黒蝶・蜜乙女
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#748 [向日葵]
>>747さん

安価ありがとうございました

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セツナは呆れてため息をつくと、ゆっくりとドアを開けた。
セツナ「父上、失礼します。」
私は失礼しますも言わず、その部屋の広さに驚いた。セツナの部屋とは比べものにならないくらいの広さ。
東京ドーム1個分……?
蜜「イッツミラクル……。」
思いきりジャパニーズイングリッシュ。
:07/08/03 23:07
:SO903i
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#749 [向日葵]
長「ああセツナ。……それに、蜜乙女。」
ダンディな感じのおじさん。この人こそが、黒蝶族長……。
蜜「初めまして。蜜…と申します。」
一例深々と礼をする。
するとシャランと音がしたと思うと、王様の様な格好をした長がすぐそこにいた。
私は礼をしたまま続ける。
蜜「先日は助けて頂き、ありがとうございました。なのにご挨拶もお礼もせず、失礼いたしました…。」
:07/08/03 23:15
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#750 [向日葵]
すると、皺がれた低く、それでいて滑らかな笑い声が私の耳に届いた。
長「これは偉く礼儀正しいお嬢さんだねぇ。」
セツナ「真面目すぎるんだ。だから力を抜けと言うんだが。」
長はまた笑う。
そして私の肩に触れて頭を起こさせた。
長「初めまして。私は黒蝶族の長、そしてセツナの父でもあるガラナと申します。」
とても親しみやすく接してくれたので、私の緊張は一気に抜けた。
長「セツナから聞いてるよ。せがれは君を凄く気に入っててね。」
:07/08/03 23:20
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#751 [向日葵]
一旦セツナを見てから長に向き直り、本題に入った。
蜜「初めてなのに、とても失礼だとは思いますが……ルキを解放してあげて下さい!」
長は片方の眉を上げる。
後ろではセツナの呆れたため息が聞こえた。
長「君は…、ひどい事をされたのだろう?だったら何故。」
蜜「私だって正直許せません。あんな、怖い思いをして……許せる訳がないです……。」
傷がもう無い首筋に、私は手を触れた。
蜜「でも……歪み合うばかりはもっと駄目。和解したり、納得する事だって必要だと、思う、んです。」
:07/08/03 23:32
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#752 [向日葵]
最後らへんは言葉に詰まった。
どう説明すればいいのか。
ルキがやったことは許せない事だけれど死に至らす様なそんな極端な行動は辞めて欲しくてー……。――――っ!!
蜜「とにかくなりません!!」
静かに聞いていた長は面白そうな目で私を見ながら微笑んだ。
長「随分ユニークなお嬢さんだなセツナ。」
セツナ「それが蜜の良い所ですよ。」
:07/08/03 23:35
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#753 [向日葵]
長は頷くと、また私に視線を戻した。
長「なら直接話し合ってきなさい。ルキが出たいと言うなら出してあげるといい。」
長は大きく偉大そうな掌で私の頭を撫でた。
まるでお父さんみたい……。
私はその掌に少し懐かしさを感じた。
セツナ「じゃあ蜜、案内する。」
蜜「ハイ。お願いします。」
・・・・・・・・・・・・・
そこはまさしく牢獄。
レンガで出来た塔の螺旋階段を一歩また一歩降りて行く。
塔の中で、私とセツナの足音が響く。
:07/08/03 23:40
:SO903i
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#754 [向日葵]
ロウソクを持っているセツナが振り向いて尋ねる。
セツナ「足元、気をつけろ。少し滑りやすいから。」
そう言って手を差し出す。
……しかしここは…。
なんでもありかいっ!!
なんだこの異世界は。
しかも暗くて…………寒い。
蜜「ルキは……一人で?」
セツナ「あぁ。」
思わず身震いする。
私だったら気が狂いそうだ。
:07/08/03 23:43
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#755 [向日葵]
やっとの事で地下に着く。
数歩歩けば鉄格子が見えた。これもまただだっ広い。
そしてその中に、小さなか細い影が一つ……。
私はセツナに向かい、小声で話す。
蜜「いいですか。何があってもぜっったい口を出してはいけませんからねっ!」
セツナ「事と次第によるがな。」
もう……。
私は影に目をやり、少しずつゆっくりと話かけた。
:07/08/03 23:47
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#756 [向日葵]
蜜「……ル、ルキ……。」
蹲っていた影は、ゆっくりと首をあげた。
その美貌は疲れ果ててるものの綺麗なまま。
ルキ「……。フッ…笑いにきましたの?」
蜜「ううん違う。お礼を言いに来たの。」
ルキは興味無さそうに私を見つめる。
私は視線を合わす為にペタンと地べたに座った。
そして礼をする。
蜜「ありがとう。助けてくれて。」
ルキ「貴方の……為なんかじゃありませんわ……。」
:07/08/03 23:51
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#757 [向日葵]
頭を上げると、ルキは空が見える小さな窓をじっと見つめていた。
私はそんなルキをじっと見つめる。
冷たい風が、窓から入りこんだ……。
長い間、沈黙が続いた。
そしてルキのかすれた声が少し聞こえた。
ルキ「……、して……。」
蜜「え…?」
ルキ「どうして貴方は蜜乙女なの……。どうして、私じゃ……。」
ルキの綺麗な黒い目から、涙が流れ始めた。
:07/08/03 23:54
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