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#254 [我輩は匿名である]
「『好き』と『すき』と『スキ』では、印象が全然違うだろう?
たった2文字だけでも、キャラクターの年齢や性格、考え方まで出てしまう。
作者が描きたいキャラクターと言葉の出す雰囲気とが噛み合わないと、作品に違和感が出るんだ」

「なるほどな」

「言葉に絶対はないから、すべてにこれが当てはまるわけじゃない。
だが、最低限ひらがなとカタカナの使い分けぐらいきっちりできておかないと、いい文章なんて書けやしないね」

「把握した」

⏰:10/04/10 07:13 📱:P08A3 🆔:SUA4jH56


#255 [我輩は匿名である]
「言葉の入り口は目と耳だ。
目からは漢字、ひらがなやカタカナの持つ雰囲気など。
耳からは言葉遣いやイントネーションが入ってくる」

「覚えるのは大変そうだけどなぁ…」

「普段から少しだけ言葉に気をかけるようにすればいいさ。
新聞の一面だけでも読んでみるとか、テレビのアナウンサーの言葉遣いを注意して聞いてみるとか。
特に言葉遣いに関しては、時代と場所でガラッと変わるからね」

⏰:10/04/10 07:15 📱:P08A3 🆔:SUA4jH56


#256 [我輩は匿名である]
「時代ものだとセリフが変わるしな」

「うん。現代に限定しても、60代の人と10代の人とでは、同じ意味でも表現のしかたが全然違うだろう?
作中の時代や舞台、登場人物の年代なんかで言葉の選び方を変えなくちゃならない。
それに、地の文も変わってくる」

「マジか」

「例えば現代ものの、しかも若者の恋愛話の一人称なら、地の文もあまり固くせず読みやすくする必要がある。
だが三人称の歴史ものだったりしたら、略し言葉などの現代らしい言葉遣いもあまり使えないし、ひらがなも少なめにしないといけない。雰囲気が壊れるからね」

「ふむふむ」

⏰:10/04/10 07:16 📱:P08A3 🆔:SUA4jH56


#257 [我輩は匿名である]
「例えば、雪が降っているシーンがあるとしよう」


1:その日は朝から雪がちらついていた。

2:白い粉雪がゆらゆらと舞い降りて、積もるそばから消えていく。

3:白銀の粉粒が風の間を縫って舞い、軟着陸しては姿を消す。

⏰:10/04/10 07:17 📱:P08A3 🆔:SUA4jH56


#258 [我輩は匿名である]
「1はそのまますぎてそっけない。
2は一人称、3は三人称で使われることが多い。
2と3を見比べれば、同じ事実に2つの言い方があるのがわかるだろう?」

「『白い粉雪』と『白銀の粉粒』みたいな?」

「うん。2では柔らかい印象を与える言葉を、3では固い印象を与える言葉を使っている。
恋愛もので地の文が3だったら違和感があるだろう?」

「あるなぁ」

⏰:10/04/10 07:18 📱:P08A3 🆔:SUA4jH56


#259 [我輩は匿名である]
「その違和感が出ないような言葉選びを心がけなくちゃならない。
そのためには言葉のバリエーションを増やさないとね」

「さっき言ったみたく新聞読むとか?」

「何でもいいさ。とりあえず、言葉に気をかけるようにすればいい。
上司や先輩の話し方や新聞の記事、後輩に偉そうに話す自分、テレビに映る地方の人々の方言…いくらでもある。
知らない言葉をメモして調べてみたりすると効果的だね。
語彙力はあって損はないからね」

「なるほど、わかった」

「ではおさらいだ」

⏰:10/04/10 07:18 📱:P08A3 🆔:SUA4jH56


#260 [我輩は匿名である]
 〜10章のおさらい!〜

「どの小説を読むかを選ぶ権利は読者にある。まずは読者が『読む』文章を心がけよう」

「あまり文章を難しくしすぎるな! 読者が疲れるぞ!」

「心理描写がない小説は薄っぺらくなる。簡単でもいいので、心理描写は必ず入れよう!」

「文章を書くときは、作品の雰囲気に合った言葉を選ぼう。そのためには日頃から言葉を意識するように! 語彙力があれば普段の生活でも役立つぞ」

⏰:10/04/10 07:19 📱:P08A3 🆔:SUA4jH56


#261 [我輩は匿名である]
「次は何をやるんだ?」

「10章のステップアップだ。10章の実技編と言ってもいいかもね。
『読む』文章を書く意識を持った上で、より分かりやすい・読みやすい文章の書き方を教えよう」


>>247-261
第10章 〜文章力を上げよう!初級編…読者が『読む』文を作る〜 完


次回は
第11章 〜文章力を上げよう! 応用編…分かりやすい文章を書くために〜

⏰:10/04/10 07:22 📱:P08A3 🆔:SUA4jH56


#262 [我輩は匿名である]
 
第11章 〜文章力を上げよう! 応用編…分かりやすい文章を書くために〜


「さて、10章では読者が『読む』文章を書くための心構えを教えたわけだが…」

「違和感なく、難しくなく、心理描写のある文章だな」

「うん。総じて『分かりやすい』文章だ。
この『分かりやすい』文章が書けない事には、上級の表現や技法なんて使えたものじゃない」

「ふむ」

⏰:10/04/11 16:11 📱:P08A3 🆔:O2tsMI0s


#263 [我輩は匿名である]
「たまにね、初心者なのに小難しい表現や言い回しを使う人がいる。
だがそういった文章は、『イメージしやすい』ことを念頭に書いていくもの。
人に分かりやすくイメージさせる文章を書けない奴が難解な表現を使ったって、ワケワカメになるだけだ」

「そうだな」

「というわけで、今回は上級文章の基本となる『分かりやすい文章』の書き方を教えていくぞ」
 

⏰:10/04/11 16:12 📱:P08A3 🆔:O2tsMI0s


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