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#401 [can]
 
莉奈『私があの時
電話しちゃったから…
彼女来てるって事
忘れてたの。ごめん』

晃『莉奈のせいじゃ
ないよ!?言ったじゃん。
マンネリっぽいって…
あっちも浮気してた
っぽいんだよね〜』

莉奈『え?そうなの?』

⏰:07/02/21 11:13 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#402 [can]
 
晃『うん。
締まり悪かった』

晃は微笑した。

莉奈『…変態』

私も笑ってしまった。

晃『…慰めてよ』

その声は悲しい声だった。

莉奈『…いいよ』

約束を交わしたものの
やっぱり忙しくて
会えずにいた。

⏰:07/02/21 11:17 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#403 [can]
 
仕事は楽しいけど
やっぱり疲れる。

今月は忙しいから
連勤が続く。

司に癒してもらい
剛に暇を潰してもらい
晃にドキドキ感をもらい
内藤に金をもらい
仕事に充実感をもらう。

⏰:07/02/21 11:23 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#404 [can]
 
どれか一つでも
欠けちゃうと
きっと私はダメになる。

人並みの人生じゃない
って事はわかってる。

だけど
自分が納得できてるから
それでいいんだよね。

⏰:07/02/21 11:27 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#405 [can]
 
―――

そんなある日
店が臨時休業になり
休みをもらった。

久しぶりに遊べる!

…だけど誰を誘う?

司?剛?晃?内藤?

悩めば悩むほど
どうでもよくなる。

結局、亜由美と
遊ぶ事にした。

⏰:07/02/21 11:30 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#406 [can]
 
化粧して服を着て髪を飾り
私達は出掛けた。

たくさん笑って
たくさん驚いて
たくさん歩いた。

夜もふけ寮に帰った。

充実した一日は
あっという間に
終わろうとしていた。

⏰:07/02/21 11:33 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#407 [can]
 
…お風呂行こっかな。

そう思った時
電話が鳴った。

画面には【剛】。

莉奈『もしもし』

剛『莉奈〜今平気?』

莉奈『うん。どしたの?』

剛『今から会おう』

莉奈『今から?』

⏰:07/02/21 11:36 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#408 [もゆ]
>>350-500

⏰:07/02/21 11:50 📱:SH902iS 🆔:☆☆☆


#409 []
>>1-250
>>251-500

⏰:07/02/21 11:53 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#410 [can]
 
>>408
>>409
どうもです

⏰:07/02/21 15:53 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#411 [can]
 
剛『…すっげー
会いたいんだけど』

いつもと様子が違う。

莉奈『…少しだけなら。
明日も仕事なの』

剛『わかった…』

莉奈『どこに
行けばいいの?』

剛『今からコンビニに来て』

莉奈『わかった』

⏰:07/02/21 15:54 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#412 [can]
 
電話を切って
コンビニに急いだ。

コンビニが見えて来た。

駐車場には
車が一台止まっていた。

剛に電話をかける。

剛『はい』

莉奈『あの黒い車?』

剛『うん。今どこ?』

莉奈『後ろ』

⏰:07/02/21 15:56 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#413 [can]
 
すると
電話が切れて
運転席のドアが開き、
剛が降りて来た。

莉奈『剛!こっち』

剛は振り返り
私に気付いて手を振った。

私は小走りで駆け寄った。

剛『ごめんな…
急に呼び出しちゃって』

⏰:07/02/21 15:58 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#414 [can]
 
莉奈『…どうしたの?』

剛『とりあえず
車に乗ってよ。
中で話そう』

莉奈『え…うん』

剛『クスッ…何もしないから
大丈夫だよ』

鼻で笑った剛の笑顔には
安心させられた。

だから助手席に
乗り込んだ。

⏰:07/02/21 16:00 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#415 [can]
 
バタンッ―――

車の中は
静かな洋楽が流れていた。

莉奈『いい曲だね』

剛『だろ?こっち派だから
トランスとかマジ苦手』

莉奈『うん。わかる…』

剛『この曲の歌詞
和訳すると
悲しい子供の歌らしい』

⏰:07/02/21 16:03 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#416 [ゆうき]
こんにちは。

⏰:07/02/21 16:04 📱:W41SA 🆔:☆☆☆


#417 [can]
 
そう言った剛の顔は
泣きそうな顔だった。

莉奈『悲しい子供?』

剛『親の愛ってものを
知らない子供が
やがて大きくなり
恋人に、
人を愛するって事を
初めて教えてもらった
って言う歌なんだよ』

莉奈『…』

⏰:07/02/21 16:08 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#418 [can]
 
>>416こんにちは

⏰:07/02/21 16:09 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#419 [ゆうき]
きゃんすごいなあ

⏰:07/02/21 16:10 📱:W41SA 🆔:☆☆☆


#420 [can]
 
剛『莉奈も
そうなれるといいな』

莉奈『…え?』

剛『ごめん。
俺さぁ初めて会った日から
莉奈の事知ってたんだ』

莉奈『…どういう事?』

剛の顔が見れない。

何で知ってるの?

心臓が早く波打つ。

⏰:07/02/21 16:11 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#421 [can]
 
>>419ありがとう
恐縮です

⏰:07/02/21 16:12 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#422 [ゆうき]
きゃんさんなんさい?

⏰:07/02/21 16:13 📱:W41SA 🆔:☆☆☆


#423 [can]
 
剛『俺の事覚えてない?』

莉奈『…え?』

剛『俺の顔よく見て』

剛は私の腕を掴んで
自分を見せようとした。

だけど…

見れない。

怖い。

心臓が痛い。

私は俯いたまま
過去をたどった。

⏰:07/02/21 16:14 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#424 [can]
 
>>422秘密です
でもまだ未成年です

⏰:07/02/21 16:15 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#425 [ゆうき]
きゃんさんとメールしたい

⏰:07/02/21 16:16 📱:W41SA 🆔:☆☆☆


#426 [can]
 
剛『莉奈…
何で見てくんないの?』

莉奈『…怖い』

剛『…そっか。
じゃあ言葉で言うわ』

莉奈『…』

剛『耕太…って
覚えてるよな?』

あれだけ恐かったのに
その言葉で私は
顔をあげて剛を見た。

⏰:07/02/21 16:19 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#427 [can]
 
>>425無理です
ごめんなさい

⏰:07/02/21 16:19 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#428 [can]
 
莉奈『…耕ちゃん?』

剛『そう。俺さぁ
耕太と同じクラスで
しかも莉奈と同じ施設』

莉奈『嘘…』

自分でも心臓が
尋常じゃない早さで
動いてるのがわかる。

だけど体が動かない。

驚きすぎると
固まっちゃうって
本当なんだね。

⏰:07/02/21 16:23 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#429 [can]
 
剛『驚きすぎ』

少し微笑んで
剛が頭を撫でた。

莉奈『…もしかして
つー君?』

剛『思い出してくれた?
…りーちゃん』

何でかな?

涙が出てきたよ。

⏰:07/02/21 16:25 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#430 [can]
 
剛『耕ちゃん耕ちゃん
って毎日俺に
ぼやいてたよね』

莉奈『…うん』

剛『そのたびに
俺は莉奈の頭撫でて
慰めてあげたよね』

莉奈『…うん』

剛『思い出してくれた?』

莉奈『うん!
忘れててごめん』

⏰:07/02/21 16:27 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#431 [can]
 
剛『別にいいよ。
思い出してくれたんなら』

剛は笑ってくれた。

莉奈『つー君…
整形した?』

剛『バカ!痩せたの!』

莉奈『だからか…
昔は丸かったのに』

剛『うっさいよ』

⏰:07/02/21 16:29 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#432 [can]
 
二人は笑い合った。

剛『ほら!泣くな!
化粧落ちますよ〜』

莉奈『だって…
ビックリしたのと
嬉しいので
混乱しちゃって…』

剛『…そっかそっか』

剛は自分の服の袖で
私の涙を拭いてくれた。

⏰:07/02/21 16:34 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#433 [can]
 
剛『莉奈は
相変わらずガリガリだな』

莉奈『つー君こそ…
昔はプニプニだったのに』

剛『それは
禁句ワードだよ』

莉奈『アハハッ』

昔みたいに笑える。

つー君の笑顔は安心する。

⏰:07/02/21 16:37 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#434 [can]
 
―――

莉奈が施設に入った時
剛はもう施設にいた。

莉奈は剛になついて
毎日一緒だった。

施設の園長先生は
兄妹みたいねって
いつも言ってくれた。

私が施設を出る時
剛は泣いてくれた。

⏰:07/02/21 16:39 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#435 [can]
 
中3だった剛。

私のために泣いてくれた。

そして
中学が一緒だと気付いた時
私は昔のように
剛に頼りっぱなしで
中学生活を送った。

剛に耕太の事を相談して
よく連絡は取っていた。

⏰:07/02/21 16:42 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#436 [can]
 
だけど
卒業してからは
連絡が取れなくて…

そして今
ようやく再び巡り逢えた。

生き別れたお兄ちゃん
とでも言っても
過言ではないくらい
私は嬉しかった。

痩せてかっこよくなった
つー君。

⏰:07/02/21 16:43 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#437 [can]
 
安心感で
いっぱいだよ。

莉奈『でもどうして
私を騙してたの?
つー君なら最初に
言ってくれればいいのに』

剛『それはただ
りーちゃんを試しただけ』

莉奈『もう!
それとその呼び方
恥ずかしいです』

⏰:07/02/21 16:45 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#438 [can]
 
剛『それを言うなら
つー君も恥ずかしい』

莉奈『つー君は
つー君じゃん』

剛『まぁいっか』

莉奈『うん!
てか…何で急に
暴露してくれる気に
なったの?』

⏰:07/02/21 16:47 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#439 [can]
 
剛『もぉ隠すのが
嫌になったから…
全部言おうと思って』

莉奈『そっか…
ありがとね。
何かすごく安心したし
会えてよかった!
すごい嬉しい!』

剛『俺も嬉しい。
…でもまだ全部
言ってないんだ』

⏰:07/02/21 16:49 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#440 [can]
 
莉奈『何?』

剛『莉奈の事
好きになっちゃった』

莉奈『…え』

剛『妹みたいだから
好きとかじゃなくて
女として好き』

莉奈『…え?…っと』

また混乱してきた。

頭が付いていかないよ。

⏰:07/02/21 16:54 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#441 [can]
 
剛の顔が近づいてきた。

私…つー君とキスするの?

…嫌だ。

莉奈『いや!』

そう言って
首を横に向けた。

剛『冗談だよ…ごめん』

頭をポンポンって
撫でてくれた。

⏰:07/02/21 16:58 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#442 [can]
 
莉奈『つー君が
私を好きだなんて
信じられないよ』

剛『俺も信じらんない。
いつの間にか
好きになってた』

莉奈『私はつー君の事
男としては見れない』

剛『…そっか』

莉奈『ごめんね』

⏰:07/02/21 17:00 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#443 [can]
 
剛『ん…でも俺は
諦めないから。
考え変わったら
いつでも連絡して』

莉奈『…うん。
じゃあ帰るね』

ドアを開けようとしたら
剛が私の髪の毛に
キスをした。

莉奈『つー君…』

⏰:07/02/21 17:01 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#444 [can]
 
剛の姿を見ると
切なくなった。

愛おしそうに
私の髪の毛にキスをする。

髪の毛から唇を離し
小さい声で呟いた。

剛『まじで好きだから…
また連絡してね』

私は頷いて車を出た。

⏰:07/02/21 17:03 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#445 [can]
 
―――


神様。

あなたは本当に
いるのであれば
私はあなたを恨みます。

タイミングが
悪すぎます。

私を苦しめないで。

⏰:07/02/21 17:05 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#446 [can]
 
―――

剛に告白された次の日
晃にも告白された。

…もう疲れた。

一気に皆が私を
好きになってくれた。

嬉しいけど辛いの。

皆失いたくない。

皆大切な人だから。

⏰:07/02/21 17:07 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#447 [can]
 
夏美『莉奈を
幸せにしてくれる人を
選びなよ』

莉奈『うん』

亜由美『耕ちゃんの時
みたいな気持ちには
誰にもならないの?』

莉奈『…わかんない』

女三人の緊急会議。

二人共
親身になってくれる。

⏰:07/02/21 17:10 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#448 [can]
 
ボーイ『莉奈さーん。
お願いしまーす』

莉奈『…はい』

もっと二人に
たくさん相談したいのに
仕事は待ってくれない。

私は楽屋に向かった。

司『お疲れ様です!』

何も知らない司は
いつもの笑顔で
接してくれる。

⏰:07/02/21 17:13 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#449 [can]
 
司に案内されて
楽屋に向かう。

司『それじゃ
また後で迎えに来ます』

…この笑顔に
いつも癒される。

莉奈『待って。
楽屋入ってって』

司『え?』

不思議そうな顔をした司を
私は無理矢理連れ込んだ。

⏰:07/02/21 17:14 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#450 [我輩は匿名である]
>>400-450

⏰:07/02/21 21:53 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#451 [can]
 
>>450ありがとう

⏰:07/02/21 22:51 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#452 [can]
 
司『それじゃあ…
失礼します』

莉奈『うん』

司がペコペコしながら
楽屋に入って来た。

司『あの…
どうかしたんですか?』

莉奈『司…笑って』

司『え?』

莉奈『笑えってば』

⏰:07/02/21 22:53 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#453 [can]
 
さすがの司も
いきなりの言葉に
戸惑っていた。

莉奈『笑わないと
もぉ口聞かない』

司『えぇ!?』

莉奈『…嘘だよ』

司『なんだ…』

単純な司は
嬉しそうに笑ってくれた。

⏰:07/02/21 22:55 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#454 [can]
 
…その笑顔。

その汚れを知らない笑顔に
私は癒されるの。

莉奈『司さぁ
今日仕事終わったら暇?』

司『え?…あ、はい』

莉奈『じゃあ
コンビニで待ってて?
話あるんだ』

司『わかりました』

⏰:07/02/21 22:56 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#455 [can]
 
戸惑いながらも
微笑む司が好き。

…恋じゃないよ?

でも…
この気持ちが
恋じゃないなら
一体何なんだろう?

司に会えるのが
嬉しい。

仕事だって
いつも以上に頑張れる。

⏰:07/02/21 22:58 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#456 [can]
 
―――

莉奈『お待たせ』

司『いえ』

仕事も終わり
私はコンビニに来ていた。

すでに司は
待っていた。

莉奈『今日も原付き?』

司『はい。毎日です』

私服の司を見るのは
2度目。

すごく心がキュッとなる。

⏰:07/02/21 22:59 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#457 [can]
 
>>456
ミスったぁ
かなりショック

⏰:07/02/21 23:00 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#458 []
>>300
>>400

⏰:07/02/22 02:17 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#459 []
>>300-500

⏰:07/02/22 02:18 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#460 []

お疲れ様です
更新楽しみに待ってますね
応援してます(∀`)

⏰:07/02/22 10:09 📱:D902i 🆔:☆☆☆


#461 [can]
 
>>458
>>459
>>460
どうもありがとう

⏰:07/02/22 12:22 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#462 [can]
 
莉奈『近くの
ファミレスでも
行こっか』

司『はい』

近くと言っても
15分程歩かないと
行けない距離。

司は原付きの
エンジンをかけて
笑顔で言った。

司『後ろ乗って下さい』

⏰:07/02/22 12:24 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#463 [can]
 
莉奈『…え?』

司『原付き押して歩くの
って結構キツいんっすよ』

莉奈『そうなんだ…』

司『だから乗って下さい』

莉奈『え…でも』

司『見つかったら
見つかった時の事!』

莉奈『…うん』

⏰:07/02/22 12:25 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#464 [can]
 
もし警察に見つかると
もちろん捕まる。

私なんかのせいで
司に迷惑かけたくないのに
司は
笑顔で受け止めてくれる。

原付きの後ろに乗るなんて
何年ぶりだろう…

すごくドキドキする。

⏰:07/02/22 12:27 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#465 [can]
 
司『はい』

そう言って
私の頭にヘルメットを乗せた。

莉奈『え?二つあるの?』

司『ないですよ〜
俺なら大丈夫だから』

莉奈『本当に?』

司『はい…じゃあ
ちゃんとつかまってて
下さいね〜
飛ばしますよ〜』

⏰:07/02/22 12:28 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#466 [can]
 
そして原付きが
走り出した。

このドキドキ感や
風の冷たさ、
なびく髪の毛。

そして
司の背中の温もり。

何だか…ニヤけちゃうよ。

ブレーキをかけるたびに
司にコツンっとぶつかる。

司は決まって
『落ちないでね』
って言う。

⏰:07/02/22 12:31 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#467 [can]
 
15分はあっという間で
すぐに到着した。

もっと遠くの
ファミレスにしたら
よかったな〜…なんて
思ったりもした。

それほど司と居る事が
楽しくて嬉しかった。

⏰:07/02/22 12:32 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#468 [can]
 
店員『いらっしゃいませ。
何名様ですか?』

莉奈『二人』

店員『おタバコは?』

司『吸います』

…ん?

店員『それでは
こちらの席どうぞ』

テーブルについて
私は真っ先に
司に問い掛けた。

⏰:07/02/22 12:34 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#469 [can]
 
莉奈『司って
タバコ吸うんだね』

司『あ〜はい。
中1からヤバイぐらい
ヘビースモーカーです』

そうやって笑う司…
タバコは似合わないのに。

莉奈『私も中2ぐらいから
吸い出しちゃって…
なかなか辞めれないよね』

⏰:07/02/22 12:35 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#470 [can]
 
司『わかります。
俺も何度か辞めようと
したんだけど…』

莉奈『女の子で
タバコってさぁ
…イメージ悪いよね?』

司『まぁ人それぞれ
ですからね。俺は
気にしませんけどね』

⏰:07/02/22 12:38 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#471 [can]
 
莉奈『そっか…
あ、何食べる?
私おごるよ』

司『え?いいですよ』

莉奈『私が誘ったんだから
私がおごるのは
当たり前じゃんか』

司『それじゃあ
お言葉に甘えて…
たくさん
頼んでいいですか?』

⏰:07/02/22 12:40 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#472 [can]
 
…反則だよ。

そんな無邪気な笑顔は
私に見せちゃだめ。

胸が苦しくなる。

莉奈『もちろん!
食い盛りだもんね』

司『やった〜
ありがとうございます』

幼稚園児みたいに
無邪気に笑う司。

⏰:07/02/22 12:42 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#473 [can]
 
店員がオーダーを
取りに来て
司は三品ぐらい
頼んでいた。

司『俺は以上で!
莉奈さんは?』

莉奈『私はグラタンと
アイスティー下さい』

店員『かしこまりました』

⏰:07/02/22 12:44 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#474 [can]
 
しばらくして
料理が届く。

司は美味しそうに食べる。

司『それより話って?』

莉奈『あ…うん。
あのね?相談なんだけど』

司『俺でよければ
全部聞きますよ』

私はその言葉に頼って
司に全て話した。

⏰:07/02/22 12:47 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#475 [can]
 
亜由美にも
なかなか言えなかった事も
司になら言える。

知らない間に
私は司の事
すごく信頼してたんだ。

司は食べる手を止めて
呆然と聞いていた。

たまに相槌をくれて
真剣な目で
私を見てくれる。

⏰:07/02/22 12:48 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#476 [can]
 
莉奈『…どうしたらいいか
自分でもわかんないの。
晃も剛もすごく
私の事理解してくれてて
二人共大事なの』

司『俺だって…
莉奈さんの理解者です』

莉奈『わかってるよ。
だから司に相談
してるの』

⏰:07/02/22 12:50 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#477 [can]
 
司『そういう意味じゃ
なくって、
俺も莉奈さんの事
好きですよ』

莉奈『…え?』

司『悩み事増やすようで
悪いけど俺だって
莉奈さんが好きです』

司のそんな顔
見た事ないよ。

⏰:07/02/22 12:51 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#478 [can]
 
いつの笑顔とは
また違う魅力がある
真剣な顔。

莉奈『…冗談でしょ?』

司『本気です。
例え莉奈さんが
剛さんか晃さんの
どっちかを選んでも
俺は莉奈さんが
幸せならいいです』

⏰:07/02/22 12:53 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#479 [can]
 
そんな事言わないで。

視界がぼんやりと
潤んでいく。

涙が溢れそうだよ。

莉奈『よく考えるから
返事は待ってね』

剛にも晃にも言った言葉。

本当は
考えれば考える程
辛くなるから
あまり考えたくない。

⏰:07/02/22 12:55 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#480 [.勍]{ナオ}[。∠゚笑[◆Tak1HcGUW6]
頑張ってイ

⏰:07/02/22 12:55 📱:auTS3A 🆔:☆☆☆


#481 [can]
 
―――

剛の告白

晃の告白

司の告白

どうすればいい?

皆大切。

前みたいに
体だけの関係じゃ
ダメなの?

私はそれで十分
心が満たされたよ?

…どうしていいのか
わかんないよ。

⏰:07/02/22 12:56 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#482 [can]
 
>>480ありがとう

⏰:07/02/22 12:57 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#483 [can]
 
あなたならどうする?

⏰:07/02/22 13:00 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#484 [can]
 
小さい頃から
兄妹のように育って
私の事
1番知ってくれてる人。

私を1番
ドキドキさせてくれて
彼女と別れてまで
私を好きだと
言ってくれる人。

年下だけど
頼りがいがあって
笑顔が素敵で
すごく癒してくれる人。

⏰:07/02/22 13:02 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#485 [can]
 
三人が
一つになればいいのに。

⏰:07/02/22 13:03 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#486 [can]
 
私はね
【愛】を知らないの。

愛されてるって言う物が
どんなものかわからない。

耕太を好きになった時も
【愛】を知りたくて
人を好きになりたくて
少し
無理矢理だったのかも。

⏰:07/02/22 13:05 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#487 [can]
 
誰も傷つけたくない。

私は傷ついてもいい。

亜由美や夏美サン、
晃、剛、そして司。

みんな大事なの。

傷つけたくないの。

だからごめん。

…私の気持ちわかってね?

⏰:07/02/22 13:07 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#488 [can]
 
―――

ある朝
莉奈は消えた。

莉奈の部屋は
いつもと変わらない
可愛らしい部屋。

だけど莉奈はいない。

変わりに紙が一枚
机にあっただけ。

⏰:07/02/22 13:09 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#489 [can]
 
皆の事
すごく大事だから。
 

⏰:07/02/22 13:09 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#490 [can]
 
たくさんの意味のこもった
その紙は
亜由美が持っている。

亜由美は
裏切られた気持ちより
莉奈の気持ちに
気付いてあげられなかった
気持ちの方が強かった。

⏰:07/02/22 13:11 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#491 [can]
 
―――

数年後。

亜由美は裕也と
街にくりだしていた。

付き合う事はない二人。

でも恋人みたいに
仲がよかった。

二人は
交差点で信号待ちを
している時、
同じ信号待ちしていた
一人の男が
電話相手にこう言った。

⏰:07/02/22 13:13 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#492 [can]
 
男『おぉ!りな!
最近連絡くれないから
心配だったんだよ〜…
え?そうなの?
じゃあまた飛行機乗って
そっち行くわ』

亜由美『…りな?』

隣にいた亜由美は
その言葉に反応し
男を見た。

⏰:07/02/22 13:15 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#493 [can]
 
裕也『亜由美〜
青だぞ。行こう』

亜由美は
男に話し掛けようとしたが
裕也に手を引っ張っられ
男は人込みの中に消えた。

⏰:07/02/22 13:18 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#494 [can]
 
そう。

その男は内藤。

電話の相手は…

内藤『今どんな仕事
してんだよ!?』

『ゆっくりと脱いで
じらして脱いで
いやらしく脱ぐ店!
それが私の仕事』

―――END―――

⏰:07/02/22 13:19 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#495 [リエ]
お疲れ様でしたぁ
すっごく面白かったですッ
ストーリーもしっかりしてて、読みやすかったです
ほんとにお疲れ様でした
2作目とか書かないんですか
もし、書くなら頑張って下さいねッ(`・・´)

⏰:07/02/22 14:35 📱:F901iC 🆔:☆☆☆


#496 [我輩は匿名である]
>>450-500

⏰:07/02/22 16:55 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#497 [Emi]
いつもいつもドキドキして読んでました
とてもリアルでした
感動しました。最後は胸が痛かったけど…
すごくおもしろかったです

⏰:07/02/22 16:57 📱:D702i 🆔:☆☆☆


#498 [can]
 
>>495
ありがとう
二作目書こうか
考え中なんだ〜

何かリクありますか?
(笑)

>>496どうも

>>497ありがとう
そう言われると
頑張った甲斐あるカモ
(笑)

⏰:07/02/22 17:01 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#499 [まぁ]
お疲れ様でした(*′ω`)ここ最近、この小説に気付き釘づけでした
読みやすくてとてもよかったです

⏰:07/02/22 17:18 📱:SH902i 🆔:☆☆☆


#500 [華]
しちゃって残念だけどメッチャ楽しかったですコレカラも応援してるので頑張って下さいッ

⏰:07/02/22 17:31 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


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