恋愛喫茶店
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#200 [向日葵]
###########
丁度200なんで今日はキリます

感想、またはアドバイスあればください

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2116/

⏰:07/04/22 22:55 📱:SO903i 🆔:FqjmvV.I


#201 [我輩は匿名である]
>>100-200

⏰:07/04/22 23:03 📱:SH702iD 🆔:sc9HJ2v2


#202 [向日葵]
我輩さん
アンカーありがとうございます

⏰:07/04/22 23:04 📱:SO903i 🆔:FqjmvV.I


#203 [我輩は匿名である]
続き読みたいです

⏰:07/04/22 23:14 📱:SH702iD 🆔:sc9HJ2v2


#204 [向日葵]
ありがとうございます
でも今日はもう終了しましたんで、また明日、更新できればするんで、読んで頂ければ嬉しいです

⏰:07/04/22 23:17 📱:SO903i 🆔:FqjmvV.I


#205 [我輩は匿名である]
おもろイd(d∀`*)
頑張ってな(◎'V`艸

⏰:07/04/23 12:52 📱:W42S 🆔:ygqvP6Sg


#206 [奈津歩]
あげ〜

⏰:07/04/23 17:53 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#207 [向日葵]
みなさんありがとうございます

############

土砂降りの中に一歩進もうとしたら、誰かに腕を掴まれた。

そのせいで少し前のめりになって前髪が濡れてもた。

晴子「あぁん?誰じゃっ……さ…さき……。」

笹木がウチの手を掴んで、もう片方の手で持ってる傘を差し出した。

晴子「何や。」

笹木「貸したる言うとんねん。」

晴子「ええわ。家近いねんからいらん。」

⏰:07/04/23 20:38 📱:SO903i 🆔:iAjde/Es


#208 [向日葵]
それでも笹木はウチの腕を離さん。

その力は強ぉて、普段ウチに突っ込む時いかに手加減しとるかわかった。

晴子「離せや。帰りたいねんけど。」

笹木「お前最近おかしいぞ?俺なんかしたんか?」

晴子「言うたやろ。テスト頑張らなアカン言うて。だからウチはスーパー晴子になるため頑張っとんねん。……それだけや。」

⏰:07/04/23 20:48 📱:SO903i 🆔:iAjde/Es


#209 [向日葵]
違う。

ホンマは違うんよ。
でもな?

ここでホンマの事言うてもたら、笑ちゃんが

アンタの大好きな笑ちゃんが悪者なるやん。

そんなん……アカンて。

コツ……

笑「真児……君。」

すぐそこに笑ちゃんが立ってた。
アカン!また不安にさせてまう!

⏰:07/04/23 20:53 📱:SO903i 🆔:iAjde/Es


#210 [向日葵]
笹木「笑。お前傘持ってるか?」

笑「ううん。だって急に降ってきたから……。」

ウチはバレへんように一歩ずつ後ろに進んで逃げようとしてた。

『……今やっ!!』

ダッ!!

笹木「!おい大河待てや!!」

なんと笹木が追い掛けてきた!

全速力で逃げるウチ。
でも笹木はめっちゃ足早い事で有名で、運動神経良かったウチでさえ簡単に捕まった。

⏰:07/04/23 21:00 📱:SO903i 🆔:iAjde/Es


#211 [向日葵]
しかも最悪なことに足滑ってこけてもた。

ベチョッ!

『最悪や…。カッコ悪……。』

笹木「あ、……ゴメン。立てるか?」

ウチの前に回ってきて、笹木は手を差しのべてくれた。

でもウチはこの手を掴む訳にはいかん。

晴子「アホかお前……。なんで追いかけてくんねん!!」

我慢も限界。
この際言いたい事言ってもて嫌われたろーやないかい!!

⏰:07/04/23 21:09 📱:SO903i 🆔:iAjde/Es


#212 [向日葵]
笹木「はぁっ?!」

晴子「ウチ追いかけてきてどうするつもりなんよ!!お前には笑ちゃんがおるやろ!!ウチ構っとる場合ちゃうやろ!!早よ2人並んで仲良う帰れや!!もうウチに構うな!!」

一息で全部吐いたった。
涙が出てきたけど雨が降ってるからバレへんやろ……。

足元に落としたカバンを拾って、ウチは少し歩いてまた走りだした。

人が往来する中、ひたすら家に向かって走る。
こけたせいで制服は泥だらけ。
そんなん知らん人々は何事かとウチを振り返った。

⏰:07/04/23 21:24 📱:SO903i 🆔:iAjde/Es


#213 [向日葵]
ガチャガチャガチャ!

バタンッ!!

家に帰ってもオトンもオカンも働いとるから誰もおらん。

とりあえず洗面所からタオルを持ってきて、体を拭いて、ハンガーに制服を吊した。

まだ息が少しあがってる。それがシーンとした家に響く。

いつもなら、この少し寂しい空間を学校での楽しい時間が埋めてくれた。

⏰:07/04/23 21:28 📱:SO903i 🆔:iAjde/Es


#214 [向日葵]
明日はどんな話ししよ。
また今日みたいにはしゃいだりして、クラス中を笑かせるかなぁ。

そんなん思っとったのに


……あんだけ言うたら、もう元には戻れん。

晴子「でもすっきりしたわ!これでもうモヤモヤせんわぁ!!ハハハハ…ハ……っぅ……うぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」

久々に子供みたいに泣いた。反則やわ。彼女おるとか……。

勝ち目なんか、まったく無いやんか……ー

⏰:07/04/23 21:34 📱:SO903i 🆔:iAjde/Es


#215 [向日葵]
その日も……やっぱりほとんど寝れんかった。

―――――……

晴子「おっすー……。」

梅「わっ!大丈夫?!晴子!目が真っ赤で目の下真っ黒だよ!!」

つまり泣きすぎによる充血とクマのこと。

昨日は泣いてて寝れんわ涙止まらんわでそりゃ悲惨。
よう涙で枕濡らす言うけど実感したわ。
朝方めさ冷たかったっちゅうねん。

⏰:07/04/23 21:38 📱:SO903i 🆔:iAjde/Es


#216 [向日葵]
「お!笹木ーうっすー!!」

――ドクン

笹木「おー…。……な、なぁ大河」

晴子「梅!便所行こう!!」
ウチは無理矢理梅の手を引っ張って行った。
笹木はなんか言いたそうにしてたけど、そんなん見んフリした。

梅「晴子保健室行ってきたら?」

晴子「そーするー……」

⏰:07/04/23 21:50 📱:SO903i 🆔:iAjde/Es


#217 [向日葵]
ちょっと休憩

⏰:07/04/23 21:51 📱:SO903i 🆔:iAjde/Es


#218 [我輩は匿名である]
がんばって

⏰:07/04/23 21:53 📱:SH702iD 🆔:8pIeoW62


#219 [奈津歩]
頑張れッ

⏰:07/04/23 22:35 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#220 [向日葵]
我輩さん
奈津歩ちゃん
ありがとうございます
##############
階段を降りようとしたら、皆の騒ぐ声の中に誰かがウチを呼ぶ声が聞こえた。
半分意識が飛んでいながらも、ウチは声の元に目を向けた。

笹木「大河!」

晴子「……っ!」

足が、上手く動かへん。
逃げな。早よ逃げな、笹木が追いついてまうっ!

⏰:07/04/23 22:41 📱:SO903i 🆔:iAjde/Es


#221 [向日葵]
その時やった。

「オイ待てやー!!」

ドンッ!!

ふざけあってた男子の一人がウチに当たった。

スローモーションみたいに落ちていくのがわかる。

笹木「!っ大河!!」

笹木の声を最後に、ウチは意識が飛んだ。

――――……

「―――だから、あとよろしくねー。」

『……?』

ゆっくり目を開ける。
なんかめっちゃ寝た気分やった。

『……誰?』

誰かが、ウチの傍におる。
笹木「……気ぃ…ついたか?」

⏰:07/04/23 22:47 📱:SO903i 🆔:iAjde/Es


#222 [向日葵]
晴子「ささ……き?なんで……。」

笹木「俺が運んだんや。感謝せぇや。」

いつもみたいに威張って言うんやなくて、労って優しく言うもんやから、胸が苦しなって布団を頭まで株ってそっぽ向いた。

笹木「あんな…………。笑から全部聞いたんよ。なんか、気ぃ使わしたな…。」

『……っ。』

笹木「俺が笑のことちゃんとせんから悪かってん。俺。大河めっちゃ好きや。だからな、いつもみたいに騒ごうや。大河おらな、俺つまらんねん。」

わかってる。

この好きは、友達としてや。

⏰:07/04/23 22:52 📱:SO903i 🆔:iAjde/Es


#223 [向日葵]
笹木「笑のこと気にすんなや。またクラスの奴ら俺らで笑かそうや。」

布団の中で涙が出た。
嬉しい。でも悲しい。

やっぱりウチは友達でしかないんや。

ウチは涙を拭って顔を出した。

晴子「上等やんっ!!やるぞ笹木!!」

ウチは手を笹木に出した。
笹木はニカッと笑った。
そしてギュッと握手してくれた。

⏰:07/04/23 22:56 📱:SO903i 🆔:iAjde/Es


#224 [向日葵]
笹木は嬉しそうにしてた。
でもウチは切ない気持ちでいっぱいやった。

きっともう、この手を握ることはない。
やっぱり届くことはなかったんや。

それでもウチらは、今日も笑いあう。そしてみんなを笑わす。

最高の相方として……。

⏰:07/04/23 22:59 📱:SO903i 🆔:iAjde/Es


#225 [向日葵]
【届かぬ手】

Fin

⏰:07/04/23 22:59 📱:SO903i 🆔:iAjde/Es


#226 [向日葵]
【空へ手紙】
>>2-59
【きらきら〜番外編〜】
>>62-105
【背伸び】
>>109-164
【届かぬ手】
>>166-225

⏰:07/04/23 23:03 📱:SO903i 🆔:iAjde/Es


#227 [向日葵]
今日はキリます

よろしければ感想こちらまで

⏰:07/04/23 23:06 📱:SO903i 🆔:iAjde/Es


#228 [向日葵]
貼り忘れ
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2116/

⏰:07/04/23 23:07 📱:SO903i 🆔:iAjde/Es


#229 [向日葵]
私は相模原 世津(さがみはら せつ)。

強気で男勝りな17歳。

そんな私は双子の姉。
妹の名前は世衣(せい)。

私とは正反対の子で可愛いらしくて少し天然。

一つ双子で嫌なこと。
それは顔が似てるってことだ。



【双子】

⏰:07/04/24 09:28 📱:SO903i 🆔:6S9X4Des


#230 [向日葵]
世衣「マスター!こーんにーちわー!!」

マスター「あ、いらっしゃいませ。世衣さん。世津さんも。」

世津「はぁ…。どうも。」

ここは喫茶店。
でも只の喫茶店じゃなくて、このマスターさんが恋愛話を聞かせてくれると言う……正直なんだかうさんくさい喫茶店……。

マスター「ご注文は?」

世衣「じゃあ私とりあえずジャスミンティー☆せっちゃんはぁ?」

⏰:07/04/24 09:33 📱:SO903i 🆔:6S9X4Des


#231 [向日葵]
世津「コーヒー。ブラック。」

マスター「ハイ。かしこまりました。」

マスターはニコッと笑って飲み物の準備をする。
そんなマスターを世衣はうっとりとして見ていた。

そう。世衣はマスターが好きなのだ。

マスター「お待たせしました。ジャスミンティーです。あと、世津さん。申し訳ないんですが、コーヒーは切れてまして、ミルクティーにしましたが、よろしかったですか?」

⏰:07/04/24 09:37 📱:SO903i 🆔:6S9X4Des


#232 [向日葵]
一方の私はこの人が苦手。

なんでも見透かしてるようなこの目が嫌なのだ。

ちなみに私がブラックとわざと選んだのを見通して、ミルクティーを運んできた。

実は私は甘いものが大好物。でも柄じゃないからわざと甘くない物を頼んだのに……。

ちらりと視線を動かすと、そこにはコーヒーの粉を入れた缶がちゃんとあった。
気づいたが、私は大人しくこれを飲む。
いつもマスターの入れるミルクティーは美味しかった。

⏰:07/04/24 09:41 📱:SO903i 🆔:6S9X4Des


#233 [向日葵]
――……
学校登校中。

世衣「今日も素敵だったなぁ……マスター……。」

世津「そぉかぁ……?」


世衣は一人で行くのが恥ずかしいからと言って私をいっつも引っ張って行く。

嫌と断ってもチワワみたいな目で見てくるから、結局は妥協してついていくのだ…。

世衣「大人の色気って言うのかなぁ…。でもあれでまだ23だって〜。」

『?!はぁっ?!』

あれで?!老けてる!あり得ん!!

⏰:07/04/24 09:47 📱:SO903i 🆔:6S9X4Des


#234 [向日葵]
……ん?待てよ……。

世津「世衣アンタそんなこといつ聞いた?」

世衣は小さい声で「あ」っと言って、やっちゃったーみたいに笑った。

『……まさか…コイツ……。』

世衣「……前に一人で行っちゃった☆」

『ちゃった☆…じゃねぇぇぇ!!!!』

世津「アンタ一人で行けるじゃねぇかよ――っ!!!!」

世衣「ひぃ―ん!ごめんなさぁぁい(泣)!!」

⏰:07/04/24 09:51 📱:SO903i 🆔:6S9X4Des


#235 [向日葵]
怒りで大きくなる私に反して、世衣は小さくなった。

そこに、ドキッとする声が。

「おはよ!」

世津「あっ……お…おはよっ!!」

爽やかな笑顔で挨拶してくれたこの男の子は、千崎 駆君(せんざき かける)。
今の男子では珍しく、綺麗な黒髪で、少しセットしている。

千崎「ハハハ!朝から元気だな!!じゃあまた教室でなぁ!!」

世津「うっ、うん!!」

⏰:07/04/24 09:58 📱:SO903i 🆔:6S9X4Des


#236 [向日葵]
みんな平等に扱ってくれる千崎君は人気で、好きになる女の子も多い。

私は好きとまではいってないけど、気になる存在で声をかけられる度ドキドキした。

世衣「せっちゃん。あの人好きなのー?」

世津「はっ?!ブ……バババか!そんな訳ないでしょ!」

世衣にだけは知られたくない。だって知った世衣は、応援するとか言いながら、いつの間にか私の好きな人を好きになって。

世衣[付き合うことになっちゃった☆]

⏰:07/04/24 10:03 📱:SO903i 🆔:6S9X4Des


#237 [向日葵]
と、なる場合が過去多数……。

しかも世衣は可愛くて評判の為、男の子の方も世衣と接する度に好きになっていく。

その時、必ず男の子に言われる一言がある。

[同じ顔なのに世衣ちゃんは可愛いね。]

傷つく。
自分が嫌いになる。

でもそんな時は必ず私のグーパンチが男の子にヒットする。
世衣も「そんなこと言っちゃダメ!」と言って泣くため、男の子は更に世衣が愛しくなる。

⏰:07/04/24 10:07 📱:SO903i 🆔:6S9X4Des


#238 [向日葵]
つまり=2人の愛が深まる。

世津「わたしゃ愛のキューピッドか。」

机に頬杖をついて、足を組んで。愚痴を友達の湖穂(みずほ)に聞いてもらう。

湖穂「その愚痴何回目?いい加減割りきりなさいよ!」

湖穂は私の頭をポンポンと叩く。

割りきれっつったって、目の前で好きな人が違う、それも双子の妹を好きになっていく姿をマジマジと見ていく私の身にもなってみろよ……。

⏰:07/04/24 10:12 📱:SO903i 🆔:6S9X4Des


#239 [向日葵]
千崎「相模原!今日俺と日直だぞ!」

ドアから叫ばれてびっくりした。

…え?日直……?しかも千崎君と……。

………………

世津「えぇぇぇぇ!!」

もちろんこの「えぇぇぇぇ!!」は日直が嫌で「え――!!」じゃなく、千崎君とだから「え―――!!」なのだ。

千崎「先生が日誌取りに来いって!ついでに配るもんあるから2人で来るようにだって!!行こっ!!」

⏰:07/04/24 10:17 📱:SO903i 🆔:6S9X4Des


#240 [向日葵]
そんな爽やかな笑顔で言われたら……っ

鼻血でそう……。

―――……

とりあえず鼻血を出すのを気合いで抑えて、私達は職員室に向かった。

千崎「相模原日誌持ってね。」

世津「え?大丈夫!これそんなに重くないから。」

千崎「女の子でしょ?重い物は男の役目。」

―――ドキ…

『女の子……』

⏰:07/04/24 10:22 📱:SO903i 🆔:6S9X4Des


#241 [向日葵]
聞き慣れない言葉を耳にして、私は歯を食いしばって、口の筋肉を緩むのを耐えた。

世衣「あ、いたいた。せっちゃぁぁぁん!!」

『?!?!ゲッ!!!!』

体操服姿で可愛く髪をくくった世衣が走ってくる。

『くっ…来るな!!!そんな花背負ってきらきらしながら走って来るな!!』

私の心の叫びも虚しく、世衣は来てしまった。

世衣「フゥッ!あのね、後で辞書貸してほしいんだけどいぃ?さっき言うの忘れてたから!」

脱力…。勝手にしてくれ……。

⏰:07/04/24 10:29 📱:SO903i 🆔:6S9X4Des


#242 [向日葵]
すると世衣は気づいてしまった。

世衣「あ、朝の!」

千崎「よろしく。千崎駆って言うんだ!」

世衣「駆君?私は世衣!せっちゃんと名字被るから世衣でいいよ♪」

…………

『はぁぁぁぁぁっ?!?!』

普通逆だろ!アンタ密かに私の好きな人って知ってんだったらせめて私が名前で呼ばせる様にしてよ!

『しかも何気に下の名前で千崎君呼んでるし!!』

⏰:07/04/24 10:33 📱:SO903i 🆔:6S9X4Des


#243 [向日葵]
世衣「じゃあ、後で取りにいくね!じゃあね!駆君も!」

『やめぃっ!』

他力本願…かも知れんがせめてもうちょい協力…してほしくないがしようとは思わんか……。

世津「千崎君、行こ……。?千……崎君?」

千崎「…!あ、ごめん!!……。」

千崎君は世衣が走って行った方を見つめる。

アレ…もしかしてこれって……

⏰:07/04/24 10:37 📱:SO903i 🆔:6S9X4Des


#244 [向日葵]
千崎「なぁ相模原……世衣って彼氏いるのかな……。」

チ――――……ン

おじいちゃんの仏壇にある鐘が脳内に鳴り響く。

<帰り道>

世衣と一緒に帰る気分になれなくて、一人でトボトボ帰ってた。

『……やっぱりね。ウン。そんな予感はしたさ。』

ザッザッザッ

音がしたので下にやってた目線を音の方に向けた。

マスター「あ、お帰りなさい。」

丁度喫茶店の前だったらしい。マスターがいた。

⏰:07/04/24 10:43 📱:SO903i 🆔:6S9X4Des


#245 [向日葵]
箒で葉っぱとかを掃いていた。

世津「……ども…。」

マスター「あれ?世衣さんは?」

『あー…この人も世衣狙いかぁ…。』

マスター「2人揃ってないから不思議に思っただけですよ。」

世津「心の中を読むなぁぁぁ!!!!」

マスターはクスクスと笑って箒とちり取りを片付け始めた。

マスター「お茶でも如何ですか?」

⏰:07/04/24 10:51 📱:SO903i 🆔:6S9X4Des


#246 [向日葵]
キリます

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2116/

⏰:07/04/24 10:52 📱:SO903i 🆔:6S9X4Des


#247 [奈津歩]
新作最高
頑張って

⏰:07/04/24 19:04 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#248 [奈津歩]
あげ〜

⏰:07/04/24 20:44 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#249 [さや]
・ョ.)ノ頑張れ-
応援してます

⏰:07/04/24 21:01 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#250 [桜んぼ]
あげ〜
ファイト

⏰:07/04/24 22:38 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#251 [向日葵]
奈津歩ちゃんさやさん桜んぼさん

あげ&コメありがとうございます
今日は更新出来るよう努力します

⏰:07/04/25 08:15 📱:SO903i 🆔:zIfejVQs


#252 [向日葵]
マスターは扉を開けて私が入りやすいようにした。

『如何と言うかそこまでされたら入らない訳にはいかないじゃないじゃない……』

世津「……いただきます…。」

一歩一歩ゆっくりと歩きながらいつもの席へと行った。

『あれ?そういえば…』

世津「マスター。よく私が私(世津)だってわかりましたねぇ。」

マスターはお茶の準備をしながらニッコリ笑って答えた。

⏰:07/04/25 18:37 📱:SO903i 🆔:zIfejVQs


#253 [向日葵]
マスター「世衣さんは髪が茶色いですからね。世津はさんはお黒いですし。」

コポポポ

マスターがカップに紅茶を注ぐ。

結局この人もそれぐらいでしか見分けれないか……。

この人なら別の見分け方が出来るんじゃないかとか期待した私が馬鹿だった。

マスター「あとはそうですねぇ……」

コトッ

香りの良い紅茶が前に置かれた。

⏰:07/04/25 18:53 📱:SO903i 🆔:zIfejVQs


#254 [向日葵]
マスター「なんとなく……ですよ。」

世津「なんと…なく。」

曖昧な答えに私は眉を寄せた。
でもその時見せたマスターの笑顔には、少しドキッとしてしまった。

世津「あ!ちょっと!!なんでコーヒーじゃないんですか?!」

マスター「本当は、甘い物が好きなんじゃないんですか?」

『う゛っ……』

ホラね。やっぱりそのなんでも見透かす目で見抜いてた。

⏰:07/04/25 18:57 📱:SO903i 🆔:zIfejVQs


#255 [向日葵]
私はこの人のこーゆートコが嫌。

まるで悪いことした後、お母さんに問われてみたいでソワソワする。

世津「世衣が言った……ハズない。」

だって家族すら知らないもん。私が甘い物大好きなこと…。

マスター「どうして隠すかお聞きしてもよろしいですか?」

カウンターから出てきて、マスターは私の隣に座った。

世津「別に特別な理由なんか無いわ。ただ柄じゃないから嫌なだけ。」

⏰:07/04/25 19:07 📱:SO903i 🆔:zIfejVQs


#256 [向日葵]
頬杖をついて、半ば諦めたように話した後飲んだ紅茶は甘くて美味しかった。

マスター「好きな物を正直に好きと言うのも勇気ですよね……。」

…………ん?
なんか意味深発言。

マスターもしかして好きな人でもいるのかな……。

世津「マスターでも勇気いるのね。」

マスター「一応人間なんで…。」

と苦笑する。
なんだかマスターのこんな姿初めてみたかもしれない、と少し楽しくなった。

⏰:07/04/25 19:12 📱:SO903i 🆔:zIfejVQs


#257 [向日葵]
紅茶を飲み終った後、また少し話をしてから私は帰った。

いつも行くのを躊躇する喫茶店が今日はなんだか楽しくて、また行きたい気分にさせた。

―――……

世衣「あ、せっちゃんお帰りなさ〜い!遅かったねー。」

自室に向かいながら私は「まぁね」と答えた。
世衣はその後ろを付いてくる。

世衣「あのね!駆君と放課後喋ったんだぁ♪」

ビキッ!!!

私は固まってしまった。

⏰:07/04/25 19:17 📱:SO903i 🆔:zIfejVQs


#258 [向日葵]
え?今なんて?

喋った?しかも放課後に。2人で。

私だって両手で充分足りるほどしか喋ったことないのに。

沸々と怒りが込みあげてくる。

世衣「でね!彼女いるか聞いたらいないって!!良かったねせっちゃん!!」

まるで「良いことしたでしょ?褒めて褒めて」という顔をする世衣。

誰が褒めてなんざやるものかぁぁぁぁぁぁ!!!!(怒)

それはアンタが気になるからいないって言っただけじゃぁぁぁぁぁぁ!!

⏰:07/04/25 19:22 📱:SO903i 🆔:zIfejVQs


#259 [向日葵]
と脳内でちゃぶ台をひっくり返しながら叫ぶ。

世衣「なんか色々話とか合っちゃってねっ。」

世津「……てよ……。」

世衣「また明日も会ったら喋ってみたいなぁ♪その時はせっちゃんも」

世津「やめてよっ!!!」

シー……ン

いい加減にしてよ……。

世衣「……せっちゃん」

世津「もういい……。晩御飯なんていらない。寝るから部屋から出ていって。」

⏰:07/04/25 19:28 📱:SO903i 🆔:zIfejVQs


#260 [向日葵]
##############

一旦キリます

⏰:07/04/25 19:29 📱:SO903i 🆔:zIfejVQs


#261 [向日葵]
世衣「……せ、せっちゃ」

世津「早く出ていって!!!!」

世衣は半泣きになって私の部屋から出ていった。

アンタに振り回されて、ビクビク脅える毎日にはもうウンザリだ……。

世津「私は、アンタのキューピッドじゃない……。」

私は、私なんだから……。

⏰:07/04/25 20:45 📱:SO903i 🆔:zIfejVQs


#262 [向日葵]
しばらくして、当然寝る気もなかったので寝れずぼーっとしていた。

グ〜……

切ないぐらいにお腹減った。

カチャ……

ゆっくり扉を開けて、周りに誰もいないことを確かめる。

『コンビニでも行ってこよう。』

―――……

ピロリロ♪ ピロリロ♪

「いらっしゃいませー。」

⏰:07/04/25 20:57 📱:SO903i 🆔:zIfejVQs


#263 [向日葵]
何しにきたっけ……

あ、食べ物…。

とりあえずパンコーナーに行ってみた。
仕入れ前らしく、少ししかパンは残っていなかった。
「あれ?相模原?」

聞き覚えのだなぁとかノロノロ思って振りかえってみた。

『!!!!』

⏰:07/04/25 21:01 📱:SO903i 🆔:zIfejVQs


#264 [向日葵]
世津「千崎君!」

千崎「よっす!どうしたんだ?こんな時間に制服で。」

ハッ!そーいえば着替えてない……
しかも寝転んでたからシワシワになってるっ!

世津「せっ千崎君はバイト?!」

千崎「ウン!そーなんだ!――あ!そうだ!!今日の放課後、世衣と話したんだ!!」

―――ドクン……

また世衣。みんな世衣。
双子の私なんかどうでもいいみたいに

世衣世衣世衣世衣世衣。

⏰:07/04/25 21:05 📱:SO903i 🆔:zIfejVQs


#265 [向日葵]
千崎君は楽しそうに話をしている。

私の耳は話を受け付けず、ただ素通りしていった。

知らず知らずのうちにコンビニを飛び出し、いつもの学校の帰り道を逆走していた。

私の目は今どこを向いてるのかさえわからない。
目線をあちこちに向ければ、会社帰りなおっさんやら、たむろしてる若者やら、今にも消えそうな街灯やら……。

『私の元気も、電池切れだな……。』

⏰:07/04/25 21:10 📱:SO903i 🆔:zIfejVQs


#266 [向日葵]
その時、肩をポンポンと叩かれた。

振り向かなくてもわかる。たぶん……

「こんな時間に何してんの〜?」

お酒くさい。
しかも口調が怪しい。

間違いない。
酔っ払いだ。

とりあえずここは……

無視の方向で。

スタスタスタ

「おーいどこに£@*●◇」

『ろれつ回ってないし…。』

⏰:07/04/26 09:47 📱:SO903i 🆔:2pPw5Sas


#267 [向日葵]
酔っ払いのオッサンはついてくる。

あ゛ーイライラしてる時に更にイライラさせないでよー!!

再び肩を叩かれた。

『あーもー!!!!』

振り向かないまま手をグーにして戦闘態勢にスイッチオン。

世津「うざったいっつーんだ」

「世津さん?」

殴りかかろうとした私はピタッと止まる。
その隙にびびったオッサンは逃げていった。

⏰:07/04/26 09:55 📱:SO903i 🆔:2pPw5Sas


#268 [向日葵]
横を見ると、そこは喫茶店前でドアを開けたマスターがいた。

世津「マスター…。」

マスター「こんな時間にどうなさったんです?」

グーにしていた手をパッパッと振ってマスターに向き直った。

世津「さ……散歩。ちょっと……。」

マスター「駄目ですよ。女の子が制服で夜出歩いては。」

世津「……女じゃなきゃ良かった。」

⏰:07/04/26 10:00 📱:SO903i 🆔:2pPw5Sas


#269 [向日葵]
マスター「……え?」

世津「どーせみんな世衣ばっかり!!私のことなんかそっち退けで、口にするのは世衣ばっかり!!世衣なんか嫌い!!大っ嫌い!!」

スカートを握り締めながら下を向いて叫んだ。

昼間と違って夜は静かで、叫んだ声が少し響いた。

世津「ハァッ……ハァッ……。」

違う嫌いじゃない。
羨ましいんだ。
誰からも愛されて、誰にでも必要とされて……。

⏰:07/04/26 10:04 📱:SO903i 🆔:2pPw5Sas


#270 [向日葵]
するとマスターは私に歩みよって、私の頬に手を添えた。

あんまり優しく触れるから、私はビクッとした。

顔をあげるとマスターの顔が近くにあって、改めて見るマスターの整った顔にドキッとした。

マスター「私は……世津さんが好きですよ?世衣さんだけじゃありません。貴方を…ちゃんと見てます。」

私は少し目を見開いた。

『……マスターは』

いつも一人一人を大切にしてくれる。

⏰:07/04/26 10:09 📱:SO903i 🆔:2pPw5Sas


#271 [向日葵]
見透かされた思いも、自分を知ってくれてるみたいでどこかでホッとしてた。

私を分かってくれる人が、一人でもいるって。

頬から暖かさが伝わる。
それが嬉し涙に代わる。

世津「…っ。マスターァッ。」

マスターは私の涙を胸ポケットに入っているハンカチで拭ってくれた。

マスター「さぁ。中に入って。世津さんが好きな甘いココアを入れますよ。」

その日2度目の喫茶店は、安らげる空間を広げていて、甘いココアは私の虚しい気持ちを落ち着けてくれた。

⏰:07/04/26 10:15 📱:SO903i 🆔:2pPw5Sas


#272 [向日葵]
マスターは私を家まで送ってくれた。
内緒で出てきた為、バレないように家に帰り、部屋に戻る。

『お風呂は朝に入ろう……。』

パジャマに着替えてベッドに入る。

そして喫茶店のことを思い返すと、なんだかキュウッと苦しくなった。

少しずつ、私の中でマスターの存在が大きくなってるみたい。

⏰:07/04/26 10:19 📱:SO903i 🆔:2pPw5Sas


#273 [向日葵]
<そして朝がやって来る。>

世津「おはよー。」

湖穂「?おはよー。」

不思議そうな顔をする湖穂に私は首を傾けた。

世津「何?どうかした?」

湖穂「むしろこっちが知りたい。どうしたの?珍しく機嫌いいじゃない。」

私はいつも世衣のおかげで教室にピリピリしながら入ってくる。
湖穂はだから「珍しい」と言ったのだ。

⏰:07/04/26 10:23 📱:SO903i 🆔:2pPw5Sas


#274 [向日葵]
世津「今日は世衣ほって来たからじゃない?」

湖穂「ふーん。」

そんなんじゃない。
世衣ほって来たのは確か。でも今日機嫌がいいのは、昨日のマスターのおかげだと思う。

そう考えると、また胸が苦しくなった気がした。

ヴ―ヴ―

ポケットに入れてる携帯が鳴る。

『ん?お母さん?』

⏰:07/04/26 10:28 📱:SO903i 🆔:2pPw5Sas


#275 [向日葵]
<お母さん>
今日、世衣休むらしいから、何か世衣にプリントとかあったら持って帰ってきてね

『世衣休むんだー。』

半分……いや全部私のせいかな。
でも世衣ばっかりに構ってなんかいられない。
とりあえず休みってことを頭に入れて、後は忘却の彼方へやることにした。

<帰り>

今日は世衣関係で悩まされることもなく、清々しく学校で過ごせた。

⏰:07/04/26 10:33 📱:SO903i 🆔:2pPw5Sas


#276 [向日葵]
『あれ?』

家の前に誰かいる。

あの恰好って……。

世津「マスター?」

するとマスターはこっちを見て、静かな笑顔で会釈した。

私も頭を下げながらマスターに近づく。

世津「どうかしました?」

マスター「昨日、お忘れものがあったんです。」

チャラ

差し出したのはストラップ。どうやら携帯から取れてしまったらしい。

⏰:07/04/26 10:36 📱:SO903i 🆔:2pPw5Sas


#277 [向日葵]
世津「すいません!わざわざ!!」

マスター「いえ、では。」

世津「あ、あがってってください!!お茶入れますから」

マスター「いえしかし……。」

私はいつもマスターがしてくれるように家の門を開けた。

世津「昨日のお礼がしたいんです!」

半ば「入りやがれ」的に言う私。

⏰:07/04/26 10:42 📱:SO903i 🆔:2pPw5Sas


#278 [向日葵]
############
キリます

感想、アドバイスなどよければ

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2116/

⏰:07/04/26 10:46 📱:SO903i 🆔:2pPw5Sas


#279 [向日葵]
マスターは少し悩んでから、「じゃあ」と言って門の中に入って行った。

ガチャ

世津「ただーいまー。世衣ー。……?」

マスター「世衣さんどうかなされたんですか?」

世津「あ、今日学校休んでて。」

でもおかしいな…。
どんな時でも玄関まで出迎えに来る世衣が来ない。

居間を見ても、洗面所を見てもいない。

『部屋で寝てるのかな……?』

⏰:07/04/27 13:21 📱:SO903i 🆔:4F3JipqE


#280 [向日葵]
ん?

待って!

固まる私にマスターがどうしたのかと尋ねたが、私は門から玄関までの記憶を巻き戻しした。

門…玄関開けて…

!!!

私は玄関まで走る。
そして下を見ると、見慣れない男もんの靴。

『まさか…っ』

考えるよりも足が世衣の部屋へと向かう。

⏰:07/04/27 13:24 📱:SO903i 🆔:4F3JipqE


#281 [向日葵]
ドタドタドタ!

階段を全力で上がって、ノックも無しに世衣の部屋のドアを開ける。
マスターも後を追って私と一緒に部屋に乗り込んだ。

バンッ!!!

『……っ!!』

世衣と千崎君のキスシーンが目に入ってきた……。

世衣「ぁ……せっちゃ……。」

私は何が今起こってるかわからない。
ただ今の感情を色に表すなら赤だ。

⏰:07/04/27 13:29 📱:SO903i 🆔:4F3JipqE


#282 [向日葵]
世衣「ち……違うのせっちゃん!あのね……」

違う…違うって何よ……。
世衣はたどたどしく説明している。
でも私は自分の感情が頭の中にガンガン響いて、まるで世衣は口パクしてる様にしか見えない。

アンタはいいよね…その持ち前の可愛いさがあって、誰でも虜に出来る。



それが例え片割れである私の好きな人でさえ……っ!

⏰:07/04/27 13:32 📱:SO903i 🆔:4F3JipqE


#283 [向日葵]
気づいたら右手を高く上げて世衣に降り下ろしていた。

我慢も限界。
今アンタを殴り倒したい。

しかしその手は、千崎君に止められた。

千崎「ちょ、なんで怒ってんの?俺は世衣が好きだからしたんだ!殴るなら俺だろ……?」

『好き……』

私だって好きだった。高2になって、仲良くなって過ごした時間は私の方がずっと長いのに…っ。

⏰:07/04/27 13:36 📱:SO903i 🆔:4F3JipqE


#284 [向日葵]
世津「も……いぃ……。」

バカみたい。結局はみんな私を悪者扱いにする。
でも千崎君だけは違うと思ってた。


こんな自分も、皆も、世の中も、もぅ消えたい…。

私はフラフラと家を出ていった。
後ろで世衣が叫んでたけど、悲しみと怒りだらけの醜い私はそんな声すら聞けなかった。

マスター「世津さん……。」

マスターは私の後ろをついてきて、私の名前を時々呼んだ。

⏰:07/04/27 13:41 📱:SO903i 🆔:4F3JipqE


#285 [向日葵]
歩いて行くと、川があった。
気を付けなければ足をとられて流されるかもしれないくらいの勢い。

からっぽになった頭で、私は川に足を浸けた。

マスター「世津さん!駄目です!上がってください!」

それでも私は深みへと行く。今はふくらはぎくらいの高さ。

ジャバジャバッ

マスター「世津さん!!」

マスターが私の手を引いた。でも私は振り払う。

⏰:07/04/27 13:44 📱:SO903i 🆔:4F3JipqE


#286 [向日葵]
世津「もういいっ!同じ顔でも皆が愛するのは世衣だけじゃない!!…っなら私なんかいてもいなくても一緒よ!!」

私は泣き叫んだ。
結局言ってるのは昨日と同じ様な内容だ。

出口がせっかく見つかったのに、その出口は崩された。

世津「マスターも追いかけて来ないでよ!!私なんか消えたらいいのよ!!」

パチッ

泣き叫んでいる私をマスターは軽くひっぱたいた。
気付けば、いつの間にかまた流されないように腕を掴まれていた。

⏰:07/04/27 13:49 📱:SO903i 🆔:4F3JipqE


#287 [向日葵]
マスター「消えて、それで満足ですか?残された私やお友達、世衣さんはどうなりますか?」

世津「知らない。そんなの知ってどうなるの……?」

マスター「……貴方を大好きな人達はどうなるんです。」

世津「そんなの入るわけない。」

マスターは掴んでいる手に少し力を込めた。

マスター「貴方を好きな私は…どうしたらいいんですか……。」

⏰:07/04/27 13:54 📱:SO903i 🆔:4F3JipqE


#288 [向日葵]
世津「……え…?」

マスターの目を見る。
真剣で私を真っ直ぐ見ている。

私がずっと欲しかった、私を見てくれている目……。

マスター「消えたりしないでください……。」

そう言ってマスターは私を抱きしめる。
初めて男の人に抱きしめられる私は戸惑ったけど、目を瞑ってマスターの胸に顔を埋めて涙を流した。

世津「……マスター……。」

マスター「…ハイ。」

世津「……ありがとう……。」

⏰:07/04/27 13:59 📱:SO903i 🆔:4F3JipqE


#289 [向日葵]
――――……

帰ってくるなり世衣が飛び付いて大号泣で謝った。
千崎君も謝ってくれた。

私だって悪いトコあったのに。

<翌日>

トコトコトコ……

世津「あ……。」

マスターがまた掃除をしていた。
するとマスターも私に気づき、ニコッと笑って会釈した。

⏰:07/04/27 14:02 📱:SO903i 🆔:4F3JipqE


#290 [向日葵]
世津「こ……こんにちわ。」

マスター「こんにちわ。」

私は昨日のこともあって、照れ臭い。
でも一応言わなきゃ……。

世津「ぁ……あのぉっ!」

マスター「ハイ。」

世津「へっへへ返事は、まだ待ってください!ちゃんと考えたいんで!!」

⏰:07/04/27 14:04 📱:SO903i 🆔:4F3JipqE


#291 [向日葵]
するとマスターはニコニコして、喫茶店のドアを開ける。

マスター「とりあえず、ココアはいかがですか?」

世津「……っいただきます!」

私とマスターの恋は、また今度のお話に続くのでした。

誰か一人でも自分を大切に思ってくれる人。
それは無敵で素敵なこと。
ねぇマスター……
私はね…。

⏰:07/04/27 14:08 📱:SO903i 🆔:4F3JipqE


#292 [向日葵]
【双子】
Fin

⏰:07/04/27 14:09 📱:SO903i 🆔:4F3JipqE


#293 [向日葵]
【空へ手紙】
>>2-59

【きらきら〜番外編〜】
>>62-105

【】
>>109-164

【届かぬ手】
>>166-225

【双子】
>>229-292

⏰:07/04/27 14:14 📱:SO903i 🆔:4F3JipqE


#294 [向日葵]
すいません3番目【背伸び】です

⏰:07/04/27 14:15 📱:SO903i 🆔:4F3JipqE


#295 [向日葵]
先日、幼なじみが結婚しました。

祝福の涙を流す中で

私一人が悲しい涙でした。




【再出発】

⏰:07/04/27 14:18 📱:SO903i 🆔:4F3JipqE


#296 [向日葵]
カランカラン

「マスターこんにちわぁ!お掃除に来ましたよー♪」

マスター「こんにちわ。お願いします。」

「ハァイ!まっかせてー☆」

私の名前は生田 音子(いくた ねね)。

私はここの恋愛喫茶店ってトコで働いてるの!
週に3回、喫茶店内をキレイにお掃除!!
それが私の仕事。

⏰:07/04/27 14:22 📱:SO903i 🆔:4F3JipqE


#297 [向日葵]
音子「ゴミ出してきまぁ〜っす!!」

カッコイイマスターさんの近くで働けて幸せ!

でも私はもう好きな人を作らないと決心しました。

それはつい1ヶ月前の出来事なのです。

―――……

音子「け、結婚―――――!!!!!!」

「おぅ。まぁそろそろだと思ってたし。」

私には幼なじみがいました。名前は酒倉 太智(さかくら たいち)。私と同い年の22歳。

⏰:07/04/27 14:27 📱:SO903i 🆔:4F3JipqE


#298 [向日葵]
音子「22で結婚?!早くない?!」

太智「早い遅いが問題じゃないだろ?俺だって一応就職してるんだし、ウチの親も向こうの親も認めてくるたし。」

ゲームを2人でしながら報告。もうちょっとなんかあんだろ……。

音子「だからっ……て……。」

太智「まぁずっと一緒に居たいしなぁ!結婚してもまた遊びに来るってー!!」

そう言いながら私の背中をバンバン叩く。

『そんな問題じゃない!!……だって私――っ』

⏰:07/04/27 14:32 📱:SO903i 🆔:4F3JipqE


#299 [向日葵]
太智の事が好きなのにぃぃぃ……っ!!!

なんて今更口が裂けても言えるハズなく、しばらくしたら結婚式は盛大に挙げられた。

涙を流しながら後悔ばっかりしていた。
幼なじみでも側にいられるなら……いつか好きって言えたなら……。

でも太智は私のそんな気持ちなんか知るハズもなく、さっさと彼女を作って、2年後には結婚とな!!!

音子「最悪じゃない……。」

⏰:07/04/27 14:36 📱:SO903i 🆔:4F3JipqE


#300 [向日葵]
でも後悔するには遅かった。

もう彼は手の届かない所へ行ってしまった。
「おめでとう」なんて、言えなかった。
ただひたすら、感動してるフリして泣いていた。

もうあんな痛い思いするのが嫌な私は、もう恋はしないことにした。

「合コンしよっ!!」

大学。友達の佳寿(かず)が身を乗り出して提案した。

⏰:07/04/27 14:40 📱:SO903i 🆔:4F3JipqE


#301 [向日葵]
##############
キリます

⏰:07/04/27 14:40 📱:SO903i 🆔:4F3JipqE


#302 [向日葵]
音子「なんで?」

佳寿「だってアンタいつまでも引きずるんだもん!!新しい恋しなきゃぁ!!」

音子「だからいらないってぇ…。」

私はこの気持ちを大事にして生きていく。

すれ違う幸せそうなカップルには、正直飛び蹴りしたいくらい羨ましいけど、今は次の恋に進もうなんて考えれない。

私の太智を好きだった気持ちはそんな軽いものじゃない。

佳寿「そんなこと言ってないで!さっさと準備していくよ!!」

佳寿はそんなのおかまいなしに私を引きずっていった。

⏰:07/04/28 07:59 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#303 [向日葵]
音子「だから嫌だってばぁぁぁ!」

・・・・・・・・・・

結局合コンに参加。
はっきり言って興味ない。

私は始まってしばらくしてトイレに向かった。

音子「みんな軽いよね…。彼女と別れたばっかとか言ってた奴もいたじゃん……。」

少しは私みたいに一途に誰か思い続けてみろよ。

カチャ……キィ……

⏰:07/04/28 08:05 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#304 [向日葵]
「生田……さん?」

音子「わぁっ!ハイ!!」

出てすぐの壁に男の子がもたれていた。
身長は結構高くて、雰囲気は優しい子だった。
どことなく太智に似てるかもしれない。

「気分悪いの?」

音子「いや別に…ってかあの……誰?」

「え?!さっき自己紹介したじゃん!!真辺 新市(まなべ しんいち)!!」

『…あ。合コンの。』

音子「ごめんなさい。あんまり聞いてなかった……。」

⏰:07/04/28 08:11 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#305 [向日葵]
新市「じゃあ覚えてね。で、どっか悪い?」

音子「いや別に…帰ろっかなって……。」

新市「じゃあ一緒に帰る?」

ニコッて笑って真辺君は言った。

何しに来たんだよ。と思ったがまぁ帰りたいのは同じなので、皆にバレないように店を出ていった。

新市「送るよ。家どこ?」

音子「あーいいよ。帰れるしぃ。」

新市「だーめ!!危ないでしょ?早く!!」

⏰:07/04/28 08:16 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#306 [向日葵]
『強引だなぁ……』

少しうんざりしていた私はとりあえず大体の場所を教えた。

新市「じゃあ途中まで一緒だ!行こう!!」

そう言って手をひかれた。

『なんで手を繋ぐんだろ…。』

そういえばずっと前。
まだ10歳にもなってないころ。

デパートに太智のお母さんと太智とウチのお母さん私とが一緒に買い物に行った時、私が迷子になった。

泣きじゃくっている私のもとに太智が探しに来てくれて、こんな風に手をひいて連れ戻してくれたっけ…。

⏰:07/04/28 08:27 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#307 [向日葵]
真辺君の姿が太智とかぶる。
太智…。私、大好きだったんだよ。
私だけずっと先に進めなくて足踏みしてる。

新市「生田さん?」

ハッ!
思い出に浸ってた!!
気づいたら駅に着いていた。

音子「ごめんなさい。何?」

新市「いや…。定期ある?」

そこで握っていた手を離した。定期を取って改札を通っても、再び手を握ることはなかった。

⏰:07/04/28 08:34 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#308 [向日葵]
違う。

真辺君はそれとなく手を差し出したが、私がそれを拒否したのだ。

彼は太智に似てる。
だから思い出してしまうのだ。

新市「……一つ聞いていい?」

音子「え?」

新市「好きな人…いるの?」

『……。』

音子「いた……かな…。過去形…にしたい。」

結婚してる相手をいつまでも引きずるなんてカッコ悪い。

だから過去形にしたい。

⏰:07/04/28 08:39 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#309 [向日葵]
電車に乗って空いてる席に座る。

新市「そっかぁ…。」

音子「アハ。こんな話真辺君にしても仕方ないのにね!」

恥ずかしい。
会って間もない相手に軽く愚痴るなんて。

音子「バカみたい……。」

一途じゃなきゃ、どんなに楽か。
だって忘れられない。
太智といた22年は大きくて、忘れようにも思い出がいっぱいなの。

新市「バカじゃないよ…。」

真辺君は少し悲しそうに呟いた。

新市「無理に過去にしても、絶対無理だよ。だから少しずつ楽しい思い出として残していったらいいんじゃないかなぁ……。」

⏰:07/04/28 08:47 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#310 [向日葵]
『少し……ずつ……』

そんな簡単にできない。
だって22年だよ?
そんな膨大な年数少しずつだろうが出来ない。

音子「私には無理だよ……」

新市「無理だって決めつけたら駄目だよ。」


音子「アンタに何がわかんのよ!!」

思わず叫んでしまった。
同じ車両に乗ってる人達の目線が私に刺さる。

⏰:07/04/28 10:24 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#311 [向日葵]
丁度駅に着いたので、いたたまれなくなった私は最寄りの駅でもないのに降りた。

新市「ちょ、生田さん!」

ドアが閉まる直前に真辺君は降りてきた。

電車は私達と複数の人を残して出発してしまった。

改札に向かう人達とは違って、私と彼は立たずんでいた。

音子「……小さい頃からずっと一緒だったの。」

でも好きだと気付いたのは丁度2年前。
アイツに彼女が出来た頃。

⏰:07/04/28 10:32 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#312 [向日葵]
音子「結局全部遅かった……」

毎日毎日後悔ばっかり。

泣いて泣いて、その日の分の涙が枯れるまで泣く。

新市「俺もいたんだ……そーゆー人。」

音子「……ぇ?」

次の電車が来た時、真辺君は「死んじゃったけどね」と呟いた。

私達は電車に乗ったけど一言も喋らず、最寄りの駅について私は先に降りる。

別れる時でさえ「バイバイ」とは言わなかった。

⏰:07/04/28 10:40 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#313 [向日葵]
音子「ねぇマスター?失恋ってどう癒したらいいと思う〜?」

窓拭きをしながら色々準備しているマスターに訪ねてみた。

マスターは「そうですねぇ…」と考える。

マスター「自分がもう一度信じてみたいと思った人がいたら癒えるのではないですか?」

音子「信じる…?」

マスターはいつもの整った顔で静かに微笑みうなずいた。

マスター「ハイ。例えば裏切られたとかであれば、この人は裏切らないと信じたいと思える。そんな感じではないでしょうか…。」

⏰:07/04/28 10:57 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#314 [向日葵]
『私は……どうかなぁ……。』

痛い思いするのが怖くて避けてきた。
私の場合は、この人なら私を一番に思ってくれると信じることかなぁ…。

そこで真辺君が浮かんだ。

『真辺君の大事な人…死んじゃったんだよね……。』

マスター「音子さん。失恋したんですか?」

頭を思いっきり窓で打った。ゴンッと派手な音が喫茶店に響く。

音子「マスター…そーゆーのは乙女に聞いちゃいかんてー!」

⏰:07/04/28 11:01 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#315 [向日葵]
マスター「クスクス。失礼しました。」

マスターはカウンターの下で何かゴソゴソやっている。

ガラガラ

音子「マスター?」

ヒョコッと出てきたマスターの手には小さな袋に入った氷。

マスター「私が余計なことを聞いてしまったから、大事なお顔を傷つけてしまいましたね…。」

袋を私のおでこに当てる。

音子「そんな事してー彼女に怒られちゃいますよー♪」

⏰:07/04/28 11:06 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#316 [向日葵]
マスター「彼女?……あぁ世津さんですか?なんでです?」

音子「とぼけないでください!前2人でいるトコ見たんですからね!」

マスター「まだ返事は頂いてないんで……。」

とは言え幸せそうな顔のマスター。
ってか、からかったのにかわされたー!!!
1つしか代わんないくせに!!何この人!!

⏰:07/04/28 11:14 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#317 [向日葵]
・・・・・・・・・

音子「外磨いてきまーす!」

カランカラン

もうすぐ夏が近づく為か、太陽が少し暑い。でも幸い磨くトコは日陰だ。

音子「うーっし!やるべな!!」

持っていたバケツを置いて雑巾を搾る。
中を予め拭いたから水は少し黒くなっている。

『でもあんまり汚れてないんだよねー……。』

⏰:07/04/28 11:23 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#318 [向日葵]
きっとマスターがやっているんだろう。

あの人いつ休んでるんだろ……。

「あっ」

『?』

窓ガラスに、声の発信者を認める。

音子「真辺君!」

新市「生田さん。なんで…。」

音子「ここのバイトなの。真辺君は?」

⏰:07/04/28 11:27 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#319 [向日葵]
新市「マスターに……用があって……。」

いきなり真辺君の声が沈む。どうしたのかと思えばそういえば昨日、あんな別れ方したんだった。

音子「昨日は……ごめんなさい……。」

真辺「いや、俺も無神経だったし……。」

私はフッと笑って着ていたエプロンで手を拭き、その手を差し出した。

真辺「…?」

音子「和解!良かったら友達になろうよ♪」

最初キョトンとしていた真辺君はニコォっと笑って握手した。

⏰:07/04/28 11:34 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#320 [向日葵]
その笑顔は太智なんかとは違って純粋な笑顔だった。

太智は少し意地悪そうに笑っていた。

比べてはいけない。
真辺君は真辺君。太智は太智。

どこかで、真辺君の言う通り楽しい思い出に少しずつだけど代わっていける気がした。

でもまだ全てを代えることは出来ない。


だから……少しずつ……。

⏰:07/04/28 11:40 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#321 [向日葵]
##########
キリますんでよければ感想ください
アドバイスでも嬉しいです

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⏰:07/04/28 12:56 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#322 [向日葵]
佳寿「恋だねぇ……」

乙女チックなポーズをして佳寿が私を見た。

音子「は?」

佳寿「気になってんじゃないの?そのー…真辺君?」

音子「真辺君?!は?全然無違うよ!」

佳寿はニマァッとした顔から優しく微笑んだ。

佳寿「でも、代わってみようって思えたんでしょ?」
代わって…

マイナスばっかりは確かにいけないと思った。

⏰:07/04/28 20:36 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#323 [向日葵]
でもそれは、真辺君のせい……?

佳寿「前の音子よりもよくなったよ。今の音子すっきりした顔してる…。」

―――……

喫茶店の窓ガラスに映る自分の顔を眺めた。

『すっきり……ねぇ』

毎日見てるからそんなこと無いような気がするけど。
ちょっとニコーッと笑顔の練習をなんとなくしてみる。

しかし窓の向こうを見ると私は固まった。

音子「ぁ゛……」

⏰:07/04/28 20:49 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#324 [向日葵]
外に真辺君発見。

カランカラン

マスター「いらっしゃいませ。」

新市「こんにちは。生田さんもこんにちは。」

音子「こ、こんにちは。」

恥ずかしいぃぃ!!!
窓ガラス見てニンマリしてるなんて端から見ればナルシストじゃん!!

新市「何か良いことあった?」

近くの席に座った真辺君は話しかけた。

⏰:07/04/28 20:59 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#325 [向日葵]
音子「え?なんで?」

新市「笑ってたから。」

『やっぱり見られてた…。』

雑巾をバケツに放り投げて真辺君の席に座らせてもらった。

音子「友達がね、なんか私が良くなったって言うからそうかなって思ってたの。」

新市「んー…。なんか憂いてる感じがなくなったよね。」

憂いねぇ。

真辺君は喉が渇いていたのか、マスターが持って来ていたオレンジジュースをゴクゴク飲んだ。

⏰:07/04/28 21:19 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#326 [向日葵]
音子「外そんなに暑かったの?」

新市「え?あーいや。ちょっと緊張して……。」

音子「緊張?」

真辺君は小さく「あ」と言い、少し照れながら緊張の理由を話してくれた。

新市「ぃ…生田さんが、また悲しい顔するのは嫌だから…言葉選ぶ……。生田さんは笑った方がカワイイ……し。」

瞬間、私達は耳まで真っ赤になった。
まさにゆでダコの様。

音子「かっ……カワイイっ、と、か……。」

⏰:07/04/29 08:41 📱:SO903i 🆔:BF66sgT.


#327 [向日葵]
恥ずかしいのと嬉しいのが交じって「そんなことないよ」と否定するのが遅くなった。

そんな赤くなりながら、カワイイとか言われたら……そんなのズルイ…。
真辺君の方がよっぽどカワイイよ。

新市「う、嘘じゃ……ないから。」

それだけ言って残りのオレンジジュースを飲み干した。

⏰:07/04/29 08:46 📱:SO903i 🆔:BF66sgT.


#328 [向日葵]
―――……

店の奥の使ってるロッカーに行って帰る準備をする。
まだ真辺君の言葉が耳に残ってて、なんだか耳の奥が熱い。


エプロンをロッカーに置いてカバンを持ち、その場をあとにした。

音子「マスター。お疲れ様でしたー!」

マスター「音子さんもお疲れ様でした。2人で気をつけて帰ってくださいね。」

『2人?』

カランカラン

⏰:07/04/29 17:25 📱:SO903i 🆔:BF66sgT.


#329 [向日葵]
外へ出るとさっき帰ったハズの真辺君がいた。

新市「よっ。お疲れ。」

音子「真辺君!どうしてっ。」

新市「暗くなるし危ないから送ろうかなと思って。」
そんな為にわざわざ戻って来たんだ…。
なんだか胸の奥が熱くなる。

音子「ありがとっ。帰ろっか。」

⏰:07/04/29 18:52 📱:SO903i 🆔:BF66sgT.


#330 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・・

新市「いつからあそこでバイトしてるの?」

音子「去年かなぁ。なんか惹かれて。」

他愛の無い話をしながら私達は私の家へと向かう。

真辺君は一つ一つの反応が子供みたいで、でも発言は大人だった。

音子「真辺君は、どうして前合コン来てたの?」

真辺君は顔をあちこちに向けて何から話そうか考えてた。
ようやく動きが止まって私の方に向く。

⏰:07/04/29 19:03 📱:SO903i 🆔:BF66sgT.


#331 [向日葵]
新市「言ったよね?確か。幼なじみが死んだって。俺もしばらくは誰も好きになれなかったんだ。」

真辺君の幼なじみは、交通事故で亡くなったらしい。
亡くなった当時はただ何もやる気がなく、大学もほとんど休んで過ごしていたらしい。

そんな時出会ったのが、あのマスターだ。

新市「マスターに言われたんだ。」

マスター[置いていかれる方だけが寂しいんじゃないんです。だからせめて見送る方は笑顔でいましょうよ。]

⏰:07/04/29 19:24 📱:SO903i 🆔:BF66sgT.


#332 [向日葵]
新市「って。だから俺なりにアイツの分までって……。…!生田さん?!」

いつの間にか私の目からは涙が溢れていた。
なんの涙かよくわからなかった。

色んな感情が入っていた気がする。

マスターの言葉の意味とか、真辺君の前向きさとか、自分の情けなさとか……。

私はまだ会おうと思えば会えるのに、真辺君はもう会えないんだって思うと


切なくて仕方なかった。

⏰:07/04/29 19:39 📱:SO903i 🆔:BF66sgT.


#333 [向日葵]
音子「ゴメ……なんか、色々混ざっちゃって……」

口許を手で抑えながら、鳴咽が漏れそうになるのを防ぐ。

音子「私、しっかりしなくちゃ…いけないね……。」

涙が止まらなかった。
あとからあとからボロボロ出てきて、最近泣いてないから余計に出てきたのかとかをぼんなり考えていた。

⏰:07/04/29 19:55 📱:SO903i 🆔:BF66sgT.


#334 [向日葵]
すいませんミスりました

○ぼんやり
×ぼんなり

############

音子「ゴメンッ……泣きやむからっ……」

必死に手で涙を拭くのに、涙が溢れだす。

それでもなお擦る。
するとその手を真辺君は止めた。

新市「そんなに擦ったら後で目が痛くなるよ。……それに、……泣きたい時は泣いたらいい。」

⏰:07/04/29 20:06 📱:SO903i 🆔:BF66sgT.


#335 [向日葵]
真辺君はポケットやらカバンからに何かを探していた。

新市「あー…。ゴメン。汗臭かったら言って。」

そう言って服の裾で涙を拭いてくれた。
しかもゴシゴシとするんじゃなくて、水分を透いとるようにトントンと優しく拭いてくれた。

服からは洗剤の良い香りがして、私はそれにすらなんだか泣けてしまった。

⏰:07/04/29 20:18 📱:SO903i 🆔:BF66sgT.


#336 [向日葵]
しばらくそこで立ち止まって涙が治まるまで真辺君は待ってくれた。

音子「ズビッ!ゴメン。……もぅ大丈夫だから。」

新市「そう?…じゃあ帰ろっか。」

と言ってふんわり私の手を握った。
あの合コンの時とは違う気持ちで私は握られていた。

太智と比べていた自分が情けない。
全然違うじゃない…。

⏰:07/04/29 20:49 📱:SO903i 🆔:BF66sgT.


#337 [向日葵]
天国にいる幼なじみさん。

私は、真辺 新市君を、好きになってもいいですか……?

―――……

今日は日曜日。

バイトも今日はお休み。

久々に良く寝て、携帯の時計を見れば12時を指していた。

少し目が腫れぼったいのはきっと昨日いっぱい泣いたからだろう。

⏰:07/04/29 20:56 📱:SO903i 🆔:BF66sgT.


#338 [向日葵]
#############
電池がヤバいんで一旦キリます
感想板ですよければお願いします
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⏰:07/04/29 20:57 📱:SO903i 🆔:BF66sgT.


#339 [向日葵]
とりあえず階段を降りる。

カチャ

音子「おかぁーさぁーん。なんか食べ物」

「音子ぇっ!!」

擦っていた目を開いて手をどける。

『え?今の声……』

そこにいたのは紛れもなく太智。
そして奥さんだった。

音子「た、た……ち……!」

⏰:07/04/29 22:56 📱:SO903i 🆔:BF66sgT.


#340 [向日葵]
母「アンタ何時と思ってるのー?!せっかく太智君と彩音ちゃんが来てるのにー。」

奥さん彩音って言うんだ……。

奥さん「こんにちわ。」

鈴のような声でにこやかに挨拶した奥さん。

一方私は寝起きでしゃがれた声。髪ははねまくり。パジャマ。しかも目は腫れている。

カアァァァ……ッ!!!!

私は恥ずかしくなって挨拶をくれた奥さんに挨拶を返さず自分の部屋に戻った。

『なんで?なんでいるのよっ!!アンタの家はここじゃないじゃない!!』

⏰:07/04/30 00:15 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#341 [向日葵]
一刻も早くここから出たい!そう思い私はサッと着替えてまた階段を降りた。

靴を履いてる時、太智が居間から顔を出して話しかけてきた。

太智「あれ?音子。どこ行くの?」

音子「バイト!!」

バンッ!!

私は力任せにドアを閉め、全速力で家から遠ざかった。

マスターのトコに行こう。迷惑かもしれないけどあの家にいるよりはずっと落ち着いていられる!!

⏰:07/04/30 00:21 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#342 [向日葵]
日射しが熱いせいで額にじわっと汗をかいた。

それでも足の速度を緩めない。
何がなんでも家からの距離を離したかった。

「―――……ん?」

曲がり角で誰かに呼ばれた。少しずつ速度を落として左を見ると

新市「どうしたの?そんなに急いで。」

音子「ハァハァ…ま……まな……く…ハァハァ……ハァハァ。」

息切れしてるせいで、名前呼ぶのも一苦労だ。

新市「大丈夫?深呼吸深呼吸!!」

言われた通り、私は大きく息を吸って吐いてした。

⏰:07/04/30 00:33 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#343 [向日葵]
音子「ハァ……真辺君こそ……ハァどうしたっの……?」

胸に手を当てて心拍が上がっているのを確認しながら息を整える。

新市「喫茶店行こうと思って。あそこ涼しいから勉強捗るし。」

音子「スー…ハー……。私も行くトコなの。一緒に行かない?」

真辺君はニコッと笑ってうなずいた。
それだけでさっきまでの嫌な気分は吹っ飛んでいった。




…………ハズだった。

⏰:07/04/30 00:38 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#344 [向日葵]
太智「ね―――ねぇ――――!!!!」

向こうからなんと太智が一人で走って来た。

『!!!!!』

音子「ま、真辺君行こっ!!」

無理矢理真辺君の背中をぐいぐい押して先に進ませようとするが、真辺君は私が呼ばれてることが気になって前に進んでくれない。

新市「いやでも……。」

音子「いぃぃぃからぁぁぁぁぁぁ!!!!」

しかしそうしてる間に太智は追いついてしまった。

⏰:07/04/30 00:42 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#345 [向日葵]
太智「ちょ、おま…ハァハァ!!何怒ってんのっ?!」

音子「怒ってないわよ!バイト遅れちゃ困るから早く行くの!!行こう真辺君。」

太智「え?何?彼氏?」

―――ドクン……

音子「ち、違」

太智「嘘つけよー。えーっと真辺君?ウチのじゃじゃ馬よろしくねーホント手がつけられない子で。」

パシー……ン

私は太智に平手をかました。

⏰:07/04/30 00:48 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#346 [向日葵]
音子「アンタに私の何がわかるっていうのっ?!自分はさっさと結婚したくせにっ!!私のこと知ったかぶって言わないでよ!!」

ダッ!!

太智「オイね」

追いかけようとした太智は新市によって止められた。

新市「俺が行きますから。」

新市は音子の後を追った。

⏰:07/04/30 00:52 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#347 [向日葵]
バカだ……

私バカだ……!!

結局未練タラタラじゃないっ!!

みっともない!

最悪っ……

私はまだ一歩も進めてなかったんだ!!

グッ!

腕を引かれ、走る足を止めた。

新市「ハッ…ハッ…生田さ……ハァ…っ早いね…っ!」

⏰:07/04/30 00:57 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#348 [向日葵]
音子「真辺君…私はやっぱりダメな子だよぉ……。進歩してなかっ……。……っっ。」

本人を目の前にするとやっぱり好きで、声を聞くと愛しいかった。

音子「やだ…。もぉやだよぉ……っ!」

私はその場にしゃがみこんで泣いた。

私は今まで何をしてたの?何が少しずつ思い出に……?

出来てないじゃない!!
口ばっかりじゃない!!

その時、真辺君が私の肩にそっと触れた。

⏰:07/04/30 01:03 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#349 [向日葵]
新市「そんなにすぐに決着が着くほどにしか彼を思ってなかった?」

伏せていた顔を少しあげ、閉じていた目を見開いた。

新市「俺だってもし今アイツが生きて帰ってきたらもの凄く喜ぶ。ひょっとしたら生田さんを置いて帰るかもしれない。」

私は完全に顔を上げる。
真辺君は同じ様にしてしゃがんでいた。

新市「……それぐらい、大好きだったよ。だから生田さんもゆっくりでも、気持ちの整理がつくまで好きなだけ好きでいたらいいから。」

⏰:07/04/30 01:13 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#350 [向日葵]
真辺君はいつだって私の思いを許してくれた。
真剣に耳を傾けてくれた。

好きのまま……いたい……。

でもダメ!!

私は立ち上がって涙を拭う。

音子「私は今度こそ再出発するの!!」

このままじゃきっとこの気持ちに甘えっぱなし。
それじゃダメな気がする!!

だから……っ


ダッ!

⏰:07/04/30 01:19 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#351 [向日葵]
私は元来た道に戻った。

曲がり角を曲がると、太智の後ろ姿が見えた。

音子「太智ぃ―――っ!!」

太智は振り向いて、私の元へ来ようとしたが私がそこにいてと言ったので足を止めた。

太智…これが

音子「私アンタがだぁーい好きぃ――!!!!」

私の22年分の思いです。
大声でも恥ずかしくない。それほど貴方が好きでした。

⏰:07/04/30 01:27 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#352 [向日葵]
太智は驚いていたけど、照れたように笑って

太智「ありがとぉ――――!!!!!」

と言ってくれた。

また涙が溢れた。

だってね、ゴメンじゃなくてありがとうって言ってくれた。

嬉しい。
とても嬉しい。

22年分のこの思いは、決して無駄じゃなかった。

ありがとう……。

私こそありがとう……。

⏰:07/04/30 01:32 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#353 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・

新市「ハイッ。」

近くの公園のベンチに座って、真辺君はハンカチをくれた。

音子「昨日といい今日といいホントすいません……。」

新市「いいえ!」

真辺君は私の隣に座って空を見上げる。
私もそれに習う。

今日も空は青い。
私の心もようやく晴れ晴れとした。

音子「さて!最初は何から新しいことしようかなぁっ!」

⏰:07/04/30 01:44 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#354 [向日葵]
ベンチから立って数歩歩く。

新市「また恋するってのは?」

音子「そーだねぇ……。」

新市「俺と。」

ザアァァ……

風が吹いた。

髪を抑えながら振り向くと、優しい笑顔の彼がいた。

そしてしばらくして、私達は手を繋ぎ、新たな旅路。未来へと進む。

⏰:07/04/30 01:52 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#355 [向日葵]
【再出発】

Fin

⏰:07/04/30 01:52 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#356 [向日葵]
【再出発】

>>295-355

⏰:07/04/30 01:56 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#357 [向日葵]
##########

今日はここまでにします

良ければ感想などください

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2116/

⏰:07/04/30 01:58 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#358 [向日葵]
カランカラン

おはようございます。

今日は生憎の雨です。

マスター「今日は無理でしょうねぇ……。あ、いらっしゃいませ。こんな恋の話は如何ですか?」

⏰:07/04/30 11:04 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#359 [向日葵]
すべて過去になるなら

今なんて必要ないんじゃないかって思う時がある。

でも今がなければ

君を懐かしむことすら

無理なんだね……。


【Past】

⏰:07/04/30 11:06 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#360 [向日葵]
「ちょっと千鶴!」

後ろで私の友人、綾瀬 こなみ(あやせ こなみ) が私を呼ぶ。

私は伊村 千鶴(いみら ちづる)。今年で17。

千鶴「なに?」

こなみ「何じゃないわよ!次体育よ?!アンタドコ行く気?」

千鶴「面倒くさいから屋上に行く。」

口を開けて固まるこなみ。そんなのお構いなしな私は行く。

ちょっとしてから後ろから「千鶴ぅぅぅぅ!!!!!」と怒りの声が聞こえたが、私のベクトルはもう屋上にいってるので耳をすり抜けるだけだった。

⏰:07/04/30 11:17 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#361 [向日葵]
私の学校には屋上があって、鍵も空いてる為人がよく出入りする。

私はそんな屋上に足を運ぶ。

カチャ…キィ…

開けると同時に眩しい光が差し込む。

『まっぶしー。』

目を瞑りながらそんな事を思っていると

「千鶴ー!!」

と元気な声が聞こえた。
目を開けて目線を先にやると、金髪の学ランを少し着崩した男の子が座って手を振っていた。

⏰:07/04/30 11:29 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#362 [向日葵]
彼の名前は蒲谷 昂(かまたに こう)。同い年である。

私はこの人が好き。

――……

3ヶ月前……

いつものように私は屋上にいた。しかしそこには先客がいた。それが昂だった。

『……特等席が…。』

先客は気持ち良さそうにいびきをかいてお昼寝中。

『とりあえず座ろう。』

その時に私の影が彼の顔に写し出されたのに彼が気づき、彼は目を覚ました。

⏰:07/04/30 11:36 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#363 [向日葵]
昂「……ん…。」

起き上がって私の存在に気づく。
私は座る途中だったので、立ち膝のままで止まっていた。

彼は目を擦りながら私に話しかけた。

昂「んー…おはよー。君は何さん?」

千鶴「伊村 千鶴。貴方は?」

昂はピースをしてニカッと笑う。

昂「俺は蒲谷 昂!」

⏰:07/04/30 11:41 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#364 [向日葵]
『ふぅん……』

昂「千鶴ってどんな字?俺頭悪くてさぁっ(笑)あ、俺は昂とか蒲とか蒲っちとか呼ばれてるー!!まぁ昂だな昂!!」

いきなり一人でマシンガントーク。

私は少し引き気味だった。

『あ……ダメな人だこの人……。』

昂「千鶴!」

私は心の声を遮断して、昂に神経を集中さした。

昂「俺達の秘密基地な!!ココ!!」

⏰:07/04/30 11:48 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#365 [向日葵]
そのナリとは裏腹に少年の様な顔と発言、そして眩しい黄金(こがね)の髪。

無理と言う私の考えは簡単に覆えされ、ただ単純に好きだと思った。

―――……

そして今なのである。

私達は寝そべってどこまでも高く、どこまでも広い青い空を見上げるのが日課である。

この時間がとても好き。

昂「あったかいなぁー…。」

千鶴「そーだね…。」

⏰:07/04/30 11:53 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#366 [向日葵]
閑な空気に携帯の着信音が鳴り響く。

昂「あ、ゴメン俺だわ。」

起き上がり昂は電話に出る。電話の相手なら大抵予想がつく。
彼女からだ。

昂「未花?ウン俺。……自習なの?」

私も起き上がり、少し離れたところで昂の横顔を見つめる。

幸せそうな顔。
締め付けられる胸。

近クニイルノニ

ヒドク遠インダ……。

⏰:07/04/30 11:59 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#367 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・

こなみ「ラブラブー♪」

『別にそんなのじゃない。』

授業が終わったので私は教室に戻った。

こなみ「ってかアンタ授業大丈夫なの?あんまりサボるとヤバいよ?」

千鶴「大丈夫。こなみとは違って(強調)学年10位内にはいるし。」

こなみ「はっ倒されたいのかアンタは…っ」

そして話はまた昂の方へ。

こなみ「もうフラレるの確定してんなら告った方がスッキリするじゃない。」

『…………。』

⏰:07/04/30 12:06 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#368 [向日葵]
千鶴「こなみっておせっかいね…。」

こなみ『ムキィ――!!!!』

・・・・・・・・・・・・・

私はまた屋上にいた。
温かい光に身を包まれてぼんなりと考える。

こなみ[フラレるの確定なら……。]

それって何の意味があるんだろう……。
ただの自己満足なんじゃないの?

そんな事言って関係が壊れてしまうのなら今の関係の方がよっぽど楽だ。

⏰:07/04/30 12:11 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#369 [向日葵]
#############
キリます

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2116/

⏰:07/04/30 12:12 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#370 [奈津歩]
あげー

⏰:07/04/30 19:55 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#371 [向日葵]
奈津歩ちゃん
いつもあげ&コメありがとねー

⏰:07/04/30 22:06 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#372 [向日葵]
ううん。違う。

ホントは逃げてるだけなの……。

昂「ちーずーるっ!」

昂が私の頭の方から昂が満面の笑みで私を覗き込んだ。

私の胸はそれだけで高鳴る。逆光ぐあいが余計にドキドキした。

⏰:07/04/30 22:18 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#373 [向日葵]
そういえば……

私は起き上がり昂に向き直る。

千鶴「最近よく屋上に来るね。」

言った瞬間笑顔の昂は固まり、そして暗い陰を落とした。

昂「ケンカ…してばっかでさ……。彼氏の自信無くなってきちゃって……。」


悲しそうな彼が嫌で、そっと彼の腕に触れた。

すると昂は私の手をギュッと握る。

――――ドキッ

⏰:07/05/01 00:37 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#374 [向日葵]
千鶴「こ……」

昂「千鶴が……彼女だったら良かった……。」

その言葉を聞いて、私の見ている世界は色を無くした。

「なろうか?」と言いたい。貴方が望むなら。
貴方が私を欲するなら。


……でも

千鶴「そんなの……嘘でも言わないで……。」

本気じゃないんでしょ?

⏰:07/05/01 00:40 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#375 [向日葵]
千鶴「そんな言葉やすやすと口にしないでよっ!」

半ベソをかきながら私は叫んでその場を去った。

走る。走る。

周りの景色があっと言う間に変わり、遂に自分の家にまでたどり着いた。

自分の部屋に行って乱暴にドアを閉める。

バター…ン……

ドアにもたれ、ズリズリと座り込み、体育座りをして腕に顔を埋めた。

千鶴「ハァッハァッ…ハァッハァッ…」

⏰:07/05/01 00:47 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#376 [向日葵]
悔しい……悔しい……

どうしてもっと早く出会えなかった……?

私ならあんな顔絶対にさせない。
でもあんな顔をするのは…………それだけ彼女が好きだから……。

―――……

翌日。

先生「じゃあ訳をー……。」

1時間目は古典。
私はダルくていつもサボる。

⏰:07/05/01 00:52 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#377 [向日葵]
先生「伊村ー…っているわけないかぁ……。」

千鶴「ハイ。」

先生「おぉうっ!いたのか!!」

だけど私はサボらなかった。だってもう屋上には行けない。

なんで?っと聞かれたら少し困る。

だって足が行こうとしてくれないんだもの。

私は訳を終え、椅子に座る。頬杖をついて外を見る。今日は雨だ。どっちにしろ屋上には行けない。

⏰:07/05/01 00:57 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#378 [向日葵]
でも雨の日でも階段の一番上にたまって喋っていた。

笑い声が響いたりして、お互いに「シーッ」と言い合う。

シャーペンを握る力が増す。

あぁ。貴方と過ごす50分はとても早いのに、授業ってこんなにも遅くて




つまらないのね……。

―――……

今日は1日が長かった。
先生達には授業出る度に驚かれて、感涙された。

⏰:07/05/01 01:02 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#379 [向日葵]
こなみ「千鶴。今日どっか寄ってく?」

千鶴「うーん……。」

上の空で考えながら、私は靴箱を開ける。

すると靴の上に小さな紙が乗っていた。

『何…?コレ。』

カサッ

中の文字を見て驚く。

昂だ。

<屋上に来て欲しい。待ってる。昂>

千鶴「何を言ってるの…?」

⏰:07/05/01 01:07 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#380 [向日葵]
外は土砂降り。
しかも今更会うなんて出来ない。

バンッ

こなみの傘を開く音にびくりとする。

こなみ「千鶴ー?行くよー。」

千鶴「…あっ。……ウン


紙をクシャッとして近くのゴミ箱に捨てた。

『いいの。私はもう……会わないから……。』

私は傘をさし、こなみと一緒に灰色の空の下を歩いて行った。

⏰:07/05/01 01:12 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#381 [向日葵]
次の日も次の日も、そのまた次の日も、私が屋上に足を運ぶことはなかった。
そしてその間も雨は降り続いた。

でもかわらないことは
毎日入ってある紙切れ。

そしてまた今日も入ってる。内容はやっぱり屋上に来て欲しいとのことだった。

嫌だ。私は絶対……っ

そう思った時だった。

こなみ「キャ――――!!!!」

いきなり叫ぶこなみの元に駆けつけたら、こなみは空を仰いで目を輝かせていた。

⏰:07/05/01 01:18 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#382 [向日葵]
千鶴「どうし……。っ!!」

私もこなみと同じ角度に目線をやった。

するとそこには空に大きく虹が現れていた。

その瞬間弾かれた様に私は駆け出した。

こなみ「?!千鶴?!」

昂。ごめんなさい。

私、屋上に行く勇気出せなかった。

だって次会う時は




きっとフラレるんだって思ってたから。

⏰:07/05/01 01:23 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#383 [向日葵]
ガチャ!

ドアを開けるとこちらに気づいた昂が振り返る。

千鶴「ハァッハァッ……。」

ドアノブを持ったまま私は息を整えようとした。

昂「千鶴……。あの千鶴」
千鶴「昂」

昂の言葉を遮るように私は名前を呼んだ。
大分息も整ってきた。

昂は私を黙って見つめる。

私は心の中で決意した。

真っ直ぐ昂を見る。

⏰:07/05/01 01:28 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#384 [向日葵]
千鶴「私……昂が好き!…………でした。」

過去にしよう。
また来る季節に君を思い出せるように。

千鶴「彼女と仲良くね…。」

にっこり笑ってそれだけを告げ、帰ろうとした。

昂「――っ俺!」

何か言おうとする昂の方を見る。
昂はどこか怪我して痛そうな表情をしていた。

昂「俺、ここで出会って友達になったのが……千鶴で良かった…っ!」

⏰:07/05/01 01:32 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#385 [向日葵]
なんで……そんな嬉しいこと……。

千鶴「ホントに……ホントにそう思ってくれる…っ?」

目から熱い雫が次々と伝う。

私は貴方を好きなだけで、本当に幸せだった。

すると昂は優しく私を抱き締めた。

昂「ありがとう…千鶴。……ありがとう。」

千鶴「……っ。私も…。ありがとう……っ!!」

⏰:07/05/01 01:36 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#386 [向日葵]
雨の匂いが少しした。

君の腕、君の声、君の笑顔。ずっと忘れない。

この屋上で君と出会い、

君が好き…………







…………でした。

⏰:07/05/01 01:38 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#387 [向日葵]
【Past】

Fin

⏰:07/05/01 01:38 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#388 [向日葵]
【Past】
>>358-387

⏰:07/05/01 01:40 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#389 [向日葵]
#########
今日はここまでにします
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2116/

⏰:07/05/01 01:41 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#390 [奈津歩]
あげ〜↑

⏰:07/05/02 17:23 📱:PC 🆔:DSdiu0SA


#391 [向日葵]
カランカラン

音子「マスター!こんにちわー!!」

マスター「こんにちわ。暑いですねぇ。」


私は音子。22才の大学生。ここの喫茶店で働いています。

季節は夏真っ盛り!



【再出発〜隣のあなた〜】

⏰:07/05/02 19:10 📱:SO903i 🆔:KInqWiN.


#392 [向日葵]
キュキュッ

音子「ぃよしっ。窓はこんなもんかねぇ。さー…つぎぃーはっとー。」

カランカラン

マスター「いらっしゃいませ。」

お客さんを見ると、それはよく知った人だった。

音子「いらっしゃい!新市君!」

新市「お邪魔します。」


こちらは真辺 新市君。私の……彼氏なのです。
―――っ!うわ―――言っちゃったぁぁ!!!(照)

⏰:07/05/02 19:14 📱:SO903i 🆔:KInqWiN.


#393 [向日葵]
新市「コホッ……」

音子「……?風邪?大丈夫?」

新市「大丈夫。むせただけだから。それより明日どこに行く?」

そうなのです。
明日は付き合って初めての、そして人生初のデートなのです!!

音子「どこでもいいよっ!!どこでも楽しそうっ!」

新市「そっか。じゃあ公園でも行く?」

⏰:07/05/02 19:21 📱:SO903i 🆔:KInqWiN.


#394 [向日葵]
音子「…っうん!!」

バイトが終わり、いつもみたいに新市君は送ってくれた。

音子「いつもありがとう。じゃあまた後で電話するねっ♪」

新市「うん…。待ってる。」

そう言うと、新市君は私の頬を撫でた。

音子「……ぁ……っ」

心臓は全力で動く。
外まで響きそうなくらい音が鳴ってる。

新市君の顔が徐々に近づいてくる。
私はギュッと目を瞑る。

でも……

新市君の唇はおでこに当たる。

⏰:07/05/02 19:29 📱:SO903i 🆔:KInqWiN.


#395 [向日葵]
新市「おやすみ……」

新市君は帰って行った。
私はおでこを押さえながら後ろ姿を見届ける。

『おでこ……熱い……。でも……。』

新市君は口にはしない。
そりゃまだ一週間ほどしか経ってないけど……。

音子「私は…キスしたいなぁ……。」

…………ハッ!!!!

私はなんてことを呟いてんの!!
これじゃただのスケベじゃない!!

……とりあえず家に入ろう……。

⏰:07/05/02 21:36 📱:SO903i 🆔:KInqWiN.


#396 [向日葵]
―――……次の日

ピピピピ

携帯のアラームで目が覚める。

モゾッ

音子「ん〜…朝ぁ……?今何時……。っ?!?!えぇ!!!!!」

時間を見るともう11時半。約束は喫茶店前に11時。

音子「いやぁぁぁ!!!遅刻―――!!!!」

初めてのデートが遅刻…。これは思い出に残りそうな……って言ってる場合じゃない!!!

⏰:07/05/02 23:42 📱:SO903i 🆔:KInqWiN.


#397 [向日葵]
あ!そーだメール!!いやここは電話か!!

パカッ!

音子「あっ…あれ?」

30分も遅刻してるのに、新市君からのメールや電話がなかった。

センターに問い合わせてみてもメールは無くて、もしかしたら新市君も遅れてるのかな?と考えた。

とりあえず着替えて化粧をして、喫茶店に出ることにした。

『今日は公園で何するのかなぁ〜♪……あ!こーゆー場合って…私、お弁当作るべき……?』

⏰:07/05/03 00:04 📱:SO903i 🆔:WfkdcBro


#398 [向日葵]
だ、だって起きた時間が時間だし……
ましてやそんなこと考えてもなかったよ……。

とか考えてると喫茶店に到着。
やっぱり新市君は来てない。

『あれ……?』

もう一度携帯を確認。
センターも確認。

やっぱり何も来ていない。

『電話してみようかなぁ。』

ピッ ピッ
プルルルルル プルルルルル プルル…ガチャ

⏰:07/05/03 00:12 📱:SO903i 🆔:WfkdcBro


#399 [向日葵]
音子「あ!新い」

新市「ゴホッ!!ゲホゲホゲホ!ゥゴホッゴホゴホ!!!!ね……ハァ…音子……ハァハァ」

聞こえてきたのは苦しそうな咳と荒い息遣い。

音子「し、新市君?大丈夫?!」

新市「ゴ…ケホ……ゴメン。ちょっと体だるくて遅刻しちゃった……。今から行くから……。」

そういえば、昨日から少し咳してた…。
間違いない。風邪ひいてたんだ。

音子「今日のデートはやめよう?またいつか出来るんだから…。」

⏰:07/05/03 00:18 📱:SO903i 🆔:WfkdcBro


#400 [向日葵]
新市「ハァ……ダメ…だよ……。」

音子「ダメじゃない!!その代わり、住所教えて!!」

新市「ケホケホ……。なん、で……ハァハァ…。」

音子「決まってるじゃない。看病しに行くの!」

『じゃなきゃ心配だよ……。』

確か新市君は一人暮らしだって前に言ってた。
それなら尚更辛いハズ。

新市「ハァ…喫茶店……の真ん前の道……を、真っ直ぐ行って…ケホ……。2つ目の角を右……。」

⏰:07/05/03 00:23 📱:SO903i 🆔:WfkdcBro


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