曖 昧 ミ ー 。
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#97 [あんず]
「その理由って…。」
皐月の目を見て
理由を聞くと、皐月は
「サクラちゃんは昔の僕達とよく似ているから」
と、俯きながら呟いた。
:09/12/11 22:42
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#98 [あんず]
皐月は顔を上げ、
ゆっくりと口を開いた。
「サクラちゃんは――――――――…」
その理由を聞き終えると同時に、俺は皐月を置いて玄関を飛び出した。
:09/12/11 22:47
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#99 [あんず]
俺はなんであの時黙り込んでしまったんだろう。
なんで「迷惑じゃない」と言ってやらなかったんだろう。
後悔で胸がいっぱいになりながら、ひたすら走った。
俺らも昔味わった、
あの苦しみ。
追い出されることの辛さ。
それを知ってるのに、
俺はアイツを
追い出してしまった。
:09/12/11 22:53
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#100 [あんず]
キョロキョロと辺りを見回しアイツを探すと
遠くに、ゆっくりと歩く女の姿が見える。
――――…いた。
「やっと見つけた」
そう思った時にはもう、
俺はアイツの細い腕を
力強く掴んでいた。
:09/12/11 23:01
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#101 [あんず]
俺の荒い呼吸と、
走ったせいで速くなった鼓動だけが耳に入る。
驚いた表情で俺を見上げる女の頬には、涙の跡。
「梓……くん?」
口をパクパクしながら
俺の名前を呼ぶ。
その声に何故だろうか、
安心感を覚えた。
:09/12/11 23:08
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#102 [あんず]
「ど……っ、
どうしたんですか!?
なんか呼吸が荒いです…
もしかして家から走って来たんですか!?」
眉を八の字にして
俺の心配をする女に、
俺は思わず頬が緩んだ。
「謝り、に来た。」
俺がそう言うと、「なんで?」とでも言いたそうな顔で女は俺を見た。
:09/12/11 23:13
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#103 [あんず]
「俺…お前の事情も知らずにお前を追い出した。
……悪かった。」
そう言うと、女は
「そんな…っ梓くんは悪くありません、私が…」
私が悪いんです、と首を横に振った。
違う、違う。
お前は悪くないんだ。
:09/12/11 23:20
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#104 [あんず]
俺はぶんぶん激しく首を振る女の頭を手で押さえると「ひぎゃっ」と女の悲痛な声が響いた。
…少し力が
強すぎただろうか。
「梓くん……?」
不思議そうに頭を傾げながら俺を見上げる女の目には涙。
(そんなに
痛かったのだろうか。)
:09/12/12 00:21
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#105 [あんず]
そんな涙を指で拭い、
「………来いよ。」
と小さく呟き女の腕を引っ張り俺は歩き始める。
「え?なんですか…っ」
訳もわからず
引っ張られるがままに
女は足を動かす。
:09/12/12 00:26
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#106 [あんず]
白いワンピースがふわふわと揺れるのを感じる。
掴んだ女の腕は、
外にいたせいなのか
とても冷たかった。
「…皐月と一緒に住むんだろ?ならお前の家はこっちだろーが。」
:09/12/12 00:31
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