*- エロチュウ -*
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#195 [亜夢]
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華が俺の家にほぼ毎日来るようになった。
俺たたは言葉を交わすこともない結ばれた。 マナブの命日もふたりで手をあわせにいった。
あとから知ったことは…
百合恵がひどくマナブのことを好きだったということ。
それから華はずっと俺のことを好きだったということ。
秘密は
マナブの最後の想い…
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:10/06/07 06:26
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:kZ685P4M
#196 [亜夢]
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***
華は好きだ。
俺らにとってあの時間は大事だった。
いまだに覚えてる。
あの日の笑顔や俺に絡みつく愛しい体。
忘れられない場所や言葉。
忘れてしまいたい痛い過去。
華は好きだったんだ。
でも華はまだ俺の夢をずうっとみているんだ。
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:10/06/07 06:28
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#197 [亜夢]
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気づいたら2031号室の前にいた。
坂本華―…
あのときはそうだったのに17のときに笠屋になったんだな。
マスターの名字が坂本だ、それですべてのつじつまがあう。
「―…」
コンコン。
もちろん誰も返事をしない。
「華―…」
真っ白い病室にはちょこんと痩せた華がいた。
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:10/06/07 06:31
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#198 [亜夢]
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起きたら、奇跡がおきたら俺はどうしたらいいんだろう―…
じっと見つめる華の寝顔。
看護婦のお姉さんがはいって俺に挨拶をした。
「あら…お見かけしたことがないですが…」
俺は軽く会釈をする。
「事故当時に付き合ってた本庄です…華がお世話になってます…」
まあ、と看護婦さん。 過去形にしたほうがいいのか現在進行形がいいのかなんてわからなかった。
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:10/06/07 06:35
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#199 [亜夢]
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もう数時間経っただろう。
動かない華のまつげをじいっとみてた。
俺は時計をみて席をたつ。
(もう行かないと遅刻するよな―…)
俺は荷物をもって去ろうとした。
いや、もしかしたら…
俺は華の唇のちかくに可愛いキスを残した。
華は俺の初恋の相手。
もしかしたらおとぎ話みたいなことがおきるんじゃって少し期待はしてた。
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:10/06/07 06:38
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#200 [亜夢]
:10/06/07 06:40
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#201 [亜夢]
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グラスを拭いていてもいつも来る【響皐月】はこなかった―…
こないだの話、
マスターと龍紀のはなし…
聞かなかったほうが幸せだったのかもしれない。
もし、龍紀の華っていう彼女さんが目を覚ましたら、あたしの存在がじゃまでたまらないだろうし…
優しすぎる龍紀はどうすることもできずに苦しむだろう…
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:10/06/07 18:37
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#202 [亜夢]
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どうしたいんだろ…
「亜夢ちゃん…?」
マスターは心配そうにあたしの顔をのぞき込む。
思わず言葉につまりそうになりながらもあたしは作り笑顔をする。
大丈夫、なにがあっても平凡に生きてきたあたしは平気だ。
「大丈夫ですよっ♪」
龍紀を失うことなんて、付き合ってから考えたこと…これっぽちもなかった。
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:10/06/07 18:40
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#203 [亜夢]
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〔今出勤したよ〜…俺さ今日華が寝てる病院にいってきた。〕
ドキン―…
そうなんだ。
やっぱり連絡がないと思ったからそんなことじゃないかと思ってた。
〔そっか…〕
あたしはそれしか言えなかった。
それ以外の言葉がみつからなかった。
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:10/06/07 18:48
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#204 [亜夢]
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そういう日に限って気を紛らわす出来事がないんだ。
珍しくノーゲストで閉店時間10分前。
あたしの返信には龍紀は返事をしてこなかった。
たぶん彼も何を言えばいいのかわからないんであろう。
複雑…
ただ目を覚まさないでほしいなんて不吉なことは考えなかった。
彼女は夢の中でしか龍紀にあえなかったのに…4年間も。
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:10/06/07 18:51
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