漆黒の夜に君と。V[BL]
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#135 [ちか]
外科部長からも適度に相手してやってくれと言われてるから、それ以来邪険に扱うことも出来ず。
心臓を患ってるみたいだから、万が一ショックで発作…なんてことがないように、遠回しに諭している。
これが一番良い方法だろう。
って…
「これじゃまるで、俺がガキの告白に本気になってるみたいじゃねえか!!!」
:11/10/16 09:30
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#136 [ちか]
「あ…」
イライラしすぎて、怒気の混ざった声が感情に勢いを任せて出てしまった。
思わず、頭を乱雑に掻く。
今は結婚願望の強い同僚達との昼食を終え、俺は中庭の隅で一人、一服中なのだが。
「あれ?」
もうハコが空だ。
中身の無いそれはまるで自分のようで。
力任せにソレを握り潰した。
「医者がヘビーなんて説得力ねえな。」
そう呟いて、最後の一本を大事に味わった。
:11/10/16 09:33
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#137 [ちか]
( げ。)
消灯時間も過ぎた頃、
用事があって隣の病棟に来た。
隣の病棟とは
「『げ、会っちまった』みたいな顔してんじゃねーよ。」
あのガキの城。
:11/10/16 10:08
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#138 [ちか]
ナースステーションに寄る際、必ず前を通るこの共同区画スペース。
消灯時間も過ぎていたので特に警戒もせずに来てしまったが、忘れていた。
「なんでウチに来てんだよ。」
ここはヤツにとって、無法地帯なんだということを。
区画スペースのソファに我が物顔で座り、何やら本読んでいたようだ。
カバーがかけられていて、その中身までは分からないが。
しかし、
:11/10/16 10:16
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#139 [ちか]
相変わらず目付き悪いな。
でもちゃんと見れば、
顔も綺麗で可愛いし、
喋りさえしなけりゃモテるだろうに。
見た目は少し派手だが。
って!!
だから、
なんで俺がコイツをそういう目で見てるんだよ!?!?
その気?!
その気なのか?!俺!!
いや、違う!
俺はゲイじゃない!!
断じてゲイなんなじゃない!!
「なに一人で悶えてんだよ、気持ちわり。」
「え?」
あ、俺心の声になってなかった?
:11/10/16 10:21
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#140 [ちか]
俺は咳払いをして、混乱していた頭を落ち着かせる。
「お前には関係ない。ていうか、消灯時間とっくに過ぎてんぞ。はよ寝れ。」
至って自然に。
且つ、突き放すような口調を心がけて。
「……………り。」
「は?」
「お前じゃねえ、優里だっつってんだよ!!」
こいつはそんな俺の配慮なんて関係ないみたいだ。
:11/10/16 11:52
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#141 [ちか]
「名前くらい知ってる。」
敢えて呼ばなかっただけだ。
「………///」
なのになんでこいつは
「………知ってるなら、最初から名前で呼べ…。//」
それだけでこんな顔するんだ。
:11/10/16 11:55
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#142 [ちか]
こいつと喋ってると調子が狂う。
だからあんまり関わりたくないんだ。
「はいはい、優里くん。」
「くん付けとかキモい。」
イラッ
オジサン、キモいって言われるとけっこう気づつくんだけど。
:11/10/16 11:58
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#143 [ちか]
少し苛立った俺は、
これ以上ここに長居する必要もないと思い、ナースステーションの方へ再び足を向けた。
「……あ、あのっ、」
「なに。」
そんな俺の右手を咄嗟に掴む優里クン。
意味がわからない。
:11/10/16 12:26
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#144 [ちか]
なかなか口を開かないそいつに苛立ちは募るばかり。
そもそも俺はそんな我慢強い人間じゃないんだよ。
離せと口には出さずに、振り払うように手を引いた。
しかしその手は掴まれたまま。
痺れを切らして、口を開く。
「用事無いなら離し…、」
「結婚…!!…してるってホントなんけ…?」
:11/10/16 12:41
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