黒蝶・蜜乙女
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#85 [向日葵]
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…………
「…様。……つ様。」
誰?
目をうっすら開けると、そこに金髪の綺麗な男性がいた。
蜜「えっ?!」
「シーッ。怪しい者ではありません。」
いや充分怪しいって。
蜜「誰……ですか?」
「これに見覚えはありませんか?」
と言って見せてくれたのが漆黒の羽。
:07/07/09 17:26
:SO903i
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#86 [向日葵]
蜜「黒蝶族の……方。」
「ご名答でございます。私はセツナ様にお仕えしている“シオイ”です。初めまして。セツナ様の蜜乙女、蜜様。」
蜜「は、はぁ……。」
どうでもいいけどこれから先、黒蝶族の人達に会う度にその苺の名称みたいな肩書きが一々着いてくるのかなぁ……。
蜜「ところで、何故私の家に……。」
シオイ「場所はセツナ様からお聞きしていました。」
あの野郎……。いつの間に。
:07/07/09 17:33
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#87 [向日葵]
シオイ「お伺いしたのは他でもありません。主のセツナ様をご存知ありませんか?」
蜜「い、いえ。……。あの、実は帰り際ケンカを少々……。」
するとシオイさんはクスクス笑った。
そしてまた表情を引き締める。
シオイ「今、雨が降っているんです。私達にとって雨は天敵。何かあったのではと思いまして……。」
蜜「……っ!」
そういうば……
セツナ[羽が湿けるんだ。]
:07/07/09 17:38
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#88 [向日葵]
蜜「もしかしたらまだ学校かもしれません!」
時計を見ると夜の12時。こんな時間に家を出たらおばあちゃんが驚いてしまう。
こんな時にどうでもいいけど私の両親は海外赴任で、今は祖父母と一緒に住んでいるのだ。
蜜「シオイさんはどうやってここに来たんですか?」
シオイ「出来るだけ木陰を通って超スピードで来ました。」
蜜「私を学校まで運んで頂けますか!」
:07/07/09 17:42
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#89 [向日葵]
シオイさんはにっこり笑って私を抱き上げた。
そして窓から飛び立って行った。
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昇降口の屋根で降ろされた私は足がフラフラしていた。
初めてセツナに空中散歩を誘われた時スピードを出してもらわなくて良かった……。
何あの速さ……。
とにかく。
蜜「シオイさんはここにいて下さいね!もしかしたらココに来るかもしれませんから!!」
:07/07/09 17:45
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#90 [向日葵]
そう言って私は学校の闇へと消えていった。
もしも屋上なんかにいたら……。
全く!!どーしてこう世話が焼けるのよあの人はぁ!!
蜜[大っ嫌い!!]
唐突に私の言葉が頭に響く。
言い過ぎた……かな。
ガラガラガラ
蜜「ハァ……ハァ……。」
最後に別れた私の教室に来てみたけどここにはいない。
:07/07/09 17:50
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#91 [向日葵]
蜜「屋上……!」
私は階段を駆け上がる。
どうしてこんなに必死になってるの?
わからない。
ただセツナに……あんな顔、させる気はなかった。
ガチャ!
屋上の戸を開けて屋上へ出てみる。
蜜「セツナー!!」
叫んでも雨音で掻き消されてしまう。
私の体も濡れて体温を取って行く。
蜜「いない……じゃあどこに……。」
:07/07/09 17:53
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#92 [向日葵]
ハッ!
私は階段を特急で降りて行った。
シオイ「どうしたんですか?!」
昇降口にいたシオイさんが私に呼び掛けた。
蜜「他に思い当たるとこが分かったんです!!」
雨足が強くなる空の下を私はバシャバシャ足を鳴らしながら走って行った。
冷たい空気が器官に入って喉がキンキンする。
着いた所、それはあの山。
夜の山は真っ暗で怖い。
熊が出るかもしれない。痴漢だって、死体を埋めに来た殺人犯だっているかもしれない。
でも私の頭の中はセツナで一杯だった。
:07/07/09 18:50
:SO903i
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#93 [向日葵]
ガサガサ木を避けながら突き進んで行く。
前のあの場所はどこら辺にあたるんだろう。
蜜「ハァ……セツナァァァ!!!!ハァハァ……。」
数歩進んではセツナを呼んだ。
でも返事は無い。
ズルッ
蜜「わ!…っ!!―――ったぁ……。」
木の幹で足をぶつけた。
多分明日には青痣がでかでかと出来ているだろう。
蜜「…もー!馬鹿はどっちよ!!」
大嫌いだって言っただけで逃亡だなんて……っ!!
:07/07/09 18:55
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#94 [向日葵]
いいかげんに……
蜜「姿見せなさいよセツナァァァ!!!!」
叫びが山中にこだまする。
蜜「ハァハァ……。セツナ……。」
そしてまた進もうとした。
「なんだよ……。」
頭上から声がした。
私は弾かれる様に上を見上げた。
数m上の枝に、セツナが座っている。
私はホッとした。
:07/07/09 18:58
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