で、俺、歩美ちゃんの訳ありについて聞いてないんだけど?」

あぁ!
すっかり忘れてました。

⏰:10/10/18 21:05 📱:F02A 🆔:SzQkHEk2


#588 [歩美]
龍一があまりにすごい過去を話してくれたから、
私も全て隠さず話した。

龍太郎という元彼の存在。
ホステスに戻った理由。
ネックレスの意味。
そして、
龍一と似ていること。


なぜか龍一は目をまんまるにして驚いていた。

龍一「世の中狭いな(笑)」

私「えっ?」

龍一「車も同じとか(笑)
しかも、俺の元カノさ、名前あゆみだし(笑)」

⏰:10/10/18 21:11 📱:F02A 🆔:SzQkHEk2


#589 [歩美]
神様。
あなたの仕業ですか??


大嫌いになったはずの
『運命』
という二文字を
今感じてしまっています。


龍一「歩美ちゃん、
実はさ、俺彼女いるんだ。」

私「いそうだもんね!」

龍一は桜と付き合っていることを明かしてきた。

あらあらあら?
つまりハメ作戦失敗じゃん。

⏰:10/10/18 21:14 📱:F02A 🆔:SzQkHEk2


#590 [歩美]
ちゃんと彼女の存在を明かしてきたので、ハメるという作戦から、調査という作戦に変えた。

私「結婚とかは、
考えてないの?」

龍一「うん。さっき話したことが引っかかってるしな。」


桜との結婚を考えていないと聞いた私は、
この時すでに歪んだ感情だった。
桜の不幸を心のどこかで喜んでいた。

それは、
龍一に魅力を感じ始めていたから・・・。

⏰:10/10/18 21:18 📱:F02A 🆔:SzQkHEk2


#591 [歩美]
龍一「桜とは仲いいの?」

私「仲いいっていうか、
ホステス友達みたいな?」

本当は仲良いよ。

龍一「俺、歩美ちゃんみたいな影があるホステスって好きかも(笑)」


なにー?
それなにー?
影?暗いの?
好き?
どの好き?


というのは心の叫び。
実際には笑い流していた。

⏰:10/10/18 21:21 📱:F02A 🆔:SzQkHEk2


#592 [歩美]
私「ねぇ、車なのに普通に飲酒して大丈夫なの?」

龍一「今さらの質問だなぁ。
さっき止めた駐車場、会社のすぐ近くだから大丈夫。
タクシーで送るし。」


さすが30歳。
ちゃっかりしっかりしている。

龍一「ところで、
まだ想ってんの?
龍太郎くんのこと。」

私「・・・」

答えられなかった。
悔しくて。

⏰:10/10/19 00:20 📱:F02A 🆔:p..ruWkc


#593 [歩美]
まだ想ってる。
だからこそ胸がいたいんだよ。

今こうして
龍一といることが。


閉店まで恋愛を語り合った。
私は久しぶりに酔っ払ってワケもわからず泣いた。

奈々子と居酒屋でベロベロになって、佐伯さんに拾われた日を思い出した。

あの日も、
龍太郎のことで泣いた。

今もきっと龍太郎を想って泣いた。

⏰:10/10/19 00:26 📱:F02A 🆔:p..ruWkc


#594 [歩美]
タクシーで送ってもらった。

少し風に当たろうと、
私の家の最寄り駅付近で適当に腰掛けた。

いつの間にかお水を買ってきてくれた龍一。

そして、
帰り際に抱きしめられて頭を撫でられた。


家に着き、
シャワーを浴びながらまた泣いた。


桜・・・ごめん・・・
ハメれなかった・・・
ハマっちゃった・・・

⏰:10/10/19 00:29 📱:F02A 🆔:p..ruWkc


#595 [歩美]
18≫秘め事。


――翌日。
龍一とのデートについて桜から連絡がきた。

私「桜と付き合ってること、隠さず打ち明けてきたよ!」

桜「まじで?」

私「でも、結婚する気があるのか聞いたらないって・・・」

桜は少し黙った。
桜「やーっぱりね!
もう別れよっと。
で、
お泊まりしなかったの?」

私「してないよ。
2時には家に帰ってたし。」

⏰:10/10/19 00:34 📱:F02A 🆔:p..ruWkc


#596 [歩美]
桜「なぁーんだ。
歩美、ありがとうね。
ってか、ごめんね。変なお願いして。」

お礼を言われ、謝罪までされた私は罪悪感で息ができなくなった。

桜は龍一と別れる決意をした。

これで私の任務は完了。
深入りはしない。
それが私のやり方。


・・・だったはずなのに・・・。


すでに龍一とのメールは増えていた。

⏰:10/10/19 00:37 📱:F02A 🆔:p..ruWkc


#597 [歩美]
龍一のメールの愛想が、
ほんの少しだけ良くなった。

絵文字がついている。

ただそれだけで嬉しかった。
龍一が仕事が終わる頃、
私は出勤し、仕事をする。

生活リズムはまるで逆。
だけど、合間合間でメールは続いた。

月曜日、火曜日、水曜日・・・

龍一と連絡をとっているだけで、仕事もいつもよりシャキシャキできていた気がする。


木曜日、
上がりと同時に天馬が来た。

⏰:10/10/19 00:40 📱:F02A 🆔:p..ruWkc


#598 [歩美]
天馬「あがり?」

私「うん。」

天馬「飯行く?」

私「行かない。」

天馬「BAR行く?」

私「行かない。」

天馬「2分時間ちょうだい?」

2分という微妙な時間にプッと笑ってしまい、
結局行きつけのBARに行くことになった。

天馬「彼氏できた?」

⏰:10/10/19 00:46 📱:F02A 🆔:p..ruWkc


#599 [歩美]
私「なんで?」

天馬「なんとなく。」

私「できてないよ。」

天馬「じゃあ俺とカップルになろうよ。」

私「嫌だし(笑)」

天馬はいつまでこうやって私を想ってくれるんだろう。
口ではウザイとか言うけど、
やっぱり時々嬉しくなる。

でも、今の私には天馬じゃなくて、他に興味のある相手がいる。

⏰:10/10/19 00:49 📱:F02A 🆔:p..ruWkc


#600 [なつみん(・◇・)]
読んでます

桜ちゃんが痛々しい(;ω; )..

⏰:10/10/19 12:53 📱:SH03A 🆔:eocCi6wA


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