…キコエナイ歌声…
最新 最初 🆕
#1 [三ッ葉]
……………
………………………


…キコエナイ歌声…


………………………
……………

⏰:07/03/04 08:42 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#2 [三ッ葉]
主な登場人物
………………………………

榎坂 美和-エノサカ ミワ-

神山 麻人-カミヤマ アサト-

………………………………

榎坂 恭介-エノサカ キョウスケ- 美和の父。

榎坂 理恵-エノサカ リエ-
美和の母。       
………………………………

⏰:07/03/04 08:56 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#3 [三ッ葉]
〜♪

私は、テレビを前にして歌っていた


「美和は本当に歌がスキね〜」


私の横にいるおばあちゃんがにっこりとほほ笑みかける


美「うんッ!
だって…お母さんも歌ってるから」

⏰:07/03/04 09:06 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#4 [三ッ葉]
私は、テレビの方向を指差した


テレビの中で歌う人物に目を光らせた


テレビの中で
スポットライトに照らされながら堂々と歌う人…


それが


私のお母さんなんだから!!

⏰:07/03/04 09:16 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#5 [三ッ葉]
【消しゴムのように…】 

私は今六歳。


今日は、仕事で忙しいお母さんの珍しい休日の日。 

私のお母さんは
私を18歳という若さで産んだ


皆から羨ましがられていて、私の自慢のお母さんだ

⏰:07/03/04 09:21 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#6 [ちひろ]
想いの行方x読みましたまた書いてくれるなんて…~
こっちも頑張ってください~(ヌuヌx)ト~

⏰:07/03/04 12:41 📱:W31K 🆔:☆☆☆


#7 [三ッ葉]
ちひろさん

このスレでは初ですね

想いの行方見てくださって有難うございました

暇があればまた更新しようと思っているので
よろしくです

⏰:07/03/04 20:49 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#8 [三ッ葉]
感想板つくりました

まだ少ししか更新してませんが

よければおたちよりくださいませ

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/1905/

⏰:07/03/04 21:01 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#9 [三ッ葉]
>>5から

自分でいうのもなんだけど、私のお母さんは

若くて綺麗だし、

なんてったって


今、売れっ子の歌手だもん!!


お母さんの歌は
本当に遠くまで響いていて心にまで響く………

子供の私でも凄いのは分かるんだ

⏰:07/03/06 00:38 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#10 [三ッ葉]
そんなお母さんは

作曲家のお父さん
と一緒に活動をしている


お父さんの作曲する曲は、もちろん良くて

それをお母さんが歌って皆に届けている――…


お母さんとお父さんは、
本当に絵に描いたような
幸せいっぱいの夫婦なの

⏰:07/03/06 00:42 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#11 [三ッ葉]
恭「理恵、新しい曲つくってみたんだけど……ちょっと歌ってみない??」


お父さんが
私と一緒にソファーに寝転ぶお母さんにむかって問い掛ける

手には楽譜があり
ひらひらと揺らしていた


理「うん、歌ってみよっかな〜」


私を抱き抱えてお母さんはソファーから体を起こした

⏰:07/03/07 21:00 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#12 [三ッ葉]
そして、
お父さんの手から楽譜を受け取り黙読する


美「美和も歌いたい…」


私はお母さんに静かに頼んだ


お母さんとお父さんは顔を見合わせて
笑ってうなずいた


その反応をみて
私は顔を輝かせた

⏰:07/03/07 21:03 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#13 [三ッ葉]
家のバルコニーにでると
サンサンと輝く太陽と
澄み切った青空が
出迎えてくれた


恭「じゃあ、ウォーミングアップに――…」


お父さんはそう言って
バルコニーの端にある部屋にあるピアノに手をかける


〜♪

お母さんが口を大きく開け、まわりの空気をたっぷりと吸い込んでから
歌いだす……

⏰:07/03/07 21:09 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#14 [三ッ葉]
美「……ッ…」


その歌声は
まわりの空気を大きく震わせて私の中まで入ってくるようだった――…


まるで
とりつかれてしまうように体を音にゆだねた


――――――……
…………………

⏰:07/03/07 21:12 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#15 [三ッ葉]
気が付くと時間が過ぎていた―――……


お母さんは新譜を手に取り、軽く口ずさむ


私も一緒に練習した


理「恭介、一回試しに合わせてみよっか??」


お父さんは返事の代わりに笑った

⏰:07/03/07 21:15 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#16 [三ッ葉]
〜♪


ピアノの音の上に透き通るような声が踊っているようだった


この新しい曲―――…

さっき、お母さんと一緒に口ずさんだ時から何かを感じた



やっぱりいい曲……。


スウッ――…

⏰:07/03/07 21:18 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#17 [三ッ葉]
私も上手に歌いたい


いつか
歌手になりたい……



そんな思いを大きく抱いて息を吸った


私の声も重なっていった……


思いを込めて
一つ一つの音を――…

詞を大切に噛み締めながら歌った

⏰:07/03/07 21:22 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#18 [三ッ葉]
そんな時――…


理「………!」
恭「………!!」


お母さんは声を出すのを止め、お父さんは何かに驚いたような顔をしながら
ピアノを弾いていた


だけど……

歌の世界に入りきった私は、そんな事に気付かないまま歌い続けた

⏰:07/03/07 21:26 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#19 [三ッ葉]
歌いながら目を開くと



…………ッ!?



知らない男の子がバルコニーの柵の間からこちらを見ていた


誰――…??


その男の子はひたすら戸惑う私を見ていた

⏰:07/03/07 21:46 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#20 [三ッ葉]
私は何となく笑顔をつくった


すると――…

無表情な男の子の顔が少しゆるんだ


ドクンッ……


「こら、麻人ッ……人の家をのぞくもんじゃありません!!」


横にいた男の子はお母さんに手を引っ張られて
視界から消えていった

⏰:07/03/08 02:40 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#21 [三ッ葉]
〜アサト〜
………………….


スタスタ――…


お母さんに引っ張られて歩いた


さっきの子の歌声…

俺と同じ年ぐらいだけど、全然そうとは思えないくらい上手かった

⏰:07/03/08 02:46 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#22 [三ッ葉]
あの子の歌ってたメロディーが頭の中で何度も流れた



ドクンッ……



あの時感じた鼓動――…。


俺の何かが疼いた――…


また逢うのかな……??

⏰:07/03/08 02:50 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#23 [三ッ葉]
〜ミワ〜
…………………

理「美和…本当に歌が上手くなったわね」


恭「俺も驚いた!六歳とは思えない歌だった」


二人がうんうんと頷く


美「本当ッ!??
それより、さっきの男の子――…」


恭「あぁ〜近所に住んでる神山さんだっけ??」

⏰:07/03/08 02:55 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#24 [三ッ葉]
理「そうそう!
神山……麻人くんってゆうんだって
美和と同じ年よ??
でも違う小学校では、違うクラスだよね…??」


お母さんが私に問いかけた


美「うん。だって、あの男の子知らないもん」


入学したばかりの私は、違うクラスの事などよく知らない

⏰:07/03/08 02:59 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#25 [三ッ葉]
でもあの時――…


何かを感じた。



また………

あえるのかな??

⏰:07/03/08 03:01 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#26 [三ッ葉]
それから数日後……


理「本当に良い天気ね」


私とお母さんは家から少し離れた公園へときていた


太陽よりもお母さんの笑顔のほうが眩しかった


ポンッ…ポン

しばらくして私は丸いボールを夢中になってついていた

⏰:07/03/08 03:07 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#27 [三ッ葉]
ポンッ…ポン


ポンッ……ポッ――!!


美「あッ……!!」


ついたボールが自分の足に当たり、
方向をかえてスピード良く転がっていった……


美「あッ…まって…!!」


私はお気に入りのボールをがむしゃらに懸命に追い続けた

⏰:07/03/08 03:10 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#28 [三ッ葉]
>>24

×【でも違う学校では、違うクラスだよね??】
     を
〇【でも学校では、違うクラスだよね??】

にしてください

⏰:07/03/08 09:50 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#29 [三ッ葉]
>>27から

理「だめッ…美和――ッ!!」


というお母さんの必死な声にも気付かないくらいに…………



手からボールまでの距離が狭まり、あとわずかというところで気付く――…


私は今、白と黒のしましまの地面に立っていることに
横断歩道………?

⏰:07/03/08 09:54 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#30 [三ッ葉]
でももう遅かった……



車がグングンと私に向かって走ってくる


美「……ッ…!」


恐怖からか足がすくんで動けなかった


運転手が気付き、目をかっと開いてブレーキをかけようとするのがかすか見えた

⏰:07/03/08 09:57 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#31 [三ッ葉]
…………!!




キキィ――…ッ!!!
   ドンッ………




急なブレーキで
車のタイヤが悲鳴をあげた

その後に鈍い音がまわりに響いた

⏰:07/03/08 10:00 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#32 [三ッ葉]
美「んッ……ッ!!??」


あまり衝撃がなかった

なぜだろう?と周りを見渡した


ドクッ……


自分の足元に生暖かい液体が水溜まりのようになっていた………


水じゃない……
透明の色じゃない

⏰:07/03/08 10:04 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#33 [三ッ葉]
鮮明に赤い――…


   赤い"血"の色



私はその後に見るものに

泣き避けんだ


美「お母さんッ……!!」

⏰:07/03/08 10:06 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#34 [三ッ葉]
━━━━━━━………
━━━━━………


あれからどれぐらい泣いていたんだろう



お母さんは
道路に飛びだした私をかばって―――…




死んだ………。

⏰:07/03/08 10:09 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#35 [三ッ葉]
あっという間だった……


消しゴムでスッと消してしまうように――…



軽い怪我しかしなかった私は、すぐに病院をでれた


まだ足元には
生暖かいお母さんの血の温もりが残っていた

⏰:07/03/08 10:13 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#36 [三ッ葉]
【失いしもの】


お葬式……。


お母さんの綺麗な写真があった………。


本当に綺麗



私の横でお父さんもこれまで見たことがないくらいに泣いていた


私が――…

⏰:07/03/08 10:17 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#37 [三ッ葉]
よければ感想ください

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/1905/

⏰:07/03/08 10:20 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#38 [三ッ葉]
私はその事故から
学校に通わなくなった…


周りからの目が恐いから



私がお母さんを殺したんだ―――……


私は、醜い人間??

⏰:07/03/08 20:05 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#39 [三ッ葉]
新聞記事や雑誌には


【榎坂 理恵。愛する娘を守り天国へ……!!】


などのタイトルでいくつも出版されていた……。




ギュッ

ストレスから、
喉を何度もキツク摘むようになってしまう

⏰:07/03/08 23:33 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#40 [三ッ葉]
それから一年たった


何となくバルコニーに足を踏み出した


外の空気を久々に吸った気がする


でも
今日の空はどんよりと曇っていた


美「私みたい……」

⏰:07/03/10 00:56 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#41 [三ッ葉]
 「何が……??」


バッ……


突然聞こえた声に顔をあげる


柵を挟んで私の前に立っていたのは……

えっと……

たしか――――…


神山  麻人。

⏰:07/03/10 01:00 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#42 [三ッ葉]
美「かっ…神山くん……
何でココに――…??」


私は柵に体を近付けた


麻「何でって……プリント渡しに来たんだけど?」


と、言いながら
真っ黒で光沢のあるランドセルからプリントをだす


何だかそっけない男の子だな………

⏰:07/03/10 11:19 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#43 [三ッ葉]
美「そっか………でも、何で神山くんが??」


いつもは
女の子か先生なのに……


麻「クラス替え。
俺、一緒のクラスでさ……家も近いし」



クラス替えか………

一年たったんだもんね

⏰:07/03/10 13:09 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#44 [三ッ葉]
麻「………。
お前学校こいよなッ!!
待ってる奴いてるし…」


こんな私でも待っててくれる人いてるの……??


だって……

だって私―――――   


麻「辛いかもしれないけど、前に進まないと……な??」

⏰:07/03/10 16:02 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#45 [三ッ葉]
前に進む………か。


コクンッ

私はゆっくり考えながら頭を縦に揺らした


麻「そっか……
じゃあ、一人で行くのもアレだし……
明日迎えにいくよ」



そういってニッコリと微笑んだ………

⏰:07/03/10 17:30 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#46 [三ッ葉]
その笑顔は
とても穏やかで
今までのそっけない態度を一変させるものだった



なぜか勇気づけられた気がする………



美「神山くんってさ、落ち着いてるよね……
同じ学年とは思えないくらい―――…」


麻「あ…それ…
俺も初めてみたとき、君に対して同じ事思った」

⏰:07/03/10 23:05 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#47 [三ッ葉]
私に対してって………??


私は神山君が
何の事を言っているのか分からなくて首を右に傾けた


美「………?」


麻「君が歌ってるのを見たとき、本当にびっくりしたんだ
同じ年だと全く思えないくらい上手でさ………

あの時の歌、歌ってほしいな……」

⏰:07/03/10 23:10 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#48 [三ッ葉]
歌…………



恭「いいんじゃないか、美和……??
ピアノ弾いてやるから」


カタンッ…

お父さんが姿を現し
ピアノ椅子に腰をかけて
フタを開けた


〜♪
綺麗な音が鳴り響く

⏰:07/03/10 23:13 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#49 [三ッ葉]
私は仕方なしに歌った


歌はお母さんが死んでしまってから

一度も歌っていなかった


声が震える




歌手だったお母さん……


死んだのは私の所為――…

⏰:07/03/10 23:16 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#50 [三ッ葉]
いいの―――――……??



そんな汚い私なんかが

今、この世界に生きてて

歌ってていいのかな??



私なんかが歌ってはいけない―――………




ダメだょ………

⏰:07/03/10 23:19 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#51 [三ッ葉]
美「………ッ」


私は歌うのをやめた



麻、恭「………!!??」



ダッ

私の足は勝手に自分の部屋に向かっていった……



ガチャンッ………

⏰:07/03/10 23:22 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#52 [三ッ葉]
部屋に入るなり
ベットに倒れこむように飛び込んだ



ギュウ………

喉を摘む



さっき歌った曲……。

歌手としてのお母さんの
新曲だったのに……

⏰:07/03/10 23:25 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#53 [三ッ葉]
奪ったんだ
   声を――……



奪ったんだ
   命を――……




私が全部。



ギュッ……
更に手に力が入る――…。

⏰:07/03/10 23:27 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#54 [三ッ葉]
━━━━━━━…………
━━━━━━………


ザーザーザー


目を覚ますと朝。
雨音が耳を刺激する

窓から見える空は灰色



鏡に写る私の顔色は
最悪だった

⏰:07/03/10 23:33 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#55 [三ッ葉]
朝食を済まし
用意して玄関のドアを開く―――…


お父さんが笑顔で見送ってくれた


家の門をでると
人影が見えた


美「神山くん…おはよ」


私がだした第一声は、
弱々しくて
力なくて
情けない声だった

⏰:07/03/10 23:38 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#56 [三ッ葉]
私の声を聞いて
振り向く神山君の顔は
曇っていた…



麻「昨日はごめん。
行くのが嫌なら、無理しなくていいよ??」



美「………だ…ぃじょうぶだよ……」


私は力なく笑って
先を歩いた

⏰:07/03/10 23:43 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#57 [三ッ葉]
雨がザーザーと音をたてる中―――…



私達は言葉を交わさず
学校へと歩き続けていた



神山くんの青い傘と

私の赤い傘だけがユラユラしてた




前に進むんだ……よね?? 
前に――…

⏰:07/03/10 23:48 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#58 [三ッ葉]
キュッと顔を引き締めた


そんな時――……


「あの子が榎坂 理恵さんの娘さんですって」


「あんなに人気な歌手だったのに……あの年で亡くなられるなんて……」


「子供を守って亡くなるなんて……気の毒よね〜?」

オバサン達の会話が私の耳をさした

⏰:07/03/11 22:28 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#59 [三ッ葉]
美「いやッ………」


麻「お…おいッ!?」


私は雨の道の中、傘を落とした


ズキンッ……ズキンッ


喉に激痛が走る



意識が遠退く――…

⏰:07/03/11 22:32 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#60 [三ッ葉]
.

麻「えっ…榎坂ッ……!!」


麻「おいッ榎坂っ!!!」


神山君の声が小さくなっていく――…


    ドサッ……


私の意識は完全に途切れた

⏰:07/03/11 22:34 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#61 [三ッ葉]
>>60の最初の2文を

.

麻「えっ…榎坂ッ……!!」


麻「おいッ榎坂っ!!!」


にしてください

間違いばかりでスミマセン

⏰:07/03/11 22:37 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#62 [三ッ葉]
…………………………
……………………


美「……」


目を開くと
病院独特の匂いが鼻をかすめた――…


窓の外に目をやると夜


周りが暗くて視界が霞む



私ずっと意識失ってたんだ――…

⏰:07/03/11 22:41 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#63 [三ッ葉]
病院の静かさは
少し恐い――……


今になって
記憶がハッキリ戻った


まだ、オバサン達の声が耳に残っていた


………………ん?


私の寝ているベットの横にお父さんの姿があった

⏰:07/03/11 22:46 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#64 [三ッ葉]
スウッ―――


静かな寝息をたてていた


ずっと横にいてくれたのかな………??


"お父さん"

と言おうと口を開きかけたとき―――――



    ズキンッ…

⏰:07/03/11 22:50 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#65 [三ッ葉]
美「……ッ…」


私は声にならない小さな悲鳴をあげた


それでも
声をだそうと痛みに耐えた

耐えてた



でも
でない………。

⏰:07/03/11 22:55 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#66 [三ッ葉]
私の体が小刻みに震えた



そんな私を誰も見ていないのに、
隠そうとしてベットの真っ白い掛け布団に全身を覆った


キツク目をつぶった



声が……


声がでない――ッ…!!!

⏰:07/03/11 22:58 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#67 [三ッ葉]
読んでくださってる方がいたら感想くれると嬉しいです

bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/3529/

⏰:07/03/11 23:00 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#68 [三ッ葉]
あッ…貼り間違えました

感想板はコチラ

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/1905/

⏰:07/03/11 23:02 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#69 [三ッ葉]
【…ホ タ ル ノ ヒ カ リ…】


その夜は寝れなかった…

まだ体が震える



お父さんッ……


私の声が届かなくなっちゃったよ


助けて…

⏰:07/03/12 21:47 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#70 [三ッ葉]
━━━━━━━━……

ムクッ――…


上体を起こすとお父さんはまだ眠っている……


忙しくて疲れてるんだろうな



そっとしといてあげなきゃ――…


ガラガラッ

⏰:07/03/12 21:53 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#71 [三ッ葉]
私は
パジャマ姿のまま部屋の外へとでた


ガヤガヤ


朝の病院でもにぎやかだった


もしかしたら…
もう声がでるようになってるかも!!


私は、端にいた看護婦さんにあいさつしてみようと試みた

⏰:07/03/12 21:57 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#72 [三ッ葉]
美「……ッ………」


やっぱりでないままだった


「どうかしたの??」


看護婦さんが私に気付いて優しく声をかけてくれた


ダッ


私は、首を横に振ってその場からにげた

⏰:07/03/12 22:02 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#73 [三ッ葉]
自分を落ち着かせる為にも病院の外に出て
大きく息を吸い込んでみた


ズキンッ…


喉が痛む
それより心が痛かった


声がなくなっちゃったら
私どうしたらいいの…??



嫌だよ―…

⏰:07/03/12 22:08 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#74 [三ッ葉]
昨日雨が降ったおかげで
外に出て見える空は
青空だった


でも、じわじわとあふれる涙でにじんでいた


私は、そのまま地面にしゃがみこんだ


美「………グスッ」


スッ…

地面にうつる私の影に違う影が忍び寄るのが見えた

⏰:07/03/13 10:45 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#75 [三ッ葉]
美「……!!」


麻「え……のさか?
何で泣いてんの――…」


その影の正体は
  神山 麻人だった


心配そうな顔をしている



風がさわっと吹きあたる



声が出なくなった

⏰:07/03/15 11:21 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#76 [三ッ葉]
……なんて言ったら
笑われそうで
   引かれそうで


    恐い。



私は黙り込んだ――…


麻「……」


ギュッ…


美「…ッ…!!?」

⏰:07/03/15 11:24 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#77 [三ッ葉]
突然、神山くんが
私の手を握り締めた



………な…なに??


何かに気付いたのかな??


もしかして
私の声が
なくなったこと分かったのかな…………??     

まさか……ね;;

⏰:07/03/15 11:30 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#78 [三ッ葉]
麻「……そのまさかだよ」


美「……!?」


神山君がポソリと呟く



………そのまさか
って………??



???

⏰:07/03/15 20:58 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#79 [三ッ葉]
恭「……美和…」


後ろから声がして振り向くと心配そうな顔をしたお父さんがいた


スッ

私はしゃがみこんでいた体を起こして
お父さんの目をじっと見つめた――…


美「……」

⏰:07/03/16 18:38 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#80 [三ッ葉]
私は口をパクパクさせながら、喉の前に両手の人差し指をもってきて
バツ印をつくった……


お父さん……

どうか気付いて――…



私、声でなくなっちゃったの――……


涙ぐむ目で見つめ続けた

⏰:07/03/16 18:40 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#81 [三ッ葉]
恭「…美和――…?」


お父さんは分からないらしく戸惑っていた


ギュッ……

さっきから握り締められていた神山君の手に力が入った



麻「…声でなくなっちゃたの――…」

⏰:07/03/16 18:46 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#82 [三ッ葉]
…………ッ!?


麻「お父さん……
どうか気付いて――…」


神山君……

ついさっきまで私が考えてたことを口にしてる


何で――…??


麻「…って言ってますよ」

⏰:07/03/18 01:12 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#83 [三ッ葉]
恭「君は――…
それは本当か??」


お父さんは放心状態のような表情になる


麻「……はい」


神山君はスッと私の手を放した


私はお父さんに向かって
頷いた

⏰:07/03/18 01:16 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#84 [三ッ葉]
恭「…美和ッ……」


お父さんは
私をぎゅっと優しく抱きつつんでくれた


お父さんの温もりが心地よくて安心する


恭「お前は…一人で背負って……」


お父さんが赤くなっている私の喉に触れる

⏰:07/03/18 01:22 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#85 [三ッ葉]
私はお父さんにしがみついて泣き喚いた


本当は恐い……

すごくすごく――…


自分の気持ちを簡単に伝える事ができなくなるなんて――…


まだ子供の私には
    恐い。

⏰:07/03/18 01:26 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#86 [三ッ葉]
お母さんを失わせた
私への戒め―――……



罰なのかな??



なら……

これで良かったのかもしれないのかな??


分かんないよ

⏰:07/03/18 01:30 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#87 [三ッ葉]
神「榎坂……
俺には、不思議な力があるんだ。
少し気付いてると思うけど、人の気持ちが読めるんだ―――……」



神山君が真剣な顔で
話をきりだす



俺「榎坂の力になれると思うんだ……
俺がずっと傍にいてやるよ……
だから、涙ばっか流すな」

⏰:07/03/18 01:38 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#88 [三ッ葉]
>>87訂正します

麻「榎坂……
俺には、不思議な力があるんだ。
少し気付いてると思うけど、人の気持ちが読めるんだ―――……」



神山君が真剣な顔で
話をきりだす



麻「俺、榎坂の力になれると思うんだ……
俺がずっと傍にいてやるよ……
だから、涙ばっか流すな」

⏰:07/03/18 01:40 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#89 [三ッ葉]
…………え??

私の力になってくれるの?

でも、悪いよ――…



私は首を横にふった



麻「もう俺が決めたんだから、決定だ!!
俺がそうしたいんだから良いんだよ」

⏰:07/03/18 01:44 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#90 [三ッ葉]
神山君が不器用に笑った


そして、
私に手を差し伸ばす


少し間をあけて……



私は涙をこぼしながら笑って


神山君の手を握り締めた

⏰:07/03/18 01:48 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#91 [三ッ葉]
この時の小さな私には


この時の小さな君の笑顔と言葉が

本当に嬉しくて……

私の小さな希望になった



私にとって小さいけど
光になった


小さい光………。
蛍の様に私を照らす――…

⏰:07/03/18 01:52 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#92 [三ッ葉]
まとめてアンカーはりますね\(^O^)/

>>2-4
 登場人物 プロローグ

>>5-35
【消しゴムのように…】

>>36-66
【失いしもの】

>>69-91
【…ホ タ ル ノ ヒ カ リ…】
良ければ感想ください
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/1905/

⏰:07/03/18 02:11 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#93 [三ッ葉]
【Cherry】

麻「でさ、今俺等は手握ってるよね??」


私は頷いた


麻「この状態が気持ち読み取れるんだ
だから、気持ちを伝えるときは、お互い手握ってないといけないんだ」


病室に戻った私とお父さんは、麻人君の説明を聞いていた

⏰:07/03/18 08:14 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#94 [三ッ葉]
今なら神山君に聞こえるのかな…??



"今日は、いい天気ですね………聞こえてる?"

と心の中で念じる



麻「聞こえてる…てか、何でそんな文章;;?」


神山君は口の前に手をあてて、少し笑った

⏰:07/03/18 12:56 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#95 [三ッ葉]
麻「それから、俺は力のコントロールをしなきゃなんない………
俺の集中力次第で、細かいところまで読んでしまうんだ;;」



グイッ……

神山君が私の腕を引っ張り、体を近付ける


麻「普通に心を読むときは、どれぐらいの力でいいのか分かっとかないと
榎坂の知られたくないとこまで読んじゃうことになる………」

⏰:07/03/18 18:18 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#96 [三ッ葉]
麻「これまでに何度か手を握ったことあるけど
力の大きさが合わなくて、榎坂に何があったか、
何を抱えて苦しんでるか分かっちゃったんだ……

ごめん――…
気持ち覗くつもりじゃなかったんだけど…」



神山君が罪悪感を抱えた表情を見せた



神山君は、私の気持ちの殆どを知っちゃったって事だよね…………??

⏰:07/03/18 18:20 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#97 [三ッ葉]
"大丈夫だよ……
そんな顔しないで!!
私は何をしたらいい??"

私は両手で神山君の手を握った


麻「……おでこ貸して」


ペタッ

私と神山君は、
おでこをぴったりとくっつける形になった


近くて緊張する……;;

⏰:07/03/18 18:46 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#98 [三ッ葉]
麻「さっきみたいな文章でもいいから、このまま伝えたい事だけを思い続けて」

さっきみたいな文章…か―――…


"今日はいい天気ですね
うん、本当いい天気!!

神山君……こんな私に手を差し伸べて助けてくれるなんてすごく優しいね…

無理しないでね?
嫌だったらちゃんと言ってね??


本当……ありがとう"

⏰:07/03/18 18:48 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#99 [三ッ葉]
また涙ぐんできた……


麻「…泣くなって
これからよろしくな」


ポンポンッ…

神山君が私の頭を撫でる


"うん、よろしくね…"  

そんな私達をお父さんは
にこやかに眺めていた

⏰:07/03/18 19:53 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#100 [三ッ葉]
━━━━━━━━……
私は、声がでるようになるまで病院の施設に通うことになった……


当分は、病院生活だ

今のところ
それも苦ではなかった


なぜなら、神山君とお父さんが逢いにきてくれるから………。

いつもいろんな話を聞かせてくれて、私の笑顔を作ってくれるから……。

⏰:07/03/19 00:13 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#101 [三ッ葉]
………………。
数日経ったとき――…


恭「美和ごめんッ……
仕事がたくさん溜まっちゃって、断れない仕事もあってで………
しばらくお仕事で忙しくなると思う――…」


お父さんが申し訳なさそうな顔をする


しばらくは病院に顔だせないって事だよね………。

⏰:07/03/19 12:58 📱:N902i 🆔:☆☆☆


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194