有空
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#1 [y]
俺が初めて担任したクラスの問題児。
:11/02/15 14:31
:SH04B
:ZQenUCUs
#2 [y]
第一話
:11/02/15 14:33
:SH04B
:ZQenUCUs
#3 [y]
-幸-
初めて担任を持つことになった。
3年5組。
受験生だから大変そうだけど、担任することが楽しみだった。
始業式、新任の担任の紹介を終えて、教室でHR。
嬉しさの半面、緊張もしていた。
:11/02/15 14:34
:SH04B
:ZQenUCUs
#4 [y]
教卓の前に立ち深呼吸する。
生徒達は興味があるのか俺のことをじっと見つめてくる。
「えー…、定年退職された田原先生に代わって担任になった高槻幸だ。
教科は数学。
あと1年で卒業のメンバーだけど、仲良くしていこうな!」
一気にそう言うと、生徒達は先生いくつー?とか、独身?とか、質問を投げかけてきた。
:11/02/15 14:39
:SH04B
:ZQenUCUs
#5 [y]
適当に質問に答えながら、話を進めていく。
田原先生の言ったようにいいクラスだった。
笑いは絶えないけれどきちんと話は聞いてくれる。
生徒達とのやりとりをしているうちに緊張もほぐれてきた。
落ち着いて教室を見渡して、席がひとつ空いていることに気づいた。
:11/02/15 14:42
:SH04B
:ZQenUCUs
#6 [y]
「そういえばそこの席誰だー?」
空席を指して尋ねる。
「マキです」
お調子者男子、奈良橋君が答えてくれた。
:11/02/15 14:45
:SH04B
:ZQenUCUs
#7 [y]
「マキ?」
女の子か?
「槙原!多分、サボりっす。あいつよくサボるんで「
気にしなくていいっすよ、とへらへら笑う奈良橋くん。
:11/02/15 14:45
:SH04B
:ZQenUCUs
#8 [y]
…始業式からサボりかよ!
HRを終えて、職員室へ戻る。
…マキハラ…まきはら…槙原
槙原の事が気にかかり、田原先生からもらった個人ファイルをめくる。
お、あった。槙原…。
成績も出席日数も悪い。
:11/02/15 14:47
:SH04B
:ZQenUCUs
#9 [y]
「高槻せんせ」
急に後ろから声をかけられた。
「おぉ、菊地先生」
菊地先生は3年4組の担任の先生。
教科は理科で、白髪混じりで、ちょっと堅そうな先生。
「槙原ですか?」
どうやら俺の開いていたプリントをみたようだ。
:11/02/15 14:50
:SH04B
:ZQenUCUs
#10 [y]
「はい、今日来てなかったんでどんな生徒か気になって…」
..
「槙原は厄介な生徒ですよ」
声をひそめるようにしゃべる菊地先生。
笑っているような表情をしているが目が笑ってない。
:11/02/15 14:51
:SH04B
:ZQenUCUs
#11 [y]
「厄介?」
教師という立場の人が生徒に厄介という言葉を使うことに驚いた。
「授業はさぼるわ、頭髪加工するわ、どうどうと喫煙するわ…どうしようもない生徒です。
最近では、下級生も真似をする者がでたりして困っているんですよ。」
「はぁ…」
:11/02/15 14:58
:SH04B
:ZQenUCUs
#12 [y]
「高槻先生も大変ですな、いきなり槙原のような生徒の担任で。
まあ頑張ってください」
そう言って背中をバシバシ叩かれた。
「…が、頑張ります」
一体どんなやつなんだろうな、槙原。
:11/02/15 14:59
:SH04B
:ZQenUCUs
#13 [y]
-マキ-
「マキぃ、好きだよぉ」
『うん?俺も愛理ちゃん好き』
:11/02/15 15:01
:SH04B
:ZQenUCUs
#14 [y]
マンションのエントランス。
背伸びして甘えてくる愛理ちゃんの太ももを撫でながら、ふっくらとした唇にキスする。
身体を絡ませ、舌を絡ませ、いちゃつく。
こういうことをしているときが1番落ち着く。
:11/02/15 15:03
:SH04B
:ZQenUCUs
#15 [y]
「…バイバイ、したくないな…」
上目遣いでぎゅっとしがみついてくる。
『泊まってく?』
「…うん」
…可愛い
腰に手を回して、そのままエレベーターに乗ってお持ち帰り。
:11/02/15 15:05
:SH04B
:ZQenUCUs
#16 [y]
朝日に照らされて真っ白な部屋。
鏡の前に立つ。
着慣れた制服。
シャツの第二ボタンまであけてズボンを軽くずらす。
…うーん、いまいち。
こんなもんだっけ?
:11/02/15 15:09
:SH04B
:ZQenUCUs
#17 [y]
「春休みもう終わりなの?」
寝ていた愛理ちゃんが白い肌を布団で隠しながら起き上がり、聞いてくる。
『ほんとは昨日から学校〜』
裸なんかもう何回も見てるんだから隠さなくてもいいと思うのは俺だけなのかな。
:11/02/15 15:11
:SH04B
:ZQenUCUs
#18 [y]
「さぼっちゃだめだよ。」
『だって、愛理ちゃんとデートしたかったんだもん。』
学校なんかより女の子が優先だよね。
「それならしょうがないかな。
…学校まで送ってってあげるよ。シャワー浴びてくるから、ちょっとまってて。」
そういって愛理ちゃんは立ち上がってシャワー室へ向かった。
:11/02/15 15:13
:SH04B
:ZQenUCUs
#19 [y]
愛理ちゃんは校門の中までセルシオを乗り入れて、サイドブレーキを引いて腕時計で時間を確認した。
俺も携帯で時刻確認。11時19分。
「ははっ遅刻だ」
笑ったらごまかせると思ってるよねー。
:11/02/15 15:15
:SH04B
:ZQenUCUs
#20 [y]
『愛理ちゃんが呑気に化粧なんかしてるからじゃん』
文句を言いながら車から出る。
「ふふふ、じゃあ頑張ってね」
『うん、ありがとう』
:11/02/15 15:17
:SH04B
:ZQenUCUs
#21 [y]
窓を開けて、笑顔で送りだしてくれる愛理ちゃんにキスをする。
愛理ちゃんは優しくって笑顔が可愛くて大好きだ。
『行ってきます』
:11/02/15 15:18
:SH04B
:ZQenUCUs
#22 [y]
授業中なので授業が終わるまで一服しようと体育倉庫裏に移動する。
基本サボるのは体育倉庫裏。
日当たりがよくて、大きな木が何本か生えてて好き。
遠くで体育をしている音が聞こえる。
桜の木の下にしゃがみタバコに火を付けて天を仰ぐ。
ひらひらと落ちてくる桜。
あー…桜、綺麗。
:11/02/15 15:20
:SH04B
:ZQenUCUs
#23 [y]
「おい、お前」
前を向くとスーツ姿の男。
『あ』
俺の口にはタバコ。
右手にはライターと箱。
男は俺の前にしゃがむ。
:11/02/15 15:21
:SH04B
:ZQenUCUs
#24 [y]
「タバコははたちからって知ってる?」
そう、タバコははたちから。
パッケージにもきちんと表記されている。
『知ってる』
:11/02/15 15:22
:SH04B
:ZQenUCUs
#25 [y]
「じゃあなんで中学生がすってるのかな?」
にっこりと微笑まれる。
『実は僕、病気で6年間休学しててはたちなんです』
だから俺もにっこりと微笑み返す。
:11/02/15 15:24
:SH04B
:ZQenUCUs
#26 [y]
「へーぇ、それはそれは大変ですね。はい、没収」
まぁ、嘘もばればれなわけで、大人しく渡した。
「ほら、その口に加えてるやつも。」
『えー、待って。もうちょっとで吸い終えるから』
あと2cm。約1分。
:11/02/15 15:25
:SH04B
:ZQenUCUs
#27 [y]
「だーめ」
『けちぃ』
渋々、タバコの先を地面にくっつける。
ぎゅっぎゅっとすると火が消える。
「これだけか?ポケットとかにはいってないだろうな」
『入ってない』
なんてことはないよね。
鞄にはばっちりもう1箱入ってる。
:11/02/15 15:28
:SH04B
:ZQenUCUs
#28 [y]
「…ったく、中学がタバコなんて吸うなよな!お前、名前は?」
『槙原ー』
「…?3の5のマキハラ?」
ヒゲ剃りたてみたいな顎をかくオッサン。
なんていうのかな?キョトン顔?
『うん』
:11/02/15 15:28
:SH04B
:ZQenUCUs
#29 [y]
今日から3年生な俺。
クラス変えないからクラスは5組のままなはず。
やべー、俺もう受験生じゃん。
まぁ、受験なんてしないだろうけど
「お前なぁ!昨日始業式だったの知ってた?」
『うん』
:11/02/15 15:30
:SH04B
:ZQenUCUs
#30 [y]
「知ってたならちゃんと来いよ!」
そういって、いきなり頭をぐりぐりとこねくり回される。
『は?え?』
昨日?確かに休んだけどなんでお前が知ってんの?
:11/02/15 15:31
:SH04B
:ZQenUCUs
#31 [y]
「俺、お前の担任!高槻幸!!」
『…担任?』
「そう!担任」
そんなどや顔で言わなくても…
『へーぇ。』
田原のじいちゃんじゃなくなったんだ。
歳が歳だったし定年かなー。
:11/02/15 15:33
:SH04B
:ZQenUCUs
#32 [y]
「そろそろ、授業終わるし教室いけよ。」
『んー』
「今回は見逃してやるけど、次タバコ見つけたら校長先生に報告だからな!」
『んー』
校長先生に報告したところでどうなるんだ?
:11/02/15 15:34
:SH04B
:ZQenUCUs
#33 [y]
「気のない返事だな…ほら、行けっ」
『っ〜〜〜』
背中をバシッと叩かれて歩きだす。痛い。
ちょうどチャイムがなった。
:11/02/15 15:36
:SH04B
:ZQenUCUs
#34 [y]
振り返ると先生は俺がタバコを吸っていた場所と同じ場所で、タバコを吸っていた。
思わず笑いそうになる。
なんとなく、あの先生好きになれそうだった。
:11/02/15 15:36
:SH04B
:ZQenUCUs
#35 [y]
第二話
:11/02/16 23:17
:SH04B
:lS8NVI32
#36 [y]
教室に入ると一気に視線を注がれる。
…みんなそんなに俺の事好きかよ。
「お?マキ!おはよ!」
初めに声をかけてくるのが隆之介。
:11/02/16 23:18
:SH04B
:lS8NVI32
#37 [y]
『りゅーちゃん、おはおは』
「マキっ」
んで、俺の姿を見て跳んでくるのがつかさちゃん。
『つかさちゃん、久々』
「もー本当だよ!春休み、一回も遊んでくれなかったじゃん」
『ごめん、ごめん。』
:11/02/16 23:20
:SH04B
:lS8NVI32
#38 [y]
席について、甘えてくるつかさちゃんを膝の上に座らせる。
うん、ここはつかさちゃん席。
「春休み何してたのー?」
くりくりのおめめで俺を見上げてくるつかさちゃん。
かわいいなぁ。
:11/02/16 23:22
:SH04B
:lS8NVI32
#39 [y]
「そんなのこいつのことだから決まってんじゃん。」
ちなみに前の席が隆之介みたい。
『なぁに、俺が何してたか隆ちゃんわかるの?』
「どうせやりまくってたんじゃねーの?」
『むむ』
あながち間違えじゃない。
:11/02/16 23:23
:SH04B
:lS8NVI32
#40 [れい]
:11/02/17 23:12
:SH02A
:qjojTv/E
#41 [y]
>>40ありがとうございます(;_;)嬉しい。頑張ります!
:11/02/19 08:25
:SH04B
:mB8OEXWA
#42 [y]
「うわーさすがヤリチン。」
睨んでくるつかさちゃんもかわいいね。
「おい、そろそろ座れよー」
まだあと5分もあるのに教室に乗り込んできた菊地。
「うわ、菊地。」
すっごい嫌そうな顔をするつかさちゃん。
:11/02/19 08:27
:SH04B
:mB8OEXWA
#43 [y]
「おい、月城(つかさちゃんの苗字)。お前ちょっと髪の毛茶色いぞ。」
嫌な顔がみえたのか嫌味を言う菊地。
「そんなことないでーす」
「あと、槙原も」
『きのせいでーす』
「ったく、お前らは。あとで生徒指導室にきなさい。」
:11/02/19 08:29
:SH04B
:mB8OEXWA
#44 [y]
誰が行くか。って話だよねー。
放課後は久々に隆之介とつかさちゃんと遊んで帰る。
やっぱり友達と遊ぶのは楽しい。
そんで、夜ご飯を鈴嘉さんと食べて、そのまま鈴嘉さんをお持ち帰り。
:11/02/19 08:31
:SH04B
:mB8OEXWA
#45 [y]
「4月だけどまだ寒いね。」
くっついて夜の街を歩いていても、繋いでいる手はつめたかった。
『帰ったらお風呂入る?』
「うん」
鈴嘉さんは美人ホステス。
なんで俺みたいな中学生と遊んでくれるのか謎だ。
:11/02/19 08:33
:SH04B
:mB8OEXWA
#46 [y]
マンションについてエレベーターの▲ボタンを押す。
しばらくすると、エレベーターか開いて中から人が降りてきた。
『あ』
「?マキどうしたの?」
顔を覗き込んでくる綺麗な鈴嘉さん。
中から出てきたのは剃りたてのあごひげ。
「え?槙原?」
:11/02/19 08:35
:SH04B
:mB8OEXWA
#47 [y]
…誰だっけ、誰だっけ?担任の!なんだっけ?大阪の地名みたいな苗字!
『宝塚?』
「は?」
また、きょとん顔のおっさん
:11/02/20 07:18
:SH04B
:6vV5dJI6
#48 [y]
『なんだっけ?名前?』
「高槻だ!高槻幸!」
『そう!それ』
あー、すっきり
宝塚は兵庫県だったけ?
:11/02/20 07:18
:SH04B
:6vV5dJI6
#49 [y]
「お前なんでここにいるんだ?」
『なんでって俺このマンションの住民だし』
「まじで?」
またもやきょとん顔のおっさん。
鈴鹿さんがつんっと俺の裾を引っ張るのがわかる。
『まじで。寒いしもう帰るね、また明日〜』
先生に手を振ってエレベーターに乗り込んだ。
:11/02/20 07:23
:SH04B
:6vV5dJI6
#50 [y]
家に帰ると鈴嘉さんはテレビをつけた。
そのあいだ俺はお風呂の準備をする。
「…さっきの人知り合い?」
ソファーでちゃっかりくつろいじゃってる鈴嘉さん。
:11/02/20 07:24
:SH04B
:6vV5dJI6
#51 [y]
『あー。担任の先生。』
「先生?…あ、そっかマキまだ中学生だもんね。」
『忘れないでよー。まだ僕お子ちゃまなんだから』
鈴鹿さんのとなりにすわってもたれかかる。
「じゃあそろそろおねむの時間かな?」
頭をなでられる。
頭なでられるの好き。
:11/02/20 07:28
:SH04B
:6vV5dJI6
#52 [y]
『そうかも。お風呂はいってせっくすしたらすぐに寝るー。』
あー…、いいにおい。
「子供がせっくすなんてしちゃだめだぞー?」
たまに天然鈴嘉さん。
今もガオーって襲いかかる怪獣に成り切ってるつもりらしい。こんなんでも俺と一回り違う26才。いつもはクールビューティーなんだけど…酔ってんのかな?
:11/02/20 07:30
:SH04B
:6vV5dJI6
#53 [y]
『じゃー鈴嘉さんのために大人になる』
ちゅっとキスをする。ゆっくりゆっくり深いキスへ。
「…まきぃ…」
とろんとした目。
そのままソファーに押し倒した。
…んー、お風呂の前に1回せっくすかな?
:11/02/20 07:31
:SH04B
:6vV5dJI6
#54 [y]
-幸-
槙原は俺が想像していたのとは違った。
もっと大人を舐めて、おらおらしている小汚いやんちゃ坊主かと思っていた。
例を挙げるならジャイアンみたいな奴。
実際、槙原は細身の喜捨な身体付きに外国人のような整った顔には上品さがあった。
:11/02/23 23:02
:SH04B
:GrgoWq86
#55 [y]
そんな見た目からかだれにでもふにゃんとして優しい性格からか女の子からモテていた。
しかも来るもの拒まず。
だからあの子ともいちゃいちゃ
この子ともいちゃいちゃ…
「槙原…お前さあ、だらし無い。」
:11/02/23 23:04
:SH04B
:GrgoWq86
#56 [y]
『えー?』
放課後、槙原と月城を呼んでいた。
「こーちゃん、マキがだらし無いのは生れつきだよ」
月城は俺の事をこーちゃんと呼ぶ。
…注意したほうがいいのか?
こういうの内心嬉しいかったりする。
:11/02/23 23:05
:SH04B
:GrgoWq86
#57 [y]
『ちょっと待て、俺にだらしない要素ないじゃん』
「嘘。部屋ちょーーー汚いくせに」
『つかさちゃんがこの間来た時、汚したんじゃん』
「えー、そうだっけ?」
槙原は膝の上に月城を座わらせていちゃこらしだす。
:11/02/23 23:06
:SH04B
:GrgoWq86
#58 [y]
『…てか先生、用って何?』
「お、そうだった…あのな、お前ら髪の毛明るすぎ」
本題を思い出して、持ってきた袋から黒染め液をとりだす。
「もうすぐ修学旅行だし黒染め「いやーーーーーー!!!!!こーちゃん嫌い!!!!!!」
俺が言葉を全部言い終わる前に月城は猛ダッシュで廊下に飛び出た。
:11/02/23 23:10
:SH04B
:GrgoWq86
#59 [y]
「こらぁ!!!!」
追いかけて廊下に飛び出たものの、遠くで足音が響いているだけですでに姿はみえなかった。
…はえぇ…
しぶしぶ槙原がいる教室へ戻ると槙原は窓に足を掛けていた。
:11/02/23 23:11
:SH04B
:GrgoWq86
#60 [y]
「まーきーはーらー!どこにいくのかな?」
お前まで逃がすわけにはいかない。
槙原の腕をしっかり掴み睨みを飛ばす。
『ちょっと3丁目のエジプトショップに用事が…』
「槙原?とりあえず、エジプトより先にそめよっか」
:11/02/23 23:12
:SH04B
:GrgoWq86
#61 [y]
-マキ-
俺の腕を掴んでにたにたと笑う先生はSだと思った。
:11/02/23 23:15
:SH04B
:GrgoWq86
#62 [y]
「きゃはははははっ何その頭!!まじうけるんですけど!!」
『そんなギャルみたいな笑い方しないで下さいよ』
笑い方は可愛くても顔がオッサンだから可愛くない。
…顔がってかすべてがオッサンなんだけど。
「大変だなー、学生って奴はよう。」
このオッサンは元ホストでこのバーの店長の達也さん。
俺が中学生ってしってて雇ってくれてる。
:11/02/26 15:02
:SH04B
:bUGUpI5E
#63 [y]
「お前、髪の毛黒いの似合わねーははは。てか、初めて見たよ。いつから染めてた?」
『んー?生まれた頃かな』
「そうなの?」
『そうなの』
カランカラン―…
「お店、もうあいてる?」
:11/03/01 18:15
:SH04B
:7TBGj1FA
#64 [y]
ふんわりとしたワンピース姿の未央さんが入ってきた。
「未央ちゃん、いらっしゃっい!あいてるよ」
達也さんはニヤつきながら返事をする。
『未央さんいらっしゃっい。』
カウンター席に座った未央さんに挨拶をする。
:11/03/04 15:54
:SH04B
:MPvbvpJ2
#65 [y]
「あれ、マキちゃん髪の毛染めたの?綺麗な色だったのにもったいない」
未央さんがいつも注文するカシスオレンジを作りながら受け答えする。
「こいつねー、学校で染められたらしいんっすよ。まじどんくせー」
達也さんが話に入ってくる。
:11/03/04 15:55
:SH04B
:MPvbvpJ2
#66 [y]
『もー達也さん、ほっといてくださいよ』
「あはは、そうなんだ。ほんと真っ黒だねぇ…。マキちゃん、髪の毛黒くしたらまだまだ幼い顔してるよね」
『そうですか?』
幼いって言われたの初めてかも…
「お前もまだまだがきんちょってことだな…」
:11/03/04 15:59
:SH04B
:MPvbvpJ2
#67 [y]
…どっちかっていうと達也さんのほうががきんちょっぽいと思うよ?
なんて言ったら、後が怖いから言わないけど
:11/03/04 16:00
:SH04B
:MPvbvpJ2
#68 [y]
「マキ!!!!!!」
突然、愛理ちゃんが興奮気味に乱入してきた。
『ど、どうしたの?』
どたばたと未央さんの横に座った。
「聞いて聞いて聞いて…あ!!未央ちゃんじゃん、久しぶり」
未央さんに気付いて笑顔だった顔が更に輝いた。
:11/03/04 16:04
:SH04B
:MPvbvpJ2
#69 [y]
「ほんとだね、久々。それよりもどうしたの?」
未央さんも嬉しそうに微笑む。
「未央さんも聞いて!あのね、あたし、昼間の仕事決まったんだ!」
『まじで!?』
「まじ!!…やっと、キャバから卒業出来るよ…」
うるうる涙目の愛理ちゃん。よっぽど嬉しかったんだろうな…。
:11/03/04 16:26
:SH04B
:MPvbvpJ2
#70 [y]
「じゃーぁ、これは俺からのお祝い。1980年ワインで俺のお気に入りでめちゃめちゃ高いんだけど、…空けようか!」
達也さんはとっておきのお酒が並んでいる棚から1本のワインを取り出した。
『やったー』
「達也さん最高!」
:11/03/04 16:34
:SH04B
:MPvbvpJ2
#71 [y]
このバーはお客さん同士も仲良しが多いんだ。いつもみんなでわいわい会話する。達也さんの明るい性格がそのままお店になった感じ。
「じゃあ、愛理ちゃんにかんぱーい!」
達也さんの音頭で乾杯をする。
俺はこの職場が結構気に入ってる。
居心地がとてもいいんだ。
:11/03/04 16:36
:SH04B
:MPvbvpJ2
#72 [y]
第三話
:11/03/11 22:44
:SH04B
:Q5SNdNTU
#73 [y]
わざとらしいくらいきゅっきゅっと音をならしてコップを磨く。
この作業嫌いじゃない。
物を綺麗にすることはすきだ。
「全然、客こねぇな」
達也さんが呟いた。
今日のお客さんは愛理ちゃん一人。
『平日だしねー』
余り広い店内ではないけれど、人がすくないとやっぱり寂しく感じる。
:11/03/11 23:19
:SH04B
:Q5SNdNTU
#74 [y]
「そういえばさぁ、小百合さん髪の毛のこと怒んなかった?
気に入ってたじゃん、髪色。」
黒染めをされてから1週間ほどたった。なんとなく馴染んできたかな?
『あー…まだ見せてない』
「なんで?」
『小百合さん今ねー、出張で北海道行ってんの』
毎日2.3通だけどメールをくれる。お仕事だけど何だか楽しそう。
:11/03/11 23:20
:SH04B
:Q5SNdNTU
#75 [y]
「へぇー…じゃあ、小百合さんいなくて寂しいだろー」
からかうようにけらけら笑ってくる。
『…うん。』
寂しくて何が悪い。
「俺があっためてやろうか」
『うん、あっためてよ』
:11/03/11 23:25
:SH04B
:Q5SNdNTU
#76 [y]
「お前、まじマザコンだよな」
笑っている達也さんにぎゅうと抱き着く。
香水くさい。
『…達也さん』
「…マキ」
ぎゅうぎゅうされるとちょっと痛い。
:11/03/11 23:28
:SH04B
:Q5SNdNTU
#77 [y]
『…』
「…」
「男同士で抱き合って楽しいの?」
俺らを見てた愛理ちゃんが烏龍ハイをカラカラ回しながら呟く。
:11/03/11 23:30
:SH04B
:Q5SNdNTU
#78 [y]
『楽しいよ。ね、達也さん?』
俺より少しだけ背の高い達也さんを見上げてキスを求めると達也さんのスイッチも入る。
口の中にタバコの苦い味が広がる。美味しくない。
こういう悪ノリが通じる達也さんが好きだ。
LoveじゃなくてLikeの方。
言っておくけど、俺は消してホモじゃない。
:11/03/11 23:31
:SH04B
:Q5SNdNTU
#79 [y]
「…もう良いって。」
半ば飽きれ気味の愛理ちゃん。
「つれないなぁ…。そういえば、仕事は?順調?」
達也さんは俺を離して愛理ちゃんに微笑む。
「うん、順調!雑用ばっかしてるけど楽しいよ。」
:11/03/11 23:32
:SH04B
:Q5SNdNTU
#80 [y]
『たまには、俺とも遊んでよ』
愛理ちゃんは昼の仕事を始めるようになって、見た目が別人のように変わった。清楚な感じ?
中身は全然変わってないんだけど。
「マキには達也さんがいるじゃん〜」
なんとなくさみしいよね。
『俺は女の子がいいの!』
そのうち俺の相手なんてしてくれなくなるんだろうなって思う。
幸せそうに微笑む愛理ちゃんが眩しいかった。
:11/03/11 23:36
:SH04B
:Q5SNdNTU
#81 [y]
仕事を終えて携帯を開くと1件の着信。
『もすしもすし』
かけ直すと、何そのあいさつーって笑う声が聞こえる。
『電話したー?』
:11/03/12 07:47
:SH04B
:Fk2RvAQA
#82 [y]
「うん、今から暇?相手してよー」
『暇。どこいったらいい?』
「ホテルー」
『わかった。今からいくね』
「まってるー」
俺を必要としてくれるひとはいっぱいいるんだ。
:11/03/12 07:48
:SH04B
:Fk2RvAQA
#83 [y]
ホテルから出てうろうろしていると、いつのまにか夕方になっていた。
ぽつぽつ降っていた雨がだんだん強くなってくる。
…あれ?
俺鍵どこに入れたっけ。
マンションの前で鍵を探す。
キーホルダーにはほかの鍵は着いているものの、家の鍵だけがない。落としたかな?
:11/03/15 08:27
:SH04B
:TAiN1Cb6
#84 [y]
まぁいっか…
誰かに泊めてもらおう
そう思って携帯を開く。
『…。』
ぷーぷーぷーと音をたてて画面に大きなバッテンがついている。
充電きれた。
…ついてない。
:11/03/15 08:28
:SH04B
:TAiN1Cb6
#85 [y]
今日バーも休みだしなー
どうしよっかなー
『ずぶ濡れー』
空を見上げても、雨がふってくるだけだから、下を見る。
…と、マンションの茂みに子猫を発見した。
『もしかして、お腹すいてる?俺今、ハイチュウしかもってないけど』
:11/03/15 08:30
:SH04B
:TAiN1Cb6
#86 [y]
ポケットに入っていたハイチュウを開く。
ヨーグルト味だから大丈夫だよなー?
子猫はゆっくり起き上がるとハイチュウの匂いを嗅いでいた。
やっぱり食べれないの?
子猫は細くてちいさくてぶるぶる震えてて守ってあげなきゃ生きていけなさそうだった。
:11/03/15 08:37
:SH04B
:TAiN1Cb6
#87 [y]
『?』
突然、俺にかかる雨がなくなった。
振り返ると傘を差した先生がいた。
「…おまえ、何してんの?」
『ねこ』
「え?」
『お腹すいてるらしいからハイチュウ上げてたの』
にゃーおって猫がなく。
:11/03/15 08:39
:SH04B
:TAiN1Cb6
#88 [y]
「じゃなくて!なんでお前ずぶ濡れなんだよ!」
カバンからハンカチをだして頭をふいてくれる。
『マンションの鍵どっかいっちゃったー』
「はぁ?」
:11/03/15 08:41
:SH04B
:TAiN1Cb6
#89 [y]
半ば強引に先生の家に入れられた。
2階の角部屋。
なんか生活感あふれてる。
『ぶへっく…ちゅん』
うー…、寒い。
:11/03/15 08:44
:SH04B
:TAiN1Cb6
#90 [y]
「ったく『ねこ』じゃねーよお前!とりあえず風呂!風呂いってこいよ。風邪ひいてもしらないからな」
タオルとパンツを渡されて、お風呂に押し込まれる。
「言っとくけどパンツ新品だから!あとで1000円な」
…買えって事かよ
:11/03/15 08:46
:SH04B
:TAiN1Cb6
#91 [y]
同じマンションなだけあって風呂の形も一緒だった。
でも、俺の部屋の風呂とは違ってこちゃこちゃとした小物が多かった。
蛇口をひねってシャワーをだす。冷めた身体がじんわりと温まってくる。
:11/03/18 17:28
:SH04B
:pX/CtHMU
#92 [y]
風呂から上がると先生の姿がなかった。
どっかいった?
さっき一緒に拾ってきたにゃんこ1匹がソファーでくつろいでいる。
洗ってもらったのか石鹸のいいにおいがする。
俺からも石鹸のにおい。
『お揃いだねー』
:11/03/18 17:30
:SH04B
:pX/CtHMU
#93 [y]
テーブルに置いてあるタバコを拝借。子猫を撫でながら火を付ける。
『まずい。』
苦い煙りの味が口いっぱいに広がる。
うん、俺の銘柄のほうがおいしいよ。
「こら、未成年タバコ禁止」
後ろから蹴りが入れられる。
:11/03/18 17:32
:SH04B
:pX/CtHMU
#94 [y]
『大丈夫だよ』
買い物袋を持った先生がいた。
どうやら買い物にいってたらしい。
「なにが大丈夫なんだよ」
『1本だけー』
苦いなー、これ
達也さんの銘柄と一緒かな?
:11/03/18 17:33
:SH04B
:pX/CtHMU
#95 [y]
「たく、…この傷どうした?」
先生は俺の背中に触れる。
『ちょっとね』
「ちょっとってなんだよ」
『ふふふー』
「笑ってごまかすな!…あまりやんちゃするなよ」
:11/03/18 17:36
:SH04B
:pX/CtHMU
#96 [y]
『うん、大丈夫だよ。てかパンツだけじゃなくてジャージかなんか貸してよ』
他人の家でパン1ってなんか抵抗ある。意外と常識あるよ俺。
「おー、ちょっとまてよ」
タンスから緑色のスウェットを取り出した。
:11/03/18 17:38
:SH04B
:pX/CtHMU
#97 [y]
『先生ってメタボ?』
ウエストゆるゆる。紐ないし。
「お前が長細いんだよ。身長何cm?」
『計ってないからわかんない』
新学期入ってすぐに身体測定あったらしいけどサボってたみたい。
「170は余裕であるよな…ったく、タバコ吸ってんのになんでこんなに成長してんだよ」
:11/03/18 17:39
:SH04B
:pX/CtHMU
#98 [y]
『成長期だからまだまだのびるよ』
「うぜー…」
『教師もうぜーとか言うんだ』
「教師だって人間なんだよ。」
じゃあ、菊地もうぜーとか言うのかな?
:11/03/22 10:05
:SH04B
:zroSQxR2
#99 [y]
『…。』
…そんな菊地はみたくない。
「…晩飯たべた?食べてないんだったら作るけど」
『食べてない』
そういえばお腹がくーくー言ってる気がする。
「そっか、ちょっと待ってろ」
:11/03/22 10:05
:SH04B
:zroSQxR2
#100 [y]
-幸-
『わ、うまそう!いただきます!』
有り合わせの具材で適当に作ったオムライスを槙原はにこにこしながらほうばる。
:11/03/22 17:26
:SH04B
:zroSQxR2
#101 [y]
『やば!うまー!激あつ!』
こんなに嬉しそうに食べてもらえると作り甲斐があったなーと思う。
「今日親帰ってくるの遅い?」
『うーん…うん!』
「そしたらお前泊まってけよ」
『え、いいの?』
「野宿しろなんていわねーよ」
:11/03/22 17:29
:SH04B
:zroSQxR2
#102 [y]
『やったー、先生優しいー』
「今頃気づいたのかよ!」
『うん。だって先生、俺の髪の毛染めるし嫌いだった』
すっげー笑顔で言われる。
…それは俺が悪い訳じゃないだろ
「あ、そういえばさぁ、この前聞こうと思って忘れてた」
:11/03/22 17:30
:SH04B
:zroSQxR2
#103 [y]
『なにーぃ?』
毛染めの話で思い出した。
毛染めしてるときに聞こうと思って忘れていた話。
「この間の綺麗な女性はどなたなんだ?」
『この間?』
「ほらマンションで腕組んで歩いてただろ、お前」
:11/03/25 20:44
:SH04B
:tdol/MF.
#104 [y]
たしか11時過ぎ。
俺がコンビニへ向かう途中、槙原に出会った。
槙原は仲よさ気に女性と歩いていた。
『…ああ!…母親だよ』
槙原はけろっとした顔で明らかに嘘とわかる嘘をつく。
:11/03/25 20:45
:SH04B
:tdol/MF.
#105 [y]
「お前、母親と腕組んで歩くのかよ」
『先生組まないの?』
「普通、組まねぇーよ。彼女か?」
『んー…、付き合ってはないかなー』
「…お前よく、付き合ってない子といちゃいちゃ出来るな。抵抗ないわけ?」
『あったらしないよ』
:11/03/25 20:46
:SH04B
:tdol/MF.
#106 [y]
「親は?夜中女の子家に連れ込んでさ、何もいわないわけ?」
『何も言わない。』
「そうか」
『うん』
怒ってやろうと思っていたのになんだかうまく丸め込まれた気がする。
…なんだろう、この敗北感。
:11/03/25 20:47
:SH04B
:tdol/MF.
#107 [y]
「…お前、彼女作れよ。
こいつ以外無理だーって奴。」
『えー、めんどくさい』
「え、なんで」
『なんか彼女とか重いじゃん』
女の子大好きの槙原の口から重いなんて言葉がでたことにびっくりした。
「…お前性格歪んでるな」
『うん』
:11/03/25 20:53
:SH04B
:tdol/MF.
#108 [y]
「俺がお前くらいの時にはさぁー、すっげー好きな子がいてさ、その子のためならなんでもしたいって思えてさ、そいつ以外女子に見えなくなるんだよ。」
『…そんなの言ってるから先生独身なんだよ、きっと。』
「ほっとけ!!!」
けらけらと笑う槙原が憎たらしくて頭をグーでぐりぐりする。
『痛い痛いっ!!!…俺だって好きな人いない訳じゃないよ。』
:11/03/25 20:54
:SH04B
:tdol/MF.
#109 [y]
「え?誰?」
思わず手を緩める。
その隙に槙原はぐりぐり攻撃から逃げ出した。
『秘密だし!』
「教えろよ!」
『やーだ』
誰だ?気になる。
1番仲良しっぽいし月城かなー?
:11/03/25 21:06
:SH04B
:tdol/MF.
#110 [y]
結局、槙原は教えてくれなかった。
同じベッドで眠りにつく。
『あったけぇ』
背中を通して体温が伝わるあったかい。身長は負けたけど、背中は俺の方がでかい気がする。やっぱりまだ子供だな。
:11/03/25 21:07
:SH04B
:tdol/MF.
#111 [y]
『俺、男と同じベッドで寝たの初めて』
おもしれーって笑う。振動が伝わる。
「嘘つけ。昔パパと寝た事あるだろ」
『んー…』
「…眠い?」
:11/03/25 21:10
:SH04B
:tdol/MF.
#112 [y]
『…わかんにゃい』
絶対ねむいだろ!お前
「はは、お前ってなんかかわいいよな」
『…ぇー…?』
くーくーという寝息が聞こえてくる。
寝た、か。
:11/03/25 21:11
:SH04B
:tdol/MF.
#113 [y]
今日は槙原とたくさん話せたな…
謎だった槙原の素顔がちょっとわかった気がする。
―…俺だって好きな人居ない訳じゃないよ?
さっきの言葉をおもいだす。
なんかほっとした。
:11/03/25 21:17
:SH04B
:tdol/MF.
#114 [y]
『…ぅー…ん…』
槙原は寝言をいいながら寝返りをうつ。
…こいつがまだ人を愛せることが出来る人間でよかった。
:11/03/25 21:17
:SH04B
:tdol/MF.
#115 [y]
:11/03/25 21:27
:SH04B
:tdol/MF.
#116 [我輩は匿名である]
あげ

:11/03/28 01:57
:SH706iw
:tw/7R2f6
#117 [y]
:11/03/30 11:33
:SH04B
:a/uQL5fg
#118 [y]
第四話
:11/03/30 11:34
:SH04B
:a/uQL5fg
#119 [y]
「…?」
太ももあたりで何かが動いている。
『…あきちゃん…』
…あきちゃん?
…誰だ?
…俺はこーちゃんだよな?
:11/03/30 11:38
:SH04B
:a/uQL5fg
#120 [y]
『…あきちゃん、…すきい』
首筋に生暖かい物を感じてちゅって音がする。
段々脳みそがさえてくる。
「は!?おい!!槙原!!」
そう、槙原が俺の首筋にかぶりついていた。
『…へ?うわわぁっ!!!!!!』
:11/03/30 11:41
:SH04B
:a/uQL5fg
#121 [y]
-マキ-
『…最悪、…気持ち悪』
こんがりとしたいい香りが漂う朝。俺の気分はブルーです。
:11/03/30 11:42
:SH04B
:a/uQL5fg
#122 [y]
俺は寝ぼけて先生の足をなでまわして首筋にはキスマを付けたらしい。
「ふざけんなよ、こっちの台詞だ!」
『だってだって太もも毛だらけの感覚が手から離れねぇ…』
ずっと手がもさもさしてる。
「ほら!これくったら早く学校いけ」
そんな俺に、先生はトーストを焼いてくれていた。
:11/04/04 08:16
:SH04B
:daT3CoTw
#123 [y]
『はーい…先生は?』
トーストはあつあつさくさくしっとりマーガリン。おいしい。
「俺は後から車でいく」
『いいなー。俺も乗っけてよ』
「だめー!甘えんな」
『けちぃ』
「俺ら生徒と教師だからな?今日泊めてやったのも内緒だぞ」
:11/04/04 08:18
:SH04B
:daT3CoTw
#124 [y]
やっぱり生徒と教師ってこういうのだめなわけー?
『んー』
とりあえずわかった返事だけしておく。
「…じゃあ、1時間後、学校でな。さぼんなよー」
先生は玄関のドアから顔をだしてお見送りをしてくれた。
:11/04/04 08:22
:SH04B
:daT3CoTw
#125 [y]
…あー、制服家じゃん
どうしようかなー?
とりあえず、管理人さんに頼んで鍵を開けてもらおう。
先生の家で充電してもらった携帯をとりだす。
未読メール1件
今日の夕方、家に帰るよ
…テンションアップ!!!
:11/04/04 09:44
:SH04B
:daT3CoTw
#126 [y]
夕方って何時から夕方なんだろう。
うんー…テレビ面白くない。
俺テレビっ子じゃないんだもん。
小百合さんの家で4時前くらいから帰ってくるのを待っていた。
部屋かかっている時計をみあげると、もう6時半をさしている。
はやく帰ってこないかな?
:11/04/28 18:34
:SH04B
:2mP3Y/m2
#127 [y]
くたっているときにやっとインターホンがなった。
誰なのか確認すらせずに走って行って玄関の扉を開ける。
そこに立っていたのは待ちわびた人の姿。
『おかえり!!!!』
飛び付くと、くすっと笑って抱きしめてくれる。
あー…小百合さんの匂い。落ち着く。
:11/04/28 18:36
:SH04B
:2mP3Y/m2
#128 [y]
「ただいま…頭どうしたの!?」
頭をくしゃりと撫でられ顔を持ち上げられる。
小百合さんと目が合う。
『染めちゃった。えへ』
「えー…どうしてー」
あからさまにがっかりしている。
:11/05/03 08:43
:SH04B
:wfpTLNLs
#129 [y]
『また伸びてくるよ。元気だして!』
「もう染めちゃだめだよ」
『んー…染めちゃうかも。紫色とか』
冗談で言ったのに本気で睨まれた。
「染めたら怒るよ!…うち入ろっか。お土産買ってきたんだ。」
『やったー!』
:11/05/03 08:44
:SH04B
:wfpTLNLs
#130 [y]
『すげー紫色!』
小百合さんからのたくさんのお土産の中から、目の前にだされた紫色の固体。
第一印象、小百合さんに似合う色だなーって思った。
上品で、静かなんだけど、周りとは明らかに違って美しい色。
:11/05/03 08:47
:SH04B
:wfpTLNLs
#131 [y]
「溶けちゃうから早く食べて。」
スプーンを渡される。
口に入れると冷たさときつい香りが広がった。
『…なにこれ!?』
「ラベンダーのアイスクリーム。」
小百合さんはにっこり笑って俺の前に座る。
:11/05/03 08:49
:SH04B
:wfpTLNLs
#132 [y]
『ラベンダー?』
「紫色の綺麗な花なんだけど、いい香りなの。味わってもらおうと持って帰って来たんだ」
『でも、おいしくない』
もう1度すくって小百合さんに食べてもらう。
「…美味いじゃん。」
『えー…小百合さん、味覚変』
:11/05/03 08:52
:SH04B
:wfpTLNLs
#133 [y]
「もっと大人になったら、美味しさがわかるはずだよ。」
こんなのが美味しいなんていう大人になんかなりたくない。
一緒にお風呂にはいって、一緒の布団の中に潜り込む。
『小百合さん?』
すぐ近く、ほんと数cmの距離に小百合さんがいる。
:11/05/03 08:55
:SH04B
:wfpTLNLs
#134 [y]
「なぁに?」
『へへへ…幸せっ』
そういって抱き着く。
何日ぶりかな?
寂しかった気持ちが満たされる。
「もーう、甘えたっ子ね」
優しく頭をなでてもらう。
落ち着く。
:11/05/03 08:56
:SH04B
:wfpTLNLs
#135 [y]
「…アリック?」
『うん?』
キスをされ、目を閉じる。
『…小百合さん、愛してる』
:11/05/03 08:58
:SH04B
:wfpTLNLs
#136 [y]
安価
>>115
第四話
>>118-135
やっと話が進んだ気がします(>_<)
定期的に更新できなくて、すみません
読んでくださっている方、ありがとうございます(*^-^*)
:11/05/14 11:58
:SH04B
:unk80fjs
#137 [y]
第五話
:11/05/14 12:00
:SH04B
:unk80fjs
#138 [y]
-幸-
「まーきーはーらーぁ!!!」
廊下の先にワックスでふわりと整えられた頭を見つけた。
『あ、先生。おはよーございますー』
振り返った槙原はのんびりとした挨拶した。
:11/05/14 12:02
:SH04B
:unk80fjs
#139 [y]
「おぅ、おはよー…じゃなくて!!昨日はどこに行ってたのかなー?」
昨日、槙原は俺の家を出ていったあと学校へくることはなかった。
『昨日?』
「そう、昨日」
『あ、マンションの管理人さんのとこ行ってた』
けろっとした顔で言う。
:11/06/08 00:07
:SH04B
:YaVx0beQ
#140 [y]
「学校は?
ちゃんと学校くるって言ったよなー?」
『だって家に入んなきゃ、制服ないじゃん。』
「家の人、鍵開けてくれなかったのか?」
槙原は少し考えてから答えた。
『俺、一人暮らしだし』
:11/06/08 00:08
:SH04B
:YaVx0beQ
#141 [y]
「お前、一人暮らししてんの!?!?」
今どきの中学生って一人暮らしすんの!?
『うん』
「家族は?」
そう聞こうとした時調度チャイムがなった。
:11/06/08 00:10
:SH04B
:YaVx0beQ
#142 [y]
『今日は真面目に授業受けるよ』
そう言い残して教室に入って行った。
…槙原、一人暮らしだったのか
そりゃ夜中に女の子連れ込んでも大丈夫だよな
なんか納得。
:11/06/26 08:24
:SH04B
:5/9BF7HY
#143 [y]
-幸-
5限目、屋上で寝そべる。
「マキー?」
隣には隆之介が同じように寝そべっている。
『どーしたー?』
綺麗な空に吸い込まれそうだ。
:11/06/27 20:07
:SH04B
:WADn/its
#144 [y]
>>143-幸- → -マキ- ですね。
すいません間違えました(;_;)
:11/06/27 20:10
:SH04B
:WADn/its
#145 [y]
「いい天気だなー」
隆之介の声は、低音でゆっくり響いて心地いい。
『そーだねぇ』
「空が碧いね」
『そーだねぇ』
「マキの名前にも空って入ってるよな」
『そーだねぇ』
ずっと向こうに飛行機雲を見つけた。
:11/06/27 20:12
:SH04B
:WADn/its
#146 [y]
「いい天気だな」
『…それ2回目だよ』
隆之介と一緒だと時間がゆっくりと流れる。
「…マキ?」
『んー?』
「俺、月城の事すきだわ」
『そーだね…ええ!?』
突然すぎる!!!
思わず飛び起きてしまった。
:11/06/27 20:13
:SH04B
:WADn/its
#147 [y]
「そんな驚く?」
隆之介はへらへらと笑っていた。
『うん、びっくりした。あー…でもつかさちゃんね…いいじゃん』
もう1度寝そべってから、しばらく見ない間に黒染めしていたつかさちゃんを思い出す。
いつも明るいつかさちゃん。誰にでも優しい。でも、あまり女の子同士でつるんだりしない。
:11/06/27 20:15
:SH04B
:WADn/its
#148 [y]
「うん、マキにはいっときたいなと思って。」
『そっか』
隆之介が、俺に言っておきたいって言うのは、つかさちゃんが俺とよくいちゃこらする事への宣戦布告とか、そういう意味なんかじゃないと思う。
ただ、知っていてほしいんだと思う。
:11/06/27 20:29
:SH04B
:WADn/its
#149 [y]
『俺、修学旅行いかねーし頑張れば?』
グーで軽くパンチする。
「…別に今すぐ付き合いたいとか思ってねーよ?」
隆之介からもパンチが返ってくる。
『そうなの?』
もう1回パンチ。
でもしばらく返って来なかった。
:11/06/27 20:32
:SH04B
:WADn/its
#150 [y]
「…今はな。俺、月城とマキと3人でいるのが楽しい。」
真顔で言われた。
『ははは…』
なんだか笑いが込み上げてきた。
『ははは…俺も』
:11/06/27 20:36
:SH04B
:WADn/its
#151 [y]
いつの間にか飛行機雲は消えていた。
爽やかな風が吹く。
「空に吸い込まれそうだな」
『あ、それ俺も思った。』
「お前は吸い込まれろ」
『いやん』
そんな昼下がり。
:11/06/27 20:38
:SH04B
:WADn/its
#152 [y]
>>137-151短くなってしまったんですが
第5話です
マキと隆之介とつかさちゃんの絡みも
もっと書けたらいいな(´・ω・`)
:11/07/28 13:59
:SH04B
:gEuZCTMQ
#153 [y]
第六話
:11/07/28 14:00
:SH04B
:gEuZCTMQ
#154 [y]
-幸-
インターホンがなって玄関を開けると槙原がいた。
『こーちゃぁん、ひーまー』
あの日以来、これがよくある。
一人暮らしだもんな…
寂しいのだろうなっと思ってつい入れてしまう。
:11/07/28 14:03
:SH04B
:gEuZCTMQ
#155 [y]
なにをするでもなく人の家でくつろぐ槙原。
マイペースで猫みたいなやつだな、ほんとに。
「お前さ、もしも俺が可愛い彼女といちゃこらしてたら、お前どうするんだよ」
『んー?…3Pかな?』
ソファに寝そべりながらこの前拾った猫とたわむれている。
槙原の首筋には赤く鬱血している箇所かある。
:11/07/28 14:05
:SH04B
:gEuZCTMQ
#156 [y]
「ばーか。お前ほんとに15歳か?」
『まだ14ー』
「…」
ため息がでる。
「そういえば、お前ほんとに修学旅行いかないのか?」
:11/07/28 14:07
:SH04B
:gEuZCTMQ
#157 [y]
『うん。金ないし』
「でもなー、一生の思い出になるし親御さんともう1度話し合ってみろよ」
『うーん』
「お前、親御さんはどこ♪〜…
槙原の携帯がなった。
消して俺がいきなり歌いだしたわけじゃない。
:11/07/28 14:08
:SH04B
:gEuZCTMQ
#158 [y]
『うん、大丈夫。暇してたし…うん…なら今から行くねー、あーい』
電話を切って立ち上がる。
「また女のとこかー?」
『ん?違う違う、バイト先。急に人これなくなったから、来てほしいって…じゃ俺行くから』
「おー、頑張れよ」
:11/07/28 14:10
:SH04B
:gEuZCTMQ
#159 [y]
なんだ、毎日ふらふら遊んでるだけじゃないのか
よかった…って
「お前!!どこで働いてんだよ!!
まだ中学生だろ!!こら!!」
俺がそう言ったのを聞きながらにこりと笑ってでていった。
…ったくあいつは
どうしようもねーな
残された子猫が槙原を追うように玄関へ向かった。
:11/07/28 14:11
:SH04B
:gEuZCTMQ
#160 [y]
-マキ-
店に着いた時、人手が足りなくてドタバタ状態だった。
「マキーぃ早く着替えてこい」
「マキちゃん裏からバーボン取ってきて」
「おい、マキ!コップたんねぇ」
『…げろだるぅ…。』
:11/07/28 14:58
:SH04B
:gEuZCTMQ
#161 [y]
カランカラン―…
やっと空いてきた頃に未央さんがやってきた。
『未央さんー…』
未央さんの顔をみるとほっとする。
思わずカウンターに突っ伏す。
「え、マキちゃんどうしたの?」
未央さんは優しく頭を撫でてくれる。
:11/07/28 15:00
:SH04B
:gEuZCTMQ
#162 [y]
『…にゃんでもない。いつもの?』
「あ、うん。」
うーん…動きたくない。
『…達也さーん、カシスオレンジ1つぅ』
「自分で作れ」
『痛っ!!!!』
後ろにいた達也さんに頭を殴られた。
今の一撃でちっちゃい頃の記憶ふっとんだかも…
:11/07/28 15:04
:SH04B
:gEuZCTMQ
#163 [y]
渋々作ったカシスオレンジを渡す。
味には手抜いてない。
「…今日ね、息子さんと食事してたんだ。」
ゆっくりと飲みながらぽつりと呟いた。
『…彼氏さんの?』
こくり、と頷く。
未央さんはバツイチ子持ちの男性と付き合っている。
:11/07/28 15:05
:SH04B
:gEuZCTMQ
#164 [y]
『へぇー…どんな子だったの?』
「マキちゃんくらいの男の子なんだけどね、しっかりしてて…、拍子抜けしちゃった。」
肩をすくめる未央さん。
『そっか…仲良くなれそう?』
「うん!…でもね、なんか無理してたんしゃないのかなーって思う。」
:11/07/31 23:49
:SH04B
:yesRCTXE
#165 [y]
無理?
『どうして?』
未央さんみたいな優しくて可愛い人がお母さんになるなら嬉しいに決まってる。
「そりゃ新しい母親になるかもしれない人に会ってるんだから緊張して無理してるだろ」
達也さんが新作のカクテルを飲みながら話に入ってくる。
:11/07/31 23:50
:SH04B
:yesRCTXE
#166 [y]
『そうなの?』
いまいちよくわかんない。
「お前だって小百合さんが結婚して今日からこの人があなたの父親よっていわれたら緊張するだろ?」
…小百合さんが結婚?
『…うわっ』
思わず拭いていたグラスを机に落としてしまった。
:11/07/31 23:52
:SH04B
:yesRCTXE
#167 [y]
カランカランと頃がって達也さんの腕に当たった。
「あーもぅ、何やってんだよ。例えばの話だから!真に受けるなよ」
達也さんはグラスにひびが入ってないか確かめながら言う。
『あ〜…、そういうこと。びっくりしたじゃん。
緊張するってか、すっっっげー嫌』
小百合さんは俺のだ。
:11/07/31 23:53
:SH04B
:yesRCTXE
#168 [y]
「やっぱり嫌だったのかな?」
いつも優しい瞳をしている未央さんの瞳が涙ぐんでいた。
「いや、マキの場合マザコンだから。そいつ、いい子だったんだろ?嫌だったらいい子のふりなんてしないって。」
達也さんは未央さんにそっとハンカチを渡した。
:11/07/31 23:58
:SH04B
:yesRCTXE
#169 [y]
『そうだよ。俺だったら一緒にご飯なんか食べないもん。
…でも、未央さんがお母さんになるんだったら誰でも嬉しいと思うよ?』
これは本当にそう思う事。
「そっか、ありがとう。
あたし頑張ってみるね。」
そういって未央さんは嬉しそうに微笑んだ。
:11/08/01 00:00
:SH04B
:eZq0zZgY
#170 [y]
『…ねえ、小百合さん』
小百合さんにはドレッサーの前で髪の毛を乾かしていた。
亜麻色っていうのかな?薄茶色の腰まであるストレートの綺麗な髪。
小百合さんが俺の髪色を好きって言ってくれたように、俺も小百合さんの髪の毛が大好きだ。
:11/08/05 09:47
:SH04B
:v57bmgTg
#171 [y]
「ん?」
小百合さんはドライヤーをおいて鏡越しに俺を見つめた。
『小百合さんはさぁ、結婚したいとか思う?』
「どうしたの急に?」
『…なんか、うん』
小百合さんは俺が寝そべっているベッドに腰をかけて俺を見つめた。
髪の毛と同じ色の瞳に吸い込まれる。
:11/08/05 09:51
:SH04B
:v57bmgTg
#172 [y]
「思わないよ?アリックがいるもの。…もー!髪の毛びっしょびしょじゃないっ」
肩に乗せてたタオルで髪の毛をふかれる。
『わっ痛いって痛い…あはは』
ごろんと小百合さんを巻き込んで寝転がる。
「アリック」
小百合さんはにっこりと笑って俺の上に馬乗りになる。
:11/08/05 09:53
:SH04B
:v57bmgTg
#173 [y]
『ちゅして?』
唇を差し出して、目をとじる。
しばらくすると落ちてくる小百合さんの唇。
絡ませて絡み合って、目を少し開けると小百合さんの綺麗な顔。
「…アリック、髪の毛濡れたままだったら風邪ひいちゃうよ?」
:11/08/05 09:54
:SH04B
:v57bmgTg
#174 [y]
『ひいたら、看病してくれるでしょ?』
「もちろん」
『なら、ひいてもいいや』
もう一度目を閉じる。
このまま落ちていってもいいや
なにも怖くない
怖くなんかない
:11/08/05 09:55
:SH04B
:v57bmgTg
#175 [y]
:11/08/05 10:02
:SH04B
:v57bmgTg
#176 [y]
第七話
:11/10/08 02:05
:SH04B
:QHDRK.c6
#177 [y]
3泊4日の修学旅行。
行き先は京都。
「あれ、お前学校は?」
でも、俺の現在地は、達也さんのバー。
今日は朝から大掃除と配置換えをするらしいからお手伝いにきた。
:11/10/08 02:06
:SH04B
:QHDRK.c6
#178 [y]
『修学旅行だから休み』
「へえー…、修学旅行か、いいなぁ。
お前行かなかったのかよ」
『うん』
「なんで?」
『んー、お金ないし?』
あと、めんどくさいし。
集団行動とか苦手だし。
:11/10/08 02:08
:SH04B
:QHDRK.c6
#179 [y]
「旅行代くらい、俺が出してやったのに。
そういうの学生しかできないんだから大切にしろよ?」
こつんっと頭を小突かれる。
達也さんは、学生を少ししかしてないらしい。
だから、"学校生活"って思い入れが強いらしくてそれを俺に押し付けてくる。
…まぁ、達也さんの優しい気持ちが伝わってくるから嫌じゃないけど。
:11/10/16 22:46
:SH04B
:PZuxOhfk
#180 [y]
-幸-
ホテルの部屋は、俺と同期で4組の担任の相沢先生と付き添いの菊地先生と同じ部屋にだった。
「高槻先生、あの2人付き合ってるんですか?」
食事も終わり荷物の整理をしていたとき、相沢先生が聞いてきた。
:11/12/03 20:01
:SH04B
:gTZ4qAl2
#181 [y]
「え?」
「真尾隆之介と月城つかさですよ」
「いや、いつもは槙原と3人で一緒なんで付き合ってるという訳ではないと思いますよ?」
むしろ月城は槙原がすきなんじゃないかって思う。
「そうなんですか。いやー美男美女カップルだなっておもってたんですがちがうんですね」
:11/12/03 20:02
:SH04B
:gTZ4qAl2
#182 [y]
「月城は女子の友達がいないんですよ。」
菊地先生が口をはさんでくる。
確かに月城は女の子と一緒にいることはない。いつも真尾と槙原と一緒にいるか、一人で行動するかだ。
「何かあったんですか?」
俺より前に学校にいる菊地先生はなにか知っているのかと思い尋ねる。
:11/12/03 20:02
:SH04B
:gTZ4qAl2
#183 [y]
「男に媚びうってる女って言うのは同性から嫌われるからねぇ。」
そういう事か。
真尾も槙原もモテそうだからな…
槙原や真尾のことを好きな奴からしたら月城の存在はうっとおしいんだろうな。
:11/12/03 20:04
:SH04B
:gTZ4qAl2
#184 [y]
そのあとも生徒の話をしたり可愛い先生の話をしたり、先生という立場でありながら修学旅行の夜を楽しんだ。
菊地先生は嫌な人かと思っていたが言葉がストレートなだけであって、実は生徒思いの暖かい人だった。
とても勉強になる話を聞かせていただいた。
1時間ほど話して、喉が渇いたので飲み物を買いに廊下へ出た。
…噂をすれば。
:11/12/03 20:13
:SH04B
:gTZ4qAl2
#185 [y]
「月城。」
月城が一人で自動販売機の前のソファに座っていた。
「1人でなにしてんのー」
「ココアのんでるんですー」
くつろぎすぎだろってくらいソファにもたれ掛かってココアを啜っている。
:11/12/03 20:14
:SH04B
:gTZ4qAl2
#186 [y]
「部屋かえって飲めよ」
「隆之介いないからつまんないもん」
そりゃ、男と女が一緒っていうのは無理な話だろ。
「いつも一緒だよな。槙原と真尾と」
「うん。仲良しなの。」
:11/12/03 20:15
:SH04B
:gTZ4qAl2
#187 [y]
「女の子の仲良しはいねーの?」
「いないよ」
「なんで?」
「何。なんで先生に話さないといけないわけ」
月城が睨んでくる。目がでかいだけあって迫力がすごい。
:11/12/03 20:16
:SH04B
:gTZ4qAl2
#188 [y]
「心配じゃん。修学旅行に1人でいるとか。普通、女の子同士恋ばなとかで盛り上がる時間だろ」
しばらく見つめ合いが続いたが、先に月城が目線を反らした。
「…あたし、女の子嫌いなの。噂好きで、みんな一緒って世界が嫌いなの。一人では何もできないくせにって見下してるの。」
「…見下す…?」
「だって、くだらないでしょ。上履きの片方友達と変えるとか仲良し同盟組むとか噂話で盛り上がるとか。そういうのばかにしか思えない。」
:11/12/03 20:19
:SH04B
:gTZ4qAl2
#189 [y]
びっくりした。
いつも槙原とふざけあってにこにこいる月城がこんなことをいうなんて。
「…。だからいつも槙原達と一緒にいるのか?」
「…マキ達はあたしが一人だから一緒にいてくれてるんだと思う。
マキも隆之介も優しいから」
:11/12/03 20:20
:SH04B
:gTZ4qAl2
#190 [y]
最初、俺は槙原と真尾も不思議な組み合わせだと思っていた。
槙原は他人に迷惑をかけたりはしないが自由気ままに行動する問題児。
真尾は物事を一歩離れて見ていているタイプで、成績は良すぎるくらいの優等生。
真逆の性格だけれど、でもどこかが似ている。
月城のいうように優しいところかな?
:11/12/03 20:21
:SH04B
:gTZ4qAl2
#191 [y]
「でも、最近、このまま二人に甘えてちゃだめだなーって思う。」
「なんで」
「今日だって隆之介の気つかわせちゃったし、部屋では1人で気まずいし。
あとちょっとで卒業してマキと隆之介とばらばらになるのに、他人のこと見下してるままの私じゃあだめだと思う。
だから頑張って友達作らなきゃなのに、友達のことをばかみたいだなって気持ちが邪魔する。
そんなこと思う自分がすごい嫌だ」
:11/12/03 20:22
:SH04B
:gTZ4qAl2
#192 [y]
ほろっと涙がこぼれた。
月城は袖でごしごしと拭う。
今までこのことでずっと悩んできたんだろうな。
今日1日、月城は楽しそうにはしゃいでいたけれど、本当は辛かったのかもしれない。
「な、月城。」
月城の前に屈む。俺の目をみてくれるのを待ってから話し出す。
:11/12/03 20:27
:SH04B
:gTZ4qAl2
#193 [y]
「人って、自分がその人のこと大切にしなかったらその人も自分のこと大切にしてくれないんだよ。わかる?」
一般論で綺麗事でしかないけれど、この言葉の意味が伝わってほしい。
「なんとなく」
「月城は槙原と真尾のこと大切にしてるだろ?
だから槙原と真尾も大切にしてくれるんじゃないか?」
「うん」
:11/12/03 20:28
:SH04B
:gTZ4qAl2
#194 [y]
「だから、友達作ろうと思ったら、まずは相手を大切にしてみなよ。
月城がばかにしてたら相手も絡みづらいだろうから」
「大切に思えないよ。」
また涙があふれそうになっている。
「ばかでも素敵なところはあるだろう?」
「…あるのかな」
:11/12/03 20:29
:SH04B
:gTZ4qAl2
#195 [y]
「月城はどんなときに友達必要っておもったんだよ?」
しばらく考え混む。
口を挟まずに待ってやる。
「…女の子同士でお土産みたりするのいいなって思ったから。」
「ふっ」
なんだ、寂しかったんじゃんお前
:11/12/03 20:30
:SH04B
:gTZ4qAl2
#196 [y]
「笑わないでよ!…マキだったら一緒にお土産見てくれるんだろうけど、隆之介はへんな饅頭しかかわないし…」
すねたように言う月城。
「そこ女の子の素敵なところだろ。
くだらないことばっかじゃねーじゃん。」
「うん」
「お土産みてきゃーかわいーってしたいんだろ?」
「…したい」
:11/12/03 20:32
:SH04B
:gTZ4qAl2
#197 [y]
「へんな意地はってないで、まずは話し掛けてみなよ。
最初は愛想笑いでもいいから笑ってみな?」
「…でもくだらない奴だったらまた見下しちゃう人間になっちゃう。」
「いいんだよ。月城がくだらないって思ったんだから。
合わないって思う奴に無理して付き合わなくていい。
女の子にも月城みたいな考え方してるやついるかもしんないじゃん。そういう友達を探すのもありだし。」
:11/12/03 20:51
:SH04B
:gTZ4qAl2
#198 [y]
「…そっか、そうだよね」
泣きながら笑う月城。
「ただ、覚えといて。くだらないことにも意味はあるから。くだらないことを大切にしてる人もいるから。」
いつかくだらないことの意味がわかるような大人になってほしい。
:11/12/03 20:52
:SH04B
:gTZ4qAl2
#199 [y]
「うん、わかった」
多分、月城はまっすぐな子なんだ。
だから不器用なんだと思った。
「よし、もう消灯時間だから。部屋へ戻れ」
月城の涙が止まったところで言う。
:11/12/03 20:54
:SH04B
:gTZ4qAl2
#200 [y]
「うん…泣いたって秘密ね」
やっといつもの月城の笑顔だ。
「当たり前だろー」
「こーちゃん、ありがとうおやすみなさい。」
「おやすみ」
部屋へ戻っていく月城の背中を見つめる。
俺は俺の人生で学んだことしか言えなかった。
これで月城を助けることが出来たのかな?
頑張れよ、月城
:11/12/03 20:58
:SH04B
:gTZ4qAl2
#201 [y]
>>176ー200
長文だらけの第七話。
改行ミス多くてごめんなさい。
読みずらいですよね
(´・ω・`)
女の子の悩みを書いてみたかったんですが、いまいち上手にまとまんなかった感があります。
有空が書き終えたら、番外編としてつかさちゃんの話ゆっくりかいてみたいですね(o^ω^o)
:11/12/03 21:19
:SH04B
:gTZ4qAl2
#202 [y]
:11/12/03 21:21
:SH04B
:gTZ4qAl2
#203 [我輩は匿名である]
:11/12/04 01:44
:S003
:☆☆☆
#204 [y]
第八話
:11/12/04 12:45
:SH04B
:kOlrn4cE
#205 [y]
-マキ-
『…ちょーねむい』
久々の早起き。
久々の学校。
久々だけど今日が終業式。
明日から長い夏休みがやってくる。
:11/12/04 12:48
:SH04B
:kOlrn4cE
#206 [y]
「まきぃー!!おみやげっ」
修学旅行から帰ってきたつかさちゃんはちょっと日焼けしている。
マキがいないと寂しかったって言うつかさちゃん。
今日も可愛ーねー。
:11/12/04 12:49
:SH04B
:kOlrn4cE
#207 [y]
『開けていい?』
「うん、開けて」
ピンク色のラッピングをとくと羽がモチーフになった小さくてシンプルなシルバーのストラップが出てきた。
『かわいい…』
「ね、ね、携帯につけてよ」
携帯にはすでに小百合さんからもらったのが付いている。
:11/12/04 12:50
:SH04B
:kOlrn4cE
#208 [y]
「…今付けてるのの横でいいから。」
『おっけー。ありがとう』
早速携帯に付ける。
うん、いいかんじ。
「つかさ!」
教室にいた女の子がつかさちゃんを呼んだ。
名前なんだっけ?竹内さん?竹中さん?たしかそんな名前。
:11/12/04 12:52
:SH04B
:kOlrn4cE
#209 [y]
「なーに?」
つかさちゃんは呼ばれた子の方へ向かった。
女の子の円に入って戻ってこない。
『ねー、隆ちゃん』
前の席の隆之介を服を引っ張る。
:11/12/04 12:55
:SH04B
:kOlrn4cE
#210 [y]
「なんだよ」
『どうしたの?あれ』
つかさちゃんを指差す。
「修学旅行からあんなかんじ。
友達できたんじゃねーの?」
『へぇー…そうなんだ。』
半分嬉しい。半分寂しい。
そんなかんじ。
:11/12/04 12:56
:SH04B
:kOlrn4cE
#211 [y]
『ところで隆ちゃんのお土産は?』
「ねえよ」
『…(´・ω・`)』
「顔面しょぼーん君にすんなよ!
…嘘だよ。ちゃんと買ってきたから」
鞄の中から箱をを取り出す。
生八ツ橋。セイハチツハシ?
『さすが隆ちゃん!ありがとう』
キスをしようとしたら拒まれた。
いやん。
:11/12/04 13:00
:SH04B
:kOlrn4cE
#212 [y]
「槙原、お前進路どうするんだよ。こんな成績じゃあな、どこにするにしても難しいぞ」
広げて渡された通知表。
11121…
ずらりと並んだ数字。
人にこんな風にランク付けするっていうのはよくないと思うんだけど…
:11/12/07 14:11
:SH04B
:vcYOLAyA
#213 [y]
…4!
『美術4じゃん!』
やっべー!人生初4!!
「槙原くーん、他の数字はどうかな」
『…先生、勉強だけがすべてじゃないよ!』
:11/12/07 14:14
:SH04B
:vcYOLAyA
#214 [y]
「お前はもっと成績を気にしなさい。」
『僕は美術が4だっただけで幸せです』
評価されたっていうのは嬉しいよね。
「…はいはい。
お前なー、中学卒業したらどうするんだよ。
こんな成績だったらどこの高校も無理だぞ」
:11/12/07 14:15
:SH04B
:vcYOLAyA
#215 [y]
『え?俺、高校いかねーよ』
「おまえ就職?」
『うん』
とりあえず、達也さんのとこで働かせて貰おうと考えていた。
「そっか、じゃあ、また三者面談するからそのとき詳しく話しような」
『…三者面談?』
「そ。君と君の親御さんと俺とで面談。」
…なんだそれ。とても、めんどくさそう。
:11/12/07 14:30
:SH04B
:vcYOLAyA
#216 [y]
「あからさまに嫌な顔すんなよ。
槙原はー…、来週の火曜日だな。」
そういってプリントを取り出した。
火曜日4時から。
…多分、行かない。
「はい、このプリントと通知表ちゃんと持って帰って親御さんにみせてな。」
プリントを通知表に挟まれる。
:11/12/07 14:55
:SH04B
:vcYOLAyA
#217 [y]
「夏休み長いけど、あんまり羽目外しすぎるなよ?」
『うん。』
「…じゃあ、よい夏休みを」
『よい夏休みを〜』
にっこり笑って解散。
約40日の夏休みが始まった。
:11/12/10 08:29
:SH04B
:FPVIdvFs
#218 [y]
-幸-
火曜日。
さいしょの面談は真尾隆之介。
「で、真尾。おまえは柴山学院だっけ?」
真尾はバスケをしていて身長もあり、体格もいい。
そのよこに座っている真尾の母親。体こそ小さいがきりっとした目付きに濃い化粧…
少し威圧感がある。
:11/12/10 22:10
:SH04B
:FPVIdvFs
#219 [y]
「はい、柴山学院へいかせようかと思っています。
あそこはT大学進学率も高いですし、やっぱりゆくゆくは隆之介に医院を継がせたいですし…」
真尾の母親さんが言う。
柴山学院はここらへんでは1番の進学校。
そして、真尾はここらへんでは結構大きな医院の一人息子。
:11/12/10 22:11
:SH04B
:FPVIdvFs
#220 [y]
「真尾だったら狙えないことはないと思いますよ」
真尾の1学期の成績は学年トップ。
成績的にはなんの問題もない。
「そうですか。よかった」
安心した表情をみせる真尾の母親。
でも、1つ気になった。
「真尾は行きたいのか?」
話も全部親が進めてしまっている気がする。
そこに真尾の意思はあるのか。
:11/12/10 22:15
:SH04B
:FPVIdvFs
#221 [y]
「どうでもいいんだよね俺」
「こら!隆之介!」
「わかてるって、柴山にいくよ。」
安心した表情から一転して怒鳴る母親。
そんな母親に真尾はめんどくさそうに言った。
「真尾、他に行きたい学校あるのか?」
どこでもいいって言った投げやりな態度。
それは柴山にはいきたくないっていうのを遠回しに伝えているような気がした。
:11/12/10 22:48
:SH04B
:FPVIdvFs
#222 [y]
「べつに」
「色んなとこ調べてみた?」
「特には。」
「真尾、バスケ好きだろ?」
「え?ああ、うん」
「高浜高校調べてみろよ。
高浜も進学校で、バスケは全国大会にも顔をだすくらいのレベルが高い。」
いつだったかバスケ部の顧問の先生が言っていた。
真尾なら、その高校でもレギュラーはれるんじゃないかって話していた。
だから、柴山にいってバスケを辞めてしまうとしたら勿体ないなぁ…と。
:11/12/10 22:53
:SH04B
:FPVIdvFs
#223 [y]
「…とりあえず、他にも高校はあるし、自分の行きたいって思う学校を探してみな?」
真尾の瞳をみて念じる。
自分の道は自分で選んでいいんだぞ
「…。」
真尾は少し悩んでいるような表情をみせた。
「先生っ!…隆之介は柴山へいかせますよ!」
真尾のお母さんは、ドンッと机に手をつき、立ち上がった。
:11/12/10 22:56
:SH04B
:FPVIdvFs
#224 [y]
「お母さん、落ち着いて。柴山に行かせたいのはわかりました。でも、真尾の人生です。真尾が行きたいって思う場所に行かせるべきでしょう?」
怖いけど、真尾の事を思うと言っておかなければっと思ったんだ。
「…。」
立ったまま睨まれる。
そんな母親をなだめるように真尾は言う。
:11/12/11 11:31
:SH04B
:bBBDgZTo
#225 [y]
「俺、柴山にいくから…」
諦めが入った真尾の横顔。
そんな真尾の表情をみて、申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
真尾の言葉を聞いた母親はため息をついてから座りなおした。
そこからは真尾の授業の様子や部活のことなんかを話して、面談の時間がおわった。
:11/12/11 11:31
:SH04B
:bBBDgZTo
#226 [y]
「隆之介、先に車に行ってて。ちょっと先生と話してからいくから…」
「…。」
真尾は何かいいたげだったが一人で教室をでた。
真尾が見えなくなるのをまって真尾の母親が口をひらく。
「先生、隆之介は普通の子とは違うんです。」
:11/12/11 11:32
:SH04B
:bBBDgZTo
#227 [y]
「…はぁ。ですが、学生のうちは真尾の好きなことをやらせてもいいんじゃないですか?」
なるべく、穏やかに言う。
真尾の母親を刺激しないように。
「隆之介の将来はうちを継ぐことに決まっているんですよ。だから余計な事をして寄り道をしてもしょうがないでしょう?
1番の近道は柴山学院です。それが隆之介を1番苦労させない道です。ちがいますか?」
はっきり断言した。
勉強以外の事は余計な事だっていうのか?
:11/12/11 11:35
:SH04B
:bBBDgZTo
#228 [y]
「ですが…」
熱くなってはだめだ。
さっきの真尾の表情を思い出す。
「…こんな公立の学校に入れたのが間違いでした。少しでも遅れを取り戻さないと。なのにあの子ったら柄の悪そうな子とつるんで…」
…なんて言えば母親は納得するのか。考えろ。
:11/12/11 11:37
:SH04B
:bBBDgZTo
#229 [y]
「隆之介は柴山に行かせます。
…それじゃ失礼します。」
そういって教室をでていった。
やり切れなさが残る。
「あ〜〜〜〜…もう!!!!」
何て言えばよかったんだよ。
:11/12/11 11:39
:SH04B
:bBBDgZTo
#230 [我輩は匿名である]
:11/12/11 12:15
:U1
:ivP394zQ
#231 [我輩は匿名である]
:11/12/11 12:46
:U1
:ivP394zQ
#232 [y]
:11/12/11 13:17
:SH04B
:bBBDgZTo
#233 [y]
真尾の次に槙原の面談だったが、槙原が面談に来ることはなかった。
真尾の母親ですっかり自信をなくして、もう1組面談をする体力も残ってなかったから、少しありがたかった。
:11/12/13 22:50
:SH04B
:khgtb.DQ
#234 [y]
数日後の仕事帰り、マンションのエントランスに槙原がいた。
槙原はすらっとしていて身体の線が美しい女性と腕を組んで歩いている。
またこいつは…面談もさぼって…こんなところでいちゃこらいちゃこらしやがって。
「槙原!」
:11/12/13 22:52
:SH04B
:khgtb.DQ
#235 [y]
『あ、こーちゃん、おかえりぃ!』
「どなた?」
腕を組んでいた女子が槙原に尋ねる。
『担任の先生』
「こーちゃん先生?」
あれ、俺の事を知ってるのか?
『そう。こーちゃん』
槙原は子供のように無邪気に笑って話す。
:11/12/14 09:18
:SH04B
:TroDWid2
#236 [y]
「すいません、息子がいつもお世話になってます。」
女性は組んでいた腕を離して、丁寧に頭を下げた。
え、槙原の母親?
「…申し遅れました、槙原くんの担任をさせてもらっている高槻と申します」
驚きが隠せないが、挨拶をしないわけにはいかずあわてて挨拶をする。
:11/12/14 09:20
:SH04B
:TroDWid2
#237 [y]
透き通るような綺麗な声で話す槙原の母親。
「先生には、気にかけていただいているようで…ありがとうございます。」
お辞儀をする度に腰まである髪の毛がさらさらと揺れる。
「いえいえ…そんな」
改めて正面からみても若々しく綺麗でとても槙原くらいの子供がいる母親にはみえない。
整った顔立ち。
槙原は母親似か…?
:11/12/14 09:27
:SH04B
:TroDWid2
#238 [y]
「あ、そういえば、三者面談ご存知でしたか?」
『げ』
「三者面談?…三者面談ってなあに?」
面談の存在すらしらなかったようだ。
『えー…と』
「進路を決める大切な面談なんですがやっぱりご存知ありませんでした?」
槙原を睨むと槙原は目を反らした。
:11/12/15 16:30
:SH04B
:VB6joOwU
#239 [y]
「進路…。って、たしか働くのよね?」
『うん。バリバリ働く』
「お母さんは、槙原くんの進路について、どうお考えでしょうか?」
槙原の母親は、しばらく考えてからはっきりと言った。
「…彼の進路は彼に決めさせようと思っているので、彼がしたいようにやらせてやってください。
彼が選んだ事なら間違いはないと思っていますので」
その言葉から、槙原と母親の親子関係の良さがわかった。
きっと信頼しているんだろう。
真尾親子をみているから余計にそう思ってしまう。
:11/12/15 16:36
:SH04B
:VB6joOwU
#240 [y]
それから、槙原の母親は少し照れたように付け足した。
「すごく勝手なことを言ってしまってごめんなさいね。」
微笑む顔がかわいらしくてつい照れてしまった。
「いえ、そんなことはないですよ。
では槙原くんは就職ということでよろしいんですね?」
「はい」
「槙原、就職今厳しいけど頑張れよ」
『え、厳しいの?』
「槙原の頑張り次第だな」
『……頑張る。』
:11/12/15 16:38
:SH04B
:VB6joOwU
#241 [y]
『ねえ、時間大丈夫?』
槙原の一言で槙原の母親はあわてて時計を確認する。
「あ、そろそろいかないと…先生、この子マイペースだから大変でしょうけどお願いします。」
槙原と槙原の母親。
並んで歩く後ろ姿を見ると親子にはみえない。
ほんとにこいつ母親と腕組んで歩くんだな…。
そこには驚いたが槙原の母親は、しっかりした人で安心した。
:11/12/15 16:40
:SH04B
:VB6joOwU
#242 [y]
廊下の角を曲がり、姿が見えなくなる。
ただ広いエントランスは音が良く響いて声だけは聞こえてきた。
「…タクシー待たせてあるから。
ここまででいいよ?」
『うん、わかった。』
「おやすみ」
『おやすみ、…』
:11/12/15 16:44
:SH04B
:VB6joOwU
#243 [y]
いつもは外まで送っていくんだろうな…。
エレベーターを待っていると槙原が戻ってきた。
「…お前ほんとに女性は大切に扱うよな」
『男として当たり前でしょー』
「言うね−。
…そういえば、槙原はなんで働こうと思ったんだよ。」
『んー…、就職したら少しは恩返しできるかなって思って。』
:11/12/15 16:46
:SH04B
:VB6joOwU
#244 [y]
エレベーターがきたので二人で乗り込む。
「お母さんにか?」
確か槙原は母子家庭だった。
『うん。』
「…お前ってすごい親思いだな。
なんか意外。」
:11/12/15 16:49
:SH04B
:VB6joOwU
#245 [我輩は匿名である]
『よくマザコンって言われるけどね。』
「いや、いいと思うよ。
お母さんのことしっかり守ってやれ」
コツンと頭をこづく。
『あたりまえ。』
「…んで、なんで俺ん家に来るんだよ!!」
なぜか槙原は俺の部屋の前までくっついてきていた。
:11/12/16 20:50
:SH04B
:TpwstQxc
#246 [我輩は匿名である]
『いいじゃん。寂しいもん、入ーれーてー』
わがままな女の子のような台詞。
男に言われてもちっともうれしくない。
「ったく、こどもかよ!ちっとは大人になれ!」
『まだ大人になりたくないー』
結局、部屋に入れてしまう俺も甘いと思う。
でも、なんでこいつはこんなに寂しがり屋で甘えたなんだよ!!
:11/12/16 20:56
:SH04B
:TpwstQxc
#247 [我輩は匿名である]
:11/12/16 21:05
:SH04B
:TpwstQxc
#248 [我輩は匿名である]
:11/12/16 21:11
:SH04B
:TpwstQxc
#249 [y]
第九話
:11/12/19 17:11
:SH04B
:Dv4U3wnw
#250 [y]
-マキ-
『じゃん!
達也さんみてみて!』
バーの営業時間が終わって一息着いたとき、隆之介からもらったお土産を取り出す。
「お、八ツ橋じゃん。どうしたのこれ」
『ヤツハシって読むんだ!
友達の修学旅行のお土産。
達也さんにもおすそ分けー』
:11/12/19 17:21
:SH04B
:Dv4U3wnw
#251 [y]
「お、気が利くな。
俺これすきなんだよねー。
開けていい?」
「うん、みんなで食べよー」
嬉しそうに包装を剥がす達也さん。
その時掃除していたもう1人の従業員、肇ちゃんも呼ぶ。
「『いただきやーす!』」
3人で、もちゃもちゃと食べ始める。
:11/12/19 17:23
:SH04B
:Dv4U3wnw
#252 [y]
なんか独特の匂いと食感。
でもおいしいかも…
「修学旅行のお土産かぁ…、マキちゃん、卒業したらどうすんの?」
八ツ橋の箱をみながら肇ちゃんが聞いてくる。
『んー、働く。』
「高校いけよ」
達也さんが言う。
:11/12/19 17:27
:SH04B
:Dv4U3wnw
#253 [y]
『俺勉強できないもん』
「できなくても入れるとこあるだろ。」
やっぱり達也さんは俺を学校に行かせたいらしい。
『あるだろうけど…絶対ヤンキーばっかじゃん。虐められたらどーしよー』
「こんな店出入りしてるやつがよく言うよ。」
『働けって言ったのは達也さんじゃん』
「俺は働けばいいって言っただけで…」
:11/12/19 17:29
:SH04B
:Dv4U3wnw
#254 [y]
「はいはいはいはい。二人とも揉めないの。
…マキちゃん、小百合さんは?なんていってんの?」
だんだん言い合いになりそうになったのを肇ちゃんが止めてくれる。
小百合さんもこのバーに来ることがあるので、小百合さんが俺の保護者だってことは肇ちゃんも知っている。
『俺のしたいようにしなって。』
昨日、先生と出会ったとき、小百合さんが言っていた言葉を思い出す。
:11/12/23 00:17
:SH04B
:hWVPPd0c
#255 [y]
『…でも、小百合さんは俺が高校行くの嫌だと思う。』
「なんで」
『俺の事を手放したくないから?』
いつだったか、小百合さんにつかさちゃんや隆之介と遊んだ事を報告したことがある。
その時小百合さんはちょっと悲しい顔をした。
多分、小百合さんは俺に小百合さん以外の存在があることが嫌なんだと思う。
俺は小百合さんを悲しませたくなかった。
だから、小百合さんの前で友達の話はしないことにしていた。
:11/12/23 00:21
:SH04B
:hWVPPd0c
#256 [y]
「…お前もっと自由に生きろよ。」
達也さんにため息をつきながら言われる。
…自由?
『自由だよ?』
「やっぱり高校いけ。」
『やーだ。』
達也さんに向かっていーっと歯をみせる。
そんな俺に達也さんは冷たく言った。
:11/12/24 08:32
:SH04B
:PhjFj.6w
#257 [y]
「お前、もっと広い世界みろって。いい加減親離れしろ。」
『…やだ。』
「前からちょっと思ってたけどさ、小百合さんのお前への執着は異常じゃないか?」
『…。』
「なんだよ、母親が息子を手放したくないって。ちょっと怖くねぇ?」
むかついて持っていたグラスの水を達也さんにぶっかける。
:11/12/24 08:34
:SH04B
:PhjFj.6w
#258 [y]
「ちょっ!!マキちゃん何してんの!?」
その勢いのまま、グラスも投げ捨てる。
地面に当たって割れた。
『小百合さんの悪口言うな。』
「…マキちゃん、落ち着けって」
宥めようとする肇ちゃんをふりはらって、店の外にでる。
小百合さんがおかしいんじゃない。
俺が小百合さんから離れたくないだけだ。
:11/12/24 08:46
:SH04B
:PhjFj.6w
#259 [y]
-幸-
夏休みの体育館。
湿度が高く立っているだけで汗をかく。
バスケ部の集団から真尾を呼びだす。
:11/12/27 23:26
:SH04B
:Z8T8VwtE
#260 [y]
「もう部活終わったか?」
体育館の入口の段差に腰をかけた真尾。
「うん。どうしたの?先生」
汗をタオルで拭きながら俺を見上げる。
「あー…、昨日、勝手なこといってごめんな」
「?」
「面談。帰ってから怒られなかったか?」
「あぁ、大丈夫だよ。余裕、余裕」
:11/12/27 23:36
:SH04B
:Z8T8VwtE
#261 [y]
「そうか、ならよかったんだけど。…お母さん、なんか言ってたか?」
「…若い先生はだめねって。」
苦笑いしかできない。
「でも俺は、嬉しかったよ。先生が俺のこと考えてくれて。」
「え?あ、そうか」
苦笑いが照れ笑いにかわる。
:11/12/30 12:53
:SH04B
:CkxVNWfE
#262 [y]
「進路考えるときに、最初は俺も高浜がいいと思ってたんだよね。
でも親あんな感じじゃん?だから諦めたんだ」
…なんだ、真尾も高浜がよかったのかよ!
「だったら高浜行けよ!諦めずに親御さん説得しよう!俺も手伝うから!」
熱くなって大きな声をだしてしまう。
そんな俺をみて真尾はくっくっくっと腹を押さえて笑い出す。
:11/12/30 13:06
:SH04B
:CkxVNWfE
#263 [y]
「先生、うける。」
「は?」
「必死だから。」
「必死じゃわりーかよ!」
なんか調子狂うな。
「俺、柴山にいって、バスケしようと思う。柴山で全国目指すのもおもしろいかなって」
にっこりと笑う真尾。
柴山は本当に弱小チーム。
人数すらそろわない年があると聞いたことがある。
:11/12/30 13:11
:SH04B
:CkxVNWfE
#264 [y]
「それは、むずかしいんじゃないか?」
俺は高浜で真尾の才能が潰れてしまうのが心配だった。
「むずかしいからおもしろいんじゃないかな。
3年になってもレギュラーになれるかわからない高浜でボール拾いとか筋トレするよりも、柴山で1年からレギュラーとってたくさん試合にでるほうが有意義でしょ。」
そういった真尾の顔は輝いていた。
自分の言っていることに迷いはないようだ。
:11/12/30 18:08
:SH04B
:CkxVNWfE
#265 [y]
「…真尾がそれでいいと思うなら応援するよ。」
「うん。ありがとう先生。頑張るよ。」
話も一段落ついて立ち上がる。
俺は職員室、真尾は玄関に向かうため体育館からのびる長い廊下を二人で並んで歩く。
:11/12/30 19:06
:SH04B
:CkxVNWfE
#266 [y]
「しかし大変だなお前も。今から将来決められてるなんてさ。
槙原の母親なんかさ、真尾の家とは逆でなんでも槙原本人にまかせるんだってさ。槙原があんなに自由気ままに行動するのも納得っていうか…」
ただの世間話、そんなつもりで話した事だった。
「こーちゃん、マキの母親に会ったの!?」
予想外の食いつき。
「え?ああ」
:11/12/30 19:06
:SH04B
:CkxVNWfE
#267 [y]
「どうだった?」
「?普通だったよ?礼儀正しいし槙原の事もちゃんと考えているみたいだったし…。
あーあと、美人でスタイルよかったな。」
「そーなんだ…」
「ん?どうした?」
しばらく何かを考えている真尾。
:11/12/30 19:07
:SH04B
:CkxVNWfE
#268 [y]
「マキは…自由なんかじゃないよ」
そうぽつりと言った。
「え?どういう「隆!おせーよ!!」
いつのまにか玄関に付いていて、バスケ部の…名前はわからないが真尾と仲がいい奴が待っていた。
:11/12/30 19:09
:SH04B
:CkxVNWfE
#269 [y]
「わりぃ!!…じゃあ先生、俺帰るねばいばーい」
そう言って走っていく真尾。
槙原は自由じゃないってどういうことだよ…。
-マキ-
:11/12/30 19:11
:SH04B
:CkxVNWfE
#270 [y]
「あれ、ストラップ増えてる。」
小百合さんは俺の携帯を持ち上げる。
『うん、修学旅行のお土産にもらったんだ。』
「ふぅん…」
しばらく小百合さんはストラップを眺めていた。
:11/12/30 19:13
:SH04B
:CkxVNWfE
#271 [y]
「アリック?」
『ん?』
「どこへも行かないでね」
『…うん。行かないよ。』
俺は自由じゃないのかな?
:11/12/30 19:14
:SH04B
:CkxVNWfE
#272 [y]
:11/12/30 19:26
:SH04B
:CkxVNWfE
#273 [y]
第十話
:11/12/31 21:34
:SH04B
:eggYM8pE
#274 [y]
朝起きて、まず水を飲む。
口が冷えてすっきりする。
グラスを流し台におく。
そういえば…。
俺が割ったグラスは達也さんのお気に入りだった。
−これで飲むのが最高にうまいからお前に貸してやるよ。
働きだしたころ、そう言って渡されたグラスだった。
…どこに売ってるんだろ
:12/01/01 13:31
:SH04B
:UT/envRs
#275 [y]
探すこと丸1日。
すっかり日が暮れてしまった。
某有名ブランド食器店から雑貨屋さんまで探してみたけれど…。
『…全っ然、みつかんねぇ…』
どーしよう。
あれがないと達也さんと仲直り出来ない気がする。
でも、どこで売っているのかきいちゃだめだと思う。
どーしよー、どーしよー、どーしよー…
:12/01/01 13:34
:SH04B
:UT/envRs
#276 [y]
-幸-
『こーちゃぁん…』
槙原は9時過ぎに俺の家にやってきた。
「な、なんだよ」
『疲れたぁ』
テーブルにくたっと突っ伏している。
:12/01/01 13:45
:SH04B
:UT/envRs
#277 [y]
「それはそれはお疲れ様です。
何してたんだよ。」
本当にぐったりしてて体調が悪いんじゃないかと心配になる。
『…グラス探してたの』
顔を上げる槙原。
そっとおでこにふれてみるけれど熱はないようだ。
:12/01/01 13:49
:SH04B
:UT/envRs
#278 [y]
「グラス?」
『深い藍色なんだけど角度によって七色にきらきらひかるやつー。』
…藍色できらきら?
なんかそれしってるよ。
…たしか
食器棚の奥の方を探る。
「これか?」
:12/01/01 13:50
:SH04B
:UT/envRs
#279 [y]
俺が差し出したグラスをぼーっとしばらく見つめている槙原。
だんだん目が輝きだす。
『これ!!!!え、なんで?
どこで売ってんのこれ!』
「確か、限定のなんかで…
もう売ってないんじゃないか?」
そう言うと槙原はあからさまにがっかりした。
:12/01/01 13:52
:SH04B
:UT/envRs
#280 [y]
『売ってないんだ…』
「…これやろうか?」
『え?』
「これやるよ。
今日ずっと探してたんだろ?」
『でも、限定なんでしょ?
先生のなくなっちゃうじゃん。』
「どーせ使ってなかったし。やるよ」
コツンとテーブルの上におく。
『やったぁ、先生ありがとう、愛してる』
:12/01/01 13:58
:SH04B
:UT/envRs
#281 [y]
無邪気に笑う槙原。
このグラスがよっぽど大事だったみたいだ。
「そのかわり…新学期授業をさぼらないこと。約束だ。」
『…うーん。…わかった。』
「微妙な返事だな」
『へへっ先生ありがとう』
:12/01/01 14:00
:SH04B
:UT/envRs
#282 [y]
「飯できたぞ…」
ラーメンをもっていくと、槙原はテーブルに突っ伏したまま寝ていた。
嬉しそうにグラスにほっぺにくっつけて。
ふっ、可愛い奴。
なんとなく、こいつがモテる理由わかったかも。
顔が整っててスタイルがいいってだけじゃなくて、内面的な理由。
:12/01/01 14:04
:SH04B
:UT/envRs
#283 [y]
こいつ可愛いんだ。
癒し系っていうの?
のんびりしゃべって、人懐っこくて、ガキみたいに素直に笑ったり悲しんだりする。
母性本能くすぐられるんだろうな。
じっと見つめていると槙原の頭に異変を感じる。
髪の毛をさぐる。
:12/01/01 14:05
:SH04B
:UT/envRs
#284 [y]
『…ん?あれ…寝てたー?』
「あー、わりぃ。起こしちゃったな。
…てか、槙原、脱色した?」
『?』
眠そうに目を擦っている槙原に問う。
「髪の毛…てっぺんのほうだけ黄色い。
…お前、もしかして自毛金髪か?」
『?うん』
:12/01/01 14:08
:SH04B
:UT/envRs
#285 [y]
「自毛なら自毛って言えよ!!!」
わしゃわしゃと頭をかきあげる。
本当に均一に金髪になっていた。
『…俺言ったよ?
言ったけど信じてくれなかったじゃんー』
確かに…。
「自毛登録しろよなー…」
『なにそれ』
「自毛だよっていう登録だよ。
…とりあえず、ラーメン伸びるし食え」
:12/01/01 14:13
:SH04B
:UT/envRs
#286 [y]
「外国の血、混ざってたりすんの?」
ふたりでラーメンをすする。
熱くて中々すすえない猫舌な俺。
『うーん、そんなかんじ?』
「へぇー…そういえば名前も日本人ぽくないもんな」
『俺の名前知ってんの?』
槙原の箸が止まる。
:12/01/02 16:20
:SH04B
:BPg/S1S6
#287 [y]
「そりゃ担任が知らねぇわけねえだろ。
"ありく"、空が有るって書いて"有空"。」
空中に箸で文字を書く。
『…。』
「"ありく"だけど"アリック"って発音すんの?」
『…どっちでもいいよ』
:12/01/02 16:23
:SH04B
:BPg/S1S6
#288 [y]
「へーぇ、いい名前だよな、有空。
空が有るって当たり前だけど、へこんだ時とか空が綺麗だったら元気出るじゃん?
…あれ?…俺だけ?」
俺は空が大好きだ。
だから槙原の名前を初めてみたとき少し感動した。
どういった意味が込められているのか、気になっていた。
『先生もへこむときあるんだ』
:12/01/02 21:03
:SH04B
:BPg/S1S6
#289 [y]
「そりゃー、ねぇ…うちのクラスには自由気ままな問題児がいるんですもの」
『あー…隆之介ね!』
ラーメンを食べ終えタバコに火をつける槙原。
「…お前のことじゃ槙原有空!!
タバコ没収!」
どかっと一発かましてからタバコを取り上げる。
:12/01/02 21:04
:SH04B
:BPg/S1S6
#290 [y]
『いってぇ…!!』
涙目で見上げてくる。
「先生の前で堂々と吸うなよ。
禁煙しろっ」
『先生も吸ってるくせに』
「先生は大人だからいいのー!
ほら、ガムあげるからこれで禁煙しなさい」
テーブルにおいてあったブラックガムのボトルを槙原の頭の上におく。
:12/01/02 21:06
:SH04B
:BPg/S1S6
#291 [y]
『えー…これ辛くてたべれない。』
「ブラックガムたべれないような子供がタバコ吸うなよ!!」
『むぅ』
「…もう良い子は帰って寝る時間だからそろそろ帰れよ?」
時間は11時過ぎ。
俺が帰れと言った所でこいつが帰る訳ないのは、今までの経験上知っている。
でも、今日は違った。
:12/01/02 21:07
:SH04B
:BPg/S1S6
#292 [y]
『…あ、やっべぇ!
俺グラス届けなきゃ!』
そういって立ち上がる槙原。
携帯と財布をポケットに突っ込みグラスを持つ。
「ちょっとまてよ。
こんな時間に中学生がうろついていいのかなー?」
でていこうとする槙原の腕を掴む。
:12/01/02 21:08
:SH04B
:BPg/S1S6
#293 [y]
『先生は俺のやること全てを否定するんだね…』
悲しそうな目で見つめられる。
「いやいや、そうじゃなくて、明日にしろよ!
夜にうろつくなって!」
『だって達也さん昼間起きてないんだもん。』
は?タツヤさん?
俺の手の力が緩んだ隙に槙原は逃げ出した。
:12/01/02 21:10
:SH04B
:BPg/S1S6
#294 [y]
「あ、おいこら!まて!」
『へへっ先生グラスありがとうね!
おやすみなさーい』
玄関までドタバタと追いかけっこをして結局逃げられた。
…ちくしょう。
今度会ったら叱らなきゃな。
:12/01/02 21:11
:SH04B
:BPg/S1S6
#295 [y]
-マキ-
裏口からそっと倉庫にはいる。
ここにはお酒やあたらしいグラスがおいてある。
「マキ?」
振り返るとお酒のはいったケースを持った達也さん。
『げ』
そっと入ったのにいきなり達也さんと遭遇するっていう…。
気まずい。
:12/01/04 00:35
:SH04B
:P9F6v3c.
#296 [y]
「どうした?今日シフト入ってなかっただろう?」
いたって普通の達也さん。
『…グラス、割ったやつ持ってきた。
…割っちゃってごめんなさい。』
「あ?あー…、怒ってねぇよ。
俺も言い方悪かったしな…ちょっと話そうや」
そういって空き箱を並べて席を作る達也さん。
:12/01/04 00:37
:SH04B
:P9F6v3c.
#297 [y]
『いや、もう良い子は寝る時間だから帰んなきゃ。』
「こんな時だけ子供ぶんなよー。」
腕を捕まれ強引にすわらされる。
「んー…、今の気分はこれかな?」
達也さんは、棚からボトルを取り出して俺が持ってきたグラスにつぐ。
『…。』
このグラス洗ってあんのかな…
:12/01/04 00:39
:SH04B
:P9F6v3c.
#298 [y]
「…グラスよく見つけたな、限定物だったろ?」
『担任の先生が持ってやつくれた。』
お酒を一口飲むと甘ったるい味が広がる。
「お前、先生と仲いいんだ」
『ん〜…、仲いいかな?』
「なーんだそれ」
はははと笑い声をあげる達也さん。
なんだかご機嫌?
俺の飲みかけをゆっくりと飲む。
うん、間接ちゅーだね。
:12/01/04 00:41
:SH04B
:P9F6v3c.
#299 [y]
『マンションが一緒でさ、遊びに行ったらご飯作ってくれるし、ちょっと間抜けだけどいい人。
先生だけどさ、先生ぽくないし、それにさー…』
小百合さんには話さないからついいっぱい話してしまった。
こーちゃんのいいところはたくさんあるんだ。
:12/01/04 00:43
:SH04B
:P9F6v3c.
#300 [y]
「…お前に、そういう存在があるなら安心した。」
こーちゃんについてある程度しゃべり終えると頭をぐしゃぐしゃに掻き回された。
「有空…、あんまり小百合さんに依存すんなよ。」
達也さんはつぶやくように言う。
返事をする気分にはなれないので、もう一口お酒を飲んでごまかした。
:12/01/04 00:47
:SH04B
:P9F6v3c.
#301 [y]
:12/01/04 00:52
:SH04B
:P9F6v3c.
#302 [y]
第十一話
:12/01/04 20:37
:SH04B
:P9F6v3c.
#303 [y]
朝のアラームが部屋に鳴り響く。
『…あー…起きる?…起きれる?
ねむい…でも…起きなきゃ…』
こーちゃんとの約束をしょっぱなからやぶるわけにはいけない。
昨日、髪の毛をきったのでなんだか頭がちくちくした。
起きて水を飲もうとキッチンへいくと、小百合さんがいた。
:12/01/04 20:39
:SH04B
:P9F6v3c.
#304 [y]
『?』
「あ、起きた?おはよう」
卵をかしゃかしゃと掻き混ぜながら振り返る小百合さん。
『おはよー、いつからいたの?』
「夜中。ベットに忍び込んだのにアリック起きないんだもん」
全然気づかなかった。
「もうすぐ朝ごはん出来るよ」
:12/01/04 20:42
:SH04B
:P9F6v3c.
#305 [y]
リビングのテーブルに俺一人分の朝ご飯をおいて、自分はその横に座る。
小百合さんはいつもそう。
俺が食べるのを嬉しそうに見ている。
「モンチッチみたいになったね」
『え?』
「髪の毛。」
前の日に髪の毛を短くきっていたことを思い出す。
:12/01/04 20:43
:SH04B
:P9F6v3c.
#306 [y]
『あぁ…モンチッチって』
喜んでいいのかビミョー…
「髪の毛の色も綺麗な色に戻ったし、アリック短い方がかわいいね!」
そういいながら俺の髪の毛をつまむ。
:12/01/04 20:44
:SH04B
:P9F6v3c.
#307 [y]
『かわいいすぎて、朝から襲っちゃいそう?』
「うん」
『じゃー、襲って』
ちゅーをせがむとおでこをぱちんと叩かれた。
「はやくご飯たべなさい…今日から学校でしょ」
『ちぇ』
:12/01/04 20:45
:SH04B
:P9F6v3c.
#308 [y]
-幸-
夏休み明け、槙原の長めでふんわりしていた髪が短めのツンツンにかわっていた。
「おー、結構切ったな!」
すっかり金髪に戻っている。
金髪と言うかミルクティーみたいな柔らかい色。
:12/01/04 20:46
:SH04B
:P9F6v3c.
#309 [y]
『髪色もどっちゃった!菊地に怒られるかな?』
やっぱり金髪のほうが似合うなこいつ。
「菊地センセイ、な。
…大丈夫だよ、自毛登録だしといたから。」
『うそ!先生ありがとう!』
「お前には貸し2だからな!」
抱き着いてくる槙原を真尾にこすりつけて、始業式が始まる体育館へ向かう。
:12/01/04 20:48
:SH04B
:P9F6v3c.
#310 [y]
-マキ-
「マキ髪の毛、何cmくらい切ったんだ?」
達也さんは俺の頭を撫でる。
『わかんないけど結構切ったよ。』
「俺も切ろうかなー…」
達也さんと仲直りしてからいつも通りのバイトしていた。
:12/01/04 20:56
:SH04B
:P9F6v3c.
#311 [y]
カランカラン−…
『あ、未央さん、いらっしゃっい』
「マキちゃん、久々〜。
髪の毛きってる!かわいい!」
その日の未央さんは、いつもよりきらきらしていた。
幸せが笑顔からにじみ出ている。
:12/01/04 20:57
:SH04B
:P9F6v3c.
#312 [y]
『未央さん、なにかいいことあったの?』
「え?どうして?」
『顔が幸せそう』
俺がそういうと未央さんはほっぺたに手を当てた。
「顔にでてたか。
マキちゃんには報告しよっかな。」
:12/01/04 20:58
:SH04B
:P9F6v3c.
#313 [y]
『どうしたの?』
「…あのね、プロポーズされたの」
『前言ってた子持ちの彼から?』
「そう!」
えへへって笑う幸せそうな未央さん。
『おめでと!!!やったね。
お祝いしなきゃじゃん!何しよう、』
:12/01/04 20:59
:SH04B
:P9F6v3c.
#314 [y]
「お祝いなんていいよ、マキちゃんがこんなに喜んでくれて嬉しい」
お祝いをしないわけにはいかないでしょ!
『達也さーん!』
達也さんを呼んで説明する。
「そりゃ、めでたい。おめでとう!」
達也さんは未央さんにとっておきのカクテルを作り始めた。
俺もフルーツをきるのを手伝う。
:12/01/04 21:01
:SH04B
:P9F6v3c.
#315 [y]
「ありがとう、達也くん。
長谷川未央になるんだー。」
『ハセガワ?』
「うん、これからもよろしくね」
『結婚しても来てくれるの?』
「来るわよ。
マキちゃんに新婚生活の愚痴きいてもらわなきゃ」
:12/01/04 21:02
:SH04B
:P9F6v3c.
#316 [y]
「愚痴じゃなくてのろけでしょ?
はい、未央ちゃんスペシャルー」
達也さんが未央さんの前にもはやパフェみたいになっているカクテルを置いた。
「わぁ!おいしそう!
…あたしこんなに幸せでいいのかな」
未央さんが幸せそうでよかった。
:12/01/04 21:03
:SH04B
:P9F6v3c.
#317 [y]
その日のバイトが終わって、外で達也さんと一服する。
「未央ちゃんが結婚ってなんか寂しいなぁ…」
未央さんはほんわかと暖かくて優しくて、うちのバーではちょっとしたアイドルだった。
そんな未央さんが結婚ってなって、達也さんは少し寂しいそうだった。
:12/01/04 21:06
:SH04B
:P9F6v3c.
#318 [y]
『達也さんは結婚しないの?』
達也さんは頭こそ悪いけど、元No.1ホストだけあって、顔は整っているし、女の人には優しいし、お金にだって困ってはいない。
モテてもおかしくないのに彼女って存在はなさそうだ。
「結婚、ねぇ…」
タバコをふかしながらつぶやく。
:12/01/04 21:07
:SH04B
:P9F6v3c.
#319 [y]
『そういえば達也さんの恋ばな聞いたことない。聞かせてよ』
「…もうちょっとお前が大人になったら聞かせやるよ」
ちょっとセンチメンタルな達也さん。
こんなのは達也さんじゃない。
『俺が大人になったら達也さんもうおじいちゃんだよ』
元気ださせようと思ってわざと茶化す。
:12/01/04 21:08
:SH04B
:P9F6v3c.
#320 [y]
「うっせー!!」
そういって飛び蹴りされる。
…なんか最近俺蹴られたり、叩かれたりそんなのばっかり…
:12/01/04 21:09
:SH04B
:P9F6v3c.
#321 [y]
第十二話
:12/01/04 21:26
:SH04B
:P9F6v3c.
#322 [y]
『達也さん、もってきましたよっと…』
達也さんから指示された荷物を倉庫から持ってきた。
「おー!重たかっただろ。サンキュー。
そこらへんおいといてな?」
荷物を床においた瞬間、外で物音がした。
『?』
:12/01/04 21:29
:SH04B
:P9F6v3c.
#323 [y]
「…いや!っ…やめて、」
叫び声もきこえてきた。
「ちょっと、マキ見てきて」
『わかった』
また喧嘩かよーって思いながら扉を開ける。
:12/01/04 21:29
:SH04B
:P9F6v3c.
#324 [y]
『どーしましたか…!』
そこには頬っぺたに刺し傷みたいなのがある愛理ちゃんとナイフを持ったホストっぽい男。
「マキちゃん!助けて…」
愛理ちゃんは俺に抱き着いてくる。
『は?どうしたの!?』
全く状況が読めない。
:12/01/04 21:31
:SH04B
:P9F6v3c.
#325 [y]
「お前がわりぃんだよ!!!」
そういって愛理ちゃんにナイフを振りかぶる男。
…あ
あの時の光景と重なる。
小さい頃の記憶。
−あんたなんか…っ
うるさいくらい耳鳴りがする。
:12/01/04 21:33
:SH04B
:P9F6v3c.
#326 [y]
すべてがスローモーションに見える。
でも身体がうごかない。
やべー、逃げれねぇ…
愛理ちゃんにナイフが当たらないようにぎゅっと抱きしめた。
10秒ほどたったかな?
どこもいたくない。
…どうして?
つむっていた目を開ける。
:12/01/04 21:36
:SH04B
:P9F6v3c.
#327 [y]
達也さんが男と俺らの間にたちはだかり、向けられたナイフを握っていた。
『…え?達也さん』
「マキぃぃ、こんな男くらいちゃんとやっつけろよ」
そのまま男を蹴りあげ、殴り込む。
:12/01/04 21:37
:SH04B
:P9F6v3c.
#328 [y]
「…マキっ…ありがとう…」
ぎゅっとしがみついてくる愛理ちゃん。
ガタガタと身体が震えていた。
…刃物向けられたらこわいよな。
頭をゆっくりと撫でる。
:12/01/04 21:38
:SH04B
:P9F6v3c.
#329 [y]
「愛理ちゃん、大丈夫か?」
「…達也さんもありがとう」
「マキもよく守ったな。」
『すっげーびびった』
遠くでサイレンの音がした。
だれかが警察と救急車を呼んだのだろう。
「やべえな、マキ隠れろ」
未成年が働いていたらまずい。
立ち上がり、通りへ逃げようとする。
:12/01/04 21:40
:SH04B
:P9F6v3c.
#330 [y]
「…ふっざけんなよ!!!」
伸びていたと思っていた男がいきなり立ち上がり達也さんを刺した。
「…っ」
とっさのことでよけきれなかったらしく、刺された脇腹を抑えてよろめいた。
『達也さん!!!』
:12/01/04 21:41
:SH04B
:P9F6v3c.
#331 [y]
俺は男を殴って地面に倒す。
そのまま馬乗りになって抑えこみナイフを取り上げた。
「…っー、有空いいから隠れとけ!」
達也さんは辛そうに叫ぶ。
『でも、』
俺がどいたらこいつは逃げるだろう。
どくにどけないまま警察がきた。
:12/01/04 21:44
:SH04B
:P9F6v3c.
#332 [y]
達也さんと愛理ちゃんは救急車で運ばれて、俺や他の従業員は参考人?として警察に連れていかれた。
「君、いくつ?」
細い警察の人が尋ねてくる。
身体だけじゃなくて、目や鼻も細い。
『18です』
とりあえず14ではまずいと思い、嘘をつく。
:12/01/04 21:57
:SH04B
:P9F6v3c.
#333 [y]
「高校生?」
『はい』
「…ばか」
となりにいた肇ちゃんがつぶやく。
…は?ばか?
:12/01/04 21:58
:SH04B
:P9F6v3c.
#334 [y]
「高校生があの時間働くことは禁止されてるのしってるかい?」
『…』
…そういうことかよー。
そんなの知らねーよ!
「君、どこの高校だい?」
『えー…と』
「高校に報告するんですか?」
肇ちゃんが講義してくれる。
:12/01/04 22:00
:SH04B
:P9F6v3c.
#335 [y]
「一応、報告しないとね。
あと親御さんも呼んでもらって…」
「…マキちゃん、適当に嘘ついてうまくやれよ…」
警察の人には聞こえないように肇ちゃんは言う。
:12/01/04 22:01
:SH04B
:P9F6v3c.
#336 [y]
「で、高校は」
『柴山学園』
たしか隆之介がいくっていってた学校。
「…名前は?」
『真木 隆之介』
我ながらいい名前を考えついたと思う。
:12/01/04 22:03
:SH04B
:P9F6v3c.
#337 [y]
「じゃあ、後日連絡するから、親御さん呼んでもらえるかな?」
『あ、はい。』
外に出て電話をかける。
こんなときに限って小百合さんは電話にでない。
代わりにかけた鈴嘉さんも電話にでない。
未央さんは新婚なのに邪魔しちゃ悪いし、愛理ちゃん達はちょっと若いしなぁ…
残るは…
:12/01/04 22:05
:SH04B
:P9F6v3c.
#338 [y]
-幸-
0時すぎ、滅多にならない俺の携帯が鳴った。
しかも、槙原からの着信。
…悪い予感しかしない。
「…?もしもし」
恐る恐る出る。
:12/01/04 22:09
:SH04B
:P9F6v3c.
#339 [y]
『こーちゃんっ!一生のお願い!
俺のお父さんになって!』
「…。は!?なんで!?」
…お、お父さん!?
『警察につかまっちゃった』
いやいや、つかまっちゃったじゃねーよ!
:12/01/04 23:10
:SH04B
:P9F6v3c.
#340 [y]
「タバコか!?見つかったのか?」
『ううん、タバコじゃなくて…』
「じゃーなんだよ!」
深夜徘徊か?女遊びか?
酒か?喧嘩か?
心あたりがありすぎる。
『バイト先でトラブルが起きちゃって…』
「自分でなんとかしろよ−…」
:12/01/04 23:12
:SH04B
:P9F6v3c.
#341 [y]
『だって俺のママ、電話つながんないんだもん…。
こんなことで迷惑かけたくないし−…』
だんだん声が小さくなる槙原。
「自分のせいだろ…。」
『…ごめんなさい。』
「ったく、どこの警察にいるんだよ」
とりあえず、迎えに行くことにした。
どーせ、俺が行かなくても他の人に頼むのだろうから俺が行って怒ってやろう。
:12/01/04 23:14
:SH04B
:P9F6v3c.
#342 [y]
『ごめんなさい。ありがとう』
いつもみたいに『ありがとう!先生愛してる』とか言うと思っていたから少し驚いた。
珍しく反省しているようだ。
:12/01/04 23:15
:SH04B
:P9F6v3c.
#343 [y]
「すいませーん、うちの息子が迷惑をかけて…」
高槻幸、29歳。
まさかこの歳でこの台詞を言うことになるとは思わなかった。
「いや、息子さんは男らしい行動しましたよ。」
「…は?」
何もわからない俺に細い警察官は今回の事件の内容を説明してくれた。
:12/01/04 23:16
:SH04B
:P9F6v3c.
#344 [y]
どうやら、ナイフをもった男から女の子を守ったらしい…。
やるじゃん。
「まぁ…あの時間帯にバイトしていたことは悪いことですし、また後日連絡します。
今日の所はもう遅いですし帰っていただいて結構ですよ。」
警察官に一礼をしてから槙原を連れて警察所をでる。
:12/01/04 23:19
:SH04B
:P9F6v3c.
#345 [y]
すっかり季節は秋にかわっていて、この時間になると肌寒かった。
車に乗り込み、エンジンをつける。
「…ったく、なにしてんだよお前は」
『…えへ』
「えへっじゃねーよ…。
怪我は?してないか?」
:12/01/04 23:21
:SH04B
:P9F6v3c.
#346 [y]
『うん。それは大丈夫』
「もー、びっくりさせんなよ」
『ごめん。』
槙原に元気がなかったので怒るに怒れない。
「…女の子守ったんだって?…えらいじゃん」
『…。』
:12/01/04 23:22
:SH04B
:P9F6v3c.
#347 [y]
『…達也さん、大丈夫かな?』
「あぁ…オーナーさんか?」
『うん。…刺されたら痛いよね』
「そりゃ、痛いだろうけど…大丈夫だろ。」
根拠はないけれど、へこんでいる槙原をみたらそういうしかなかった。
:12/01/04 23:37
:SH04B
:P9F6v3c.
#348 [y]
『…ごめん』
「?槙原?どうし…」
信号で止まり、助手席の方を見ると槙原は膝を抱えてちっちゃくなっていた。
『…ごめんなさい…』
表情はわからないけどきっと泣いている。
:12/01/04 23:39
:SH04B
:P9F6v3c.
#349 [y]
「槙原?もう大丈夫だからな?な?
俺も怒ってないから…」
車を道路脇に止める。
槙原の背中は震えていた。
いつもへらへらしている槙原からは想像もつかない姿をみて、焦っていた。
:12/01/04 23:40
:SH04B
:P9F6v3c.
#350 [y]
「…大丈夫だから。な?」
しばらく背中を撫で続けるがなかなか泣き止まない。
この時は、たださっきの事件を思い出して、怖くなって泣いているのだと思っていた。
槙原が泣きながら謝っていた意味がわかるのはずっとずっと後だった。
一時間ほどたって、槙原はゆっくりと眠りについた。
:12/01/04 23:42
:SH04B
:P9F6v3c.
#351 [y]
訂正
>>208
担任の先生が持ってやつではなく
担任の先生が持ってたやつです
>>337
愛理ちゃん達はちょっと若いしなぁ…ではなく
他の女の子達はちょっと若いしなぁ…です
愛理ちゃんは病院ですよね(^_^;)
すみません(>_<)
他にもあったらいってください
:12/01/05 00:00
:SH04B
:9Lsw75R6
#352 [y]
:12/01/05 00:02
:SH04B
:9Lsw75R6
#353 [y]
:12/01/05 00:09
:SH04B
:9Lsw75R6
#354 [y]
大晦日辺りからの鬼更新すいません。
とりあえず前半部分が書き終える事ができました。
急いで書いたのでちょっと荒い仕上がりになってしまいましたが…(^_^;)
私情で申し訳ないのですが、受験勉強に集中したいので1ヶ月と少し更新できません。
しばらく更新できない分、たくさんの更新しました。
でも、ゆっくり読んでいただけたら嬉しです(*^o^*)
感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4976/
感想いただけると嬉しです!(*^o^*)
:12/01/05 00:16
:SH04B
:9Lsw75R6
#355 [y]
第十三話
:12/02/26 22:36
:SH04B
:SsXmY266
#356 [y]
-マキ-
『もーふ、気持ちいい…』
小百合さんの家の毛布はふわふわふかふかで気持ちいい。
俺がベッドに寝転がっていると、小百合さんも隣に寝転がった。
顔と顔が向かい合う形になる。
:12/02/26 22:39
:SH04B
:SsXmY266
#357 [y]
『小百合さん、今日、お仕事は?』
いつもなら仕事に行く時間。
俺の問いかけには答えず心配そうな顔をする小百合さん。
「…元気ないね、どうしたの?」
『んー…わかんない』
:12/02/26 22:45
:SH04B
:SsXmY266
#358 [y]
わかんないわけじゃない。
昨日の事件が原因だってわかってる。
でも、話すと思い出しちゃうから、話したくなかったんだ。
小百合さんの胸に顔を押し付けるような形で抱き着く。
小百合さんの香りがして毛布以上に心地いい。
「…。」
小百合さんは何も言わないで俺の頭を撫でてくれる。
寂しいとき、悲しいとき、小百合さんは俺を癒してくれる。
:12/02/26 22:48
:SH04B
:SsXmY266
#359 [y]
「…そうだ!アリック、旅行いこっか!」
『…え?』
突然の発言に驚いて顔を上げる。
「旅行、最近いってないでしょ?」
小百合さんはクローゼットを開いて旅行鞄を取り出す。
:12/03/14 11:02
:SH04B
:pURzIuf6
#360 [y]
『ちょっ、待って、今から?』
「うん。」
『小百合さん仕事は?』
「有休まだ残ってるから大丈夫。」
小百合さんの荷物と一緒に部屋に置いてあった俺の私服が次々と詰め込まれていく。
:12/03/14 11:04
:SH04B
:pURzIuf6
#361 [y]
「私と旅行いきたくないの?」
『そういうわけじゃないけど…』
くすっとわらって俺の顔を覗き込む。
そして、優しく頬を撫でられる。
「…部屋に篭って考えこんでるより、どこかへ出かけた方が気が楽になるよ。」
:12/03/14 11:07
:SH04B
:pURzIuf6
#362 [y]
飛行機にのって3時間。
「んーー!やっぱこっちはまだ暖かいね」
伸びをしながら両手を広げる小百合さん。
いい天気でぽかぽかしてて気持ち良い。
ついたのは沖縄だった。
:12/03/16 09:11
:SH04B
:WY/jjpOk
#363 [y]
「お昼ごはん食べたら、美ら海水族館いこうか。
アリック水族館すきでしょ?」
沖縄は東京とは違う香りがする。
うまくは言えないけど柔らかい香り。
『うん!』
「さ、いこっ」
差し出された小百合さんの手を握りしめる。
:12/03/16 09:12
:SH04B
:WY/jjpOk
#364 [y]
水族館を楽しんでそのへんをぶらぶらしていると、すっかり日も落ちてしまった。
スニーカーを脱いで夜の海に足をつける。
「冷たくなあい?」
砂浜から小百合さんが問い掛けてくる。
:12/03/18 09:19
:SH04B
:ghRhjfsA
#365 [y]
『思ったより冷たくないよ。』
手を差し延べると小百合さんはサンダルを脱いでワンピースの裾を持ち上げながら海へ足をつける。
「あ、ほんとだ」
二人で手を繋いで海を歩く。
波の音。塩の香り。
生温い水が足に絡まりつく。
「気持ちいいねー」
『うん』
「東京に帰りたくなくなっちゃうな…」
:12/03/18 09:20
:SH04B
:ghRhjfsA
#366 [y]
『帰るのやめて沖縄に住んじゃうわっ』
何かを踏ん付けて海に尻餅を着いてしまった。
「やだ、何してんの」
『…滑った』
肩まで水に浸かって、全身びっしょびしょ。
「もーー、ばかでしょ」
笑ってる小百合さんを見上げると背景に綺麗な星空が見えた。
:12/03/18 09:22
:SH04B
:ghRhjfsA
#367 [y]
『星、綺麗…』
「…本当、すごいね」
星空に見とれてる小百合さんの腰に抱き着いて引っ張る。
「きゃ…!」
バランスを崩して海に落ちる。
『小百合さんもびしょびしょだね』
へらへらと笑っていると水を思いっきりかけられた。
:12/06/03 01:20
:SH04B
:xt5qqqAg
#368 [y]
『うわ!しょっぱい!!』
「仕返しだよ」
『小百合さんおとなげなーい』
仕返しって笑う小百合さんが可愛くてたまらない。
「アリックが海に落とすからでしょー!もー」
『あはは』
「もー…」
二人で向かい合って座る形になる。
:12/06/03 01:21
:SH04B
:xt5qqqAg
#369 [y]
「…元気なった?」
『うん。』
今日1日楽しくて、この間の事なんかすっかり忘れていた。
小百合さんと長い時間一緒にいられるのも久々で嬉しかった。
「よかった…」
安心して笑う小百合さんにキスをする。
『…しょっぱい』
にっこりわらってからもう1回。さっきより深く、長く。
あー…、このまま時間がとまってほしい。
:12/06/03 01:22
:SH04B
:xt5qqqAg
#370 [y]
:12/06/03 01:26
:SH04B
:xt5qqqAg
#371 [y]
-幸-
朝のホームルーム、教室に入る。
目立つ金髪頭は見当たらない。
「今日も槙原きてない?」
そう、今日で3日目。
近くにいた真尾と月城に問う。
「あー、うん。来てない」
「最近ちゃんと来てたのにねー」
:12/07/24 16:43
:SH04B
:znGfcp.M
#372 [y]
「そっか」
グラスの件で約束をして以来、槙原が休むのは初めてだった。
大丈夫かな…。
最後にみた槙原が泣いていたこともあり心配になる。
今日、家にいってみるか…
:12/07/24 16:44
:SH04B
:znGfcp.M
#373 [y]
仕事が終わり家に帰る前に槙原の家に向かう。確か13階。
槙原の部屋の前には男の人がしゃがんでいた。
「…あの、槙原の知り合いですか?」
フードを被ってサングラスをかけていて、顔はよくわからない。
:12/07/24 17:46
:SH04B
:znGfcp.M
#374 [y]
「…?まぁ。…あ、もしかして、タカツキ?さん?」
…誰だ?
「はい、そうですけど」
男の人はフードとサングラスをとって立ち上がった。
整った顔が現れる。
「有空が働いていたバーの責任者の山本達也と申します」
「あぁ!」
「今回は迷惑をおかけして、すみませんでした。」
突然頭を下げられた。
:12/07/24 17:48
:SH04B
:znGfcp.M
#375 [y]
槙原の働いていたバーの責任者…。
聞きたいことはたくさんあった。
「…こんなところでは難ですし、よかったらうち来ませんか?」
「どうぞ、適当に座ってください」
部屋にあげたのは良いものの、プリントや教科書が散乱しており慌てて片付ける。
:12/07/24 17:57
:SH04B
:znGfcp.M
#376 [y]
「あ、お構いなく。」
それからお茶を出して、テーブルを挟むように座る。
「傷の方はもう大丈夫なんですか?」
「まだ痛みますね。でもなんとか歩けるまで回復しました。」
「槙原が心配してましたよ。」
「…そっか、悪いことしちゃったな」
:12/07/24 18:00
:SH04B
:znGfcp.M
#377 [y]
「槙原になにか用事があったんですか?」
「用事というか…連絡がつかなかったんで会いにきたんですが出掛けているみたいで…。学校には来てますか?」
「ここ3日間くらい来てないですね。」
「ったく、あいつは」
「あ、でも、2学期入ってからはこの前まで1日も休まずに来てたんですよ」
「へぇ、珍しい」
山本さんはすこし嬉しそうに笑った。
その一瞬の表情で、山本さんが槙原に愛をもって接している人なんだということが読み取れた。
:12/07/24 18:01
:SH04B
:znGfcp.M
#378 [y]
「…山本さんは、槙原が学生だった事をご存知だったんですか?」
「…知ってました。」
「知っていてどうして、働かせようと思ったんですか?」
「…。有空を守るつもりでした。」
「守る?」
「あいつをひとりで放っておいたら、落ちていくしかないでしょう。だから、俺の側において、あの子が生活に困らない程度のお金を渡していました。」
:12/07/24 18:03
:SH04B
:znGfcp.M
#379 [y]
確かに槙原は放っておいたら、どうしようもない人間になってしまうだろう。
でも、槙原には母親がいる。
ひとりじゃない。
「…槙原の母親は槙原に生活費を渡してないんですか?」
「…渡しているでしょうね。
でも、はやくあの女から自立してほしいかったんです。」
:12/07/24 18:11
:SH04B
:znGfcp.M
#380 [y]
あの女という怒りの篭ったような呼び方が妙にひっかかる。
そのまま山本さんは続ける。
「先生、きっとあいつは悪い事してます。あいつのこと見ててやって下さい。」
山本さんの必死な様子と、今までの槙原の様子からして、酒やタバコレベルの悪いことではないと分かる。
窃盗?売春?ドラッグ?
悪い予感が頭を過ぎる。
:12/07/24 18:12
:SH04B
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#381 [y]
「お願いします…。」
床に頭がくっつくんじゃないかっていうくらい頭を下げられる。
「頭をあげてください!
…僕としても槙原は大切な生徒です。
槙原のことは絶対守ります。」
そういうしかなかった。
槙原のためにも山本さんのためにも絶対守らなきゃだめだと感じた。
:12/07/24 18:13
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#382 [○○&◆.x/9qDRof2]
(´∀`∩)↑age
:22/10/04 04:03
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