【携帯小説指南】全ての作家達へ【[投稿]を押す前に】
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#120 [我輩は匿名である]
「そりゃまたなんで?」

「最初の方で言ったが、ファンタジーは背景の世界観を作り込む必要がある。また戦闘モノのファンタジーでは、戦闘シーンの描写が無ければ面白くない」

「つうことは俺にとっては重要だな」

「誰にとっても重要だ。さて、描写の勉強だが、これは1から教えるより、好きに書いてそれに対して添削してもらう方が良い」

⏰:08/11/23 21:09 📱:P903i 🆔:epQG/68k


#121 [我輩は匿名である]
6−1 描写の妙

「それはなんで?」

「描写には個性があるんだ。それは上手い下手ではなくて、人それぞれの書き方・表現・言葉選びなどによって決まる。
『小説』を辞書で引いてごらん」

「えーっと…
『作者の奔放な構想力によって、登場する人物の言動や彼らを取り巻く環境・風土の描写を通じ、非日常的な世界に読者を誘い込むことを目的とする散文学。

読者は描出された人物像などから各自それぞれの印象を抱きつつ、読み進み、独自の創造世界を構築する(新明解国語辞典より)』」

⏰:08/11/23 21:10 📱:P903i 🆔:epQG/68k


#122 [我輩は匿名である]
「何が言いたいかわかる?」

「全然わからん…」

「つまり小説というのは、作者の感性を描出した描写によって、読者に物語のイメージを想像…いや、創造させることに意義があるんだ」

「えーっと…」

「例えば、大まかに作った2つの同じプロットを、考え方も書き方も得意ジャンルも違う、ある2人の作家に渡したとする」

「ほう」

⏰:08/11/23 21:10 📱:P903i 🆔:epQG/68k


#123 [我輩は匿名である]
「作家はそこから自分でプロットを詰めていき、そして文章に起こす」

「うん」

「ではその場合、その2つの作品は全く同じものになるか?」

「いやならねーだろ、常識的に考えて」

「そう、恐らくはかなり方向性の違う作品になるはずだ。
小説は、同じテーマであっても、作者の感性によってガラリと印象が変わる。その大きな要因が『描写』なんだ」

⏰:08/11/23 21:11 📱:P903i 🆔:epQG/68k


#124 [我輩は匿名である]
「確かに、似たような設定でも作家によって全然展開が違ったりするな」

「そう。例えば僕なら、分かりやすい・伝わりやすい描写をするように心掛けている。一応、娯楽派作家だしね。
でも、文章に韻を盛り込む作家や二人称を頻繁に使う作家、比喩を多用する作家など、描写のしかたは作家によって千差万別だ。
作家達の用いる描写によって、作品の中に一貫した個性が生まれる。『その人らしい作品』ができあがるんだ」

⏰:08/11/23 21:12 📱:P903i 🆔:epQG/68k


#125 [我輩は匿名である]
「みんながみんな似たような文章だと面白くないもんな」

「そう。だから、描写に関しては最初は自由に書いてほしい。僕が1から教えてしまうと、その人らしい作品ではなくなってしまう」

「ナナシさんの真似になってしまうってことか」

「うん。それだと面白くないからね。
だから今から教えるのは、情景描写に関する最低限のことだけだ。後は自分で書いて読んでもらうなり、他の作品を読むなりして修行してほしい」

「ああ、わかった」

「よし。じゃあ、また前置きが長くなっちゃったけどレクチャーを始める。とりあえず何か書いてごらん」

「よっしゃ」

⏰:08/11/23 21:13 📱:P903i 🆔:epQG/68k


#126 [我輩は匿名である]
6−2 作者の持つイメージを突き詰める

「できたぜ」

「はやっ! 見るのが恐ろしい早さだな…どれどれ」

王国暦30年。この世界はある危機に瀕していました。
魔王が復活したのです。

ここはとある山にある町、歌箱。
そこに住む少年の太郎はどこにでもいる平凡n

「はいもう結構」

「ちょwwwまだ続きがwww」

「この文には風景描写が少なすぎる。読む気すら起きない」

「ひでぇw」

⏰:08/11/23 21:15 📱:P903i 🆔:epQG/68k


#127 [我輩は匿名である]
「王国暦とかはまぁ置いといてさ。歌箱の町ってどんなとこよ?」

「え? 小さな山奥にある町だよ」

「他には?」

「それだけ」

「………あっ、そう」

「??」

「例えばさ、物語が始まった季節はいつ?」

「えっ? じゃあ夏でいいよ」

「時間は? 朝? 昼? それとも夜?」

「昼だよ」

「じゃあ歌箱の町について、もっと描写が増やせるだろう」

「え……?」

「それを意識して、もう1回書いてごらん」

⏰:08/11/23 21:17 📱:P903i 🆔:epQG/68k


#128 [我輩は匿名である]
季節は夏の半ば。照りつける日差しが眩しい。
蝉の鳴き声が山々から聞こえる。

そんな山の中にある小さな町、歌箱。

「どうだ?」

「そんな山ってどんな山?」

「蝉の鳴き声が聞こえる山だよ」

「それだけ?」

「それだけ」

⏰:08/11/23 21:18 📱:P903i 🆔:epQG/68k


#129 [我輩は匿名である]
「もっと考えてみなよ。山って一口に言ってもいろいろあるでしょ。
標高が高いとか、どんな植物や動物があるのかとか。だいたい歌箱の町は山のどこにあってどんな町なのさ?」

「草木が生い茂る小さな山の中腹にあって、人々は農業の自給自足で暮らしてる」

「それじゃあ町じゃなくて村でしょうが」

「違いがわからん…」

「些細なことかもしれないけどさ。分からないなら辞書で調べてみるのも手だ。
4章で言ったよね、『よく聞く言葉こそ調べろ』って」

「はぁ……」

「もう1回書いてみな」

⏰:08/11/23 21:19 📱:P903i 🆔:epQG/68k


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