他人の情事U(18禁)
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#165 [兎]
>>145-164前回更新分
いつものように一人で帰る帰り道。
いつものように視線を感じる。
音もなく一定の距離を保つ気配が今日は違った。
パキッ。
小枝を踏む音と小さく息をのむ気配。
俺は思いっきり走った。
音のした方へ。
:09/09/26 14:01
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#166 [兎]
距離にして10メートルくらいだろうか?
壁側に隠れるように身を寄せていたのは、俺より頭二つ分小さい女の子だった。
「最近俺を付けてたのはお前か?」
逃げられないように壁側に手を付いて聞く。
女の子はうつむいたまま頷いた。
:09/09/26 14:04
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#167 [兎]
聞きたいことは沢山あったが、正体が分かったことで気が楽になり頭を下げ背を丸め
「はあぁぁ…」
と安堵のため息を吐く。
そして手を伸ばし女の子の右手を取り上を向かせた。
「これやるからもう付きまとうな」
うつむいたまま何も言わない女の子にメタボからもらった気色の悪いお守りを押しつけ家路についく。
:09/09/26 14:05
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#168 [兎]
うちの制服着てたからうちの生徒なんだろうが、ずっと俯いていたので顔を確認することは出来なかった。
「おっはよー岸本っ!
あたしより早く来てるなんてめずらしいじゃん」
俺だってこんな時間に来る気はなかった。
ただ、あの子のことが頭から離れなくてあまり寝れなかったんだ。
:09/09/26 14:07
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#169 [兎]
「じゃっじゃーん、これ見て」
席の前で立ったまま鞄から何かを取出したかなみの手の上には、色とりどりの小さな……
「石」
「ぶっぶー不正解。
正解はパワーストーンでしたぁ」
石じゃねぇか…。
:09/09/26 14:34
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#170 [兎]
「うわっ何その呆れ顔!
岸本にあげよーと思って持ってきたのにぃ」
あー…そっか。
『いいやつだなお前』
心で思っただけのつもりが声に出てたらしい。
かなみが嬉しそうな顔をしいてる。
「わり、それもう要らないんだわ」
「えっ、なんで?」
:09/09/26 14:36
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#171 [兎]
「昨日正体分かったから」
「マアァァァァジで!?
結局なんだったの?」
俺の机に手を付き楽しそうに目をキラキラさせて聞いてきた。
「ふーん。
で、結局なんで付きまとわれてたの?」
「わかんね」
「分かんないって…。
また付きまとわれたらどーするの?」
「そしたら問い詰めてみるよ」
「んなっ…!」
かなみは目を細め左手で自分の額を押さえた。
:09/09/26 14:37
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#172 [兎]
たぶんかなみは心配してくれてるんだろう。
相手の正体がわかり興味がなくなったからなのか、不思議なことに俺に危機感はなかった。
はずなのに俺は今その子と対面している。
なぜこんなことになったのか――…
:09/09/26 14:38
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#173 [兎]
今日からは視線を感じることなく帰れると意気揚揚で帰り支度をしていたらクラスメイトに呼ばれた。
「おーい岸本ーお客さーん」
「誰?」
「おんなー」
それだけで察しがついた。
:09/09/26 14:43
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#174 [兎]
鞄を持ち廊下に出るとセミロングの黒髪を両耳の下で結わき、頭二つ分小さい女の子がうつむいて待っていた。
「なんか用?」
「…………」
喋りださない女の子とクラスの好奇の目が痛く突き刺さり今に至る。
俺も人前では話したくなかったから丁度いい。
:09/09/26 14:44
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#175 [兎]
「何か用があって来たんだろ?」
「…………………………………………………………………………………………………………………………」
長い沈黙。
急かすのは逆効果だと思い相手が話出すのをひたすら待った。
そう、待った。
待つこと30分…やっと口を開いた。
:09/09/26 14:45
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#176 [兎]
「…ごめんなさい」
「はぁ……いいよ、気にしてない」
「…ごめんなさい…」
再び沈黙が包む。
付けられてた理由も気になるが、喋りだすまでまた30分ここで待つのも面倒臭くて俺は出口に向かって歩きだし
「……あ、あのっ」
ドアノブに手を掛ける寸前で呼び止められた。
:09/09/26 14:47
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#177 [兎]
「あ、あ、あの…」
ずっと俯いていた顔を上げたが、緊張してるのか言葉を詰まらせる。
「待ってるからゆっくり話せ」
仕方がないので俺も元いた場所に戻った。
「こ、このあいだ…その、み、み、み…」
み?なんだ?
女の子はもじもじしながら下を向く。
:09/09/26 14:49
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#178 [兎]
彼女と程よい距離をあけ、俺は屋上のフェンスに肘をつき遠くを眺め話しだすのを待った。
「こ、この間…だ、第二運動場の近くで…あの…」
そこまで聞きゃ分かる。
「見たんだ?俺がしてたこと」
カッと耳まで赤くした。
:09/09/26 14:51
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#179 [兎]
「み、見るつもりじゃ…」
「で?
脅しにでもきたの?」
校内でするとこんな事よくある。
男も女もそれをネタに近寄ってくる。
バラされたくなかったら
『俺にも女を回せ』だの
『私の彼氏になって』だの本当にくだらない。
「バラしたきゃ勝手にバラせよ」
ポケットから煙草を取出し火を点けた。
:09/09/26 14:55
:N905i
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#180 [兎]
「ち、ちが…そんな事じゃ」
「じゃ、なに?」
「あ、あの…あの人…彼女ですか…?」
はっ!?
「ふっ、ふははっ違げぇよ、もしかしてそれが気になって付け回してたのか?」
:09/09/26 14:58
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#181 [兎]
「は、はい…あの、話かけるの…恥ずかしくて…」
話し掛けるのが恥ずかしくて付け回すって…。
俺は笑いが止まらなかった。
「そ、そんなに笑わないでください…」
「はははっわりぃ、お前、あー…名前は?」
「かなです…」
「かなか、お前おもしれぇな」
かなはまた顔を赤らめこう言った。
「つ、付き合ってる人いるんですか…?」
:09/09/26 15:01
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#182 [兎]
「そんな気になんの?
いねぇよ、つか彼女とかいらねぇ」
「いらないんですかっ!?」
「な、なんだよ?」
かながズイッと顔を近付けてきた。
:09/09/26 15:03
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#183 [兎]
「あ、あ、いえ…」
自分から近づいてきたくせに恥ずかしそうに俺から離れる。
「用ってこれだけ?」
フーッと吐いた煙草の煙がかなの顔をかすめた。
「あ、いえ…あの……………………………………………………」
:09/09/26 15:06
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#184 [兎]
また長い沈黙か、と思ってたら
「私岸本先輩のことが好きですっ!!」
いきなり大声でこんな事を言うもんだから一瞬膝の力が抜け変な体勢になり、気を取り直すため吸い込んだ息と一緒に煙草の煙が変なとこに入って蒸せた。
「ゴホゴホッ…あ、あのさ、俺の話聞いてた?
今彼女いらないんだよ」
:09/09/26 15:09
:N905i
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#185 [兎]
横にいるかなを見ると自分で言ったことに驚いたのか硬直してる。
「おーい聞いてる?」
目の前で手をひらひらさせても反応がない。
おい、と肩に触れたら反応した。
「ああああ私今なんて言いました!?」
「俺に告白したけど?」
:09/09/26 15:12
:N905i
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#186 [兎]
「あ、あれはちがっ、いえ、違くないけど、でも違うんですっ!」
身振り手振りを使ってパニくってるかなの反応を見てると苛めたくなる。
「俺の事好きじゃないの?」
「っ………!!」
かなは目を真ん丸くしてジリジリ後退した。
「はははっわりぃ、お前の反応面白いな」
:09/09/26 15:14
:N905i
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#187 [兎]
「ひっ、ひどいです…」
「ははっ悪かったよ」
やべっ、またやっちまった…。
これも直さなきゃな…。
俺に頭を撫でられたかなは、顔を真っ赤に染めて固まった。
>>165-187更新分
:09/09/26 15:16
:N905i
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