こいごころ
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#441 [向日葵]
「ありがとう。気にしてないから大丈夫だよ」

微笑めば、華名も微笑む。

「ここですう。どうぞお」

ドアを開けられて、中に招かれると、そこは淡いピンクで統一された部屋だった。

でも彼女の雰囲気とあっていたし、嫌味のない色調は、素直に素敵だと思えた。

「華名はピンクが好きなのお。茉里ちゃんは何色が好きですかあ?」

「んー、緑かな。部屋も緑系統の物が多いし」

⏰:10/02/07 01:15 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#442 [向日葵]
「そうなんだあ。華名もまたお邪魔したいなあ」

「いつでもいいよ。今度は華名ちゃんがお泊りに来てね」

にこりと微笑めば、照れるように華名はもじもじする。

「茉里ちゃんに、思い切ってメールしてみて良かったあ」

顔を少し桃色にしながらいうものだから、可愛らしくて思わず抱きしめてしまう。

「華名ちゃんみたいな妹欲しかったなあ……」

「茉里ちゃんは兄弟いないのお?」

⏰:10/02/07 01:15 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#443 [向日葵]
「うん……。……ってか、1人で良かった」


「どうしてえ?」

訊かれたが、茉里は答えられなかった。

こんな純粋な子に、あんな思いを話すのは酷だと思ったからだ。
でも、初めて会った茉里に、友達がいないと自分のことを話してくれた華名には、隠したくないとも思った。

「うーん……。クソ親父が嫌いだから」

それだけ言った。

茶化すように笑いながら言えば、華名も茉里の言い方がおかしかったのか、クスクス笑った。

1人で良かった。

⏰:10/02/07 01:16 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#444 [向日葵]
本当を言えば、華名に言ったみたいに妹が欲しかった。
妹がいれば、きっとすごく可愛がるだろう。

でも、あんな思いを妹にはさせたくない。

そう思えば、自分だけが苦しめばいいと思った。

眉を寄せれば、華名が心配そうに見るから、安心させるように微笑んでから、またギュッと抱き締めた。

―――――――――…………

「彼女、美人だね」

ゲームをしながら栞が言った。

⏰:10/02/07 01:16 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#445 [向日葵]
「ああ、まあな」

「まあな?なにその曖昧な返事」

笑いながら栞は言う。

「別に自慢したって仕方ないだろ」

「そう?普通あんな美人なら、自慢したいのが男なんじゃないの?本当に好きなのおー?」

「……好きだよ」

画面を見ている宗助の顔を、栞はちらりと見る。
その目が、切なさと親愛に満ちているのが嫌になって、栞はコントローラーを置いた。

⏰:10/02/07 01:16 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#446 [向日葵]
「ちょっと華名のとこ見てくるー!」

階段を駆け上がる。

ムカつく。
なによ、あんなのそこら辺にいるのと変わらないじゃない。
一体あたしとなにが違うの?
絶対あたしの方が可愛いのに!

ノックもなしに、急に部屋のドアを開けた。
栞が集めている絵本を読んでいた2人は、驚きそちらを見る。

「ごめんなさい、驚かせて。あたしも茉里さんとお話してみたくて」

⏰:10/02/07 01:17 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#447 [向日葵]
「あ、うん」

愛想よく微笑む茉里だが、第一印象があまりよくないから、少し戸惑う。

「宗助って昔っからゲーム弱くて、でもムキになって勝つまでやろうって言うんです。なんか子供っぽいけどそういうとこ好きなんですけど、1時間以上も一緒にやってたら飽きちゃって」

ここに来てから、自分の方が宗助と一緒にいるということをアピールする。

栞の言葉を彼女が理解したのか、それともわかってないのか、茉里は曖昧に笑った。

⏰:10/02/07 01:17 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#448 [向日葵]
>>446
訂正

栞が集めた ×
華名が集めた ○

⏰:10/02/07 03:59 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#449 [向日葵]
「ゲームと言えば、昔ジャングルジムに早く登ったほうが勝ちっていうのやってて、あたし落ちたんですよ。そしたら宗助があたしを助けてペチャンコになっちゃって!」

アハハと声をあげて、栞は笑う。しかししばらくすると、うっとりした目をした。

「かっこよくて、大好きなんですけど……。でもペチャンコになっちゃダメだろ!っていうね!」

ただの昔あった笑い話。
華名だって楽しそうに笑っている。
茉里ももちろん笑った。

……でも、心からは笑えなかった。

⏰:10/03/01 03:33 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#450 [向日葵]
さっきから、宗助が好きだとか、大好きだとか、よく主張してくる。

それに、茉里だけが知らない話ばかりだ。

気分が悪くなった。

これは本当に、兄弟を思う独占?
違う。絶対違う。
せっかく楽しかったのに、どうしてそれを壊すの……?

「うるさい。近所迷惑」

開いたままだったドアから、宗助が現れた。

⏰:10/03/01 03:33 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


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