*- エロチュウ -*
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#397 [亜夢]
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知ってる…彼があたしに別れを告げてから数週間であの店に戻ってきたことをあたしは知ってる。

いきいきした顔で雑誌にのっていた。

病んでるときの龍紀を知ってたから、あたしは安心した。 いまだって彼のことは心配する。

どんなヒドいことされたって…あたしにとって龍紀はずっと大事なひと…。

「あたし、行きたいとこあるから付き合ってよ!!!!」

そう言ってまゆらはアフターがない日はたいがいホスクラに誘ってきた。

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⏰:10/07/20 02:19 📱:F02B 🆔:xPuQ7aqs


#398 [亜夢]
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「酔っぱらったあ〜…♪」

まゆらのおごりで2件ほどホストに行ってヘロヘロになっている帰り道だった。

「すいません〜初回2000円なんですけど…うち新規店なんですがお願いしますっ!!!!」

若い男の子がふたり頭をさげてきた。

「いいよっ♪ 夢ちゃん奢るし今日は朝までのもっ♪」

その男の子たちに連れられて少し小さめながらも白で装飾されている店にはいった。

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⏰:10/07/20 02:22 📱:F02B 🆔:xPuQ7aqs


#399 [亜夢]
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「いらっしゃいませ〜…」

あたしはグラサンをかけたまま席についておしぼりを手にとる。 渡された男メニューというものに手をかける…

【響皐月】

でかでかとパネル写真と彼の源氏名がのっていた。

まさか…

「まゆらちゃん…ごめん、あたし用事あったんだ!!!! 帰るねっ―…」

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⏰:10/07/20 02:24 📱:F02B 🆔:xPuQ7aqs


#400 [亜夢]
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マイペースなまゆらちゃんは分かった★と言って両手を振ってきた。

あたしは急いで荷物をもってでようとすると自動ドアが出ようとする瞬間にひらく。

「あっ―…」

あたしは思わず開きそうになった口を押さえてエレベーターのほうに駆け足で行く。

「待って!!!!!」

捕まれる右手。

「亜夢…?」

久しぶりに聞くその声。

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⏰:10/07/20 02:27 📱:F02B 🆔:xPuQ7aqs


#401 [亜夢]
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感想お願いします
>>002

安価です

>>003-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400

最新はこのへん

>>360-400

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⏰:10/07/20 02:28 📱:F02B 🆔:xPuQ7aqs


#402 [亜夢]
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なんで運命はこうもふたりを引き寄せるんだろう?

「亜夢だろっ…?」

あたしの右手をぎゅっと握りしめて言う。

そんな切なそうな声であたしの名前を呼ばないで…あたしは汚れた蝶になった。 人をだます夜の世界にとけ込んだ蝶になった。

「………」

「…あのときはごめん…」

龍紀が深々と頭をさげていった。

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⏰:10/07/20 04:34 📱:F02B 🆔:xPuQ7aqs


#403 [亜夢]
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「…もう大丈夫。 綺麗さっぱり忘れちゃってたから。 …元気そうでよかった。 じゃあね。」

あたしは右手をふりほどいてエレベーターのボタンを押した。

「だめ…帰らせない。」

「営業で色かけるならほかでやってほしいんですけど。 あたし、家で待ってる彼氏いるから、じゃあ…っ」

開かれるエレベーターのドアが閉めかけたくらいに手に名刺。

はじめてあった時のような感覚…

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⏰:10/07/20 04:37 📱:F02B 🆔:xPuQ7aqs


#404 [亜夢]
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あたしが受け取らずに1階におりると、階段で降りてきたのか息を切らした龍紀がそこにいた。

「…ほかに男いてもいい。 からっ…」

あたしに男なんていなかった。 あれからデートはいっても、一緒になる男なんていなかった。 龍紀よりいい、と思える男に3年間あえなかった。

「あのときあたしを捨てといて―…都合いいね。」

あたしは背中をむけて右手をあげるとタクシーを拾った。

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⏰:10/07/20 04:40 📱:F02B 🆔:xPuQ7aqs


#405 [亜夢]
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「俺にもうチャンスはない…?」

亡くなったマナブくんのため、天涯孤独でいると断言した龍紀が、なんでこんなに必死にあたしを呼び止めるの?

「―…あのさ、本気ならいつでもオトしにきてよ。 …はい。」

あたしは逆に自分の名刺を龍紀にあげた。

「…お前、キャバクラで働いてるのか?」

「…龍紀の商売がどんなものか気になって…正直、天職だとおもってるよ。 じゃ。」

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⏰:10/07/20 04:43 📱:F02B 🆔:xPuQ7aqs


#406 [亜夢]
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高いピンヒールを脱ぎ捨ててまず手を洗ってうがいをする。

たくさん付けたアクセサリーを全部はずすと、髪の毛についてるピンを一本一本丁寧にぬいては、いつものケースにちゃんと保管する。

化粧を落としてちゃんとお肌の保湿をしてあげてから、あたしは鞄の整理をした。

朝の5時だ。

「はあ……」

すると外ポケットにはいってあったのは【響皐月】の名刺。

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⏰:10/07/20 04:46 📱:F02B 🆔:xPuQ7aqs


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