<<来栖>>
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#382 [nanoka]
俺は毎日あの駅の前で足をとめ、彼女の遺体の発見されたマンションを見上げていた。
何をするわけでもなくただ見上げるだけ。
そんな動作が習慣になり始めていた頃、彼らに会った。
:09/10/31 17:03
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#383 [nanoka]
第一印象は最悪だった。
あのマンションの前で写真を撮っている姿を見たのが最初だった。
眼鏡に首から下げたカメラ。ヲタクという三文字が頭に浮かんだ。
:09/10/31 17:05
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#384 [nanoka]
そばにいる男はカメラの男に何か命令され、後をついてまわっている。
そっちの男にもあだ名を付けるならハチ公だろう。
見た目は普通だが、カメラの男に頭が上がらない子分のように見えた。
:09/10/31 17:08
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#385 [nanoka]
「何も聞こえない」
「帰ったら早速現像してみよう」
など意味不明なことを話しながら写真を撮っている彼らがあのマンションを撮っているのだと気付いた時は酷く不快な気分になった。
:09/10/31 17:11
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#386 [nanoka]
「お前ら何やってるんだよ!」
気付いたら彼らに向かって叫んでいた。
俺の声に気付いた二人は、きょとんとした顔で手をとめた。
:09/10/31 17:13
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#387 [nanoka]
「人が殺された場所の写真なんか撮って楽しいかよっ!!」
怒りに任せて彼らに歩み寄ると、ハチ公が止めに入ってきた。
「ちょ…ちょっと待って下さい。僕たちは別に楽しんでるわけではなくて…」
:09/10/31 17:17
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#388 [nanoka]
「助けにきたんだ」
そう言ったのはカメラの男だった。
「はっ?」
「えっと…うまく言えないんですけどほんとです。助けにきたんです」
:09/10/31 17:19
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#389 [nanoka]
そう付け加えてハチ公は、カメラの男に助けを求めていた。
「説明難しいな…部長も何とか言って下さいよ」
どうやら犯罪マニアというのは俺の間違いらしかった。
:09/10/31 17:21
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#390 [nanoka]
「多分言っても信じてもらえないと思うけど…」
そう前置きしてハチ公はそこにいる理由を説明した。
「この道、大学の通学路なんだ。だからよく通るんだけど最近助けてって声がよく聞こえてて…」
:09/10/31 17:37
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#391 [nanoka]
「…助けて?」
「はい。あと帰りたいって声も。多分同じ声だと思うんだけど」
ハチ公の話を聞いているうちに彼女のことだと直感した。
:09/10/31 17:39
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