痴漢@
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#212 [曖]
…遠くで足音とは違う音が聞こえた気がした。
さっきもあんな音だった…
なんだろう…
あたしも逃げなきゃいけないのかな…
あたしは朦朧としながらも
音の正体が気になって、這いつくばりながら倉庫室の入り口まで行ってみた。
:09/11/19 12:47 :W53CA :s0BnPmNM
#213 [☆]
:09/11/19 18:02 :W53CA :bA2JRaNk
#214 [曖]
そして倉庫室から静かに顔だけを出し、様子を見てみると…
そこには信じられない光景が―
みかが告白をしようと
校門で待たせていた隼人が、先輩達をボコボコに殴っていた…。
:09/11/19 18:30 :W53CA :s0BnPmNM
#215 [曖]
みかに気付いた隼人は、
先輩を掴んでいた手を離し、みかの方に走って来た。
「…―みかッ!!」
はだけた格好に、
トロンとした目で、明らかに普通の状態でないみかを見て、隼人はそっと抱きしめた。
―その時あたしは
はっきりとしない意識の中で、隼人先輩のぬくもりを感じたんだ。
:09/11/19 18:42 :W53CA :s0BnPmNM
#216 [すず]
頑張ってください
:09/11/20 16:04 :SH906i :BHJ/KaNk
#217 [曖]
―あたしは今、
高校2年になり、男子バレー部のマネージャーを続けている。
あの時、あたしを襲った先輩3人は、卒業する前に退学になった。
…あたしは当時の記憶が曖昧で、隼人先輩に抱きしめられた後…
気がついたら保健室のベッドの上だった。
:09/11/20 18:30 :W53CA :Bu1NU.PM
#218 [曖]
目が覚めた時には、
あたしの手を握りながら、すやすやと眠っている隼人先輩がいて。
保健室の外からは
先生達の慌てて走る音や、怒鳴り声が聞こえていた…。
学校側はあたしの事を気遣い、
他の生徒たちにバレないよう速やかに先輩3人に退学処分を下した。
:09/11/20 18:38 :W53CA :Bu1NU.PM
#219 [曖]
大事にしたくなくて
あたしは自分から警察には言わないでほしいと言った。
先生達の配慮のおかげで、
あたしは今でもこうして普通の高校生活を送れている。
ただ…
あの倉庫室に行くと
体が恐怖を思い出し動けなくなってしまう―
:09/11/20 18:44 :W53CA :Bu1NU.PM
#220 [曖]
マネージャーだから、倉庫室には必ず用事が出来てしまう。
その度にこうして
体が震え…
声が出なくなり…
ドアの前で固まってしまう…。
そんな時には
必ず来てくれるんだ…
「みーかッ!」
:09/11/20 18:59 :W53CA :Bu1NU.PM
#221 [曖]
後ろからギュッと抱きしめてくれる。
「は…隼人先輩ッ!//」
あたしの手からボールを取って、代わりに倉庫室の奥に入ってしまってくれる。
戻ってきた先輩は
優しく笑って、あたしの頭をくしゃっと撫でてくれた。
:09/11/20 19:04 :W53CA :Bu1NU.PM
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