黒蝶・蜜乙女
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#420 [みい]
>>300-350

⏰:07/07/23 01:42 📱:P904i 🆔:LKBJh7AM


#421 [ゆーな]
頑張ってください☆

⏰:07/07/23 08:34 📱:W51S 🆔:e87NK1OM


#422 [向日葵]
パソコンですが正真正銘主です!!

みいさん☆
安価ありがとうございました(@’∀’@)

ゆーなさん☆
ありがとうございます♪
頑張ります!!

⏰:07/07/23 08:59 📱:PC 🆔:Fy6eODeM


#423 [向日葵]
蜜「セツナ…。」

セツナ「スー……。」

寝息の音がまた心地よくて、なんだか穏やかな気持ちになれた。

セツナのサラサラの髪の毛を何度も撫でる。
撫でる度に、胸がキュウキュウ鳴る。

ところで…………しばらくこのまま……?


――――――……

ザァ――――……

山で、不吉な風が吹き荒れる……。

⏰:07/07/23 16:41 📱:SO903i 🆔:olJX1AdA


#424 [向日葵]
緑「風達よ……。早く家へお帰りなさいっ……!」

じゃなければ……
あの人が……やってくる……。

緑「セツナ様……。大変です……。」

もうすぐ、貴方の元に……あの人が……。

⏰:07/07/23 16:44 📱:SO903i 🆔:olJX1AdA


#425 [向日葵]
チャプター9:例のアイツ




蜜「え……今なんて……。」

セツナと無事仲直りして早4日。
只今昼休み中。

セツナ「だから、俺はお前と同じ、来年2年になるんだ。喜べ。」

蜜「とうとう頭おかしくなりましたか……?」

セツナはもうすぐ卒業を向かえる。その事について話している所なのだ。

⏰:07/07/23 16:47 📱:SO903i 🆔:olJX1AdA


#426 [向日葵]
蜜「貴方が3年生だと言うことくらい先生方やファンの皆さん、私だって知ってるんですよ?!」

するとセツナはニヤッと笑った。

セツナ「心配しなくても、この俺がそんな事を考えてないとでも思ったか?」

蜜「あー…。微妙に思いました……。」

セツナはクククと笑う。

セツナ「正直で何よりだ。」

キーンコーンカーンコーン……

蜜「あ、予鈴。帰りましょうか。」

⏰:07/07/23 16:54 📱:SO903i 🆔:olJX1AdA


#427 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・・

いつものことながら、セツナは教室まで送ってくれた。

蜜「では、また帰りに。」

と振り向くと、セツナは私の頬を指先で触れる。
スッと撫でられると思わず体がピクッとしてしまった。
そんな私をセツナは見逃さず、フッと穏やかな目をして笑った。

そしておでこに唇を当てる。

セツナ「…後でな……。」

そう言ってセツナは自分の教室まで歩いて行った。

⏰:07/07/23 16:58 📱:SO903i 🆔:olJX1AdA


#428 [向日葵]
なんだか……仲直りしてから、私達の空気が少し変わった気がする。

もっとこう……ピンクのオーラが濃くなったんだけど淡いピンク…みたいな。
……よくわからん。(オイ)

その時だった。

――ギン!

――――ゾクゾク!!

蜜「な…何?」

誰かに、睨まれた?
ううん。違う。あの悪寒はまるで…………


獲物を狙う気配……。

⏰:07/07/23 17:02 📱:SO903i 🆔:olJX1AdA


#429 [向日葵]
清「蜜?いつまでつっ立ってるの?授業始まるよ。」

清に呼ばれて私は我に帰った。

蜜「え?…あ、うん……。」

教室に入る時、また後ろを見て“何か”を確かめてから席へ着いた。

ガラガラガラ

先生「ハイ、Goodevening.Everyone.」

クラス「Goodevening.Teacher.」

挨拶がすんで着席する。

先生「えー。今日は、新しい先生がやって来ました。」

教室が一気にざわつく。
それもそうだ。

『この時期に新しい先生……?』

しかしざわつく中、先生が紹介した新任の先生が入ってくると、ざわめきが悲鳴に変わった。

⏰:07/07/23 17:10 📱:SO903i 🆔:olJX1AdA


#430 [向日葵]
いや、悲鳴じゃなく歓喜の叫び?

クラス(女子)「キャァァァァァァァァァ!!!!!!!!」

入って来た先生はセツナに負けないくらい端正な顔つきだった。

少し長めのストレートな髪は栗色。目は驚く事に緑だ。

先生「新任の、ターヤ・メイラ先生だ。」

ターヤ「ターヤです。どうぞよろしく。」

儚げな、それでいて綺麗な声は一発でクラス(私と清以外の女子)を虜にした。

⏰:07/07/23 17:14 📱:SO903i 🆔:olJX1AdA


#431 [向日葵]
『おぉう!!イリュージョン!』

女子全員の目にハートが埋め込まれた。

すると

―――――ゾクゾク!

『……っ。この…感じ……。』

ふと視線に気付いた私は、その元を辿った。
行き着いた先は……

『え…………っっ。』

無機質な目をしながら、微笑んで、ターヤ先生が私を見ていた。

私が見ているのに気付くと、にっこり笑って視線をクラスへと戻した。

⏰:07/07/23 17:25 📱:SO903i 🆔:olJX1AdA


#432 [向日葵]
『え…え…。まさか……ねぇ…。あんなの、偶然…。だよね?』

その後もなんなく授業はやられていった。
先生は二度と私に視線を向けなかった。

やっぱり、気のせいだよね!

・・・・・・・・・・・・・

今日も1日が終了。やっと帰れるー。

「本山さん。」

……この声は…。

振り向けば…やっぱり……。

蜜「何ですか…?ターヤ先生。」

⏰:07/07/23 17:31 📱:SO903i 🆔:olJX1AdA


#433 [向日葵]
ターヤ先生はにこにこしながら私に近寄って来る。

ターヤ「頭に何か着いてるよ。取ってあげる。」

……はい?

先生はスッと頭に手をやると私からゴミを取った。

ターヤ「はい。もういいよ。じゃあ気を付けて帰りなさい。」

蜜「は、はぁ……。」

警戒していた自分が馬鹿みたい……。なんだか相手はホヤホヤした空気を漂わせて帰って行った。

セツナ「蜜。」

蜜「あ、セツナ。」

⏰:07/07/23 17:35 📱:SO903i 🆔:olJX1AdA


#434 [向日葵]
セツナは私の元に来てからもう小さくなったターヤ先生の後ろ姿を見た。

セツナ「……アイツは?」

蜜「新しい英語の先生です。確か、タ……タ……タイヤだっけ。」

さっきまで出てきた名前をど忘れしてしまった。

セツナ「……。そうか。蜜。さっさと帰るぞ。」

蜜「え?ハイ……。」

いつも飛んで帰る為、私達は屋上へ向かった。

フワッ

セツナ「ん?蜜、何か着いてるぞ。」

蜜「え?また?」

⏰:07/07/23 17:41 📱:SO903i 🆔:olJX1AdA


#435 [向日葵]
セツナが取ってくれたのは

セツナ「……クモの糸…?」

不審気に顔を歪めるセツナ。

蜜「私ゴミに好かれてますねぇ。」

セツナ「蜜。もう一度教師の名前を思い出せ。確実にだ。」

セツナの真剣な声に、私は英語の時間まで記憶を巻き戻していた。

タ……タ……タ……

[ターヤです。]

⏰:07/07/23 17:45 📱:SO903i 🆔:olJX1AdA


#436 [向日葵]
頭に電球が浮かぶ。

蜜「ターヤ先生です!ターヤ・メイラ先生!」

その名前を聞いた途端、セツナの顔が怒りを帯びる。

セツナ「やっぱりか……。嫌な予感がした訳だ。」

蜜「ちょっとちょっとちょっと!」

ザタッチの真似じゃないけどさ。

蜜「一体なんなんですか?私に分かる様に説明して下さいよ!」

セツナ「あぁいいぞ。」

カチャ キィ……。

⏰:07/07/23 17:51 📱:SO903i 🆔:olJX1AdA


#437 [向日葵]
屋上への戸を開けると肌を刺す様な冷たい風が流れてきた。

セツナ「簡潔に説明すれば俺が殺そうとした張本人だ。」

息をするのを忘れそうになった。
あの人が……セツナの……。

じゃあ、私のあの悪寒は……気のせいじゃない……?
急に身震いした。

セツナ「俺が気付かなかったら後をつけられてたな……。」

セツナの黒い髪の毛が風で遊んでいる。
垣間見る表情は険しさを増していた。

⏰:07/07/23 18:06 📱:SO903i 🆔:olJX1AdA


#438 [向日葵]
蜜「ご、ごめんなさい……。私、知らなくて……。」

セツナ「そんなの当たり前だろ?お前は人間だ。」

セツナが私に歩み寄る。
さっきの言葉でもまだ怒ってる感じがした。

怒られる……っ!

でも私の予想は外れた。

セツナは両手で私の顔を包んだ。

セツナ「大丈夫か?何もされなかったか?」

その目は心配そうに私を覗き込んで、優しささえ見えた。

⏰:07/07/23 18:10 📱:SO903i 🆔:olJX1AdA


#439 [向日葵]
蜜「……。」

セツナ「…?蜜?」

蜜「怒って……ないんですか?」

セツナ「何故だ。」

セツナは全く分からないといった表情をしている。
どうやら怒ってるのは私に対してじゃないらしい。

蜜「不注意にもほどがある馬鹿!……っとか言われるかと…。」

セツナ「お前は初めて会う奴が分かる能力でも持っているのか?」

蜜「残念なことにこれっぽっちも。」

セツナ「なら怒るのは筋違いだろ。」

⏰:07/07/23 18:16 📱:SO903i 🆔:olJX1AdA


#440 [向日葵]
そこでようやくホッとして顔から緊張が抜けた。

それを見てセツナも微笑む。

セツナ「さて……、夕暮れ時の街を空中散歩するか。花嫁殿よ。」

蜜「お供いたしますよ。」

セツナは私の腰に手を回して空へ浮かび上がる。

ブワァァァ……

セツナ「物は相談だ蜜。」

蜜「はい何ですか?」

セツナ「お前の護衛をしたい。これから安心出来るまで部屋に通ってもいいか?」

⏰:07/07/23 18:22 📱:SO903i 🆔:olJX1AdA


#441 [向日葵]
目をパチクリさせる。

蜜「そこまで警戒しなくても…。クモの糸は取れたのでしょ?」

セツナ「不注意にもほどがある馬鹿と怒られたいのか?」

セツナはニヤリと笑う。
でも目は真剣で、本気で私の身が危険だと知らせている。

セツナ「それにお前の家はなんだか落ち着くんでなぁ。」

と付け足した。
これもホントっぽい。

⏰:07/07/23 18:28 📱:SO903i 🆔:olJX1AdA


#442 [向日葵]
蜜「なら……くれっぐれも!おばあちゃん達に見つからない様にしてくださいね!」

セツナ「了解した。」

と言ってセツナはおでこに唇を触れた。
ダメだ…。体温が上がっていく……。

ファサ…ファサ……

セツナの羽ばたき音がなんだか好きだ。

セツナ「ちょっとスピード上げるぞ。目でも瞑っておけ。」

蜜「はぁい……。」

気分悪くならないといいけど……。

⏰:07/07/23 18:54 📱:SO903i 🆔:olJX1AdA


#443 [向日葵]
・・・・・・・・・・・

家へ到着。

蜜「じゃあ、上に上がって窓開けますから、タイミング見計らって飛んでください。」

セツナ「あぁ。」

パタン。

ドアを閉めて、いつも通りにしなければ。

蜜「ただいまー。」

おばあちゃん「お帰りなさい。ご飯出来るから着替えてらっしゃい。」

蜜「はぁーい…。」

⏰:07/07/23 18:57 📱:SO903i 🆔:olJX1AdA


#444 [向日葵]
返事をしてからバレない様に急いで階段を駆け上がって自室へ。

カチャン……

窓へ近づく。そして鍵を開けた。

ガラガラガラ

蜜「……?あれ?セツナ…っドアアアアアア!!」

いきなりセツナが室内へ入ってきた。

セツナ「お前の近所は人通りが少なくて!」

蜜「セェ〜ツゥ〜ナァ〜。」

おばあちゃん「みっちゃぁーん?!」

階下からおばあちゃんが私の叫び声に心配した。
思わずドアを塞いだ。

蜜「な、何――?」

⏰:07/07/23 19:04 📱:SO903i 🆔:olJX1AdA


#445 [向日葵]
おばあちゃん「どうかしたのー?」

蜜「ち、ちょっとドでかい蛾が――!!」

セツナ「失敬な。この見目麗しい蝶々にあんな禍々しいものと一緒にするな。」

蜜「黙って!!!!」

小声で抗議するセツナを叱る。

蜜「もう!バレない様に!!って言ったでしょう?!」

セツナ「バレない為には急いで入るのがいいだろ。」

間違ってないけど間違ってるよそれ……。

蜜「セツナ、ちょっとあっち向いててくれません?」
私は窓の方向を差した。セツナも私の指の先を見て、私にまた視線を戻した。

⏰:07/07/23 19:10 📱:SO903i 🆔:olJX1AdA


#446 [向日葵]
――――――――

一旦キリますね

⏰:07/07/23 19:10 📱:SO903i 🆔:olJX1AdA


#447 [向日葵]
すいません訂正です

>>437のセツナの言葉

俺が殺そうとした×

俺を殺そうとした○

です

⏰:07/07/23 19:48 📱:SO903i 🆔:olJX1AdA


#448 [ゆら]
更新楽しみにしてます頑張ってください

⏰:07/07/23 21:54 📱:D903i 🆔:xy2.WdMI


#449 [向日葵]
ゆらさん

ありがとうございます更新頑張りますね

⏰:07/07/23 21:57 📱:SO903i 🆔:olJX1AdA


#450 [りん]
>>300->>400

⏰:07/07/23 22:23 📱:SH902i 🆔:☆☆☆


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