ピンクな気分。U
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#512 [のの子]
真琴が空を見つめながら呟く。
「ハァ〜‥何が?」
亮は諦めたかのようにその場に座り込み、真琴が見つめる空を見上げた。
「今まで色んな人に出会って色んな事経験してきたつもり‥その中でアンタ達にも出会えたわけだし。」
「そうだねぇ。」
「今の私は『私』だけど、また別の『私』もいるこの生活を気に入ってる。そうでもしなきゃこの世界は息が詰まって死んでしまいそうだから。」
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:10/01/21 01:06
:SH06A3
:v2ncIf6.
#513 [のの子]
「でもそうやって生きる私は、きっと汚い人間。だから‥家族や、昇に亮みたいな存在が大切なのよ。救われる気がする‥」
「さとちゃんとか特にじゃない?」
「そりゃ聡美は特別っ。あの子は私の宝物だもの。家の中じゃ天使よ。」
「ははっ出たシスコン。」
亮が笑うとタバコの灰が崩れて落ちる。
「‥私は十分だったの。それだけで‥なのにあの少年に見えちゃったのよ。」
「何が?」
「『希望』が‥‥」
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:10/01/21 01:31
:SH06A3
:v2ncIf6.
#514 [のの子]
「『希望』?そこまで言っちゃうの?」
亮が苦笑いする。
「二つの『私』を見てもあの子の気持ちは変わらなかったの。黒蝶の私も魅力的だって‥馬鹿だよね。」
そういいつつも、真琴はクスクス笑う。
「私の裏も表も見て、それでもあの子が告白してきた時‥嫌だけど、かなり嫌なんだけどね。」
「はいはい、何?」
「‥希望を感じたのと同時に‥ピンクな気分になっちゃった‥」
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:10/01/21 16:55
:SH06A3
:v2ncIf6.
#515 [のの子]
―――――――
ミーンミンミン ミーンミンミンミーン
「その後キスした事で真琴に一発殴られたけど、何回かアタックした俺に真琴はOKくれたわけ‥」
聡美は俺の横でじっと話を聞いていた。
「なんか‥まこ姉が色々キツイ言葉言ったみたいですみませんでした。」
聡美は気まずそうに頭を下げる。
「はっ?!あぁ別に気にしてないから。それに、そこも好きな所だったし‥」
「ぷっ‥そうなんだ。なら良かった。」
聡美が笑うと、俺の心は少しほっとした。
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:10/01/21 17:03
:SH06A3
:v2ncIf6.
#516 [のの子]
俺は青い空を見上げる。
空には飛行機雲の白い線がうっすら浮かんでいた。
「‥すげぇ幸せだったよ。喧嘩もたくさんしたけど、いつも一緒に笑ってた。」
今でもすぐ思い出す。
あの温かくて、優しく俺を包んでくれた日々を‥
「‥本当に好きだった。」
それなのに
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:10/02/02 00:13
:SH06A3
:Drdv5K4k
#517 [のの子]
俺は‥
青い空から目を反らすように、俺は前屈みになり地面を見つめた。
ジリジリとした太陽の暑い光が俺を照らしつけ、じんわりと汗をかく。
それでも俺の体は逆に冷えていった。
俺の脳裏に、あの日の光景が蘇る。
「彰君、‥‥」
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:10/02/02 00:21
:SH06A3
:Drdv5K4k
#518 [のの子]
聡美がまるで太陽から俺を守るように、日傘を俺にあててきた。
「太陽に当たりすぎると危ないよ?ほら‥目眩とか起こしちゃうから。」
そう言いながら人差し指をグルグル回す聡美の姿を見つめた俺にグッと熱い気持ちが溢れ出す。
「聡美っ‥」
「ぁっ‥」
グィッ
俺が聡美を抱きしめると黒い日傘が地面に落ちた。
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:10/02/02 00:31
:SH06A3
:Drdv5K4k
#519 [のの子]
「ごめんっごめんごめんごめんっ!本当にっ‥ごめん‥」
「彰君?」
真琴、お前は今なんでいないんだろう。
‥例えば俺達にいつか別れる時があったのなら、その後も真琴には笑っていてほしいって俺は願ったよ。
幸せになってほしいって願ったはずだよ。
俺は真琴の未来を奪った。
「聡美っごめん‥俺がっ‥俺が真琴を‥真琴を殺したんだ。」
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:10/02/02 00:38
:SH06A3
:Drdv5K4k
#520 [のの子]
:10/02/02 00:43
:SH06A3
:Drdv5K4k
#521 [のの子]
聡美Side
ミーンミンミーン
真夏の太陽とは違って彼の体は冷たかった。
その冷たさからか、私は彼の言葉を聞いてもどこか冷静でいれた。
「‥そんな事ないよ。彰君のせいじゃ
「俺のせいなんだよっ。あいつは、俺と一緒にいて‥目の前で車に引かれた‥」
二年前、まこ姉は車に引かれた。
すぐに救急車で病院に運ばれたけど、そのまま息を引き取った。
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:10/02/11 20:15
:SH06A3
:K3a5nuSA
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