―温―
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#192 [向日葵]
紅葉「……ひっ……。う―――っ……。」
それはもう無理だけど。
でも私は、ずっとずっとあの家で温かさを感じて生きていきたい。
そう思った。
思わせてくれた。
それは紛れもなく、静流が……そう思わせてくれたんだ……。
:07/09/01 02:24
:SO903i
:89ZHPoiE
#193 [向日葵]
―解―
静流は探し回っていた。
いなくなった紅葉。
この酷い雨の中、まだ治りきってない傷を負ったまま外へ行ってしまった。
そう仕向けたのは、紛れもなく自分……。
ピリリリリ
ポケットに入れておいた携帯が鳴り響く。
:07/09/01 02:28
:SO903i
:89ZHPoiE
#194 [向日葵]
見つかっったらすぐ知らせれるよう、一緒に探してくれてる香月と双葉に告げた。
発信者は香月からだった。
香月{静流?こっちにはいないみたいだわ。}
静流「そっか。ありがとう……。」
そう言って電話を切る。
静流は頭を抱えた。
何であんな事を……っ。
しかも人間不信が治りきってない紅葉に向かって……。
静流「馬鹿だ……。俺……。」
:07/09/01 02:31
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:89ZHPoiE
#195 [向日葵]
その時、また電話が鳴った。
静流「はい……。」
源{静流君?今ドコにいるんだい?帰ってきたら家に誰もいないからびっくりしてさ。}
静流は電話をしながら目を瞑って目元を片手で覆った。
受話器から息子の声が聞こえない源は心配して何度も名前を呼んだ。
源{静流君?どうしたんです?}
静流の重い口がゆっくりと開かれる。
静流「実は……。」
:07/09/01 02:35
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:89ZHPoiE
#196 [向日葵]
――――

――――
今日はここまでにします

:07/09/01 02:36
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#197 [向日葵]
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紅葉「さ……さむ……。」
ずぶ濡れになった私は近くに公園を発見した。
とりあえず少し休む。
泣いたのと止まない雨とのせいで、私は少々体温を取られていて疲れた。
なんの遊具かはわからないけど、かまくらに穴が空いた様なやつに入って雨が少しでもマシになるまで一休みすることに決めた。
水溜まりがあったけど濡れ続けるよりはまだマシだ。
まぁこれだけ濡れたらいくら濡れても一緒だけど。
:07/09/02 02:23
:SO903i
:T7pfKsTk
#198 [向日葵]
少し休んだら、またどこかへ行こう。
出来るだけ遠くに。
もう二度と母さんや静流に会わないように。
人目につかない場所ってどこかな。
山?崖?
歩きながら考えよう。
考える時間なら、もう沢山出来たのだから。
*****************
源は静流からの話に絶句した。
だけど怒る事はしなかった。今怒っても仕方ないからだ。
:07/09/02 02:27
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:T7pfKsTk
#199 [向日葵]
源{とりあえず、紅葉ちゃんが帰ってきたらいけないから家にいるね。}
静流「うん。お願い……。」
静流は電話を切る。
そして雨が降る道に目を向けてまた歩き出した。
隙間や陰を隈無く探す。
あの傷で……しかもこんな雨の中で……。
もしかしたらどこかで倒れてるかもしれないと言う心配が頭をよぎる。
いくら何でも「出て行け。」なんて言うべきじゃなかった。
:07/09/02 02:33
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:T7pfKsTk
#200 [向日葵]
雨で少し肩が濡れる。
紅葉はこの雨の中濡れてると言うのに、自分は何傘さしてんだ……。
静流は傘を畳み、走り出す。
走り出すとすぐに雨でびしょびしょになってしまった。
倒れてしまうのも心配だが、誰かに誘拐されてないかも心配だ。
あんな軽いのヒョイと持ち上げたら終りだ。
左右を確認して信号を渡る。
車のヘッドライトがやけに眩しく感じた。
……まさか、事故に遭ったりしてないよな……。
:07/09/02 02:38
:SO903i
:T7pfKsTk
#201 [向日葵]
そういえば……と静流は思った。
自分はまだ、紅葉の笑顔を見た事がない。
自分を卑下した笑いは見た事あっても、心から笑った顔は見た事はなかった。
そう考えると、余計に胸がきしんで仕方なかった……。
今は本人が見つかるまで、心の中で謝るしか出来なかった……。
******************
今何時だろ。
空を見上げても雲が広がり星が見えない。
:07/09/02 02:42
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