黒蝶・蜜乙女―第2幕―
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#41 [向日葵]
オウマ「ラフィー!」
ラフィーユ「やかましい。」
ご覧の通り。
変わりないんです。
まぁ、すぐ変わる訳でもないと思うんだけど……。
とりあえずはお互いに大切な存在だと言うのは分かってるらしい。
でも微妙な違いが……。
オウマ君は分かってるのかな?
―――――……
オウマ「蜜。告白のタイミングってどんなもん?」
蜜「へ?」
ある日オウマ君が尋ねた。私は丁度洗濯物を干していて、その様子を見学しながらの質問だった。
:07/08/14 14:32 :SO903i :BHHisEIE
#42 [向日葵]
蜜「さ、さぁ…。私は、なんだかせっぱ詰まった感じでしたんで……。」
オウマ「ってか蜜の場合はあと返事するだけだったもんなぁ。」
そーゆー訳でもないんだけど……。
よくは分からないけどそーゆーのってムードとタイミングが必要だから、どの?って言われても困る……。
蜜「!」
そうだ……っ!
蜜「いっそのこと二人で出かけたらどうですか?」
:07/08/14 14:36 :SO903i :BHHisEIE
#43 [向日葵]
オウマ「出かける?」
そうしたらムード、タイミング、二つが揃う時がきっと来る……ハズ!!
蜜「なら、言いやすい時が来ると思うの。」
オウマ君はむーっと考えた。その間に洗濯物をパンパンと伸ばして太陽にかざす。
オウマ「いいかもしれないな。おーいラフィー!」
え?!今誘うの?
ラフィーユはお風呂掃除を手伝ってくれてて、しばらくすると顔を見せた。
ラフィーユ「何だ。」
:07/08/14 14:40 :SO903i :BHHisEIE
#44 [向日葵]
オウマ君は勢いよく立ち上がると、ラフィーユの側に行って、目を輝かせながらラフィーユに言った。
オウマ「明日日曜だし、どっか行かないか?!二人で!」
ラフィーユは瞬きをパチパチ繰り返す。
何を言ってるかサッパリっと言った感じだ。
ラフィーユ「何を言ってる。」
オウマ「たまには出かけてもいいじゃん!な!蜜!」
いやコッチにふらないで!
:07/08/14 14:44 :SO903i :BHHisEIE
#45 [向日葵]
蜜「え?あぁ、まぁ、ウン。」
ラフィーユは眉を寄せてため息をつくと、オウマ君を一睨みした。
ラフィーユ「行かない。」
私とオウマ君は二人揃って「えっ?!」と言った。
オウマ「な、何で…?」
ラフィーユ「当たり前。私、オウマ、蜜の護衛。二人出かける、護衛の意味無い。」
その言葉にオウマ君はシュンとして「分かった…。」と呟く。
:07/08/14 14:47 :SO903i :BHHisEIE
#46 [向日葵]
それを見た私はおろおろして二人を交互に見る。
何か手だてを……。えっとー、えっとー…。
ラフィーユは私が考えている間にお風呂掃除に戻ろうてする。
あぁ行っちゃう!
えっと、えっと、えっとー!
蜜「じ、じゃあ、私も行く!!」
ラフィーユ「え?」
オウマ「えぇっ?!」
固まる。三人の間に、何とも言えない空気が漂ってきた……。
:07/08/14 14:51 :SO903i :BHHisEIE
#47 [向日葵]
オウマ「どーゆー事だよ蜜!」
ラフィーユがお風呂に入ってる間作戦タイム。
あと10分は大丈夫だろう。
蜜「どうもこうも、私が行った方がラフィーユが行く確率は高くなるじゃない!」
未だ出かけるか否かで討論中。
あの後は微妙な空気のまま会話は終了してしまったので、まだ行き先を考えることすら辿りついてない。
:07/08/15 02:54 :SO903i :/J6qFa6E
#48 [向日葵]
蜜「私は気をきかして途中でなんとなく離れたりします。その時を狙ってオウマ君が告白するんですよ。」
オウマ「あぁなるほどね。それなら想いを伝えやすいって事か……。」
とりあえず……ラフィーユを説得させる事が大切だ。お風呂からあがってきたら即効でラフィーユを説得しよう……。
蜜「私がラフィーユを説得する間、オウマ君は口出しちゃダメですよ。」
オウマ「なんで?」
蜜「私が言った方が、私が!出かけたいんだって思うでしょ?」
:07/08/15 02:59 :SO903i :/J6qFa6E
#49 [向日葵]
オウマ君はひらめいたようにポンッと手を叩くと「分かった」と言った。
さて……それじゃあ次は出かけると決まった場合の行き先。
蜜「どうしよう。」
ラフィーユ「何が?」
蜜・オウマ「うわぁっ!!」
いつの間にかお風呂から帰っていたラフィーユが、私達が座っているソファーの真後ろに立っていた。
驚いた私達はソファーから落ちてしまった。
ラフィーユはいぶかし気に私達を見ている。
:07/08/15 03:04 :SO903i :/J6qFa6E
#50 [向日葵]
ラフィーユ「一体、何。」
蜜「あ、あぁのね、ラフィーユ。明日、やっぱり出かけようよ!」
ラフィーユ「どこへ?」
お?いい感じ!
よしよし!
心の中でピースを作って、私はさも私が行きたいかのように話す。
蜜「この前、カワイイ雑貨屋さん見つけたの!それで、ラフィーユと一回行ってみたいなって!」
オウマ君は約束通り口にチャック。
私は演技がバレてしまわないかドキドキしていた。
:07/08/15 03:08 :SO903i :/J6qFa6E
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