〜運命のヒト(2)〜
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#71 [りく☆]
やがて光りの優しさは…懐かしい温もりへと変わり始めた。

そう……結衣の温もりに

オレは目を閉じて、ただその優しさに包まれているだけだった。

まるで後ろから抱き着かれているかのような感じだった…
見えてるわけでもなく、はっきり抱き着かれているわけでもない。
ただ感覚でそう思えた。

⏰:07/10/10 00:43 📱:SH903i 🆔:erFTPL5c


#72 [りく☆]
樹木から手を離したら…目を開いたら…この感覚から放たれそうな気がして、オレはそのまま静止している。

『結衣……ゴメン。

オレのせいで結衣は……』

死んでしまった。


謝れるなら謝りたかった。謝ってすむわけではないが、せめて本人に言いたかった一言だった

⏰:07/10/10 00:49 📱:SH903i 🆔:erFTPL5c


#73 [りく☆]
『いろいろ悩ませちゃってゴメンな…』

『振り回してゴメンな…』

『結衣の気持ちに…すぐ応えてやれなくてゴメンな』
『優希のこと…黙っててゴメンな』




『幸せにしてやれなくて……本当にゴメン』


…ゴメン結衣

…今のオレは、泣くことしかできないんだ

瞳から流れた涙が樹木に落ちていった

⏰:07/10/10 00:53 📱:SH903i 🆔:erFTPL5c


#74 [りく☆]
『結衣……』

泣きながら名前を呼んだ……しかし何も返事はこない。


『何か言ってくれよ!!

恨んでるなら……憎んでるんなら……こんな男を愛したことを後悔しているならそう言ってくれ!!』

思わず感情をむきだしに叫んでしまった。そして、樹木から手を離し目を開く……辺りを見渡すが何も変わらない

⏰:07/10/10 00:58 📱:SH903i 🆔:erFTPL5c


#75 [りく☆]
感情的になっているオレの肩に、何かがのった。


『花びら!?』

綺麗な樹木の桜の花びらだった。見上げると物凄い勢いで桜が散っている。

『何も言わずに…いなくなるのか?』


桜が全て散ってしまったら…何もかも消えてしまう気がした

⏰:07/10/10 01:02 📱:SH903i 🆔:erFTPL5c


#76 [りく☆]
桜の花びらは勢いよく散っていき…

ついに最後の一枚が散った…

オレはその最後の一枚の花びらをしっかりと手でつかみ取った。

『おまじない…

結衣の言ってたおまじない…

桜の花びらの最後の一枚が散るときに、願いごとをしたら叶うっていったよな…
覚えてるか?』

花びらをにぎりしめながら誰もいない草原で訴えた。

『結衣…会いたい』


オレが桜の花びらにこめた願いだった

⏰:07/10/10 01:08 📱:SH903i 🆔:erFTPL5c


#77 [りく☆]
「りく…」

突然結衣の声がした。何故かオレの花びらを握る手がうっすら光っていた。

『結衣!?』


「恨んだことも、憎んだことも、後悔したこともない…」

後ろから抱き着かれた感覚が、だんだん温かくになってきた。その優しさに結衣を感じた

⏰:07/10/10 01:14 📱:SH903i 🆔:erFTPL5c


#78 [りく☆]
『後悔…してないのか?』

「うん」

『恨んでないのか?』

「うん」

『結衣…お前はオレのせいで……』

「幸せだったよ」

「りくと過ごした日々は…本当に幸せだった」

「だから…私は後悔なんかしていないよ」

「恨んでなんかいない」

⏰:07/10/10 01:18 📱:SH903i 🆔:erFTPL5c


#79 [りく☆]
「りくが愛してくれたから幸せだった」

「事故は……仕方がないよ」

「りくは悪くないよ」

「だから自分を責めないで」

「自分から不幸にならないでよ」

「りくの幸せが私の幸せなんだよ」

「私の分までしっかり生きてよね♪」




「今度は……ちゃんと彼女を…優希さんを愛してあげて」

⏰:07/10/10 01:23 📱:SH903i 🆔:erFTPL5c


#80 [りく☆]
その言葉に思わず振り向いた……そこには懐かしい結衣の姿がうっすらとあった。

『結衣……オレは』

その結衣の姿は抱き着きたいほど愛おしかった

「抱き着く相手違うよ♪

もぉ…全部知ってるんだから」

全部って……オレの過去を!?

「こらっ新垣!!」

久しぶりに聞いた……懐かしい台詞。
結衣の目には涙が溢れているように見える

「しっかり…しなさい!!」
「ちゃんと向き合うんだよ……彼女と…」

⏰:07/10/10 01:29 📱:SH903i 🆔:erFTPL5c


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