黒蝶・蜜乙女
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#141 [向日葵]
セツナ「ならこれは俺からのバレンタインデーだ。」
蜜「はい?!バレンタインデーは普通女の子からであって」
セツナ「男から送っちゃ駄目だなんて決まりはないだろ?」
う……。それを言われると苦しい。
蜜「セツナは……。何かいりますか?」
とりあえず聞いてみる。
……セツナの答えなんか目に見えてたけど。
セツナ「お前がいるならそれでいい。」
:07/07/11 19:38 :SO903i :cziG/xIA
#142 [向日葵]
ホンットこの人は……甘いセリフをここ数日で16年分聞いた気分だ。
蜜「せめて何か送らせてください。私には飛んでこんな景色見せてあげれること出来ないんですから。どうぞなんでも。」
“なんでも”と言ったのを後で後悔してしまった。
セツナはニヤッと笑った。
セツナ「なんでも?」
蜜「はぁ、まぁ、出来る限りで……。」
セツナ「少し時間あるか?」
蜜「ありますけど?」
:07/07/11 19:43 :SO903i :cziG/xIA
#143 [向日葵]
セツナはしっかりと私を抱きかかえて山へ入って行くと、あの教えてくれた場所に来た。
太めの枝に座ると、セツナが抱き上げて私を自分の方に向かせた。
セツナ「なんでも……だな?」
蜜「はぁ。」
セツナ「出来る限り。」
蜜「何ですか。」
まるで嘘偽りがないか確認している様に私が言った言葉を繰り返す。
セツナ「では蜜から……“愛のくちづけ”をしろ。」
:07/07/11 19:48 :SO903i :cziG/xIA
#144 [向日葵]
……。
私、そろそろ耳掃除しなきゃいけないかしら。今なんて?
私から?“愛のくちづけ”?あんな恥ずかしいことをまたしろと……?
蜜「ぅえぇぇぇぇぇっっ?!?!」
叫びがこだまする。
風で木樹が揺らめいた。
蜜「貴方あのこっ恥ずかしい事をもう一度しろとおっしゃいますかぁぁぁぁ!!!!」
セツナ「なんでもと言ったのはお前だろ。」
:07/07/11 20:19 :SO903i :cziG/xIA
#145 [向日葵]
セツナは腕を組んで私を睨む。その目はどこか得意そうだ。
蜜「言った……て……言いましたけど…っ!!!!貴方どんだけキスがお好きなんですかぁぁっ!」
セツナ「馬鹿か。蜜との距離がなくなるから好きなだけだ。」
蜜「だ、ど、う……っ!」
もう言葉が出てこない。
仕方ない。約束は約束。
蜜「じゃあこれだけは守って下さい!目・を・絶・対粒って下さいね!!」
セツナ「それごとき守ってやるさ。ホラ。」
:07/07/11 20:29 :SO903i :cziG/xIA
#146 [向日葵]
そう言ってセツナは目を瞑り私を待った。
その目の前で私はしどろもどろしていた。
どうすればセツナが満足してくれるだろう……。
昼間みたいなのでいいか。
結論付けて私は身を乗り出し、ぎこちなく唇を当てた。
そして離れる。
するとセツナが口を開いた。
セツナ「それで、俺が満足するとでも?」
蜜「努力を認めて下さいよ……。」
セツナ「やり直し。ハイ。」
:07/07/11 20:38 :SO903i :cziG/xIA
#147 [向日葵]
蜜「セーツーナー……。勘弁して下さいよー…。」
するとセツナは目を閉じて口パクで「嫌だ。」と答えた。
セツナ「しなきゃ帰らん。」
それは困る。なんせ地上から何10mのこの位置から降りれる訳がない。
仕方ない。やるしかない。
鼓動がうるさい。
何故か小刻みに震えている手で整ったセツナの顔を包む。
そして唇に触れる。
と、その時。
蜜「!ちょ、セ……ッ!!」
:07/07/11 20:45 :SO903i :cziG/xIA
#148 [向日葵]
セツナの左手が腰に、右手が頭を掴んで、簡単に離れない様にがっちり捕まった。
体が言う事を聞かない。
何も考えられなくなって自分の手がどこにあるのかもわからなくなってきた。
蜜「セツ……ッナ……。」
角度を返る少しの間に名前を呼んでみるも止めようとしないセツナ。
『ちょっと…っっ!!ホント待ってー!!!!』
そう思った瞬間、やっと解放された。
:07/07/11 20:51 :SO903i :cziG/xIA
#149 [向日葵]
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今日はここまでにします
:07/07/11 20:55 :SO903i :cziG/xIA
#150 [まな]
:07/07/11 22:31 :D902iS :qdvZRzOU
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