偽コイビト
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#201 [なな]
「あった!」



猛ダッシュしたせいで
汗をかいてしまった。
わたしは直ぐさま
ノートを手に取り
教室を出ようとした時だった







「香奈ちゃん?」

⏰:15/07/22 13:06 📱:au/SH34 🆔:ksuykelg


#202 [なな]
……。




「…か、かなめ…?
な、なにしてるの?」


「……。」



わたしを呼んだのは
要だった。




要は窓から空を眺めているのか
こっちに背を向けていた



「香奈ちゃん。俺に
会いにきてくれたの?」

⏰:15/07/22 13:17 📱:au/SH34 🆔:ksuykelg


#203 [なな]
「えっ!わ、わたしは
ノートを取りに来ただけだよ」



「そうなんだ。なんだ〜俺に会いにきてくれたのかって思った…。」



「そんなわけないでしょ。」



「だよね。ってか、
俺がずっと教室にいたの、気が付かなかったしょ?」



要は笑いながら
こっちを向いた


「うん。全然気づかなかったよ(笑)」

⏰:15/07/22 13:26 📱:au/SH34 🆔:ksuykelg


#204 [なな]
「……。」


「……。」


「……。」


「……。」












「え〜っと…じゃあ
わたし帰るね。また」



要と一瞬、気まずくなってしまい
わたしは、お別れを言って


教室を出ようとしたときだった。

⏰:15/07/22 13:34 📱:au/SH34 🆔:ksuykelg


#205 [なな]
「?」



目の前が
いきなり真っ白になった。




これは、一体?





………。




てか…わたし




今、要にキスされてるような感じがするのは気のせい?







いや。確実にされてる


気のせいじゃない。

⏰:15/07/23 13:41 📱:au/SH34 🆔:vU6bliy6


#206 [なな]
「ごめん。びっくりした?」


「あ、いや…あの」


要はすぐに離してくれたが
わたしは、この状況を
まだ理解できないでいた



これは夢?


それとも現実…?


わたしはその場に
固まってしまった。

そんなわたしを見て
要は「ごめん」っと謝り


「今の忘れて…。」

それだけ、言うと…
教室を出て行った

⏰:15/07/23 13:58 📱:au/SH34 🆔:vU6bliy6


#207 [なな]
わたしは、その場から
しばらく動くことができなかった。




そして、気づかなかった













誰かが、この様子を
廊下で撮っていたことにー。

⏰:15/07/23 14:01 📱:au/SH34 🆔:vU6bliy6


#208 [なな]
「ふざけんな。香奈が
そんなことするはずない!」


「はぁぁ?ここにちゃんと証拠あるんですけど…?」



「おはよう…」



次の日、学校に行くと
夏美が何人かの女子と
モメていた



わたしが教室に入ると
みんな一斉に睨む


「え〜と…どうしたの?」


恐る恐る聞いてみると

いまさっきまで夏美と
モメていた女子が


わたしを囲んだ



「ちょっと!あんた
これどういう事!?」

⏰:15/07/23 14:10 📱:au/SH34 🆔:vU6bliy6


#209 [なな]
「え?なにこれ…」



その子が、わたしに
携帯の画面を見せつけた



その子の携帯には
昨日の要とわたしが
写っていた





嘘でしょ?



あの時、撮られてたんだ





「サイテー!駿くんと
付き合ってるくせに…
要くんと浮気するなんて」



「…ちがうっ」

⏰:15/07/23 14:19 📱:au/SH34 🆔:vU6bliy6


#210 [なな]
わたしは必死に否定するも
みんなは冷たい目を向けたまま


「昨日の夜にさ匿名で
うち等全員の携帯にさ
これが送られて来たんだよ」



「…えっ」


「たぶん駿くんの携帯
にも送られてるはずだよ」



「!」




「ずっと駿くん騙してたんだ?あんた最低。」


「ちがうよ…それは」



「小野寺って大人しい
顔してやることやってんだな」


「以外だったわ〜」

からかう男子。
冷たい目でをする女子

⏰:15/07/23 14:29 📱:au/SH34 🆔:vU6bliy6


#211 [なな]
「だから、違うっ」


「違う?じゃあこれは
なに?合成だとでも…
言いたいわけ?」


「…っ。」



これ以上、出る言葉が
見つからなかった



「サイテー女」



「…いった」



わたしは、蹴飛ばされ
床に尻餅をついた

⏰:15/07/23 14:36 📱:au/SH34 🆔:vU6bliy6


#212 [なな]
「香奈になにするのよ!」


「夏美…。」



そんな女子たちに
夏美はキレる



「あんたの携帯にも
送られて来たでしょ?」



「それがなによ?」


「信じてんの?この女のこと…。」



「当たり前よ。香奈は
わたしの大事な親友だもの…」

⏰:15/07/23 14:43 📱:au/SH34 🆔:vU6bliy6


#213 [なな]
「それに香奈は絶対に
そんなことするような子じゃない。」



「まぁあんたは親友だから、そうかもしれない…。でもここに居る
みんなはどうかしら?」


「それは…。」



「なにやってんの?」



「ふふっっ良い所で来たわ」



「駿。」



わたしたちがモメてると
駿が登校してきてしまった

⏰:15/07/23 14:51 📱:au/SH34 🆔:vU6bliy6


#214 [なな]
状況を知らない駿は
頭がハテナマークになっている




「駿くん携帯見て」

その女子は今度は
駿に迫る



「は?」



「いいから!」



「いや…意味わからないんだけど」


「いいから早く見てよ」


「は?」




「駿くん携帯見ないで!お願い」



夏美が必死にそう言った

⏰:15/07/23 14:56 📱:au/SH34 🆔:vU6bliy6


#215 [なな]
まだ状況を
理解できていない駿は
困惑状態


「あ〜もうじれったい。!」


その子は、そんな駿に
イライラし始め



「これ見て!」



遂には自分の携帯画面を
見せつけた




この瞬間


終わった…っと思った


駿との関係も…
今までのことも…


全てが…
今までの全てが…


全部終わったって…

⏰:15/07/27 14:10 📱:au/SH34 🆔:7Hzb8oiI


#216 [なな]
「……。」



駿は向けられている
携帯画面を見たまま

その場で固まってしまった



「駿。違うんだよ…
これは…その…。」



わたしは必死に否定するも



「駿くん、騙されてたんだよ…この子に」


その子は真剣な顔で
駿にそう話す

⏰:15/07/27 14:18 📱:au/SH34 🆔:7Hzb8oiI


#217 [なな]
「最低だよね本当。
別れたら?こんな浮気
女なんかと」



その子は、そう言って
意地悪そうに笑った


「……。」



しかし、駿は
なにも言わない…。


そしてその子は話しを
続ける


「まさか駿くんまで
信じるとでも……?
嘘よね?ここに証拠が
あるんだからさ、」

⏰:15/07/27 14:24 📱:au/SH34 🆔:7Hzb8oiI


#218 [なな]
「まぁ…あれよね
彼氏がいること知ってて
手を出す要くんも悪いけど…1番悪いのは
それに平気で乗っちゃう方よね?」



その子の言葉に駿と
夏美以外のみんなが
頷いた。




「……。」






そして駿は黙ったまま
教室を出て行ってしまった…



「駿。待って!」

⏰:15/07/27 14:32 📱:au/SH34 🆔:7Hzb8oiI


#219 [なな]
「あ〜あ嫌われちゃったね〜私しらない〜」


「…っ。」



「香奈、行ってきなよ。ここはアタシに任せてよ」


「夏美…」



夏美は(大丈夫)っと
頷き



わたしは教室を出た

⏰:15/07/28 10:44 📱:au/SH34 🆔:BFurol2U


#220 [なな]
裏庭
屋上
保健室



どこ捜しても



駿はいなかった








「どうしよう…」




もう全てが終わってしまったんだ。



なにもかも…。


もうあの頃には戻れないんだ



わたしは、その場で
泣き崩れてしまった

⏰:15/07/28 10:47 📱:au/SH34 🆔:BFurol2U


#221 [なな]
……

……

…。



「んっ…」



「気づいた…?」



「あ、あの…わたし」


気がつくと、わたしは
保健室のベッドにいた



「廊下で倒れてたのよ。見かけた生徒さんが連れて来てくれたのよ。」


「そうなんですか?」



わたし倒れたんだ…
全然記憶がない

⏰:15/07/28 10:52 📱:au/SH34 🆔:BFurol2U


#222 [なな]
「身体の調子でも悪いの?」


「あ、いや」


「そう…ならいいんだけど」


まさか泣いてたなんて
言えないよ



「教室戻る?」


教室か…
戻りたくないなぁ




「いえ、今日は帰ります」


「そうね。その方がいいわ」




わたしは夏美に荷物を
持ってきてもらい


帰ることにした

⏰:15/07/28 10:58 📱:au/SH34 🆔:BFurol2U


#223 [なな]
「…ただいま…。」


当たり前だけど
家は誰もいない


親は仕事だし
弟や妹は学校


ちょうどよかったって
思ってる



今は1人になりたかったから…




プルループルル



「只今、電話に出ることができません…。」


「またダメか…」


わたしは自分の部屋で
駿に何度も電話を掛けたが

出ることはなかった

⏰:15/07/28 11:07 📱:au/SH34 🆔:BFurol2U


#224 [なな]
「…おはよう」




次の日

わたしは気まずい中学校に登校した


本当は休みたかったけど
ずる休みは良くないって
お母さんに言われ



仕方なく登校





わたしが教室に入ると
賑やかだったクラスが

急に白ける

⏰:15/07/28 11:18 📱:au/SH34 🆔:BFurol2U


#225 [なな]
教室に入ってすぐに
わたしは自分の席に
座ってる


駿を見つけた



「あのさ、駿…」


わたしは勇気を出して
話しをかけた



「なに?」



でも…駿は冷たかった


「その…写真のことなんだけど」


「……。」


「あの写真は、その…
違うんだよ…だから」


「ごめん…しばらく
俺に話しかけないで…?」

⏰:15/07/28 11:40 📱:au/SH34 🆔:BFurol2U


#226 [なな]
「…えっ?」



クラスのみんなが
わたし達に注目する

でも、今はそんなの
どうでもよかった




「いま…なんて?」


「だから話しかけないでって言ったんだけど?聞こえなかった?」


「…な、なんで?」


「別に…俺が話したくないから」


「……。」



その瞬間


涙がこぼれ落ちた

⏰:15/07/28 11:46 📱:au/SH34 🆔:BFurol2U


#227 [なな]
クラス中がざわついた

そしてヒソヒソと笑う
昨日の子たち


「香奈ちゃん」


「…要?」


要がそんな様子を廊下で
見ていたのか


わたしを呼んだ


そして、わたしの所に
歩み寄り


「もう、ほっときなよ。こんな奴ら」


「で、でも…わたし」


「いいから、行こ」

「え…?」


わたしは要に手を引かれ
廊下に出された

⏰:15/07/28 11:57 📱:au/SH34 🆔:BFurol2U


#228 [なな]
「な、なに…?」



連れてこられたのは
屋上。



「もう、いいじゃん?」



「えっ?」


「駿なんて、もういいじゃん?」


屋上に来るなり要は
わたしにそう言う



「い、いいわけないよ」


いいわけない絶対に
わたしこのままなんて
嫌だ


「なんで?」

⏰:15/07/29 13:33 📱:au/SH34 🆔:KHCNutvg


#229 [なな]
「だって、」



「駿はさ、あの写真見せられて…話しかけるなって言ったんだよ?」


「そうだけど…。」


「俺が一方的にしただけなのにさ完全に
あの子たちの言葉信じて、香奈ちゃんを嫌いになるんだもん。所詮さ…その程度の男だったってことでしょ?」



要のその言葉を
否定するかのように…

わたしは大きく首を振った。

⏰:15/07/29 13:43 📱:au/SH34 🆔:KHCNutvg


#230 [なな]
「どうしてそこまでして庇うの?」


首を横に振ったわたしに要は問い掛ける


「決まってるじゃん」


そんなの答えは一つしかない


「好きだから」



駿がわたしを
嫌いになっても






わたしは好きでいたい


だから、庇うんだよ

⏰:15/07/29 13:56 📱:au/SH34 🆔:KHCNutvg


#231 [なな]
要は悲しい顔をする

そして…
「俺じゃあダメなの?」
っと…問い掛けた



「俺じゃあ…駿の変わりにはなれないの?」



「要…」




ごめんね…




側にいてほしいのも
意地悪してほしいのも
一緒にいてほしいのも



全部
駿じゃあなきゃダメなの


要じゃあダメなんだよ

⏰:15/07/29 14:16 📱:au/SH34 🆔:KHCNutvg


#232 [なな]
「ごめんね…」



「俺、香奈ちゃんが

好きだよ?」



「うん…。」



「遊びとかじゃなくて
本気で好きなんだ」


「うん…」



「それでもダメ?」

「うん…」



要ごめんね…
すごくうれしいよ。


でもその気持ちに
答えることできないんだ。


本当ごめんなさい

⏰:15/07/29 14:22 📱:au/SH34 🆔:KHCNutvg


#233 [なな]
好きになってくれて
ありがとうー。














それ以上、要はなにも
言うことはなかった



そして…要は学校に
しばらく来なくなった

⏰:15/07/29 14:33 📱:au/SH34 🆔:KHCNutvg


#234 [なな]
みんなは要が学校に
来なくなったのは


わたしのせいだって
言っている




わたしが
色目を使ったせいで

要がみんなに攻められて
精神的に追い詰められたのが原因だって


みんなデタラメな噂をしている



でも実際に要が学校に
来なくなったのは



わたしのせいなんだけどね…。

⏰:15/07/29 14:42 📱:au/SH34 🆔:KHCNutvg


#235 [なな]
「気にしなくて大丈夫。香奈のせいじゃないから」


「うん…夏美…ありがとう」



夏美はみんなに
陰口を言われる度に
わたしを必死に庇ってくれる

大丈夫大丈夫
アタシは味方だよって
側にいてくれる


そんな夏美の優しさに
いつも涙が出そうになる

⏰:15/07/29 14:52 📱:au/SH34 🆔:KHCNutvg


#236 [なな]
夏美だけじゃなくて
裕也くんも
「俺も味方だよ」って
言ってくれる












でも、駿は……。

⏰:15/07/29 15:40 📱:au/SH34 🆔:KHCNutvg


#237 [なな]
駿とは一週間くらい
口を利いてない



話しをかけたいけど冷たくされるのかと思うと

怖くて話しをかける
勇気がでないの。















わかってるよ
このままじゃダメだって




「誤解だよ」って
この一言すら言えない




本当情けないよね…。

⏰:15/07/29 15:54 📱:au/SH34 🆔:KHCNutvg


#238 [なな]
そんな情けない自分に
腹が立つ




「じゃあね」


「うんまた明日」



放課後になりわたしは
夏美と別れて学校を出た



いつもなら、駿と一緒に
帰ってるのに



最近は1人だ…。




いつもなら、駿と
言い合いながら歩いてたのに


もうそれもできないんだね…。

⏰:15/07/29 16:17 📱:au/SH34 🆔:KHCNutvg


#239 [なな]
きっといい合うことも
一緒に帰ることも


できないんだね


「どうしてこんなことになったの…」



こんなに辛い
思いをするくらいなら

偽の彼女なんて
ならなきゃよかった

あのとき最初から断れば
よかったんだ



タイムマシーンがあって
もしあの時に戻たっら


きっとわたしは断るだろう

⏰:15/07/29 16:25 📱:au/SH34 🆔:KHCNutvg


#240 [なな]
>>239

×戻たっら
〇戻ったら


ミスすみません。

⏰:15/07/29 16:27 📱:au/SH34 🆔:KHCNutvg


#241 [なな]
だって辛い思いしなくて
いいんだから

こんなことにもならなくて済む












好きになることもない
こんな風になることも




全部ないんだ

⏰:15/07/29 16:57 📱:au/SH34 🆔:KHCNutvg


#242 [なな]
でも…



今のわたしはこんな風に強がっているけれど


本当は会いたい






駿に 会いたい…。










「ねぇキミそんな所で
しゃがみ込みこんでなにしてるの?」



「え?」

⏰:15/07/29 17:02 📱:au/SH34 🆔:KHCNutvg


#243 [なな]
「ちょうどよかった
俺たち暇なんだよね〜
一緒に遊ばない?」

「えっ?」




気づいたら
しゃがみ込んでいた
わたしに何人かの男が
声をかけてきた




「高校生だよね?
どこの学校通ってるの?」



なにこの人たち…


怖い



「ねぇ俺たちと遊ばない?」



「は?」

…もしかしてこれって
ナンパってやつ?

⏰:15/07/29 17:07 📱:au/SH34 🆔:KHCNutvg


#244 [なな]
「い、いやです…」


「えっ?なんでキミ
一人だよね?いいじゃん、遊ぼうよ」


「いや…ちょっと」


わたしは手を引っ張られた
別に力強く引っ張られた訳じゃないけど


とにかく嫌だった



「なんもしないよ?
ただ、遊ぶだけだから」

⏰:15/07/29 17:11 📱:au/SH34 🆔:KHCNutvg


#245 [なな]
「いやです…。」



本当に、いや
こわい


なにもしないって
言ったて


ナンパなんて大体そういうのが目当てなんでしょ



「お願いです離してください」


「え〜どうしようかっな」



どんなにいやがっても
なかなか離してくれない











「なにしてんの?」

⏰:15/07/29 17:21 📱:au/SH34 🆔:KHCNutvg


#246 [なな]
「は?だれお前」


わたしが連れて行かれそうになっていたとき










「……駿?」













止めに入ったのは



わたしがずっとずっと
会いたかった


駿だった

⏰:15/07/29 17:26 📱:au/SH34 🆔:KHCNutvg


#247 [なな]
「誰?」




なんで、駿がここに?
どうして…?







「誰って、彼氏なんだけど?」


「はぁ!?彼氏?」






「駿、どうしてここに?」



「香奈、話しは後。」



「えっ?」

⏰:15/07/30 13:28 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#248 [なな]
駿はそう言うと
わたしをナンパした
男たちと話しを続けた



「一人だと思った?
こいつこう見えて一応、
彼氏持ちなんで…」


「は?意味わかんないから、たまたま通り掛かっただけでしょ?」


その男たちは話しを全く
信じず、再びわたしの
手を引っ張ろうとした




しかし、直ぐさま
駿が止めに入った

⏰:15/07/30 13:37 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#249 [なな]
「なんだよ?」



「だから、止めろって」


「あぁ!?」




ヤバイ…
今にもヤバイ雰囲気

もし殴り合になったら
どうしよう









わたしが止めなきゃ!



「止めて!」

⏰:15/07/30 13:44 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#250 [なな]
「お、お願いだから……止めて。」


わたしは必死に止めに
入った


すると


「ねぇ本当にキミの
彼氏なの?」


1人の男が問い掛ける


勿論。わたしの返事は
迷いなく


「はい。そうです」


その言葉に迷いなんか
絶対にない



「そっか。」

⏰:15/07/30 13:55 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#251 [なな]
わたしが、ハッキリ
答えると



「わかったよ彼氏いるのに、しつこくして…悪かったな」


っと、男たちは頭を下げた



「いいえ、わかってもらえてよかったです」



男たちは謝ると
「じゃあ」っと言って
帰っていった









だけど、男たちが…
帰ったあと

駿と少し気まずくなって
固まってしまった。

⏰:15/07/30 14:04 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#252 [なな]
「後で話しがある」

「へっ?」


固まっていたわたしに
いきなり駿が話しを掛けてきた


「だから話し」



「話し?」


話しって…なに?



「7時に公園に来て」


「公園?」


「絶対遅れるなよ」


駿はそれだけ言うと
帰って行った

⏰:15/07/30 14:11 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#253 [なな]
「えっ?あ、ちょっと!駿。」


わたしが止めに入る声が
聞こえなかったのか
駿はとっとと行ってしまった







一体、話しって…?

もしかして別れ話しとかじゃないよね?





・。





心の中では
たぶん大丈夫だと思っている




でも



もし別れ話しだったら?

⏰:15/07/30 14:20 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#254 [なな]
もし駿との関係が
終わっってしまったら












きっとわたしは二度と
立ち直れないだろう…








きっと苦しくて辛くて
一生、泣いたままで…


今の明るいわたしには
きっと戻れないだろう

⏰:15/07/30 14:26 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#255 [なな]







・。


「お待たせ…」



ずっとそんなことを…
考えていたら



あっという間に
7時になってしまった



わたしは待ち合わせの
公園に着いた




「おせーよ。バカ」


公園に着くと、不機嫌な
顔をして駿が待っていた


「10分遅刻な」

⏰:15/07/30 14:31 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#256 [なな]
「ごめん…。」



冬が近いこともあり
夜の公園は少し肌寒い


いつもなら公園に
誰かしら残っているが

さすがに寒いのか
今日は誰もいなかった




「……。」



「……。」



わたしと駿は無言で
聞こえるのは風の音だけ

⏰:15/07/30 14:40 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#257 [なな]
だけどそんな沈黙を
最初に切ったのは駿だった




「あのさ」



「うん…」




別れを言われるような
気がして


少し怖い



もし別れ話しでも…
聞かなきゃいけないから
辛い



「あのことなんだけどさ、」


「えっ?」


「俺、信じてるから…
お前のこと」

⏰:15/07/30 14:54 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#258 [なな]
駿の口から出た言葉は
わたしの想像とは違った

駿の話しはわたしと
要の写真のことだった



しかも{信じる}って
そう言った



「信じてるなんって…
嘘でしょ?」



だって、駿はずっと
怒ってたじゃん




じゃあ…あれは
一体?


そう聞こうとしたとき

⏰:15/07/30 15:01 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#259 [なな]
再び駿が口を開く


「お前のことは最初から
信じてた」


そして
もう一度、そう言った



「えっ!?」



「ただ…」



「ただ?」



駿の言っていることが
よくわからない



「その…なんていうか…」



「…?」

⏰:15/07/30 15:06 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#260 [なな]
「ただ…その…お前が…
なんていうか」


駿は少し照れながら
話しを続ける



「お前が俺以外の男にさ
そういうことされたのが
ずっと気に入らなくて」



「えっ?」



「それでずっと怒ってた…それだけだ。」



わたしは駿の話しを
全部聞いて

固まってしまった

⏰:15/07/30 15:20 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#261 [なな]
それって…つまり

わたしの
間違いじゃなければ


嫉妬ってことだよね?


いままでずっと
嫉妬してたってこと?



「でさ、ここからが
大事な話し」


「えっ?」



「なんでこんな気持ちになるのか、自分の気持ちを整理してたんだ。ずっと…」

「う、うん」


「で、わかったんだ
自分の気持ち」

⏰:15/07/30 16:47 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#262 [なな]
「う、うん…」


わたしが返事をすると
駿は歩み寄ってきて












「えっ?」




気づいたら、わたしは
抱きしめられていた



「聞きたい?俺の気持ち」


駿は優しく
わたしを抱きしめて

そう呟いた

⏰:15/07/30 17:07 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#263 [なな]
「うん…。」



聞きたいよ?
当たり前じゃん


















「…好きだ」











その瞬間…わたしは
涙が零れた

⏰:15/07/30 17:09 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#264 [なな]
「い、いま…なんて
言ったの?」










本当は聞こえたけど
もう一度聞きたくて…









「好きだ…。」











聞こえてないフリをした
わたしに駿はもう一度、
呟いた。

⏰:15/07/30 17:18 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#265 [なな]
これは夢ですか?
それとも現実ですか?







「って…何度も言わせんなよ」





いいえ、夢ではありません





「だって…」





わたしも好きだから
何度も聞きたいもん





「わたしも…」


「ん?」

⏰:15/07/30 17:22 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#266 [なな]
「わたしも好き…」


わたしがそう言うと
駿は「…知ってる」って

答えた




「えっ?知ってなの?いつから?」



「結構前から」

⏰:15/07/30 17:25 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#267 [なな]
ずっと知ってたの?
とっくに気づいてたの?


「なんで言ってくれなかったのさ?//」


「いや…だって、面白いから(笑)」



「なっ///」









わたしは駿が気持ちに
気づいていないと思ってたから


衝撃の事実を知って
パニック状態



そんなわたしを見て
笑っている駿

⏰:15/07/30 17:30 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#268 [なな]
「ハハッやっぱり……
わたし嫌い(笑)」


っていうのは、嘘。

わたしを馬鹿にするから
少しキツイこと言ってやろうって思ったのよ





「嘘。」




でもそんなのすぐに
嘘だってバレる



てか、バレてる




「本当は好きなくせに」



駿はいつもの意地悪い
笑顔でそう言う

⏰:15/07/30 17:36 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#269 [なな]
「正解(笑)」



「お前っ…。」



「ごめん(笑)」




「全然反省してねーだろ」



「そんなことないよ?」




「…香奈。」




「なに…?」

⏰:15/07/30 17:42 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#270 [なな]
「……。」


「……。」




さっきまで言い合ってた
空気がガラッと変わった



そして、











駿は優しくわたしに
キスをした

⏰:15/07/30 17:44 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#271 [なな]
わたしは、こんなにも
幸せなことはないって思った…。


幸せ過ぎてまた涙が出そうになる


「なんで泣きそうなんだよ?」



「だって…。」


唇を話すと駿は
泣きそうになってる
わたしを見て問い掛けた



「な、なんでもないっ…。」



わたしがそう答えると


駿は優しく笑って
再びわたしにキスをした


今度は激しく

⏰:15/09/02 14:09 📱:au/SH34 🆔:BhPRmN7E


#272 [なな]
「んっ…ちょっ…」


慣れないわたしは
うまくできない


こんなの初めてだから


駿に合わせることしか
できないんだ


どんどん
激しくなっていくキス








これが…その…あれですか


噂のディープキスって
やつですか?

⏰:15/09/02 14:41 📱:au/SH34 🆔:BhPRmN7E


#273 [なな]
薄暗くて少し肌寒くて

虫の鳴き声と風の吹く音しか聞こえない中で









わたしたちは身体が暑くなるぐらいの激しい
キスをした

⏰:15/09/02 14:46 📱:au/SH34 🆔:BhPRmN7E


#274 [なな]
わたしと駿は


.偽恋人.


から


.本物の恋人.



になった



前みたいに本物の恋人の
フリをする為に周りに

嘘を付くことも


バレるんじゃないかって
ビクビクすることも

無理矢理合わせることも
ない


堂々と一緒にいられるんだ



だって

本物の恋人だから

⏰:15/09/02 15:04 📱:au/SH34 🆔:BhPRmN7E


#275 [なな]
「キァー///
香奈おめでとう♪」



「あ、ありがとう」



次の日ー

わたしは学校に行って
すぐ夏美に全部話した


昨日の想い出は全部
胸の中に閉まってる


「アタシ嬉しいよ(泣)マジで本当に嬉しいよ…自分のことのように…。」



「夏美…。」



夏美は泣きながら
すごく喜んでくれた

⏰:15/09/02 15:10 📱:au/SH34 🆔:BhPRmN7E


#276 [なな]
なんだかんだいって
1番助けてくれたのは


夏美だった



落ちこんでいる時は励ましてくれたり

辛い時は
一緒に泣いてくれたり


時には素直になれない
わたしをキツく叱てくれた



わたしがこうなれたのは
夏美のおかげでもあるんだよ



「夏美…ありがとう」

⏰:15/09/02 15:20 📱:au/SH34 🆔:BhPRmN7E


#277 [なな]
「えっ?なにが?」


「ううん…なんでも」



夏美は?マークを一瞬
浮かべていたが


すぐ笑顔に戻った




「そうだ。裕也にも報告しなきゃね?2人のこと心配してたから…多分屋上にいるはず」



「うん。」

⏰:15/09/02 15:30 📱:au/SH34 🆔:BhPRmN7E


#278 [なな]
わたしたちが
屋上に行こうとしたとき


「おーい夏美」



裕也くんと駿がこっちに向かって歩いて来た


「あれ?裕也?屋上に行ってたんじゃないの?」


「行ってたけど寒いもん…即戻ってきたわ」


裕也くんは寒そうにブルブル震えていた


「あ、そうそうさっき
駿から話し聞いたよ。
みんなでパティーやろうよ」



「パティー?」

⏰:15/09/02 15:54 📱:au/SH34 🆔:BhPRmN7E


#279 [なな]
「うんそう。駿と香奈ちゃんのお祝いパティー」



「えっ、本当?楽しそう♪」



「いいよ…そんなのやらなくて」


「ちょっと…駿。」


楽しそうにしている
わたしと違って

駿はすごく嫌そう



「いますぐじゃねぇよ?今度だよ今度。」


「いいじゃん2人をお祝いさせてよアタシ達にさ♪」


夏美も裕也くんに続いて
そう言った

⏰:15/09/02 16:07 📱:au/SH34 🆔:BhPRmN7E


#280 [○○&◆.x/9qDRof2]
(´∀`∩)↑a

⏰:22/10/02 02:20 📱:Android 🆔:Ltpo.xA.


#281 [わをん◇◇]
>>1-30

⏰:22/12/17 17:09 📱:Android 🆔:gTMgoNuA


#282 [わをん◇◇]
>>250-280

⏰:22/12/17 17:09 📱:Android 🆔:gTMgoNuA


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