その日が来る前に、
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#950 [我輩は匿名である]
「あー…サキちゃん…あのさ」
「たたた、隆則くん!!
どうしたの、なに、え、なんで
まさか、よ、よよよ」

「いや、違う、違うから
落ち着いてくんないかな?」

「え、あ、うん、はい!!」

だめだこりゃ。
なにを隠そう、クラスの人気者の
サキちゃん。
一週間前に俺が振った子なのだ。

⏰:10/10/03 22:45 📱:840SH 🆔:GxsBU8xE


#951 [愛華]
ったく。なんで真理菜ちゃんを
呼び出す役を俺がやらねば
ならんのだ。達也のやつ……

「それで……隆則くん何の用?」

目を輝かせながらサキちゃんが言う。うわ、なんか期待してる。何かを求めてる。

「あ…と。真理菜ちゃんいる?」

「え、ま、真理菜?」

「うん。真理菜ちゃん呼んで…
くれたりしちゃったり?」

⏰:10/10/03 22:52 📱:840SH 🆔:GxsBU8xE


#952 [愛華]
「うん………いい、よ?」

サキちゃん。声裏返ってるよ。
がっかりしてんのバレバレだよ。ごめんな、サキちゃん。

「ま、真理菜ー!」

「サキ呼んだー?って…わっ!
隆則くん!!なんで!?」

真理菜ちゃんはトランプの途中
だったみたいで片手にトランプ
片手にジュースを持っていた。

「……ちょっといい?」

⏰:10/10/03 22:57 📱:840SH 🆔:GxsBU8xE


#953 [愛華]
「え…うん、いいけど……」

真理菜ちゃんはパーカを羽織ると
急いで部屋を出てきた。
サキちゃんはその様子を
呪い殺しそうな目で見ていた。
あー…勘違いしてるな、多分。
まぁシチュエーション的に無理もない。告るのは
俺じゃねんだけどな………


俺は達也に言われた通りに
昨日、俺が告られたテラスに
真理菜ちゃんを連れて来た。

⏰:10/10/03 23:05 📱:840SH 🆔:GxsBU8xE


#954 [愛華]
風呂から上がって、かなり
時間が経っていたため、肌寒かった。達也はまだ来ていない。

…早くしないと先生が部屋に見回りに来ちまう。
なにやってんだよ、達也……

俺たちはとりあえず、
ベンチに座ることにした。

「……それで、何の用?」

「え、えーとね……」

真理菜ちゃんがいきなり本題に
入った。どーすりゃいんだ。

⏰:10/10/03 23:09 📱:840SH 🆔:GxsBU8xE


#955 [愛華]
まさかこんなとこに一人、
真理菜ちゃんを置いてくわけにもいかないしなぁ……
俺は本当の事を話すことにした。

「……真理菜ちゃん、ごめん。
俺さ、達也にここに真理菜ちゃんをつれてくるように言われたんだけどさ……」

「え、隆則くんが用があった
わけじゃないの?」

「うん。多分もう少しで
達也来ると思うんだけどさ…」

⏰:10/10/03 23:13 📱:840SH 🆔:GxsBU8xE


#956 [愛華]
「そっか…隆則くんじゃないんだ……」

「ごめんな?だから俺、
もう行くわ。達也呼んでくるから
ここで真理菜ちゃん待っ……」

そう言って、テラスから俺が
出ようとした時。
後ろからクンッと引っ張られる
感じがした。振り向くと真理菜ちゃんが俺の服のすそをつかんでいた。

「……隆則くん。あたしが好きなのは……」

嫌な予感がした。
なにかが壊れる。

⏰:10/10/03 23:19 📱:840SH 🆔:GxsBU8xE


#957 [愛華]
>>947-956

⏰:10/10/04 00:22 📱:840SH 🆔:Od1S5U.w


#958 [ゆん]
>>801-900
>>901-1000

失礼しました(´・ω・`)

⏰:10/10/04 07:25 📱:F906i 🆔:hxQZhwCE


#959 [我輩は匿名である]
更新楽しみ

毎日愛読してます

⏰:10/10/04 08:05 📱:P03A 🆔:gXULFW3I


#960 [愛華]
>>958 ゆん様
アンカーありがとうございます

⏰:10/10/04 17:49 📱:840SH 🆔:Od1S5U.w


#961 [愛華]
>>959

ありがとうございます
やる気めちゃ出てきます!!
がんばりますね

⏰:10/10/04 17:50 📱:840SH 🆔:Od1S5U.w


#962 [愛華]
「隆則くん。あたしね……」

「さ、さむくない!?」

俺はサキちゃんの言葉を消した。
なにやってんだ?
ただ、なんか嫌な予感がして。
自意識過剰かもしれないけど…

「え…さむくないよ…」

「そう!?なんか飲み物買って
くるから待っててな!」

俺はとにかく逃げたくて。
逃げたくて逃げたくて。

⏰:10/10/05 00:53 📱:840SH 🆔:I4HAW/vM


#963 [愛華]
「あ、隆則くん…待って!」

「達也もついでに呼んでくるか…」

俺は言葉を発せなかった。



……なに?
なんか唇にやわらかいもの…
湿ったシャンプーのにおい。
女の子ってこんなにおいするんだ
こんな近くに女の子がいる。



俺はサキちゃんにキスされた。
俺のファーストキスは中一だった

⏰:10/10/05 00:58 📱:840SH 🆔:I4HAW/vM


#964 [我輩は匿名である]
サキじゃなくて真理菜の間違いですよね?

⏰:10/10/05 02:45 📱:T001 🆔:iTiRbAGU


#965 [愛華]
>>964

ほ、ほんとですね!!G
>>962
>>963 は間違えてますね

大変申し訳ありませんでした!
教えて下さってありがとう
ございます

⏰:10/10/05 09:44 📱:840SH 🆔:I4HAW/vM


#966 [愛華]





なに、がどうなって……


その時間は一瞬にも数時間にも
感じられた。
心地好い、優しい時間。

唇が離れると淋しさを感じた。


俺、どうなっちゃったんだ?

⏰:10/10/05 19:50 📱:840SH 🆔:I4HAW/vM


#967 [愛華]
真理菜ちゃんの顔が見れなかった
俺今……どんな顔してる?


「…あの、隆則くん……ごめ…」

「………飲み物買ってくるよ」


俺はそれだけ言って、ドアの方へ歩きだした。


「……私!隆則くんが好き!」

⏰:10/10/05 20:27 📱:840SH 🆔:I4HAW/vM


#968 [愛華]
知ってるよ。
好きでもないやつにキスなんか
普通はしないだろ。
なんとなくわかってたよ。

俺は後ろからの声を無視して
テラスを出た。



俺は部屋に帰る気になれず
自動販売機の前に座り込んだ。



さっき俺は……なにを考えた?

⏰:10/10/05 20:38 📱:840SH 🆔:I4HAW/vM


#969 [愛華]
一瞬の出来事が心地好かった。

俺は………男なんだ。
女が苦手とかなんだかんだ言っても………男。



気持ち悪い。気持ち悪い。

達也はテラスに行ったんだろうか
どんな顔して会えばいいんだ
どうやって接すればいいんだ


頭の中は真っ白だ。

⏰:10/10/05 20:46 📱:840SH 🆔:I4HAW/vM


#970 [愛華]
俺は何も考えられないまま
部屋に戻った。


「……ただいま」

「隆則!おせぇよお前!!
先生ごまかすの大変だったし…
達也も帰ってこねぇし……」

達也……まだ帰ってないのか

「……わりぃな。寝るわ」

俺は布団に潜って目をつむる。

⏰:10/10/05 20:55 📱:840SH 🆔:I4HAW/vM


#971 [愛華]
離れない感触。心地好い。
そんな自分が気持ち悪い。

たかがキスだろ。
自分がこんなに女々しいなんて
知らなかったな。だせぇ。


眠れない夜。
結局、朝まで達也は戻っては
来なかった。



一睡もできなかった夜が明けた。

⏰:10/10/05 21:10 📱:840SH 🆔:I4HAW/vM


#972 [愛華]
「班員確認して移動しろー」

長い宿泊研修も終わる。
ふと真理菜ちゃんのほうを見ると目が合ったが、俺から反らした

「よっ!たーかのり!!」

後ろからの衝撃。

「た、達也……」

「おぃ、なんだその反応!」

⏰:10/10/05 23:33 📱:840SH 🆔:I4HAW/vM


#973 [愛華]
ちょうどバスにのるところ。

「お前今までどこに……」

「昨日見事にふられてさ!!
部屋に戻ろうとしたら先生いたから階段の後ろのスペースで寝てたんだ!ばれなくてさー!
今まで寝ちまってて……」

「ば、かじゃねぇの……」

フラれた。真理菜ちゃんに。
あのあと行ったんだ…テラスに。

⏰:10/10/05 23:41 📱:840SH 🆔:I4HAW/vM


#974 [愛華]
「スルメくせぇ部屋よりは全然
ねやすかったぜ!!」

「スルメはお前がもってきたんだろーがよ……」

達也の空元気は見ててもわかった
どう言えばいい?
わからない。わからない。


「……でさ、なんてフラれたんだと思う?」

「え………」

⏰:10/10/05 23:47 📱:840SH 🆔:I4HAW/vM


#975 [愛華]
達也は視線を真理菜ちゃんに
移して、言った。

「真理菜ちゃんさ……
お前が好きなんだってさ!」


ドクン


「でも俺、だからってお前に
遠慮なんかしねぇよ?壁なんかも作りたくねぇしさ。
でも……ちょっと考えてみろよ」

考える?なにを?

⏰:10/10/05 23:51 📱:840SH 🆔:I4HAW/vM


#976 [愛華]
「真理菜ちゃんとのこと……
好きじゃなくてもいーからさ
ちょっと考えてみてくれよ」


お前……ばかじゃねぇのか
フラれた相手気遣ったり
してんじゃねーよ。
最低なのは俺だ。この俺。

昨日のことを言うか、言わないか

罪を打ち明けるか打ち明けないか

「………ああ」

友情を信じることにも……
強い友情が必要だった。

⏰:10/10/05 23:55 📱:840SH 🆔:I4HAW/vM


#977 [愛華]
「おう!俺らの友情はそんな
簡単には壊れねぇからな!」


幼い俺は罪による罰を恐れた。
達也との関係が壊れるのが
怖くて怖くてたまらなかった。

俺にとっての初めての罪。


そんなものに気づくはずもなく
俺は胸に思いをしまったまま
宿泊研修を終えた。

⏰:10/10/06 00:00 📱:840SH 🆔:ZQKECwM.


#978 [愛華]
………だいじょうぶ。

ばれない。ばれていない。

黙ったままでいれば達也とは

友達のままでいられる

こんなにもイイヤツを

傷つけたくはない、これ以上。

だから黙っておくんだ。

達也のために黙っておくんだ。

達也のために……

⏰:10/10/06 00:03 📱:840SH 🆔:ZQKECwM.


#979 [愛華]





「………ただいま」

「隆兄!おかえりー!」

家に帰ると、直純が笑顔で
迎えてくれた。

「隆則、おかえりなさい」

「母さん……父さんは?」

「リビングにいるわよ!」

⏰:10/10/06 00:07 📱:840SH 🆔:ZQKECwM.


#980 [愛華]
リビングに行くと、父さんがソファに座っていた。

「お、隆則おかえり」

「ただいま父さん。久しぶり」

父さんと会うのは本当に
久しぶりだった。

「隆則、日曜日キャッチボールでもするか?直純と3人で」

「直純とじゃキャッチボールになんねぇからなぁ……」

「俺だって上手くなったよーだ」

⏰:10/10/06 00:25 📱:840SH 🆔:ZQKECwM.


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