曖 昧 ミ ー 。
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#7 [あんず]
 

「そろそろ起きねぇと置いて行くぞ。」

そう言いながら俺はコイツの頭をもう一度叩いた

するとやっと目を覚ましたのか、コイツはむくりと上半身を起こした。


「…ん、あれ…梓。
おはよう、今日も一段と起きるの早いね。」


 

⏰:09/10/12 20:06 📱:W61K 🆔:cIblCj7A


#8 [あんず]
 

寝起きの癖に爽やかな顔で俺に笑いかけるこの憎たらしい男。

名前は早瀬 皐月。


そしてコイツを毎朝起こしている俺。

名前は早瀬 梓。


 

⏰:09/10/12 20:16 📱:W61K 🆔:cIblCj7A


#9 [あんず]
 

「お前が遅いんだよ。」


俺はため息を吐きながら朝食のトーストを強引に皐月の口に押し込める。


そんな苦しい食べ方でも、「おいひい(美味しい)」と嬉しそうに食べる皐月の笑顔には敵わない。


「ほら皐月、早く食って顔洗え。歯磨きも忘れんなよ。」

 

⏰:09/10/12 20:58 📱:W61K 🆔:cIblCj7A


#10 [あんず]
 

「ははっ、梓ったら母さんみたいだなぁ。」

「うるせぇ突き飛ばすぞ。…いいから早く支度しろ。」


食べ終わったのか、皐月は洗面所に向かってゆっくり歩いて行った。
一方俺は時計を気にしてばかりだ。



こんな俺らは兄弟。
そして一卵性の双子だ。

 

⏰:09/10/12 21:04 📱:W61K 🆔:cIblCj7A


#11 [あんず]
 

そして、
皐月は俺の双子の兄。

一応アイツは俺の兄貴なのだ。(認めたくないが)


顔は瓜二つ、と言ってもいい程似ているが、性格は全く違う。
絶対に違う。


 

⏰:09/10/12 21:10 📱:W61K 🆔:cIblCj7A


#12 [あんず]
 

おっとりな皐月と
せっかちな俺。

人懐っこい皐月と
人見知りな俺。


もちろん親戚や色んな人に可愛がられるのは皐月の方で。



…昔から皐月にコンプレックスを持っていた、のかもしれない。

 

⏰:09/10/21 20:36 📱:W61K 🆔:RmmmgJr6


#13 [あんず]
 

「(…昔から、ね。)」


薄れた昔の記憶の中で圧倒的な存在感があるあの記憶。


中3の頃の、
一人の女の記憶。



「遅くなってごめん梓、行こっか!!」


靴を履いている俺の後ろからトコトコと歩いてきた皐月。
時計を見ると、8時10分を指していた。

 

⏰:09/10/21 20:57 📱:W61K 🆔:RmmmgJr6


#14 [あんず]
 

「やば、遅刻する。皐月、急いで靴履け!!」


急げと言っても
皐月はもたもたと
靴を履いている。


…コイツは“急ぐ”という言葉を知っているのだろうか。


 

⏰:09/10/21 21:01 📱:W61K 🆔:RmmmgJr6


#15 [あんず]
 

皐月の様子を見ると、もう少し靴を履くのに時間が掛かりそうだ。


―――…いい。
先に外に出てしまおう。


そう思い、俺は勢いよく白い玄関のドアを開いた


 

⏰:09/10/21 21:36 📱:W61K 🆔:RmmmgJr6


#16 [あんず]
 



「きゃっ!!」


小さな悲鳴が耳に入る。
きゃ…?女の声…?
ドアノブにあった
視線を、前に移すと



ふわりと白いワンピースを着た小さな女が、空を飛んでいた。


 

⏰:09/10/21 21:39 📱:W61K 🆔:RmmmgJr6


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