… 極楽(18禁)愛戯 …

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「……もう疲れたの｡」

裕貴の背中しか見えない俺は彼女を頃がしてこちらに向かせる｡

真っ赤になった目…頬をつたう涙に俺は焦りを感じる｡

今まで涙なんか見せなかった､裕貴が､俺の目の前であふれるくらい涙をこぼしているからだ｡

俺は両手で彼女の頬を撫でてから抱きしめる｡

「……裕貴……ごめん､もうやめるから｡おまえだけを大事にするから……」

首を横に振る裕貴｡

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「…あたしも浮気したから……」

ズキン､と胸にナイフが刺さって息ができなくなった｡

「……彼のこと浮気相手としか思ってないけど､彼は大事にしてくれるの｡竜はあたしが離れないとでも思った？」

正直思ってた…｡

「…いくなよ｡無理…」

俺は強引に裕貴の唇に自分のを被せる｡

「……っやあ……」

「嫌じゃないだろ! お前には俺しかいないだろっ……」

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裕貴は涙をぼろぼろ流したまま放心状態だった｡俺は頭をくしゃくしゃっとすると顔を伏せた｡

―…彼女を犯すなんて｡

裕貴は最初抵抗してたものの､次第に力がなくなりまるで人形みたいになってた｡俺はただただ無我夢中で彼女を抱いた｡

引き止めたいのと､浮気相手に対する嫉妬心と…裕貴への愛､ごっちゃまぜにして…

「………っく……」

裕貴はまだ泣いてる｡

「ごめん､裕貴……お願いだから離れるとか言うな｡頼む…」

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頭を撫でようとすると弾かれる｡

「触らないでよ……」

最低､と小声で呟くと乱れた服を着直してスーツケースをクローゼットから取り出した｡

「……正気かよ……」

「もう無理だよ｡あたしはいつか変わってくれると思ってあなたを待ってた｡でもあたしが離れてから気づくなんて子供同然じゃない……」

確かにそうだ｡

「…俺はお前がいい……」

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「都合のいいこと言わないでよっ!!! あたしに４年もつらい思いかけたくせにっ……」

次第に裕貴の声は大きくなる｡

「……わかったよ」

俺は…

「残りの６０年お前を幸せにするから…」

「……竜……」

本当に

「ごめんな､つらい思いさせて」

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仕事用以外の携帯電話をすべて解約して俺は新しい裕貴との人生をスタートさせた｡

付き合って長いのになぜか新鮮で照れくさかった｡

その1年後に俺は裕貴にプロポーズをする｡給料をためて買ったダイヤの指輪と一緒に｡

プロポーズはこれで…あのときから２回目だよな｡

「残りの人生絶対に幸せにする」ってくさすぎるかな？何気に､俺は結構好き｡

---fin---

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【本編

】
>>003-325

→番外編

冴子のおはなし
>>327-359

蓮のおはなし
>>361-409

竜のおはなし
>>411-431

ユキヤのおはなし
>>433-999

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【ユキヤのおはなし】

俺の名前､…俺の夢の中での名前は､本城ユキヤ｡実は本名は本田祐也て言う地味な名前だったりもする｡

club HEARTSのナンバー２は俺がずっと座り続けてる席｡ …いつまでたっても王座じゃない｡

俺より少し遅くはいった奴が統括になって､しかもナンバー１を何年も維持されてる俺の気持ちはズタズタだ｡

けど絶対負けない｡あいつがいるから俺は頑張れてる｡

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「おっはよ～♪」

ど派手なピンクのシャツにジャケットを羽織って現れたのが龍咲レオン｡こいつが俺の永遠のライバルで､後輩だけど…憧れる存在｡

ただ容姿端麗だし､頭もいいってまじでむかつく!!!!

しかも怖いものなしなのか最近､たまあにVIPに実費で女を呼ぶくらいだ｡

しかもあれが彼女ならまじでかわいいし｡

ただただむかつく!!!!

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「な～んかいいことないかなあ～」

陥れる方法だったり潰しをかけることも考えたけど､…意外にプライドがある俺｡実力で抜きたいってなったときだった｡

「…統括やめるんすか？」

新人や中堅がレオンの前に固まって小鳥みたいにピーピー鳴いてやがる｡

「……ん､来月のバースデーでラストになるんだ……」

少し寂しそうに彼は言う｡

「嫌っすよ!!! 俺はレオンさんのためにがんばろうと思ってやってきたのに!!!」

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