記憶を売る本屋さん
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#257 [我輩は匿名である]
「…まぁ俺は、“殺された”としか思ってないけどな」
薫はそれだけ言い残して、コートの中に入る。
直人は薫の背中を見て、何故か足が竦んだ。
薫の「人を殺してやりたい」という言葉の意味を、知ってしまった。
:10/04/01 23:30
:N08A3
:IMFDvu/M
#258 [我輩は匿名である]
昼休みになっても、直人は気まずくて仕方なかった。
かけてやれる言葉が見当たらず、1人困惑する。
「…そんなに気を遣うなよ」
先に口を開いたのは、薫の方だった。
「別に、恨んでる相手はお前じゃないし」
「…そーゆーんじゃねぇよ。でも、何かなぁ…」
「…言わない方が良かったか?」
薫に聞かれて、直人は黙り込む。
どうなのか、自分でもわからない。
:10/04/01 23:31
:N08A3
:IMFDvu/M
#259 [我輩は匿名である]
「ま、あんな話聞いたら、誰でも困るだろうけどな」
薫は平気そうに笑う。
しかし、直人には無理をしているようにしか見えない。
「じゃ、香月が体調悪いのって…」
「悪い、…体調悪いっていうのは、嘘だ」
「嘘かよ」
「…会いたくない。…そう言われた」
薫はため息混じりに言った。
「会いたくないって…何で…」
「…あいつが死ぬ原因を作ったのは、俺だからだ」
:10/04/02 17:07
:N08A3
:yJo1HQwc
#260 [我輩は匿名である]
薫は言う。後悔しているような表情で。
直人はもう耐えられなくなって、「あーっ、やめやめ!!」と声を荒げた。
薫は「何事か」ときょとんとする。
「もう暗い話はやめようぜ。俺が疲れるから!」
直人はそう言って、弁当の中身を次々と口へ放り込む。
その直人の様子を見て、薫は「そうだな」と笑い、同じように手を動かした。
:10/04/02 17:08
:N08A3
:yJo1HQwc
#261 [我輩は匿名である]
:10/04/03 00:40
:SH706ie
:5IA1kpfY
#262 [ま]
続きが気になりすぎる。(笑)
:10/04/03 23:47
:P04A
:0TV.7tcg
#263 [我輩は匿名である]
放課後。
「失礼しましたー」
日直のノートを出し終え、直人は「お待たせ」と薫に声をかける。
薫は職員室の前にも関わらず、堂々とケータイを見ている。
「何見てんの?」
「これ」
薫はケータイ画面を直人に見せる。
響子からのメールだが、本文は「わかった」の一文だけだ。
「短いメール。いつもこうか?」
:10/04/04 09:43
:N08A3
:TU64Ti3w
#264 [我輩は匿名である]
「…俺は今日一通もメールを送ってないし、電話もしてない」
薫は不思議そうに言った。
「へ?」
直人がきょとんとしている間に、薫は自分の送信メールをチェックする。
『今日放課後、話があるから、屋上まで来て』
このメールが、今日の3時間目前の休み時間に送っている事になっている。
「送ってるじゃん」
直人は「大丈夫か」と薫を見る。
が、薫は黙って画面を見つめている。
そして、何かに気付いたのか、突然「先に帰ってろ!」と直人に言って走りだす。
「え!?」
直人はわけがわからず、少し遅れて薫を追った。
:10/04/04 09:44
:N08A3
:TU64Ti3w
#265 [我輩は匿名である]
響子は何も知らずに、屋上に続く階段の踊り場で薫を待っていた。
「お待たせ〜」
そう言ったのは、女の声だった。
響子は長い髪をなびかせて振り返る。
そこにいたのは、怜奈だった。
「…誰ですか?」
「私は大橋怜奈。月城くんのケータイからあんたを呼んだの、私よ」
怜奈は怪しげに笑う。
「あんたさぁ、月城くんと付き合ってんの?」
「…何ですか?いきなり」
:10/04/04 09:44
:N08A3
:TU64Ti3w
#266 [我輩は匿名である]
響子はうっとうしそうに尋ねる。
階段を降りたくても、下りの階段の前に怜奈がいるため、降りれない。
「私、月城くんの事好きになっちゃって」
「…だから?」
怜奈の強気の態度に、響子も反撃に出る。
怜奈はムッとしたように眉間にしわを寄せる。
「彼女じゃないのに、イチャイチャするのやめてくれる?
…目障りなんだよね」
「お願いはそれだけ?」
響子は臆する事無く聞き返す。
:10/04/04 09:45
:N08A3
:TU64Ti3w
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