Love forever 〜Destiny〜U
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#501 [ゅぃ]
翔輝は美羽ちゃんを軽がると持ち上げ抱き締める。
「お兄ちゃん、お兄ちゃんっ」
美羽ちゃんも翔輝をぎゅーっと抱き締め離さない。
「かわいーっ!」
「この子が翔輝の妹っ?」
みんなで美羽ちゃんに駆け寄り騒いでいると…
「おかえりなさーいっ♪」背後から声が聞こえた。
:11/06/17 22:00
:N906i
:☆☆☆
#502 [ゅぃ]
「ただいま」
翔輝がそう返事をした相手は…
「ママーっ!」
翔輝のお母さんだ。
…てか!お母さん美人!
こりゃ翔輝もかっこいいわけだね。
「「こんにちはー」」
あたしたち3人は声を揃えて挨拶をした。
:11/06/17 22:03
:N906i
:☆☆☆
#503 [ゅぃ]
「初めましてっ!翔輝の母です♪遠い所からわざわざようこそっ」
明るいお母さんだなあ。
「お袋、こいつが一登。んで亜美と、心。」
みんな順番に挨拶していく。
:11/06/17 22:06
:N906i
:☆☆☆
#504 [ゅぃ]
「翔輝がいつもお世話になってます!どうぞゆっくりして行ってね!」
さぁさぁっ!と、翔輝のお母さんはお家まで案内してくれた。
「広ーい!」
家の中は広くて綺麗で…翔輝の家はお金持ちだったんだ!とすぐに分かった。
「2階の部屋使ってね」
そう言って通されたのは広い和室だった。
:11/06/17 22:10
:N906i
:☆☆☆
#505 [ゅぃ]
端っこには4人分の布団が用意されている。
今更だけど、翔輝の実家にお邪魔するなんて不思議な感じ。
これから数日間だけど、一つの屋根の下で、しかも同じ部屋で寝泊りするなんて。
…楽しい思い出になったらいいな。
:11/06/18 00:28
:N906i
:☆☆☆
#506 [ゅぃ]
時刻はもうお昼過ぎ。
お腹減ったね。って言っていると、翔輝のお母さんがカレーあるよ。と言ってくれたのでご馳走になった。
「夜はバーベキューするからね〜。みんな集合するよ」
と言った翔輝のお母さん。
やったあ!バーベキュー♪みんな集合ってことは、
翔輝のお父さんも弟も妹もみんな見れるんだ〜
:11/06/18 00:34
:N906i
:☆☆☆
#507 [ゅぃ]
まだまだ時間があったから皆でテレビ見たり、ゲームしたりでお昼は盛り上がった。
──────
「用意できたよ〜っ」
翔輝のお母さんに呼ばれて下へ行くと、バーベキューのいい匂いが食欲を誘う。
「お腹すいた〜」
とあたしが言うと、
「いっぱい食えよ」
そう言って翔輝に頭を撫でられた。
:11/06/18 00:38
:N906i
:☆☆☆
#508 [ゅぃ]
キュン、ってあたしの胸が鳴る。
…もう好きすぎるよ。
あたしの前を歩く翔輝の背中が大きくて、愛しくて、抱きつきたい衝動に駆られる。
…実は今日美羽ちゃんを抱っこしてる時、一瞬だけでも美羽ちゃんになりたいな。なんて思ったあたし。
…あなたの彼女にはなれないのですか?
:11/06/18 00:42
:N906i
:☆☆☆
#509 [ゅぃ]
「えっすごい!」
「すげー!」
亜美と一登の言葉によってあたしは現実に戻る。
あたしの目に飛び込んできたもの…
それは大きくて綺麗な庭に豪華なバーベキューセット。
「ワンワン!」と聞こえる方に目をやると、そこには大きな犬、リールがいた。
:11/06/18 00:45
:N906i
:☆☆☆
#510 [ゅぃ]
「どうぞどうぞ〜」
そう言って翔輝のお母さんが席に誘導してくれる。
すると、「「こんばんはー」」何人かの声が揃う。
バーベキューのお肉を焼いている、男らしくてかっこいいおじさん。
翔輝のお父さんだ。
:11/06/18 00:50
:N906i
:☆☆☆
#511 [ゅぃ]
すぐ横には黒髪の可愛らしい女の子と、翔輝にそっくりだけど、翔輝とは違う雰囲気を纏っている男の子。
「こんばんは、由羽です!」
翔輝の妹の由羽ちゃんは人懐っこい笑顔で挨拶してくれた。
:11/06/18 00:53
:N906i
:☆☆☆
#512 [ゅぃ]
「こんばんは、兄ちゃんおかえり」
弟の翔司君はぺこっと頭を下げて、そう言った。
「おかえり〜」
由羽ちゃんも続いて言う。
「おう。ただいま」
「ほらほら、肉焼けたぞー」
翔輝のお父さんがそう言って皆にお肉を配る。
:11/06/18 00:56
:N906i
:☆☆☆
#513 [ゅぃ]
「パパ〜抱っこ〜」
そう言って美羽ちゃんがおじさんにおねだりする。
…何か凄くいいなぁ。
温かくて優しい、仲の良い家族だな。
翔輝は楽しそうに笑ってて家族の事が大好きなんだな。って、見てるだけで伝わった。
/
:11/06/18 01:01
:N906i
:☆☆☆
#514 [ゅぃ]
────────
「ふぅ…」
バーベキューで盛り上がった後、亜美と一緒に先にお風呂に入らせてもらった。
暑いなぁ〜…そう思いながら階段を上がっていると…
「あ、もう上がったのか?」
翔輝が後ろにいた。
:11/06/20 21:37
:N906i
:☆☆☆
#515 [ゅぃ]
「翔輝。うん、サッパリした〜。一番に入らせてもらっちゃった」
そう言い、髪の毛から伝う雫をタオルに含ませると、
「髪濡れてるな。」
そう言ってあたしの手からタオルを奪い、優しく拭いていく。
「あ…ありがと、」
:11/06/20 21:42
:N906i
:☆☆☆
#516 [ゅぃ]
「髪長いな…ちゃんと乾かせよ?」
あたしの頭にタオルを乗せる。
「あ、そーだ。明日10時頃出発な?」
そうだ!海!
みんなで予定立てて、明日は海にいこうってなったんだ。
:11/06/20 21:44
:N906i
:☆☆☆
#517 [ゅぃ]
「わかった!楽しみだな〜♪」
その日、みんなで仲良く布団を並べて眠りについた。
───────
「あらっおはよう!」
翌朝。洗面所を借りているとおばさんがいた。
「おはようございますっ」
:11/06/20 21:46
:N906i
:☆☆☆
#518 [ゅぃ]
「よく眠れた?」
「はい。バッチリ眠れました!」
「そう♪今日は気を付けて楽しんできてねっ」
笑った顔が翔輝に似てる。おばさんはいつもにこやかだ。
あたしは急いで肌を整えて、海へ繰り出す準備をした。
:11/06/20 21:49
:N906i
:☆☆☆
#519 [ゅぃ]
「忘れ物ないかー?」
「「大丈夫〜っ♪」」
「よし、出発〜」
天気は快晴。
日差しが強くて今日は最高の海日和。
既に日焼け止めを塗っている肌を、さらに薄手のパーカーで覆う。
…左手首はどうしても隠せないから仕方ない。
:11/06/20 21:57
:N906i
:☆☆☆
#520 [ゅぃ]
海に着いて、荷物を取り出す。
翔輝があたしの荷物を手にする。
「ありがとうっ」
「いーよ。俺持つ」
そう言って更に、砂浜に建てるパラソル、浮き輪を軽々と持つとトランクを閉めた。
「いーよ。荷物重いでしょ?」
「平気。」
…絶対に譲ってくれない。
:11/06/20 22:00
:N906i
:☆☆☆
#521 [ゅぃ]
…こうなったら。
「半分こしよ!」
あたしは半ば強引にバックのとってを半分奪った。
翔輝は、ったく…って顔してた。
「泳ぎに行ってくるーっ!!」
:11/06/20 22:03
:N906i
:☆☆☆
#522 [ゅぃ]
砂浜に着くと待ちきれなかったのか、亜美と一登は一目散に走っていった。
「あいつらテンション高ぇなあ〜(笑)」
「だねー(笑)」
水を取り出して喉を潤して行く。
「…俺らも泳ぎにいく?」
「うん!」
あたしは着ていたパーカーを脱いでバックに詰め込む。
:11/06/20 22:07
:N906i
:☆☆☆
#523 [ゅぃ]
好きな人の前でこんなに肌を露出するのって、すっごい恥ずかしい。
…水着変じゃないかな?
「…行くか」
あたしと翔輝は肩を並べて海に向かう。
端から見たらあたし達はカップルに見えるんだろうなあ。
:11/06/20 22:09
:N906i
:☆☆☆
#524 [ゅぃ]
「ひゃーっ冷たい!」
つまさきを水に浸けると、意外と冷たかった。
「はは。よし、俺は行くぞ」
そう言ってどんどん海に入っていく翔輝。
わ。筋肉…上半身裸体…。って!こんなこと思ってたらあたし変態じゃん!
ほんと逞しい身体だな。
:11/06/20 22:12
:N906i
:☆☆☆
#525 [ゅぃ]
そんな事を思いながら、1人取り残されたあたし。
翔輝は振り向いて、
「ほら。心もこいよ!」
って言ってる。
あたしは意を決して、浮き輪を胸に抱き締めるとゆっくり海に入って行った。
:11/06/20 22:14
:N906i
:☆☆☆
#526 [ゅぃ]
「う〜〜…」
「ほら、早く(笑)」
そう言ってあたしの腕を引っ張る。
「待ってー!浮き輪!」
「小学生か(笑)」
なんとか胸くらいの位置まで浸かって、浮き輪にしがみつく。それを見て笑われた。
:11/06/20 22:17
:N906i
:☆☆☆
#527 [ゅぃ]
さっき腕を掴まれた感覚がまだ残ってる。
なんか今日はいつも以上にドキドキする。
「深いとこまで行くか?」
「…うん。行く」
浮き輪持ってきてよかった。
決して泳げないわけではないんだけど、ちょっと怖いんだよね。
:11/06/21 00:19
:N906i
:☆☆☆
#528 [ゅぃ]
「行くぞ〜」
翔輝はあたしの浮き輪のひもを持って泳ぎだした。
…そろそろ水に慣れてきた。
「翔輝、大丈夫?疲れてない?」
「余裕〜」
スイスイ泳いでいく。
泳ぐの上手だなあ。
かっこいい。
:11/06/21 00:23
:N906i
:☆☆☆
#529 [ゅぃ]
「もうだいぶ深いとこまで来たな」
そう言って泳ぐのをやめた。
「わ〜!砂浜の方、人見えないよー」
「だな。こんな遠くまで来てんの俺らだけだし(笑)」
周りを見渡してみると、どうやらあたし達が一番遠くにいるみたい。
:11/06/21 00:26
:N906i
:☆☆☆
#530 [ゅぃ]
「本当だ〜!」
あたしがそう言った時、グラっと一瞬視界が傾いた。
「わっ!きゃー!」
「あ、悪ぃ悪ぃ(笑)」
翔輝があたしの後ろ側に回って、浮き輪に腕をかけていた。
「怖かったあ…(笑)」
:11/06/21 00:28
:N906i
:☆☆☆
#531 [ゅぃ]
「心…泳げねぇの?」
「泳げない…って訳じゃないんだけど、」
「?」
「なんかね、怖いの。深い所が。下に何かいそうな感じで…」
魚とかはいて当たり前なんだけど、深いところって黒くて何も見えなくて…
だから怖い。これは小さい頃から変わらない。
:11/06/21 00:32
:N906i
:☆☆☆
#532 [
]
:11/06/21 00:34
:N02A
:☆☆☆
#533 [ゅぃ]
「そっか。悪ぃ。戻ろっか?」
「えっ!ううん大丈夫!」
「でも怖いんだろ?」
「平気っ!浮き輪あるし、翔輝も一緒だし!」
翔輝が一緒だから今は怖くないよ。
「そーか?」
「うん!でもいなくなったら怖いから、近くにいてね?」
:11/06/21 00:35
:N906i
:☆☆☆
#534 [ゅぃ]
「大丈夫。どこも行かねぇよ。」
あたし達はしばらくその場でのんびりしてた。
「あ〜〜気持ちぃ〜」
空に向かって海にプカプカ浮いている翔輝。
あれだけ泳いだから疲れただろうな。
:11/06/21 00:39
:N906i
:☆☆☆
#535 [ゅぃ]
「なあ、腹減らねぇ?」
「うん、そういやお腹すいたかも!」
「んじゃ、そろそろ戻るか」
「あっ、待って!帰りはあたしが泳いでく!」
「まじ?」
「うん!翔輝浮き輪どーぞ?」
あたしの身体は浮き輪から解放される。
:11/06/21 00:42
:N906i
:☆☆☆
#536 [ゅぃ]
「浮き輪とか久しぶりなんだけど(笑)」
そう言って浮き輪をはめた翔輝の後ろ側に回る。
「よしっ!出発〜♪」
あたしは浮き輪に手を掛けてバタ足で前進して行く。
「頑張れ〜。着くまで遠いぞ〜(笑)」
適当にあたしを応援してる。(笑)
:11/06/21 00:45
:N906i
:☆☆☆
#537 [ゅぃ]
────────
「はぁ〜やっと着いた!」
「お疲れ(笑)頑張ったな」
着いた頃あたしは息が上がってて、あの距離を泳いだ翔輝がすごいと思った。
「あれっ?亜美たち帰ってきてるよ」
「本当だ。」
パラソルの下には2人が仲良く寝転がっていた。
:11/06/21 00:48
:N906i
:☆☆☆
#538 [ゅぃ]
「おーいっ!お二人さん!」
そう声を掛けると、
「あ〜おかえりー」
と、亜美が眠たそうに答えた。
一登はうつ伏せになってて起きない。
と、そこへ翔輝が「しーっ」と言い、一登に近付く。
:11/06/21 00:50
:N906i
:☆☆☆
#539 [ゅぃ]
すると…
「よっこらせ」
そう言って寝ている一登の上に腰を下ろした。
「ぐえっ!!」
突然の出来事に変な声を上げる一登。(笑)
そして何事もなかったかのように「飯買ってくる〜」と言いあたしを手招きした。
:11/06/21 00:52
:N906i
:☆☆☆
#540 [ゅぃ]
「一登絶対びっくりしたよ(笑)」
「ふははは。」
あたし達は海の家に行って焼きそばを買う事にした。
「出来るまで時間かかるって。俺一回車戻って財布取ってくるわ」
:11/06/21 00:55
:N906i
:☆☆☆
#541 [ゅぃ]
「わかった。あたし向こうの自販機でジュース買ってくるね。」
「おう。買ったらまたここ戻ってきてて」
そう言って翔輝は駐車場へと向かって行った。
あたしは自販機へ向かい、適当に何種類かジュースを買っていく。
すると…
:11/06/21 00:57
:N906i
:☆☆☆
#542 [ゅぃ]
「ねぇーお姉さん。1人〜?」
金髪で、明らかにチャラチャラしている男に声をかけられた。
最悪…こうゆうのホントに苦手だ。
あたしはシカトしてジュースを鞄へと入れて行く。
「ねー。無視しないでよー」
:11/06/21 01:00
:N906i
:☆☆☆
#543 [ゅぃ]
段々と接近してくるその男。
「どっから来たの〜?」
しつこい…。
「1人なんでしょ?俺んとこ来なよ!楽しいからさ〜」
「1人じゃないです!」
「友達と来てるの?」
:11/06/21 01:02
:N906i
:☆☆☆
#544 [ゅぃ]
「おい〜行くぞ〜」
と、そこへチャラチャラした男の友達らしい人が現れた。
「お?誰だこの子。かわいーじゃん」
「だろっ?ねー俺らんとこ来なって♪」
嫌だ…翔輝助けて!
:11/06/21 01:04
:N906i
:☆☆☆
#545 [ゅぃ]
「おい。お前ら俺の連れにちょっかい出してんじゃねぇぞ」
…翔輝!!
翔輝はあたしを隠すようにして、男2人に迫っていく。
「…んだよ、男いたのかよ」
1人の男がそう言った時、
「…もしかして、赤髪の矢吹?」
もう1人の男がそう呟いた。
:11/06/21 01:09
:N906i
:☆☆☆
#546 [ゅぃ]
え?赤髪の矢吹?
それって翔輝のこと?
「え、赤髪の矢吹って…?」
男たちは、まずい。そんな顔で翔輝を見る。
…するとそこへまた別の男が現われた。
「おまえら何してんだよ!って……あ!?」
その男は翔輝を見るといきなり声を上げた。
/
:11/06/21 01:14
:N906i
:☆☆☆
#547 [ゅぃ]
>>532さん
アンカーありがとうございます

今日たくさん更新したので見ていって下さい★
また後日更新します

:11/06/21 01:15
:N906i
:☆☆☆
#548 [ゅぃ]
「龍じゃねぇか!」
「翔輝!久しぶり!」
え、知り合いだったの!?龍と呼ばれる男の人に翔輝は近付き、肩を組んでいる。
「翔輝、お前こんな早く帰ってたんだな〜」
「龍こそ。調子どうよ?」
「まぁー…ぼちぼちだな。」
:11/06/23 21:03
:N906i
:☆☆☆
#549 [ゅぃ]
龍と呼ばれる男はそう言うと、翔輝の後ろにいたあたしに視線を移す。
「…翔輝の女?」
お、女って!
「…おう」
え…?
今翔輝、何て言った?
「どーも。翔輝の幼なじみの龍です」
「…こんにちは、心です」
:11/06/23 21:06
:N906i
:☆☆☆
#550 [ゅぃ]
龍さんはあたしが軽く自己紹介すると、少しだけ不思議な笑みを浮かべた。
…なんだろう。今の。
「つーかお前らまたナンパしてたのか?」
龍さんはあたしをナンパしたチャラチャラした男達に聞く。
「よそでしてこい」
「はいっ」
:11/06/23 21:12
:N906i
:☆☆☆
#551 [ゅぃ]
龍さんと翔輝が男達を睨むと、その男達は急いでその場から去っていった。
「あいつら連れ?」
「後輩の連れ。ったく、モテねーからってナンパばっかりだぜ。あ、そういやもう飯食ったか?」
「これから食うとこ」
「海の家だろ?実はユースケが一日店長しててさ、席空けるように言ってやるよ。」
「マジ?」
:11/06/23 21:19
:N906i
:☆☆☆
#552 [ゅぃ]
「おう。今たかってんの全部後輩だし。後、同級生の女子達もいたぞ。」
「へぇー。」
「席いくつ確保しとく?」
話はトントン拍子に進んで、急遽海の家に行くことになった。
:11/06/23 21:22
:N906i
:☆☆☆
#553 [ゅぃ]
店内に入ると賑やかだった声が止み、お客さんのほとんどがあたし達を凝視する。
「え、あれって…」
「矢吹さん?あの赤髪の、」
まただ。
赤髪の矢吹って何なんだろう?
自然な流れで席順は、亜美の隣は一登、あたしの隣は翔輝になった。
:11/06/23 21:29
:N906i
:☆☆☆
#554 [ゅぃ]
席に着いてからも周りからの視線を感じて…それは4人ではなくて、あたしと翔輝2人に向けられているように感じた。
「はい焼きそばでーす!って、翔輝じゃん!」
「よお、ユースケ」
「あ、いたいた翔輝〜」
翔輝は会う人、会う人に声をかけられている。
:11/06/23 21:32
:N906i
:☆☆☆
#555 [ゅぃ]
「翔輝有名人だな!焼きそばも一番にきたし使えるわ〜」
「だねーっ♪おいしい〜」
一登と亜美が言う。
そっか…翔輝は地元では有名人なんだ。
「おい、使えるってなんだ?(笑)」
翔輝が有名な理由は分かんないけど…
でもそれ以上に、翔輝には注目の的になる魅力が十分にある。
:11/06/23 21:35
:N906i
:☆☆☆
#556 [ゅぃ]
当たり前だけど…翔輝をカッコいいと思う女の子はあたしだけじゃないんだ。
その証拠に、周りの女の子からは未だに鋭い視線を感じる。
…でもそれは、さっきからあたしの背中に回されてる翔輝の腕のせいでもある。
後ろから見ないとハッキリ分かんないかもしれないけど…。
:11/06/23 21:41
:N906i
:☆☆☆
#557 [ゅぃ]
それはきっと…さっきみたいな男達にまた絡まれないように、守ってくれてるのかもしれない。
…だけど誰がどう見たってカップルにしか見えない位、あたし達は密着していた。
:11/06/23 21:43
:N906i
:☆☆☆
#558 [ゅぃ]
────────
「スイカ割りするぞーっ!!」
ご飯を食べた後、誰かがそう叫び、浜辺でスイカ割りをすることになった。
知らない人がたくさんいる中で、地元人じゃないあたし達は、みんなから少し離れた所にいた。
「矢吹、ちょっと」
:11/06/23 21:50
:N906i
:☆☆☆
#559 [ゅぃ]
突然現れ、翔輝に声を掛けたのはさっき海の家にいた女の子の1人。
…ずっと視線を感じてたからよく覚えてる。
「んだよ?」
少し怪訝な態度を取る翔輝。
女の子にこんなそっけなくするんだ。
もしかして…元カノ?
あたしの胸はチクリと傷んだ。
:11/06/23 21:55
:N906i
:☆☆☆
#560 [ゅぃ]
「ちょっとこっち来て」
そう言われ半ば無理矢理連れていかれる翔輝。
手を顔の前に出して「悪ぃ!」と言うと、あたし達から離れて行った。
翔輝に元カノがいてもそれは当たり前の事だ。
今まで元カノの事なんか考えた事もなかったな。
だけど、翔輝の過去にヤキモチ妬いたってどうしようもない。
:11/06/24 00:17
:N906i
:☆☆☆
#561 [ゅぃ]
離れて行ってしまった翔輝に視線を向けると、さっき話していたのとはまた別の女の子。
翔輝と話している女の子は遠くからでも分かる位、可愛らしい雰囲気だった。
…あ、あの子。
さっきの女の子の隣に座っていた子だ。
あの子からも視線を感じた。海の家を出ようとする時に思いきり目が合ったんだ。
:11/06/24 00:22
:N906i
:☆☆☆
#562 [ゅぃ]
会話の内容なんて1つも聞こえないくらい遠く離れてる2人。
…だけどね。分かっちゃったんだ。
あの女の子も…翔輝が好きっていう事。
多分。…ううん、きっとそう。
そんな事をぼーっと考えていると…
:11/06/24 00:25
:N906i
:☆☆☆
#563 [ゅぃ]
「心ちゃん」
背後から龍さんに声を掛けられた。
「びっくりしたぁ…。龍さん」
「あ、龍さんとかやめて。堅いから。龍でいーよ」
「…はい」
「どう?楽しんでる?」
翔輝の事、目で追ってたのバレちゃったのかな?
:11/06/24 00:28
:N906i
:☆☆☆
#564 [ゅぃ]
「はい。ご飯の時も席用意してくれて、一番に出してもらったり、ありがとうございます」
「全然。後でスイカも食べてね」
「はい。…あの、」
「うん?」
少し迷ったけど…あたしは思い切って聞いてみることにした。
:11/06/24 00:31
:N906i
:☆☆☆
#565 [ゅぃ]
「今あそこで翔輝と話している女の子って…もしかして翔輝の元カノですか?」
…やっぱり元カノなの?
「いや、違うよ。ただの同級生」
「あ、そうだったんですか!」
ホッとしたような、力が抜けるような感覚がした。
:11/06/24 00:34
:N906i
:☆☆☆
#566 [ゅぃ]
「あいつ…翔輝さ、不器用で恋愛に疎いとこあるけど、いーヤツだから。これからも翔輝のことよろしくね。」
「…はい。」
あたしは少し笑って答えた。
龍さんは翔輝と幼なじみだから、あたしの知らない翔輝をたくさん知ってるんだ。
…てゆーか龍さんって何となく威圧感があるから、もう龍さんとしか呼べなくなっちゃった。
:11/06/24 00:41
:N906i
:☆☆☆
#567 [ゅぃ]
家族と一緒いて自然体な表情や、龍さんや地元の友達と無邪気に笑い合う翔輝。
色んな角度から初めて見る翔輝。
あたしはもっともっと、欲を言えば翔輝の全てを見てみたいと思った。
知れば知る程、もっともっと…って思っちゃうの。
:11/06/24 00:45
:N906i
:☆☆☆
#568 [ゅぃ]
「悪ぃな」
少し駆け足で戻ってきた翔輝が言う。
「ううんっ」
ねぇ?
好き。大好き。
気持ちが溢れそうになる。
「スイカ配るよ〜っ!」
皆が一ヶ所に向かって行く中、あたしと翔輝は2人動かずにいる。
:11/06/24 00:50
:N906i
:☆☆☆
#569 [ゅぃ]
…このままずっと友達なんて嫌だよ。
ぎゅっ
あたしはすぐ近くにあった翔輝の手を繋いだ。
2人の時間が止まる。
このままこの手を離したくない。
…だけど、その願いは虚しく、「そこのお二人さんも〜!」誰かの声によって2人の手はあっけなく離れてしまった。
:11/06/24 00:52
:N906i
:☆☆☆
#570 [ゅぃ]
───────
日焼け止めを塗ったにも関わらず、あたしの肌はヒリヒリと痛みを感じる。
あれだけ太陽の下にいたんじゃ、当たり前か。
海で日が暮れるまで散々遊んだあたし達は、矢吹家に戻りお風呂に入って、夕飯を食べて、グダグダしていた。
:11/06/24 00:57
:N906i
:☆☆☆
#571 [ゅぃ]
「ふぁ〜…眠い。」
亜美が大きな欠伸をする。
「亜美ずっと泳いでたもんね〜」
「そだね〜。海キレイだったなぁ。」
亜美がデジカメを取出しながらそう言った。
指でボタンを操作していく。
「写真結構撮ったね〜」
:11/06/24 01:00
:N906i
:☆☆☆
#572 [ゅぃ]
「見せて見せて」
デジカメがあたしの手の中に移る。
画面の中には笑顔の皆。
その中の一枚で、あたしと翔輝が砂浜で山を作っている写真がある。
翔輝はカメラ目線で、眩しい笑顔を向けていた。
そのすぐ横にいるあたしは笑顔なんだけど少し照れ臭そうな…そう。この写真はあたしが翔輝の手を繋いだ後に撮られた写真。
:11/06/24 01:04
:N906i
:☆☆☆
#573 [ゅぃ]
写真って、思ってることが素直に写っちゃうんだな。翔輝は笑ってるけど…何を想ってるの?
「現像するの楽しみだね」
「だね〜。コルクボード買いに行きたいなぁ」
話をしたりテレビを見たりしていると時間はあっという間に過ぎて、そろそろ寝る時間になってきた。
:11/06/24 01:07
:N906i
:☆☆☆
#574 [ゅぃ]
「そろそろ寝るか?」
「じゃ、電気消すよー?」
さっきまで話し声で賑やかだった部屋が一気に静まり返る。
少しするとあたしの横に寝ている亜美が寝息を立てた。
亜美寝るの早くなぁ。
ずっと眠そうだったし。
:11/06/24 01:10
:N906i
:☆☆☆
#575 [ゅぃ]
するといきなり…
「グーー……」
大きないびきが聞こえた。すぐに分かった。
いびきの犯人は一登だ。
定期的に繰り返されていたいびきはしばらくすると鳴り止んで、再び部屋が静けさを取り戻す。
あたしはなかなか寝付けなくて何度も寝返りを打つ。
:11/06/24 01:13
:N906i
:☆☆☆
#576 [ゅぃ]
翔輝はもう寝ちゃったかな。
もぞもぞ、という布団の音が聞こえたと思ったら…
「心…もう寝た?」
翔輝が静かに呟いた。
あたしの心臓はドキッと飛び跳ねる。
起きてたんだ…。
「ううん…まだ起きてる」
「寝れない?」
:11/06/24 01:16
:N906i
:☆☆☆
#577 [ゅぃ]
「うん…なかなか寝付けなくて」
「…俺も。何か、全然眠たくねぇ」
2人を起こさないよう小声で会話するあたし達。
…特に何かがあるはずもないのに、翔輝から話し掛けられて、何かを期待しているあたし。
期待する事なんて何もないのに。変なの。
:11/06/24 01:20
:N906i
:☆☆☆
#578 [ゅぃ]
「…ちょっと、2人で抜け出さねぇ?」
「えっ…?」
「眠かったらいいんだけど」
「…どこか行くの?」
「それは秘密。…行く?」
「…行く」
あたし達は静かに布団から抜け出した。
:11/06/24 01:23
:N906i
:☆☆☆
#579 [ゅぃ]
忍び足でそーっと扉を開けて部屋の外に出る。
チャリ…と言う音が翔輝の手元から聞こえた。
ゆっくり階段を降りて、また静かに扉を開ける。
…悪い事している訳じゃないんだけど、切羽詰まったような緊張感があたしを包む。
「ワンっ」
:11/06/24 01:26
:N906i
:☆☆☆
#580 [ゅぃ]
2人の気配に気付いたリールが小さく吠える。
「しっ。リール。俺らちょっと出掛けてくるな」
翔輝がリールに言う。
「行ってきます…」
あたしも静かに言う。
「クゥーン」
リールは寂しくなったのか鼻を鳴らした。
:11/06/24 01:29
:N906i
:☆☆☆
#581 [ゅぃ]
「ちょっとここで待ってて」
翔輝はそう言うと、車が止めてある駐車場の奥へと消えて行った。
…月明かりが照らす道に立つ。
こんなに綺麗な月を見上げたのはいつぶりだろう。
心が澄んでいくように感じた。
「おまたせ」
:11/06/24 01:32
:N906i
:☆☆☆
#582 [ゅぃ]
そう言って現れた翔輝は、見慣れないものを隣に引いていて…
「…バイクだ」
「乗れる?」
「あたし初めて…。乗れるかな」
「最初はちょっと怖いかも。けどすぐ慣れるよ」
そう言って翔輝はヘルメットをかぶった。
:11/06/24 01:36
:N906i
:☆☆☆
#583 [ゅぃ]
「おいで」
あたしを手招きして、あしの頭にも同じようにヘルメットをかぶせる。
「わっ」
…ふわっと軽々しくあたしを持ち上げると、バイクの後ろにあたしを座らせた。
ブロロロロロロ…
という重低のエンジン音を住宅街に響かせる。
:11/06/24 01:39
:N906i
:☆☆☆
#584 [ゅぃ]
「俺につかまってて」
そう言われ、あたしは一瞬戸惑って翔輝の服の裾を掴む。
「…そんなんじゃ落ちるよ。」
と、あたしの手を掴み
背中に腕を回すように固定された。
「離すなよ?」
「…うん」
/
:11/06/24 01:42
:N906i
:☆☆☆
#585 [ゅぃ]
離すなよ。
なんて言われちゃったら、余計にドキドキしちゃうじゃん…。
あたしは少しだけ腕に力を入れた。
バイクは静かにゆっくり走りだす。
昼間は暑くて仕方がなかったのに、バイクが切っていく夜の風は冷たかった。
だから余計に翔輝の体温を感じたんだ。
:11/07/02 01:08
:N906i
:☆☆☆
#586 [ゅぃ]
バイクは全く知らない道を走っていく。
「心、大丈夫か?」
「えっ?」
「怖くない?」
「うん…。ちょっと怖いけど慣れたかも」
「そっか。ちょっとスピード上げるぞ。ちゃんと捕まってて」
「うん」
:11/07/02 01:10
:N906i
:☆☆☆
#587 [ゅぃ]
バイクは段々と加速する。それに比例するようにエンジン音も大きくなる。
ウ゛ォーーー…という音を誰もいない静かな道に響かせる。
気が付いたらバイクは坂道を走っていた。
周りには家も何もない。
…どこにいくんだろう?
少しだけ不安になる。
:11/07/02 01:19
:N906i
:☆☆☆
#588 [ゅぃ]
──────
「着いた」
しばらくして静かにバイクを停めた翔輝が言った。
あたしはヘルメットを外され、翔輝に支えられながらバイクを降りる。
「心、ちょっと目つぶって?」
「え、何で?」
「何でも。ほら早く」
あたしは言われるがままに目をつぶった。
:11/07/02 01:21
:N906i
:☆☆☆
#589 [ゅぃ]
「足元気ぃ付けて歩いて」
手を引かれて歩く。
「…まだー?」
何が起ころうとしてるのか、気になって仕方ない。
「…よし。いいよ。目あけて」
あたしはゆっくり目を開けた。
「っ!………。」
あたしは一瞬言葉を失った。
:11/07/02 01:23
:N906i
:☆☆☆
#590 [ゅぃ]
「…綺麗。」
目の前に広がる景色。
それは広い夜空に敷き詰められた、たくさんの星。
あたしの視界には入り切らないほどの星の数だった。
「…すごい。」
「…やべぇよな、ここ。この場所知ってるの、多分誰もいないぞ」
少し得意げに言う翔輝。
…誰も知らない場所に連れてきてくれたんだね。
:11/07/02 01:25
:N906i
:☆☆☆
#591 [ゅぃ]
もう、星空が眩しくて、翔輝の言葉が嬉しくて、あたしは泣きそうになった。
「…人って、死んだら星になるってよく言うよね?
あれ、本当なのかなぁ」
「さー…。死んでみねぇと分かんないかもな」
「なんか…こんな綺麗な星見てたら、あたしってちっぽけだなー。って思う…」
:11/07/02 01:27
:N906i
:☆☆☆
#592 [ゅぃ]
…もしこれから先辛い事があったら、この景色を思い出そう。
ちゃんと瞼のうえに焼き付けておくんだ。
あたしは星に手を伸ばした。
届くはずもないのに、何だか届くような気がして…
突然翔輝が、あたしの伸ばした右手を掴む。
「…翔輝?」
/
:11/07/02 01:33
:N906i
:☆☆☆
#593 [我輩は匿名である]
:11/07/02 09:23
:N02C
:☆☆☆
#594 [ゅぃ]
>>593さん
ご指摘ありがとうございますm(__)m
「瞼の裏に」 でした

:11/07/02 10:15
:N906i
:☆☆☆
#595 [ゅぃ]
「…座ろ」
翔輝はあたしの手を掴んだまま歩き出した。
少し手前に2人が座れるくらい小さなスペースのコンクリートがある。
あたし達は肩を並べてそこに腰掛けた。
何も言わず空を見上げる。2人の手は繋がれたまま。
:11/07/07 22:13
:N906i
:☆☆☆
#596 [ゅぃ]
「「…あ!」」
2人の声が重なる。
突然流れ星が流れた。
「お願いしなきゃ!」
パッと離れた手を顔の前で合わせる。
…でも、あたしの願いってなんだろう?
一瞬だけ考えた。
あたしの願いは…。
『翔輝とこれからも一緒にいれますように。』
:11/07/07 22:16
:N906i
:☆☆☆
#597 [ゅぃ]
もうとっくに流れ星は消えていたけど、あたしは心の中で3回唱えた。
あたしの隣で同じように手を合わせてた翔輝。
…何てお願いしたんだろう。
「…一瞬で消えちゃったね。」
「だな。心、すげぇ真剣だったよ(笑)」
:11/07/07 22:21
:N906i
:☆☆☆
#598 [ゅぃ]
「だって流れ星だよ?そう簡単に見れるものじゃないじゃんっ」
「そーだなー。」
「ちゃんと3回唱えたからねっ」
「3回?なんで?」
「え?流れ星見たら3回祈るでしょ?」
「…そーだっけ?1回じゃねぇの?」
:11/07/07 22:25
:N906i
:☆☆☆
#599 [ゅぃ]
「3回だよー!」
「だからあんなに真剣だったのか(笑)」
無邪気に話す2人。
「なにお願いした?」
「…秘密だよっ」
「教えてよ」
「…絶対教えなーい♪」
舌を出して意地悪に答える。
「このやろっ」
そう言って髪をくしゃくしゃ撫でられる。
:11/07/07 22:28
:N906i
:☆☆☆
#600 [ゅぃ]
「翔輝は何てお願いしたの?」
「お前が教えてくれねーのに、教えるわけねぇだろっ」
今度は頭を優しく叩かれた。
「やっぱりー?(笑)」
「…心が教えてくれたら、俺も教えるけどな〜」
…気になるけど、言えないよそんなの。
「言えないよー…。」
:11/07/07 22:31
:N906i
:☆☆☆
#601 [ゅぃ]
「なんで?」
少し真面目な顔で聞かれる。
なんでって…。
でも、このまま進めないのは嫌だ。
…もしこのタイミングを逃したら、次はいつチャンスがくるかな?
言いたいのに…なかなか言い出せない。
頭の中で言葉がグルグル回ってる。
:11/07/07 22:33
:N906i
:☆☆☆
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