*- エロチュウ -*
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#457 [亜夢]
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時間は経った----
あたしはすぐに水商売をあがって龍紀の専業主婦状態になった。
毎日意外と暇ながらも楽しくて仕方なかった。
少し変なのは夕方におきて掃除や洗濯をしてご飯をつくると夜に出勤する彼を見送ってあたしは朝の営業終了の時間まで待った。
大きなおなかを撫でながら、いろんな音楽や英語のテープを子供に聞かせた。 あたしは太らないように気をつかいながらもやはりふっくらとしてきた。
そんなあたしを龍紀は可愛いっていうけど………
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:10/09/06 01:20
:F02B
:WXVz9/yo
#458 [亜夢]
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実は、まだあたしたちは籍を入れてない。
龍紀がうちの父親に認められなかったからだ…
案外何も言われないと思いながらも、龍紀は黒髪にしてビシッとしたスーツを身にまとうと、正座であたしをくださいと頭を下げた。
お母さんは喜んで泣いてくれたけど、お父さんは龍紀の仕事のことで納得ができなかった。
ホストというものにやっぱり偏見を抱いてた。
あたしだって最初はそうだったもの……
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:10/09/06 01:23
:F02B
:WXVz9/yo
#459 [亜夢]
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龍紀と出会ったのはあのバーでのことだ。
トイレでイチャつくナンバー1の有名ホスト【響皐月】こそが龍紀だ。
渋いお酒を飲みながら、ごつい指輪をした細い指でカラカラと氷をまわすのが悪い癖だ。
あたしのことを「あむむ」とよんでは絡んでくる色男。
…彼のキスから魔法にかかった、あの夜のこと…
あたしの初恋。
あたしの初めてのひと。
全部が全部、龍紀と初めてだ。
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:10/09/17 05:24
:F02B
:r0dloFRo
#460 [亜夢]
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今は店を任されてる管理職になって下の子達を育てあげてきた。
あたしが水商売をあがった後を期に、響皐月は掲示板でたたかれて…ここ最近まで大変だった。
けど、先月でランキングにはいることからの引退…完全に下の子達にプレイさせる、バックアップの存在になった。
所詮ホストなのかもしれない。
だけど龍紀はホストを踏み台にして重大な役についた。
それは普通の昼の仕事をしてる人間でも飛躍しかねること…
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:10/09/17 05:28
:F02B
:r0dloFRo
#461 [亜夢]
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「お願いします…娘さんを僕にください。」
これで何度目だろう…龍紀があたしの父親に頭をさげに家に押し掛けたのは…
お母さんは「あなた、もう許してあげて」とそっと父の腕を手を添えるけど、かたくなに腕を組みつづけるお父さんは、そっぽを向いたままだ。
あたしは今まで黙って龍紀とお父さんをみてきたけれど、思わず
「…お父さん…龍紀はあたしを大事にしてくれてるよ? 不自由のない生活をさせてくれるし、あたし達こんなにまじめに付き合ってる。 お父さんはあたしの子供の顔さえみてくれないの?」
といってしまった。
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:10/09/17 05:32
:F02B
:r0dloFRo
#462 [亜夢]
:10/09/17 05:34
:F02B
:r0dloFRo
#463 [亜夢]
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ずっと黙っていようと思ってた。 でもあたしはそれを吐き出してしまった。
お父さんは目が点になってた。
あたしが意志を尊重して言葉を発する子じゃないことをお父さんは知ってた。
だから余計に―…
「わかった…納得できるように努力はする。」
大事な娘だもんね。
どこの馬の骨のホストにとられるのはやっぱり寂しいもんね、お父さん。
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:10/09/20 00:58
:F02B
:CAQFsQGw
#464 [亜夢]
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出産予定日まであと1か月をきった。
あたしはいろんな友達を招いてホームパーティーをやったりもした。
桜も呼びたかったけれどさすがに呼べずにいた。 【響皐月】に思い入れがあるひとはきちゃまずいと思ったんだ。
「遊びにきたよ〜♪」
親友ありさは子供服をたくさんもって遊びにきてくれる。 なにせ女の子だから、あたしとありさはテンションあがりまくり。
ふたりで買い物に行ってはコレでしょアレがいいよね、と買い物してる。
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:10/09/20 01:04
:F02B
:CAQFsQGw
#465 [亜夢]
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元彼でもある幼なじみの裕也…は、知らない女の子と一緒だ。
「あ、こいつ…あずみって言うんだ。 最近仲良くて、おまえのプリクラみたら会いたい♪て聞かなくて…」
デレデレしながらしゃべる裕也。 ああ、なるほど…彼女に気があるのかあ。
あたしはありさと目を合わせてくすくすと笑った。
「はじめまして、亜夢です。」
「わあ♪プリクラよりかわいい。 ゆうくんからは話をよく聞いてますっ。」
でもこの小さくてかわいい子…どこかで見覚えがあるんだよなあ……
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:10/09/20 01:07
:F02B
:CAQFsQGw
#466 [亜夢]
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「龍紀さんは―?」
「あ、そうだ。 もう起こさなきゃ!!!」
あたしは裕也に言われた言葉で時計をみる。 いつもの起床時間。 龍紀の目覚まし時計はあたしのキス…て彼のなかでは決まってるんだそう。
「龍紀…」
チュ……
軽くふれる唇。 目をごしごしして片目をあけると龍紀があたしを確認する、今にも眠りにつきそうな目で。
「亜夢……セックスしてぇ……俺死んじゃう……」
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:10/09/20 01:10
:F02B
:CAQFsQGw
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