有空
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#204 [y]
第八話
:11/12/04 12:45
:SH04B
:kOlrn4cE
#205 [y]
-マキ-
『…ちょーねむい』
久々の早起き。
久々の学校。
久々だけど今日が終業式。
明日から長い夏休みがやってくる。
:11/12/04 12:48
:SH04B
:kOlrn4cE
#206 [y]
「まきぃー!!おみやげっ」
修学旅行から帰ってきたつかさちゃんはちょっと日焼けしている。
マキがいないと寂しかったって言うつかさちゃん。
今日も可愛ーねー。
:11/12/04 12:49
:SH04B
:kOlrn4cE
#207 [y]
『開けていい?』
「うん、開けて」
ピンク色のラッピングをとくと羽がモチーフになった小さくてシンプルなシルバーのストラップが出てきた。
『かわいい…』
「ね、ね、携帯につけてよ」
携帯にはすでに小百合さんからもらったのが付いている。
:11/12/04 12:50
:SH04B
:kOlrn4cE
#208 [y]
「…今付けてるのの横でいいから。」
『おっけー。ありがとう』
早速携帯に付ける。
うん、いいかんじ。
「つかさ!」
教室にいた女の子がつかさちゃんを呼んだ。
名前なんだっけ?竹内さん?竹中さん?たしかそんな名前。
:11/12/04 12:52
:SH04B
:kOlrn4cE
#209 [y]
「なーに?」
つかさちゃんは呼ばれた子の方へ向かった。
女の子の円に入って戻ってこない。
『ねー、隆ちゃん』
前の席の隆之介を服を引っ張る。
:11/12/04 12:55
:SH04B
:kOlrn4cE
#210 [y]
「なんだよ」
『どうしたの?あれ』
つかさちゃんを指差す。
「修学旅行からあんなかんじ。
友達できたんじゃねーの?」
『へぇー…そうなんだ。』
半分嬉しい。半分寂しい。
そんなかんじ。
:11/12/04 12:56
:SH04B
:kOlrn4cE
#211 [y]
『ところで隆ちゃんのお土産は?』
「ねえよ」
『…(´・ω・`)』
「顔面しょぼーん君にすんなよ!
…嘘だよ。ちゃんと買ってきたから」
鞄の中から箱をを取り出す。
生八ツ橋。セイハチツハシ?
『さすが隆ちゃん!ありがとう』
キスをしようとしたら拒まれた。
いやん。
:11/12/04 13:00
:SH04B
:kOlrn4cE
#212 [y]
「槙原、お前進路どうするんだよ。こんな成績じゃあな、どこにするにしても難しいぞ」
広げて渡された通知表。
11121…
ずらりと並んだ数字。
人にこんな風にランク付けするっていうのはよくないと思うんだけど…
:11/12/07 14:11
:SH04B
:vcYOLAyA
#213 [y]
…4!
『美術4じゃん!』
やっべー!人生初4!!
「槙原くーん、他の数字はどうかな」
『…先生、勉強だけがすべてじゃないよ!』
:11/12/07 14:14
:SH04B
:vcYOLAyA
#214 [y]
「お前はもっと成績を気にしなさい。」
『僕は美術が4だっただけで幸せです』
評価されたっていうのは嬉しいよね。
「…はいはい。
お前なー、中学卒業したらどうするんだよ。
こんな成績だったらどこの高校も無理だぞ」
:11/12/07 14:15
:SH04B
:vcYOLAyA
#215 [y]
『え?俺、高校いかねーよ』
「おまえ就職?」
『うん』
とりあえず、達也さんのとこで働かせて貰おうと考えていた。
「そっか、じゃあ、また三者面談するからそのとき詳しく話しような」
『…三者面談?』
「そ。君と君の親御さんと俺とで面談。」
…なんだそれ。とても、めんどくさそう。
:11/12/07 14:30
:SH04B
:vcYOLAyA
#216 [y]
「あからさまに嫌な顔すんなよ。
槙原はー…、来週の火曜日だな。」
そういってプリントを取り出した。
火曜日4時から。
…多分、行かない。
「はい、このプリントと通知表ちゃんと持って帰って親御さんにみせてな。」
プリントを通知表に挟まれる。
:11/12/07 14:55
:SH04B
:vcYOLAyA
#217 [y]
「夏休み長いけど、あんまり羽目外しすぎるなよ?」
『うん。』
「…じゃあ、よい夏休みを」
『よい夏休みを〜』
にっこり笑って解散。
約40日の夏休みが始まった。
:11/12/10 08:29
:SH04B
:FPVIdvFs
#218 [y]
-幸-
火曜日。
さいしょの面談は真尾隆之介。
「で、真尾。おまえは柴山学院だっけ?」
真尾はバスケをしていて身長もあり、体格もいい。
そのよこに座っている真尾の母親。体こそ小さいがきりっとした目付きに濃い化粧…
少し威圧感がある。
:11/12/10 22:10
:SH04B
:FPVIdvFs
#219 [y]
「はい、柴山学院へいかせようかと思っています。
あそこはT大学進学率も高いですし、やっぱりゆくゆくは隆之介に医院を継がせたいですし…」
真尾の母親さんが言う。
柴山学院はここらへんでは1番の進学校。
そして、真尾はここらへんでは結構大きな医院の一人息子。
:11/12/10 22:11
:SH04B
:FPVIdvFs
#220 [y]
「真尾だったら狙えないことはないと思いますよ」
真尾の1学期の成績は学年トップ。
成績的にはなんの問題もない。
「そうですか。よかった」
安心した表情をみせる真尾の母親。
でも、1つ気になった。
「真尾は行きたいのか?」
話も全部親が進めてしまっている気がする。
そこに真尾の意思はあるのか。
:11/12/10 22:15
:SH04B
:FPVIdvFs
#221 [y]
「どうでもいいんだよね俺」
「こら!隆之介!」
「わかてるって、柴山にいくよ。」
安心した表情から一転して怒鳴る母親。
そんな母親に真尾はめんどくさそうに言った。
「真尾、他に行きたい学校あるのか?」
どこでもいいって言った投げやりな態度。
それは柴山にはいきたくないっていうのを遠回しに伝えているような気がした。
:11/12/10 22:48
:SH04B
:FPVIdvFs
#222 [y]
「べつに」
「色んなとこ調べてみた?」
「特には。」
「真尾、バスケ好きだろ?」
「え?ああ、うん」
「高浜高校調べてみろよ。
高浜も進学校で、バスケは全国大会にも顔をだすくらいのレベルが高い。」
いつだったかバスケ部の顧問の先生が言っていた。
真尾なら、その高校でもレギュラーはれるんじゃないかって話していた。
だから、柴山にいってバスケを辞めてしまうとしたら勿体ないなぁ…と。
:11/12/10 22:53
:SH04B
:FPVIdvFs
#223 [y]
「…とりあえず、他にも高校はあるし、自分の行きたいって思う学校を探してみな?」
真尾の瞳をみて念じる。
自分の道は自分で選んでいいんだぞ
「…。」
真尾は少し悩んでいるような表情をみせた。
「先生っ!…隆之介は柴山へいかせますよ!」
真尾のお母さんは、ドンッと机に手をつき、立ち上がった。
:11/12/10 22:56
:SH04B
:FPVIdvFs
#224 [y]
「お母さん、落ち着いて。柴山に行かせたいのはわかりました。でも、真尾の人生です。真尾が行きたいって思う場所に行かせるべきでしょう?」
怖いけど、真尾の事を思うと言っておかなければっと思ったんだ。
「…。」
立ったまま睨まれる。
そんな母親をなだめるように真尾は言う。
:11/12/11 11:31
:SH04B
:bBBDgZTo
#225 [y]
「俺、柴山にいくから…」
諦めが入った真尾の横顔。
そんな真尾の表情をみて、申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
真尾の言葉を聞いた母親はため息をついてから座りなおした。
そこからは真尾の授業の様子や部活のことなんかを話して、面談の時間がおわった。
:11/12/11 11:31
:SH04B
:bBBDgZTo
#226 [y]
「隆之介、先に車に行ってて。ちょっと先生と話してからいくから…」
「…。」
真尾は何かいいたげだったが一人で教室をでた。
真尾が見えなくなるのをまって真尾の母親が口をひらく。
「先生、隆之介は普通の子とは違うんです。」
:11/12/11 11:32
:SH04B
:bBBDgZTo
#227 [y]
「…はぁ。ですが、学生のうちは真尾の好きなことをやらせてもいいんじゃないですか?」
なるべく、穏やかに言う。
真尾の母親を刺激しないように。
「隆之介の将来はうちを継ぐことに決まっているんですよ。だから余計な事をして寄り道をしてもしょうがないでしょう?
1番の近道は柴山学院です。それが隆之介を1番苦労させない道です。ちがいますか?」
はっきり断言した。
勉強以外の事は余計な事だっていうのか?
:11/12/11 11:35
:SH04B
:bBBDgZTo
#228 [y]
「ですが…」
熱くなってはだめだ。
さっきの真尾の表情を思い出す。
「…こんな公立の学校に入れたのが間違いでした。少しでも遅れを取り戻さないと。なのにあの子ったら柄の悪そうな子とつるんで…」
…なんて言えば母親は納得するのか。考えろ。
:11/12/11 11:37
:SH04B
:bBBDgZTo
#229 [y]
「隆之介は柴山に行かせます。
…それじゃ失礼します。」
そういって教室をでていった。
やり切れなさが残る。
「あ〜〜〜〜…もう!!!!」
何て言えばよかったんだよ。
:11/12/11 11:39
:SH04B
:bBBDgZTo
#230 [我輩は匿名である]
:11/12/11 12:15
:U1
:ivP394zQ
#231 [我輩は匿名である]
:11/12/11 12:46
:U1
:ivP394zQ
#232 [y]
:11/12/11 13:17
:SH04B
:bBBDgZTo
#233 [y]
真尾の次に槙原の面談だったが、槙原が面談に来ることはなかった。
真尾の母親ですっかり自信をなくして、もう1組面談をする体力も残ってなかったから、少しありがたかった。
:11/12/13 22:50
:SH04B
:khgtb.DQ
#234 [y]
数日後の仕事帰り、マンションのエントランスに槙原がいた。
槙原はすらっとしていて身体の線が美しい女性と腕を組んで歩いている。
またこいつは…面談もさぼって…こんなところでいちゃこらいちゃこらしやがって。
「槙原!」
:11/12/13 22:52
:SH04B
:khgtb.DQ
#235 [y]
『あ、こーちゃん、おかえりぃ!』
「どなた?」
腕を組んでいた女子が槙原に尋ねる。
『担任の先生』
「こーちゃん先生?」
あれ、俺の事を知ってるのか?
『そう。こーちゃん』
槙原は子供のように無邪気に笑って話す。
:11/12/14 09:18
:SH04B
:TroDWid2
#236 [y]
「すいません、息子がいつもお世話になってます。」
女性は組んでいた腕を離して、丁寧に頭を下げた。
え、槙原の母親?
「…申し遅れました、槙原くんの担任をさせてもらっている高槻と申します」
驚きが隠せないが、挨拶をしないわけにはいかずあわてて挨拶をする。
:11/12/14 09:20
:SH04B
:TroDWid2
#237 [y]
透き通るような綺麗な声で話す槙原の母親。
「先生には、気にかけていただいているようで…ありがとうございます。」
お辞儀をする度に腰まである髪の毛がさらさらと揺れる。
「いえいえ…そんな」
改めて正面からみても若々しく綺麗でとても槙原くらいの子供がいる母親にはみえない。
整った顔立ち。
槙原は母親似か…?
:11/12/14 09:27
:SH04B
:TroDWid2
#238 [y]
「あ、そういえば、三者面談ご存知でしたか?」
『げ』
「三者面談?…三者面談ってなあに?」
面談の存在すらしらなかったようだ。
『えー…と』
「進路を決める大切な面談なんですがやっぱりご存知ありませんでした?」
槙原を睨むと槙原は目を反らした。
:11/12/15 16:30
:SH04B
:VB6joOwU
#239 [y]
「進路…。って、たしか働くのよね?」
『うん。バリバリ働く』
「お母さんは、槙原くんの進路について、どうお考えでしょうか?」
槙原の母親は、しばらく考えてからはっきりと言った。
「…彼の進路は彼に決めさせようと思っているので、彼がしたいようにやらせてやってください。
彼が選んだ事なら間違いはないと思っていますので」
その言葉から、槙原と母親の親子関係の良さがわかった。
きっと信頼しているんだろう。
真尾親子をみているから余計にそう思ってしまう。
:11/12/15 16:36
:SH04B
:VB6joOwU
#240 [y]
それから、槙原の母親は少し照れたように付け足した。
「すごく勝手なことを言ってしまってごめんなさいね。」
微笑む顔がかわいらしくてつい照れてしまった。
「いえ、そんなことはないですよ。
では槙原くんは就職ということでよろしいんですね?」
「はい」
「槙原、就職今厳しいけど頑張れよ」
『え、厳しいの?』
「槙原の頑張り次第だな」
『……頑張る。』
:11/12/15 16:38
:SH04B
:VB6joOwU
#241 [y]
『ねえ、時間大丈夫?』
槙原の一言で槙原の母親はあわてて時計を確認する。
「あ、そろそろいかないと…先生、この子マイペースだから大変でしょうけどお願いします。」
槙原と槙原の母親。
並んで歩く後ろ姿を見ると親子にはみえない。
ほんとにこいつ母親と腕組んで歩くんだな…。
そこには驚いたが槙原の母親は、しっかりした人で安心した。
:11/12/15 16:40
:SH04B
:VB6joOwU
#242 [y]
廊下の角を曲がり、姿が見えなくなる。
ただ広いエントランスは音が良く響いて声だけは聞こえてきた。
「…タクシー待たせてあるから。
ここまででいいよ?」
『うん、わかった。』
「おやすみ」
『おやすみ、…』
:11/12/15 16:44
:SH04B
:VB6joOwU
#243 [y]
いつもは外まで送っていくんだろうな…。
エレベーターを待っていると槙原が戻ってきた。
「…お前ほんとに女性は大切に扱うよな」
『男として当たり前でしょー』
「言うね−。
…そういえば、槙原はなんで働こうと思ったんだよ。」
『んー…、就職したら少しは恩返しできるかなって思って。』
:11/12/15 16:46
:SH04B
:VB6joOwU
#244 [y]
エレベーターがきたので二人で乗り込む。
「お母さんにか?」
確か槙原は母子家庭だった。
『うん。』
「…お前ってすごい親思いだな。
なんか意外。」
:11/12/15 16:49
:SH04B
:VB6joOwU
#245 [我輩は匿名である]
『よくマザコンって言われるけどね。』
「いや、いいと思うよ。
お母さんのことしっかり守ってやれ」
コツンと頭をこづく。
『あたりまえ。』
「…んで、なんで俺ん家に来るんだよ!!」
なぜか槙原は俺の部屋の前までくっついてきていた。
:11/12/16 20:50
:SH04B
:TpwstQxc
#246 [我輩は匿名である]
『いいじゃん。寂しいもん、入ーれーてー』
わがままな女の子のような台詞。
男に言われてもちっともうれしくない。
「ったく、こどもかよ!ちっとは大人になれ!」
『まだ大人になりたくないー』
結局、部屋に入れてしまう俺も甘いと思う。
でも、なんでこいつはこんなに寂しがり屋で甘えたなんだよ!!
:11/12/16 20:56
:SH04B
:TpwstQxc
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